君の心に流れる星は

69： ◆azwd/t2EpE：2012/11/26(月) 00:25:23 ID:ZNzT5Rbc0: 　六年前、ツンの願いは叶えられた。
　一日経っても、二日経っても、二人は朝を迎えることができた。
　
　ただ、当時からずっと、『いつまで続くか分からない』という恐怖はあるのだ。
　ツンの力は、失われたわけではないが、最後に書いた願いは六年前のものだった。
　あのときの想像が、果たして、どこまで影響するのか。
　
　可能性としては、明日に突然、二人が倒れる可能性もある。
　今のところ兆候はないようだが、本来、失われていたはずの命なのだ。
　保障された明日など、どこにもなかった。
　
　だが、それが人生だ、と二人は割り切っているようだった。
　
　明日、何が起きるのかなど、分からない。
　望みどおりになるとは限らない。
　
　確定しない未来に、不安を覚えることもあるだろう。
　しかし、誰しもがそうだ。内藤とツンに限った話ではない。
　香椎も、見えない明日を探りながら、今日という日を生きている。
　
　そう、誰しもが。
　
　二人は、それを理解していた。
　だからきっと、大丈夫だろう。
　
　何が起きてもおかしくない。
　そう思えるということは、何かが起きたときの覚悟ができているということだ。
　お互いを助けあえる準備が、できているということだ。
　
　この先、例え想像もつかないような障害に直面したとしても。
　二人はきっと、支え合いながら生きていけるだろう。
　
　幸せに、暮らしていけるだろう。

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