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君の心に流れる星は

66 ◆azwd/t2EpE:2012/11/26(月) 00:21:22 ID:ZNzT5Rbc0
(*゚ー゚)「でも、何故か私に対しても、研究所からのアクションが全くありませんでした」
 
(*゚ー゚)「事情を知ってしまっている私を、連れ戻すなり口封じするなり、何かあるかとも思っていたんですけど」
 
 最近になって研究所は崩壊したため、もう心配する必要はない。
 だが、六年前のあの日以降は、ずっと周囲を警戒しながら生活していた。
 何が起きてもおかしくない、と思っていた。
 
(*゚ー゚)「私も、ツンちゃんの想像に入っていたんでしょうか?」
 
( ^ω^)「確証は持てないけど、多分そうだお。ツンにとっての幸せは、香椎さんの無事も含まれてたんだお」
 
 当時から、そうかもしれないとは思っていた。
 ただ、たった一週間過ごしただけの相手を、ツンがどこまで思ってくれているかは分からなかったのだ。
 結果的に、ツンのなかでも大きな存在となっていたということになる。
 
( ^ω^)「さて、そろそろ行くかお」
 
 空き缶をゴミ箱に投げ入れて、内藤が歩き出す。
 その後ろについていき、二人で目的地を目指した。
 
 今日という日だけの、目的地ではない。
 内藤にとっては、人生という大きな括りでも、目的と呼べるはずだ。
 
 遠くに見える教会の鐘が、強まりつつある光を照り返していた。
 
 
     ◆
 
 
 内藤が一足先に教会裏の建物に入っていった。
 控え室になっている部屋があるようだ。
 
 ちらりと教会内を覗いてみる。
 予め分かっていたことだが、中には誰もいない。
 今日、ここに招待されたのは、香椎だけだった。
 
 他に呼べる相手はいない、という。
 それも当然のことだった。


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