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('A`)百物語のようです2013( )
1
:
名も無きAAのようです
:2013/08/17(土) 00:17:46 ID:z2vK43pU0
('A`)おーす
('A`)前スレと区別がつきやすいように今回は俺がメインだぜひゃーはー
('A`)ではルールのおさらいといこうか
・開催日は八月九日(金)から十八日(日)まで
※ただし投下できるのは金土日のみ。投下期間以外の本スレは作品の感想などご自由に使用してください
・作品はホラーでなくても幽霊、妖怪、人外などが出るならギャグでもなんでも可
・レス制限は一作品30レスまで。それ以上は個別スレ建てをお願いします。
・ながらはNG。個別スレを建ててそこでやるのは可。
※個別スレ参加の場合
レス制限無し。
スレ立て
↓
百物語スレにて投下開始報告、URLを貼る
↓
投下終了後、百物語スレにて投下終了報告(その際、前の人の数字を引き継いで話数宣言)
・1人何話でも投下可!
※連続投下→次に投下する人がいないか確認を取り、無ければOK
※作品の投下間隔についてはルールはありませんが少し間を開けることを推奨します
・イラストでの参加も可!一話としてカウントします。
※ただし作品への支援絵は作品としてカウントしない
・開催時間は18時から翌朝7時まで
・話が終わったら本スレ(自分でスレを立てた人はそのスレでも可)で蝋燭のAAを貼る
前回百物語のスレ
( ^ω^)百物語のようです2012 in創作板( ω )
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1344607128/
( ^ω^)百物語のようです2012 in創作板( ω )
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1345353530/
前スレ
( ^ω^)百物語のようです2013( ω )
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1372396645/
('A`)祭りはあと少し......百まで残り約半分......行けるか?
222
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:33:06 ID:y1d/3LOQ0
数分後、モララーの部屋……
( ・∀・)「はぁ……なんか面倒なことになったなぁ」
( ・∀・)「お守り……お守り……」
( ・∀・)「これが?」
( ・∀・)っ■←(※不適切な表現があるためry)
( ・∀・)「……こんなもん枕元に置けるか!童貞なめんな!」
( ・∀・)「引き出しにしまって明日返そう……」ガラッ、ポィッ
( ・∀・)「……疲れたから寝よ」
.
223
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:34:03 ID:y1d/3LOQ0
ミセ* ー )リ ( ・∀・)「ふぅ……」
ミセ* ー )リ (・∀・ )彡クルッ
ミセ* ー )リ (・∀・ )
ミセ* ー )リ (・∀・;)
.
224
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:34:51 ID:y1d/3LOQ0
『うわあああああああああああああああ!!!!』
川 ゚ -゚)「……!?」
.
225
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:36:23 ID:y1d/3LOQ0
川 ゚ -゚)「どうした、モララー!!」ガチャッ、バンッ
( ;∀;)「お、お化……幽れ……そこっ……そこに……!!」ガタガタ
川 ゚ -゚)「なにぃ?」
ミセ* ー )リ クスクス……
川 ゚ -゚)「ぬぅ!やはり元凶は貴様か、ミセリ!」
( ;∀;)「し、知ってるの……?」
川 ゚ -゚)「同じ部署の同僚、そして呪いの封筒を仕掛けたであろう張本人だ」
( ;∀;)「じゃあ生きてるの……?幽霊じゃない……?」
川 ゚ -゚)「いや、多分生き霊ってやつだな。こいつ執念深いから」
( ;∀;)「いやああああああああああやっぱ怖いいいいいいいいい!!!!」
226
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:37:53 ID:y1d/3LOQ0
ミセ* ー )リ『返して……私のモナーさん……返して……』
( ;∀;)「なんかゆってる……怖い……」
川 ゚ -゚)「えぇい、しゃんとしろ愚弟!!」
川 ゚ -゚)「ミセリ、貴様もだ!!モナーはお前の告白を断っただろう。逆恨みも甚だしいぞ!!」
ミセ* ー )リ『返して……返して……』
( ;∀;)「あばばばばば……」
川 ゚ -゚)「このままじゃ埒があかん。モラ、さっき貸してやったお守りは!?」
( ;∀;)「そこの引き出しの中ですぅ……」
川 ゚ -゚)「だから枕元に置いておけと言ったのに……貸せ!!」パシッ
.
227
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:40:30 ID:y1d/3LOQ0
川#゚ -゚)「ミセリぃぃぃぃぃぃ!!正気に戻らんかこのボケがぁぁぁぁぁぁ!!」スパァンッ
ミセ;* ー )リ『……ひっ!?』
( ;∀;)「ひえぇぇ……姉ちゃんがバイブで幽霊殴ってるぅ……」
川#゚ -゚)「てめぇ、私だけならいざ知らず、大事な弟にまで手ぇ出しくさって!!死ね!!いっぺん死ね!!」スパンスパンスパンスパン
( ・∀・)「……え?」
ミセ;* ー )リ『ちょ、止め……痛っ!?幽霊なのに痛い!?』
川#゚ -゚)「さっさと消えないと存在が消えてなくなるまで殴るぞ!!ああん!?」スッパァンッ
ミセ;* ー )リ『き、消えます!今すぐ消えます!』
川#゚ -゚)「ふーっ、ふーっ……」
228
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:42:07 ID:y1d/3LOQ0
川 ゚ -゚)「……消えた、か」
川 ゚ -゚)「モラ、大丈夫か?」
( ・∀・)「あ、うん。もう平気」
川 ゚ -゚)「だからバイブは有効だと言っていたのに!お前がバイブを出してなかったからこっちに来たんだぞ!」
( ・∀・)「あんなもん渡す方がどうかしてるわ!」
川 ゚ -゚)「黙れ、幽霊にビビってメソメソ泣いてたクセに!」
(;・∀・)「ぐっ……」
川 ゚ -゚)「……まぁいい。お前に大事はなかったんだ、今回は良しとしよう」
( ・∀・)「……そういや、大事と言えばさぁ」
川 ゚ -゚)「なんだ?」
229
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:44:57 ID:y1d/3LOQ0
( ・∀・)「姉ちゃんさっき、あのミセリって人に、私の大事な弟に、とか言ってなかった?」
川 ゚ -゚)「言ったが。それがどうした愚弟」
( ・∀・)「いや……なんつーか、姉ちゃんもデレる時あるんだなって」
川 ゚ -゚)「……悪いか?大事なものを大事と言って何か問題があるのか?」
(;・∀・)「いや、珍しく素直だから感心しただけだけど……」
川 ゚ -゚)「なら、早く寝ろ。寝坊しても起こしてやらんからな」
( ・∀・)「ハイハイ照れ隠し照れ隠し、っと」
川*゚ -゚)「……ふん」
( ・∀・)(……私の大事な弟に、か)
( ・∀・)ニヤニヤ
結論その3:姉ちゃんは怖いが、いざって時は何より頼りになる
.
230
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:46:07 ID:y1d/3LOQ0
ーーー翌日。
川 ゚ -゚)「ミセリの奴、今日一日仕事休んだぞ」
( ・∀・)「ってことは、やっぱりその人が犯人だったの?」
川 ゚ -゚)「そうなるな。仕事帰りに自宅へ立ち寄ったら、まるで誰かに踏まれたり殴られたりしたみたいに顔面がパンパンに膨れ上がってた」
(;・∀・)「うぉぉ……どう考えても俺と姉ちゃんの仕業だよねそれ」
川 ゚ -゚)「気にするな。文字通り墓穴を掘っただけだから、罪悪感を感じる必要はない」
川 ゚ -゚)「それに、二度と同じことが起きないよう、ちゃんと釘を刺しておいたしな」
(;・∀・)「……なんて?」
川 ゚ -゚)「にこやかに微笑みながら、『この程度で済んで良かったね』って言ったった」
(;・∀・)「こっわ!!超こっわ!!トラウマもんだよそれ!!」
川 ゚ -゚)「いやー、ミセリの奴私の顔を見てガタガタ震えっぱなしだったな!愉快愉快!」
(;・∀・)「……」
.
231
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:47:33 ID:y1d/3LOQ0
最終結論:やっぱり姉ちゃんは、この世の何よりも恐ろしい
.
.
232
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:50:33 ID:y1d/3LOQ0
終わりです
(
)
i フッ
|_|
元ネタに使わせていただいたのは以下のサイトでした。
http://wararei.yakumotatu.com/series/menu_mb_s.htm
233
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:52:17 ID:mhPceNnE0
乙!
クーかわかっこいい
そして58本目貰います
234
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:53:20 ID:mhPceNnE0
一応観覧注意で
たぶん大丈夫だとは思うが
58本目
.,、
(i,)
|_|
235
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:53:22 ID:LVKCabws0
おつ〜!ヴィィィィン
この姉弟の真ん中に生まれたかった……
236
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:54:02 ID:mhPceNnE0
(((-@∀@)テクテク
(((-@∀@)テクテク
(-@∀@)「……ああ……」
(-@∀@)ヾカチャカチャ
(-@∀@)「……眼鏡、慣れないな……」
(-@∀@)「……む?」
(-@∀@) チカチカ【Bar eyes】
(-@∀@)「……寄ってくか」
(-@∀@) 【Bar eyes】のようです
.
237
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:55:08 ID:mhPceNnE0
カランカラン
(((-@∀@)「えーと……」テクテク
( <●><●>)「いらっしゃいませ」
(-@∀@)「あ……ええと、」
(-@∀@)゛カタン
(-@∀@)「……じゃあ、ギネスを」
( <●><●>)「畏まりました」
(-@∀@)フィー
((( "ゞ)コツコツ
( "ゞ)「あの、隣よろしいかな?」
(-@∀@)「えっ?」
( "ゞ)「隣。座っても?」
(-@∀@)「あ、え、ええ、どうぞ」
( "ゞ)゛カタン
238
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:56:01 ID:mhPceNnE0
( "ゞ)「ドライマティーニ、あといつものを少し」
( <●><●>)「畏まりました」
(-@∀@)(んん……)
( "ゞ)
(-@∀@)ヾカチャカチャ
(-@∀@)(……おかしいな。
この人の目、四つに見える)
( "ゞ)「あ」
(-@∀@)「え?」
( "ゞ)「いや、すみませんね、私はここの常連なんですがね。
見ない顔だったものだから。
ここ、なかなかに見つけにくいでしょう?」
(-@∀@)「あ、ああ。
そうですね、隠れ家的ですよね」
( "ゞ)「ええ。
だからあまり、新規の方は来ないからね。
常連としては、仲間ができるか、気になってね」
(-@∀@)「ああ、そうだったんですか」
239
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:57:01 ID:mhPceNnE0
( "ゞ)「迷惑だったら退きますが」
(-@∀@)「あ、いえ、構いませんよ。ええ。
あー、ここ、偶然見つけたんですが、なかなか雰囲気が良いですね。
気に入りました」
( "ゞ)「それはよかった。
ところで、その、失礼かもしれないが。
もしかして、白底翳の治療に?」
(-@∀@)「あ、はい。
分かりますか」
( "ゞ)「そこの病院、有名な医師がいるもんだから。
白底翳の方、よく来るんだよ」
(-@∀@)「ああ、なるほど。そうですね。
こっちにいい医者がいると聞きましてね。
治療に来てまして、今日全部終わったんですよ。
ヴィップの方から来たんですけど」
( "ゞ)「そんなに遠くから」
(-@∀@)「ああ、ええ。
水晶体を取り除く手術をしますでしょ。
やっぱり怖くて。
少しでも有名な方にと……」
( "ゞ)「なるほど。わかります」
240
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:58:04 ID:mhPceNnE0
(-@∀@)「まあ、その甲斐あってか無事に終わりましたよ。
それでこの、はは、牛乳瓶の底のような、眼鏡をかけてるわけです」
( "ゞ)「ああ、確かに厚みがある。
いやでも、いい眼鏡だね」
(-@∀@)「はは、どうも」
( "ゞ)「ああ、眼内レンズは?」
(-@∀@)「眼内レンズ?」
( "ゞ)「んん、そうだね、人工の水晶体だ。
白底翳手術で、水晶体の代わりに挿入されるものだね。
イギリスの……なんとかと言う人が、
瞳の中にレンズを入れるってアイディアを思いついて、開発したそうだ」
(-@∀@)「瞳の中に!
それって、つまり、眼球にでしょう。
そんな、恐ろしい。
出すのすら恐怖だったんですよ」
( "ゞ)「しかし、その眼鏡よりは快適になるだろうよ」
(-@∀@)「そうですか……しかし……」
(-@∀@)ウウム
241
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 01:59:08 ID:mhPceNnE0
(-@∀@)「……やはり、怖いですね。
いや、お恥ずかしながら、実は私、目薬もさせないんですよ」
( "ゞ)「おや、それは」
(-@∀@)ゞ「はは……クスリでも怖いもので。
治療にも、点眼を勧められましたが、渋りましたよ……」
( "ゞ)「ああ……それで眼内レンズの話は出なかったのかな。
いや、あれね、アクリルで出来ているんですよ」
(-@∀@)「アクリルですか」
( "ゞ)「ええ。
齧ったことがあるんだがね、絶望したよ。
その時はアクリルだなんて知らなかったものだから」
(-@∀@)「え?」
( "ゞ)「はい?」
(-@∀@)「齧ったって?」
( "ゞ)「ええ」
242
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:00:18 ID:mhPceNnE0
(-@∀@)「なんでまた」
( "ゞ)「なんでって、」
っ゛( "ゞ) トントン
("く" )「はい?」
(…∀…)「よォ、四つ目」
("く" )「お、旦那」
(…∀…)「……ンだァ?連れ居ンのか?」
("く" )「新入りのようだよ」
(…∀…)「おォ。よろしくな坊主」
"(@∀@-)「あ、どうも……」
(…∀…)「すまねェ、邪魔したな。
また一緒に飲もうぜ。じゃァ」
("く" )「ああ」
243
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:01:01 ID:mhPceNnE0
(-@∀@)「…………」
(-@∀@)ヾカチャカチャ
(-@∀@)「今のは?」
( "ゞ)「彼も常連の一人だ」
(-@∀@)「へぇ……」
(-@∀@)(今の人は、目が六つに見えた……)
( "ゞ)「ああ。で、何の話だったかな」
(-@∀@)「え?ああ、眼内レンズを齧ったとかいう話を」
( "ゞ)「ああ。そうですよ。
体内に入れるものだから、似たもので作ると思ったんですよ。
まさかアクリルとはね……」
(-@∀@)「いやだから、あの、」
( "ゞ)「ん?」
(-@∀@)「何故齧ったんです?」
244
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:02:01 ID:mhPceNnE0
( "ゞ)「何故って」
カランカラン
(@∀@-)「む」
カツン カツン
〜( ><)フラフラ
( "ゞ)「おや、坊っちゃん」
( ><)「……ん、この声は……おじさまなんです?」
( "ゞ)「ああ。そうだよ」
( ><)゛「こんばんはなんです!」ペコリ
( "ゞ)「こんばんは」
( ><)カツン カツン
(-@∀@)「……」
(-@∀@)ヾカチャカチャ
(-@∀@)(……子供に見えるんだが……)
245
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:03:02 ID:mhPceNnE0
( ><)「いす、いす」
( ><)カツカツ コツン
( ><)「ここだ」
( ><)゛カタン
( <●><●>)「ハァ……。
開店中は来るなって言ってるでしょう、何しに来たんですか」
( ><)「む?なにって、飲みに来たんです!
僕はお客様なんです、働け働け!」
( <●><●>)「そう言われましても、お子様にお酒は出せないんですよ」
( ><)「僕は子供じゃないんです、同い年じゃないですか!」
( <●><●>)「そういうことじゃ……あー……鏡が見れないって幸せですねぇ」
( ><)「?」
( <●><●>)「はあ……仕方ないですね。
ご注文は?」
( ><)「カルアミルクなんです!」
( <●><●>)「はいはい」
246
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:04:05 ID:mhPceNnE0
(-@∀@)(あの子二十歳越えてるのか……)
(ノシ><)ノシ「早くなんですー」
(;-@∀@)(見えない……)
( "ゞ)「あ、で何の話だったか」
(-@∀@)「え?
ああ、えー、なんで齧ったかです」
( "ゞ)「ああ、それはね、」
(・∀ ・)「マスター!お勘定頼むよ」
( <●><●>)「はいはい」
( "ゞ)「おお、坊主」
(・∀ ・)「よ、おっちゃん。
坊主はよせよ、もう酒飲めるんだぞ」
( "ゞ)「私からしたらまだまだ坊主だ」
(・∀ ・)「んだよー」
247
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:05:02 ID:mhPceNnE0
(-@∀@)「…………」
(-@∀@)ヾカチャカチャ
(-@∀@)(この人は目の色と形がバラバラに見えるな……)
(-@∀@)(いやでも、そういう人だっているよな)
(-@∀@)゛(うんうん)
( "ゞ)「しかし、治らんな、左目は。
ちゃんと食ってるのか」
(・∀ ・)「食ってるよ!だからここにいんだろ。
しゃーねーだろ。まあいいんだよ、色はきれーだからよ」
( "ゞ)「形は?」
(・∀ ・)「そりゃーちょっとあれだけどよー。
とりあえず見えっからいーんだよ」
( <●><●>)「……なんですって?」
(・∀ ・)、「っあ、ワリィ……」
248
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:06:01 ID:mhPceNnE0
( ><)「こら、僕は気にしてないんです。
だから気にしないんです!」
( <●><●>)「……ええ。
すみません」
(・∀ ・)「いや、おれがわりーよ。すまねえ」
( ><)「だから、気にしてないんです」
(・∀ ・)「おー、そうだったな、ありがとよ坊っちゃん。
……あ、釣り、いいよ。侘びだと思ってくれよ」
( <●><●>)、「構いませんのに……」
(・∀ ・)「気持ちだよ気持ち。
じゃ、また来るよ」
( <●><●>)「ありがとうございました」
(((・∀ ・)テクテク
カランカラン
249
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:07:01 ID:mhPceNnE0
(-@∀@)「……えと」
( "ゞ)「ああ……坊っちゃんはね。見えないから」
(-@∀@)「……あ、」
(-@∀@)ヾカチャカチャ
(-@∀@)「……なるほど」
(-@∀@)、(杖を持っているのはそれでか……)
( "ゞ)「ああ、すまないね、また話を切ってしまって。
ええと、なぜ齧ったかだったね」
(-@∀@)「え?ああ、はい」
( "ゞ)「水晶体とだいたい同じものだと思ったものだから。
旨いかと思ったんだよ」
(-@∀@)「はい?」
( "ゞ)「ほら、水晶体って旨いだろ?
だが簡単に手に入るものじゃあない。
だから代わりになるかと思って食べようとしたんだが、ね。
アクリルとはな……」
250
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:08:56 ID:mhPceNnE0
(-@∀@)「…………」
(-@∀@)ヾカチャカチャ
(-@∀@)「……え?」
( "ゞ)「ん?」
(-@∀@)「食べるんですか?」
( "ゞ)「そうだが?」
(-@∀@)「なにを?」
( "ゞ)「なにって。
水晶体を」
(-@∀@)
(-@∀@)「えっ?」
( "ゞ)「?
もしかして、食べないのかい?」
(-@∀@)「えっ」
251
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:10:09 ID:mhPceNnE0
(-@∀@)ヾカチャカチャ
(-@∀@)「ええと、
水晶体って、瞳の中……にある?」
( "ゞ)「そうだよ。
ああ、いや、眼球だって美味しいけどね。
私はね、とりわけ、水晶体が好きなんだよ。
皆はあまりそれ単体で食べないね、そういえば」
(-@∀@)
(-@∀@)
(-@∀@)「……えぇと、」
(-@∀@)ヾカチャカチャ
(-@∀@)「仕入れとかは……」
( "ゞ)「ん?すぐそこの病院からだよ。
君もそこに入院していたんだろう?
名医だと噂が広まったお陰で、昔よりたくさん食べられるようになったよ……」
252
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:11:02 ID:mhPceNnE0
(;-@∀@)ゾッ
(;-@∀@)「じゃ、じゃあ……、
僕の……水晶体も、いつかここへ……?」
( "ゞ)「ええ、きっとね」
::(;-@∀@):: カタカタ
( "ゞ)「どうしたんだい?」
( <●><●>)「……はい、とりあえず、これ食べててください」
( <●><●>)づー コト
( ><)「分かったんです!」
( ><)っ―∈゛「んーと」
( ><)っ―∈゛「ここかな?」ガッ ガッ カツン
( ><)っ―∈「あった」
( ><)っ―∈◎゛ ブチュッ
ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1114.jpg
253
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:12:08 ID:mhPceNnE0
::(;-@∀@)::「ヒッ」
::(;-@∀@)::「め、めだま」
( ><)゛モチャモチャ
::(;-@∀@)::「あ、あ」
( "ゞ)「私の水晶体はまだかな?」
( <●><●>)「あ、ちょっとお待ちください」
( "ゞ)「ふふ、ここでこうして眼球を食べ続けたらね、いつからか目が増えていたんだよ。
見えるだろう?
私の顔に、目はいくつある?」
::(;-@∀@)::
::(;-@∀@)::「よ……よっつ」
( "ゞ)「その通り。
六つの目の彼も見ただろう?彼は私より常連でね。
坊っちゃんや坊主は、目の疾患を治すのに食べているんだよ。
ね、坊ちゃん」
( ><)゛ゴクン
( ><)「実は、そうなんです。
これ食べて目を治すんです!」
( <●><●>)「たくさん食べるんですよ」
254
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:13:11 ID:mhPceNnE0
( "ゞ)「君も食べ続ければ、失った水晶体が戻るかもしれないよ。
さあ」
::(;-@∀@)::
::(;-@∀@)::「た」
三(;-@∀@)「助けてくれーっ!!!」ピューッ
カラカラン
( "ゞ)「おやおや……」
( "ゞ)ゞ
( "ゞ)「ちょっと、驚かせ過ぎたかね」
( <●><●>)「驚いて当然ですよ。
僕ができうる限り本物に似せた目玉なんですからね」
( <●><●>)フフン
( ><)「眼球の形の料理なんて、ほんっと悪趣味なんです」
( <●><●>)「苺ジャム入りですよ。
美味しいでしょう?」
( ><)「美味しいんです!」
255
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:14:01 ID:mhPceNnE0
( "ゞ)「いやはや……ここまで信じるとは思わなかったよ」
( ><)「おじさま、話がお上手なんですから。
嘘だって知ってるのに、僕だって信じちゃいそうだったんです!」
( "ゞ)「ふふ、誉めてもなにもでないよ坊っちゃん」
ヨシヨシ( "ゞ)づ(><*)キャー
(*><)「それにしても、ふふっ。
目を食べ続けたから目が増えた、なんて冗談を信じちゃうなんて。
お客さん騙されやすいんです!」
( "ゞ)「いやいや、分からないよ、坊っちゃん?
目の形の料理なんだから。
食べ続けたら、ほんとに増えるかもしれないじゃあないか?」
( ><)σ「でも、これはこのひとが作ったお料理なんです!」
( <●><●>)「こら、人を指差さない。
だいたいなんですかこのひとって……」
( ><)「ただのお料理なんですから、食べ続けたからって目は増えないんですよ?
僕が一番よく分かってるんです。
何年食べてると思ってるんですか」
( <●><●>)「…………」
256
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:15:01 ID:mhPceNnE0
( "ゞ)「そうだね。
ただのお料理ならね」
( ><)「違うんですか?」
( "ゞ)「私やむつめの旦那のようなやつを常連客の仲間にしてくれてるかわりに、ね。
ちょっと手助けをしてあげてるんだよ」
( ><)「手助け、ですか……?」
( "ゞ)「そう。
ここの目玉料理を食べれば、目の病気ならなんでも治る。
……って、おまじないをしてあげてるんだ。
ちゃんと食べれば、坊主も坊っちゃんも、ちゃんと治るんだよ」
(*><)「ほ、ほんとなんですか!」
( <●><●>)「聞きましたね?
だから、たくさん食べるんですよ。
きっと良くなりますからね」
(*><)「!
はいなんです!」
(*><)っ―∈◎゛ ブチュッ
(*><)゛モチャモチャ
257
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:16:02 ID:mhPceNnE0
( <●><●>)「……ありがとうございます」
( "ゞ)「構わないよ。
私達みたいなのがなにも気にせずお酒を呑めるの、ここだけなんだ。
むしろお礼を言いたいぐらいなんだから」
( <●><●>)「十分なくらい、頂いてますよ」
( "ゞ)「ふふふ。
さあて、そろそろお暇するかな。
お勘定頼むよ」
( <●><●>)「はい。ありがとうございました。
またのお越しを、お待ちしております」
カランカラン…
.
258
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:17:01 ID:mhPceNnE0
(
)
i フッ
|_|
おわり
実はキンタ祭りのボツだからとあるタイトル思い出しても言ったらだめだよ!
よっしゃ俺は寝るぞーッ
259
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:18:25 ID:LVKCabws0
おつおつ!
そういうことだったのか、すっかり本物だと俺も思ってしまった
260
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:18:58 ID:vnxiQwdA0
おつ
それってh(ry
261
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:34:03 ID:LVKCabws0
じゃあ、次のロウソクいただくよ〜
262
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:35:02 ID:LVKCabws0
.,、
(i,)
|_|
59本目、( ´_ゝ`)赤珊瑚、呪術、忘れた言葉のようです
263
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:36:42 ID:LVKCabws0
(; ´_ゝ`)「はぁ、はぁ……」
急いで帰宅した。
けれどもう手遅れなのかもしれない。
ドアの鍵も掛けずに玄関で乱暴に靴を脱ぎ、照明のスイッチを押す。
が、何度押しても電気はつかず、部屋は暗いままだ。
室内はかなり蒸し暑く、どこか異様な雰囲気が辺りを覆っていた。
シャツの下のネックレスは汗で皮膚に張りついている。
俺はすぐさま居間のクローゼットへと向かう。
虫がそこらに散らばっているのか、歩くたびに何かがプチプチと潰れてゆく。
まるで熟れた果実を踏んでいるような感触だ。
潰れた物体の体液が靴下に染み込み、気色が悪い。
( ´_ゝ`)(虫嫌いの弟なら、きっと失神してたな)
( ´_ゝ`)(……ははっ)
マンションまで無事に戻れて、少しは余裕が出来たのだろう。
弟にまで被害が及ばなければいいが、と俺は心配になった。
264
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:38:11 ID:LVKCabws0
何故か濡れているクローゼットの戸を開き、俺は手探りで明かりとなるものを探す。
伸ばした俺の腕を、誰かの冷たいざらっとした手が闇の奥で撫でる。
必死でライトを求める俺の指先が、人の肌に触れた。
誰かの顔のすぐ隣に脚がある。どうやら何人かいるようだ。
( ´_ゝ`)「お前らは何だ、おでんの具みたいに集まりやがって……」
( ´_ゝ`)「……いや、いまのたとえは無しだ」
撫でていた冷たい手が、急に俺の腕を強く掴んだ。
腕に痛みが走り、同時に体ごとクローゼットの中へと持っていかれそうになる。
その時俺は、人の隙間から円筒の金属質の物に触れた。おそらく懐中電灯だ。
すかさずスイッチを入れると、クローゼットの中が鮮明に浮かび上がった。
( <●><●>)
从'ー'从
( ゚∋゚)
(; ´_ゝ`)「うっ」
( ´_ゝ`)「……」
265
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:39:28 ID:LVKCabws0
裸体の男女が三人、不自然に関節を曲げて佇んでいる。
しかし顔だけはこちらを向いており、無表情のまま俺を見つめていた。
俺の腕を握っていたのは、一番手前にいる男だった。
ライトを男の顔に向けるが、彼は眼を見開いたまま俺を力強く引っ張る。
( ´_ゝ`)「……中年のむさい男なんか過去に引っ張っても」
(# ´_ゝ`)「何の得もしねえぞ!」
俺は反対の腕で、胸ポケットに入れていた珊瑚の粉末を彼めがけてぶちまけた。
男は憤怒したかのように顔を歪ませ、やっと俺の腕を離した。
考えていたよりも状況は悪いらしい。
周囲を照らしてみると、部屋中に泥と黒い血が滴り、床は虫の死骸で覆われていた。
俺は珊瑚の残りをフローリングに円形に撒き、その中心に座る。
ひとまずはこれで大丈夫だろう。
( ´_ゝ`)「……」
(; ´_ゝ`)「よし、落ち着け俺よ、俺なら出来る、大丈夫だ」
この事態を招いたのは俺自身だったが、何の後悔もしていない。
思えば、ハローさんからある話を聞いたのが始まりだった。
266
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:40:51 ID:LVKCabws0
経費が余ったとか何とかで日本に遊びに来た彼女と会ったのは、数時間前のことだった。
英国にもあるチェーンの喫茶店で、やがて話題は南米での彼女の仕事に移った。
ハハ ロ -ロ)ハ「……英語を読めるはずはないのですガ」
ハハ ロ -ロ)ハ「彼らは私の書いたメモを見て、頷いたりしていました」
( ´_ゝ`)「ふーん」
ハハ ロ -ロ)ハ「文字が、まるで別の意味を持ったような気分でしたネ」
( ´_ゝ`)「そういや、『悲しき熱帯』でも似た話しがあったな」
ハハ ロ -ロ)ハ「オー、読みましたか」
ハローさんは俺が子どもの頃にホームステイした先の娘で、それ以来親交が続いている。
今ではすっかり淑女となった彼女は、アマゾン熱帯雨林に住む部族について研究していた。
( ´_ゝ`)「ああ、アンドレ・ブルトンの船でのエピソードには、思わず笑ったよ」
( ´_ゝ`)「どうにも居場所がないのか、デッキの上をずっと歩いていたって話し」
ハハ ロ -ロ)ハ「感心するべきポイントが違いますヨー」
ハローさんは首をかしげて笑い、それから僅かに残っていたコーヒーに口をつける。
彼女の天然ウェーブの金髪が夕日に映えて眩しい。俺も手元のコーヒーに顔を落とす。
そろそろ帰ろうかという時に彼女がバックから取り出したのは、古びたネックレスだった。
267
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:42:03 ID:LVKCabws0
ハハ ロ -ロ)ハ「そうそう、その村で私はあるネックレスを頂きました」
( ´_ゝ`)「ネックレス?」
ハハ ロ -ロ)ハ「何でも村一番の呪術士が作ったもので」
ハハ ロ -ロ)ハ「着けると、過去の全てを再び手に入れられるらしいのデス」
( ´_ゝ`)「……」
彼女から手渡された、年季の入った首飾りを興味深く眺める。
何かの骨や記号が刻まれた石、見慣れない木の実が連なっていて、いかにも魔術的だ。
ハハ ロ -ロ)ハ「ですが、ネックレスに込められた呪いガ」
ハハ ロ -ロ)ハ「過去を覗こうとするものを、過去へと引きずりこむというのです」
ハハ ロ -ロ)ハ「……そんなもの着けられないネー」
( ´_ゝ`)「過去、か」
ハローさんと再会し、この話しを聞いたことが偶然とは思えない。
俺には思い出さなくてはならない過去があった。
268
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:43:21 ID:LVKCabws0
この歳になると、年々知人の葬式に出向く機会がポツポツと現れる。
大学以来の友人であったドクオが死んだのも、先月のことだった。
通夜で会った彼の奥さんであるクーさんは、明らかに疲弊し困惑していた。
それもそのはずだ。
いくら不慮の事故死とは言え、30歳での死は誰にとっても早すぎる。
祭壇に飾られたドクオの遺影はいかにも不健康そうで、そして変わらなかった。
懐かしい顔を眺めていたそんなとき、俺はあることをふっと思い出した。
それは確か学生時代、飲み会の帰りのことだった。
俺とドクオは終電までの時間を潰そうと、暗闇の街をあてもなく歩いた。
やがて疲れた俺達は、知らないマンションの敷地で勝手に座り込んでいた。
('A`)「……馬鹿みたいに暑いな」
( ´_ゝ`)「ああ。飲みすぎたんだ、俺達は」
('A`)「……」
( ´_ゝ`)「……」
269
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:44:43 ID:LVKCabws0
('A`)「……なあ、兄者」
( ´_ゝ`)「ん、どうしたよ」
('A`)「絶対に忘れるなよ、俺は……」
('A`)「――」
( ´_ゝ`)「……」
あの晩ドクオは絶対に忘れるな、と確かに俺に何か言った。
彼の葬式でそんなことを思い出したのだ、きっと何か大切なことに違いない。
けれど俺はいくら考えても、肝心のその内容を思い出すことが出来ないでいた。
( ´_ゝ`)「……なあ、ハローさん」
( ´_ゝ`)「「帰国するのは二日後だよな」
ハハ*ロ -ロ)ハ「イエス! 明日は、浅草の雷門を観光しますヨー」
( ´_ゝ`)「このネックレス貸してくれ」
ハハ;ロ -ロ)ハ「ノー! 私の話しを聞いていましたか!」
( ´_ゝ`)「ああ、実験台が要るってことだよな」
ハハ;ロ -ロ)ハ「誰もそんなことは……」
270
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:46:12 ID:LVKCabws0
その後、彼女が引き止めるのを無理やり押し切って、俺はネックレスを借りた。
家に帰る途中でネックレスを着けたところから、俺の周囲は歪み始めた。
呪いか何なのか知らないが、俺はまだ過去になどなりたくはない。
ドクオが何を言ったのか、ただ思い出したいだけだった。
( ´_ゝ`)「……」
( ´_ゝ`)「この円の内側には、呪いとやらも近づけないらしいな」
部屋の中は、相変わらず異様な状態だ。
ジャングルに位置しているかのごとく湿度は高く、様々な気配がする。
別れ際にハローさんから渡された、赤珊瑚の粉だけが頼りだった。
無事に終わったら、彼女には後日お礼をしなくてはならない。
気付くと、金属を打ち鳴らす音がフローリングの下から聞こえる。
床の下など見えるはずはないのだが何気なく床を照らし、あることに気付いた。
(; ´_ゝ`)「まずいぞ、これは……」
砂だ。
どこからか溢れ出している砂が、部屋を埋めようとしている。
赤珊瑚の粉で描いた円の外側では、砂が掴めるぐらいまで堆積していた。
(; ´_ゝ`)「さっさと始めよう」
( ´_ゝ`)「彼女に言われた通りに……」
271
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:47:49 ID:LVKCabws0
俺は眼を閉じ、俺の求める過去に意識を集中する。
金属音と砂のこぼれる音が絶えず流れている。音楽が聞こえる。
瞼の裏にサイケデリックな幾何学模様が広がる。
やがてそれは脈絡のない映像となり、しだいに知覚を取り込んでゆく。
可逆、時差、知識的身体
硬膜円盤、正当なる指先、果敢に損傷した歯茎
葉酸、赤土、晴天の結露
崇高な魚、山積みの火炎、公表されない工場廃液
意識がだんだんと揺らいでいくのを感じる。
知覚から受ける全てが俺の一部となり、また俺はあらゆる事物そのものだった。
愚直、生卵、深海、土石流、革鞄の染み、お腹の中に誰かいる
壮麗、消毒、心臓、埃氷河、乾いた雑草、俺の意識はいま
馬車、銅鍋、樹皮、外来種、飛躍する灰、紫の昆虫食、擦過傷による盲乱
日光、蜂蜜、崩壊、唸り声、木製の時間、反復した繁栄、最上階の窒素
暗闇、街灯、舗装道、自動販売機、火照る全身
裏道、信号、賃貸住宅、家へと向かう通行人、……誰かが何か呼びかけている。
「……」
「……なあ」
ああ、ずいぶんと懐かしい声だ。
272
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:49:25 ID:LVKCabws0
('A`)「おい、聞いてんのか」
( ´_ゝ`)「……あ、ああ。すまん」
('A`)「さっきは悪かったよ」
( ´_ゝ`)「いや、俺のほうこそ……」
痩せぎすで猫背でいつもどこか不満気な顔をして、……ひげはまだ薄い。
まだ若さの残るドクオが、死んだはずの男が、俺の横に座っていた。
これは本当に単なる過去の記憶なのだろうか。
夏の街が放つ匂いや物音、薄暗いなか佇む彼の姿をも、俺は今完全に体験している。
まるで、夢だと気付けない夢のようだった。
('A`)「最後にウィスキーなんて頼むんじゃなかったわ……」
( ´_ゝ`)「俺はこれから永遠に酒は飲まん」
('A`)「そうか」
( ´_ゝ`)「……おう」
そうだった。
俺とドクオは飲みすぎて、些細なことで喧嘩をした。
273
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:50:39 ID:LVKCabws0
居心地は悪かったが帰るに帰れず、ドクオの方から謝ってきたのだった。
もう生きているドクオに会えないことを思い出し、俺は少し泣きたくなる。
このあとに彼は言うはずだ、俺に忘れるなと言った何かを。
('A`)「……馬鹿みたいに暑いな」
( ´_ゝ`)「ああ。飲みすぎたんだ、俺達は」
('A`)「……」
( ´_ゝ`)「……」
('A`)「……なあ、兄者」
( ´_ゝ`)「ん、どうしたよ」
('A`)「絶対に忘れるなよ、俺は……」
('∀`)「俺は、必ずクーさんと結婚するからな!」
言葉が出ない。
なんて馬鹿らしいことを、ドクオは覚えておけと言ったのだろう。
あいつはこの数ヶ月後、あっさりクーさんと婚約した。
それから会うたびにノロケ話しを披露するくらい、彼は結婚生活を謳歌していた。
結婚するかどうかの決意なんて、いまさら俺が覚えているはずがなかった。
274
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:53:35 ID:LVKCabws0
ドクオはマンションの石垣から立ち上がり、照れくさそうに俺を見る。
どこか感傷に浸っていた気持ちは消え、それでも何故だか、俺は涙がこぼれそうだった。
( ´_ゝ`)「……」
(;'A`)「おい、なんか言えよ……」
( ;_ゝ ;)「……ああ、楽しみにしてるわ」
('A`)「今そんな話しはしてないだろ?」
噛み合わない応えが返ってきた。
今現在の俺の言葉は、彼には通じていない。
やはりこれは、過去の出来事を追体験しているだけに過ぎないのだろう。
いくらか寂しさと孤独感が募り、俺はそろそろ現実に戻るべきだと感じた。
最後に俺は、何か伝えようと石垣から立ち上がった。
たとえ記憶のなかのドクオだとしても、目の前にいるのは確かにドクオだ。
( ´_ゝ`)「なあ、ドクオ……」
ドクオに近づこうと足を運んだその瞬間、急に視界が白い波で覆われた。
俺の鼻や口に大量の水が押し寄せ、息が出来ない。
水の中だ。
まるで荒れた深い海に、船の上から投げ出されたようだ。
275
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:54:41 ID:LVKCabws0
足が底につかない、火照っていた体が急激に冷たくなる。
水面に顔を出そうと必死にもがくも、どこが水面なのかすら分からない。
(; ´_ゝ`)(違う! これは現実じゃない!)
( ´_ゝ`)(俺のトラウマの記憶だ……)
子どもの頃、プールで溺れそうになりパニックになったことがある。
俺は今、その過去にいるらしい。
(; ´_ゝ`)「……ゴホッ! ゲフッ、ガッ……」
(; ´_ゝ`)(冷静になれ、ガキの俺よ……)
さっきまでとは違い、水の中でもがく自分を俺はどうすることもできなかった。
もがけばもがくほど息が苦しくなり、脳が締めつけられる感覚に陥る。
こうなった元凶のあの首飾りを外せば、全てが終わると俺は思っていた。
だが過去の中の俺は、そんなものなど着けていなかった。
( ´_ゝ`)(……)
( ´_ゝ`)(……)
だんだん意識が朦朧とし始める。
俺をどこかに誘う甘い幻聴が聞こえる。
こっちですよ、と誰かが呼びかけている。
薄まる意識のなかで、眩しい光りが満ち溢れた。
276
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:55:47 ID:LVKCabws0
(; ´_ゝ`)「……うっ、ああっ!」
(; ´_ゝ`)「はぁ、はぁ……」
空のペットボトル、いつもの鞄、テレビのリモコンがすぐ先に見える。
顔を上げると見慣れたテーブルがあり、その向こうには本棚が並んでいた。
どうやら俺は、床に横たわっているらしい。
辺りから異様な気配はなくなり、部屋の電気もついていた。
ハハ ロ -ロ)ハ「日本は住所の書き方がおかしいですネ」
( ´_ゝ`)「は、ハローさん……」
ハハ ロ -ロ)ハ「おかげで遅くなりましたが、間に合ったみたいデス」
そう言うとハローさんは、南米にいた彼女に宛てて俺が送った手紙を見せた。
彼女はそれを頼りに、俺の部屋まで来てくれたらしい。
277
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:57:54 ID:LVKCabws0
ハハ#ロ -ロ)ハ「なぜですか!」
( ´_ゝ`)「えっ?」
ハハ#ロ -ロ)ハ「赤珊瑚で描いた円から出てはいけないと、私は言いマシタ!」
床を見ると、俺の体は円の外から相当はみ出ていた。
何かに引きずられたかのように、右足がクローゼットのそばまで移動している。
思い当たることがあった。
過去のドクオに近づいたときに、珊瑚の線から踏み出てしまったのだろう。
( ´_ゝ`)「……ああ、すまん」
ハハ ロ -ロ)ハ「信じられません」
( ´_ゝ`)「よく言われるよ……」
ハハ;ロ -ロ)ハ「……」
( ´_ゝ`)「……」
ハハ ロ -ロ)ハ「……このネックレス、どうも本物らしいですネ」
278
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:58:53 ID:LVKCabws0
( ´_ゝ`)「そうか、ハローさんが外してくれたのか」
ハハ ロ -ロ)ハ「落ち着いたら、何があったのか詳しく話してください」
( ´_ゝ`)「ああ……」
何事もなかったかのように、俺の部屋はいつもと変わらない。
過去の出来事は、全てどこかに消えてしまった。
けれどそれは見えないだけで、きっとそばにあるのだろう。
思い出せたドクオとの馬鹿話しを、いずれ彼の奥さんに話そうと俺は思った。
終わり
279
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 02:59:37 ID:LVKCabws0
(
)
i フッ
|_|
280
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:01:12 ID:kuPgBGII0
乙
281
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:02:41 ID:LVKCabws0
寝ますー、ありがとー!
282
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:05:44 ID:kuPgBGII0
ダレモイナイ、トウカスルナライマノウチ
吊り中年のようですね
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1376762665/
283
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:27:32 ID:owFyJmh60
AAほとんど使わないモノローグ型式だけど投下して大丈夫かな…
お願い答えてえろい人
284
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:27:56 ID:h/7Fhebk0
いいよ
俺がきょかする
285
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:30:48 ID:WGUiO3ds0
いいよ。去年そんなの書いた俺が許可する
286
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:30:51 ID:kuPgBGII0
GO!GO!
287
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:32:35 ID:owFyJmh60
許可いただいたので、60本目いただきます。
やべえ緊張でゲロ吐きそうだ……
´`
(i,)
|_|
左腕をとられたようです
288
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:33:46 ID:owFyJmh60
大好きだよ
大好きだよ
289
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:35:15 ID:owFyJmh60
お盆は、生と死の境が曖昧になるらしい。
たくさんの死者が現世に帰ってくるから、多分、境界がゆるゆるになるんだろう。
何故わざわざ三途の川を渡って閻魔様に裁かれた奴らが帰ってくるか。
お盆に詳しい奴なら解るんだろうが、生憎俺には分からない。
分かるのは、ただ、なんとなく、未練を持った奴はこの世には沢山いるということくらいだ。
俺がその夢を見たのは、三年前のちょうどこの時期。
姉が、急逝してから初めてのお盆だった。
夏だというのに肌寒い日だったのを覚えている。
夢の中で、彼女は俺の左腕を愛しげに抱きしめた。
女の力なのだから、振り払うことも容易いはずだが、夢の中だからかさっぱり力は出なかった。
彼女は狼狽える俺に構うこと無く腕を愛撫し続けた。
290
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:36:02 ID:owFyJmh60
大好きだよ
大好きだよ
だから安心して
大好きだよ
大丈夫だよ
だから、
291
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:37:40 ID:owFyJmh60
時間の感覚はいまいちわからないが、割と長い時間そうされていた。
そうして、起きた時、俺の左腕はやけにあっさりとすべての感覚を失っていた。
多分、持っていかれたのだと思う。
あの優しかった姉に。
優しく俺を抱きしめ、口付けた姉に。
左腕の魂だけを。
………本心を、言っても良いだろうか。
292
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:39:02 ID:owFyJmh60
正直、俺は魂全部持って行かれても良かった。
293
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:41:39 ID:uhKSV.mk0
三年前、姉は死んだ。
自殺だった。
俺との関係に悩み、俺との子を腹に宿したま死んだ。
愛していたし、愛されてもいた。
それだけは揺るがない。
共に悩み、共に苦しみ、共に生きていこうと誓い合った。
誓い合った結果、姉は一人で悩み、一人で苦しみ、一人で死に、そして俺の左腕一本を持って行った。
294
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:43:40 ID:uhKSV.mk0
これはあくまでも都合の良い解釈だが。
姉は、俺が姉のあとを追わないように、左腕を持っていったのではないかと思う。
後を追おうと必死になっていた俺を止めるために。
歩くための足ではなく。
伝えるための喉ではなく。
見つめるための目ではなく。
傾けるための耳ではなく。
抱きしめる為の右腕ではなく。
息を止めるための、左腕を。
もちろんこれはただの憶測で、ただの美談だ。
それでも、俺は、その美談を信じたいと、心から思う。
295
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:48:54 ID:.DK.X6uo0
だって、確かにあの日、あの夢で、彼女は言ったんだ
(* ー )
(゚Д゚ ,,)
296
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:49:45 ID:.DK.X6uo0
だから、お願い
どうか、生きて
どうか、幸福に
297
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:51:49 ID:.DK.X6uo0
おわり
(
)
i フッ
|_|
298
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:57:53 ID:.DK.X6uo0
未練たらたらなのは死者も生者も同じってことで
蝋燭ありがとうございました!
いっちょ盛大にゲロ吐いてきます!!
299
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 03:58:45 ID:kuPgBGII0
.吊り中年のようですね
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1376762665/
.,、
(i,)
|_|
(
)
i フッ
|_|
61本目の蝋燭を消しました。
300
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 04:26:23 ID:gaX3t9PAO
>>298
おつでーす
姉ものは最高だぜと思いながら読み進めたら、結構重い内容だった
>>299
乙乙〜
関西弁っぽくなるシューさん素敵
ケータイゆえ後日ゆっくり読まさせていただきます
301
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 05:41:46 ID:xaDG4T9AO
62本目頂きます
※若干下ネタ含むので一応閲覧注意でお願いします
.,、
(i,)
|_|
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
302
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 05:42:59 ID:xaDG4T9AO
£ ^ゞ ^) いらっしゃ〜い、アサピーくん
(-@∀@)……おー
(-@∀@)(痩せたなぁコイツ……)
大学の同級生、大鳥ロミスに会うのは二週間ぶりだった。
ロミスが実家から大学近くのアパートに引っ越し一人暮らしを始めたのが一ヶ月前。
その直後から遅刻や早引けが多くなり、二週間からぱったり大学に来なくなってしまった。
303
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 05:45:04 ID:xaDG4T9AO
£°ゞ°) 来てくれてありがとねぇ〜
(-@∀@)まったくだ。ほら、ノートのコピー
£°ゞ°) えっ?
(-@∀@)えってお前……「頼みがある」ってメールしてきたの、このことじゃないの?来週からだぞ、テスト
£ ^ゞ ^)……ああそっか、テストかぁ、忘れてたよ〜
(;-@∀@)どんだけおっとりしてるんだよ……
本気で忘れていたらしい。
(-@∀@)じゃあなんだよあの思わせ振りなメール
£°ゞ°)ん〜。
£ ^ゞ ^)アサピーくんにしか頼めないことなんだよ
(-@∀@)……
「今日はうちに泊まっていってくれないかなぁ」とどこまでもおっとり頼むロミス。
にっこり笑う顔の、そのこけてしまった頬を見ると、断ることは出来なかった。
304
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 05:46:48 ID:xaDG4T9AO
------
アッアッアッ……
( -∀-)……ん?
深夜。イカニモな喘ぎ声で目が覚めた。
ロミスの野郎、寝ている人間がいるっていうのにAV見てるのかあの野郎、
結局頼みとやらも具体的に話さないしなんだよもう一緒に見せろこの野郎、
そう思いつつ手探りで眼鏡をつかみ、かける。
そこにはあまりにもひどい光景が広がっていた。
305
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 05:48:08 ID:xaDG4T9AO
£°ゞ°)カクカクカクカクカクカクカクカク
(((( (ヽヽ))))
> >
ロミスが腰を振っていた。
全裸で。
306
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 05:49:59 ID:xaDG4T9AO
(;-@∀@)(やべえ…こいつマジやべえ……)
£ ^ゞ ^)あっ、アサピーくん目が覚めた〜
(;-@∀@)そ
笑顔のロミスが全力で腰を振り続けている。ご立派な剛直を振りかざして。
(;-@∀@)いやっ……その……えっと……
怖い。貞操の危機。やめてアタイ汚されたくない。
£ ^ゞ ^)うんうん。言いたいことは分かるけど、とりあえずそこにあるビデオカメラを取ってよ〜
£°ゞ°)カメラ越しにもう一度僕を見て。そうしたら分かってもらえると思うからさ〜
ロミスの言うとおり、すぐそばにビデオカメラが転がっていた。
307
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 05:50:03 ID:AKBu4TWE0
ひでえわ
308
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 05:51:28 ID:xaDG4T9AO
見たくない。
カメラ越しであろうと決して友人のイチモツなど見たいはずがない。
£ ^ゞ ^)ねっ。
だがしかし。従わなければ、ヤラれる。いろんな意味で。
絶望感と共に、カメラを構え、レンズ越しにロミスを見た。
映されたのは、さっきとは、似ているようでまるで違う姿だった。
309
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 05:53:17 ID:xaDG4T9AO
£°ゞ°) カクカクカクカクカクカクカクカク
(((( (ヽヽ))))
>_| ̄|('、`*川 アッアッアッアッアッアッ
(;-@∀@)ええー……
ロミスが、半透明の女性をバックから突いている。
なんか色々おかしい気がする。主に女性の顔の向きとか。首曲がってるのかアレ。
310
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 05:54:51 ID:xaDG4T9AO
£°ゞ°)彼女はペニサス伊藤さん。この部屋に憑いている幽霊だよ〜
(//、//*川 アッンギィギモッチイイ!!
(;-@∀@)ど、どうも……
£°ゞ°)生前のペニサスさんは男性のペニスにすっごく興味があったんだって〜
腰をカクカク言わせながらロミスはおっとり説明する。
とりあえず一旦腰止めろ。マジで。
£°ゞ°)だけど不幸なことに一度もペニスを味わうことなく不慮の事故で死んでしまって……
£ ^ゞ ^)それ以来、この部屋に住んだ男性のペニスを狙って襲うようになったんだって〜
(//、//*川アッソコダメエラメエエエエ
(;-@∀@)……おまえが大学に来なかった理由って……
£ ^ゞ ^)あー、うん。ペニサスさん、よっぽど僕の気に入ってくれたのか、離してくれなくって〜
(#-@∀@)死んどけ!
311
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 05:57:09 ID:xaDG4T9AO
£°ゞ°)まあまあまあまあ落ち着いて
£°ゞ°)最初は大変だったんだよ〜。ペニサスさん僕のマイサン切り取ろうとしてたし
(;-@∀@)ひいっ
£°ゞ°)ペニサスさんの趣味っていうのが切り取ったペニスをサスサスすることだからね〜
£ ^ゞ ^)だから「切り取るよりも生の身体で味わいませんか」口説いたんだ〜
(-@∀@)やっぱ死んどけ。っていうか帰っていい?
£°ゞ°)え〜待ってよ〜。ここからがアサピーくんにお願いしたいところなんだよ〜
そのカメラ、とロミスは指を差す。
312
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 05:58:28 ID:xaDG4T9AO
£ ^ゞ ^)そのカメラで僕たちを撮ってほしいんだ
(#-@∀@)……はあああ!?
313
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 06:00:51 ID:xaDG4T9AO
£°ゞ°)お願いだよ、アサピーくん。それがペニサスさんの願いなんだ
急に真面目な顔になるロミス。下半身にさえ目をつむれば真剣なことが伝わって、いややっぱカクカクアンアンうるせええ
£°ゞ°)ペニサスさんとはこの1ヶ月、あらゆることを試した
£°ゞ°)通常プレイから始まって、コスプレ、拘束、痴漢、アナル、彼女の望む変態行為を実行し続けた
£°ゞ°)そして彼女の最後の望みは……第三者によるハメ撮り
(#-@∀@)へーあっそーそーなんだスゴイネ
£°ゞ°)その望みさえ叶ったら……
£ ^ゞ ^)……彼女、成仏出来ると思うんだ〜
314
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 06:02:27 ID:xaDG4T9AO
(#-@∀@)
(#-@∀@)………
(-@∀@)「君にしか頼めない」がハメ撮りかよ
£ ^ゞ ^)僕友達少ないしねえ。それにこんなこと頼めるお人好し、アサピーくんしかいないよ〜
(#-@∀@)あーマジで腹立つなーもー
(#-@∀@)……やらせるからにはヌルイことやってないで本気出せよお前ら!
£ ^ゞ ^)そうこなくっちゃ
(//、//*川アアアアアアアンッ!!!!
315
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 06:03:57 ID:xaDG4T9AO
----
後日談。
不思議なことに、録画した映像にはペニサス伊藤だけが映っていなかった。
£°ゞ°)やっぱり恥ずかしくなっちゃったのかなあ〜
£ ^ゞ ^)成仏するとき、自分の姿も一緒に消しちゃったのかもねえ
(-@∀@)結果、残ったのが全裸のお前が一心不乱に腰振ってる映像だけだな
£ ^ゞ ^)あげよっか〜?
(-@∀@)超いらねえ
つい乗ってしまったあの夜の撮影会。
最後の方は全然記憶に無いが、ロミスが言うにはペニサス伊藤嬢は無事成仏出来たらしい。
('、`*川……ありがとう
と最期に言ったらしいが、ロミスの言うことなのでどこまで信用出来るか分からない。
316
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 06:05:33 ID:xaDG4T9AO
ペニサス事件のあと、迎えたテスト週間も終わり、今はロミスに飯をおごらせているところだった。
ちなみにロミスは授業に出てないなりに、そこそこ無難に通ったらしい。
コピーを渡さなきゃ良かったとまでは言わないが、なかなか器用さが面憎い奴である。
£°ゞ°)あー、もう一つ消えちゃったものあったよ〜
(-@∀@)なんだよ
£°ゞ°)勃起能力、って言うのかな?
(-@∀@)は?
£ ^ゞ ^)勃たなくなっちゃった〜
(;-@∀@)…はあ?
「ペニサスさんが持ってちゃったみたい〜」とロミスはおっとり笑う。
信じがたいことを、笑って言う。
ていうか、
(;-@∀@)なんでちょっと嬉しそうなんだよ……
£°ゞ°)一生分ヤったしねぇ
(-@∀@)イラッ
「やっぱ死んどけ」と思った。
317
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 06:06:54 ID:xaDG4T9AO
£°ゞ°)それに、一目惚れだったんだ〜
(-@∀@)
£°ゞ°)だから、僕が死んだ後、……ん〜、あの世ってあったらさ〜
£°ゞ°)あの世でペニサスさんに会えたら、それでいいかなって
£ ^ゞ ^)だから、いいんだよ〜
(-@∀@)
(-@∀@)……お前って、
£ ^ゞ ^)その時はアサピーくんもいるといいなあ。今度は3人で楽しもうよ〜
(-@∀@)やっぱ死んどけ、馬鹿
£°ゞ°)ひどいな〜
318
:
£°ゞ°)と(-@∀@)と、の夜のようです
:2013/08/18(日) 06:08:33 ID:xaDG4T9AO
おしまい
(
)
i フッ
|_|
319
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 06:16:50 ID:H6njcHBE0
まさかのロミスで寝起きにワロタ
乙w
320
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 06:19:45 ID:q3aoCRI60
おつー
こういうロミスもいいなw
321
:
名も無きAAのようです
:2013/08/18(日) 08:36:32 ID:mfHZSf1M0
乙
( ;∀;) イイハナシダナー
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