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ミ,,゚Д゚彡吼えないケモノのようです

1名も無きAAのようです:2013/01/03(木) 21:53:09 ID:YY0yPaFw0
;;,:;;;:;ヾ ゞゞ'ヾ ゞ:;ヾ ゞゞ';':,;j:;, ;,i;:,i!:;,'ミ:.ミ,",:'';゙`;;:y;';;;:ゞミ;''ソ:;ゞ;';:;;:゙、`、;';:;";;;:;ヾ ゞゞ' ヾ ゞゞ'ヾ ゞ:;ヾ:;ゞ;;';:":;ヾ ゞ;
 "'`',:'':;;:,'ミヾ:,;:ゞ'ゞ.;;:';;ゞ;:!; l .;,;::. :l.:;r"ソ;;:';;ゞミ:;.;;ゞ;:;ゞ,:;i''`ヾ;ミ:;;:,ゞ:;ゞミ,:;:'':;:;:;ゞ;ゞゞ;ゞ;:'':;;:,'ミヾ:,;:ゞ'ゞ';;ゞ;;'ゞ;;:'ゞ';;:.:;
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.;,;ノ,;:;ヾ ゞゞ'|j.i:,j:,j|ミヾj:l:;;:|.,;;;:..:,;;企画:( ^ω^)ブーン系突発イベント場のようです.;;i;;;| ;i;';i;r`、;:;;,l:';i:|:.  :|::';l:,
 ソゝゞ,:;゙;''`|,:j;;l;,:i|"゙`| l:; | ::;;;, ::. :;;| |i;li|;':;ヾゞ;ヾ;|;:  :l:   .:|  :r :|;;:ミ:;ミ;| '; i; ト、;:ヾ:;゙';;:'|;l:j:;|;,:ij;:| 〈;:;..|;';:;|    |;;':;.
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:|;i;l;:l;|;.   |,.j;l:j,;j,|;, |;, y' : ,-、:; ;; ;|ヾ|l;il|:;:;ミ;!;li} |;:|:.  ;;|:. .:}:..;|: .;|:.;|  ;;;:| |: i :;|:;;゙ヾ:.ゞゞ|;:j;i:j:,;ij,;|;:  |;';i;:|    |:;'i;;
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;i;l.;;l;|;.   |.j:;j,;j.j;|;;ゞ| ;;!:;;, ';`イ:;;;: :;| lli;l!|   | il}. |:|: ;. .;| .:i,:  :|;: .;|.:.;|  ゙|:i :;l |:|  |li  |:i,;j:;j;,lj;:i|  ノ:|;'i;l:|    |;i:;;.
;:l:;j;;|゙  |:lj.;j:,j.i;|  | ;:|:,;;:,..:;;i.:;;;.:;;:| |i州   | li}.|;|: ,;};. .: :;|;,. .:|; :| : |  .|:| : | l|   |l|   |i;,j:;;j:;,j;i;| i;,::|;';l;i:|、.  .:|;':i;:
;i;:ij;tーz_,|,i;,j:j:;k,|弋|;; ;l ;;j; j゙ ;;' ,;k;| ,jl从|   | k} |:j. ;;j:: .: :;|;;:. :;!: .;t .:;|.   |,|:i:;|;.i|.  |i|  |,i;,j;j:;i,:;lj;i、,k;:|;';j;l:|:;;, . ::j:;'l;.

156名も無きAAのようです:2013/04/05(金) 01:03:18 ID:J75qNcX60
おつ

157名も無きAAのようです:2013/04/05(金) 16:55:53 ID:eZwdnZ9gO
さて明日な訳だが

158名も無きAAのようです:2013/04/05(金) 19:15:53 ID:4PDe3Vmk0
8時半に投下する

159途中で飯休憩入れます:2013/04/05(金) 20:34:48 ID:4PDe3Vmk0



j      }   l__, -'             ,,,
 |   i ,r'-−'´              ,,, -';;;;;j
    ├ト、 ̄ ̄ト、 ̄ ̄` 、 ,,, -'''ーミ-‐''"::::/;;;;/
     i  |l   ||____ r'.:.:.:,_,:.:.::::::::::::::;;ノ;;;;;;;i
     レ-‐;;: 、-''´゙`゙゙ミ州_.:.:(::::..j .::::::::::;;;;;;;;;:;:ミ
    ,r'    ミ;;;::;;;::::;i゙ ,,, ,ヽ'  .;;;;;::::::;;;;;;;;;;ミ
    ゝ     ミ-ァ-''´}/j      .:.:.:::::::.:;;;;;:ミ         後編
   ミト ,r    ;: |   i`゙  ヽ-、 ;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;;ミ
    彡ノ,r   ;: ノ  ,,゙ヽ  l::::.:j .:.:.::::::::;;;;:ヾ::ミ
  |    i`j、,,,r ミ ̄ ̄´ フ ミ `''´.:.:::;;;;;;;;;;;;;;;;;;`゙''、,,
  |   |` ー-゙゙、_,,__,,.-'"´`''-‐''"ミ.;;;;;;;;:::.:ミ;;;;ミ;;;;;;:;ヾ
  |   /   {   ̄l ̄ ̄`丶:::.. ゙´`ミ彡ヾ,,,,,,,..-‐''"´
  i_,ィ'   ,r'    ,r'    ノ:::::::  ミ゙ ゙゙゙
/´  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´::::::::::: ヾ゙

160名も無きAAのようです:2013/04/05(金) 20:36:19 ID:4PDe3Vmk0


奇形の子供を拾った夜が明け、とうに昼。
フサとツーは、草むらの上に寝転がり折り重なるように眠っていた。

ミ,,゛Д゛彡ボケーッ

(*゛∀゛)ンニャー

从 ゚∀从「今日は二人とも、やけに静かだねえ」

(,,゚Д゚)「春だからな。これだけ天気もいいと、日向ぼっこもしたくなるだろう」

夫妻は事情など知らぬげに、フサたちを遠目から見守る。
夜更けにあれだけ歩き回って、帰ってくる頃には空は白んでいたのだから、
眠気に襲われるのはまあ当然のことであり。

(*゛∀゛)”コクッコクッ

(*-∀-)スピュー

ツーはこっくりこっくりと前後に頭を揺らすと、ぼてんっと眠り込んでしまった。

.

161名も無きAAのようです:2013/04/05(金) 20:38:29 ID:4PDe3Vmk0
春爛漫の暖かさは、フサも眠りの世界へ誘おうとする。

(*-∀-)ムニャ……

ミ,,゛Д゛彡シパシパ

从 ゚∀从「ちょいと、ちょいとフサや」

ミ,,゛Д゛彡ボケー

从 ゚∀从ノ「フサ……」

船を漕ぐフサに、ハインは何度も呼びかける。
しかし上の空のままなので、ハインは何気なしにその肩に手をかけようとした。


―――――――――――Φ

バシィッ。

从;゚ -从「!」

ミ,, Д 彡「…ッ!」

.

162名も無きAAのようです:2013/04/05(金) 20:39:50 ID:4PDe3Vmk0
ミ;,,゚Д゚彡「! ……」


反射的だった。ハインの顔すら見ずに、フサはその手を弾き飛ばした。
一瞬の静けさだけが訪れ、徐々にフサの眠気が奥へと引っ込んでいく。

从 ゚ -从

間。

从 ゚∀从「……悪いんだけど、また魔術師様のところにお使いに行ってくれないかい?」

ハインは一瞬呆然とした表情を見せたが、すぐに言葉を切り出した。
何事もなかったかのように、バスケットを差し出した。

从 ゚∀从「これ。中に魔術師様へのお返しが入ってるから」

ミ;,,゚Д゚彡゛コクリ

気まずい空気をぶち壊すように、フサはバスケットを受け取る。
そして振り返ることなく、魔術師の住まいへと向かった。

163名も無きAAのようです:2013/04/05(金) 20:45:21 ID:4PDe3Vmk0


(( ミ,,゚Д゚彡

二度目ともなると、ツーのお供なしでも迷うことはない。
森の匂いは覚えたし、森の異形たちも道の邪魔をするつもりはないようだ。

ミ,,゚Д゚彡
つ[#####]

バスケットの中からはとても良い匂いがした。
サンドイッチか何かだろうか。香ばしい肉の匂いが鼻をくすぐる。
そういえば以前、ツーがピクニックに行きたいと言っていたのを思い出す。

( ∵)チラッ

ミ,,゚Д゚彡゛

( ∵)ぅチョイチョイ

゛ミ,,゚Д゚彡゛

( ∵)ケチ

164名も無きAAのようです:2013/04/05(金) 20:51:39 ID:4PDe3Vmk0


森の異形たちを軽くあしらいながら、魔術師の家までたどり着く。
魔術師の根城は一見すれば森と同化していて分かりづらい。
魔法で幻術をかけ、家が見つからないように工夫しているのだろう

・・・・・・・・・・・・・・・
:やあ、待ってたよ:
・・・・・・・・・・・・・・・

玄関まで近づくと、あの姿なき声がフサを招き入れた。
春うららかな午後など忘れてしまったかのような、ひんやりとした空気がフサの頬をなでた。

ミ,,゚Д゚彡!

( ・∀ ∀・)ニャ!

部屋に入ると、意外なことに、あの奇形の赤子が床を這いずり回っていた。
そしてフサを見るや、黒いきらきらとした目でフサを見上げてくる。

ミ゚Д゚,三,゚Д゚彡
.
(*・∀ ∀・)ニア!

ミ;,,゚Д゚彡

どういうことだろう。何故女神の元にいるはずの赤子が、ここに。

.

165名も無きAAのようです:2013/04/05(金) 20:58:32 ID:4PDe3Vmk0


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:押し付けられちゃったのさ。やれやれ、ヒドい話だと思わないかい?:
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


フサの心を読んだかのように、魔術師の声が部屋中に弱々しく木霊する。
すると、フワリと赤子が浮き――否、抱き上げられたのだろう。
仰向けに抱っこする形のまま、ふよふよと浮いている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:夜中に人の家を水浸しにして、この子預かってくれないかって。全く…:
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

成程、部屋から感じた冷気はそういうことだったらしい。
フサは赤子が浮いている部分に向かって、バスケットを差し出した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:ああ、ハインからかい?悪いけど、そこの机に置いておくれよ。今手が離せなくてね:
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

言われるがまま、フサは散らかりっぱなしの長机の上にバスケットを置く。
そのとき、ごちゃごちゃの机の上の、雑多に置かれた本の下から、あるものを見つけた。
.                         __
                         {<●>}+
.                          ̄ ̄

指輪だ。しかも、昨日フサが見つけた、女神の指輪。
きらりと輝く宝石は確か、ウルタール石といったか。

166名も無きAAのようです:2013/04/05(金) 20:59:57 ID:4PDe3Vmk0
一旦飯
戻ったら再開

167名も無きAAのようです:2013/04/05(金) 21:28:16 ID:4PDe3Vmk0
ちょっと調子悪いので休憩

168名も無きAAのようです:2013/04/05(金) 21:38:10 ID:s9wvkHdU0
無理しないでね

169名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 00:19:03 ID:CyRsaVYwO
休憩長いな、続きは今日の夜かな

170名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 08:39:07 ID:bZJN9fNk0
伸びないとすぐ休憩

171名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 10:48:40 ID:4n34yDbs0
PCのツン期が終わらない
投下する

172名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 10:53:45 ID:4n34yDbs0

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:その指輪がどうかしたかい?:
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

薄暗い室内でなお、宝石は輝きを放つ。
食い入るように指輪を見つめるフサに、魔術師は訝る。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:ああ、そういえばその指輪は君が拾って彼女に返したんだっけね:
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ミ,,゚Д゚彡゛

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:それは彼女からの代価さ。この奇形児の世話を見る分の、ね:
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

気だるげな声はフサの疑問に答えると、
「そこで待っていてくれ」と残し、その気配を部屋の奥へと消した。
奇形児はにゃあにゃあと明るい声で笑っている。
フサは手持ち無沙汰となり、何気なく指輪を手にとった。

.

173名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 11:00:30 ID:4n34yDbs0

一見すると、何の変哲もない普通の宝石だ。
ウルタール、猫に愛された街の名前を持つ石。
確かに言われてみれば、猫の目のようにも見える、黄色い輝きを放っている。


                       __
                . <   / \    > .
            . :个 ‐- /     , '′  i` : .
         /   i     l:::\   /ヘ,     l __ \
.          イ-―¬‐=ニ.._j::ニ=-‐‐-=ニz--‐‐1     i:〉,
.       / |   !:::> ´        ` <,」     j::: ヘ
        ′|___ j '                丶'/77 ‐=:.
      ,'> ´\,'//                    ∨/     ,.
.      ;ヘ、   , ′                    '/ヽ  /::;
.       i//\ / i                   i///,>、::::::i
     |/// 丶 |                   |,/  \::|
.      k'    ∧                 ,'∧     !
.       v> , _/::::::、                  , //ム -‐=7
.        V,/// ̄ ̄ト、             /,|     i:::::,′
.         ∨/    j:::::> .._         _..<'//|     | /
         '、=-‐1゙ ̄ ̄∨/フ7へ'7フ// ̄ ̄ ,―--, '
           '<,'/∧    ∨'   ´'v/     / ::::>'゙
            `'マハニ=-‐ \   / ‐-=ニ/> ゙
                  `゙''<::::__::ヽ./::__:::>''゙´
                         ̄ ̄

.

174名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 11:02:28 ID:4n34yDbs0

ミ,,>Д゚彡ノ゚ ジーッ

フサは指輪をつまんで、その宝石をまじまじとのぞき見た。
薄暗がりで光などないはずなのに、まるで星のごとく煌めいている。
まるで石の内側から、光を放出しているようだ。
石の中で複雑に光が反射し合って、幻想的で、吸い込まれてしまいそう――。


                               │
                               ∧
                         / ∧
                            / ⌒ \
                      /      \
                     /../ ̄ ̄ ̄\. \
                      / / ヘヘ |!  ハ.∧\∨
                   ∨∧\  ,,-‐一',.  /∧∨
                   マ∧,\ 八:.: : !: : :.八/゙∧マ
                  マ∧.>==-: : :.||.: : :|ー==<ヘマ
                       マAハ    .:|:.:.:.:.||: : .:|     ハヘマ         ギラッ
                      {:|::|.____,.|:.:.:.||: : :.|.、__.|:|:}
                      }:|::|===-|:.:.:.||: : :.|-=== |:|:{
                      {:|::|===-|:.:.:.||: : :.|-=== |:|:}
                      }:|::| ̄ ̄`|:.:.:.||: : :.| ´ ̄ ̄|:|:{
                  ムVハ    .:|:.:.:.:.||: : .:|     ハ/ム
                    ム∨ >==-: : :.||.: : :|ー==</ム
                    ム∨,/ 八:.: : i: : :.八\ ゙/∧
                   ム∨/  `ー一'`  \/∧
                      ヘ.\ // |i  ハ.∨/ /
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                           ∨/
                            ∨
                            │

175名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 11:07:41 ID:4n34yDbs0

ミ;,,゚Д゚彡「――――――ッ!?」

ガシャンッ!!

気がつけば、フサは指輪を取り落としていた。
指輪を持っていた手が震え、嫌な汗が溢れ出す。

ミ;,,゚Д゚彡「……」

震える右手を左手で抑え込む。
どうにか落ち着こうと深呼吸し、指輪を見下ろす。

見間違いか?否。確かにフサは見た。
宝石の反射の奥で、ギロリとこちらを睨む瞳を。

あれは間違っても、自分の目を反射したのではなかった。
憎悪にまみれ、殺意を剥き出しにした、敵意の目だ。
底知れぬ深淵をたたえた目だ。

先程まで美しいと思えた宝石は、邪悪で触れてはいけないものだと、フサは直感で感じ取った。

.

176名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 11:15:38 ID:4n34yDbs0


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:万物によっては、容易に触れていいものと、迂闊に手を触れてはいけないものが:・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・:あるのさ、フッサール・スミス :
.                                    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ミ;,,゚Д゚彡

声が、フサの真後ろからたしなめるようにそう言った。
その言葉の調子はどこか、無知な子供を小馬鹿にするかのような、
見下した雰囲気が受け取れる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:特に石は不思議な力を持つものだ。持ち主によっては幸福を運び、或いは滅亡を与える:
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これの前の持ち主たちのようにね。
フサが空間を凝視する前で、するりと、白い手のみが浮き上がる。
陶器のような白い手は、指輪をつまみあげ、丁寧な動作で
机の上に戻した。

落としたはずなのに、宝石には傷ひとつ付いていない。
それが一層、宝石に不気味な気配を与えるのだった。

.

177名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 11:23:38 ID:4n34yDbs0


     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
     : 石とは不思議なものだ。磨けば輝き、時に不可思議な世界を見せる……      :
     : 君は何を見た?この小さな世界に、どんな事象を見出した?             .:
     : 覚えておくといい……石は人の未来を示唆する。それが君の役に立つことを願うよ.:
     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

魔術師の声は早口気味に言葉を連ねると、す、と小瓶を差し出した。
中には何も入っていない。すっぽりとフサの手に収まる大きさだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:その中に君の精を出来るだけ詰め込むんだ:
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ミ;,,゚Д゚彡

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:何でって……、そりゃあ儀式に必要だからさ。           :
:あの奇形児をこの森で住まわせるための、大事な儀式の材料さ:
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ミ;,,-Д-彡

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
:フフ、新月の夜が楽しみだね:
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

,

178名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 11:29:09 ID:4n34yDbs0
(((*゚∀゚)))ソワソワ


ソワソワ(((゚∀゚*)))


从 ゚∀从「何だか近頃、ツーの様子がおかしいねえ」

(,,゚Д゚)「ああ、……ほら、そろそろあの季節じゃないか」

从 ゚∀从「? ああ。そうと決まれば、ガレットを焼かなきゃねえ」

从 ゚∀从「中身はどうしよう?去年は硬貨だったけど……」

(,,゚Д゚)「そうだな、俺が街で人形を買ってこようか」

ニマニマ(((*^∀^)))ソワソワ

ミ;,,-Д-彡 ウーム
   ∞

.

179名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 11:33:07 ID:4n34yDbs0

ミ;,,-Д-彡ウーン
   ∞

新月まであと少し。
フサの脳味噌は悩み事ではちきれんばかりだ。

奇形児のこと。やはりギコとハインに相談すべきだったか。
奇形児の親のこと。もしかして自分たちの存在を嗅ぎつかれてやしないか。
あの宝石に映った瞳のこと。魔術師の言葉を信じるならば、あの瞳の意味は――?

(,,゚Д゚)「フサ、おうい、フサや」

ミ;,,゚Д゚彡そ ドッキーーーンッ!

(,,゚Д゚)「? 今から俺は村で買い物をしてくるから、家のことは頼んだぞ?」

ミ;,,゚Д゚彡ドキドキドキ

ミ,,゚Д゚彡゛ コクコク


.

180名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 11:36:59 ID:4n34yDbs0
【村】

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            `'=-i  !::::l |l r・, r・, !::::::ヽ          ../  /./  γヽ  i!  γ .l  '.,
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        -‐''"゛       ._..                    ',           `''-、,     |      |
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(,,゚Д゚)(さて、人形屋はどこだったかな……)

181名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 11:41:47 ID:4n34yDbs0
(*´∀`)(・∀・*)キャッキャッ

(((,,゚Д゚)テクテク

(,,゚Д゚)(魔女狩りがなければ……ここも平和なのだがな……)

夕暮れの街並みは、まばらに人が集まり始め、夕時市が開かれる。
大人が買い物をする横で、子供らが脇をすり抜ける。
ギコは辺りを見回しながら、人形屋を探す。
ガレット・デ・ロワに入れる人形を買うために。

(,,゚Д゚)「ううむ……見つからん。この辺りに来ることはあまりないからなあ」

ひとりごちながら、先を進む。
しかしそれらしい店は中々見つからない。

(,,゚Д゚)「仕方ない、人に聞くか……ん?」

.

182名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 11:49:06 ID:4n34yDbs0

キョロ(´<_`;三;´_>`)キョロ

(,,゚Д゚)(騎士?見慣れん顔だが……)

ギコの視線の先には、一人の騎士がいた。
道の真ん中で大往生し、しきりに辺りを見回している。
鎧の姿も相まって、かなり目立っている。村の人間たちも不審な目で男を見ていた。

(´<_` )!

不意に騎士の男がギコを見る。
バッチリ視線が合ってしまった、と思いきや、つかつかと歩み寄ってくる。

(´<_`;)「もし、そこのお方」

(,,゚Д゚)「あ、はい?」

がっしりと肩を掴まれ、ギコの顔がこわばる。
自分の正体が知られてしまったのでは、などとありもしない恐怖に一瞬陥った。
だが――

(´<_`;)「よろしければ……教会までの道を教えてくださるか!?」

(;,,゚Д゚)

――杞憂だったようだ。

.

183名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 11:55:55 ID:4n34yDbs0


(´<_` )「いや、申し訳ない。関係のない貴方にこんなことを頼んでしまって」

(,,゚Д゚)「良いってことよ。困ったときはお互い様というやつさ」

道中、迷子の騎士はオトヤと名乗った。
オトヤは律儀な性格らしく、何度もギコに感謝の言葉を繰り返した。
ギコとしては、怪しまれぬためにも頼みを断るにはいかなかっただけなのだが。

(´<_` )「何せソサク村に来るのは初めてのことでして。スリに地図は奪われてしまうし……」

(,,^Д^)「ギコハハハ!そりゃあ災難だったな!」

この村とて治安がいいとはとても言えない。
盗みだってする奴もいるし、時には人殺しもあって大騒ぎになることだってある。
何より――魔女狩りがある。皆、心休まるときがない。

(,,゚Д゚)「お、もうすぐ教会だ。ほら、あそこに見えるだろう?」

(´<_`*)「有難うございます。この恩はいずれ」

.

184名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 12:04:51 ID:4n34yDbs0

オトヤは深々と何度も何度も頭を下げた。
ギコはギコで、良いってことよと手を振るだけ。

(,,゚Д゚)「こういっちゃあなんだが、俺も人形を買いにきて迷子みたいなもんだったからな」

(´<_` )「おや、もしやガレット・デ・ロワのためのですか?」

(,,゚Д゚)「よく分かったな。今日女房が作ってくれるんでな、早めに買っておきたくて」

(´<_` )「それはそれは。どうりで香ばしいアーモンドの匂いがすると思いました」

(,,゚Д゚)

ニッコリと。オトヤは屈託ない笑顔でそう言った。
少しだけ目を見開いたギコに、オトヤは笑顔を浮かべたまま、
自身の鼻を軽くつついた。

(´<_` )「これでも、鼻には自信があるんですよ。それでは、また」

くるり、と踵を返すと、オトヤは教会の中へと足を踏み入れる。
重々しく、鉄製のドアが締まる瞬間――オトヤの横顔の表情を知ることは叶わなかった。

(,,゚Д゚)「………………………………」

もうすぐ、日が沈む。ギコは人形屋へ行くことを――諦めた。

.

185名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 12:10:48 ID:l6i56gqM0
不穏だ…

186名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 12:10:56 ID:4n34yDbs0
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187名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 12:23:33 ID:4n34yDbs0

(´<_` )))カツン、カツン

ほぼ無人、そうともとれるほどに静かな教会内。
オトヤから先ほどまでに浮かべていた笑顔は消失し、
顔の筋肉全てが緊張しているかのようだ。

(´<_` )「聖ジョージ教会から参上しました、オトヤ・エル・ダンドリューです。予定より到着が遅れてしまい、申し訳ありません」

立ち止まると、その場で膝を付き、頭を垂れる。

「顔を上げて欲しいですお、ダンドリュー」

果たして――オトヤが今一度顔を上げると、そこには人間が佇んでいた。
この村を守る聖騎士団の小隊長、ブーン・N・ホライゾン、その男が。
柔和な笑みを浮かべ、手を差し出す。


( ^ω^)「歓迎しますお、オトヤ騎士。かの聖ジョージ教会の精鋭どののお力添えとは、頼もしい限りです」

(´<_` )「こちらこそ。騎士団長昇格おめでとうございます、『ブーン・N・ホライゾン男爵』」

互いに、固い握手を交わす。

.

188名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 12:33:14 ID:4n34yDbs0
.
( ^ω^)「して、」

先に手を離したのは、ブーンの方であった。

( ^ω^)「『神父』殿は?ダンドリュー殿と一緒にいらっしゃる筈では……」

ブーンの問いかけを聞くと、オトヤは渋い顔をしてみせた。
ああ、やっぱり聞かれるか、と、そんな表情を浮かべてみせる。
どう答えるべきかしばし悩んだ後、唇を動かした。

(´<_` )「神父殿は……ロマネルセン殿はまだいらっしゃいません」

( ^ω^)「というと?」
 
                                            i::ヾ:::::::::::::::::::/7|ヽ:ヽ::::ヽミ、::::::::i .|: : : : : : : : : : : : : : : :./       / .i
                                             |:!: : :::ヽ、::::::/,.j::::',::::ヽ:::::ヽ',::::::' .|: : : : : : : : : : : : : : :./  ___,  イ-、, --、__
                                             /::, :::::::ノ::/,'/:::::::::::::::ヘ::::::ハヽ:!', ',: : : : : : : : : : : : : :/ , -':.:.:.:.、 i' ---、  7::---、
                                          7::::::::,、::::::/ //::,':::::::::::::::::三',:::::j::::ヽ ',: : : : : : ,--、____;/_7  ¨`ヽ:::i    /:::::〃
                                            ̄ .i_,,-、y':::::::::::::::::::::ミ彡/::::::::::', ',: : : : :.i ',  i   7   i::::/  .i::::::/     /
                                                ヽ、;::::::::::::::ミミ/::::::::::::::::::', ',: : : :.:| .i  |   7    7:/   i:::/     .7
                                                     ',::::ミ斗彡'"::::::::::::::::::::___' .i: : : :.| .| .j  7   7::/     ,'::'       j::
                                                  ヤ彡彳彡'" ̄ ̄,.i::::::::::', ',: : : ヘノ__ノ--7   i;;i    〃     /::::
                                                   i: : : : : : : : : : :||::::::::::::::', ',: : : : : : : :.i i  ,、 ,    '  ,  .:./::::::
                                               , -'":/::i: i: : : : : : : : : ||::::::::::::::::', ',: : : : : : : \',, 7:::',.::  /:  ..::::. .::::::::::::..
                                                 i: : :i'::/: :i': :',: : : : : : : ',',::::::::::::::::',二二二二二\::::::::::ヽ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::

(´<_` )「寄るべき村で『仕事』を終わらせた後……」


.

189名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 12:37:16 ID:4n34yDbs0
                                                  _
                                              _,. - ' ´   ̄ ̄ 三ァ
         ____ .                             ,./ ,. -―- 、       /
   _, ニ=- '''' ´   ___`ヽ.\            |      ,     / /   / ...::{!::.._ ヽ    ./
   `  、      /´.,::{i::... ヽ\\         ヽ   !     /   ,/ ./   {  ...:::||-::.. }    /
     ヽ       { -: ||:::._ }  \\     、  ',   !    /   _,/ /      、 .:::{!::.  /   /
       、    、 ..:{!::、 /   `ヽ 、   `   、 {!,  /     ‐ - 、_   ` ー‐ ' ´  /
       \   ` ー‐ '    __,.-`ヽ_   ヽ` `            ` -  .. _ .. - '´
           、 __,... -  '´       ー-- 、_    / ̄


            (´<_` )「遅くても、新月の晩には、到着するでしょう」


                                 ヽ、__
.          |:::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::!                 |
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.         |::::::::::::::::!::::::::::::::!:::::::::::::::::::::::!       ,'
          ,'::::::::::::::::|::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::|‐-、__   |_
.       ,'::::::::::::::::::!::::::::::::::!:::::::::::::::::::::::!    `¨`ー'、\
.       ,'::::::::!::::::::::!::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::|           `ヽヽ、

          「連れの修道女も連れて、必ずここに参上するでしょう」


( ^ω^)

( ^ω^)「それはそれは、仕事熱心で頼もしい限りですお」


,

190名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 12:39:46 ID:4n34yDbs0

                 }
                   /  ``
                 /
                   i′
                ヽ ¨`
                     `ヽ
                 { __, --y- '´                           楽しみですおね。新月の晩が
                    ヽ - '´
                  ハ
                       ∧
                      }        ,. <
                       八    _,. ≦-‐─ヘ   ,.
                     >‐<      ハ /
                               ノ
                               /
                              i´
                                ハ



ミ,,゚Д゚彡(^∀^*)


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191名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 12:46:42 ID:4n34yDbs0









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192名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 12:48:42 ID:4n34yDbs0






















                                             ∧_∧
                                            ωΦ  )
                                            (::::::::::::::::)
                                            /:::::::::::::::ゝ
                                            (__)_)

193名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 12:51:23 ID:4n34yDbs0
                        !       ヽ、 _____,,__ノ    ヽ
                        !         `´     `     1
                       │                    1
                       │                     ゙:
                        !                     釗
                        |                      !
                        ヤ                     │
                        │                     |
                        │                     |     ________________
                        │                     l    /
                         |                     l   |  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                         ヽ                    !   ∠_________________
                          l                   /     
                           1                  !
                           ゙l                 │
                            ヽ       __..-‐'"´    __⊥..
                             ゙ー-......--‐'l'´   ,....-‐''"´    \
                                   ノ..-‐''´           ゝ
                               ...-‐"^               ー-..,,
                              │                      `ー 、
                              ノ                         `ヽ_
                            ,,-'''’                           ゙ 、
                          ..-'"                               \

194名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 12:58:27 ID:4n34yDbs0
                                  |     ゙\     |  \
                                  |       ヽ,,..........{_   ヽ
                                  |!                 ゝ
                                  {                 ヽ
                                  │                  '、
                                  丿                  ゙l
                              釗  丿                   1
                              −  |                    │
                                  !                    1
                                  1                    |
          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\     !                   │
         ./ ロマネルセン神父様ー    |    │                   丿
        ノ'_,,____________/      ヽ  丿               /
     _∠‐''´                           `ヽ               /
                                     ゙、    .....-‐  __......--‐一―‐‐‐、
                                      └‐‐''"゙l_,,..-‐''"´          釗
                                       ,..-'"                1
                                      礀         __,,..........----......‐ 、
                                         _.....-一'''''"´            ''‐、
                                     ...-‐'"´                    ^\
                                  _..-'"                           ゙'
                               ....-'"

195名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 13:03:10 ID:4n34yDbs0


燃え盛る炎。燻る黒い煙。
最早、原型をとどめぬ民家の中を、男がひとり、ぬぼーっと歩く。
その後ろから、間延びした声が、ひとりの男の名を呼んだ。

( ФωФ)「どうだったかね?づー」

づーと呼ばれた修道女が、たかたかと男、ロマネルセンへと駆け寄る。
息一つ乱さず、づーは早口で言った。

瓜゚∀゚)「あちらに生存者はいませんでした。全滅のようです」

( ФωФ)「そうか、ご苦労。引き続き頼むぞ」

瓜゚∀゚)「はぁい」

づーはくるりと背を向け、駆けてきた方向とはまた違う方へ走り去った。
ロマネルセンは首をごきりと鳴らし、石つぶてが散乱する道を歩く。

彼の通った道には、死体が転がっている。
どれも頭や腕、背中、足、容赦なく殴打され、燃やされた跡がある。

196名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 13:09:32 ID:4n34yDbs0

<カラン

(ФωФ )

(´ρ;゙#)゛ ヨロ…ヨロ…

ガレキの崩れる音がした。
ロマネルセンは振り返る。そして見る。
無惨な姿に成り果てて、それでも生きながらえようとする人間の姿を。
手には血まみれの人形をつかみ、必死に足を引きずっている。

((( ФωФ)ツカツカツカ

(´ρ;゙#)「オ゛、ウェア゛ッ…ギッ……」

( ФωФ)ピタリ

( ФωФ)

( ФωФ)「貴様がせめて天へ召されるよう、祈っている」

ロマネルセンは、腕を振り上げた。
手に握った、血まみれのメイスを上段に構え、左手でロザリオを握った。

197名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 13:14:19 ID:4n34yDbs0


                      「天のいと 高きところに、神に栄光、地には善意の人に平和あれ」
.                                         │
.                                         ∧
.                                   / ∧
.                                      / ⌒ \
.                                /      \
.                               /../ ̄ ̄ ̄\. \
.                                / / ヘヘ |!  ハ.∧\∨ 
.                             ∨∧\  ,,-‐一',.  /∧∨
.                             マ∧,\ 八:.: : !: : :.八/゙∧マ
.                            マ∧.>==-: : :.||.: : :|ー==<ヘマ
.                                 マAハ    .:|:.:.:.:.||: : .:|     ハヘマ
.                                {:|::|.____,.|:.:.:.||: : :.|.、__.|:|:}
.                                }:|::|===-|:.:.:.||: : :.|-=== |:|:{
.                                {:|::|===-|:.:.:.||: : :.|-=== |:|:}
.                                }:|::| ̄ ̄`|:.:.:.||: : :.| ´ ̄ ̄|:|:{
.                            ムVハ    .:|:.:.:.:.||: : .:|     ハ/ム
.                              ム∨ >==-: : :.||.: : :|ー==</ム
.                              ム∨,/ 八:.: : i: : :.八\ ゙/∧
.                             ム∨/  `ー一'`  \/∧
.                                ヘ.\ // |i  ハ.∨/ /
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.                                     ∨/
.                                      ∨
.                                      │
.

                                  「グローリア」





グシャリ

198名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 13:17:10 ID:4n34yDbs0
猫の瞳とガレット・デ・ロワ

終わり。

まぜこぜブーンさんに纏めてもらってました!感謝の極み!
http://mzkzboon.blog.fc2.com/blog-date-200004.html

4月中にもう1話くらい書けるといいなー
お題ありがとうございました!まだまだ募集中ですー

199名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 13:37:06 ID:CyRsaVYwO
続きは夜じゃなく、昼だった

200名も無きAAのようです:2013/04/06(土) 14:35:42 ID:l6i56gqM0
おつおつ

201名も無きAAのようです:2013/04/07(日) 00:43:34 ID:SeLMMkMs0
うおお、動き出してんな
フサとつーのほのぼの感と不穏な空気のギャップがたまらん


202名も無きAAのようです:2013/04/26(金) 16:47:19 ID:7KoLfKj60
待ってるよ

203名も無きAAのようです:2013/04/29(月) 23:44:51 ID:xfgUxqtk0
まってる
焦らしプレイと考えると楽しくなってきた

204名も無きAAのようです:2013/05/12(日) 12:41:03 ID:pzgM/oOU0
待ってるよ
お題っていうか、木霊とかの暮らしが見たい

205名も無きAAのようです:2013/11/28(木) 19:51:28 ID:w.ZkIBcY0
チラッ


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