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( ^ω^) 剣と魔法と大五郎のようです
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懐かしい夢を見た。
体も心もまだ幼くて、それでも、だからこそ幸せだった頃の記憶。
ξ゚⊿゚)ξ (……)
薄暗闇の中、天井に手を翳す。
思えば遠くに来た。
それは、物理的な距離ではなくて。
ξ゚⊿゚)ξ (……)
体のいたるところに出来た傷跡を、死んでしまった両親が見たらどう思うだろうか。
きっと怒るのだろう。そして、悲しむのだろう。
傷を作ったことでは無くて、傷を作るに至った理由を。
ξ゚ー゚)ξ (……ふふ)
いつもそうだった。
二人の心配を無視して怪我をして、母親の手痛い拳骨を貰ったものだ。
よくよく考えれば、きっとあの頃から成長なんてしていない。
ξ ⊿)ξ =3
脳裏にちらつくあらゆる感情を息と共に吐き出して、硬く目を閉じる。
迂闊にあの頃を思ったりしないように。
幸せな夢を、もう見てしまわないように。
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乙でした!!まじこれ勝てるんか・・・
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乙です!
ますますブーン&ドクオが勝てる気がしないぞ・・・
究極回復魔法「やったか?」の重ねがけはいかんよ
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乙でした
やってくれたぜ兄弟と思ったのに……
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おつ!なにこのくそかっこいい戦闘熱い展開からの絶望は・・・ブーン勝てないだろこれ・・・
キュートはもともと自分を殺してくれる奴求めてるっぽい感じあったし、それが達成されたってことなのかなー
更に強くなった予感しかしない。ほんとに勝てるんかこれ
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乙です
なんだこのチート
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うあああくっそ熱いな乙!アニジャの精霊兵攻撃かっこいい
ここまでしても勝てないのか……兄弟死んでほしくないし妹者の手足取り返してほしいよ
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ここまで圧倒的な強さの敵は読んでて清々しいレベル
今回も面白かったです
乙!!!
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まぁじかよ!!魔女ぱねぇーーーーー
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魔女なめてた!!!うわあああああ
乙
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もうみんな死のう
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ここまで無理やろ・・って思うラスボスは大魔王バーン以来だなwww
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ttp://imgur.com/qeRJMqd.png
魔女こわいよーっ 頑張ってください
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>>763
100選でホラーのトップ絵書いた人かな?
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>>764
違うよ すまんな
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ほがあああ乙!
なんというおそろしい敵だよ…ほんと底が見えねえ
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キュートはその強さそのミステリアスさで長編スピンオフが一本書けちゃうレベルだなw
なにはともあれ乙乙
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ロンリードックさんは魔法使いだが剣士の内藤さんは杉浦くんみたいにシュンコロされる未来しか見えない
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まったくもってかてるきがしないっす
おつ
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キュートは何が目的なんだ
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殺された「かった」みたいだけど、どうなんだろうな
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そういやジョルジュにも願いとして言ってたな
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魔女 倒す 無理 ワロタ
おもしれー乙!
ちょっと違うけど空の境界思い出した
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一回死んだんだろ?いもじゃの四肢は戻ったのかよ…
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二人のぬいぐるみがくすみ始めたタイミングっていつなんだろうな。
精霊化した時かあるいは……
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法則の世界の「過去の情報」って…魔女倒すためには49日間の情報にまで干渉せなあかんのかい…
神様とか言ってるし存在がもう具体的なもの越えすぎてて、魔女どーして生まれたしって感じwww
でもこれで戦争の時色んな人生き返らせることができた説明はつくね
つくけどもうなんか色々複雑すぎて、ドクオブーンとツンレベルが隅っこすぎてわろえない…
どう戦えばいいんだwww
乙乙ですん
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あれだよ。ブーンはまだ切り札的なのがあるんだよ・・・(震え声)
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外が五月蠅かったからFFの好きな戦闘曲流して聴きながら読んだ
戦闘シーン曲合いすぎて熱くて鳥肌立ったわ
妹者とフゥちゃん和んだし精霊化アニジャかっこよすぎるし魔女は強すぎる
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よく説明見たら最後に、個別に保存している場合はその限りではありませんとかあるんだけど、魔女は過去情報の49日間の制限ないってこと?
もうね、超越しすぎちゃうんかと
魔女、貴様がナンバーワンだ
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大統領かよ
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魔法よく練られてるなぁと思ったら、さすおにそのまんまなのね
さすがはキュート様です!
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あれか、D4Cかキュート。
次も期待してます。
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質問なんだがブーンとドクオの体型ってどれだけ差があるんだ?
一瞬で変わったらズボンとかずり落ちそうだけど。魔法とかで固定してるとか?
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>>783
きっと魔法的な伸縮性のある衣服なんだよ
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>>783
ゴム
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俺は、勝手に体と一緒に服も若干変わってると思ってた。
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何回もベルト締めなおす描写あったじゃん
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いともたやすく行われるアレかと思ったけど殺された時の記憶は持ってる感じか
わかんねー、とりあえずおつ
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殺してくれてありがとう
ってことは神様と戦った時に死ぬまで解けない呪いでも掛けられてたか
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>>789
そこは素直に恐怖を思い出す切っ掛けを作ってくれた事に対する感謝じゃね
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藍染かよ
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>>790
単に殺してくれなきゃ復活出来なかったから、かと思った
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>>792
単なる復活とはまた違う気がするんだよなぁ
それに殺されなかったら復活出来なかった、ってそもそも殺されなきゃ復活する必要ない訳で
封印が永遠に続くなら神殺しやる必要ないんだから放置も意味ないだろうし
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封印した後になんかやらかすのが怖くて神殺ししたが、魔女的には封印で終わってた方がやばいから、ありがとうなのかと思った。
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支援支援
http://vippic.mine.nu/up/img/vp152705.jpg
ξ゚⊿゚)ξRPGっぽく
場面的には二話でのツンちゃんが大五郎の傭兵に喧嘩売って逃げてる
ところです。背景は素材のをお借りしました。
続き待ってます!
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>>795
すごいツンさんがかっこいいだと!
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うめぇwwwwGJ!!
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>>795
やだ、イケメン…
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まとめで読み直してメ欄に気付いたので戻ってきた
キューちゃんこわい
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キュートこえー
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http://u3.getuploader.com/boonnews/download/81/daigoro_goji.txt
気づいた範囲で誤字と疑わしきものを報告
何かに使えたら使ってください
一部ブンツンドーさんのまとめへの報告も含んでます
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兄弟対魔女で力を使い果たしたか……
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もう半年前になるのか…
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二十八話 魔女対流石兄弟の一幕で漫画描いた
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org578049.zip.html
続きは無いです
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まず何よりも先にミルナ=スコッチと言う男の紹介をせねばなるまい。
過去に何度も登場した彼を特筆して語るなど、いまさら何をと思うかもしれないが、少々堪えていただきたい。
ミルナ=スコッチ。
とある辺境の地のさらに秘境じみた土地に存在する、隠密の里の生まれ。
幼少より修行に明け暮れた身体は、小柄さを代償に多くの能力を身に着けている。
まずは隠密として必須の能力、身隠しの技である。
彼は地平の望める見晴らしの良い荒野であっても、他者の目を欺き潜伏することが出来る。
さらには特殊な術を用いることで、魔法探知に対しても高い隠密性を確保することが可能だ。
彼が一度本気で姿を消そうとすれば、見つけることが出来る者はそう居まい。
次に、強靭な足腰。
短距離を高速で駆け抜ける走力は勿論、山を一つ越えても衰えない持久力を兼ね備える。
当然単に走るのみならず、限られた領域内での機敏な動作にも優れる。
森や林の中ともなれば、最早彼が地面を踏む必要などなくなるだろう。
さらに、上記二つをもってしても逃れられぬ状況に陥った場合の為に、彼は相応の武力も身に着けている。
好む武器はあれど、扱えぬ武器は無いという程。
特に愛用するトンファーを用いた格闘術は一級品で、並の戦士であれは容易く圧倒できる。
無論、戦闘にならぬことが最善故に優先度は低く、純粋な武の達人には遅れを取ってしまう場合もある。
とはいえ、ある程度渡り合い、逃走の隙を伺う程度であれば十分に可能だ。
と、大まかに三点、彼の優れた部分を紹介させていただいた。
細かく書き出せばまだまだあるのだが、この辺にしておこう。
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さて、上記した彼のハイスペックさを踏まえたうえで、今の彼の状況の把握に移るとしよう。
チーン
( ゚д゚ )
ノ| ノ|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
地 面
こんな感じである。
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( ;゚д゚) 「こっちくんな!マジで!来ないで!!お願い!!」
とある森の中にて、ミルナは下半身を地面に埋めた状態で、短刀をがむしゃらに振り回していた。
実にハイスペックさに満ち足りた光景である。
彼の敵は赤黒い血にまみれた異形の人間。
魔法によって再び生を与えられた屍、いわゆる「アンデッド」だ。
新鮮な血肉を求めるが故か、ひっきりなしにミルナに襲い掛かってきている。
なぜ、こんなものと交戦しているのかも、補足せねばなるまい。
人を追っていた彼は、なるべく早く追いつくために山中へと割って入った。
彼にとっては山道といえどさほどの支障も無いため、確実に時間の短縮はできていた。
しかし、ここまでずっと走りづめていたミルナである。
流石に疲労を感じて、少々の休憩を取ろうと安全そうな場所で休憩を取ることにしたのだ。
元々人の手が加わった気配の無い森で、獣避けの術を用いれば落ち着いて体を休めることは可能。
事実、彼の術を無視して接近するほどの猛獣はおらず、この場所は確かに安全だった。
いくらか前に、無数のアンデッドを連れた魔女が、この付近を通ってさえいなければ。
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そう。
この森の中には、魔女に置いてけぼりにされ行き場を失ったアンデッド達が無数に潜んでいたのだ。
彼らの知能は高くない。
自ら思考し、山を下るマネなどはしなかったので、近隣に被害は無かったが。
( ;゚д゚) 「キャー!キャー!!」
ノコノコとこの男がやってきて、腰を下ろして仮眠なんぞ始めてしまったのである。
新鮮な肉を補充出来ないアンデッド達は、仮死状態となって地面や木の洞にうずまり身を隠していた。
さしものミルナも、息もせず脈動もなく、落葉に埋もれている彼らを「敵」として察することが出来なかったのだ。
だが、初めてその存在を認識した時点ではまだ、ミルナは今ほど取り乱してはいなかった。
唐突に地面より這いだした屍には多少戸惑ったが、戦力を見極め、脅威を感じるほどの相手では無いと判断。
短刀により首を落とした手並みは実に鮮やかだった。思わずキメポーズを取ったくらいである。
が。
ことはそう簡単には終わらない。
滅多に訪れぬ栄養の気配を察知したアンデッド達がワラワラと集まって来てしまったのだ。
アンデッドの戦闘力は予想に反せず並の戦士程度かそれ以下。ミルナの腕があれば問題は無い。
しかし、いかんせん数が多かった。
ざっと見ただけでも十数。まだ増える可能性もある。
やむなし。
当然ながらミルナは逃走の選択を取った。
彼は隠密であって、戦士では無い。無理な戦闘は避けるに限る。
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その潔さこそがまさに落とし穴だったのだ。
流れ的にも、物理的にも、見事な落とし穴であった。
一見して人の手の入っていない山中ではあったが、かつてはこの森にも狩人が存在した。
もう数年も前のことではあるのだが、彼らは生活の為に獣を捉える罠を複数設置していたのだ。
その中の一つ。
中型の獣を捕まえるための深い竪穴がこの近辺に仕込まれていた。
奇跡的に獣がかかることなく数年を経て、自然に溶け込んでいた深い落とし穴が、
これまでウサギの一匹も捉えられなかった分際で、見事にミルナの足を誘いこんだのである。
重ねられた落葉と、支えの枝を踏み抜いた体は、反応するよりも早く重力に吸い込まれた。
穴の中には雨でぬかるむ泥が満ちている。落ちた衝撃はそのまま深くミルナの体を穴に沈ませた。
あとは周囲の土が呼応するように崩落してしまえば。
チーン
( ゚д゚ )
ノ| ノ|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
KONOARISAMAである。
田舎に帰ろう。無理だよこんな人生。不運と踊っちまいすぎだよ。
いくらなんでも散々だよ。僕らが就職希望した明るい未来はどこに行っちゃったのって心持だった。
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ミルナwwwww
-
一時本格的に自害を考えたミルナであったが、何とか気を持ち直した。
幸いにして命を奪う仕掛けは無く、時間をかけて掘り返せば十分に脱出できる。
敵も単調な動きで食い掛かってくるだけなので、冷静に応対すれば何とかなるだろう、と考えたのだ。
「アンデッドは首を落とせば死ぬ」という、前提の下で。
当然、そうは問屋が卸さなかった。
実際に迎撃を始めてみると、アンデッドの首を落とそうが、手を落とそうが、自分で拾ってくっつけ直しまた来るではないか。
いくら倒すのが容易くとも、死なないのだから終わりが見えない。
しかも再生するたびに体を乱雑に貼りつけ合わせてくるので、異形さがみるみる増していく。
一番大きい奴など、首のところからまた胴が生え、腕は八つもついていた。
この状況でこの特異な見た目は、さしものミルナも精神衛生を侵されずにはいられない。
接近を拒むべく、ミルナは膝を狙い手裏剣を放った。
手裏剣は見事命中。しかし、アンデッドはよろけて倒れ、体を四散させる。
しかし。
この一瞬の隙に、別のアンデッドが二体、背後に迫っていた。
すぐさま反応。
一体の頭を何とか弾き飛ばす。
しかし、もう一体への攻撃が間に合わず、肩口にかぶりつかれた。
アンデッドの顎の力はすさまじく、歪な歯が纏う装束ごと肉に突き刺さる。
何とも言い難い痛みだ。
すぐさま顎の腱を断って引き剥がしたが、咬撃特有の痺れるような痛みで、腕の回りが著しく悪くなった。
ミルナの冷静さはみるみる失われる。
下半身は身動きが取れず、終りの無い敵の襲撃に晒され、徐々に確実に体力を削られる。
目に入る敵は異形さを増し、周囲にはもはや腐りかけた血肉の臭いしかしない。
これでも何とか凌げているのは、積み重ねてきた修練の賜物と言っていいだろう。
現実的には苦しみを長引かせているだけなのだが、それに気づいた時点で終わりである。
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「ししょー!こっちにもいますよー!しかもいっぱーい!」
精神的にも肉体的にも限界が見え始めた時、ミルナの耳に少女の声が聞こえた。
明るく快活な、この死に満たされた森の中にはあまりに不似合いな色だ。
ついに、幻聴が聞こえ始めた。もう拙者も終わり。ミルナの手から、短刀を握る力が抜けていく。
「“―――足踏みなどせず、躊躇いなどせず”!」
「“―――刹那に鳴き、光の刻を駆け貫けなさい”!」
「いっけーぇっ!“サンダーショットフレア”ぁ!!」
虚ろにまどろんでいたミルナの視界に、閃光が満ちた。
意識が叩き起こされ、反射的に顔を庇う。
耳に痛い連続する破裂音。これは、雷が疾走する際に爆ぜる轟きだ。
光と音は、数秒の間目と耳を焼き、止んだ。
ミルナが驚きから回復しないまま瞼を開けると、接近していたアンデッド達が湯気を立ち上らせながら崩れ落ちていく。
ζ(^ー^*ζ 「だいしょーりー!」
倒れたアンデッドの向こうに人影が見えた。
小さく跳ねながら、顔に見合った可愛らしいガッツポーズを取っているのは、恐らく十いくつの少女である。
二つに束ねられた金髪がぴょこりと跳ねた。
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拙者は夢を見ているのだろうか、とミルナは呆ける。
人里より離れた山の中、救援などあり得ないと諦めていたところに、少女は現れた。
容姿は可憐で、血なまぐさいこの場にはあまりに似つかわしくない。
助かったというよりも、これが死後に見る景色なのかと捉えてしまったほどである。
少女は満足気に死体を一瞥した後、ミルナに視線を止めた。
花の、まるで向日葵のような少女だ。
とぼけたような表情からも、明朗快活な性格が滲み出している。
ζ(゚、 ゚*ζ 「―――あ、」
( ゚д゚ )
ζ(゚Д゚*ζ 「まだ残ってた!殺らなきゃ!!」
(゚д゚ )
( ゚д゚)
( ゚д゚ )
( ゚д゚ ) (もしかして:拙者?)
ノ| ノ|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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少女は機敏な足運びで二歩距離を取り魔法式の展開を開始した。
恐らく雷属性。
少々雑だが、式の展開は早い。
現在ミルナは返り血や肉片に塗れ、さらに下半身は無くなっているのでアンデッドに間違うのも当然の見てくれだった。
とはいえこのまま大人しく魔法を喰らえば、感電によって脳が蒸し焼きになること請け合いである。
ζ(‐、 ‐*ζ 「“――――雷鳴の射手よ、弦を引き、速く、疾く、卑獣の眉間を射抜きなさい”!」
( ゚д゚ )+ 「待ちたまえお嬢さん」 キラーン
ζ(゚ー´*ζ 「いっけー!“サンダー=ボ………って」
( ゚д゚ )+ 「拙者は生きた人間だ」 キラーン
ζ(゚Д゚;ζ そ 「うわぁしゃべってる?!きもちわるい!!」
( ゚д゚ )
( ゚д゚ ) (つらさ)
ノ| ノ|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
-
ミルナのピンチは続く、と。
支援
-
ζ(゚Д゚*ζ 「って、他のも全然倒せてない!」
雷撃を受け、やっと死んだと思われたアンデッド達が再び立ち上がる。
動きは鈍くなっているが、どうやら食欲は増したらしい。
蒸気を伴う息を吐き、わき目も振らず少女に向かってゆく。
`,ζ(゚、 ゚*;ζ 「こないでよー!えいっ!“サンダーボルト”!」
少女はミルナに使おうとしていた魔法を接近していたアンデッドに発動した。
頭上に小さな魔法陣が現れ細い稲妻が数本降り注ぐ。
雷撃は、全て的中。
アンデッドは全身を痙攣させ膝を突き、しかしすぐに立ち上がった。
少しは効いているようだが、火力が不足している。主要な体組織を焼き尽くせていないのだ。
ζ(゚、 ゚*;ζ 「雷撃じゃだめ……。なら、とお!」
少女は纏うローブの内側に手を入れ、剣を抜き放った。
小剣に類する、刃渡りも幅も控えめの物。
ただし柄は長剣ほどに長く、両手で持って扱いやすく拵えられている。
切り替えが早いのはよいが、魔法でも殺せぬこれらに対して剣を用いるなど悪手に他ならない。
少女は二体ほど切り倒し、すぐに囲まれた。
位置取りや状況の把握が甘い。
あまり実戦慣れしていないと見える。
ζ(゚Д゚*;ζ 「ぎゃー!無理ムリィ!!ししょー!はやくーー!!お手上げーー!!お手あげぇー!!」
-
喚きながら逃げ回る少女。
言葉から察するに仲間がいるのだろうか。
「ししょー」と言うのだから彼女の師に当たる存在であるだろう。
年端もいかぬ少女にこれだけの技能を仕込んだ人物となれば、期待は出来そうだが。
ζ(>Д<:ζ 「ギェー!」
何とか逃げまわていた少女だったが突如足を取られつんのめった。
ショートブーツを履いた足を、千切れたアンデッドの手が掴んでいる
これが原因だ。少女はバランスを崩し、盛大にたたらを踏む。
ζ(゚゚Д゚゚;ζ 「ほぁあ?!」
バタバタと足を動かし、なんとか転ばずに耐えた、と思ったその瞬間、少女の身長が急激に縮む。
否、正確には地面が突如陥没し、下半身が呑み込まれ――――。
チーン
ζ(゚言゚;ζ
( ) ノ| ノ|
| |ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
KONOZAMAである。
ミルナと少女は、見つめ合う。
彼女が言いたいことがミルナには痛い程分かった。目と目で通じ合った。
-
ζ(゚―゚*ζ
( ゚д゚)
ζ(゚―゚*ζ
ウボォォォ......
( ゚д゚)
ζ(゚―゚*ζ
( ゚д゚)
ζ(゚―゚*ζ
グルルルルゥァァ......
( ゚д゚)
ζ(゚―゚*ζ
( ゚д゚)
ζ(゚□゚;ζ 「ししょぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!!!」
( ;゚'Д゚) 「たすけてぇぇええええ!!!ししょぉぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
必死である。
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ヤタノカガミ
「“八咫鏡”」
.
-
その瞬間、世界が停止し、視界から色が消えた。
はるか昔の記憶のように、白と黒の濃淡でのみで映しだされる景色。
ミルナも少女も、反射的に喚くのをやめた。
無音である。
光も存在するはずなのにその温かみを感じない。
( ゚д゚ ) (これ、は……?)
視界の変化に伴い、アンデッド達の体が爆発的に蒸気を吹いて崩れ落ちた。
一体何が起きたのか。肉が炭化し、骨が枯木の如く朽ち果てている。
「まったく、勇んで先走ってなんという様ですか」
ζ(゚ー゚*ζ 「ししょー!!」
|゚ノ ^∀^) 「ししょー!!じゃありません。まったく、あなたももう少し思慮深さを身に付けなさいと言っているでしょう」
視界の色が元に戻り、困惑するミルナの目の前に現れたのは、若い女だった。
これが、「ししょー」。
どう見ても二十代の中ごろ。
浮世離れした神秘的な美しさを感じるものの、とても弟子を取るような歳には見えないが。
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いや訂正しよう。歳は問題では無い。
ミルナは目の前に崩れたアンデッドの身体だったものを指ですり潰す。
細胞が完全に死滅している。
炭化―――火や電流で焼かれた状態に似ているが、そんな生易しいものではないだろう。
このタイミングで、景色が色を取り戻した。
感じ取れる魔法の名残。
属性は恐らく火と冷だ。相反する属性の魔法を一つの魔法として実行したのだろう。
理屈は予想できるが、それ故に簡単で無いことが分かる。
これほどの腕の魔法使いならば、確かに弟子の一人や二人いて普通だ。
|゚ノ ^∀^) 「そちらの方は、ご無事ですか」
( ゚д゚ ) 「ああ、お蔭さまで、この通り生きている。感謝する」
|゚ノ ^∀^) 「いえいえ、袖振り合うも多生の縁と申しましょう」
周囲にアンデッドの気配は無い。
ミルナは落ち着きを取り戻し、自身の下半身を掘り起こし始めた
少女の方はししょーの女性に手を取られやや強引に引っ張り出されている。
ζ(> < ;ζ 「痛い痛い痛いっ!ししょー、もっと優しく!」
|゚ノ ^∀^) 「自業自得です。反省なさい」
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( ゚д゚ ) 「拙者、ミルナ=スコッチと申す。危ういところを助けていただき、改めて感謝する」
|゚ノ ^∀^) 「いえ、たまたま通りがかってよかったですわ」
ζ(゚ー゚*ζ 「道に迷ってただけですけどね」
|゚ノ ^∀^) 「お黙り」
( ゚д゚ ) 「失礼だが、名を尋ねても」
|゚ノ ^∀^) 「レモネード=ピルスナーですわ。気軽にレモナとお呼びください。此方は弟子の……」
ζ(゚ー゚*ζ 「っはーい!デレ=ディレートリでーす!」
落とし穴からの脱出を終え、ミルナは改めてレモネード=ピルスナーとデレ=ディレートリを観察する。
レモネードは、やはり二十代の半ば以降だろうか。
ロングのローブをまとい、錫杖を携えた姿は、見た目の割に老齢の気配を匂わせている。
この独特の空気が、彼女がただ者でないというミルナの確信に拍車をかけた。
弟子のデレは、レモナと似たローブを纏っているが、動きやすさを重視してか丈が短い。
内側はシャツにパンツルック。
少女らしい華奢な骨格にしては、やや少年的な印象だ。
そして、それぞれに大きな荷物を背負っている。
いかにも旅の最中と言った風貌だった。
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( ゚д゚ ) 「レモナ殿、是非礼がしたい。何か拙者に出来ることは無かろうか」
|゚ノ ^∀^) 「そんな、お気になさらず」
( ゚д゚ ) 「このミルナ=スコッチ。命を救われ何も返さぬわけには。なんでもかまわぬので、どうか」
今回はさしものミルナも死を覚悟した。
そこから救われたのだから礼をせぬわけにはいかない。
別に、師弟そろって美人だからとかお近づきになりたいとかそんなんじゃない。本当だ。
ζ(゚ー゚*ζ 「いいじゃないですかししょー、お願いしましょうよ!」
|゚ノ ^∀^) 「まあ、そうね。せっかく言ってくださっているし」
( ゚д゚ ) 「何なりと」
|゚ノ ^∀^) 「ミルナさん、サロンシティの場所をご存じ?」
( ゚д゚ ) 「当然。むしろこれよりサロンに向かう途中であった」
ζ(゚ー゚*ζ 「ホントですかー?やった、ラッキーですねししょー!」
|゚ノ ^∀^) 「私たちも、サロンへ向かっていたのですが、揃ってその、地理に疎いもので……」
( ゚д゚ )+ 「容易い話だ。是非案内させていただこう」 キラーン
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( ゚д゚ ) 「しかし、拙者こう見えて急ぎの身。少々足早な道中になるやもしれんが……」
|゚ノ ^∀^) 「それなら大丈夫ですわ」
レモナが背負っていた荷物の中から、丸めた布を取りだした。
厚手の敷布。
見たことがある。
飛行魔法に用いやすいようタリズマン粉末を編み込んだ特殊な布だ。
|゚ノ ^∀^) 「長く付き合わせるのも申し訳ないですし、これで手早く向かいましょう」
ζ(´ー`*ζ 「やったー、歩くの疲れたからうれしー」
( ゚д゚ ) 「拙者としてもありがたい」
話はすぐにまとまり、三人は魔法の敷布に乗って森より空へ飛び立った。
風がさほどない穏やかな陽気だ。飛行魔法には適した気候と言える。
ミルナも幾分疲れがたまっていたし、魔法で運んでもらえるとなれば重畳だ。
-
( ゚д゚ ) 「一先ず、あの地平に見える山を目指していただこう」
|゚ノ ^∀^) 「あの山ですわね」
分かりましたわ。と言いながら、レモナは90度違う方向へ敷布を操作し始めた。
何か特別な理由があるのかと、少々様子を見る。
( ゚д゚ )
( ゚д゚ )
( ゚д゚ ) 「レモナどの」
|゚ノ ^∀^) 「はい?」
( ゚д゚ ) 「まったく違う方向へ向かっているが、何か立ち寄る場所が?」
|゚ノ ^∀^) 「いえ?ミルナさんの言う通りの方角へ飛んでいるはずですが」
( ゚д゚ ) 「いや、全く違うが」
ζ(゚ー゚*ζ 「ししょーは超が三つはつく方向音痴なんですよ〜」
( ゚д゚ ) 「いやこれ方向音痴とかのレベルじゃないが」
ζ(゚ー゚*ζ 「超三つですから〜」
* * *
-
∬´_ゝ`) 「―――魔女が、死んだ?」
『ああ、そうだ』
嫌に低い声になっていることを自覚しつつも、アネジャはぬいぐるみに対し問い返す。
ぬいぐるみは肯定の返事をしたあと、考え込むように沈黙している。
当然、ぬいぐるみが意志を持ち喋っているわけでは無い。
普段は妹の部屋の戸に掛けられているこの猫のぬいぐるみには、父と母のものに限り念話の機能が備わっているのだ。
妹がいたずらに使用したがらないように彼女には伏せているし、アネジャ自身も使うのはこれが初である。
普段滅多に使わぬ機能を用い、父に連絡した理由は単純。
ヾl从・∀・*ノ!リ人ノシ 「やったのじゃ!やったのじゃ!!」
ミ*゚∀゚彡 「よかったねイモジャ!!」
l从・∀・ノ!リ人 「うんなのじゃ!」
ミ*゚∀゚彡 「これで一緒にお外で遊べるね!」
l从・∀・ノ!リ人 「なのじゃ!!」
自室で友達と一緒にはしゃぐ、末っ子のイモジャ。
『魔女』に奪われていた彼女の手足が、にわかに元に戻ったのである。
-
『魔法が消えたのではなく、休止状態になったというなら
気まぐれに解除したと言うよりは何らかの理由で魔力供給が不能になったということだろう』
∬´_ゝ`) 「魔力が半無限の魔女がそう言った状態になったってことは」
『そうだ。死んだか、あるいは限りなくそれに近い状態に追い込まれたか』
∬´_ゝ`) 「……」
『手足が戻ってしばらく経ちながらも魔法が再発動して居ないとなると、死んだと考えるのが自然だ』
∬´_ゝ`) 「魔法が完全に消えたわけでは無いみたいだけれど」
『供給が止まっても魔法式そのものが消えないような細工が施されていた。
もし魔女が死んでいるならば、貯蓄された魔力が費え次第、スリープした魔法も消えるだろう』
∬´_ゝ`) 「それじゃ、まだ警戒はした方が良いのね」
『そうだ。私たちもなるべく早く戻る。イモジャにはそれとなく、また失うかもしれないことを伝えておけ』
∬´_ゝ`) 「……わかった」
-
魔法、と言うのは常々減衰するという宿命を負っている。
干渉され改変された情報は、正常であろうとする世界によって復元されるからだ。
この“復元力”は非常に強力で、魔法の維持に多大な魔力を支払わなければならない理由に直結する。
ただし、魔法によって及ぼされた「結果」までは元には戻らない。
たとえば火炎の魔法で薪に火をつけたとすると、発動した魔法の火は消失するが、
その熱が移り燃えだした薪の火はそのまま灯り続ける。
魔法によって作られたキメラが元に戻らないのも同じである。
彼らは基本的に魔法によって遺伝子や身体構造を改造された一個の生命体だ。
「組み替える力」が無くなったとしても「組み替えられた構造」は元に戻らない。
イモジャが受けた魔法は、こういった、物理的に結果を残す魔法では無かった。
あくまで四肢はつながったままで、存在そのものを別の次元にキープされていたのだ。
だから、その場には無くとも胴体と共に成長するし、キープに用いられる魔法が機能しなければ有るべき場所に再現する。
以上の理由から、父はイモジャの手足が戻った事象の原因を「魔女が死んだ」と判断したのだ。
気まぐれなあの女の事であるから、何とはなしに供給を断っただけという可能性は大いにある。
その是非は、他に魔法を受けていたものを調べてみれば分かるだろう。
もし、イモジャに限らず、「魔力供給によって維持されていた魔法」を受けていた者たちが元の状態を取り戻していれば、
魔女が死んだ、と言う父の仮説が真実味を帯びてくる。
-
∬´_ゝ`) (だけど)
と、アネジャは思う。
魔女が死ぬ、ということがあり得るのだろうか。
魔女は、少なくとも半世紀以上前から猛威を振るっている存在だ。
何度か戦った父母の言葉を信じれば、彼女はただ強いという以上に不死身の性質を持つという。
イモジャの手足を奪われた際に対峙した経験を持つアネジャは、それが決して眉唾で無いと確信している。
殺す方法が無いわけでは無い、と父は言っていた。
ただし魔女がその上を行く可能性は大いにあるから慎重にならなければ、とも。
アネジャの知る限り父母は最強の真人間である。
彼らがそれほど警戒する相手を死に至らしめるような現象があったのだろうか。
一瞬脳裏に浮かんだ双子の顔をすぐに否定する。
身内びいきを抜きにしても弟達は優秀だが、かといって父母を超えるほどでは無かったはずだ。
妹の四肢消失に責任を感じ勇んだとて現実的に可能かどうかは別である。
ふと、不安になって妹の部屋に戻る。
父役のぬいぐるみを戻すついでに、弟役のぬいぐるみを改めて観察した。
イモジャの異変に気付き、父に連絡を取ろうとしたとき、双子の役を与えたぬいぐるみは揃って床に落ちていた。
父に通じるのを待つ間、何の気なしに掛け直したが、その時は特に変わった様子は無かったはずだ。
今見ても、双子のぬいぐるみには染みの一つも存在しない。
-
∬´_ゝ`) 「イモジャ、嬉しいのはわかったけど、あんまり騒がしくしないの」
l从・∀・ノ!リ人 「アイサーなのじゃ!」
∬´_ゝ`) 「フーちゃんも帰らないと、さすがにお母さん心配するわよ」
ミ*゚∀゚彡 「いちりある!」
∬´_ゝ`) 「もう暗くなるし、送って行ってあげるわ」
ミ*゚∀゚彡 「おことばにあまえます!」
l从・∀・ノ!リ人 「イモジャも一緒に行くのじゃ!」
∬´_ゝ`) 「……はしゃいで勝手に歩き回っちゃダメよ」
l从・∀・ノ!リ人 「ラジャ―なのじゃ!」
窓の外は、もう日が沈みかけ、東の空は夜の色に染まりかけている。
この付近は比較的治安がいいが、かといってVIPの黄昏を子供一人で歩かせるわけにもいかない。
フゥはイモジャの大切な友達であるし、何よりこんな時間まで帰せずにいたのはこちらの都合だ。
アネジャが送って帰すのが道理である。
-
アネジャを真ん中に、左にフゥ、右にイモジャと並び、手を繋いで黄昏の道を行く。
子供二人は相変わらずの上機嫌だ。
アネジャに窘めれれたため声を抑えてはいるが、まくしたてるように言葉を交わし合っている。
l从・∀・ノ!リ人 「フーちゃん明日も遊ぶのじゃ!」
ミ*゚∀゚彡 「当たりまえだのクラッカー!がってんしょうちのすけ!」
l从・∀・ノ!リ人 「噂にきく『けいどろ』というやつをやりたいのじゃ」
ミ*゚∀゚彡 「じゃあじゃあ!他の子たちもよばないとね!」
l从・∀・ノ!リ人 「イケメンいる?」
ミ*゚∀゚彡 「善処します」
時折激しく動くイモジャの手を、離さぬように、アネジャは優しく力を強めた。
妹の手を引き歩くなどいつぶりだろうか。
本人は、手足のある感覚を全く忘れていなかったらしく、ふらつく様子など一切見せていない。
-
ミ*゚∀゚彡 「それじゃあまた明日ね!」
l从・∀・ノ!リ人 「うんなのじゃ!!」
フゥを無事送り届け、帰路につく姉妹。
空は幾分暗くなってきている。
早目に戻って夕飯を仕上げなければ。
l从・∀・ノ!リ人 「姉者、イモジャのからだ元に戻ったから、皆帰って来るのじゃ?」
∬´_ゝ`) 「……とりあえず父者と母者はなるべく早く戻るって」
l从・∀・ノ!リ人 「アニ兄者とオト兄者は?」
∬´_ゝ`) 「あいつらは…………そうだ、叔父者ならどこにいるか知ってるかも」
l从・∀・ノ!リ人 「じゃあ、皆で一緒にご飯食べられるのじゃ?」
∬´_ゝ`) 「……うん、きっとね」
l从・∀・*ノ!リ人 「やったのじゃ!」
-
∬´_ゝ`) 「……でもね、イモジャ」
l从・∀・ノ!リ人 「じゃ?」
∬´_ゝ`) 「あの魔女が、またイモジャの手と足を、取りに来るかもしれないの」
l从・∀・ノ!リ人 「そうなのじゃ?」
∬´_ゝ`) 「もしかしたら、だけどね」
l从・〜・ノ!リ人 「そしたら、またみんないなくなっちゃうのじゃ……」
∬´_ゝ`) 「……」
l从・∀・ノ!リ人 「!じゃあ、イモジャもっと強くなって、今度は魔女さんに負けないようにするのじゃ!!」
∬´_ゝ`) 「…………あなた、やっぱりあの二人の娘だわ」
l从・∀・*ノ!リ人 「てへへ〜」
∬´_ゝ`) 「私としては複雑だけど……」
l从・∀・ノ!リ人 「そうと決まれば明日からしゅぎょーなのじゃ!休んでたぶんも取り返すのじゃ!」
∬´_ゝ`) 「はいはい、それと字の勉強ね」
l从・∀・ノ!リ人 「しゅぎょーもべんきょうも頑張るから早く兄者たちに会いたいのじゃ!」
∬´_ゝ`) 「ま、あの二人のことだからその内ふらっと帰ってくるわよ」
* * *
-
('A`) 『なあブーン』
( ^ω^) (お?)
('A`) 『ツンに、剣を教えてやらねえか』
( ^ω^) (……)
('A`) 『俺も、魔法教えるし』
( ^ω^) (前は嫌がってたじゃない)
一度目を覚ましたツンが再び安静状態を取り戻してしばらく、ブーンはそのベッド脇の椅子に腰掛け、彼女の寝顔を眺めていた。
子供と言うには精悍で、大人と言うには幼い面立ちは、ハインリッヒの魔法に守られ小さな寝息を立てている。
時々目覚めてはすぐ眠るをしばらく繰り返している。
恐らく山場は越えたのだろう。起きるのはある程度の回復が済んだからで、眠るのは魔法の効力だ。
ξ ⊿゚)ξ 「私の体が回復したら、私に剣と魔法を教えて」
二時間ほど前のツンの顔が頭に浮かぶ。
すぐに返事は出来なかった。
かつてならば、即答で断っただろう。
理由はそれぞれ違えど、弟子を取らないというのがブーンとドクオの主義だ。
だが、自分たちの技術を誰かに授ける気はないという反面、この娘を何とかしてやりたいという情は確かに芽生えている。
-
('A`) 『基礎を仕込んだ師匠がいるならそこで学ぶのが一番なんだ。でも、その師匠は今ここには居ない』
( ^ω^) (……)
('A`) 『それに仇の存在が傍にあり過ぎる。ツンの性格で、挑むなって方が無理だ』
共に戦った分だけ彼女の性格は理解している。
きっと彼女はどんな理由であれ、ヨコホリへの復讐を諦めたりはしないだろう。
例え殺されたとして、頭だけでも喰らいつく気迫と執念が、この少女にはある。
そもそも、しっかりと修練を積んで勝ち目が見えてから挑むなんてことが出来たならば、今ここでこんな目には遭っていないのだ。
この猪突猛進な娘を心配してしまった時点で、根負けしているのと同義。
ツンが突っ走ろうとするその傍らに付き添って援助してやるほかない。
今それをしてやれるのは、恐らくブーンとドクオだけだろう。
やってやれるだけの能力が二人にはあるし、してやりたいと思うだけの情もある。
('A`) 『仮に俺らが断ったとしてアイツは復讐を諦めたりしないだろうし』
( ^ω^) (むしろ、増えちゃったからね。サイボーグを憎む理由)
('A`) 『だからよ、今限りなく0に近い勝率を、なんとか1%くらいにしてやりてえんだよ』
( ^ω^) (……)
('A`) 『だめか?』
( ^ω^) (……わかった。君にまでそう頼まれたら、無下にはできないお)
-
心中での相談が終わり、ブーンはベッドに戻って大五郎(この場合焼酎の銘柄を指す)をちびちびとやり始めた。
ツンをベッドに寝かせるために不用意に体を使いダメージを加算してしまったため、動き回るのは得策でない。
外を眺めながら持ちだした干し肉を噛む。
穏やかな空気だ。せめて回復するまで、この状態が続けばいいのだが。
ドクオは精神の奥に沈んでいつものようにブツブツとやり始めた。
体の優位を譲った状態でよく考え事が出来るものだといつものことながら感心する
逆の立場になるので分かるのだが、優位を譲っている時に存在するのは思考のみだ。
感覚や主導権は表出している方に依存するので、あまり一つのことに集中することも出来ない。
ブーンなんて、今日の晩飯を考えることすら散漫になるほどだ。
魔法の理論を組み立て考察するなどもってのほかである。
ドクオはよく自分を「魔法の才能が無い」と卑下するが、ブーンにはいまいち理解できなかった。
確かに魔力の適性が低ため、他の魔法使いたちよりは不利なのだろうが、劣って見える点などそれくらいだ。
彼の手腕をこえる魔法使いはそうそういない。
現にドクオと合成させられてから戦った難敵の多くは彼の能力なしには切り抜けられなかっただろう。
ドクオにばれないよう、なるべく深く意識しないようにそんなこと考えてしばらく、ツンの呻きが聞こえた。
起きたようだ。
残っていたひとかけの干し肉を口に放り込み、ブーンは彼女の元へ行く。
-
ξ ⊿゚)ξ 「ブーン……?」
( ^ω^) 「調子はどうだお?」
ξ ⊿゚)ξ 「あれ、私……?」
( ^ω^) 「動かない動かない。そのままで居なさい」
どうやら記憶が混乱しているようだ。
無理も無い。
ずっと寝ていたため、夢現で居る時間の方が長かったはずだ。
ξ ⊿゚)ξ 「私、もう、何回か起きた?」
( ^ω^) 「うん」
ξ ⊿゚)ξ 「そっか……」
相変わらず呆けた目で、天井を見ている。
失礼ながら気持ち悪いな、と思った。
飛び起きてぶっ倒れるくらいの方がツンらしい。
-
ξ ⊿゚)ξ 「さっき頼んだの……頼んだと思うこと、どう?剣と魔法を教えてって、言った気がするんだけど……」
( ^ω^) 「……うん。ドッグと相談してね、いいよって、ことになった」
ツンの眼が少し驚いたようにブーンを見た。
また起きようとしたようなので、手でそれを制する。
( ^ω^) 「どうせ君僕らが何言っても突っ込むだろうし」
ξ ⊿゚)ξ 「……ありがとう」
( ^ω^) 「まだ何もしてないし」
ξ ⊿゚)ξ 「……そうね」
( ^ω^) 「そう言うことだから、今は大人しく体を休めなさい」
ξ ⊿゚)ξ 「うん。……ごめん、水って、飲んでも大丈夫なのかな」
( ^ω^) 「あ、大丈夫だと思うお。まっててお、飲ませてやるから……」
ベッドサイドに置かれた水差しを手に取る。
ランプのような形状の、長い吸い口の付いた金属の入れ物だ。
便利なもので寝たままでも水が飲みやすい。
頭の下に手を入れてやり、飲み口を咥えさせる。
傾けると、ツンの喉が動いた。
少しの間続け、手が動いたのを合図に水差しを戻す。ツンの口から、ぷは、と湿気の多い息が漏れた。
-
ξ ⊿゚)ξ 「なんか、意外だわ」
( ^ω^) 「何が?」
ξ ⊿゚)ξ 「ドクオはともかく、あんたが世話焼いてくれるなんて」
( ^ω^) 「そう?」
ξ ⊿゚)ξ 「うん、あんた、にやけた顔してるくせに、案外シビアだし」
( ^ω^) 「そうかな。でも、意外さで言ったら今の君も中々だけど」
ξ ⊿゚)ξ 「そう?」
( ^ω^) 「お。気持ち悪いくらいしおらしい」
ξ ⊿゚)ξ 「まるで普段の私がしおらしくないような言い方ね」
( ^ω^) 「違う?」
ξ ⊿゚)ξ 「合ってる」
( ^ω^) 「でしょ」
ξ ⊿゚)ξ 「でも腹立つ」
( ^ω^) 「らしくなってきたじゃない」
-
ξ ⊿゚)ξ 「あんたたちの方はどうなの?」
( ^ω^) 「まあ、ぼちぼち。ゲロ重い筋肉痛みたいな」
ξ ⊿゚)ξ 「……そう」
沈黙。
ツンの視線は天井に戻り、そのまま動かなくなった。
なにを見ているのか、考えているのか。
保護魔法の陣が、クルクルと回っている。
ξ ⊿゚)ξ 「……申し訳なかったわ」
( ^ω^) 「お?」
ξ ⊿゚)ξ 「あんた達を巻き込んで」
( ^ω^) 「まあ、あそこに行ったのは僕たちの意志だし」
ξ ⊿゚)ξ 「それに、あんた達が倒そうとするのを止めなければ、もっとマシな締めになってたかもしれない」
( ^ω^) 「それはどうだろ。展開が早まっただけで、結果は似たり寄ったりだったと思うお」
ξ ⊿ )ξ 「……結局、ィシさんを助けることはできなかった」
( ^ω^) 「うん」
-
ξ ⊿゚)ξ 「……水、もう一口ちょうだい」
( ^ω^) 「あんまり飲むとトイレ近くなるお。動けないんだから」
ξ ⊿゚)ξ 「別に、尿瓶でいいし」
( ´ω`) 「この男所帯で誰が世話するの……」
ξ ⊿゚)ξ 「あ、そっか」
( ´ω`) 「もう少し恥じらいを持ちなさいよ」
ξ ⊿゚)ξ 「あるよ。みる?」
( ´ω`) 「どこ」
ξ ⊿゚)ξ 「ここらへん」
( ´ω`) 「うわ。ちっっさ。ちっっっさ」
ξ ⊿゚)ξ 「本気で腹立つ」
( ´ω`) 「元気そうで何より」
ξ ⊿゚)ξ 「おかげ様」
-
( ^ω^) 「さてと、そろそろ寝た方が良いお。睡眠状態が一番いいらしいから」
ξ ⊿゚)ξ 「正直、意識は重いけど、眠くは無いのよね」
( ^ω^) 「ずっと寝てたしね」
ξ ⊿゚)ξ 「どうせなら、あんたと話してた方が気がまぎれるわ」
( ^ω^) 「お」
ξ ⊿゚)ξ 「寝ても、碌な夢見ないもの」
( ^ω^) 「そう言うことなら、付き合うお」
ξ ⊿゚)ξ 「ありがと」
( ´ω`) 「ちょっと待ってて、食べ物とか持ってくるから」
よっこいせ、と椅子から立ち上がった。
相変わらずぎこちない身体だ。
まどろっこしさを感じつつも、ブーンは自分のベッドに戻ろうとする。
その瞬間、痛烈な眩暈に襲われ、ブーンは体勢を崩した。
倒れそうになるのを必死でこらえる。
ツンが、心配そうにこちらを見ているのに気がついた。
-
ξ ⊿゚)ξ 「本当に大丈夫なの?」
( ;^ω^) 「いや、うん。そのは…………」
言葉の途中、開きかけの口がぐにゃりと捩じれた。
これには目の前にいたツンも、ブーン自身も驚く。
物理的な力が加わっているわけでは無い。
痛みを感じるということも無いが、ただひたすらに不快だった。
歪みは全身に及び、ブーンの身体はミルクを垂らされたコーヒーの如く周囲の空間と混ざり合っていく。
( ;^@^) (魔法攻撃?)
咄嗟に思いついたのは、其れだった。
あまりに脈絡なく、唐突に起きた特異な事象は大概が敵性魔法使いの攻撃と判断するのが妥当だ。
( ;^@^) (ッ――――――――――――)
応対しようとするが間に合わない。
既に効果が表れている以上、ブーンの技能では無理だ。
ξ; ⊿゚)ξ 「ちょっと、ブー――……」
ツンの呼びかけが終わりきらぬその瞬間。
ブーンの意識は、断たれるように暗転した。
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おわり
夏も本格化し毎日うだるような暑さが続いていますが皆さんいかがお過ごしでしょうか
書いている奴はパン一で寝ていたらなぜか風邪をひきました。不思議。
>>801
誤字多すぎワロタ
コイツの頭もうダメなんじゃないか
ともかく誤字脱字の指摘はありがたいので今後見直すときの参考にしますありがとう
>>804
おk、その調子でキュートが脱ぐくらいまで行こう
次は今週末か来週の頭には来ます
詳しい日時はまた予告スレにて
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乙ぅぅぅうううう久しぶりのツンさんんんん次回も楽しみです!
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乙乙乙
妹者がそうなったということはブーンとドクオもそうなるよな
次回も楽しみにしている
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乙です
魔女叩くなら今なんだろうがブーンとドクオもこれじゃ動けんな・・・
続きが来週には読めるとは嬉しいね!
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乙!
この作品のツンが一番「ツンさん」って感じ、いや自分でもよく分からないけどそんな感じ
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乙!
おお!遂に分裂か!!
万全の妹者がどれくらい強いのかも気になる
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おつ!おつ!
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レモナはドクオよりも能力高そうだな乙!
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