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ミニラノベ祭りのようです

286名も無きAAのようです:2012/12/19(水) 00:52:25 ID:FkOfLKIc0
次にアニーに会った時。

同じように青い顔をして、暗い路地の階段脇に座る彼は
前とは違って手袋をつけていた。

それも片方、右手にだけに。


( ´_ゝ`)「ロマネスクは兵隊さん」

( ФωФ)「ああ」

( ´_ゝ`)「おとうさんと一緒だねー」

( ФωФ)「……アニーの父さんも、軍人なのであるか」

( ´_ゝ`)「うん。もうすぐ帰ってくる」

( ФωФ)「何故そう思う?」

( ´_ゝ`)「おかあさんが、ごちそう作って待ってるからね」

父の帰還を待ち侘びる風でもなく、ただ淡々と無感情に。
くすんだ瞳に何も映さず呟く、霧のようなその子の隣で
ロマネスクはそっと目を伏せた。


母親がどんなに美味しいご馳走をこさえて、帰りを待ち侘びていたとしても
その男はもう帰ってこないことを知っていたからだ。


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