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( ^ω^) 2012年芸術の秋ラノベ祭りのようです

478名も無きAAのようです:2012/11/25(日) 23:39:31 ID:gFJcYCG20
何時の間にあの長い石階段を登ったのだろう。
手を繋ぎ、赤く聳える鳥居をくぐる2人の後ろ姿を見つけて
取り残された少女もまた階段を駆け上がり、兄弟の後を追った。

l从・∀・ノ!リ人「……あれ……、兄者?弟者?」

息を切らしつつ、きょろきょろと辺りを見渡すも2人の姿は無い。
その代わり、少女の視界に2つの影が飛び込んできた。


左は巻物、右は球。それぞれを口に銜えて鎮座する、一対の狐の石像が
拝殿を背にして静かに佇み、兄弟の代わりに少女を迎え入れた。


l从・∀・ノ!リ人「……」


狐の像を見上げる彼女の元へ、1人の人影が近づいてくる。


('、ヽ`*川「はーちゃん?もう夕ご飯の時間だよ」

l从・∀・ノ!リ人「あ、……おかあ、さん」

('、ヽ`*川「……体冷えたでしょ。早くお入んなさい」

そう言って養母は、ぽつんと佇む少女に向けてそっと手を差し出した。
少女は一瞬戸惑いを見せつつも、その手をしっかりと握る。


昔から知っている、温もりとは違うけれど。
手から伝わる体温は暖かく、そして、紛れも無い優しさが込められていた。


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