したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

( ^ω^) 2012年芸術の秋ラノベ祭りのようです

161名も無きAAのようです:2012/11/23(金) 22:42:08 ID:TgcL0sS.0
妹者が顔を上げるといつもの二人はそこにいなかった。

ゆらりと揺れる大きな尾。それはいつもと違い艶やかに輝いている。
ぴんと立つ耳は毛並みが良く、気品が溢れている。
草履を履いていた足は、朱色の高下駄を。
何年も着古したようだった着流しは、傍目にもわかる程上等な装束に。

いつだったか、二人に聞いた話を妹者は思い出した。
『ホントはもっとかっこいい恰好してたんだ、いつか妹者にも見せてやりたいな。』
そう言った兄たち。

l从・∀・ノ!リ人「兄者たち・・・?」

驚きのあまり涙は止まっていた。
兄者が妹者の頭を一撫でし、優しく微笑んだ。

( ´_ゝ`)「俺は東から」

(´<_` )「それならば俺は西から」


( -_ゝ-)(-<_- )

すうっと目を閉じると、淡い光が二人を包む。

稲荷神は今でこそ、商業の神として祭られているが、本来は穀物の神。
山に自生しているカラスムギなどの穀物に意識を飛ばし、人を探すなど大して難しくはない。

しかし父者が遭難した裏山は広すぎる。
ましてや母者でさえ見つけることが出来なかったということは、見つけにくい場所にいるということだ。

二人は植物を通して山の中を隅々まで探していく。

( -_ゝ-)(いない、いない、いない・・・もう少し奥を見てみよう)

(-<_- )(この辺りにもいない・・・崖の方も見るか)

二人が捜索を始めて十分が経とうとしていた。

(;-_ゝ-)(やばい、力が・・・)

(-<_-;)(尽きる前になんとしても見つけなければ・・・)

もともと少なかった力を更に解放して使っているため、その消耗は凄い。
妹者に笑顔になってもらいたい、その思いだけで二人は懸命に探す。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板