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( ^ω^) 2012年芸術の秋ラノベ祭りのようです

318名も無きAAのようです:2012/11/25(日) 01:24:53 ID:KYcBleX20


水鏡のようです




帰り道偶然、彼女に会った。

彼女は僕をじっと見た。僕も彼女をじっと見た。彼女の瞳が揺らいでいた。
彼女は僕の幼馴染みだ。ずっと一緒で、ずっと仲良しで、これからもそうだと思っていた、僕の幼馴染みだ。
この間――ひとつき前から、なぜか急に、喋ってくれなくなってしまったけれど。

彼女が踵を返して逃げようとしたので、僕は慌てて呼び止めた。

待ってお、ちょっとでいいから。

彼女は返事をしなかったけれど、僕に背を向けたまま立ち止まった。
僕はそれが返事だと思って、彼女に近づいた。面と向かうのは気恥ずかしくて、なんとなく、彼女と背中合わせになった。
何から話そうと思って下を向くと、足元の水溜まりが目に入った。雨上がりできらきらした空を鏡みたいに映している。


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