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君の心に流れる星は

42 ◆azwd/t2EpE:2012/11/25(日) 23:40:45 ID:0PQlAttc0
 部屋に入ると、ショボンは、いつものようにパソコンに向かっていた。
 しかし、大きく肩を落とし、両手で頭の両脇を押さえ込んでいる。
 その姿は、今までに見たことがないものだった。
 
 疲れているのだろうか。
 そう思い、まずいつもどおりに、紙と鉛筆を部屋の隅にある棚から取り出した。
 ツンに渡すためのものだ。
 
(*゚ー゚)「おはようございます」
 
 昼でも、挨拶は『おはようございます』で通る。
 普段、挨拶が返されることはないが、一応研究所内のルールらしい。
 
 それでもショボンは、振り返らないままではあるが、挨拶を返してくる。
 いつもどおりならば、そうだった。
 
 しかし、今日のショボンは挨拶を返さず、身動きひとつ取らなかった。
 
 最初は、体調が悪いのかと思った。
 普段、いつ寝ているのか分からないほど働き詰めで、体を壊してもおかしくないと感じていたのだ。
 だからすぐに駆け寄り、ショボンの様子を確かめようとした。
 
 だが、その前に。
 
(;゚ー゚)「えっ――――?」
 
 パソコンのディスプレイに目が向く。
 そこには、いつもどおりツンの部屋が映し出されている。
 
 紙以外、何もない部屋。
 それはあくまで、ツンを除けば、という意味合いだった。
 
 しかし、居ない。
 あの部屋に、ツンが、居ない。
 
 ツンが、消えた。
 
 その事実を飲み込むのに、数度の呼吸をするだけの時間が必要だった。


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