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('A`)ぼっちが突然リア充になったようです
1
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:31:10 ID:tCc9910o0
('A`)
ソレデサーwwwアイツソノ時www
('A`)
カラオケ行コウゼーwwwエーオ前変ナノシカ歌ワネージャンwww
('A`)
メッチャアノ動画面白イデゴザルwwwフヌカポゥwwwフタエノキワミアッーwww
('A`)
俺は…ぼっちだ
2
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:31:51 ID:tCc9910o0
ンジャ日曜日ナwww
('A`)(あー、あいつらカラオケ行くんだなー…)
…ン?…オイ、アイツ…
('A`)(やべ、寝たふり気付かれたかな)
…キモッwwwアレ絶対寝テナイヨネwww
('A`)(…くっ…俺は何も聞いてない。何も聞いてないぞ。)
アイツ趣味モナイシツマンネーヨナwww
('A`)(何か別の事を考えるんだ…。)
ソレデナレナレシク話シカケテクルンダシナwwwウゼエwww
('A`)(…あ、今週のジャンプ買ってねえや。)
トットト転校シチマエバイイノニwww
('A`)(今日の給食何だっけ?……)
…ああ
('A`)(虚しい)
3
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:32:41 ID:tCc9910o0
ガラガラッ
「おーい、お前ら席につけー」
チッ、モウ休ミ時間終ワリカヨー
('A`)(助かった…)
もし、今どこかの教室にいる人がいたら、周りを見回してほしい。
一人だけ、机に突っ伏したり 黙々と絵を描き続けている者がいるはずだ。
人は彼らの事を、「ぼっち」と呼ぶ。
俺…ドクオも例外ではない。
クラスに友達は一人もおらず、休み時間は寝たふりをして過ごす。
中学生活を楽しめているか?という問いには迷わずノーと答える そんな人間だ。
4
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:33:55 ID:tCc9910o0
俺だって、人並みの中学生活を送りたい。
だが、自分が人に勝っている点を探しても…一つも見つからないのだ。
コミュニケーション能力、容姿、学力、体力…
いわゆる「友達」を作るのに必要なアイテムは何一つとして持ち合わせていない。
('A`)(小学生の時は…こんなんじゃなかったのに…)
過去の威光にすがるのも、もう飽きた。
退屈で退屈でしょうがない日々を、俺はこれからもおくりつづける。
来年になれば高校生になって、この中学校ともお別れだ。
だが…高校生になったとしても。
何も変わらないだろう。
そう、何も。
友達も増えなければ、自分のコミュニケーション能力が上がるわけでもない。
つまるところ、俺自身半ば諦めているわけだ。
この境遇を受け入れ、それに適応して生きている。
…他人が羨ましくなることも、ないわけではないが。
5
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:34:36 ID:tCc9910o0
まあ、こんな俺でも…
('A`)(…)チラリ
ξ゚⊿゚)ξ
人並みの恋心は、抱く。
叶わぬ恋と知りながら、彼女 ツンを想い続けているのだ。
('A`)(ツン、モテるしなぁ…)
('A`)(俺なんかにゃ高嶺の花ってか…)
小さくため息をつき、授業に集中しようとノートを開く。
ツンは俺に見向きもせず、真面目な態度でノートをとっていた。
ξ゚⊿゚)ξ(………)
誰も知らないこの恋は、きっと誰にも知られることなく終わるのだろう。
6
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:35:16 ID:tCc9910o0
数時間後
「ふぃーwww終わった終わった」
「帰りゲーセン寄ろうぜー」
気付けばまた一日が終わっていた。
家に帰ってしまえばこちらのものだ。
誰に会うこともなく、心置きなく自分の時間を過ごすことができる。
俺は、家での時間 いや、一人で過ごす時間が好きだ。
('A`)(今日は5連勝目指すか…)
もう頭の中はゲームのことしか考えていない。
俺はカバンを手に取り、教室を後にした。
('A`)(今は…4時か。4時半には帰れるかな。)
7
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:37:29 ID:tCc9910o0
体が重い。気だるさを拭いながら俺は歩く。
30分程度かかり 特に何事もなく、家に着いた。親はまだ仕事らしい。
階段をあがり2階の自室に入る。
制服を雑に脱ぎ捨て、俺はベッドに横たわった。
ゲーム機を手に取り電源ボタンを押す。
ゲームの起動音が聞こえたと同時に、俺の意識はゲームの中に入り込んだ。
今から俺は主人公だ。
友達がいて、仲間がいて、ライバルがいる…恵まれた主人公。
('A`)(せめてバーチャルの世界では主人公でいさせてくれよな。)
『チュイン!チュイン!』
('A`)(………)
『キーン…ドン!ドン!ドン!』
('A`)(……………)
『ドゴゴッ!』
ゲーム…俺にとって最高の現実逃避の手段。
ゲームをしている最中だけは、俺はヒーローでいられる。
('A`)(ゲームの世界に入れりゃな…)
('A`)(俺が皆に必要とされてるような世界に行きてえもんだよなぁ)
8
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:38:15 ID:tCc9910o0
フッ
('A`)(…ん?)
突然、視界が薄暗くなった。
('A`)(何だ、停電か?)
そう思った矢先。
俺は体の異変に気付く。
(;'A`)(…うっ!?)
暗闇の中、突如襲いかかる信じられないほどの眩暈。
思わず体を起こそうとするが、バランスを崩し そのまま俺はベッドから転げ落ちた。
死を覚悟するほどの眩暈。
何が起きたのかすら理解できないまま、俺は見苦しく暴れ回る。
(;'A`)(な、何だ!?何だよ!?…き、救急車…!)
携帯電話に手を伸ばそうとするが、平衡感覚すら消え失せた今 体を動かすことは困難だった。
(;'A`)(何だよこれ!?嫌だ…死にたくない…!やめろ!!どうして急に!?)
ばたばたとのたうちまわり、声にならない声で叫ぶ。
…この世に希望なんてないくせに、いざ命が危なくなると必死に生き延びようとする。
薄れゆく意識の中、俺は自分の汚さを知った。
(;'A`)「助けて…誰か…助け………ぐふぁっ…!」
気付けば視界は黒に染まりきっていた。
そして、俺の意識はぷっつりと途絶えたのだった。
9
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:38:58 ID:tCc9910o0
「……オ…ドクオ…」
(;'A`)「ううっ…ぐぅっ…」
(;'A`)「……え?」
眩暈が…消えている?
意識もハッキリしていて、視界にも異常はない。
…あ、れ?
( ^ω^)「大丈夫かお?ドクオ、急に唸り始めて…。」
(;'A`)「え、あ………は?」
( ^ω^)「ほらほら、もう8時だお。遅刻しちゃうお。」
………いやいやいやいや
(;'A`)「誰だよ、お前」
(;^ω^)「は?」
10
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:39:38 ID:tCc9910o0
落ち着け。落ち着くんだ。
俺は確かにさっきまで家でゲームをしていた。
そしたら突然物凄い眩暈に襲われて…気が付いたら…。
( ^ω^)「…お前頭おかしくなったのかおwww」
こいつと…校門の前に、立ってた?
(;'A`)「わけわかんねぇぇぇぇぇ!!!」
(;^ω^)「はぁ!?」
11
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:40:19 ID:tCc9910o0
(;'A`)「ちょちょちょちょちょ、ちょっと待ってくれよ。」
(;'A`)「き、君…名前は?」
(;^ω^)「は?内藤ホライゾンだお?」
(;'A`)「ないと……?…あ…ああ!!」
思い出した、内藤ホライゾン。
俺のクラスメートで 学校の中心人物。
俺にも何回か話しかけてくれたっけ。
打ち解けることは、できなかったけど。
なぜ俺は内藤と立っているんだ?
いや、それ以前に何で俺は校門に?
それに、確かについさっきまで夕方だったのに
今内藤は「もう8時だ」と言った。
慌てて腕時計に目をやると、画面にはハッキリと「午前8時」と表示されていた。
まさか時間が逆戻りしたとでもいうのか?
そんな馬鹿な…。
12
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:41:01 ID:tCc9910o0
とりあえず、状況を把握せねばならない。
混乱した頭を奮い立たせ、恐る恐る話しかける。
('A`)「な、なあ…内藤、くん?」
(;^ω^)「は!?」
(;'A`)「え!?」
(;^ω^)「な、なんだお急に!!いつもみたいにあだ名で『ブーン』って呼んでお!」
…いつもみたいにって、あなたと会話したこと ほとんどないんですが。
(;'A`)「え、えーと…ブーン?そ、そのー…」
駄目だ。疑問が多すぎて何を言えばいいのか分からない。
( ^ω^)「ま、話は後で聞くお。とりあえず教室に行かないと遅刻しちゃうお。」
('A`)「え…あ…お、おう。」
言われるがままに俺は歩き始める。
13
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:41:43 ID:tCc9910o0
( ^ω^)「おはようおー!」
内藤…いや、ブーンが勢いよく教室の扉を開け挨拶をする。
(´・ω・`)「お、ブーン!ドクオ!おはよ!」
( ^ω^)「おっおっ」
(;'A`)(…なんでこいつこんなに親しげなんだ?内藤にだけならまだしも、俺にまで?)
確かこいつは…ショボン。
クラスメートで学級委員だっけか。
ブーンと同じように、いわゆる「リア充グループ」だったはず。
(´・ω・`)「そうだ、ドクオ!お前の探してたファンブックあったじゃん?あれビップ書店にあったぞ!」
(;'A`)「え、あ、え、ん、お、は?」
突然そんなことを言われてもわけがわからない。
(;'A`)「え、えーと…ショボン?その、ん、えーと?」
言葉が出てこない。普段から人と話すこと自体少ないのに、それに重なって今の不可解なこの状況だ。
俺の頭は完全にフリーズしていた。
(´・ω・`)「お前キョドりすぎwww」
( ^ω^)「さっきからこいつ何かおかしいんだおwww」
…もしかして本当に俺の頭がおかしくなったのだろうか。
14
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:42:23 ID:tCc9910o0
川 ゚ -゚)「おはよう。ブーン。ドクオ。」
( ^ω^)「お、クー!おはようおー!」
(;'A`)「ヒェッ!?」
(;´・ω・`)「!?」
この女子は素直クール。
皆からは「クー」と呼ばれ慕われている、学校のアイドル的存在だ。
俺と会話したことなんて、一度もなかったはずだけど…。
川 ゚ -゚)「おいおいどうした、変な声出して。普段から会話してるじゃないか。」
(;'A`)「…い、いや、なんでも。」
とりあえず話を合わせるべきだろう。変に食い下がって変人呼ばわりされるのは御免だ。
川 ゚ -゚)「聞いてくれ。昨日ついにサウンドヴォルデモートのティガ・バーニングのEXでパーフェクトを出せたぞ。」
(´・ω・`)「マジかよ!?」
( ^ω^)「さすがだお!!」
(;'A`)(…何だよ今の、呪文か?)
川 ゚ -゚)「今度はテビートだ。あれはまだお目当ての曲が解禁できてないからな。」
( ^ω^)「クーならきっとすぐだお!」
(;'A`)(テビ…なんて?)
15
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:43:05 ID:tCc9910o0
('A`)「な、なあ…皆…」
会話を遮るように口を開く。
( ^ω^)「お?」
(´・ω・`)「ん?」
川 ゚ -゚)「どうした?」
3人視線が集まったのを感じて、少しばかり緊張が走った。
だが、今はそんなことを気にしている場合ではない。
今の俺の状況を誰かに分かってもらう必要がある。
俺の頭では、どうにも状況判断ができないようだ。
となると、誰かに頼るしかないだろう。
('A`)「笑わないで聞いてくれよ?…実は俺さ…。」
………………
( ^ω^)「………ブフォッwww」
(´・ω・`)「…いやいやいやいやwww」
川; ゚ -゚)「ド、ドクオ?大丈夫か?精神科行くか?」
(;'A`)(ひでェ!!)
16
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:43:45 ID:tCc9910o0
(;'A`)「ほ、ほんとなんだよ!気が付いたら学校の前にワープしてて…皆とも、話したこと、ほとんどなかったのに!急に、その、友達みたいに!」
( ^ω^)「はいはい分かったお!」
(´・ω・`)「ったく!中二病は脳内だけにしてくれよな!」
川 ゚ -゚)「全く、ヒヤヒヤさせないでくれ。」
(;'A`)(…だ、駄目だ。誰一人として信じてくれない。)
17
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:44:25 ID:tCc9910o0
結局、何も理解できないまま授業が始まった。
授業中 ノートに今の状況を自分なりに纏めてみたが…何度読み返しても訳がわからない。
・6月3日 午後4時半頃 帰宅
・その直後激しいめまい、意識が一瞬なくなる。
・意識がとだえたほんの数秒後 一瞬にして中学校の校門前にワープ。めまいはこの時には消えている。
・部屋にいた時刻は午後4時半過ぎだったはずだが、校門に立っていた時には「午前8時」に変わっていた。
簡単に纏めるとこんな所だが、状況を分析している内にいくつか気が付いたことがある。
一つは、「ワープ前とワープ後で服装が変わっていたこと」。
俺は部屋で制服を脱ぎ、ワイシャツの状態で寝転んでいたはずだ。
それが校門前に移動した時には「きちんと制服を着ていた」。
ご丁寧に、カバンも持った状態で。
18
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:45:16 ID:tCc9910o0
そして、「カバンの中身が変わっていたこと」。
教科書や問題集などはそのままだったが、
俺が気付いた限りでは「筆箱のデザイン」、「シャープペンシルの本数」、そして「付けているストラップ」が変わっていた。
元々付いていたストラップを探そうと試みたが、どこを探しても見つからない。
…大切にしていたストラップ立ったのだが、どうやら「別物とすり替わっている」らしい。
19
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:45:57 ID:tCc9910o0
そしてワープ前と今で生じた中で最も大きな違いは…やはり
「他人との関係」だろう。
ワープ前の俺は友達もおらず、ひっそりとした学園生活を送っていたはずだった。
それがどうだ、今は教室に入っただけで何人ものクラスメートに声をかけられる
例えるならワープ前の内藤のようなポジションになっている。
(;'A`)(…うーん…さっぱり分からねえな。)
時間が逆戻りした理由も、突然瞬間移動してしまった理由も、突然皆との関係が180度変わった理由も…
何もかも理解できない。
('A`)(ただ…これ、物がすり替わっるとか、時間が逆戻りしたとか そんなんじゃなくて…)
俺ごと、どこか異世界に来てしまった。
そう考えるのが自然…。
そんな気がした。
20
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:46:51 ID:tCc9910o0
(;'A`)(そんなオカルト染みた話、信じられねえけど…実際に起きちまってるんだからしょうがねえよなぁ。)
今の段階ではこれ以上の推測はできそうにない。
「突然眩暈に襲われて、気が付いたら自分が人気者になっていた。」
…今は、これ以上の事は分からないだろう。
('A`)(ん?)
待てよ?
もし本当に俺が異世界に来ているのだとしたら…
…元々この世界にいた俺はどこに行ったんだ?
21
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:47:32 ID:tCc9910o0
ついさっきショボンは「お前の探していた本を見つけた」と言っていたが…
俺は本を探してなんかいない。
となると、その本を探していたのは元々この世界にいた俺
いわば「2人目の俺」で、
俺は「2人目の俺」と暮らしている世界を交換した形になっているのか?
22
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:48:25 ID:tCc9910o0
('A`)(ってことは、元々この世界にいた『2人目の俺』は 今頃俺が元いた世界に…?)
…いや、これだけの情報でそこまで考えるのはいくらなんでも無理がある。
もしかしたら本当に俺の頭がおかしくなったのかもしれない。
帰ったら母親に事情を話して、病院に連れて行ってもらうとしよう。
(;'A`)(…でも、突然住んでる世界が完全に変わっちまったように感じる病気なんてあるのか?)
あるとしたら脳神経か何かの病気なのだろうが…
俺はすこぶる快調だったはず。
仮に病気だとしても何の前兆もなしに急に発症するなんて…。
(;'A`)(…うーん、病気じゃあなさそうだけど。)
23
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:49:06 ID:tCc9910o0
ーーー推理を進めていく内に、1時間目が終わっていた。
(;'A`)(結局、あれ以上のことは分からなかったな。)
('A`)「ん?」
肩を叩かれ振り返ると、後ろにブーンとショボンが立っていた。
( ^ω^)「ドークーオ!バスケットドラムどこまで進んだお?」
(;'A`)「えぇ?」
(´・ω・`)「バスケットドラムだよ。俺たち3人でよくやってるじゃないか。」
…ああ、名前くらいは聞いたことのあるゲームだ。
一応少しはやっていたが…すぐに飽きて辞めてしまった記憶がある。
('A`)(どうやら2人目の俺はそのゲームにハマってたみたいだな…。)
(;'A`)(俺同士とはいえ、性格とか趣味に差は出るんだな。)
思わぬ所で新しい事が分かってしまった。
どうやら2人目の俺と「俺」の性格は違うらしい。
24
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:49:48 ID:tCc9910o0
とりあえず適当に話を合わせておこう。
('A`)「あー、何か昨日疲れてな。1面も進めてねえや。」
( ^ω^)「なーんだ、ドクオがやんないなんて珍しいおね。」
…どれだけハマっていたんだ。こっち側の俺は。
(´・ω・`)「なあ、昨日のサスペンススペシャル見た?」
(;'A`)(話題変わるの早。)
人と話しなれない俺は会話についていくのがやっとだった。
( ^ω^)「お!見たお!面白かったけど、何かトリックに無理があった気がしたお。」
(´・ω・`)「だよなー、いくら何でも死体を対岸に放り投げるのはな。」
( ^ω^)「でも、あの無茶さがあのドラマの魅力だと思うお!」
(´・ω・`)「まあそうだけどさー、ドクオはどう思う?」
(;'A`)「…え。…ごめんな。見てねえや…。」
………場の空気が凍ったのを感じた。
(;^ω^)「…あ、ごめんお。勝手に盛り上がっちゃって。」
(;'A`)「え、あ、いや、大丈夫…。」
…俺が嫌われてたのって、もしかしてこういうのが原因だったんじゃないか?
(;´・ω・`)「…切り替えてこ!はい!スイッチ切り替えよ!スイッチオン!!スイッチオン!!!はい!ワンツースリー!」
( ^ω^)「お前は何を言ってるんだおwww」
…あー、こういう所で雰囲気をよくできる人間が男からも女からもモテるんだな。
(;'A`)(俺の性格じゃあとても無理だな…)
25
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:51:15 ID:tCc9910o0
(´・ω・`)「…つまり8話で退場したのは路線変更のせいで…」
( ^ω^)「オタクくせえお」
ξ゚⊿゚)ξ「ねえ、ドクオくん」
(;'A`)「!?」
ツン?ツンが俺に声をかけてきた?
もしかしてこっちの世界じゃ、俺はツンとも仲がいいのか?
ξ゚⊿゚)ξ「…前回の委員会活動のレポート、早く出して。」
…予想とは反して、冷たい口調。
('A`)「…え…。あ、うん…。」
ξ゚⊿゚)ξ「期限明日までだからね。終わったら教卓に置いといて。」スタスタ
物事はそう上手くいかないってことか。
('A`)(しかし、何でクラスメートが全体的に接しやすくなってるのにツンだけは冷たいままなんだ?)
( ^ω^)「あれ?ドクオまだレポート出してなかったのかお?」
('A`)「え、ああ…。」
委員会なんて、入ってなかったはずだけど。
('A`)(もしかして、こっちの世界の俺がもうレポート仕上げてたり…。)
カバンを探り、それらしきプリントを探す。
('A`)「…あ、これかな?」
(´・ω・`)「お、多分それだよ。早く出してきな。」
('A`)「おう。教卓の上だったよな。」
…ん?
('A`)(今凄く自然にショボンと会話できたな…)
('∀`)(少し嬉しいかも。)
(´・ω・`)「何ニヤついてんだ。」
( ^ω^)「ヤドランみたいな顔になってるお。」
26
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:51:57 ID:tCc9910o0
その後
俺はブーン、ショボン、クーを中心とした何人かのクラスメートと会話し、時間を潰した。
どうやらこちら側の世界の俺は本当に好かれていたらしい。
…ただ一人、ツンを除いて。
('A`)(皆今までとは真逆の関係になってるのに、何でツンだけは…)
考えていても仕方がない。
それで異世界に来てしまった理由が分かるわけでもない。
('A`)(待てよ?)
異世界に来た謎を解く?
そんなことをしてどうなるんだ?
解けたところでどうするんだ?
俺は…
元の世界に帰りたいのか?
27
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:52:43 ID:tCc9910o0
あれだけ無気力な毎日をおくってきた世界に帰ってどうなる?
このままずっとこの世界で暮らしていた方が 俺にとっては幸せなんじゃないか?
ずっと望んできた友のいる世界
それが今ここにあるのに、俺は帰りたいのか?
('A`)(…そうだよな…。ずっとこっちにいた方が、俺にとってもいいんだろうな。)
これからは、こちら側の人間として生きていこう。
そう決意した瞬間だった。
2人目の俺には悪いけど…。
('∀`)(今までろくでもない人生しか歩めなかったんだ。これくらい、いいよな。)
そう、厳密に言えばこっち側の両親は
今まで俺を育ててきてくれた両親とは別人になるわけだ。
それも両親に限った話ではない。
俺の知り合い全員が「よく似た別人」になってしまうのだ。
('A`)(少し寂しいけど…知ったことかよ。)
('∀`)(これからはこっちで生きていくんだからな。)
28
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:53:23 ID:tCc9910o0
( ^ω^)「おーい、ドクオ。一緒に帰ろうお。」
('∀`)「…おう!」
こうなれば乗っかってやれ。この状況に。
俺は今からこっち側の人間だ。
思いっきり楽しんでやる。高校生活を満喫するんだ。
それこそが俺が今までずっと望んできたことなんだ。
(´・ω・`)「クー、今日どうする?」
川 ゚ -゚)「すまないが今日は塾があってな。先に帰らせてもらう。」
( ^ω^)「そうかお。んじゃ今日は3人で帰るお。」
(´・ω・`)「今日もゲーセン寄ろうぜー。」
ゲームセンター…。
友達と行くのなんて小学生以来だろうか?
('A`)(俺が今まで憧れてきた生活が今ここにあるんだ…!)
('∀`)「…よっしゃ、皆行こうぜ!」
(;^ω^)「ドクオ、何かノリがおかしいお。」
…まだこのテンションに適応しきれていないらしい。
29
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:54:04 ID:tCc9910o0
ーーー
(´・ω・`)「お前wwwドクオwww音ゲーこんなに下手だっけwww」
(;'A`)「仕方ねえだろ!こんなゲーム初…」
( ^ω^)「え?」
…そうか。こっちの俺は何回もこのゲームを…。
下手に食い下がると不自然だろう。
('∀`)「…あはははは。実はこれ縛りプレイしてるんだぜ!?見てみろよ!俺、さっきから人差し指しか使ってねえだろ?」
(;^ω^)「…うお!本当だ!」
(;´・ω・`)「すげえ!!」
本当はそうやってプレイするゲームだと思い込んでただけなんだけど。
('A`)(そりゃ、初めてだからなぁ。)
(;'A`)(あ、ゲームオーバー。)
(´・ω・`)「俺ちょっとクレーンゲーム行って来るわー。」
( ^ω^)「じゃあ僕も行くお。」
('A`)「あ、それじゃ俺も。」
(;'A`)(音ゲークリアできなくて一曲で終わっちまったしな。)
30
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:54:44 ID:tCc9910o0
(*^ω^)「すっげえええ!!ショボン!!一発でラジコン取りやがったお!!!」
(*´・ω・`)「へへへ。アームの設定を強くしすぎたようだな!ゲーセンさんよ!」
ほとんどゲームセンターに来たことのない俺でも、これは凄いと一目で分かった。
('A`)(やっぱり皆何かしら特技は持ってるもんなのね。)
果たして何の取り柄もない俺はこの先皆に着いていけるのだろうか?
ほんの少しだけ、不安が心に生まれる。
( ^ω^)「あ!ショボンあれ!前クレーンゲームで取ろうとして違う人に先に取られちゃったフィギュアじゃないかお!?」
(*´・ω・`)「本当だ!!再入荷したんだな!よーし…行くぜ!!」
(*´・ω・`)「復讐だ!お前を取るためだけに俺は生きてきたぁー!!」
嬉しげな表情でショボンが走り出す。
('A`)「んじゃ、俺も何かやりますかね。」
( ^ω^)「お、んじゃあれやろうお。音楽プレイヤー取れる奴。」
('A`)「ほんとだ。難しそうだけど…。やってみるか。」
31
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:55:45 ID:tCc9910o0
カバンから財布を取りだす。
見慣れないデザインの財布だ…。
中身自体は大差ないが。
これもこちら側とあちら側の世界の違いなのだろうか。
('A`)(んなこと気にしてねえで、今は思いっきり遊んでやるか。)
コインを入れ、ゆっくりとアームを動かす。
ここだ!という位置でアームを止め、ゆっくりとボタンから手を離した。
32
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:56:28 ID:tCc9910o0
カバンから財布を取りだす。
見慣れないデザインの財布だ…。
中身自体は大差ないが。
これもこちら側とあちら側の世界の違いなのだろうか。
('A`)(んなこと気にしてねえで、今は思いっきり遊んでやるか。)
コインを入れ、ゆっくりとアームを動かす。
ここだ!という位置でアームを止め、ゆっくりとボタンから手を離した。
33
:
多重書き込み失礼
:2013/06/14(金) 23:57:08 ID:tCc9910o0
('A`)(まあ、どうせ失敗…『ガコン!!』
(;'A`)「えっ?」
(*^ω^)「……すっげぇぇ!!ドクオ、一発で取っちゃったお!」
ブーンが興奮して拍手を始めた。
…おいおい、マジかよ。
(;'A`)(俺にこんな特技があったなんて…。)
(´・ω・`)「お、どした?何か取れたの?」
('A`)「ああ、音楽プレイヤー取れちまった。」
(;´・ω・`)「ま、マジで!?それ、一番難しいやつだぞ!?何回で!?」
('A`)「一回」
(;´・ω・`)「…し、信じられない。」
( ^ω^)「いやー、ドクオにこんな特技があったなんてお!」
(;'A`)「俺も驚きだよ。」
(;'A`)(本当に。)
( ^ω^)「で、そっちはどうだったんだお?」
(´・ω・`)「フィギュア取ろうとしたらアトラスオオカブト落ちてきた。」
( ^ω^)「逆に器用すぎるお。」
34
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:57:48 ID:tCc9910o0
('A`)(しっかし、ここまで好かれてたとなると やっぱりこっち側の俺は話も上手かったんだろうな。)
使うだけでユーモアのセンスが上がる道具でもあれば…。
('A`)(ま、そんな都合のいいものがないから皆努力してるんだけどな。)
トークスキルはこれから磨いていけばいい。
ゆっくり今の世界に馴染んでいけばいいんだ。
(´・ω・`)「あ、もう5時か。そろそろ帰ろうぜ。」
('A`)「そっか。んじゃ俺はこのまま徒歩で帰るから。」
( ^ω^)「家が近い奴はいいおねー。僕はバスで帰るお。」
(´・ω・`)「それじゃ、また明日なー。」
('∀`)「おう!じゃあなー!」
35
:
名も無きAAのようです
:2013/06/14(金) 23:58:36 ID:tCc9910o0
こんな気持ちになったのは何年ぶりだろうか。
少しオレンジ色に染まった空を見上げて、清々しい気持ちで歩く。
体がとても軽い。
友達がいるだけで、世界はこんなにも変わる。
これこそが、俺が憧れてきた生活。
友達がいて、皆と簡単に会話ができて…。
('∀`)(ほんと…。こっちの世界に来れたのは神様のプレゼントかな!)
…我ながら痛々しいことを思ったものだ。
しかし、あながち間違いではないかもしれない。
今の暮らしが嫌だ、そう強く願ったから
神様が願いを叶えてくれたのだろう。
そんなことを考えている内に家が見えてきた。
…そうだ、家に帰ったら一つ確認したいことがある。
('A`)(『アレ』はどうなってんのかな。)
36
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:00:13 ID:pcb9P1jY0
('∀`)「っひょおお!すっげー!!」
部屋の中で俺は一人歓声を上げる。
そう、確認したいものとは「携帯電話」。
案の定、携帯電話の電話帳の登録人数は元の世界の十倍以上にもなっていた。
('∀`)(こんなに友達がいるのか!今の俺!!)
('∀`)(す、すげえ…予想はしてたけどこんなに多いとは…)
「ドクオー、帰ってきたならさっさと風呂入っちゃいなさいよー。」
('A`)「あ、今入るー!」
母親の声で一気に現実に引き戻される。
('∀`)(へへへ…この分なら彼女とかもいるんじゃ…電話帳、女の子の名前もいくつかあったよな…。)
m9('A`)(この世に傘がたった一つだとしても、探して君に渡してみせる!)ビシッ
('∀`)(なーんつっ)
「早く入りなさーい!」
('A`)「はい」
37
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:00:54 ID:pcb9P1jY0
ーーー
暖かい水が体を癒やす。
シャワーを浴びながら、俺は今日の事を思い返した。
('∀`)(…何度思い返しても、楽しかったなぁ…。)
('∀`)「無敵の力はパンチ力ゥー!正義の心は破壊力ゥー!」
嬉しくなり、ついつい一人ライブを始めてしまう。
風呂場での熱唱は俺の日課だ。
もう一人の俺もそうだったのだろうか?…
('A`)「魔神の力ー…ん?」
背中に手を伸ばした時、俺は違和感に気付いた。
('A`)(背中の傷跡が、ないぞ?)
小さい頃、一度背中に大怪我を負って
それ以来うっすらとだが傷跡が残っていたはずなのだが…。
('A`)(もしかして、体じゃなくて精神だけこっち側の俺と入れ替わったのか?)
('A`)(ま、関係ないか。俺はもうこっち側の人間なんだしな。)
38
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:01:34 ID:pcb9P1jY0
風呂から上がって、俺はさっさと夕食を済ませる。
母親に「もう体調は大丈夫なの?」と聞かれたが、
少し疲れているだけで何の問題もない。
('A`)(風邪でもひいてたのかね?こっちの俺は。)
二階の自室に上がり、いつも通りベッドに寝転がってゲーム機に手を伸ばす。
('A`)(…あれ?携帯が鳴ってる?)
慣れない携帯電話のバイブ音。
普段は迷惑メールくらいしか来ないのだが…。
('A`)「ブーンからメール?」
件名:
本文
ドクオ!速報だお!村人参戦らしいお!
暗号か
39
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:02:15 ID:pcb9P1jY0
きっとゲームの話だろう。
あっているか自信はないが。
(;'A`)(え、えーと。とりあえず『マジで!?』とでも返しとくか…)
背中の傷跡がなかったことといい、ゲームの趣味といい
俺と2人目の俺は「過去」が違うらしい。
…メールを送って数秒後
再び携帯が震え始める。
('A`)(なんだ、もう返…)
(;'A`)(クーから!?!?)
俺は女子とメールしたことなど一度もない。
どうしても異性として意識してしまうのだが…
恐る恐る携帯電話を開く。
(;'A`)(ど、どんなことが書いてあるんだ!?)
件名:なし
本文
ラティの眼鏡流星耐え調整で流星受けてからミラコで跳ね返すラグ作ったんだけどどう思う?普通に物理型としても運用できるしいいと思うんだけど。あ、ちなみに意地っ張り@リンドね
暗号か
40
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:02:59 ID:pcb9P1jY0
(;'A`)(き、きっとこれもゲームの話だろうけど)
(;'A`)(何か想像と違うなぁ…。)
もっと漫画のような青春を想像していたのだが…。
現実はこんなものか。
('A`)(もっとリア充共って女子とイチャイチャしてんのかと思ってたけどな)
('A`)(ま、こんなもんだよな。)
41
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:03:42 ID:pcb9P1jY0
('A`)(えーと。いいんじゃないかな、っと。)
('A`)(そういや、ショボンはどうしてんのかな?メール来ねえけど。)
その頃 ショボン宅
(*´・ω・`)「あ、らめっ…感じてきちゃった…気持ちいいよ…もっと…」
(*´・ω・`)「いいよ、おじさん最高…」
42
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:04:23 ID:pcb9P1jY0
(*´・ω・`)「ふぁ…いやぁ…あっ…あっ…」
『こ、ここがいいのかい…』
(*´・ω・`)「だ、駄目…もう…」
(´・ω・`)「…なぁぁぁぁんちって!あっれー!?もしかして本当に女だと思ってたんですかぁー!?」
『え!?何だよお前!女じゃなかったのかよ!ふざけんな!』
(´・ω・`)「騙された方が悪いんだろうがバーカ!」
ガチャ
(*´・ω・`)「ふぁぁ…おじさん…最高…」
(´・ω・`)「なんつってさ!見事にネカマに引っかかった感想はどうですか?出会いtくjほwゆjgt」
「ショボンあんた…部屋から話し声がするから来てみたら…パソコンに向かって…」
(;´・ω・`)「!?ち、違うよママン!これは…」
「それもおじさんって…あんた、そんな趣味が…」
(;´・ω・`)「だ、だから誤解…」
「何よ!オカマみたいな声出して!!来なさい!家族会議をさせてもらうわ!」
(;´・ω・`)「うわらばぁぁぁぁぁ!!!!!」
『聞きました皆さん!?逆釣り大成功ですよ!』
『それも親にバレたようですね!これは最高の結末じゃないですか!?』
43
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:05:03 ID:pcb9P1jY0
('A`)(あ、メール来た…ショボンからだ)
件名:やばい
本文
ばれた
お前に何が起きたというんだ
44
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:05:44 ID:pcb9P1jY0
('A`)「あ、もう9時か…。」
('A`)(寝るにはまだ早いし、少しゲームでもするかな。)
…とても楽しい一日だった。
時間が過ぎるのが、いつもの何倍もの早さにも感じたほどだ。
これからもずっとこんな生活が続くはずだ。
昨日までとは180度違う一日。
今の俺は希望で満ちている。
('A`)(なのに…なのに、どうして)
こんなに、嫌な予感がするんだろう。
45
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:06:25 ID:pcb9P1jY0
気付けば1時間が過ぎ、時計の針は夜の10時をさしていた。
('A`)(少し早いけど、やることもないし…。そろそろ寝るか。)
一通りの支度を終え 部屋の電気を消し、布団に潜り込む。
('A`)(…ほんっとに、いい一日だったな。)
('A`)(これからもずっと皆と…。)
('A`)(ずっ…と…)
('A`)(………)
('A`)(……)
('A`)(…)
46
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:07:14 ID:pcb9P1jY0
(;'A`)「…うわぁぁぁ!!」
(;'A`)「…!………ゆ、夢、か。」
悪夢を見た。
嫌にリアルな夢だった。
男が半狂乱で苦しむ夢。
どうして苦しんでいるのかは分からないが、悲痛過ぎるその表情や声から 恐怖が俺にまで伝わってきたのがハッキリ分かる。
それに、夢の中で苦しんでいた男の顔があまりに俺に似ていて…。
(;'A`)(…何だったんだよ…。まだ心臓がバクバクしてるぜ…。)
(;'A`)(とにかくいい気分はしないな。)
目覚まし時計は午前3時を示している。
('A`)「もう一眠りできそうだな…。」
悪夢の続きを見なければいいのだが。
再び目を閉じると、俺の意識はすぐに落ちて行った。
47
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:07:55 ID:pcb9P1jY0
('A`)(異世界、ねぇ…。)
ぼんやりとした意識の中
俺は半分眠った頭で考える。
('A`)(SF漫画だったら誰かにこっち側に送られて、こっちの世界で何か成し遂げたら帰れる…とかなるんだろうけど。)
('A`)(俺は元の世界に帰るつもりはないし…な………。)
('A`)(……………)
48
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:08:41 ID:pcb9P1jY0
ーーー
カーテンを閉め切った薄暗い部屋の中
少女は一人考える。
ξ゚⊿゚)ξ(今日もきっと駄目ね。)
意味深な表情を抱え、ツンは一つあくびをする。
ξ゚⊿゚)ξ(成功すればいいんだけど。でも結局は彼次第、か。)
ξ゚⊿゚)ξ(彼…ドクオ君。私の目が正しければ間違いないと思うんだけどな。)
ξ゚⊿゚)ξ(できるよね?)
ξ゚⊿゚)ξ(ドクオ君…)
49
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:09:23 ID:pcb9P1jY0
第一話
完。
50
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:09:46 ID:DYDKJuUI0
すげえ俺の好み!!! いったん乙!
51
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:10:48 ID:pcb9P1jY0
くぅ疲
SFと学園物混ぜていくつもりです
ちょいちょいパロディと小ネタ挟んだから探してみてね
下手な文に付き合っていただいてありがとうございましたー
52
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:11:01 ID:FSJ8Vd6I0
おもしろい!おつ!
でもラティのメガネ流星耐えるのにHDほぼぶっぱしなきゃいかんで
53
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:13:54 ID:l960/nqI0
追いついた
面白い支援
54
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:14:49 ID:l960/nqI0
終わってた
おつ
55
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 00:18:02 ID:pcb9P1jY0
>>52
H244D96で乱1(6パー)みたいですね
Aに多く割けなくなってしまうのがちょっと痛いかも
56
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 01:02:22 ID:eYDCJvogO
面白くなりそうだ
おつ
57
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 02:18:41 ID:o2UVlV9.0
おつ
終わってないのにくぅ疲とは一体
58
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 03:47:23 ID:JKK3mMHI0
自分に言い聞かせるように帰らない連呼するドクオがまた…
面白かったよ、乙
59
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 08:39:51 ID:sr08z8xQ0
リア充が突然ぼっちになったようです
なんてのはよくある話
60
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 16:11:46 ID:YvvosnCY0
>>59
やめろ
61
:
名も無きAAのようです
:2013/06/15(土) 18:18:10 ID:oP.EWWWsO
ほとんどのぼっちはいくら頑張ってもぼっちのようです
62
:
名も無きAAのようです
:2013/06/19(水) 09:33:56 ID:S7Nda7mc0
なんだこれ、面白い
63
:
名も無きAAのようです
:2013/06/26(水) 20:52:33 ID:Nzyb9TrE0
続きはよ!
64
:
◆qruFCX9iE2
:2013/07/04(木) 14:22:56 ID:w1n9LCBs0
作者です
酉の付け方ってこれでいいのかな
今月中には2話を投下したいと思います、もうしばらくお待ちください
65
:
名も無きAAのようです
:2013/07/05(金) 03:42:11 ID:asvnc7Po0
待ってる!
66
:
名も無きAAのようです
:2013/07/05(金) 05:00:43 ID:8KSKdXbgO
>>52
>>55
どうしよう何を言ってるのか分からない
暗号か…?
67
:
名も無きAAのようです
:2013/07/05(金) 08:41:14 ID:iWH8XCZE0
>>66
ポケモンのステータス調整よ。ウィザードリィとかのそれより面倒くさいけど。
68
:
名も無きAAのようです
:2013/07/05(金) 12:25:48 ID:8KSKdXbgO
なるほど、ポケモンの話ねw
ありがとう
69
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:12:20 ID:ml.8q6WI0
テスト
70
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:13:48 ID:53OPSZag0
本当に遅くなりました
予告より一月遅れてしまいましたが、今から投下します
暫しお待ちください
71
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:17:42 ID:53OPSZag0
ξ゚⊿゚)ξ「へー、クーがねえ。」
午前の日差しが射し込む喫茶店に、女が2人。
私、クーと 親友のツン。
川 ゚ -゚)「…やっぱり、無理だろうか?」
ξ゚⊿゚)ξ「無理じゃないけど、かなり唐突じゃない?前から仲は良かったみたいだけど。」
あはは、と笑いながら ツンはコーヒーを飲み干す。
川 ゚ -゚)「うん。だから脈はあると思いたいんだが。」
ξ゚⊿゚)ξ「行けるよ!クーなら。大丈夫!」
川 ゚ -゚)「そ、そうか!実はこの後も会う約束をしているんだ。さすがに二人きりは無理だったけど。」
ξ゚⊿゚)ξ「そう!何か進展したらメールちょうだいね!」
川 ゚ -゚)「ああ、相談に乗ってくれてありがとう。」
ξ゚⊿゚)ξ「うん!ま、私は好きな人なんめいないからそんなに力になれないけどね。」
川 ゚ -゚)「はは。ツンなら彼氏なんてすぐ作れるよ。それじゃ、また。」
…この気持ち 伝えられるのはいつになるのだろうか。
72
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:18:31 ID:53OPSZag0
ーーー
('A`)「…」
凍りつくような空気。
時計の針の音が氷を溶かすように鳴り響く。
('A`)「なあ、ショボンよ。」
(´・ω・`)「なんだい。」
('A`)「今は6月だな?」
(´・ω・`)「間違いなくな。」
('A`)「それなのに…なんだよ、この 空気の寒さは。」
重くのしかかる雰囲気に、俺たちは口を開けないでいた。
この世界に来て3日。
ショボンからの誘いで、俺はショボンの家にお邪魔しているわけだが…。
これ以上ないほど寒い。というか、重い。
ショボンの両親の完全に凍りついた表情が胸に突き刺さる。
時々ちらりと向けられる視線は、完全に絶望に満ちていた。
川 ゚ -゚)「君の家で楽しく遊べると聞いて、意気揚々と出発したのだが。」
( ^ω^)「この有様、何が起きたんだお。」
(;´・ω・`)「…話せば、長くなるけど。」
73
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:19:12 ID:53OPSZag0
(;^ω^)「な、なるほど」
('A`)「えーと、ネット上で女の振りをして馬鹿な男を騙して遊んでいるのが親にバレた上に?」
川 ゚ -゚)「ボイチェンで電話をかけている現場を見られたと。」
( ^ω^)「更におっさんとエロトークをしていたため援交ホモ疑惑が立ってしまって…。」
('A`)「この3日間家族会議が続いてると。」
('A`)「馬鹿じゃねえのお前。」
(;´・ω・`)「面目ない…。」
(;´・ω・`)「付け加えると、相手の男は俺が女じゃないと気付いた上で遊んでいただけだったみたいなんだ。」
( ^ω^)「死んだ方がマシなレベルだお。」
(;´・ω・`)「面目ない…。」
「…ううっ…あなた…ショボンが…こんな時に友達を呼ぶなんてぇぇ…」
「しっかりしろ、ショボンにどんな趣味があっても…受け入れるしかないだろう…。」
(;´・ω・`)「ご覧の通りだ。普通に遊ぶには支障はないと思ったんだけど。」
( ^ω^)「大有りだお。冷凍庫の中で遊べっていうのかお。」
川 ゚ -゚)「今にも全身凍りつきそうだよ。誰か熱湯をくれ。」
(;'A`)(さすがにヤケドするだろ!)
74
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:20:37 ID:53OPSZag0
(´・ω・`)「とりあえずテレビでも付けようぜ!な?」
リモコンを手に取り電源スイッチを押すショボン。
必死に空気を良くしようとしているのが伝わってくる。
TV「昨夜午後9時ごろ、アメリカの女優 ショーブンヌバボーンさんがお亡くなりになりました。死因は半年前から兆候が現れていた…」
…こんな時に限って、暗い話題しか流れないものだ。
真顔のショボンがテレビを消す。
(;^ω^)「…や、やっぱりお邪魔みたいだおね。他のところで遊ぼうお!」
('A`)「そ、そうだな!うん!それがいい!!」
川 ゚ -゚)「うん…止むを得ないかな…。」
(;´・ω・`)「ま、待ってくれよ!何とか誤解を解いてくれないか?」
( ^ω^)「これはちょっと援護できないお。」
('A`)「青い服の弁護士が匙を投げるレベルだな。」
(;´・ω・`)「そんなこと言わないで!!協力してちょうだいよ!」
川 ゚ -゚)「女口調が治ってないぞ。」
75
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:21:24 ID:53OPSZag0
(;'A`)「ま、なんとか頑張ってくれよ。お邪魔しましたー!」
(;´・ω・`)「イヤァー!!」
(;^ω^)「3日がかりで解けない誤解がすぐに解けるわけないだろお。」
(;´・ω・`)「ぐっ!た、頼むよ!どうにかしてくれ!!」
(;'A`)「ホモじゃないって証明するのか…。ここまで重症だと、今すぐ彼女でも連れてこない限り無理じゃないのか?」
(;´・ω・`)「それこそ無理だよ!!ああー!!来月から夏休みだってのになんでこんなことに!」
76
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:22:14 ID:53OPSZag0
頭を捻っても解決策なんて出てこない。
ノンケだと証明できない以上、ショボン家の空気は凍りついたままだろうが…精々頑張ってくれ、としか。
川 ゚ -゚)「……」
川 ゚ -゚)(…今すぐ彼女を、ねぇ。)
(;´・ω・`)「あー…終わった…俺の人生は爆発したんだ…」
( ^ω^)「ほら、ショボンも落ち込んでないで。そのうちどうにかなるお。」
('A`)「そうそう。今は忘れて遊ぶしかないだろ?」
(;´・ω・`)「うう…」
77
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:23:11 ID:53OPSZag0
川 ゚ -゚)(…私は。)
川 ゚ -゚)(…。)
「ああ…あなたぁ…」
「…俺だって…あんな子に育てた覚えはないさ…」
(;'A`)(おーおー、見ちゃいられねえや。)
( ^ω^)「さ、早く出かけ…」
ーガタッ!!
川 ゚ -゚)
勢いよく、クーが立ち上がる。
('A`)「え?」
(´・ω・`)「クー?」
川 ゚ -゚)「…」
川 ゚ -゚)(もう、迷っている暇はない。)
78
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:23:57 ID:53OPSZag0
スタスタとショボンの両親に歩み寄るクー。
('A`)(…まさか。)
(;^ω^)(え?え?)
川 ゚ -゚)「…ブーン。ドクオ。すまないけど、少しの間、家の外に。」
(;^ω^)「え?…わ、分かったお!」
(;'A`)「あ、お、お邪魔しましたぁ!」
ーーー
(;´・ω・`)「く、クー?な、何を?」
川 ゚ -゚)「ショボン君の、お父さんに…お母さん。ショボン君の同級生のクーと申します。」
(;´・ω・`)「…え?ちょ おい!まさか!」
川 ゚ -゚)「ショボン君の…」
(;´・ω・`)(お、おいおい!)
79
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:25:17 ID:53OPSZag0
川 ゚ -゚)「…彼女、です。」
(´ ω `)「」
ーーー
('A`)「何だか、物凄くショボンを殺したくなってきたぞ。」
( ^ω^)「同感だお。」
80
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:26:11 ID:53OPSZag0
ーーー
胸が、張り裂けそうだ。
勢いに任せて言ってしまった。
顔が赤くなっていないだろうか?
「…何を言っているんだね?」
「ショボンを庇ってくれるのはありがたいけど、ごめんね。これは私たちの…」
川 ゚ -゚)「嘘じゃありません。」
唾を飲み込み、言葉を絞り出す。
川 ゚ -゚)「中学2年の時から、ずっと。…いつご報告しようか、迷っていましたが。」
彼を守るには、こうするしかない。
彼が苦しんでいるのを見たくない。それだけだ。
81
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:26:51 ID:53OPSZag0
「誤解を解くために言ってくれたのだろうが、そうまでしてくれなくても構わないよ…。ショボンはああいう子だったんだ。すまないね。」
川 ゚ -゚)「本当です!!ショボン!こ、こっちに!」
(;´・ω・`)「えっ!?あ、俺?」
…近付いてくるショボンを、そのまま抱き寄せる。
(´ ω `)「」
川 ゚ -゚)「…ご覧の…通り、です。」
(;'A`)「おいブーン!中の様子、まだ見えないのか!?」
(;^ω^)「う、うーん…あ、チラッと!く、クーがショボンに抱きついてるお!!」
('A`)「ギブミーマシンガン」
( ^ω^)「イェア」
82
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:27:37 ID:53OPSZag0
「ほ、本当なのか?ショボン。」
(;´・ω・`)「え、あ、えっ」
(;´・ω・`)(お、おいクー!何だよこれ!!)
川 ゚ -゚)(いいから合わせろ。誤解を解きたいんだろう?)
(;´・ω・`)(う、うん。で、でもさ。)
川 ゚ -゚)(いいから!)
(;´・ω・`)(…)
(;´・ω・`)「ほ、本当、だよ。俺とクーは…付き合ってる。」
「…そ、そうだったのか?じゃあ、お前が通話していた男は…」
(´・ω・`)「あれは…ほんの、悪戯だよ!俺にそんな趣味はない。」
「そうだったの…。まあ、そりゃこんなに綺麗な彼女がいればねぇ。男の人を好きになんて…。」
「本当に演技じゃないんだな?」
川 ゚ -゚)「本当です。私は、本当にショボン君を愛しています。」
83
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:28:24 ID:53OPSZag0
「そう、だったのか…。」
「あなた、それじゃあショボンは?」
「ああ。ただふざけていただけだった、ようだな。極めて質の悪い悪ふざけだが。」
「その件についてはまたお説教ね。疑ってごめんね、ショボン。それとクーちゃん。言いにくいこと、言わせちゃったわね。これからもショボンをよろしくね。」
川 ゚ -゚)「はい!」
(;´・ω・`)(誤解、解けたのか?…よ、良かった…)
84
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:28:54 ID:ml.8q6WI0
('A`)「あ!出てきたぞ!!」
( ^ω^)「おいショボンお前一発殴らせろお。」
川 ゚ -゚)「なんだ、見てたのか。…誤解を解くには、ああするしかないと思ってな。」
川 ゚ -゚)「すまなかった、ショボン。」
(´・ω・`)「あ、謝ることねーって!抱きつかれたのは驚いたけどさ。…こっちこそ、誤解を解いてくれてありがとな!」
('A`)「ったく。二人とももう演技は終わりだろ?いちゃつくんじゃねーよ。」
川 ゚ -゚)「…ああ。そう、だな。」
85
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:30:27 ID:ml.8q6WI0
川 ゚ -゚)(…)
『本当に演技じゃないんだな?』
川 ゚ -゚)(演技、か。)
『本当です。私は、本当にショボン君を愛しています。』
86
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:31:15 ID:ml.8q6WI0
川 ゚ -゚)(あの一言は 本心だが、な。)
87
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:32:17 ID:53OPSZag0
('A`)「よっしゃ!早く家の中に戻ろうぜ!」
(´・ω・`)「んー、結局皆い辛くなっちまってねえかな?」
( ^ω^)「それじゃあ、皆で出かけるかお?」
川 ゚ -゚)「ああ、カラオケにでも行くか。」
('A`)「よし!早くしないとバスが出ちゃうぜ!」
全く。いくら演技とはいえ、ショボンが羨ましい。
俺もツンに抱きつかれてみたいものだが、どうもこの世界のツンは俺を嫌っているらしい。
…そういえば。
元々この世界にいた俺は、今どうしているのだろうか?
88
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:32:59 ID:53OPSZag0
ーーーーーー
('A`)「…うう…ん。」
頭が、ガンガンする。
ここはどこだ?天国なのか?それとも、地獄か?
('A`)(…あ、れ?ここ…)
('A`)「…俺の、部屋?」
89
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:33:47 ID:53OPSZag0
何が、起きたんだ?
俺は確か、ブーンと通学路を歩いてた。
そしたら次第に眩暈がしてきて、我慢して歩いてたら、突然視界が…。
('A`)「今の時間は、4時32分!?ご、午後だよな!?え、え?」
時間が勝手に進んでいる?どういうこだ?
(;'A`)「ぶ、ブーンはどこに行ったんだ!?えっと、携帯…携帯…」
慌てて手元の携帯電話を開く。
('A`)「…あ、あれ?」
妙だ。
電話帳に、友達の番号が
一つも登録されていない。
90
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:35:08 ID:53OPSZag0
('A`)「こ、壊れたのか?でもあいつの番号なら暗記してるし…」
記憶を頼りに、ブーンに電話をかける。
少し長いコール音の後、聞き慣れた声が聞こえた。
( ^ω^)『はい。ブーンだお。』
(;'A`)「ブーンか?ど、ドクオだけど!えっと、な、何が何だか…」
(;^ω^)『…ドクオ君?どうして僕の番号を?』
(;'A`)「はあ!?お前、何言って!?」
(;^ω^)『悪いけど、今から部活だから…。それじゃあお。』
…切られてしまった。
(;'A`)(な、何だ何だ?何でブーンは俺のことを忘れてるんだ?)
(;'A`)(ふざけてるのか?…そうだ!ショボンに聞いてみよう!えっと、連絡網…)
91
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:35:51 ID:53OPSZag0
(´・ω・`)『はい、ショボンですが。』
('A`)「ショボンか!?ドクオだけど、俺…』
(´・ω・`)『ん?ドクオ君?…珍しいね?連絡網?』
(;'A`)「ショボンまで!聞いてくれよ!俺、おかしくなっちまったのか…」
(´・ω・`)『罰ゲームかい?嫌なら嫌ってはっきり言った方がいいと思うよ。それじゃ。』
(;'A`)「どういうこと、だ?」
92
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:36:34 ID:53OPSZag0
ーーー
川 ゚ -゚)『すまない、忙しいから切るぞ。』
('A`)「あっ!」
…駄目だ。誰一人、俺の話を聞いてくれない。
それどころか、最初から俺のことなんて知らないような態度だ。
まるで、異世界にでも来たような…。
('A`)(待てよ?…異世界?)
…まさか、本当に?
93
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:37:23 ID:53OPSZag0
確かに、俺は「あの件」で いっそ異世界の自分と入れ替わりたいと強く願った。
('A`)(マジかよ…い、いや。そんなわけ…)
(;'A`)「つっ!」
背中に微かに走る痛み。
すかさず鏡に背中を写す。
(;'A`)「何だ?この傷。結構前からあるみたいだけど。」
こんな傷、つけた記憶はない。
('A`)(…今朝風呂に入った時はこんな傷なかったし…。も、もしかして、本当に?)
94
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:38:45 ID:53OPSZag0
('A`)「!」
床に置かれたカバンから飛び出ている筆箱の色が 俺の知っている色と違う。
('A`)(こんな筆箱、買った覚えないぞ?誰かのと間違えちゃったのか…?)
だが、確かに筆箱の中には俺の名前が書かれていた。
誰かの物と間違えたわけではなさそうだ。
それに、カバンに見慣れないストラップが付いている。
('A`)「…俺の持ち物が、みんな別の物とすり替わってる?」
泥棒に入られたか?いや、泥棒がこんなことをする必要はない。
親が勝手に買い替えたことも考えられるが、筆箱の中の字は明らかに俺の物だし、時間が進んでいたことは説明がつかない。
('A`)(だとすると…やっぱり!本当に!本当に!!)
('∀`)「…やった!やったぞ…奇跡だ…!!俺は!異世界の…異世界の俺と、入れ替わったんだ!!」
95
:
◆qruFCX9iE2
:2013/08/01(木) 00:39:28 ID:ml.8q6WI0
('A`)「!」
床に置かれたカバンから飛び出ている筆箱の色が 俺の知っている色と違う。
('A`)(こんな筆箱、買った覚えないぞ?誰かのと間違えちゃったのか…?)
だが、確かに筆箱の中には俺の名前が書かれていた。
誰かの物と間違えたわけではなさそうだ。
それに、カバンに見慣れないストラップが付いている。
('A`)「…俺の持ち物が、みんな別の物とすり替わってる?」
泥棒に入られたか?いや、泥棒がこんなことをする必要はない。
親が勝手に買い替えたことも考えられるが、筆箱の中の字は明らかに俺の物だし、時間が進んでいたことは説明がつかない。
('A`)(だとすると…やっぱり!本当に!本当に!!)
('∀`)「…やった!やったぞ…奇跡だ…!!俺は!異世界の…異世界の俺と、入れ替わったんだ!!」
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