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('A`)百物語、のようです
36
:
名も無きAAのようです
:2013/08/17(土) 01:14:51 ID:adaBwzoE0
ネーノの手には透明なビニールのそっけない傘が一本。
それをキュートに向けて差し出すと、ネーノはいたずらっ子のように笑った。
(*`ー´)「傘、これで帰ればいいから」
o川;゚ー゚)o「え、でも。これ一本しかない」
(*`ー´)「いいのいいの!」
いいことをしているというのに、彼に鼻にかけないような態度はない。
むしろ心底嬉しそうに、ネーノは笑っていたそうだ。
その姿は、キュートが転んで泣いていた時とまったく同じ姿だった。
( `ワ´)「じゃあな!」
キュートの返事も聞かないままに傘を押し付けると、ネーノは雨の中に踊り出た。
降りしきる雨が、少年のまだ真新しい制服を濡らしていく。
それを気にする様子もなく、少年は鞄を頭の上にかかげ雨の中を走り去っていく。
最後に一度ふりかえると、ネーノは大きく手を降った。
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