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('A`)お化け・物の怪・都市伝説向け就職案内所のようです
1
:
名も無きAAのようです
:2013/01/09(水) 22:41:42 ID:/FL0Fr..0
怪奇!!!驚き!!!山椒の木!!!!
現代に潜む有象無象のお化け!!!物の怪!!!!都市伝説!!!!
もっぱら人に迷惑をかけることそれ自体が存在意義である彼らだが、近代化する社会の中でその角は丸みを帯びてゆく!!!!
社会!!!適応!!!!
そう!!!彼らに必要なのは!!!!職!!!!!
その傾向を読み取る!!!日本の裏の顔!!!『地下政府』!!!!
そして発足!!!【閻魔省】!!そしてその下!!!!彼らの為の『特殊職業案内所』!!!!!
しかし相手が相手!!!危険!!!!故に!!それに就業するために必要なのは超難関!!!!国家資格!!!!!
無理難題に等しいその試験を乗り越えた、若きエースが今!!!立ち上がる!!!!
('A`)お化け・物の怪・都市伝説向け就職案内所のようです
・第1話〜口裂け女〜
―――――――――――――――――――――――――――――――――
722
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:16:45 ID:uSXkQ3eM0
o川*゚ー゚)o「疲れちゃったのかな」
(´・ω・`)「どうだかね。何かしらの条件が満たされたのかもね」
o川*゚ー゚)o「う〜ん……」
(´・ω・`)「はいはいこの件はもういいから早く勉強しときな」
o川*゚ー゚)o「ちぇ〜はいはい!!」
バタン
(´・ω・`)「ふぅ〜そういや説明しとくの忘れてたんだったな……いい機会だった」
723
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:18:18 ID:uSXkQ3eM0
(´・ω・`)「さ〜て部屋でゲームの続きをしなきゃな。確かハイスコア更新できそうなとこまで行ってた気がs」ガチャリ
_____________
/|:: ┌──────┐ ::|
/. |:: | | ::|
|.... |:: | YOU DEAD| ::| <デロ-ン
|.... |:: | | ::|
|.... |:: └──────┘ ::|
\_| ┌────┐ .|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(´・ω・`)「あ」
(´・ω・`)
(´゜ω。`)
――――――――――――――――――――――――……………………………………
724
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:19:15 ID:uSXkQ3eM0
夜!!!!
('A`)「ふいぃ、ただいまただいま」
o川*゚ー゚)o「あっ、おかえりー!!!」
(ヽ´・ω・`)「おかえり、ご飯の準備できてるよ」
('A`)「おー」
('A`)(無駄な労力をさせられた感じのやつれ方をしている……)
o川*゚ー゚)o「あっ!そうだ!!ねぇどっくん!!!!」
(;'A`)「ヒゲェ!!耳元で叫ばないで!!……鼓膜が……」
o川*゚ー゚)o「えっとね!昼間に幽霊が出たの!」
('A`)「幽霊……あぁ、ショボンが前に言ってたやつか」
725
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:20:01 ID:uSXkQ3eM0
o川*゚ー゚)o「どうにかしてあげられないのかな」
('A`)「んー、現状被害ないみたいだし、無理に成仏させる必要もないんじゃないか?」
o川*゚ー゚)o「でもでも、やっぱりかわいそうじゃない?もうすぐ消えちゃうんでしょ?」
('A`)「俺は直接見たことないから何とも言えないけど、その霊自体が苦しんでる様子はなかったんだろ?」
o川*゚ー゚)o「なんかぽけーってしてた」
('A`)「じゃあ特に問題ないだろ。むしろ余計なことしないほうがいいぞ。互いにとって」
o川*゚ー゚)o「う〜ん、でもなんか寂しそうなんだよね」
726
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:20:43 ID:uSXkQ3eM0
('A`)「……あんまり入れ込むなよ、命取りになる」
(ヽ´・ω・`)「そうだよ、下手すりゃキュートもそっち側に引きずり込まれる……よいしょっと」ドン
('A`)「お、今日親子丼か」
(ヽ´・ω・`)「卵の賞味期限近かったからね」
(ヽ´・ω・`)「無駄なことばかりに時間を割いた結果…人生の賞味期限が切れかかってる僕にはお似合いの一品、ってわけさ…へへ…」
('A`)(めんどくさい感じの疲れ方をしている……)
o川*゚ー゚)o「……」
727
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:21:35 ID:uSXkQ3eM0
(ヽ´・ω・`)「ほら、二人ともさっさと手を洗ってきな」
('A`)「ほいほい」
o川*゚ー゚)o「……」
(ヽ´・ω・`)「ほら、キュートもさっさとする!」
o川*゚ー゚)o「え、あ!うん!!」タタタ…
('A`)「……」
(ヽ´・ω・`)「大丈夫かな、彼女」
('A`)「うーむ、やっぱり自分が『そっち』の存在だったから、共感しちゃうのかね」
(ヽ´・ω・`)「ま、それも諸々含めて経験だね」
('A`)「……そうだな」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――…………………………………………
728
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:24:11 ID:uSXkQ3eM0
数日後!!!!!!!
<あぁ…フレッド!
<どうしてあなたは私の前からいなくなってしまったの!
( '〜`)ポリポリ
つ゜Щ
(,,;゚Д゚)「遅れてすいません!近くで事故あったもんで駆り出されちゃってて」
('A`)「あぁ、いいよ。今日は時間余裕あったし」
(,,゚Д゚)「すいません…あ、ここポップコーンも売ってるんですね」
( 'A`) 「結構おいしいんだよな。ここに来るといっつもこれ食ってその後はずっと1人で作業してるよ」
つЩ
729
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:24:55 ID:uSXkQ3eM0
<どうしようもない程!辛い思いをしたの!!
(,,゚Д゚)「えぇ…映画は見ないんですか?映画館なのに……」
('A`)「おばちゃんがどうせ俺は映画見ないだろうって来るたび同じ映画流すもんだからもういいかなって……」
(,;,゚Д゚)「それ映画館としてどうなんですか……」
('A`)「まぁ俺もいつもここを休憩所として使ってたわけだしな……おばちゃんも好きな映画流せて都合いいんだろ」
(,,゚Д゚)「まぁドクオさん恋愛映画を楽しめる程の感性持ち合わせて無さそうですもんね」
('A`)
(,,゚Д゚)「で、今日は何ですか?」
730
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:25:43 ID:uSXkQ3eM0
('A`)「え、えっとね、昨日頼んどいた資料の件だけど」
(,,゚Д゚)「あぁ、ちゃんと用意しておきましたよ、どうぞ」
つ□
('A`)「どれどれ……」
(,,゚Д゚)「最近この辺で起きた傷害事件で、犯人が捕まってないもの、ですよね?」
('A`)「あぁ……うーん」
(,,゚Д゚)「欲しい情報、ありましたか?」
('A`)「うーん……難しいな……」
(,,゚Д゚)「ちなみに今回はどういう感じで目星付けてるんですか?」
('A`)「いや、最近さ、前に比べて『そっち』の存在の出現のペースが早くなってる気がするんだよ」
(,,゚Д゚)「そうなんですか?」
('A`)「だから、できるだけ危なさそうな奴から対処しておこうと思ったんだけど」
731
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:26:23 ID:uSXkQ3eM0
(,,゚Д゚)「先手を打つってことですね…それで傷害事件ですか」
('A`)「そ。殺人事件までいくと、仮に犯人が特定されてても退魔局の捜査が入るから俺の出る幕はないし」
(,,゚Д゚)「犯人が分かってるのにわざわざ退魔局が?二度手間じゃないですか?」
('A`)「理由は二つあってな。一つは犯人が『そっち』の存在と関わっていた可能性の調査だ」
(,,゚Д゚)「えっと…『そっち』の力を利用してたり、操られて犯行に及んだり……みたいなケースですか?」
('A`)「そうそう。で、もう一つは被害者側への対処だな」
(,,゚Д゚)「被害者……?殺された人への対処……?」
('A`)「殺人事件の被害者は、多くの場合成仏できず強い未練を抱えた霊になるんだよ」
('A`)「まぁ考えれば当然だよな。自分の意志とは関係なく命を奪われるんだから」
(,,゚Д゚)「で、それをどうにかしないと、ってことですか……」
('A`)「そうだな。強いエネルギーを持った霊は現世に与える影響が強くなるからなぁ」
732
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:27:07 ID:uSXkQ3eM0
(,,゚Д゚)「じゃあ、殺人事件の被害者はみんな成仏させられてるんですか?」
('A`)「そう上手くはいかないよ。特定の霊を狙って遭遇するのは結構骨が折れるし、出会えても100%成仏させられるわけじゃない」
(,,゚Д゚)「ドクオさんでもですか?」
('A`)「俺は成仏させるってより消滅させちゃうからなぁ……悪霊ならそれでも仕方ないけど、そうじゃないならやっぱり気が引けちゃうよ」
(,,゚Д゚)「色々難儀なんですねぇ」
('A`)「ま、そういう仕事だから仕方ないんだがな」
(,,゚Д゚)「退魔局だけじゃなくて案内所でも霊を成仏させたりするんですか?」
('A`)「職に就きたいって霊だったら頑張って就職させるけど、そうじゃないならそうだな、そうするな」
(,,;゚Д゚)「は、働かざる者すなわち死ねというんですか!」
(;'A`)「いやそうじゃないけどさぁ!成仏させなきゃ悪い霊になっちゃうかもしれないし!!そもそもちゃんと選択権は向こうに委ねてるから!」
733
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:28:08 ID:uSXkQ3eM0
(,,゚Д゚)「普通だったら働くことを選ばずに成仏選びそうなもんですがねぇ」
('A`)「霊にも色んな奴がいるからなぁ。未完結の漫画を最終回まで見届けるまで死ねない!!みたいなのとか」
(,,゚Д゚)「あー、そういう未練もってたらそりゃ成仏したくないですよね」
('A`)「でも自分の意志だけで現世と繋がり続けるってのはなかなか難しいんだよなコレが」
(,,゚Д゚)「そういうもんなんですか」
('A`)「そ。だから案内所ではそういうやつらに働く、っていう明確なモチベーションを持たせることで現世との繋がりにしてやるんだ」
(,,゚Д゚)「なるほど…」
734
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:29:00 ID:uSXkQ3eM0
('A`)「それはともかく…この資料、少し借りてもいいか?」
(,,゚Д゚)「何か目ぼしい情報ありましたか?」
('A`)「少しひっかかるけど…今のままだと何とも言えないからな、こっちでも調査するよ」
(,,゚Д゚)「ウス」
('A`)「まぁこの件はあとはこっちで進めとくから」
<どうして!どうしてなんだ!!!
(,,゚Д゚)「じゃあ渡すもの渡したし俺はとりあえず帰りますね」
('A`)「おう」
735
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:30:02 ID:uSXkQ3eM0
(,,゚Д゚)「ドクオさんはまだここにいるんですか?」
('A`)「ここ外界からシャットダウンされてるし、居心地いいから作業捗るんだよな。もうこの映画も覚えちゃってるからBGMみたいなもんだし」
(,,゚Д゚)「なるほど……」
<そんなの決まってるじゃない!!!!!!
('A`)「こいつら、このあと岬でカーチェイスするよ」
(,,゚Д゚)(どんな映画だよ……)
――――――――――――――――――――――――――…………………………………
736
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:30:46 ID:uSXkQ3eM0
o川*゚ー゚)o「もう…ダメ…覚えられない…」
o川*゚ー゚)o「あたしは…あたしは頑張った…イナフ…十分に…」
o川*゚ー゚)o「というわけでおやつ食べちゃうもんねー!!!でへへ!!……ん?」
( ∵)ゴエェ
o川*゚ー゚)o(またあの子だ…いつからいたのかな…)
( ∵)ゴエェ
o川*゚ー゚)o「うーす」
( ∵)
( ∵)ゴエ
o川;゚ー゚)o「うおぉ……反応した……」
737
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:31:37 ID:uSXkQ3eM0
o川*゚ー゚)o「……あなたも、何か未練とかあるの?」
( ∵)
o川*゚ー゚)o(こっちをじっと見つめている……)
( ∵)ゴエ
o川*゚ー゚)o「お、返事してくれたのかな」
( ∵)ゴエェ
o川;゚ー゚)o「うーん、返事なのかいつもの鳴き声なのか分からない……」
( ∵)ゴエェ
o川*゚ー゚)o「ゴエェ」
( ∵)
o川*゚ー゚)o「駄目っすね……」
738
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:32:41 ID:uSXkQ3eM0
( ∵)ゴエェ
o川*゚ー゚)o「うーんショボンが言ってたように意思疎通は無理みたいだなぁ」
( ∵)
o川*゚ー゚)o「ごめんね、あたしじゃ何もしてあげられないよ…」
( ∵)
o川*゚ー゚)o(うーん、やっぱり)
( ∵)
o川*゚ー゚)o「……凄く、寂しそうなんだよね……」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――…………………………………
739
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:34:00 ID:uSXkQ3eM0
就職案内所秘書官認定試験まで
残り6日!!!
o川*゚ー゚)o「死にそう……」
(´・ω・`)「今日はまだ始めてから2時間だぞ…」
o川*゚ー゚)o「そうはいっても辛いものは辛い…」
(´・ω・`)「ほんとちゃんとやってくれよもう…僕だって辛いんだから…」
o川*゚ー゚)o「この辛さの原因の2割くらいは目の前で楽しそうにゲームをやってる人がいることにあるから…」
(´・ω・`)「おいおいやめてくれよ責任転嫁は!!!アホ!!ばか!!!!」
o川*゚ー゚)o「えぇ…」
(´・ω・`)「ったく最近のわかもんは人のせいにしてばっかで…」
740
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:35:21 ID:uSXkQ3eM0
o川*゚ー゚)o「くっそぉ…こっちはただでさえ色々不安でもやもやしてるのに…」
(´・ω・`)「不安?」
o川*゚ー゚)o「いやほら、あたし手続とか何もしてないじゃない?普通受験とかってそういうのやるもんじゃないの?」
(´・ω・`)「その辺りは僕がちゃんとやっといたから問題ないよ」
o川*゚ー゚)o「おお!…ん?でも何でどっくんじゃなくてショボン?」
(´・ω・`)「閻魔省の採用はコネ関係に厳しいからそういうのバレちゃうと色々面倒なんだよ」
o川*゚ー゚)o「そうなの?でも秘書とかって自分で指名したりするもんだと思ってたけど」
(´・ω・`)「秘書だったり事務だったりは、こっちが申請したら登録されてる候補者の中から人事が選んでその事務所に派遣されるようになってるんだ」
(´・ω・`)「だから今回の受験に合格ってのはイコール即採用ではなくて、その候補者に登録されるってことなんだよ」
741
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:36:51 ID:uSXkQ3eM0
o川;゚ー゚)o「え、じゃああたし合格してもここに就職できないのかもしれないの!!?」
(´・ω・`)「いや、案内所の秘書は今待機候補者が0人だから、今ドクオが申請して君が今回の受験で合格すれば、ほぼここに来ることになると思うよ」
o川*゚ー゚)o「おお!!」
(´・ω・`)「ただもし今回君以外の合格者が出たら話は変わるけどね」
o川;゚ー゚)o「うぎゃ」
(´・ω・`)「そのときは受験時の成績なり人格その他様々な要因から採用が決まるから、できるだけいい点で合格しておきたいね」
o川;゚ー゚)o「うぐぅ」
(´・ω・`)「あ、この話したついでにはい、これ」
o川*゚ー゚)o「ん?なにこれ」
742
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:37:39 ID:uSXkQ3eM0
(´・ω・`)「受験票だよ」
o川*゚ー゚)o「んん?でもこれ白紙じゃない?」
(´・ω・`)「一見ただの紙に見えるけどね、これ不正防止のためにかなり複雑な呪術が仕込まれてるんだよ」
o川*゚ー゚)o「えっそれやばいやつじゃん…あたしかなりグレーなやつだし…」
(´・ω・`)「まぁそこはこの天才フランケンシュタイン様がもうぱぱっと解析してノープロノープロよ」
o川*゚ー゚)oヒュー
(´・ω・`)「で、これに名前書いといて」
o川*゚ー゚)o「名前だけ?」
(´・ω・`)「その他の情報は紙自体に埋め込んでるからね」
o川*゚ー゚)o「じゃあこれを試験会場にもってけばそれだけでいいの?」
(´・ω・`)「いや、あと推薦状が必要かな」
o川*゚ー゚)o「推薦状?でもコネに厳しいって言ってなかったっけ?」
743
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:38:48 ID:uSXkQ3eM0
(´・ω・`)「そう。だから受ける機関とは別の機関の職員の推薦状だよ」
o川*゚ー゚)o「つまり案内所関係を受けるなら、えっと…退魔局と探知部の推薦がいるってこと?」
(´・ω・`)「そうそう」
o川;゚ー゚)o「ででででもあたしそんなの持ってないよ!」
(´・ω・`)「そこはドクオが…」
('A`)「ただいま」ガチャ
(´・ω・`)「お、噂をすればだ」
('A`)「え…また俺の陰口でも言ってたの…」
('A`)「やめてよ………」
(´・ω・`)「いやいや推薦状の話だよ」
('A`)「あ、あぁ…うん、あ、それね、それ…」
744
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:39:34 ID:uSXkQ3eM0
('A`)「ほい、これ」ピラッ
□⊂
o川*゚ー゚)o「おお!!どっくんにもそういうこと頼める知り合いがいたんだ!!!」
('A`)「だからなんでいちいち君は俺をこう…さぁ…」
(´・ω・`)「いや僕もドクオの交友関係うといから正直半信半疑だったよ」
('A`)「……」
o川*゚ー゚)o「内藤…雷蔵…さん?」
('A`)「ん?あぁ、そいつは信用できる奴だからな」
o川*゚ー゚)o「ほほぉ!!」
745
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:40:57 ID:uSXkQ3eM0
('A`)「この借りはそのうちしっかり返さないとな」
o川*゚ー゚)o「そうなんだ!じゃあどっくん返しといて!!」
(;'A`)「なんで俺なんだよ!」
o川*゚ー゚)o「ほら、あたし人見知りするし……」
(;'A`)「そんなん言ってたら試験の面接どうするんだよ……」
o川*゚ー゚)o「え?面接?」
(´・ω・`)「え?面接?」
('A`)「え?今回から導入するって…え?ショボンには言ったはずだけど…」
o川*゚ー゚)o「ショボン…?」
(´・ω・`)「え?…ん…?ショボン…ん…?」
746
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:41:52 ID:uSXkQ3eM0
一週間前!!!
('A`)『ショボン、案内所秘書試験のことだけど』
(´・ω・`)『あーはいはい頑張ってるから大丈夫はいはい』カチャカチャ
('A`)『前回の会議で面接も取り入れることに決まったらしいから』
(´・ω・`)『よっしゃ純粋ゲット!武器強化するぞ〜』カチャカチャ
('A`)『おい、ちゃんと聞いてるか?』
(´・ω・`)『聞いてる聞いてる面接ね!』カチャカチャ
('A`)『ほんとに聞いてんのか?』
(´・ω・`)『面接でしょ〜!大丈夫だから!完璧な練習プログラム作るから!!この天才が!!』カチャカチャ
('A`)『ま、いいけど……』
(´^ω^`)『お、また純粋じゃん!今日はツイてるゥ〜!』
('A`)『……』
――――――――――――――――――――――――――――…………………………………
747
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:43:19 ID:uSXkQ3eM0
(;´・ω・`)「あ、あー!うん、ちゃんと組んでるよ、プログラム、うん」
(;´^ω^`)「よぅし、これを機に今日からちゃんと頑張ろうな!!!」
o川;゚ー゚)o「ショボンのアホ!!」
('A`)「まぁ頑張ってな…もう日数ないけど…」
o川;゚ー゚)o「うおおおおおおおおおおおん!!!!!」
(;´^ω^`)「よーしよーし、元気がいいのはいいことだ!!ははは!ハッスルマッスルいってきます!ってな!はは!」
o川*゚ー゚)o
('A`)
(´^ω^`)
(´^ω^`)
(´・ω・`)
――――――――――――――――――――――――――――――――――……………………………
748
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:44:08 ID:uSXkQ3eM0
就職案内所秘書官認定試験まで
残り2日!!!
o川*゚ー゚)o「ア……ア……」
(´・ω・`)「ほら次これ!!!これも!!!これも覚える!!!!」
o川*゚ー゚)o「エァッ……ウ……ゥ……」
(´・ω・`)「言語能力無くしてる暇なんてないぞ!!コラ!!!」
o川*゚ー゚)o「そんなこと言ったって無理なものは無理だよ……」
(´・ω・`)「お前な……この一ヶ月、僕がどれだけ尽くしてやったと思ってるんだ……」
o川*゚ー゚)o「いやいやかなりゲームしてたような……」
749
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:45:01 ID:uSXkQ3eM0
(´・ω・`)「そういう問題じゃねえんだよ……この僕が!!無償で!!!」
(´・ω・`)「フランケンシュタインだぞ!!!僕は!!!天下の!!!それが!!タダ働きで!!!家庭教師!!!!」
(´゜ω゜`)「ナアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!ンデェ!!!!!!!!!!」
o川*゚ー゚)o(情緒不安定だ……)
(´゜ω゜`)「オオッオオオオオオオオオオオオオッオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」
o川*゚ー゚)o「言語能力がなくなってる……」
(´゜ω゜`)「ンお前がァ!!!!言うなアァンンンンンンンンンンン!!!!!
o川*゚ー゚)o「唾めっちゃとんでくる……ん?」
( ∵)
o川*゚ー゚)o「おや、今日も出てきたのかい」
750
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:46:11 ID:uSXkQ3eM0
( ∵)
(´゜ω゜`)「ンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンン」
o川*゚ー゚)o「もはや鳴き声だ……」
( ∵)
o川*゚ー゚)o「キミにショボンの言語能力を分けてあげたいよ…無駄遣いだよほんと……」
( ∵)
o川*゚ー゚)o「ん?なんか今日は静かだね……」
( ∵)
o川*゚ー゚)o「元気ないのかな……」
( ∵)
(´・ω・`)「…もしかしたら消滅が近いのかもしれないね」
o川*゚ー゚)o「……そうなの?」
751
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:47:13 ID:uSXkQ3eM0
(´・ω・`)「この前も言ったろ、現世との結びつきが弱くなれば、その分現世への干渉もできなくなっていく」
(´・ω・`)「こいつにギリギリ残されたのは、もうこの姿かたちだけなんだろう」
o川*゚ー゚)o「そうなんだ……そっか……」
(´・ω・`)「…もしこれから先、君が案内所秘書として働くことができるようになれば、こういう霊を成仏させる手伝いをする機会はたくさんあるだろうね」
o川*゚ー゚)o「……」
(´・ω・`)「君がこいつをどう思ってるかは知ったこっちゃないけど…」
(´・ω・`)「これから先の未来には、君が救える魂がたくさんあるはずなんだ。君だから、君がいたから成仏できる魂が、たくさんね」
o川*゚ー゚)o「うん……」
752
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:48:18 ID:uSXkQ3eM0
(´・ω・`)「だから、余計なことを考えるより、何よりまず目の前の試験に打ちこむべきなんだ。今はね」
o川*゚ー゚)o「そう……だね……」
( ∵)
o川*゚ー゚)o「……うん、頑張るよ」
(´・ω・`)「ん」
(´・ω・`)(そうだ…それでいい…)
(´・ω・`)(目の前で消えかかっている魂をどうにもすることもできない己の無力さを嘆いても、今はどうしようもないんだ)
(´・ω・`)(それは仕方のないことなんだ。君には知識も経験も……まだまだ足りない部分が多すぎる)
753
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:50:20 ID:uSXkQ3eM0
(´・ω・`)(だけど、君が試験に合格してここの秘書になれば、ドクオと共にたくさんのお化け、物の怪、そして都市伝説を救っていくことになるだろう)
(´・ω・`)(その中で蓄えた知識や経験が、今君が感じている無力感を打ち消してくれる日も来るはずさ)
(´・ω・`)(だから今は……今はとにかく自分にできることを頑張らなくちゃね)
(´・ω・`)(君はきっと合格できる……いや、合格してもらわなくちゃ困るんだ……)
(´・ω・`)(じゃないといつまでも僕の事務所内のカーストが……家事だってめんどくさいし……)
(´・ω・`)(あっそういえば今日僕が当番だったのに洗濯物干してない……)
(´・ω・`)(夕飯の支度もしてない……)
(´・ω・`)(やっべ……)
―――――――――――――――――――――――――――――――………………………………
754
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:51:34 ID:uSXkQ3eM0
('A`)「ただいま」
o川*゚ー゚)o「おっかえりー!!オーッス!!!!」
('A`)「毎度やたら元気だな…試験明後日だろ?大丈夫なのかそれで」
o川*゚ー゚)o「あんまり気負うより自信持って試験受けたいじゃん!」
('A`)「自信持って受けられるような勉強してるのか?」
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「六割…いや…五公五民って感じかな……」
('A`)「意味わからんけど言いたいことは分かるがそれ全然勉強できてないじゃん……」
o川*゚ー゚)o「いやまぁほら……そこは機転と経験でカバーカバーよ」
('A`)「面接ならともかく暗記系の問題に機転も糞もないしそもそも初受験だろ……」
755
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:53:06 ID:uSXkQ3eM0
o川*゚ー゚)o「正直絶体絶命って感じですな……」
('A`)「ま、駄目だったら駄目だったで別の仕事探してきてやるよ」
o川*;Д;)o「やだああああああ!!!案内所がいいいいいいいいい!!!!」
(;'A`)「じゃあちゃんと勉強すればよかったじゃねぇか……」
o川*゚ー゚)o「(ぐぅ)」
('A`)「……ん?そういえばショボンは?あいつ今日の夕飯担当だろ」
(´・ω・`)「あっはいでへへでへへ」
('A`)「何故物陰から登場を……」
(´・ω・`)「いやー実はちょいと手違いで夕飯準備できなくて……」
('A`)「は?」
756
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:53:48 ID:uSXkQ3eM0
(;´・ω・`)「いやーほら、アレだアレえっとぉ〜あ〜アレだよ〜……あ!!!」
(´・ω・`)「キュートの勉強を見てやってたんだ。そう。だからね。しょうが……ないでしょうが!!!つって!!!」
(´・ω・`)「はは」
('A`)
(´・ω・`)「はは」
('A`)
(´・ω・`)「ごめんなさい、はい、忘れてました」
(;‐A‐)「はぁ……」
(;´・ω・`)(っべー!!怒られる!!!っべー!!!)
(;´・ω・`)(とりあえずドクオに何かされる前にこの前内緒で買ったゲーム隠して……それからそれから……)
('A`)「今から準備するのもめんどくさいし適当に宅配で何か頼むか……」
(;´・ω・`)(あとこの前ドクオの部屋からパクったヘッドホンも隠して…って…ん?)
757
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:54:41 ID:uSXkQ3eM0
('A`)「キュート何か食べたいものあるか?」
o川*゚ー゚)o「あたし!!ピザ食べたい!!」
('A`)「おー」
(´・ω・`)「え、怒らないの?夕飯の準備忘れてたのに?」
(;'A`)「昨日徹夜だったし今日はもう疲れたんだよ…ゆっくりしたい…」
(´・ω・`)(ラッキー!!!!!!)
(´・ω・`)「あ、そういや洗濯も忘れてたんだけど……」
('A`)「そっか……」
(´・ω・`)「あと掃除とゴミ出しも……」
('A`)「あー……」
(*´・ω・`)「えへっへ、許してくれるんだよね!!やりぃ!!!」
('A`)「じゃあその分来月の当番増やさなきゃな……」
(´・ω・`)「待って」
(´・ω・`)「聞いてないよそんなの」
758
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:55:27 ID:uSXkQ3eM0
('A`)「怒るかどうかと責任追及はまた別問題だろ…実際今日サボったわけだし…」
(´・ω・`)「(ぐぅ)」
('A`)「とりあえず俺は風呂入るから、キュートは適当にピザ2、3枚頼んどいてくれ」
o川*゚ー゚)o「うっひょーい!」
(´・ω・`)「生きるって難しい」
―――――――――――――――――――――――――――――――………………………
759
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 12:56:28 ID:uSXkQ3eM0
これで!!半分くらいです!!!!!
続きは!!!また今夜!!!!!!!!
よろしくお願いします!!!!!!!!!!!!
760
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 13:43:19 ID:ICym1Dzs0
やっときたー
後半も楽しみに待ってる!!!
761
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 13:46:37 ID:8TNuqjusO
変わらず面白い 楽しみに待ってる
762
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 13:56:11 ID:VCGSlXd.0
おもしろい乙
楽しみにしてる
763
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 14:03:32 ID:spWcmwoA0
乙乙
764
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 15:14:08 ID:MzuNNbuU0
http://urx.red/rNN6
765
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 16:18:18 ID:8McT/BP60
きたあ!!!!!!!
766
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 17:25:29 ID:/4BtOl5U0
乙!!
767
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 20:28:38 ID:iH2Zi7KY0
乙。
後半楽しみにしてる
768
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 21:36:49 ID:vEuuORFI0
次は何年後かな?
769
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 21:54:25 ID:.uk.ax3w0
確かにいつの今夜とは言ってないからな(?)
770
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 21:58:35 ID:MJ20JBqA0
お前、タイムリー
771
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 22:58:51 ID:JE/22mCg0
はよ!!!!!!!!!!!!
772
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:09:07 ID:lanxDxCs0
就職案内所秘書官認定試験まで
残り1日!!!
o川;゚Д゚)o「ハァ…ハァ…」
(´・ω・`)(うーん、なんとかギリギリって感じだなぁ)
o川;゚ー゚)o「あとはまだやってない妖怪の特性を…」
(´・ω・`)「いや、とりあえず休もう」
o川;゚ー゚)o「え!!?いや無理無理まだできてないとこたくさんあるのに!!」
(´・ω・`)「大分疲れてるみたいだし、あとはご飯食べた後に今までやったとこを1時間くらい見直せばそれで十分だよ」
o川;゚ー゚)o「でっでも」
(´・ω・`)「今更新しい知識を付け焼刃で覚えたって大して意味ないよ。それより、今まで覚えた部分を見直して自信をつけた方がいい」
773
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:09:57 ID:lanxDxCs0
o川;゚ー゚)o「でもまだやってないとこから問題が出たら……」
(´・ω・`)「だから、それを今更やったって意味ないんだよ。解答は記述式だから知ったか知識じゃ点をもらえない」
o川;゚ー゚)o「うぅ……」
(´・ω・`)「案内所秘書の試験は全部の範囲を7割覚えるよりも、半分の範囲を9割覚える方がいい結果を出せる」
(´・ω・`)「そしてその範囲を絞るため、超天才のこの僕が問題を予想し君に覚えさせるためのカリキュラムを組んだんだ」
(´・ω・`)「君が勝手に判断するよりは僕に従う方が何倍も正しいよ」
o川;゚ー゚)o「うー……」
774
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:11:09 ID:lanxDxCs0
(´・ω・`)「まぁゆっくり休んでな。ドクオが帰ってくるまで結構時間あるし風呂でも入って……」
('A`)「ただいま」ガチャ
(´・ω・`)「あれ、今日この時間に帰ってくるんだったけ」
('A`)「いや、公園近くの映画館でギコと情報交換する予定だったんだけど今日はやってなくて」
o川*゚ー゚)o「ん?でも今日お休みの日だっけ?」
('A`)「いや、今日はおばちゃんが機材の点検も含めて好きな映画を一人でゆっくり見るんだってさ」
o川*゚ー゚)o「ふ、フリーダムだ……」
('A`)「まぁ客もどうせ俺以外来ないしな……」
775
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:11:59 ID:lanxDxCs0
('A`)「ん?ていうかキュートあの映画館知ってるのか?」
o川*゚ー゚)o「公園近くのとこでしょ?あたしそこの近く住んでたし!人もあんまりいないからちょくちょく行ってたよ!」
('A`)「あ、そっか、お前の家と近かったのか」
o川*゚ー゚)o「そうそう!いやー鬱屈した日々の中でドガーンとしたアクション映画を見るのはいい息抜きになってたよ!」
('A`)「アクション映画……俺が行くときは一回もやってなかったな……」
o川*゚ー゚)o「どっくん大きい音鳴るたびいちいちビクビクしてそうだもんね」
('A`)「そそ、そそそんなことないって…ほんとだから…」
776
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:12:50 ID:lanxDxCs0
('A`)「あ、あとこれ」ガサガサ
o川*゚ー゚)o「あ!内藤弁当!」
('A`)「どうせショボンもこの時間にはご飯の準備してないだろうからせっかくだし買ってきた」
(´・ω・`)「おぉ……なぜ今日はそんなに気がきくんだ……」
('A`)「いやまぁ明日キュートの試験だし、ご飯もさっさと食べて、ショボンには家事に手間かけるより指導の方ちゃんとやってもらいたいしな」
(´・ω・`)「ヒュー!!できるオトコ!!ヒュー!!やるゥー!」
(*'A`)「よせよせははは」
o川*゚ー゚)o「よーし!じゃあちゃっちゃと食べてお風呂入って最後の復習やってはやく寝る!!」
(´・ω・`)「そうそうそれでいいんだよそれで」
('A`)「前日だからってあんまり無理すんなよ」
o川*゚ー゚)o「おうよ!!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――……………………………………
777
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:13:41 ID:lanxDxCs0
o川*゚ー゚)o「ふぃ〜っと、こんなもんかな……」
(´・ω・`)「よし、じゃあもうさっさと寝る!」
o川*゚ー゚)o「あ、明日朝とか早く起きてやった方がいいかな……」
(´・ω・`)「そこまで気合入れて早起きはしなくていいと思うけど…試験は10時からだし、6時くらいに起きれば十分だよ」
o川;゚ー゚)o「うー、でもなんか緊張して眠れなさそう……」
(´・ω・`)「ま、他の受験者も同じ条件なんだから、それも含めて試験ってとこかな」
o川;゚ー゚)o「うぅ……」
(´・ω・`)「まぁどうしても眠れなさそうなら僕が睡眠導入のお香でも焚いてあげるよ」
o川*゚ー゚)o「めっちゃ怪しいやつだ……」
778
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:14:24 ID:lanxDxCs0
('A`)「おーまだやってたのか」ガチャ
(´・ω・`)「あれ、ドクオまだ寝てなかったの?」
('A`)「いや、ちょっと確認しときたい資料ここにあって…お、あったあった」
o川*゚ー゚)o「明日はどっくんが車で会場まで送ってくれるんだよね」
('A`)「いや、無理だろ」
o川;゚ー゚)o「なんで!!!!!!」
(;'A`)「ンオォウ!夜中に大声出すんじゃありません!!」
o川;゚ー゚)o「だって…あたし電車とか乗れないし…」
('A`)「いや、ギコに送ってもらうから大丈夫だよ。あいつちょうど明日会場近くに用事あるらしいし」
779
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:15:31 ID:lanxDxCs0
o川*゚ー゚)o「あの警官の…狼男だっけ?」
('A`)「そうそう。あいつなら大丈夫だろ?」
o川*゚ー゚)o「そうだね!…でも何でどっくんはダメなの?」
(;'A`)「いや普通に俺が送ってるの見つかったら色々問題だろ…案内所の秘書試験なのに元から現職の職員と何らかの関係があったらアウトだって」
o川*゚ー゚)o「た、確かに」
('A`)「あと一応会場から少し離れたところで降りてもらうからな。ギコも一応一部職員に顔が割れてるかもしれないし」
o川*゚ー゚)o「おっけー」
780
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:16:11 ID:lanxDxCs0
('A`)「じゃあ俺はもう戻るからキュートも早く寝ろよ」
o川*゚ー゚)o「ほーい」
('A`)))〜□ ヒラヒラ
o川*゚ー゚)o「ん、どっくん何か落としたよ…」キャッチ
('A`)「え?」
o川*゚ー゚)o「これは……映画の半券?」
('A`)「あ」
o川*゚ー゚)o「なになに…『2人の愛〜岬の記憶〜』…?」
(´;ω;`)「ぶっひゃっひゃ!!!!お前!!!ドクオ!!!恋愛映画を!!!見たのかよ!!!ひひゃひゃひゃ!!!!!」
o川*^∩^)o「どっくんでもこういうの見るんだー!!どっくんでも!!」プークスクス
781
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:17:01 ID:2q2sqf8Y0
キュートファイト!
782
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:17:35 ID:lanxDxCs0
(;'A`)「えぇいやめろ!!別に俺はその映画を見に行ったわけじゃない!!打ち合わせしただけなの!!!」
(´;ω;`)「2人の!!!2人の愛!!!!ヒーッ!!!!!ヒーッ!!!!ヒッッ!!!!!」
(;'A`)「だから!!あそこの映画館平日あんまり人来ないから!!それで都合がいいだけだから!!」
(´;ω;`)「ヒーッヒーッヒーッウゥッゲホッゲホゲホッオ゛ォ゛エ゛ッ゛ゲホッ」
(;'A`)「笑いすぎだろ」
(´;ω;`)「ウゲッ、ゲホッ、ゲホッ、オ゛エ゛ェ゛エ゛ッ゛、ゲボォ゛オ゛エ゛ェ゛エ゛゛ェ゛ェ゛ェ゛」
(;'A`)「もはやえずいてんじゃねーか」
783
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:18:28 ID:lanxDxCs0
o川*゚ー゚)o「うーん、でもあたし、あそこの映画館でこんなタイトルの映画やってるなんて知らなかったよ」
('A`)「その映画俺が来たときしか流さないからな…何でも超絶糞作品として有名なタイトルらしくて…」
o川*゚ー゚)o「ってことはどっくんそういう系の映画マニアなの?」
('A`)「いや、俺はあそこの映画館行っても映画見るわけじゃないからなぁ…昨日だってギコと会うために使ったわけだたし」
o川*゚ー゚)o「えー!!せっかくお金払ったのに見ないとかもったいな!!!」
(;'A`)「だから、俺が映画館行く目的が人の目につかないところで誰かと逢うためだったり、集中して作業するためだったりだからそれでいいの!」
o川*゚ー゚)o「ぶー!無駄遣い!!財政圧迫!!」
784
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:19:20 ID:lanxDxCs0
(;'A`)「必要経費です!それにおばちゃんだって俺みたいな奴のおかげで普段流せない映画流せてるんだからいいの!」
o川*゚ー゚)o「それにしたってどっくんに恋愛映画は…ププッ」
o川*^∩^)oプークスクス
('A`)(もうどうでもいいや……)
(´;ω;`)「ゥ゛ヴォエッ゛、オ゛ェエ゛エ゛ェェッ゛ウ゛ッ」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――………………………………
785
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:20:19 ID:lanxDxCs0
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「眠れん」
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「やばい」
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「うおぉ……」
786
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:21:22 ID:lanxDxCs0
o川*゚ー゚)o「とりあえず一回水でも飲んで落ち着こう」ガチャ
o川*゚ー゚)o「えーとコップは……」
( ∵)
o川*゚ー゚)o「……あれ?」
( ∵)
o川*゚ー゚)o「こんな時間にどうしたんだろ……」
787
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:22:11 ID:lanxDxCs0
o川*゚ー゚)o「ん?そういやどっくん家にいるのに出てくるのってもしかして初めて?」
( ∵)ゴ
( ∵)ゴエェ…
o川*゚ー゚)o「うお、鳴いた」
( ∵)ゴェ…
o川*゚ー゚)o「でもショボンの話だともう喋れないみたいなこと言ってたような……」
( ∵)ゴエ…
o川*゚ー゚)o「……最後の力を振り絞ってるのかな」
( ∵)
788
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:22:54 ID:lanxDxCs0
o川*゚ー゚)o「……やっぱりあたしには何もできないや」
( ∵)ゴェ
o川*゚ー゚)o「幽霊のことは勉強したって、結局自分じゃ何もできることがない」
o川*゚ー゚)o「……」
( ∵)ゴエェ
o川*゚ー゚)o「……あたしね、すっごく嬉しかったんだ」
o川*゚ー゚)o「ずっと自分で、自分のことを諦めてたの」
o川*゚ー゚)o「どうしようもないって、これは、口裂け女でいることはしょうがないことなんだって」
o川*゚ー゚)o「きっとこれが自分なんだ、口裂け女であることがあたしなんだって」
( ∵)
789
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:23:35 ID:lanxDxCs0
o川*゚ー゚)o「でもね、それが全部じゃなかったの」
o川*゚ー゚)o「あたしが諦めてたあたしを、助けてくれる人たちがいたんだ」
o川*゚ー゚)o「自分じゃどうしようもできなかったことを、魔法みたいにあっさり、かなえてくれて」
o川*゚ー゚)o「それがね、すっごく、すっごく嬉しくて」
o川*゚ー゚)o「それでね、あたしにも目標ができたんだ」
o川*゚ー゚)o「あたしも、どっくんやショボンみたいに、色んな人とか、人じゃない存在とか、そういうのの力になりたいって」
o川*゚ー゚)o「だからね、ショボンが案内所の秘書にならないかって言ってくれて、もうこれだ!!って思って」
o川*゚ー゚)o「だからね、絶対なりたいって」
o川*゚ー゚)o「だからね、勉強とか大変で、泣きたくなる時もあるけど、でも、目標に近付いてる感じがして……」
o川*^ー^)o「……だからね、今すっごく楽しいんだ」
( ∵)
790
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:24:57 ID:lanxDxCs0
o川*゚ー゚)o「……でも、やっぱり今のあたしじゃ何にもできないんだ、やっぱり」
o川*゚ー゚)o「すごく、悔しいな……」
( ∵)ゴェ
o川*゚ー゚)o「……どっくんだったら、何とかしてあげられるのかな…」
( ∵)
o川;゚ー゚)o「……あ!そうだった!どっくん!どっくんを呼ぼう!」
o川*゚ー゚)o「今まで手を打てなかったのもどっくんがいなかったからだし、どっくんに任せればなんと…か…」
o川*゚ー゚)o「……」
o川*゚ー゚)o「いや、そもそも」
o川*゚ー゚)o「なんでどっくんが家にいるのに、この子は出てこれたんだろ」
791
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:25:38 ID:lanxDxCs0
( ∵)ゴエェ…
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「あ」
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「そうだ……」
o川*゚ー゚)o「そうか……」
o川*゚ー゚)o「そうだ!!!!」
( ∵)ゴェ
792
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:26:19 ID:lanxDxCs0
o川;゚ー゚)o「そうだよし、よし、えっと、たしか台所に……」ゴソゴソ
o川*゚ー゚)o「あった!!鍋つかみ!!!もとい幽霊つかみ!!!」
つ∋∋
o川*゚ー゚)o「これを使って……!」
o川*゚ー゚)o
∋( ∵)∈ガシッ
o川*゚ー゚)o「おおっ!!本当につかめた!ショボンやるぅ!!!」
三o川*゚ー゚)o「うおおおお!!このまま移動を……!」ダッダッ
三 ∋( ∵)∈
o川*゚ー゚)o「……ん?」
:o川;゚ー゚)o:
::∋( ∵)∈:: ググググ…
o川;゚ー゚)o「う、動かない…この部屋から出れないのかな…」
793
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:27:18 ID:lanxDxCs0
o川;゚ー゚)o「地縛霊…そうだよね…ここに縛られてるんだ…」
o川;゚ー゚)o「……いや」
o川;゚ー゚)o「存在が消えかかってる今、現世とのつながりは弱くなってるはず」
o川;゚ー゚)o「だったら!この場所という繋がりも!弱くなってるかもしれない!!」
o川;゚ー゚)o「あとは…そう…」
o川*゚ー゚)o「根性!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
:o川;゚Д゚)o:「ぬわあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
::∋( ∵)∈:: ググググ…
794
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:28:15 ID:lanxDxCs0
o川;゚ー゚)o「……ショボンがね!言ってたんだ!!」グググ…
( ∵)ゴェ
o川;゚ー゚)o「意志の強い霊は、自分の力で出てきたりできるんだって!!!」
( ∵)
o川;゚ー゚)o「きっと強い思いが、霊としての決まりごとに勝つことだってあるんだよ!!!」
( ∵)
o川;゚ー゚)o「だからあなたも!!!自分の意志で!!」
o川;゚ー゚)o「ここから出ようって!強く思ってみて!!!」
( ∵)
o川;゚ー゚)o「後はあたしが!!連れてってあげる!!!!!」
( ∵)
( ∵)
( ∵)ゴェ
795
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:29:13 ID:lanxDxCs0
:o川;゚ぺ)o:「ふぬううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!!!」
::∋( ∵)∈:: ググググ…
:o川;゚Д゚)o:「ぐうううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!!」
::∋( ∵)∈:: ググググ…
:o川;>皿<)o:「ぬわあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
::∋( ∵)∈:: ググググ…
三三:o川;゚Д゚)o:「どおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」
三三 ∋( ∵)∈ブチィ!!!!
o川;゚ー゚)o「い」
o川*゚ー゚)o「いけたああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
( ∵)ゴエェ…
796
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:30:18 ID:lanxDxCs0
o川*゚ー゚)o「なんか凄い音聞こえたけど…なんかブチィ!ってヤバそうな音聞こえたけど…」
o川*゚ー゚)o「まぁいっか」
( ∵)エェ…
o川*゚ー゚)o「とにかく急ごう!!もうすぐ消えちゃうかもしれないし!」
o川*゚ー゚)o「だからあなたも、最後の力を振り絞って出てきたんでしょ!」
( ∵)ゴエ
o川*゚ー゚)o「よし!じゃあ……」
(´・ω・`)「…キュート」
797
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:31:18 ID:lanxDxCs0
o川;゚ー゚)o「うおぉ!しょ、ショボンいつの間に後ろに……」
(´・ω・`)「どうしたんだいこんな時間に、玄関に立って」
o川;゚ー゚)o「いやぁこれには深い事情が……」
(´・ω・`)「深い事情ってのは、今君が抱えてるそいつに関したことかな?」
o川;゚ー゚)o「ギ、ギックー!!」
∋( ∵)∈
(´・ω・`)「……まさかとは思うけど、試験の前日のこの夜に、今からどこかに行こうとしているわけではあるまいね?」
o川;゚ー゚)o「う」
(´・ω・`)「この前も言ったけど、君の未来にはこれから救えるたくさんの……」
三o川;゚ー゚)o「ごめんショボン!!!!」ガチャダダダ
(;´・ω・`)「あ!ちょ!!こら!!!」
798
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:32:27 ID:lanxDxCs0
o川;゚ー゚)o「うおおおおおおおおおおおお!!!!」ダダダダダ
<僕の自由がああああああああ逃げていくううううううううううううううううううぅぅぅぅぅぅ……
三o川;゚ー゚)o「なんか聞こえてくるけど無視だ無視!!!」ダダダ
三o川;゚ー゚)o「……」ダダダダ
( ∵)
三o川;゚ー゚)o「あたしね、ずっと分からなかったんだ」
三o川;゚ー゚)o「あなたが何でどっくんがいない時だけ出てこれるのか!!」
( ∵)
三o川;゚ー゚)o「でも、やっと分かったの」
三o川;゚ー゚)o「今日、あなたが出てきたから!!!!」
( ∵)
799
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:34:27 ID:lanxDxCs0
三o川;゚ー゚)o「ショボンが言ってたんだ、死ぬ前にどっくんと関わりのなかった霊は、どっくんが出現条件になることはないって!!」
三o川;゚ー゚)o「でもね、でも、そうじゃないって!!」
( ∵)
三o川;゚ー゚)o「どっくん自体が条件じゃなくても、どっくんが間接的に『きっかけ』になってる場合があるんじゃないかって!!!」
三o川;゚ー゚)o「そう、例えば……『映画』!!!」
( ∵)
o川;゚ー゚)o「『特定の人物』が来たときにしか『その場所』で流されない、映画!!!」
o川;゚ー゚)o「つまり、『とある映画館』で『とある映画』が流されるとき……その幽霊は姿を現す!!!」
o川;゚ー゚)o「どっくんはその条件を満たすきっかけだったんだ!!!」
( ∵)
800
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:35:10 ID:MzuNNbuU0
http://urx.red/rNLl
801
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:35:34 ID:lanxDxCs0
三o川;゚ー゚)o「どっくん言ってたもん!2人の愛…えっと…なんちゃらは、どっくんが来たときだけしか流されないって!!」
三o川;゚ー゚)o「そう、今日まではずっとそうだった!!どっくんが来たときしか、流してなかったんだ!!」
( ∵)
三o川;゚ー゚)o「そう考えると分かるんだ!あなたが出てきたときに、どっくんに電話がつながらなかった理由!」
三o川;゚ー゚)o「どっくん、携帯の電源切ってたんだよ!!!映画館だから!!!」
( ∵)
三o川;゚ー゚)o「そして!!何より!!今あなたが出てきてる!!!」
三o川;゚ー゚)o「どっくんによると、今日はお客さんを入れずに、おばちゃんが自分の好きな映画を流してるらしいんだ!」
( ∵)
802
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:36:32 ID:lanxDxCs0
三o川;゚ー゚)o「きっと今、映画館では、2人の……えっと……その映画が流れてる!!!」
三o川;゚ー゚)o「だからあなたはこうやって、出てこられてる!!どっくんが家にいても!!!」
( ∵)
三o川;゚ー゚)o「だから!!分かったの!!!」
三o川;゚ー゚)o「あなたが、あの映画館で2人の……が流れてる時にだけ、姿を現すことができる霊だってこと!!!」
( ∵)
三o川;゚ー゚)o「きっと、大切な思い出なんだよね!!その映画も、そして、それが流れてる…映画館も!!!!」
( ∵)
三o川;゚ー゚)o「だからあたしが連れて行くんだ!!!」
( ∵)ゴェ
三o川;゚ー゚)o「あなたにあなたを、諦めてほしくなんてないから!!!!!!」
( ∵)ゴェ
803
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:37:06 ID:.uk.ax3w0
あー、ビコの正体はそういうことか
804
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:37:26 ID:lanxDxCs0
三o川;゚ー゚)o「タイムリミットは映画が終わるまで……それまでに…絶対!!!!!!!!!」
( ∵)ゴエ
三o川;゚ー゚)o「絶対、連れて行くから!!!!!!!!!!」
( ∵)ゴエ
三o川;゚Д゚)o「ぬううううううううううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
ダダダダダダダダ……………
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――…………………………
805
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:38:06 ID:lanxDxCs0
〜映画館〜
o川;゚ー゚)o「はぁ、はぁ……着いた……」
o川;゚ー゚)o「あれ、もしかして入り口……鍵かかってない?」
o川*゚ー゚)o「ええい!入っちゃえ!」キィ…
o川*゚ー゚)o「おじゃましまーす……」
o川*゚ー゚)o「とりあえず、どしよっか……ん?」
o川;゚ー゚)o「あれ……?」
∋ ∈
o川;゚ー゚)o「いつの間にかいなくなってる……」
o川;゚ー゚)o「もしかして映画終わっちゃったとか……」
o川;゚ー゚)o「うぅ……」
o川;゚ー゚)o「間に合わなかったのかな……」
806
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:39:12 ID:lanxDxCs0
o川*゚ー゚)o「……結局、何もできなかったんだな、あたし……」
o川*゚ー゚)o
o川*´〇`)oフワァ
o川*うー゚)o「う……気が抜けちゃったら、なんか急に眠気が……」
o川*´〇`)o「あ、ソファー……」
o川*´〇`)o「ちょっとだけ、ちょっとだけ仮眠してすぐ戻ろ……」
o川*´ー`)o「おやすみなさい……」ムニャァ
o川*´ー`)o「……ごめんね……」
――――――――――――――――――――――――――――――――……………………………
807
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:39:53 ID:lanxDxCs0
<あぁ…フレッド!
<どうしてあなたは私の前からいなくなってしまったの!
リハ´∀`ノゝ「ほんとうに、どうしてなのかしらね」
リハ´∀`ノゝ「どうしてあなたは、いなくなっちゃったのかしら」
リハ´∀`ノゝ「子供が自立したら、私たち2人で、あなたのご両親が残してくれた、この映画館を」
リハ´∀`ノゝ「…一緒に…一緒にやっていこうって、ずっと楽しそうに話してたのに」
リハ´∀`ノゝ「売店でどういう食べ物を出したいか、凄くこだわってたくせに料理はからっきしで」
リハ´∀`ノゝ「だからあたしは作ったことも無いポップコーンの味付けを必死に研究して」
リハ´∀`ノゝ「でも、二人で納得した味ができたときは、凄く嬉しくて」
808
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:40:53 ID:lanxDxCs0
リハ´∀`ノゝ「どういう映画を流したいかも、毎日のように私に、凄く嬉しそうに話してきて」
リハ´∀`ノゝ「春には目の覚める出会いの物語を流して」
リハ´∀`ノゝ「夏にはスクリーンいっぱいの海の前でかき氷を食べて」
リハ´∀`ノゝ「秋には張り裂けそうな恋物語で胸を切なくして」
リハ´∀`ノゝ「冬には下半身が温まるようなエッチな映画を流して」
リハ´∀`ノゝ「そんな風に、楽しそうにずっと話してて」
リハ´∀`ノゝ「…いやバカじゃねぇのか!」
リハ´∀`ノゝ「お前は!両親から継いだ映画館を!ポルノに染めるのか!!!」
リハ´∀`ノゝ「そう言ったらあなたは捨てられた子犬みたいな顔をして」
リハ´∀`ノゝ「それを見たあたしは」
リハ´∀`ノゝ(あぁ…コイツ本気で言ってたんだ…)
リハ´∀`ノゝ「って察してこいつやっぱりバカじゃねぇのって確信して…」
809
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:42:19 ID:lanxDxCs0
リハ´∀`ノゝ「実際映画館を運営するようになってからも、上映時間は間違えるわ、別のフィルムを流すわ、もう散々で」
リハ´∀`ノゝ「あたしもそのたんびに走り回って…もう大変で…」
リハ´∀`ノゝ「…でも、凄く楽しかったな…」
リハ´∀`ノゝ「もちろん、今も楽しいけど、やっぱり……」
<どうしようもない程!辛い思いをしたの!!
リハ´∀`ノゝ「そうね、どうしようもなく辛くなる時があるの…」
リハ´∀`ノゝ「あなたが、いなくなっちゃってからずっと…」
リハ´∀`ノゝ「……」
「いるよ」
リハ´∀`ノゝ「……え?」
810
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:43:05 ID:lanxDxCs0
「ここに、いるよ」
リハ´∀`ノゝ
リハ´∀`ノゝ「その、声……」
リハ´∀`ノゝ「……」
リハ´∀`ノゝ「……あなた?あなたなの?」
「そうだよ」
リハ´∀`ノゝ「そんな……でも、なんで……だって……」
<どうして!どうしてなんだ!!!
リハ´∀`ノゝ「どうして……」
「結婚記念日だからね、今日は僕たちの」
811
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:43:46 ID:lanxDxCs0
リハ´∀`ノゝ「で、でも……そんな……だって……」
<そんなの決まってるじゃない!!!!!!
「だって、約束したじゃないか」
リハ´∀`ノゝ「……」
「いつか2人だけの金婚式を、ここでやろうって」
リハ´∀`ノゝ「……覚えててくれたのね」
「忘れるわけないよ」
リハ´∀`ノゝ「……いつか結婚して50年経ったら……2人で思い出の映画を見よう」
「2人が出会うきっかけになった、あの映画を」
リハ´∀`ノゝ「そしてまた出会った時のように」
「もう一度、恋に落ちよう」
812
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:44:34 ID:lanxDxCs0
リハ´∀`ノゝ「……約束、だったものね」
「あぁ、約束だった」
リハ´∀`ノゝ「……覚えてる?私たちが出会った時のこと」
「覚えてるとも」
リハ´∀`ノゝ「この映画をここで見たとき、お客さんは私たち2人だけで」
「そう…ちょうどこのカーチェイスのシーンだったね」
リハ´∀`ノゝ「あまりの突拍子の無さに、2人とも思わず吹き出しちゃって」
「そして2人は出会ったんだ」
リハ´∀`ノゝ「……そうね……よく覚えてるわ」
813
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:45:32 ID:lanxDxCs0
「それからは毎日が楽しかった」
リハ´∀`ノゝ「私もよ」
「結婚して、子供も産まれて……本当に幸せだった」
<僕は君を愛していた…なのに!
「なのに、僕は事故で死んでしまった」
リハ´∀`ノゝ「私と一生を共にしてくれるって、約束したのにね」
<嘘つき!フレッドなんてもう知らない!
リハ´∀`ノゝ「ほんと、嘘つき」
「ははは、手厳しい」
814
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:46:58 ID:lanxDxCs0
リハ´∀`ノゝ「……でも、こうやって、また言葉を交わせてよかった」
「僕もだよ」
リハ´∀`ノゝ「……どうして、ずっと会いに来てくれなかったの?」
「色々、事情があってね」
リハ´∀`ノゝ「ふふ、あなたはいつもそうやってはぐらかしてたわね」
「あぁ、でも……」
<一生君だけを見ていたいんだ…
「ずっと君と一緒にいたかったという気持ちは、忘れなかった」
リハ´∀`ノゝ「私も、あなたのことを忘れた日はなかったわ」
「……そろそろ映画が終わってしまうね」
リハ´∀`ノゝ「……そうね」
815
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:49:05 ID:lanxDxCs0
「僕がこの映画を大好きなのは……」
リハ´∀`ノゝ「すべてが終わった後のこのやりとりが、冒頭の出会った時のやりとりと同じところなんだ…でしょ?」
「その通り…って、何度も話したんだっけ」
リハ´∀`ノゝ「そうね…何度も、繰り返すように、この映画のように」
「2人の物語は繰り返していく、ずっと2人は一緒にいられる、そういうところが」
リハ´∀`ノゝ「大好きだったのよね」
「……でも、僕はもうここを離れなくちゃいけない」
816
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:51:03 ID:lanxDxCs0
リハ´∀`ノゝ「いなくなってしまうの?」
「……いや、最後にどうしても見届けなくちゃいけないものがあってね」
リハ´∀`ノゝ「あら?浮気かしら?」
「そうじゃないさ…ただ」
「僕らをこうやって出会わせてくれた、かわいいキューピッドをね」
リハ´∀`ノゝ「そう……ふふ、妬けちゃうわ」
817
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:51:19 ID:2q2sqf8Y0
泣かせにきやがって……!
涙が止まらないぞ!
818
:
名も無きAAのようです
:2016/02/05(金) 23:54:11 ID:lanxDxCs0
「安心して……いつか」
「いつか、必ず会いに来る」
リハ´∀`ノゝ「……そうね」
<愛してるよジーナ……
「愛してるよ」
<フレッド……
「私もよ」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――…………………………
819
:
名も無きAAのようです
:2016/02/06(土) 00:00:11 ID:.wFzZtMU0
o川*-。-)o「むにゃ……んぅ……」
o川*゚ー゚)o「はッ!!!!!!!!!!」
o川*゚ー゚)o「起きた……あれ……」
o川*゚ー゚)o「ここどこ……?……何で映画館に……」
o川*゚ー゚)o「……あっ、そうかあたし昨日ここに来て……」
o川*゚ー゚)o「……」
o川*゚ー゚)o「……外…明るい……」
o川*゚ー゚)o「……時計……」チラッ
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「く、九時……」
820
:
名も無きAAのようです
:2016/02/06(土) 00:01:15 ID:.wFzZtMU0
o川*゚ー゚)o「たしか会場までは車で1時間とちょっと……試験開始は10時……」
o川*゚ー゚)o「事務所に戻るまで20分弱……」
o川*゚ー゚)o「そして準備もろとも……」
o川*゚ー゚)o
o川*゚ー゚)o「終わった……」
o川*゚ー゚)o「この世の終わりだ……」
821
:
名も無きAAのようです
:2016/02/06(土) 00:01:59 ID:.wFzZtMU0
o川*゚ー゚)o「終焉……」
o川*゚ー゚)o「the end……」
「ぁぁぁ……」
o川*゚ー゚)o「ふふ……心の断末魔が聞こえる……」
「ぁぁぁぁああぁあぁぁぁああ…」
o川*゚ー゚)o「あたしの心が死んでいく声が……」
「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああ」
o川*゚ー゚)o「なんか心なしか大きくなってるような……」
「あああああああああああああああああああ!!!」
o川;゚ー゚)o「って幻聴じゃないじゃん!これ外から聞こえてきてるって!!」
「ああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
o川;゚ー゚)o「なんだなんだ」ガチャッ
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