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君の心に流れる星は

52 ◆azwd/t2EpE:2012/11/25(日) 23:59:36 ID:0PQlAttc0
( ^ω^)「着いたお。ここで、一緒に流れ星を見るお」
 
ξ*゚⊿゚)ξ「うん」
 
 ツンの頬は赤らんでいる。
 興奮を抑えきれない様子だった。
 
 近くの自販機で、紅茶を買ってツンに渡す。
 ツンは、研究所のもののほうが美味しいと愚痴をこぼしながらも、嬉しそうにしていた。
 初めてのことばかりで、新鮮な気持ちが続いているのだろう。
 
 内藤は、何度も後ろを振り返った。
 誰もいない。追っ手は、ない。
 
 ツンの想像のなかに、誰かに捕まるという展開はなかったはずだ。
 だから、気にする必要はない。分かっているが、気にかかる。
 
( ^ω^)(僕の命も、いつまで保つか)
 
 分からない。
 病院を抜け出す直前、覚悟しておいてくれと、友人の医者に言われていた。
 今日という日まで生きられるかどうかも、はっきりとはしていなかった。
 
 きっと、今日までだろう。
 ツンの想像力は、明後日以降に及んだことがない。
 何度か試したが、だめだった。
 
( ^ω^)(僕は、いいんだお)
 
 家族はおらず、親戚とは疎遠になっている。
 気を許せた友人は一人だけで、恋人もいない。
 死んで誰かを悲しませることも、迷惑をかけることもない。
 
( ^ω^)(でも、ツンは)
 
 本当はまだ、生きられる。
 しかし、内藤と一緒でなければ嫌だと言った。
 
 内藤に会えないまま、あの研究所で生きていくのは、死んでいるのと一緒だと。


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