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('A`)百物語、のようです
2
:
名も無きAAのようです
:2013/08/17(土) 00:27:16 ID:adaBwzoE0
百物語。
蝋燭を百個用意して灯し、怖い話を一つするごとにその蝋燭を一つずつ消していく。
江戸時代にはもう既にあったとかいう、超定番の怪談スタイル。
――俺たちは、まさに百物語の真っ最中だった。
( )「おっおー、次はダレが話すお?」
( )「僕はパスだからな」
( )「えーと、僕は……もう少し考えてからで」
新月の夜。
ミルナの爺さんの家を借りさせてもらって用意した、三つ続きの和室。
その一番奥の部屋には、百本の蝋燭を並べた馬鹿でっかい火鉢が用意してある。
しかし、俺達のいる手前の部屋。……明かりを落としたここは、同じ部屋にいる相手の顔が見えないほどに暗い。
川 )「じゃあ、私が話でもしようか」
部屋の中に横たわった闇を切り裂くように、凛とした声が響いた。
顔が見えなくても、その声を聞けば誰かすぐわかる。
この声は、クーのものだ。
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