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( ^ω^)戦国を歩いたギタリストのようです
28
:
名も無きAAのようです
:2013/02/12(火) 23:33:55 ID:71GE3tJQO
思い出せ。
天野家が敗れ、訪れようとした平和をすぐに壊した連中を。
1499年。八尾井山焼き討ち。
(;^ω^)「吹連……」
(;´メω・`)「え…?」
(;^ω^)「吹連久斗尚!それが主謀者ですお」
(;´メω・`)「!!」
ζ(゚ー゚;ζ「うそ…」
1499年、吹連久斗尚、八尾井山焼き討ち。
そうだ。年表暗記で何度も繰り返したから間違いない。
(´メω・`)「奴め…まだ懲りずに…」
ζ(゚ー゚;ζ「光世真宗は二茶根留家との関わりも強いわ。ひょっとしたら…」
(´メω・`)「ああ、まだ二茶根留を狙っているはずだ」
29
:
名も無きAAのようです
:2013/02/12(火) 23:35:01 ID:71GE3tJQO
(´メω・`)「だが、それがわかれば話は早い。ブーン、お前がまたこの時代に飛ばされたのもきっとそれだ」
(;^ω^)「はい?」
(´メω・`)「二茶根留が落とされる…出麗に危険が迫っているからだ」
ζ(゚ー゚;ζ「……」
(;^ω^)「は、はあ…」
出麗に危険が迫っているから。
…と言われても、それがタイムスリップの理由に繋がる意味がよくわからない。
まあ、タイムスリップの理由は良いとして。
これからどうすればいいのだろう。
(´メω・`)「恐らく、出麗の命に影響があれば、未来への影響も強いのだろう」
(´メω・`)「なれば、話は簡単だ。我々で八尾井山を守ればいい」
(;^ω^)「は…?」
30
:
名も無きAAのようです
:2013/02/12(火) 23:36:04 ID:71GE3tJQO
渚本介はブーンの方を向き、にやけるように笑った。
いや、ちょっと待て。
何やら不穏なその案に、まさか僕も加える気ではないですよね?
(´メω・`)「ブーン、俺2人で吹連久斗尚を食い止めるぞ」
(;^ω^)「いや、いやいや、ちょっと待ってくださいお」
(;^ω^)「こういう時って、もっとほら、兵力勝負とかで行くもんじゃ…?」
(´メω・`)「それだと危険が強くなる。我々が内密に吹連久斗尚のもとへと潜入し、直接食い止めるほうが効率がいい」
(´メω・`)「出麗は巳留那殿にそれを告げ、万が一のために兵を用意させるよう言ってくれ」
ζ(゚ー゚;ζ「は、はい!」
渚本介のリードで、話がとんとん拍子に進む。
ちょっと待ってくれ。この流れは絶対におかしい。
そう言いたいが、何故か強く抵抗できない自分もいる。
31
:
名も無きAAのようです
:2013/02/12(火) 23:36:28 ID:A67oIitc0
支援
これ好きだった
32
:
名も無きAAのようです
:2013/02/12(火) 23:36:55 ID:hUYFa91s0
続編キター!!!
昨日まとめ読んでよかった支援
33
:
名も無きAAのようです
:2013/02/12(火) 23:37:13 ID:71GE3tJQO
不安が顔に出ていたのか。
渚本介はブーンに優しく笑いかけた。
(´メω・`)「はは、心配するな。八尾井山も、吹連が籠もっている具麗芭(ぐれば)城も、目鼻の先だ。以前のように何ヶ月も旅をするわけじゃない」
(;^ω^)「何ヶ月も旅してたんですかお…」
( ^ω^)「あれ?じゃあもしかして」
ふと、日本史の記憶が頭に蘇る。
授業ではあまり取り上げられなかったが、資料集に載っていたあまりにも奇怪な一文は未だに覚えている。
( ^ω^)「じゃあ、太田渚本介と旅してた、楽器を背負った南蛮人って…」
(´メω・`)「お前のことだな。まごうことなく」
(;^ω^)「まじかお…」
いつの間にか、歴史の1ページに僕は刻まれていたようです。
──
34
:
名も無きAAのようです
:2013/02/12(火) 23:38:44 ID:71GE3tJQO
──
渚本介のリードは完璧で、3日後にはブーンと渚本介の旅の用意ができた。
この3日間、ブーンは馬に乗る練習をさせられていた。
急いで処理すべき問題だからという、渚本介の計らいからだ。
だが。
( ^ω^)「ハァッ!」
▼・ェ・▼ ヒヒーン
( ゚ω゚)「ぬぅふ!」
何度やっても、振り落とされる。
馬に乗った経験といえば、小さい頃に山梨県の乗馬体験でインストラクターと一緒に乗ったくらいだ。
(;^ω^)「クソ、なんでこんな子犬みたいな馬に振り落とされるんだお…」
▼・ェ・▼ ヒヒーン(笑)
(;^ω^)「うわーすごい腹立つ」
(´メω・`)「ははは、馬は慣れだ。まずはその馬と心を通わせるんだな」
35
:
名も無きAAのようです
:2013/02/12(火) 23:40:41 ID:71GE3tJQO
渚本介の教えで、馬の練習を繰り返した3日目の夕刻。
出発の時が来た。
久斗尚が籠城する具麗芭城に潜入し、久斗尚を捕らえる。
内密の任務となる故に、出発の見送りはなかった。
出麗は二茶根留巳留那とともに"万が一"の準備をしているらしい。
(´メω・`)「準備は大丈夫か?」
( ^ω^)「大丈夫ですお。つっても、特に持ち物もないけど…」
(´メω・`)「はは、何を言ってるんだ。ほら」
( ^ω^)「お?」
渚本介が、大きな荷物を差し出した。
あまり綺麗じゃない、布地の荷袋。
それは、ちょうどギターが収まる大きさで、リュックのように背負える作りだった。
( ^ω^)「おお、こりゃ便利ですお!」
(´メω・`)「ははは。三年前の旅で、お前がずっと背負っていたぎたーの荷袋だ」
36
:
名も無きAAのようです
:2013/02/12(火) 23:41:35 ID:71GE3tJQO
三年前。
自分の記憶の外で、タイムスリップして渚本介と旅をしていた時。
ブーンは不思議な落ち着きを感じていた。
いや、ブーンを落ち着かせる何かが、渚本介にはあった。
(´メω・`)「さ、自分の馬に乗るんだ。馬はいざという時の強力な武器となる」
( ^ω^)「はいですお。…よいしょ!」
▼・ェ・▼ ヒヒーン^^
( ゚ω゚)「ぬぅふ!」
馬に跨った途端、またしても振り落とされた。
しかも、振り落とされながら煽られたような気がした。
とっくに自分の馬に跨った渚本介が、「優しく乗るんだ」と声をかける。
言われた通り、ブーンは優しさを込めて馬に跨った。
37
:
名も無きAAのようです
:2013/02/12(火) 23:42:49 ID:71GE3tJQO
(´メω・`)「時間がない。出発だ」
( ^ω^)「はいですお」
渚本介が先に走り、ブーンがその後を追いかける。
振り落とされずに一度走ってしまえば、あとは楽だった。
( ^ω^)「なあ、馬。お前にぴったりな名前を考えたお」
▼・ェ・▼ ?
( ^ω^)「マルフォイだお」
▼・ェ・▼ …?
(;´メω・`)(馬と会話してる…?)
駆ける二騎は、人気のない山道へと進んでいく。
未来を変える力を、その体に秘めながら。
第一話 終
38
:
名も無きAAのようです
:2013/02/12(火) 23:44:32 ID:kpLScN8.0
乙乙
まさか続編くるとはな
おかえり
39
:
名も無きAAのようです
:2013/02/12(火) 23:45:40 ID:71GE3tJQO
以上です。ご支援・コメントありがとうございます!
酉無しですみません。前作の作者です
40
:
名も無きAAのようです
:2013/02/13(水) 00:01:14 ID:TiVUfLZs0
乙
いやあこれでまた楽しみが増えてしまった
作者おかえり
41
:
名も無きAAのようです
:2013/02/13(水) 00:01:22 ID:q4i.vFzU0
乙
まさかの続編に僕、満足!
42
:
名も無きAAのようです
:2013/02/13(水) 00:18:51 ID:9jNzq/cc0
ヤック・デカルチャー!
乙
43
:
名も無きAAのようです
:2013/02/13(水) 01:04:05 ID:WDapfFJ20
乙
頑張れ
44
:
名も無きAAのようです
:2013/02/13(水) 01:49:02 ID:4fZMgr3I0
乙
45
:
名も無きAAのようです
:2013/02/13(水) 11:27:49 ID:bUM4bBZs0
ギタリストの続編ktkr!!!
吹蓮まだ諦めて無かったのか
46
:
名も無きAAのようです
:2013/02/13(水) 14:53:22 ID:Lr0YeZWw0
丸見え
wwwono ←検索(yahoo Google)
47
:
名も無きAAのようです
:2013/02/13(水) 18:09:20 ID:Q6xe/7Ww0
乙だ
48
:
名も無きAAのようです
:2013/02/14(木) 11:57:51 ID:My/4T5Tc0
前作見てきた
期待して待つよ
49
:
名も無きAAのようです
:2013/02/14(木) 11:59:14 ID:yxCsoeYAO
乙!
前作好きだったから続編とか嬉しい限り
50
:
名も無きAAのようです
:2013/02/14(木) 21:37:40 ID:5frVaaCo0
乙!
期待してます
51
:
名も無きAAのようです
:2013/02/14(木) 22:47:11 ID:3I03eJ2Y0
前作も好きだったから超嬉しい
これからの展開を楽しみにしてるよ乙
52
:
名も無きAAのようです
:2013/02/15(金) 00:29:56 ID:CropchTY0
おつ
53
:
名も無きAAのようです
:2013/02/15(金) 01:23:50 ID:wCsLJXaM0
え?続編?
うぎゃあああああ嬉しいいいいいいいいいいいい
超期待なんだぜ
54
:
名も無きAAのようです
:2013/02/15(金) 02:20:19 ID:VtVBA6Mg0
おおおマジか
楽しみにしてんよ
55
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:15:33 ID:wZZ3IsMkO
わー皆さんありがとうございます!覚えててくれてるなんて!
第二話投下します
56
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:16:20 ID:wZZ3IsMkO
──
(‘_L’)「…そなたらも聞いておろう」
夜。
山中にある具麗芭城は、月明かりに照らされて妖しく輝いている。
その一室で、城主の吹連久斗尚は、対面する二人に話を続けた。
(‘_L’)「光世真宗が動き始めた。八尾井山で兵を募っている」
(‘_L’)「奴らの狙いも天下統一だ。そして、奴らが最初に潰しにかかるのは」
一呼吸、間に入れる。
この緊張は、どうにも晴れなかった。
(‘_L’)「…恐らく、我々吹連であろう」
57
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:17:05 ID:wZZ3IsMkO
(‘_L’)「根十城攻めに敗れた我々は、最初に狙いやすいというのもあるやも知れん。だが、我らにも勝算はある」
(‘_L’)「先に我々が潰すのだ。八尾井山をな」
(‘_L’)「光世真宗が敗れれば、二茶根留にとっても痛手の筈。光世真宗は戦力補充の頼り先故にな」
対面する二人は、久斗尚の目をまっすぐ見つめたまま動かない。
そこには、別々の意思を含みながら。
(‘_L’)「戦の準備だ。八尾井山焼き討ちを決定する」
そして、二人のうち片方が、太くくぐもった声を響かせた。
「御意に」
──
58
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:17:57 ID:wZZ3IsMkO
第二話
「勇気と矛盾の寝床」
──
二茶根留領から出ると、いかにも日本の内陸地らしく、大きな山がいくつも続いていた。
その途中にある小さな宿場町で、ブーンと渚本介は馬を下りた。
(´メω・`)「今日はここで宿を借りよう。旅にはうってつけの宿場町だ」
( ^ω^)「了解ですお。マルフォイもここで休むんだお」
▼・ェ・▼ ブルル
( ^ω^)「スリザリン寮ならロンドンにあると思うお(笑)」
▼・ェ・▼ ヒヒーン
( #)ω゚)「ぬぅふ!」
(;´メω・`)「何やってるんだ…早く来るんだ」
(;^ω^)「はいですお…」
59
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:19:08 ID:wZZ3IsMkO
山間の宿場町、百合(ユリ)。
様々な国の境場にあるため、常に人で賑わっている。
商人や武士が入り組む小さな町は、明るい声が飛び交うほどの活気を持っていた。
だが、その中でもブーンは異質な存在であるらしい。
渚本介とブーンが通ると、町の人間達は一旦話を止め、見知らぬ「南蛮人」に目を奪われていた。
(;^ω^)(な、なんか恥ずかしいお…)
(´メω・`)「……」
恥ずかしそうにコソコソ歩くブーンに対し、渚本介は逆に町の人間達を見つめながら歩く。
その目には、ある違和感と警戒を秘めていた。
(´メω・`)(……何か、変だ)
(;^ω^)「しょ、渚本介さん、いつまで歩くんですかお」
(´メω・`)「ん?ああ、すまない。宿はここにしよう」
60
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:20:12 ID:wZZ3IsMkO
適当な宿屋に入り、勘定を済ませる。
その間、中にいる人間達は皆ブーンを執拗に見ていた。
(;^ω^)(うわー…初レコーディングの時のドクオさんより視線がきついお…)
(;^ω^)(ここは目を逸らさなきゃ…ん?)
ふと、目を逸らした先。
何やら黄色の紙が、天井に貼ってあるのが見えた。
( ^ω^)(お札かお…?)
よく見れば、あちこちの柱にも同じような黄色の紙が貼ってある。
札のような形のそれには、何やら文字が書いてあったが、ブーンには全く読めなかった。
(´メω・`)「上がるぞ、ブーン」
( ^ω^)「あ、了解ですお」
あちこちに貼られてある札に、一種の不気味さを感じながら。
ブーンと渚本介は、二階の部屋まで上がった。
61
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:21:13 ID:wZZ3IsMkO
二階の部屋で、荷物を下ろす。
窓から町並みを見ると、やはり活気の良さが伺える。
だが、先程の札や周りの態度から、この町に対する違和感は拭えなかった。
さらに下、表通りを見下ろしてみる。
すると、まだ10歳前後であろう子供達が、何かを囲っているのが見えた。
(;^ω^)(あれは…イジメかお?)
囲っているのは、一人の小さな男の子だった。
どうやら、周りの子供はこの男の子に向かって色々と罵倒しているらしい。
聞こえたのは、「悪霊」や「貧乏」といった単語だけだった。
だが、その状況を詳しく察知するには充分な材料だった。
(´メω・`)「ブーン、何を見て…」
(;^ω^)「ちょっとあの子達を止めてきますお!」
(;´メω・`)「えっ」
62
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:22:08 ID:wZZ3IsMkO
宿屋を飛び出し、子供達の方へと駆け寄る。
(#^ω^)「こら君たち!イジメはダメだって道徳の時間に習わなかったのかお!」
(`A´;)「うわ、なんだこの南蛮人!」
(;゚ヽ゚)「こいつの味方だ!悪霊だ!逃げろー!」
(#^ω^)「誰が悪霊じゃこら!!お前らなんか今年大殺界に堕るがいいお!」
あっけなく逃げる子供達。
そして、そこには砂まみれになった男の子だけが残った。
(・∀ ・メ)「……」
( ^ω^)「キミ、大丈夫かお?あんな奴らとはもう関わらないほうがいいお」
(・∀ ・#)「う、うるさい!!」
63
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:23:06 ID:wZZ3IsMkO
優しく差し伸ばした手は、勢いよく弾かれた。
唖然とするブーンに、男の子は更に声を上げる。
(・∀ ・#)「お前らなんか、みんな死んじまえばいいんだ!!人間も、仏様も、みんな死んじまえ!!」
(;^ω^)「ちょっ…!」
ブーンだけでなく、周りの野次馬達にも吠えるような言葉。
それだけを残し、男の子はブーンに背を向けて走り出した。
(;^ω^)「ちょ、ちょっと待てお!話を…!」
(<´-`)「あー、やめときな南蛮人」
驚いて振り向く。
そこには、荷台を引いた商人らしき男が、無邪気な顔で立っていた。
64
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:23:58 ID:wZZ3IsMkO
(<´-`)「ありゃ紛れもなく悪霊が憑いとるんだ」
(;^ω^)「は?」
(<´-`)「あの子は持ってねぇんだよ。光世札をよ」
(;^ω^)「こうせ…ふだ?」
思い当たる節はある。
恐らく、先の宿屋で見たあの札のことだろう。
しかし、あの札を持っていないから「悪霊が憑いている」というのは、あまりにも短絡すぎる。
(<´-`)「ま、あんたみてぇな南蛮人には考えらんねぇかもしらんけどよ。でも、あの子の態度を見りゃわかるだろう。悪霊がいなきゃ、人間はあそこまで汚くならねえ」
(;^ω^)「そ、そんな勝手な…」
(<´-`)「少なくとも、光世札を持ってなきゃこの町では生きてらんねぇ。あんたも早いとこ手に入れな」
65
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:24:56 ID:wZZ3IsMkO
(;^ω^)「はあ…ありがとうございますお」
いまいち言ってる意味が掴めなかったが、とりあえずこういうことだろう。
この町では、「光世札」を持っていない者は悪霊に憑かれている、とされる。
光世札とは光世真宗に関わるものだろうか。
だとすれば、光世真宗は想像以上に強い影響力を持っている。
それにしても、この現状ではあまり良い影響とは言えない。
(;^ω^)(光世真宗って、本当は良くない宗教なのかお…?)
光世真宗を守る旅だというのに、これでは気分が落ち込んでしまう。
とぼとぼと宿屋に戻るその姿を、町の人間達は睨むように見つめていた。
──
66
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:25:50 ID:wZZ3IsMkO
──
(´メω・`)「光世札…」
宿屋に戻り、事の顛末を渚本介に話したブーン。
疑問と警戒が、更に絡まったような。
難しい顔のまま、渚本介は黙り込んでしまった。
(;^ω^)「渚本介さん、光世札って一体何なんですかお?」
(´メω・`)「うむ…」
まだあまり状況が理解できていないブーンが、渚本介に尋ねる。
聞いた話だが、という前置きの後に渚本介が語った。
(´メω・`)「光世札が光世真宗に則った、所謂魔除けの為の札であるということは間違いない。ただ…」
( ^ω^)「ただ?」
67
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:26:48 ID:wZZ3IsMkO
出かけた言葉を戻しながら、渚本介が溜め息をついた。
(´メω・`)「…いや、まだ確証がないな。俺が知ってるのは光世札という存在だけだ」
( ^ω^)「光世真宗の信者はみんな持ってるんですかお?」
(´メω・`)「否、恐らくこの町に流行しているだけだ。他ではあまり知られていないからな」
余計に理解が追いつかない。
数多い光世真宗の信者達の中で、この百合町にだけ流行する光世札が、先程の子供達のようなイジメを作っているということか。
「この町にだけ流行」する、「光世札」…
(´メω・`)「…いずれにせよ」
深く考え込んだブーンを、渚本介が現実に引き戻す。
68
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:28:59 ID:wZZ3IsMkO
(´メω・`)「光世札による悪しき慣習が広がっては、今後の問題となりうる。できれば原因を突き止めたいのだが…」
渚本介が、ちらりと窓を見た。
外の賑やかな声は、もはや悪意のざわめきのように感じてしまう。
(´メω・`)「…少し、外に出てみるか」
──
69
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:30:52 ID:wZZ3IsMkO
──
町に出て改めて見てみると、確かに光世札は至るところに貼られてあった。
あらゆる建物の壁、柱。
携帯している者も少なくない。
(´メω・`)「流行…なんてものじゃないな、これは」
渚本介が思わず呟いてしまうほど、それはもはや日常の一部だった。
黄色の札が散在する町を歩く二人。
その一角。小さな男の子が、ぽつんと座っているのが見えた。
(・∀ ・)「……」
(;^ω^)「あ、さっきの!」
(・∀ ・;)「!?」
光世札を持っていないという、男の子。
ブーンの姿を発見した途端、慌てて逃げ出した。
70
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:31:36 ID:wZZ3IsMkO
(;^ω^)「ちょ、待てお!なんで逃げるんだお!」
(;´メω・`)「ブーン!?」
(;^ω^)「さっきのいじめられてた子ですお!追いかけますお!」
(・∀ ・;)「!」
人混みを掻き分けて逃げる子供と、それを追いかける奇怪な南蛮人と武士。
人混みを抜け、ようやく自由に走れるようになると、男の子はすぐに捕まえられた。
(;^ω^)「つ、捕まえたお…久しぶりに走った…」
(・∀ ・;)「離しやがれ南蛮人!悪霊め!」
(;^ω^)「人間じゃボケ!いいから話を聞けお!」
(・∀ ・;)「うるせえ!お前が……」
憎しみの籠もった目を、ブーンに向ける。
そして、全く理解できない台詞が、ブーンを襲った。
(・∀ ・#)「お前のせいで、こうなったんだ!」
71
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:32:56 ID:wZZ3IsMkO
(;^ω^)「え…?」
言ってる意味が、わからない。
この子とはもちろん初対面だ。この町も初めて来た。
そもそも、この時代に来てまだ間もないのに。
(´メω・`)「…どういうことなのか、話を聞かせてくれないか」
男の子の横に、渚本介がしゃがみこむ。
渚本介には何の敵意も持っていない様子で、男の子は静かに俯いた。
(´メω・`)「俺達は、光世札の悪習を止めに来たんだ」
(・∀ ・;)「!」
男の子の驚いた顔が、渚本介の方へ跳ね上がる。
しかし、またすぐに俯いてしまった。
(・∀ ・;)「……無理だよ」
72
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:33:50 ID:wZZ3IsMkO
聞き返す間もなく、男の子が続ける。
(・∀ ・;)「もう無理だよ…町のみんなは光世札を信じ込んじまってる。よくわかんねえけど、光世札を持ってたら救われるんだってよ」
(・∀ ・;)「うちは貧乏だからさ…光世札なんて大層なもん、買えなかった。光世札が買えなくて町から追い出された奴もいっぱいいる」
( ∀ ;)「おいらが小さいときは、町のみんなはこうじゃなかったのに……みんな…仲良く暮らしてたのに…」
( ^ω^)「……」
(´メω・`)「……」
小さな体が、更に小さくなり、震えている。
ブーンが慰めの言葉をかけようとしたのを、渚本介が制した。
(´メω・`)「安心しろ。俺達が絶対に止める」
(;∀ ;)「……」
73
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:34:46 ID:wZZ3IsMkO
(´メω・`)「だから、最後にもう少しだけ教えてくれないか」
優しく尋ねる渚本介に対し、男の子は乱暴に頬を拭いて向き直った。
(´メω・`)「光世札を"買えない"と言ったな。光世札とは、売り物なのか?」
(・∀ ・)「…うん」
(´メω・`)「どこに売ってるんだ」
(・∀ ・)「商人が荷台を引いて売ってる。顔の骨が出た、目の細い奴だ」
(;^ω^)「!」
(´メω・`)「そうか…ありがとう」
男の子の手を引き、立ち上がる渚本介。
小さな体にまとわる着物の砂を払い、頭を撫でた。
(´メω・`)「お前、名は?」
(・∀ ・)「…斎藤又武貴(またんき)」
(´メω・`)「そうか。強く生きろよ、又武貴」
74
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:36:21 ID:wZZ3IsMkO
(・∀ ・)「…うん!」
嬉しそうに頷き、走り去る又武貴。
その姿は、何ら普通の子供だった。
(´メω・`)「…さて、必要な情報は得られたな」
(;^ω^)「渚本介さん、又武貴くんが言ってたその商人、覚えがありますお」
最初に又武貴に逃げられ、話しかけてきた男。
その男の顔が、又武貴の言っていた特徴と合致する。
(´メω・`)「よし、その男を探すぞ」
( ^ω^)「了解ですお」
疑問と警戒が、一つの線となって結びついていく。
ブーンと渚本介は、人混みの中へと戻っていった。
──
75
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:37:15 ID:wZZ3IsMkO
──
(<´-`)「…百合町における、殿の光世札の計…」
夕方。
商人の男は、誰もいない小さな部屋の中で、ひたすらに文を綴っていた。
(<´-`)「潤滑に、進行し候…」
書が完成し、それを丸める。
窓から差し込む夕陽と、夕陽に照らされる百合の町。
(< - )「……もう…」
小さな声が、男の口から洩れる。
(< - )「耐えられねぇよ…こんなの……」
その声は、小さな夕陽の光に吸い取られていった。
──
76
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:38:06 ID:wZZ3IsMkO
──
夜、小さな小屋。
ブーンと渚本介は、その扉の前に立った。
(´メω・`)「ここだな。町人達が言っていたのは」
( ^ω^)「ごめんくださいおー」
(<;´-`)「!?」
突然の来客に、飛び上がる商人。
この声には聞き覚えがある。昼間の南蛮人だ。
短刀を手にとり、扉を開ける。
(<;´-`)「…どちらさん」
(´メω・`)「話を聞きたい。上がらせてもらうぞ」
(;^ω^)「あっ僕も…おじゃましますお」
77
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:38:51 ID:wZZ3IsMkO
警戒を面に出した武士と、昼間の南蛮人。
用件はすぐに察した。
(<;´-`)「……」
(´メω・`)「早速で悪いが、お前にはちゃんと話を聞かなければならない」
(<;´-`)「…何の用だよ」
(´メω・`)「光世札を売る唯一の商人とは、お前のことだな?」
(<;´-`)「!?」
予想通り、目の前の二人は光世札のことを問いただしに来たようだ。
臆する様子を隠し、商人が応える。
(<;´-`)「…そうだ」
(;^ω^)「……」
(´メω・`)「それでは問う。お前は、光世真宗の使いなのか?」
78
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:39:50 ID:wZZ3IsMkO
(<;´-`)「………」
開きかけた口を、必死に抑える。
言ってはならない。それを答えてはならない。
言ってしまえば、全てが台無しになる。
(<;´-`)「……」
(;^ω^)「……」
痺れを切らした渚本介が、ゆっくりを膝を立てた。
その目に、いつもの優しさはない。
(´メω・`)「……答えろ。さもなくば」
(;^ω^)「渚本介さん!?」
自らの刀に手をかける渚本介。
その瞬間、ブーンが飛び込んで渚本介の手を止めた。
だが、ブーンはすぐに手をどけた。
79
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:40:41 ID:wZZ3IsMkO
(;^ω^)「……」
(´メω・`)「……」
渚本介の腕には、全く力が入っていなかった。
刀を出すつもりなど、元からないのだろう。
ブーンが安心したのも束の間、商人が静かに呟いた。
(<; - )「……斬れよ」
(´メω・`)「!」
(;^ω^)「え…」
心に貯まった感情が、溢れ出るように。
商人はゆっくりと呟いていく。
(<; - )「……斬れよ。俺なんて、さっさと殺してくれよ」
(;^ω^)「ちょ…」
(´メω・`)「…どういうことだか、話してくれないか」
又武貴のときと同じように、優しく尋ねる渚本介。
商人は、消え入るような声で続けた。
80
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:41:40 ID:wZZ3IsMkO
(<; - )「俺はこの町の商人なんかじゃねえ。俺の名は山田竜兵衛」
(<; - )「…吹連家家臣だ」
(;^ω^)「!!」
二人の中に、衝撃が走る。
吹連家なら、光世真宗とは敵対しているはずだ。
(´メω・`)「なれば、光世札とは…」
(<; - )「ああ、光世真宗はこんなもん作っちゃいねえ。全ては殿、吹連久斗尚様の計らいだ」
そうとわかれば、話は見えてくる。
つまり、吹連久斗尚は光世真宗を弱体化させる為、光世札を作って流布した。
その結果、光世札が流行した地域では、光世真宗を巡って対立することになる。
そう、あの又武貴のように。
光世札を持っているか否か、ただそれだけで。
81
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:42:42 ID:wZZ3IsMkO
(<; - )「殿の命で光世札を持ってこの地に降りた俺は、八尾井山が近く光世真宗が浸透したこの町で、ありもしない話をでっち上げた」
(<; - )「南蛮人が悪霊を連れ込んだ。天野が滅んだのも悪霊のせいだ。救われたくば光世札を買うがいい、と」
(;^ω^)「!」
又武貴に突然嫌われたのも、町の人間達がブーンを睨みつけていたのも、これで納得がいく。
全ては作り話だったのだ。
光世札を流行させる為に。
光世真宗を弱らせる為に。
(<; - )「我ながら、馬鹿みてえなおとぎ話だと思ったよ。でも、町の人間は思いの外それを信じた。光世札は売れに売れた」
(<; - )「でもよ、それは同時に、貧乏人達を淘汰しちまう結果になった…予想してたとはいえ、俺は…」
深く、深く、その頭は下がっていく。
悪い人間ではないことは、その様子でわかる。
82
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:43:43 ID:wZZ3IsMkO
(<; - )「…俺はよ、女房と娘を戦で亡くしてるんだ。天野の仕業さ」
(;^ω^)「!」
(´メω・`)「……」
(<; - )「だから、戦は嫌いなんだ。できれば刀も矢も見たくねえ」
(<; - )「だが、殿が光世真宗と戦う気でいることはわかってた。それでも俺は、戦だけは避けたかったんだ。だから…」
(´メω・`)「…だから、光世札で結果を残すことに専念したのか」
(<; - )「………」
兵と兵がぶつかり合う戦なんて、絶対に嫌だった。
戦が何も生み出さないことは、よくわかっていた。
だから、この男、竜兵衛は光世札を売りに売ったのだ。
戦をするまでもないほどに、光世真宗を弱らせることが目的だった。
そうすれば、もう誰も死ぬことなんてないのだから。
83
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:44:44 ID:wZZ3IsMkO
(<; - )「だがよ…光世札を売れば売るほど、罪のない人間達が苦しんでいくんだ。それに、殿は八尾井山焼き討ちを計ってる」
(<; - )「とんだお笑い草さ。もう、どうして生きていいのかわかんねえよ」
(<; - )「……だから、斬ってくれ。殺してくれよ。俺はもう疲れたんだ…」
(;^ω^)「……」
(´メω・`)「……」
あまりにも、哀れな男だ。
戦を忌み嫌う者が、また別の戦を生み出している。
恐らく、この男は強烈な自己矛盾と闘ってきたのだろう。
誰にも真相を語れずに。
たった一人で、家族を失った心を抑えながら。
84
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:45:37 ID:wZZ3IsMkO
( ^ω^)「竜兵衛さん…」
ブーンが、竜兵衛の横に座る。
溢れる気持ちをまだ抑えようとするその横顔に、ブーンは静かに語りかけた。
( ^ω^)「竜兵衛さんは悪くないですお。戦を無くす為に、戦から人を救う為に闘ってきた竜兵衛さんは、誰よりも強い男ですお」
( ^ω^)「だから、顔を上げてくださいお。天にいる家族に顔を向けてくださいお」
( ^ω^)「竜兵衛さんは、よく頑張ってきましたお」
(<;-;)「……」
少しだけ上げた顔に、涙が流れる。
泣くわけにはいかなかった。
光世札を売るために、この町では明るい商人を演じなければならなかった。
これまで抑えていた感情が、勢いよく溢れ出る。
85
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:46:29 ID:wZZ3IsMkO
(<;-;)「俺は……俺はどうすりゃいいんだよ…」
(´メω・`)「…俺達に任せるがいい、山田竜兵衛。お前の勇気は、俺達が必ず成就させる」
(<;-;)「………」
(´メω・`)「……ブーン」
二人と向かい合う位置に座りながら、渚本介がブーンに話しかける。
(´メω・`)「ぎたーを弾いてくれ。曲は任せる」
( ^ω^)「……」
不思議と、違和感なくギターを用意する。
ブーン自身、何故かギターを弾かなければならないと感じていた。
不思議そうにその様子を見つめる竜兵衛と、静かに座る渚本介に向かって、ブーンはギターを構えた。
86
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:47:18 ID:wZZ3IsMkO
( ^ω^)「…いきますお」
指を弦に置き、ゆっくりと演奏を始める。
曲は、Secret Gardenの「you raise me up」のソロギターバージョン。
力強い愛の旋律が、小さな室内を響き渡る。
(<;-;)「…あ……あぁ…」
(´メω・`)「……」
一人で続ける戦いが、一体どれほど重いのか。
一体どれほど苦しいことか。
ブーンにはよくわからなかったが、この男を前にして、初めて理解した。
人間は、たった一人では闘えない、ということに。
自分の心と戦い続けた勇敢な男、山田竜兵衛。
その嗚咽は、夜の世界でいつまでも響いていった。
──
87
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:48:22 ID:wZZ3IsMkO
──
翌朝。
これまでにないほど大量の光世札を荷台に詰め、竜兵衛は表に出た。
(<;´-`)「ほ、本当にこれで大丈夫なのか…?」
(´メω・`)「大丈夫さ。ブーンが言うんだから間違いない」
( ^ω^)「間違いないですお。だから、思いっきり町中に光世札をバラまいてくださいお」
光世札の解決策は、ブーンの提案が採用された。
それは、「光世札を大量に消費すること」だ。
つまり、大量消費によって物の価値を極端に下げる、資本主義的な方法だ。
高校のとき、社会科の何らかの授業で、そういった話を聞いたことがあった。
例えば、ダイヤモンドは希少で一定の価値を持つから特別なものであって、もしダイヤモンドが「誰もが持ってて当たり前の物」になると、その価値や興味は完全に薄まる。
88
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:49:39 ID:wZZ3IsMkO
( ^ω^)「誰もが光世札を持ってて当たり前…消耗品みたいになってしまえば、光世札への興味なんてなくなりますお」
( ^ω^)「そうやって町は元通りになっていくはずですお」
(´メω・`)「しかし面白い方法だな。確かに説得力はある」
(<´-`)「…そうと決まりゃ、信じるしかねえな」
幾分か明るい顔になった竜兵衛が、荷台を動かす。
すると、表通りの一角に、子供達が集まっているのが見えた。
(;^ω^)「あ、昨日のガキ共!またイジメを…」
(´メω・`)「待て」
飛び出そうとするブーンを、渚本介が抑える。
すると、竜兵衛が荷台ごとその子供達に近づいていった。
89
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:51:05 ID:wZZ3IsMkO
(<´-`)「うおーい、お前ら!」
(`A´;)「!」
(;゚ヽ゚)「やべ!」
(・∀ ・メ)「!」
仁王立ちの子供達と、砂まみれの又武貴が、驚いて振り向く。
すると、竜兵衛が笑顔で近づいてきた。
(<´-`)「朝からえげつねえもん見せんじゃねえよ!ほら、これ全部やるから帰りな!」
笑いながらそう言うと、竜兵衛は百枚近い光世札を足元に投げた。
(`A´;)(;゚ヽ゚)「!?」
(<´-`)「ほら又武貴、お前の分だ」
(・∀ ・;)「!?」
90
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:52:00 ID:wZZ3IsMkO
何百枚という光世札が、足元に広がる。
固まる子供達に、笑いながら続ける。
(<´-`)「手に余るんなら、家族やお隣さんにも分けてやりな!じゃあな!」
そのまま荷台を引いて歩きだす竜兵衛。
未だ固まる子供達を後目に、竜兵衛は此方を振り向いた。
(<´-`)「じゃあな!ブーン、渚本介!あんがとよ!」
(<´-`)「俺、もっとこの町で生きてみるわ!」
元気な商人の姿は、百合町の人混みへと消えていく。
( ^ω^)「…強い人ですお、本当に」
(´メω・`)「ああ、そうだな」
91
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:53:15 ID:wZZ3IsMkO
荷物を持ち、各々の馬の元へと戻る。
( ^ω^)「でも渚本介さん、あれで良かったのか不安ですお…もし吹連にバレたら…」
(´メω・`)「問題ない。流通しすぎた結果だと言えば、吹連も納得せざるを得ないはずだ」
( ^ω^)「なるほど」
自然と笑顔に戻り、馬に跨る二人。
吹連領は、もう目の前だ。
(´メω・`)「さ、行くぞ」
( ^ω^)「了解ですお。行くおマルフォイ」
▼・ェ・▼ ヒーン
92
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:54:04 ID:wZZ3IsMkO
活気のある宿場町を背に、二人は進む。
もう二度と訪れることはないだろう。
だが、この町の動向はいつまでも見守っていたい。
ブーンは心からそう思った。
一人の男の闘いが、成就するその時まで。
─You raise me up... To more than I can be.─
「あなたが勇気づけてくれるから 私は自分を超えてゆける」
「you raise me up」歌詞より
第二話 終
93
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:54:46 ID:wZZ3IsMkO
今回は以上です
ういっす
94
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 22:30:24 ID:cV19wMfU0
やべ、今までで一番好きな話かもしれんww
95
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 23:07:49 ID:KoBFdiLU0
前作読み返したが、前作に負けず劣らずの面白さだ
乙
96
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 23:19:12 ID:M9uMxiRI0
ギター一つで人々を助けていくブーンはかっこいい
次回も楽しみだ
97
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 23:24:30 ID:8Blg/lts0
お、来てた
乙!
98
:
名も無きAAのようです
:2013/02/18(月) 18:47:51 ID:i7mMQbf.0
乙
前作読んでみるかな
99
:
名も無きAAのようです
:2013/02/19(火) 12:57:13 ID:WCcdteaw0
おつ
100
:
名も無きAAのようです
:2013/03/21(木) 14:27:48 ID:h9X1ASDI0
乙です!
101
:
名も無きAAのようです
:2013/03/30(土) 22:13:01 ID:yY0hb4QM0
(´メω・`)「斬ったオイラが悪いのか…斬られたオメエが悪いのか…拙者、ギター侍じゃ 」
って… 言うじゃなーい?
102
:
名も無きAAのようです
:2013/04/17(水) 01:55:57 ID:gGUyMa/c0
つづきまだかなー
103
:
名も無きAAのようです
:2013/07/07(日) 01:28:40 ID:xl.7qWDs0
期待してたんだが…
104
:
名も無きAAのようです
:2013/10/25(金) 14:09:34 ID:OF4TxAaw0
読み返したらやっぱし面白い
105
:
名も無きAAのようです
:2013/10/28(月) 16:01:33 ID:p.jFcdGkO
続き見たいな
106
:
名も無きAAのようです
:2014/04/01(火) 12:24:11 ID:FMpnlpkQ0
一つ、理解できないことがあった。
いや、この時代に飛ばされていること自体がもはや理解の外だが。
それ以上に、ブーンの心に引っかかることがあった。
渚本介の話によると、前にこの時代に来たときは、尾付出麗の命を救うため──彼女に音楽の人生を与える任務があったという。
これは、恐らく今回にも当てはまる。
八尾井山焼き討ちによって、二茶根留領一帯の平和が危ぶまれる。
それは、出麗の命にも直接関わるのだ。
そこまでは理解できる。
だが、やはりどうしてもわからないことがある。
どうして、出麗の為に、五百年も先から自分が駆り出されるのか。
──
107
:
名も無きAAのようです
:2014/04/01(火) 12:25:37 ID:FMpnlpkQ0
第三話
「剛の旋律」
──
渚本介の言う通り、八尾井山はかなり近いようだった。
百合町を抜けて、大きな丘を越えると、それはすぐに見えてきた。
(´メω・`)「見ろ、あれが聖地八尾井山だ」
(*^ω^)「おお…!」
光世真宗の修行僧が、何十年も籠もるという山。
決して高くはない山だが、近隣の山に比べると、横幅は圧倒的に大きい。
その山頂付近には、下からでもはっきり見えるほどの立派な寺が建てられている。
(*^ω^)「こりゃ凄いですお!」
(´メω・`)「さあ、このまま登るぞ。光世真宗の連中に軍隊を用意させなくては」
(*^ω^)「はいですお」
108
:
名も無きAAのようです
:2014/04/01(火) 12:43:51 ID:RFcPCrvQ0
整備が施された山道を登り、光世真宗の本殿へと向かう。
近くで見るとその威圧感は凄まじいものだった。
観光客で賑わう現代の寺や神社とは雰囲気がまるで違う。一種の感動が、ブーンの心を震わせた。
(*^ω^)「ほんとすごいお…」
(´メω・`)「未来にも寺はあるんじゃないのか?」
(*^ω^)「ありますけど、なんつーか、こんなに神聖じゃないですお」
(´メω・`)「そうなのか」
壮麗な雰囲気を持つ本殿に入ろうとすると、すかさず門番に止められた。
渚本介が名乗ると、門番は目を丸くし、慌てた様子で境内へと走っていった。
(;^ω^)「…渚本介さん、なんかすっげー怖れられてましたけど」
(´メω・`)「ああ、いつものことさ」
109
:
名も無きAAのようです
:2014/04/01(火) 12:55:39 ID:0wUGovVo0
あげ
110
:
名も無きAAのようです
:2014/04/02(水) 16:33:11 ID:27iBvjtAC
キテター
111
:
名も無きAAのようです
:2014/07/21(月) 09:53:11 ID:cvJjLW/YO
見てますよー!!
112
:
名も無きAAのようです
:2015/10/03(土) 11:36:26 ID:5Q.cU9LM0
もう来ないのかしら
113
:
名も無きAAのようです
:2018/08/25(土) 15:41:19 ID:y4OWW/RE0
本殿に入る。
案内人の後ろを歩き、長い廊下を歩く。
外観を正面から見ただけでは分からなかったが、本殿はかなり奥行きのある建物らしく、
光世真宗の最高指導者――座主(ざす)の居る部屋はその一番奥、ということだった。
部屋の前に着くと、案内人は驚くほど深く頭を下げ、そそくさとその場を去った。
(´メω・`)「さあ、入るぞ」
(;^ω^)「はいですお…」
何となく、緊張してしまう。
宗教組織のリーダーだ。それも戦いのできる宗教組織。
一体どんな怖い奴がそれを統べてるのか、気にはなるが関わりたくない。
ブーンの緊張を知ってか知らずか、渚本介は何の躊躇いもなく扉を開いた。
中に居たのは。
川 ゚ -゚)「――来たか。待っていたぞ、太田渚本介」
(;^ω^)(女!?)
中に居たのは、30代半ばの女だった。座布団の上に綺麗に座っている。
かなりの美人だが、眼光が鋭い。
ブーンの予想外ではあったが、最高指揮者と呼ばれるほどの威厳は何となく感じる。
114
:
名も無きAAのようです
:2018/08/25(土) 15:42:54 ID:y4OWW/RE0
(´メω・`)「俺が来ることを知ってたのか」
川 ゚ -゚)「吹連が兵を集めてる。天野亡き今、奴らとまともに敵対しているのは、我々光世真宗くらいだ」
川 ゚ -゚)「私から二茶根留に連絡するつもりだったが、既にお前が動いてると私の使者から言伝があってな」
川 ゚ -゚)「お前から来るということは、奴らはやはり我々を攻める気なのだな――して、そこの南蛮人は?」
(;^ω^)「えっ、あっ、はい!」
急に指され、驚くブーン。
相棒だ。と渚本介が即答する。
(;^ω^)「そ、そうですお。ブーンと呼んでくださいお。へへえ」
(;´メω・`)(へへえってお前…)
川 ゚ー゚)「ブーンだな。そんなに緊張しなくていいぞ」
川 ゚ー゚)「私は光世真宗の座主、素直空流(くうる)だ。よろしくな」
(*;^ω^)「よ、よろしくですお」
空流と名乗った女は、先程の威厳ある雰囲気から打って変わって、優しい笑顔をブーンに向けた。
その笑顔の柔らかさに、またもブーンは驚いた。
「怖い奴」というイメージは、この時点で完全に拭われた。
115
:
名も無きAAのようです
:2018/08/25(土) 15:44:10 ID:y4OWW/RE0
川 ゚ -゚)「それで、ブーン。お前のその荷物は何だ? 楽器のように見えるが」
空流がブーンの荷物に目を向ける。
ブーンは慌てて荷袋からギターを取り出した。
( ^ω^)「はい、楽器ですお。ギターといいますお」
川 ゚ -゚)「ぎたー? 随分いびつな楽器だな」
川 ゚ -゚)「そうだ、折角だし弾いてみてくれないか。これから難しい話が始まるからな。まずは心を癒そう」
(´メω・`)「はは。それもそうだ」
渚本介がその場に座る。空流は純粋に興味があるといった目を向けている。
不慣れなタイミングで演奏を振られたが、それでもブーンはギターを構えた。
心が静まっていく。
( ^ω^)「わかりましたお。曲はどうしますかお?」
川 ゚ -゚)「そうだな…戦の前だ。私や兵の士気が上がるような音楽がいい」
116
:
名も無きAAのようです
:2018/08/25(土) 15:44:51 ID:y4OWW/RE0
( ^ω^)(士気って…)
士気の上がる音楽。
即ち、戦を盛り上げるような曲だ。
そういう曲はいくつも知っている。だが、ブーンはそういった曲を弾くことにあまり気が進まなかった。
この旅は、戦を止めるのが目的だ。だからブーンはこの時代に飛ばされた。
吹連のように戦の準備を進める者もいれば、百合町の竜兵衛のように、心を削ってまで戦を止めようとする者もいる。
その中で、士気を上げるというのは、ブーンのが選びたい選択肢ではないのだ。
ギター弾く。たかがそれだけの話でもあるのだが。
頭の中に何百とあるレパートリーから、ある曲をみつける。
「それじゃあ行きますお」と呟くように言うと、ブーンは演奏を始めた。
( ^ω^)♪〜♪♪〜
川 ゚ -゚)「……」
(´メω・`)「……」
ブーンが選んだのは、ゲーム『メタルギアソリッド』シリーズのメインテーマだった。
曲名は『metal gear solid main theme』といったところか。
本来はオーケストラで奏でる曲だが、ブーンはそれをソロギターで表現していく。
知る人ぞ知る名作ゲームのその曲は、優しい旋律の中に、戦争に関する様々な感情を含んでいる。
117
:
名も無きAAのようです
:2018/08/25(土) 15:45:34 ID:y4OWW/RE0
例えば、メタルギアシリーズといえば戦争やテロの中を進むアクションゲームだが、
監督した小島秀夫は、反戦争・反核兵器という思想を持っている。
戦は人が死ぬ。人が死ぬと、様々な感情が生まれる。
様々な感情の中で生きていくことに必要なのは、戦ではない。
( ^ω^)♪〜♪♪〜
名曲と呼ばれたその曲は、ブーンの左手が奏でるビブラートと共に、消え入るように終わった。
川 ゚ -゚)「……ありがとう。良い演奏だった。私が想像したものと少し違った雰囲気だったが」
ブーンがぎくりとして空流を見つめると、また優しい笑顔が返ってきた。
川 ゚ー゚)「素晴らしい曲だ。お前の表現力も相まって、いろいろと響いてくるものがあった。」
(;^ω^)「あ、ありがとうございますお…なんかすいません…」
川 ゚ー゚)「渚本介、お前はいつもこの演奏を聴いているのか」
(´メω・`)「ああ。贅沢だろう?」
川 ゚ー゚)「はは、そうだな。お前が相棒にしたくなるのもわかるよ」
さて、と空流が立ち上がり、部屋の奥にある戸棚から書物を取り出した。
川 ゚ -゚)「だいぶ頭が冴えたよ。さあ、作戦会議と行こうじゃないか」
118
:
名も無きAAのようです
:2018/08/25(土) 15:46:50 ID:y4OWW/RE0
――
夜。
止まっていけという空流の言葉に甘えて、ブーンと渚本介は一晩過ごすことに決めた。
吹連が拠点とする具麗芭城は、この八尾井山からさほど遠くない。
だからこそ、決まった作戦は、ブーンにとって合理的かつ単純かつ不安なものだった。
川 ゚ -゚)「直談判だ」
(;^ω^)「はあ!?」
(´メω・`)「俺もそれがいいと思う。奴には一度命を拾わせた。俺が直接行くとなお話を聞いてくれそうだ」
川 ゚ -゚)「ブーン、何をそんなに驚いてるんだ」
(;^ω^)「え、だって空流さん、なんかさっき戦争する気満々ぽかったから、なんかこう、奇襲とか…」
しばしの沈黙。
渚本介と空流が顔を見合わせ、少し吹き出した。
川 ゚ -゚)「あのなブーン、確かに勘違いされやすいが、我々は最初から武力で争う気はない」
(´メω・`)「交渉も戦だ。勝ち負けがある。結果次第では誰も死なないしな」
(;^ω^)「そうなんですかお…」
119
:
名も無きAAのようです
:2018/08/25(土) 15:50:41 ID:y4OWW/RE0
肩すかしを喰らった。そんな気分になった。
それなら、戦争なんかしなくても、自分がそんなこと気負わなくてもいいのか。
――後に、その安心が大きな間違いだったと、ブーンは知ることになる
第三話 終
120
:
名も無きAAのようです
:2018/08/25(土) 17:44:41 ID:RJ1Fb3uc0
まじか乙
121
:
名も無きAAのようです
:2018/08/25(土) 20:01:26 ID:mO9QSbtA0
え、まじ?
いろいろ帰ってきてるな
122
:
名も無きAAのようです
:2018/08/26(日) 06:05:40 ID:MNeyZtZM0
いつのまに!おかえり待ってました!
123
:
名も無きAAのようです
:2018/08/26(日) 17:20:52 ID:L7waZog60
作者です。
まず、本当にごめんなさい。逃亡してました。言い訳はしません。僕のことは煮るなり焼くなり挿れるなりして下さい。
とりあえず物語は続けます。
すべて終了後に、改めて謝罪会見を開きます。
創作版ファイナルの存在は今日知りました。
せっかくなのでこのまま投下します。
124
:
名も無きAAのようです
:2018/08/26(日) 17:21:55 ID:L7waZog60
朝。
馬に跨った二人は、木の生い茂る森の中を進む。
空流は八尾井山に残った。万が一の攻撃に備えて準備がしたいという。
彼女の落ち着いた態度は、何となく渚本介に似てると思った。
ふと、ブーンはあることを思い出した。
( ^ω^)「あれ? 渚本介さん」
(´メω・`)「どうした」
( ^ω^)「最初から戦じゃなくて、交渉でいくつもりだったんですおね?」
(´メω・`)「ああ」
( ^ω^)「それなら、どうして二茶根留城で兵の準備なんかさせたんですかお?」
この旅に出る前のことを思い出す。
渚本介は二茶根留城の巳留那と出麗に、万が一のため兵を集めるよう進言していた。
(´メω・`)「空流と同じだ。万が一の攻撃に備えてだな。それに…」
渚本介の眼差しが、少し下がる。
(´メω・`)「──少々、思うところがあってな」
──
125
:
名も無きAAのようです
:2018/08/26(日) 17:23:40 ID:L7waZog60
第四話
「混沌の渦中」
──
何度か休憩を取り、夕方。
小高い丘の上に、具麗芭城が見えてきた。
夜に備えて、既に明かりを灯し始めている。
(´メω・`)「さあ、乗り込むぞ」
(;^ω^)「え、正面から堂々と行くんですかお?」
(´メω・`)「当然だ。こそこそ入ってくるような奴と交渉に応じたいと思うか」
(;^ω^)「そりゃそうですけど…」
馬を近くに待機させ、城門へ近づく。
門番に偽名を名乗り、光世真宗の使いとだけ身分を明かした。
最大限の警戒を受けた二人は、まず武器を預けるよう指示された。
渚本介は愛刀の虎恍丸を手渡す。
ブーンのギターは武器にならないと判断されたのか、没収されずに済んだ。
前に案内人、後ろに武器を持った数人の兵士。
挟まれた形で、二人は城内へ入っていく。
126
:
名も無きAAのようです
:2018/08/26(日) 17:25:34 ID:L7waZog60
本丸に入り、幾つかの廊下や階段を進む。
誰も何も話さない。
横を歩く渚本介は涼しい顔をしているが、ブーンは緊張で汗が止まらなかった。
案内人が大きな襖の前で立ち止まると、「お連れしました」と合図を送った。
(;^ω^)(この襖の向こうに、吹連久斗尚が…)
(´メω・`)「……」
ブーンにとっては、日本史の授業でしか知らない男。戦争を始めようとしている男。
渚本介にとっては、かつて天野が倒れた隙に二茶根留へ攻め込んだ、危険な男。
襖の向こうから返事はない。
案内人が襖に手を掛けた、その瞬間。
127
:
名も無きAAのようです
:2018/08/26(日) 17:28:58 ID:L7waZog60
二人の体に、衝撃が走った。
(; ゚ω゚)「あっ!!」
(;´メω・`)「!!」
罠だ。
渚本介は襖の向こうに突き飛ばされ、バランスを崩しながらその部屋に入ってしまう。
部屋の中には槍を構えた大勢の兵士。
咄嗟に左腰に手を回すが、虎恍丸を門番に預けたことを思い出し、すぐに諦めた。
一方、ブーンの方を振り返ると。
数人の兵士達に抑えられ、引きずられるように廊下の奥へと連れ去れていくところだった。
(; ゚ω゚)「しょ、渚本介さん!!」
(;´メω・`)(…くそ、どういうことだ)
門番には名前も身分もまともに明かしてない。
なのに、突然襲われている。
考えられる理由は二つ。
光世真宗の使いは問答無用で捕まえ、必要なら殺し、宣戦布告にでも利用するつもりか。
或いは──
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