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(ヽ'ω`) ブーン系鬱祭りのようです
305
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 21:21:44 ID:r6Zwjnl.0
スーツに着替えて外に目を向ければ、窓ガラスを猛烈な吹雪が叩いていた。
('A`)「うわ、すげー吹雪いてるし……めんどくせぇ」
『ホワイトクリスマス』という言葉が俺は何より大嫌いだ。
生まれてこのかた27年、ずっと国内でも屈指の豪雪地帯で過ごしてきた。
当然、雪の負の側面は嫌というほど知り尽くしてる。
『ホワイトクリスマス』? 「ロマンチック」だぁ?
テメェらこの辺の轟々と吹きすさぶ風と前が見えない程の降雪の中でもそんな寝言ほざけるのかコラ。
恋人とでも抱き合いながら吹雪のお外で最低でも二時間はたっぷりと雪のロマンチックさとやらを堪能してから出直してこいと言いたい。
(;'A`)「……って、もうこんな時間じゃねーか! 会社に遅れる!」
ふと壁の時計に目をやると、とっくに家を出てないといけない時刻になっていた。
マズい、誰に向けるでもない怒りなんか沸き上がらせてる場合じゃなかった。
置いてあった食パンを何も付けずに口の中にねじ込むと、表面が撥水加工されたコートを着込み、頼りない安物の傘を片手に急いで家を出た。
306
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 21:23:30 ID:r6Zwjnl.0
(;'A`)「くあー、寒ィ……」
吹き付ける風は重力を無視してみぞれを横合いから思い切り叩きつけてきた。
横から来るのではコートと傘でカバーし切れない部分も出てくる。スラックスはみるみるうちに氷雪に染まっていった。
会社までは徒歩約15分。
間違いなくこのスラックスはそれまでには使いものにならなくなるだろう。
まぁ社内の自分のロッカーに替えのスーツはあるから別にどうでもいいっちゃいいのだが……。
(;'A`)「やっぱ寒ィよ……」
そこにたどり着くまでの15分、濡れた衣服で寒風にさらされることに違いはない。
ギシギシと今にもヘシ折れんばかりにたわむ傘の柄を握りしめ、確実に体温を奪われながら一歩一歩猛吹雪の中を進んでいく。
(;'A`)「あー、やっと着いた……。結局20分もかかっちまった」
暖房のきいた社屋に入り、やっとひとごこちつく。
すぐにロッカー室で替えのスーツに着替え、今まで着ていたそれをビニール袋に適当に押しこむ。
水分を含んだ布の塊はけっこう重たかった。
('A`)「ま、ちょうどクリーニングどきだったしな。ちょうど良かった――と、考えよう」
適当に自分を慰め、今日も今日とてつまらない仕事を処理しにデスクへと向かった。
307
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 21:26:01 ID:r6Zwjnl.0
昼休み。
('A`)「お、この『サムゲたん風地中海サラダラーメン』、結構アタリだな」
俺は休憩室に備え付けのテレビを見つつ、すぐ向かいのコンビニで買ったカップ麺をすすっていた。
( ・∀・)「うーす。あれ、ドクオ一人?」
そう言って入ってきたのは同期のモララーだった。
('A`)「おーす。まーな、お局様をはじめ女子社員様達は今日はお休みだよ」
多趣味で社交的、顔も悪くない――まぁ、端的に言えば『リア充』に分類されるような奴だった。
かと言って俺みたいな非リアにも分け隔てなく接するあたり、俺よりもずっと人間が出来ている。
なんでまたコイツがクリスマスに出勤なんてしてるんだ。
( ・∀・)「今日は平日だ。社会人にクリスマスもクソもあっかよ」
('A`)「そりゃそーだ。つーか、むしろなんで女性陣がみんな休みなんだ」
( ・∀・)「なんか社長夫人の絵の展覧会だったか何かがあってそっちに行かされてるんだと」
('A`)「ふーん、流石よく知ってるねぇ」
( ・∀・)「女子社員の友達から聞いたんだよ」
('A`)「そりゃ女性社員と事務的会話以外したことのない俺へのあてつけか」
( ・∀・)「かもな」
308
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 21:27:28 ID:r6Zwjnl.0
('A`)「ケッ。どーせ俺は昨日も今日も予定なんてありゃしませんよーだ」
( ・∀・)「そいつぁお気の毒。彼女くらい作れよ」
('A`)「『よし、彼女作ろう!』で作れたら苦労してねーよ。お前には分からんかもしれないけどさ」
( ・∀・)「ま、精々頑張れよ。独りで過ごすクリスマスほどみじめなもんはないぜ?」
('A`)「余計なお世話だ馬鹿野郎」
へいへいサーセン、と言い残してモララーは休憩室から出ていった。
テレビでは女性アナウンサーがカップルだらけの通りで何かを喋っていた。
デートにオススメの名スポットか何かを紹介しているらしかった。
「恋人と過ごさなければ人にあらず」とでも言うかのような口ぶり。
画面の向こうの晴れた首都の風景が、余計に俺を苛立たせた。
('A`)「独りで過ごすクリスマスほどみじめなもんはない、か……」
モララーが去り際に吐いていった台詞が、やけに心に刺さった。
俺の小さなつぶやきは、窓を叩く風と雪の音に埋もれて消えていった。
309
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 21:29:28 ID:r6Zwjnl.0
昼下がり。
取引先との打ち合わせの為に、俺は街を走っていた。
と言っても今度は社用車での移動だから、風雨に苦しむことはない。
ゆるやかに流れていく街の景色。
朝よりはだいぶ風も雪も弱まっているらしい。
赤信号に捕まり、ゆっくりと車を止めた。
ふと道端に視線を移せば、合羽を着た小学校低学年くらいの子供が傘をさす母親に手をつながれて歩いていた。
子供がつないだ手とは逆の手で大事に抱えてる箱はケーキだろうか。
('A`)「クリスマスケーキ、か……もう何年も食ってねぇな」
そういえば実家にいた頃は毎年食べていたが、就職し一人暮らしを始めてからはとんとご無沙汰だ。
('A`)「と言ってもけっこう高いんだよな、ケーキって……。一人で食っても味気ないし」
('A`)「――恋人でもいりゃ、買ってたのかもな」
信号が青になる。
車を発進させながら、まだ点灯されていないイルミネーションで飾られた街路樹を眺める。
寒空に佇む木々は、何故だかやけに色がくすんで見えた。
310
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 21:31:29 ID:r6Zwjnl.0
午後五時。
会社に戻った俺は、残っていた仕事を片付けていた。
('A`)(けっこう良いペースだな。この分なら今日はそう残業しなくても良さそうだ)
久しぶりに早く帰れるかも、という期待がさらに手を早めた、そんな時。
(´・ω・`)「鬱田くん」
(;'A`)そ「はいっ! え、ショボン課長?」
声をかけてきたのはショボン課長だった。
(´・ω・`)「話がある。ちょっと一緒に会議室まで来てくれ」
(;'A`)「は、はい……」
ショボン課長の後ろを歩きながら、俺は必死で頭を巡らせる。
ショボン課長が声をかけてくる時は、大抵がお小言と相場は決まっている。
けど、ここ最近怒られるようなヘマをした覚えはない。
てことは、まさか……。
いやいやいや、待ってくれ。
この歳でハロワ通いなんて願い下げだ。
いやでも、もしそうだったらまずは失業保険の申請を――。
311
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 21:32:47 ID:r6Zwjnl.0
(´・ω・`)「鬱田くん」
(;'A`)そ「は、ひゃいっ!」
気が付いたら、俺と課長は会議室のパイプ椅子に腰掛けていた。
いつの間にやら目的地に着いていたらしい。
(´・ω・`)「じゃあ、早速だけど本題に入ろうか」
(;'A`)「はい」
ゴクリと生つばを飲み込む。
まさに固唾を呑んで見据える中、ショボン課長はゆっくりと唇を開いた。
(´・ω・`)「おめでとう。君の昇進が決まった」
(;'A`)「…………えっ?」
飛び出したのは、思ってもみなかった言葉だった。
312
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 21:34:03 ID:r6Zwjnl.0
(´・ω・`)「昇進だよ。ちょっと時期はずれだけどね」
('A`)「……昇進? 俺が、ですか?」
(´・ω・`)「ああ。年明けの初仕事付けで正式に昇進だ。来春からは部下も付く。勿論給料も上がるよ」
('A`)「は、その、……ありがとうございます」
(´・ω・`)「ああ、おめでとう。どうだ、この後お祝いに呑みに行かないか。勿論私の奢りだ」
('A`)「え、ええ。ありがとうございます」
(´・ω・`)「あ、でも今日はクリスマスだったな。もし予定があるなら……」
('A`)「いえ、大丈夫です。行かせて頂きます」
(´・ω・`)「そうか、なら仕事が片付き次第行こう。あとどれくらいで終わりそうかな?」
('A`)「多分、もう10分くらいで……。あ、でも行く前に一旦家に帰ってもいいですか? 途中でクリーニングも出さなきゃですんで」
(´・ω・`)「勿論構わない。では先に駅前のいつもの店で待ってるよ」
('A`)「ありがとうございます。では失礼します」
深々とお辞儀をして、俺は会議室を出た。
313
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 21:35:18 ID:r6Zwjnl.0
残っていた仕事は5分ほどで片付いた。
荷物を手早くカバンに詰め、ロッカーから濡れたスーツを押し込んだビニール袋を回収して会社を出る。
いつの間にか風と雪は止んでいた。
サクサクと雪の薄く積もった歩道を歩く。
足取りは軽い。
少しの間を置いて、ようやく喜びが胸の内からふつふつと湧き上がり始めていた。
.
314
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 21:37:04 ID:r6Zwjnl.0
そうだ、俺は何を悲観していたんだ。
クリスマスに恋人と過ごさなければいけないなんて、誰が言い出した?
クリスマスに一人の奴は良い事が起こらないなんて、誰が決めた?
クリスマスを恋人と過ごさない奴は楽しい気分でいてはならないなんて、誰が思い定めた?
辺りはすっかり暗くなっていたが、雲の切れた地平線近くの空はまだうっすらと紅さを湛えていた。
歩く大通りの街路樹はイルミネーションが輝き、きらびやかに街を飾っていた。
家に着いたら、前祝いにとっておきのワインを、一杯だけ呑もう。
つまみには、ちょっと前に貰った高級なナチュラルチーズがピッタリだろう。ワインとチーズのマリアージュだ。
気持ちはどんどん高揚していった。こんなに楽しい気分で帰宅するのは、どれくらいぶりだろうか。
.
315
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 21:38:45 ID:r6Zwjnl.0
.
なんのことはない。
結局、クリスマスをつまらなくしてたのは、他ならぬ自分自身だったのかもしれない。
だったら今、俺は心からこの言葉を言おう。
('∀`)「メリー・クリスマス」
.
316
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 21:39:59 ID:r6Zwjnl.0
.
世界が止まって見えるのは、僕らが心を止めたとき
僕らが心を動かせば、世界はいつでも踊りだす
('∀`)メリー・クリスマスのようです
終わり
.
317
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 21:43:36 ID:r6Zwjnl.0
以上です
ありあとあしたー
318
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 21:58:39 ID:T9qtaaBw0
乙
おお、これは良い感じだ・・・
319
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:03:04 ID:kPmKg8gc0
乙!
良作の後だが、投下させてもらう
320
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:04:13 ID:kPmKg8gc0
今日はクリスマスだ。
最近の日本においては、恋人たちのためだけに存在している聖なる夜。
('A`)ラストクリスマス。のようです川 ゚ -゚)
321
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:05:15 ID:kPmKg8gc0
ξ*゚⊿゚)ξ(^ω^*)キャッキャウフフ
川 ゚ -゚)スタスタ
12月25日、街はクリスマス一色でそこらじゅうがきらびやか。
私の隣を歩いているカップルは、遊園地やら水族館やら、そんな場所でロマンチックにデートをするのだろうか。少しだけ羨ましい。
今日のデート先はカラオケ。
少なくとも私にとってはあんまりロマンチックな場所ではない。
ほとんど毎回そうだからたまには別の所が良い、と駄々をこねてみてもシャイボーイ(笑)なあいつは首を縦に振ってくれなかった。
けれどまあ、いいのだ。
浮かれた気分だけなら隣のカップルにだって負けない自信がある。
大好きな彼氏と二人で過ごせるなら、それだけで私は幸せなんだ。
322
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:06:24 ID:kPmKg8gc0
('A`)テクテク
12月25日。街はクリスマス一色だ。
なんだか昨日は良く眠れなかった。年甲斐もない、と自分に苦笑する。
彼女と付き合い始めてどれだけの月日が経っただろうか。
付き合いたての頃からあまり関係に進展がないような気がするが、多分俺のせいだよな。
今日のデート先はカラオケ。
街往く恋人たちが向かうような場所とはちょっと毛色が違うよな、と自分でも思う。
しかし、どうも遊園地やら水族館やら、そんな場所でロマンチック(笑)にデートをするのは未だに気恥ずかしくてならない。
それに、大好きな彼女と二人で過ごせるなら、それだけで俺は幸せだから。
場所なんてどうでもいいかなと思ってしまう。
323
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:07:40 ID:kPmKg8gc0
午前11時の少し前、カラオケ店の受付前は妙に混んでいた。
世の中には暇人が多いものだ。
行列の中にはリア充もいたのかもしれないが、そんなのよりも先に見慣れた黒のコートを見つけて思わず小走りになってしまった。
川 ゚ -゚)「やあ。今日は私のほうが遅くなってしまったな」
('A`)「ああ、別にいいよ。いつも待たせてるのは俺だし」
川 ゚ -゚)「そうか」
('A`)「うん」
川 ゚ -゚)「…」
('A`)「…」
駄目だ、まともに顔が見られない。
何がシャイボーイ()だ。これじゃ私だってシャイガール()じゃないか。
付き合ってもう1年は経つのに、こんな私だからあまり関係に進展がないのだろうか。
なんだか申し訳ないな…。
324
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:09:20 ID:kPmKg8gc0
午前11時を過ぎた頃、カラオケの個室で曲も入れずに二人で駄弁っていた。
カラオケに来てもあんまり歌わないのは俺らの悪い癖だと思う。
(*'A`)「それでモララーまた振られてんのw」
川 ゚ー゚)「なんにも変わってないんだなあいつはw」
幼馴染とまでは言わないが古い付き合いのこいつとは、共通の知り合いの話でよく盛り上がる。
かと思うと最近好きな曲の話になったり、厨二じみた人生論を語ってみたり、話はいつも飛び飛びだ。
話題が尽きることはない。ずっとこうしていたいと思う。
それなのに。
君はまた、同じ目で俺を見るんだ。
325
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:10:53 ID:kPmKg8gc0
そろそろ正午も近い。
それなのにまだ一曲も入れていないというのはどういうことだろう。
まあいつものことといえばそうだが、流石に自分たちに少し呆れてしまう。
隣の部屋からは下手くそなラブソングが聞こえてきた。
(,,゚Д゚)ラースクリィスマス、アイゲイブユーマイハッ
(*゚ー゚)キャー、ギコクーン
川 ゚ -゚)「あれ、ちょっとストーカーじみた失恋ソングだった気がするんだが」
('A`)「多分合ってる」
川 ゚ -゚)「…彼女の前で歌う曲じゃないよな」
('A`)「そうだな。よし、俺もあれ歌う」
川;゚ -゚)「どうしてそうなるんだ!?」
('A`)「やめろと言われるとやりたくなるよねキリッ」
川;゚ -゚)「口でキリッて言うなよ…とにかくやめろ、なんか嫌だからやめろ」
('A`)「さーて、らすとくりすますー、で題名合ってるっけ?」ピッ ピッ
川;゚ -゚)「人の話を聞けー!」
('∀`)ニヤニヤ
326
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:12:13 ID:kPmKg8gc0
むう、また遊ばれていたのか。
どうしてそう私をからかうのが好きなのか一度聞いてみたい。
川 ゚ -゚)「どうしてそう私をからかうのが好きなのか一度聞いてみたい」
('A`)+「面白いから」キリッ
川 ゚ -゚)「今度はちゃんとキリッとしているな」
('A`)「君は素直だから反応が見てて面白い。あと、可愛い」
川 ゚ -゚)「」
('A`)「うん、可愛い」
川 ////)「」
('A`)「ま、冗談はおいておいていい加減歌おうぜ」
川;゚ -゚)「あ、ああ。って冗談だったのか!?」
('A`)「はっはっはー、んじゃ俺からな」ピピッ
川 ゚ -゚)「…おい」
結局ラストクリスマスか…。
しかし真面目くさって歌うその横顔が私はすごく好きで、そんなに歌は上手くないけどその声がすごく好きで。
それで歌い終わった後もぼーっと見ていたら、目があった。
川 ゚ー゚)「ドクオ、好きだぞ」
(;'A`)「お、おう」
やはり照れている。
こんな時間が凄く愛おしくて、出来ることならずっと一緒にいたいと思ってしまう。
それなのに。
君はまた、同じ目で私を見るんだ。
327
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:13:58 ID:kPmKg8gc0
そろそろ14時だ。
出る前に少し食べてきたとはいえ、若干腹が減った。
('A`)「なんか食う?」
川 ゚ -゚)「そうだな。何がいい?」
('A`)「何でもいい」
川 ゚ -゚)「では、チョコレートパフェとストロベリーパフェで好きな方を選べ」
(;'A`)「…俺両方苦手なの知ってるよね?」
川 ゚ -゚)「勿論だ」
これは、ささやかな反撃のつもりなんだろうか。
なんとか説得し、無難にピザを頼む。
生暖かいピザが届くまでの間、また他愛無い話をする。
楽しい。凄く、楽しい。
だからその目で俺を見ないでくれ。
今は14時半くらいだろうか。
不味いというほどではないが決して美味しくはないピザを食べ終わると、どことなくゆったりとした沈黙が流れた。
沈黙すらも心地いいっていうのは、なかなか普段はない感覚だ。
そのちょっとした特別が私にとっては至高の幸せで、付き合ってよかったといつも思う。
幸せだ。とても、幸せだ。
だからその目で私を見ないでくれ。
328
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:15:16 ID:kPmKg8gc0
ちらと見た時計は14時38分を俺に告げた。
いつもならずっと浸っていたいと思える沈黙が、だんだん俺に重く纏わりつく。
最近、気付いてしまったんだ。
君の目に潜む気持ちに。
いやだ、そんなのはいやだ、俺の心は君がその目で俺を見る度に喚き叫ぶ。
でも、俺は君が好きだ。だから、俺は君の願いを叶えるべきなんだ。
ああ、俺はどうすればいい?
どれだけの時間が流れただろうか。
重い重い沈黙を、私はとうとう切り裂くことにした。
最近、気付いてしまったんだ。
君の目に潜む気持ちに。
私だって、出来ることならそれは避けたい。
でも、私は君が好きだ。だから、私は君の願いを叶えるべきなんだ。
私がこうするのが、一番いいんだ。
329
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:17:05 ID:kPmKg8gc0
君は自分の鞄をがさごそと漁る。
何かとてつもなく嫌な予感がして、俺は思わず沈黙を破った。
(;'A`)「おい、ク」
彼女が取り出したのは、包丁だった。
そして、
顔をあげた君と、
目が、
あった。
机の上に包丁を置いて君を見る。
ああ、やっぱり、
君は、
その目で私を見るんだね。
330
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:18:07 ID:kPmKg8gc0
最近、気付いてしまったんだ。
最近、気付いてしまったんだ。
ふとした瞬間、
「私を殺して」
と俺に目で訴えてくる君に。
ふとした瞬間、
「君を殺したい」
と私に目で訴えてくる君に。
凄く辛そうだった。
酷く辛そうだった。
殺したくなんかない。
死にたくなんかない。
でも、これが君を救うなら。
でも、これが君を救うなら。
331
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:20:04 ID:kPmKg8gc0
俺は静かに包丁を握った。
川 -)「ドクオ」
川 ;ー;)「愛してた」
ふわりと、抱きしめられた。
あったかいな。
愛してた、なんて嘘だ。
本当は、今だって君を愛してる。
それでもこの恋は過去にしなきゃいけないから。
君に、後悔なんてさせたくないから。
本当は泣くつもりも、なかったんだけどなあ…
暖かい君の腕の中、冷たい刃を私の中に感じた。
332
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:20:54 ID:kPmKg8gc0
ずっと一緒にいたかったよ。
でも、君のためだから。
君は今、きっと幸せでいてくれるよね。
333
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 22:23:39 ID:kPmKg8gc0
('A`)ラストクリスマス。のようです川 ゚ -゚) おわり。
初投下でお見苦しい点多々あったかと思います。行替えとか。
しばらくは読者に戻ります。
さあみんな、どんどん鬱になろうぜ!
334
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 23:06:19 ID:wMyJWi9g0
乙
これ以上鬱にさせないでくれ…
明日こそ投下するぞー(震え声)
335
:
名も無きAAのようです
:2012/12/25(火) 23:55:46 ID:DFzM7G5EO
( ^ω^)は“ふくしゅう”するようです
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1356273016/
終わったぁぁぁぁあ!緊張したぁぁぁぁあ!!
クリスマスに鬱になるの楽しぞぉぉぉぉぉ!!!
336
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 00:12:58 ID:rJdPkRWo0
みんな鬱の質が高すぎる
337
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 01:56:50 ID:5efgSSCM0
投下します
交換するようです
338
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 01:59:07 ID:5efgSSCM0
むかしむかし、女の子が海岸で海を眺めていた時のことでした
ミセ#゚ー゚)リ「…………」
女の子は、家族と喧嘩をしたり、自分の気にくわないことがあると、この海岸で、物思いにふけるのが大好きでした
ところで彼女は、よくこんなことを考えていました
「人魚になって、どこまでも遠くまで泳いで自由の身になりたい」と。
それは他愛のない、年頃の少女らしい 空想でした
けれどもね、皆さんが知らないだけで人魚という生き物は存在していたのです!
その証拠に、女の子は長い黒髪と銀色の鱗を持つ人魚と出会ったのでした
川 ゚ -゚)「こんにちは、人間さん」
と、人魚が急に話しかけてきたものですから、女の子はびっくりしてしまいました
ミセ*゚ー゚)リ「あなたはだぁれ?」
と、女の子は人魚に聞きました
川 ゚ -゚)「わたしは、人間に憧れている人魚さ」
と人魚は答えました
川 ゚ -゚)「ずっと前から、君のことを観察していたのだけれども、君は海が好きなのかい?」
人魚の質問に、女の子は家族が嫌いで人魚になって遠くの海まで泳いでしまいたいのだ、ということを長々と答えました
川 ゚ -゚)「ふむ、それはおあつらえむきだね。実はわたしは、一日でいいから人間になって地面を歩いたりしてみたかったんだ」
ミセ*゚ー゚)リ「それは素敵なことだけれども、」
と、ためらいがちに女の子は言いました
339
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 01:59:54 ID:5efgSSCM0
ミセ*゚ー゚)リ「そんなこと、できっこないでしょう?」
すると人魚は穏やかに微笑んで、金色の櫛を女の子に差し出しました
川 ゚ -゚)「これは、わたしの宝物で魔法の櫛なんだ。その櫛で髪をとかした人間は、たちまち人魚になって、代わりにわたしは人間になってしまうんだ」
はたして、それは彼女の言う通りなのでしょうか?
半信半疑でその櫛で髪をとかすと、不思議なことに彼女の脚はみるみるうちに銀の鱗に覆われて、透き通って立派な尾びれが生えたのです
ミセ*゚ー゚)リ「まぁっ」
気づけば、目の前にいる人魚には、真っ白で立派な脚が二本、生えていました
川 ゚ -゚)「一日でいい、どうかわたしに、君の脚を貸してはくれないか?」
その言葉に、女の子はうなずきました
ミセ*゚ー゚)リ「ええ、わたしも人魚になって海を泳いでみたかったもの、一日と言わずにずっと泳いでみたいわ」
そこで二人は話し合い、二日後の同じ時間に、同じ場所で会うことを約束しました
そして女の子は海の中へ、人魚は街へ繰り出していったのです
340
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 02:01:03 ID:5efgSSCM0
さて、海の中というのは、とても楽しいものでした
仰げばオレンジ色の水面がきらきらかがやいていました
水越しに見る夕陽というのは、なかなか新鮮でありました
魚たちはいきいきと自由に泳ぎまわり、水族館にいる魚よりもよっぽど楽しそうでした
まわりの景色もとっても素敵でしたが、体の変化もまた素晴らしいものでした
水中なのに息をしても、鼻が痛くなりません
耳に水が入っても、すぐになじむし気持ち悪くなりません
いつもならひりひり痛む目も、閉じる必要はまったくありません
そして、一番の変化である尾ひれも、まるで最初からそうであったかのように、女の子は使いこなすことができたのでした
ミセ*゚ー゚)リ「わぁ……」
女の子はすっかり、海中を気にいりました
魚を追いかけたり、水底まで泳いでみたりと、さまざまな遊びをしました
そのうち、女の子はもっと遠くまで行きたいと思うようになりました
ミセ*゚ー゚)リ「期限は明後日だもの」
女の子は、海面に近づいて、それから遠くまで泳ぎ始めました
341
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 02:02:43 ID:5efgSSCM0
さて一方、人魚のほうはどうしているのかと言いますと、
川 ゚ ー゚)「なんて美しい町なのだろう」
どこに行くあてもなく、ふらふらと町を歩いておりました
そんな彼女の姿を、人間たちは不思議そうに見ていました
なぜなら、少し歩いては立ち止まり、また少し歩いては立ち止まり、と同じことを繰り返していたからです
けれども仕方がないことなのです、今でこそ彼女は立派な脚を持った人間ですが、さきほどまでは海にたゆたう人魚だったのですから
ところで、この人魚は人間のことをまったく知りませんでした
知っていることといえば、二本の脚で地面を歩き、町に住んでいるということくらいでした
警察とか家とか、法律というものをまったく知らなかったのです
ですから、夜遅くまで出歩いていた人魚は、一人の警官に話しかけられました
('A`)「もし、そこのお嬢ちゃん」
川 ゚ -゚)「わたしか?」
('A`)「ああ、そうだよ。こんな時間になにをしているんだい?」
川 ゚ -゚)「わたしは町を歩いて観察していたんだ」
342
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 02:03:40 ID:5efgSSCM0
人魚の言葉をメモしながら、警官は聞きます
('A`)「深夜徘徊ね……。お家はどこかな?」
この質問に、人魚は困り果てました。
海から来たと言ったら、人魚だとばれてしまうかも、と思ったのです
川 ゚ -゚)「どこから来たのかわからない」
人魚は考え込んで、そう答えました
('A`)「そりゃ困ったな」
警官は、人魚の手を掴みました
('A`)「お嬢ちゃん、このままだと泊まるところもご飯を食べることもできないだろう、お兄さんが警察署に連れていってやる」
川 ゚ -゚)「ケイサツショ……」
はて、ケイサツショとはなんなのか?
そう聞きたかったのですが、警官は忙しそうに歩き始めてしまったので、言うことができませんでした
川 ゚ -゚)(明日また、外に出よう)
人魚はそう思い、警官と一緒にケイサツショに向かいました
343
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 02:04:56 ID:5efgSSCM0
ところが、朝になっても人魚は外には出れませんでした
ζ(゚ー゚*ζ「お嬢ちゃん、歳はいくつ?」
川 ゚ -゚)「……外に、出れないの?」
ζ(゚ー゚*ζ「おうちの人がお迎えにくるまで、あなたはここで保護されるの」
川 ゚ -゚)「……でも、」
ζ(゚ー゚*ζ「大丈夫よ、心配しなくてもお姉さんたちがおうちに帰してあげるから」
そうはいっても、明日にはあの女の子に脚を返さなくてはいけないのです
けれども、それを説明しても目の前の人間たちに伝わるでしょうか?
川;゚ -゚)(どうしよう)
人魚は焦りはじめていました
そんな彼女の様子にも気づかずに、婦警さんは質問を続けます
どこから来たの?
お名前は?
パパとママはどうしたのかな?
旅行しに来たのかな?
なんでもいいのよ、覚えていることはない?
ぐるぐると言葉がまわって
川 - )(海に戻りたい)
人魚は、すっかり後悔していました
344
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 02:07:45 ID:5efgSSCM0
人魚が質問責めにあっている頃、海は海で大変なことが起きていました
遠くまで泳ぎに行った女の子は、潮の流れに巻き込まれて迷子になってしまったのです
ミセ;゚ー゚)リ「どうしよう」
あたりは一面碧ばかり。
目印になるものなんてまったくありません
泳ぎ疲れた女の子は、徐々に尾びれを動かすことができなくなりました
ミセ; ー )リ「…………」
女の子はどんどん沈んでいきます
透き通った蒼が遠ざかり、段々暗くなっていって
「ああ、人魚だ」「本当だ、人魚だ」
と、声がしたのです
ミセ*゚ー゚)リ(だれ?)
女の子は、ようく目を凝らしてみました
345
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 02:08:36 ID:5efgSSCM0
するとそこには、
「なんてきれいなのだろう」( ・∀ ∀・) 「これなら、さみしくないね」
二つ頭の、醜い怪物がいたのです
実はこの怪物、心やさしく乱暴なことはしないのですが、いかんせん見た目がおそろしいので誰からも嫌われておりました
ですから、怪物はぬくもりに飢えていました
けれども、女の子はそれを知るよしもありません
ミセ; ー )リ「ひっ……!」
動かない尾びれを懸命に動かして、女の子は怪物から離れようとしました。
しかし、尾びれはほんの少しゆらゆら揺れただけでした。
「泳ぎ疲れたのかな」( ・∀ ∀・) 「ならば休ませてあげよう」
怪物は、ひらひらと伸びる腕を伸ばし
、女の子の体をつかまえました
ミセ; ー )リ「や、やだっ!」
必死に身をよじりましたが、怪物は離してくれませんでした
「おうちに連れていこう」( ・∀ ∀・)「そうしよう」
怪物は、棲家である洞窟に女の子を運び入れ、尾びれの手当てをしました
「よくなるまでここにいて」( ・∀ ∀・) 「次の満月までには治るよ」
次の満月といったら、一週間後です
でもそれでは間に合わないのです
ミセ; ー )リ (どうしよう……)
女の子は、すっかり困ってしまいました
346
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 02:10:17 ID:5efgSSCM0
とうとう、約束の日が来てしまいました
けれども人魚は警察署から、女の子は洞窟から出ることができませんでした
川 - )(ああ……)
ミセ ー )リ(交換なんて)
川 - )(するんじゃなかった)ミセ ー )リ
もう二度と、人魚は海に帰ることができないでしょう
だってさっき、婦警さんが「遠いところにある施設」にお引っ越しするのだと、言ったから
川 ゚ -゚)(ごめんなさい)
人魚は、ひっそりと、小部屋で首を吊りました
かたわらに、錆び付いた金色の櫛をおいて
人魚が死んでしまった頃、女の子は魔法がとけてしまいました
けれども、怪物にはそれがわかりませんでした
ミセ ー )リ「…………」
「きれいな尾びれだね」( ・∀ ∀・) 「二つに分かれているなんて、変わってる」
「まるでぼくらのようだ」( ・∀ ∀・) 「たしかにね」
「どうして彼女は口をきいてくれないのかな」( ・∀ ∀・) 「きっと恥ずかしがりやなのさ」
怪物は、わからないままなのです
ずっと、ずっと
347
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 02:10:40 ID:kD8mOsW20
しえ
348
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 02:11:33 ID:5efgSSCM0
交換するようです
おわり
349
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 02:12:33 ID:3tr0B66gO
乙ー
もの悲しいな
おとぎ話と現実の差って感じで
350
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 02:30:33 ID:3tr0B66gO
即興で鬱作品考えたから投下します
ド短編な上に鬱分少なめなんでご容赦ください。
351
:
ノパ⊿゚)はおまえらを鬱のずんどこに叩き込むようです
:2012/12/26(水) 02:31:30 ID:3tr0B66gO
ノパ⊿゚)「うぉぉぉぉ!皆盛り上がってるなぁぁぁぁあ!!
大盛況のようでアタシも嬉しいぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ノパ⊿゚)「やっぱり祭りは盛り上がらないとな!!うん!!!
せっかくのお祭りなんだから、盛り上がってナンボだなうん!!!」
ノパ⊿゚)「じゃあ、ここらでアタシもおまえらを鬱にしてやるぞぉぉぉ!!
おまえらを鬱のずんどこに叩き込んでやるぜぇぇぇぇぇ!!!」
352
:
ノパ⊿゚)はおまえらを鬱のずんどこに叩き込むようです
:2012/12/26(水) 02:32:19 ID:3tr0B66gO
ノパ⊿゚)っ[('A`)ドクオ]ドンッ!
ノパ⊿゚)「さぁ、おまえらはこいつを知ってるよな!!
鬱の代名詞、鬱祭りの主役こと、ドクオだ!!
今回の祭りでも沢山の作品で主役をはってるな!!!」
ノパ⊿゚)「こんな存在が鬱そのもの!のドクオだがな・・・
アタシの手にかかれば・・・こうだ!!」キュキュキュッ
353
:
ノパ⊿゚)はおまえらを鬱のずんどこに叩き込むようです
:2012/12/26(水) 02:33:29 ID:3tr0B66gO
【AAテンプレその1】
( ^ω^)内藤ホライゾン ξ゚⊿゚)ξツンデレ ('A`)おまえら 川 ゚ -゚)素直クール ζ(゚ー゚*ζデレデレ
_
( ゚∀゚)o彡゜ジョルジュ長岡 ノパ⊿゚)素直ヒート (´・ω・`)ショボーン (`・ω・´)シャキン
( ´∀`)モナー ( ・∀・)モララー (,,゚Д゚)ギコ猫 (*゚ー゚)しぃ (*゚∀゚)つー (#゚;;-゚)でぃ
/ ,' 3荒巻スカルチノフ ミ,,゚Д゚彡フサギコ ( ´_ゝ`)兄者 (´<_` )弟者
(*‘ω‘ *)ちんぽっぽ ( ><)わかんないんです=ビロード ( <●><●>)わかってます
<ヽ`∀´>ニダー ( ,,^Д^)タカラ ( ^Д^)プギャー *(‘‘)*ヘリカル沢近 川д川貞子
(・∀ ・)斉藤またんき (-_-)ヒッキー ( ´ー`)シラネーヨ (=゚ω゚)ノぃょぅ ( ゚д゚ )こっちみんな
从'ー'从渡辺さん ('、`*川ペニサス伊藤 从 ゚∀从ハインリッヒ高岡 ( ФωФ)杉浦ロマネスク
|゚ノ ^∀^)レモナ ( ∵)ビコーズ ( ゚∋゚)クックル lw´‐ _‐ノv素直シュール J( 'ー`)しカーチャン
※ショボーンはショボン、ツンデレはツン、デレデレはデレ、ハインリッヒ高岡はハイン、
素直クール・ヒート・シュールはそれぞれクー・ヒート・シューと書かれることが多い
354
:
ノパ⊿゚)はおまえらを鬱のずんどこに叩き込むようです
:2012/12/26(水) 02:34:11 ID:3tr0B66gO
ノハ*゚⊿゚)「ふはははは!どーだぁぁぁあ!!
ドクオの名前をおまえらにしてやったぞぉぉぉぉ!!」
ノハ*゚⊿゚)「これで鬱祭りに登場する全てのドクオは、おまえらになるんだぁぁぁあ!!」
ノハ*゚⊿゚)「どーだ!鬱になるだろう!!
あれだけ鬱に使われたドクオが、全ておまえらの鬱に変わるのだぁぁぁぁ!!」
ノハ*゚⊿゚)「ふはははは!!アタシだって、おまえらを鬱に出来るんだよぉぉぉぉ!!」
355
:
ノパ⊿゚)はおまえらを鬱のずんどこに叩き込むようです
:2012/12/26(水) 02:35:00 ID:3tr0B66gO
ノパ⊿゚)
.
356
:
ノパ⊿゚)はおまえらを鬱のずんどこに叩き込むようです
:2012/12/26(水) 02:36:30 ID:3tr0B66gO
ノパ⊿゚)「・・・だから、さ」
ノハ;⊿;)「アタシを鬱祭りの作品で使っても、良いんだぜ?」
ノパ⊿゚)はおまえらを鬱のずんどこに叩き込むようです
お・わ・り
357
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 02:39:00 ID:3tr0B66gO
鬱々としたの多かったから、鬱の中に笑いを混ぜた結果がこれだよ!!
お目汚しすんませんでした。
358
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 02:46:51 ID:kD8mOsW20
wwwwwwwwww
359
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 02:54:21 ID:TrFYbX2.0
ふいたwwwww
あれ、でも目から塩水が…
360
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:22:00 ID:wkS8xGwY0
投下します
若干エロ注意
361
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:23:02 ID:wkS8xGwY0
五百円。
たったワンコインで買えるものでなにがあるのか。
それははたして君の欲を満たせるものなのか。
そんなの僕はしらねーよ。
他人の嗜好なんか知ったこっちゃねー。
だけど、僕の話を、聞いてほしい。
聞いてくれるなら、僕は君にお金を払ったってかまいやしないよ。
とってもくだらない話なんだ。
いい歳こいてフリーターなんぞやってる僕が、プリンを嫌いになった話を。
どうか、どうか聞いてほしいんだ。
362
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:24:13 ID:wkS8xGwY0
( ´ー`)はプリンが嫌いなようです
.
363
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:25:04 ID:wkS8xGwY0
話は三年ほど前にさかのぼる。
高校を卒業して、なんとなくで居酒屋に勤めた僕はうまく人間関係を築けず、半年でやめてしまった。
それからまもなく、事故で両親が他界して、僕は多額の保険金を手にいれて、マンションの一室に閉じ籠るようになった。
勘違いしないでほしいのだけれども、僕は人間が好きだ。
けっしてコミュ障とかぼっちとか、そういう単語とは無縁であったはずだった。
でも、この時の僕はすっかり参っていて、他人と関わりを持つのがすっかり嫌になっていたのだ。
人間は薄汚くて、他人を容易に踏みつぶし、勝手にいなくなるものだと考えていたのだ。
まったくもっておかしい話だろう?
その通りだ、あの時の僕は完全におかしくなっていた。
有り余る金を少しずつ使えば、誰にも知られずに生き埋めになって、死ねると思っていたのだから。
けれども僕は、人間を嫌いきれていなかった。
僕が引きこもりはじめて、半年が経とうとしていた、真冬のことだった。
( ´ー`)(また来てしまったよ……)
真夜中の公園のベンチで、星空を眺めながら、当時の僕はそう思っていた。
あの日のことはよく覚えている。
ベンチに座る前に寄った自販機で、欲しかった缶コーヒーのボタンを押したら、暖かいココアが出てきて困っていたからだ。
甘いものはあまり好きではなかった。
けれども、暖をとる分には問題なかった。
もし、あの時ココアが出てこなかったら、僕はあの子に会えなかったのかもしれない。
364
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:26:20 ID:wkS8xGwY0
( ´ー`)「…………」
「お兄さん」
(;´ー`)「 !?」
急に、声をかけられたものだから、僕はなにも返事ができずに、そちらを見た。
lw´‐ _‐ノv
貧相な体つきをした、十才くらいの女の子だった。
寒い冬だというのに、袖の伸びた薄い生地のTシャツと、青いジーンズを着た少女の視線は、僕の両手に釘付けだった。
lw´‐ _‐ノv「お兄さん、それ、飲まないの?」
( ´ー`)「あ……うん、」
その時、僕は彼女がココアを欲しがっていることに、ようやく気がついた。
( ´ー`)「……いる?」
僕がそう言った時の、彼女の顔は、とても嬉しそうで。
lw*´‐ _‐ノv「ありがとう」
小さな彼女の手の冷たさが、余計に際立った。
365
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:27:15 ID:wkS8xGwY0
( ´ー`)「……きみ、ここでなにしてたんだよ?」
lw´‐ _‐ノv「お兄さんこそ、なにしてたの?」
質問を質問で返されて、僕は困惑した。
僕はなんにも考えずにこの公園に来ていたからだ。
( ´ー`)「……散歩」
lw´‐ _‐ノv「そうなんだ」
適当な言葉を信じた彼女は、その次にこう言ってきた。
lw´‐ _‐ノv「これ、いくら?」
(;´ー`)「え?」
なんてことのない、ただの小さい缶のココアだ。
たかだか百二十円の、されど彼女には大事な情報だったらしい。
lw´‐ _‐ノv「ふぅん」
( ´ー`)「それがどうしたんだよ?」
lw´‐ _‐ノv「じゃあ少しおまけして、十五分そばにいてあげる」
( ´ー`)「は?」
わけのわからない言葉に、僕は思わず呟いてしまった。
なんで、十五分?
そもそも、なんのために?
lw´‐ _‐ノv「あ、忘れてた」
いけないいけない、と小声で、それから優しくこう名乗ったのだ。
lw´‐ _‐ノv「わたしは、妹屋のシュー。一時間五百円で、『お兄さん』のいうことをなんでもききます」
(;´ー`)「!?」
366
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:28:40 ID:wkS8xGwY0
ちょっと待て、これってやばいんじゃないの?児童売春とか、人身売買とか。
ヤのつくこわーい自由業のお兄さんとかがこの子の後ろにいるわけ?
とかなんとか考えていたら、背筋がぞっとした。
関わらない方がいい、絶対。
lw´‐ _‐ノv「お兄さん、」
(;´ー`)「な、なんだよ」
lw´‐ _‐ノv「妹屋は、わたし個人でやってることだから」
だから、気にしないで。
と、彼女はなんともいえないまなざしで、僕を見た。
( ´ー`)「…………」
逃げるタイミングを失ってしまった。
当時はそう思っていた。
だけど、実際は違ったんだ。
いびつな形でも、自分を必要としてくれたから。
だから、僕は彼女から離れられなかった。
( ´ー`)「……いつから、やってるんだよ」
lw´‐ _‐ノv「妹屋?」
僕がうなずく。
彼女はココアを一口飲んで、答えた。
367
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:29:33 ID:wkS8xGwY0
lw´‐ _‐ノv「四ヶ月くらい前から」
( ´ー`)「……なんで、」
lw´‐ _‐ノv「ご飯が食べたいからだよ。お父さんは今刑務所だし、お母さんに神様のところにいるから、一人なの」
淡々と語られたそれは、あまりにも重々しくて。
心のどこかで、「この世で一番不幸な
人生」を背負っているのだという自己陶酔を、粉々に、ぶっ壊した。
lw´‐ _‐ノv「ご飯を食べるには、お金が必要なんだよ?」
そんなことも知らないの、と無垢な声が、僕に突き刺さる。
ずきずきと痛む。
それと同時に、どうしてこんな幼い子が、あんな現実を抱え込んで、早すぎる労働をしなければいけないのだろうか、と。
助けたい、そう思ってしまったんだ。
( ´ー`)「君、名前は?」
lw´‐ _‐ノv「シューだよ」
( ´ー`)「一時間、五百円だっけ」
lw´‐ _‐ノv「うん」
僕は、スウェットのポケットからありったけのお金を取り出した。
そして、ぽかんとしているシューの手にそれを握らせた。
( ´ー`)「今手持ちはこれしかないけど、でも本当はもっとある」
だから、君の時間を買わせてくれ。
そういう前に、彼女はお金を突き返した。
lw´‐ _‐ノv「お兄さん」
( ´ー`)「なんだよ、足りないのか?」
lw´‐ _‐ノv「違う。わたしは、わたしの身を守るためにも、たくさんのお金をもらうことはしたくないんだ」
368
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:30:56 ID:wkS8xGwY0
lw´‐ _‐ノv「あまりにたくさん時間を差し出しすぎると、何されるか分かったもんじゃない。首輪をつけてはだかで遊ばれるようなことはもうしたくないの」
その言葉の意味を、理解することができなくて。
いや、理解したくなくて。
ベンチに置かれている、数枚の千円札が、急におそろしいものに見えてきたのだ。
lw´‐ _‐ノv「とはいえね、お兄さん。やっぱりわたしもお金は欲しいんだ」
こくり、とココアを飲んでシューは言う。
lw´‐ _‐ノv「信頼すべき人物だと判断したら、そのお金はもらわせてもらいます」
いやに大人びた発言だった。
けれども間違いなく彼女は子供だった。
lw´‐ _‐ノv「あ、もう時間過ぎてた」
左手に着けた、かわいらしいキャラクターものの時計を見て彼女はそう呟いた。
lw´‐ _‐ノv「わたしはこの時間なら、いつでもここの公園にいるよ」
他のお兄さんに買われなければね、と付け加えて、彼女は公園を出ていった。
振り向きざまに、
lw´‐ _‐ノv「ココア、ありがとう」
と言って。
369
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:32:45 ID:wkS8xGwY0
その日から僕は、躍起になってシューを助けようとした。
最初は一時間しか買わせてもらえなかった。
けっして変なことはしなかったんだよ。
ただ、真冬の公園のベンチで、なるべく彼女の興味をひきそうな話をしただけだった。
時々、お菓子を買うこともあった。
しかし大体そういうとき、彼女はこう言った。
lw´‐ _‐ノv「レシート見せて」
( ´ー`)「……はい」
僕が持ってきたお菓子が五百円以内であることを確認して、そうしてようやく彼女はお菓子に手をつけて、お菓子代を差し引いた分だけのお金を受け取るのだ。
思えば色々なお菓子を彼女に貢いできた。
しかし彼女の心を唯一掴むことができたのは、たかだか百円で買えるプリンであった。
lw´‐ _‐ノv「プリンはね、特別だよ」
プラスチックのスプーンでプリンをつつきながら、シューは言った。
lw´‐ _‐ノv「昔からプリンが好きで」
( ´ー`)「へぇ」
lw´‐ _‐ノv「……そういえば誕生日に、お母さんがプリンのケーキを作ってくれたこともあったなぁ」
( ´ー`)「うまそうだな」
370
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:34:45 ID:wkS8xGwY0
lw´‐ _‐ノv「おいしかったよ。でももう二度と食べられないだろうね」
この時、僕はシューの母親が神様のところにいるという話を思い出した。
当時の僕は、てっきりそれを亡くなったものだと考えていた。
本当に亡くなっていたならば、まだ彼女は救えたはずなのに。
lw´‐ _‐ノv「お兄さんは、神様って信じる?」
( ´ー`)「うーん、多分?」
lw´‐ _‐ノv「神様ってそんなに偉いのかな」
( ´ー`)「偉いんじゃねーの?」
lw´‐ _‐ノv「お母さんは、偉いって言ってる。でも、神様もご飯を食べるためには、お金が必要なんだよ」
lw´‐ _‐ノv「神様は、いつもお母さんからお金をもらわないと生きていけないんだ」
( ´ー`)「…………」
lw´‐ _‐ノv「変だよね、全知全能の神様なのに、お金がいるなんて」
お兄ちゃんは、そう思わない?と、彼女は聞いてきて。
僕はなんて答えたのか、まったく覚えていない。
ただ、それで彼女の時間を長く買うことはできなかった。
本当のきっかけは、もっと……えげつない形で。
未だに僕は罪悪感を覚えている。
371
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:36:00 ID:wkS8xGwY0
彼女と出会って一ヶ月が経とうとしていた頃。
僕は毎夜公園に通いつめて 、毎日一時間だけ彼女を買っていた。
ところがたった一日だけ、彼女が公園に来なかった日があった。
もしかして、なにか用事があって、来れなかったのかもしれない。
当時の僕は真っ先にそう思った。
実際は、自分が見捨てられてしまったのでは?とか思ってビクビクしていたのだけれども。
その翌日の夜。
今度は、いた。
lw´‐ ー‐ノv
饐えた笑顔を浮かべながら、ベンチに横たわって。
(;´ー`)「シュー……!?」
lw´‐ ー‐ノv「ああ、お兄さん」
彼女の体は、冷たかった。
いつからここにいたのだろう?
(;´ー`)「シュー……」
lw´‐ ー‐ノv「ねえ、お兄さん。体を売る側がこんなこと言うのはおかしいんだけどさ」
lw´‐ ー‐ノv「どうか、一晩買ってくれませんか」
(;´ー`)「金ならいくらでも払うよ!」
( ´ー`)「だから、嫌なことは忘れろよ」
lw´ _ ノv「……ありがとう」
( ´ー`)「僕の住む部屋に来なさい。お風呂に入らないと、風邪をひいてしまうよ」
lw´‐ _‐ノv「……うん」
シューの手を繋ぎ、僕はマンションに向かった。
彼女の体から漂う、栗の花の匂いを無視して。
372
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:36:52 ID:wkS8xGwY0
風呂あがりの彼女は、すっかり体が暖まったらしい。
いくらか緊張もとけたようで、ぽつぽつと話し始めた。
lw´‐ _‐ノv「……信頼してたお客さんにね」
( ´ー`)「うん」
lw´‐ _‐ノv「おしっこを飲まされたの」
( ´ー`)「……うん」
lw´‐ _‐ノv「無理矢理裸にされて、でも、わたしは妹だから。お兄さんのいうことは、絶対だから」
( ´ー`)「…………」
lw´‐ _‐ノv「お金がないと、生きていけないから」
lw´ _ ノv「でも、苦いし、気持ち悪かった」
あなたみたいなお兄さんだけだったらいいのにな、なんて。
抑揚のない声で、シューは呟いた。
( ´ー`)「……僕は、シューにひどいことしないよ」
lw´‐ _‐ノv「うん、」
会話が途切れる。
どうしようか考えて、冷蔵庫の中身を思い出した。
( ´ー`)「……プリン、食うかよ?」
lw´‐ _‐ノv「…………」
なにも言わなかった。
けれども、彼女はうなずいた。
コンビニで買い溜めしたかいがあった、と思いながら、冷蔵庫からそれを出して。
渡した時に、彼女は言ったんだ。
lw´‐ _‐ノv「お兄さんと家族だったらよかったのに」
と。
373
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:37:59 ID:wkS8xGwY0
それから、シューは僕の家にいる時間が長くなった
とはいっても、真夜中から明け方までの六時間、値段にして三千円という、一日の四分の一しか買えていないのだけど。
それでも、僕といた時はシューの表情はとても柔らかで。
大好きなプリンをつついている彼女の姿を見るのが、僕のささやかな幸せだった。
彼女を救えているのだと、驕っていたんだ。
ある日、ぱたりと彼女は公園に現れなくなった。
見捨てられた、と思った。
あるいは、他の「お兄さん」に、盗られてしまったのだと。
( ´ー`)「…………」
嫉妬、悲しみ、憎悪、不安、自己嫌悪、諦め。
そんな黒いものが、僕を食い荒らしていった。
一週間ほどして、別の考えが浮かんだ。
もしかしたら彼女は幸せになれたのかもしれない、宗教に傾倒していた母親の元から離れて、施設に入ったのかもしれない、と。
どちらにせよ、彼女は僕の部屋に、もう来ない。
その事実を受け入れるために、僕は冷蔵庫に入っていたプリンを地道に食べて処分した。
プリンは舌がしびれるくらい甘かったように思えた。
374
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:40:06 ID:wkS8xGwY0
二週間が経とうとしたある日、突然インターホンが鳴った。
lw´‐ _‐ノv「お兄さん、わたし」
その声は、僕の欲していたものだった。
僕は急いで扉を開けて、彼女を部屋のなかに引き入れた。
相変わらず彼女はガリガリだった。
( ´ー`)「シュー……今まで心配したんだよ……?」
lw´‐ _‐ノv「さいごに一度、お兄さんに会いたくて」
( ´ー`)「さいご?」
lw´‐ _‐ノv「……引っ越すことになって」
( ´ー`)「そうかよ……」
元気でな、と僕はシューの頭をなでくりまわした。
シューは、なんともいえない表情で僕を見た。
lw´‐ _‐ノv「ねえ」
( ´ー`)「なんだよ?」
lw´‐ _‐ノv「さいごに、お兄さんと一緒にプリン食べたいな」
この時、冷蔵庫にはプリンが残っていなかった。
それをシューに説明したら、
lw´‐ _‐ノv「……残念だな」
と、彼女は言った。
( ´ー`)「コンビニに買いにいこうか?」
lw´‐ _‐ノv「いや、時間がないから」
例のキャラクターものの腕時計を見て、シューは言った
lw´‐ _‐ノv「……じゃあ、お元気で」
それが、シューの最期の言葉だった。
子供らしくない、いやに大人びた言葉だった。
375
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:41:51 ID:wkS8xGwY0
しばらくして、手紙が届いた。
シューからじゃあない。
僕の両親を轢き殺した加害者の男からの謝罪の手紙だ。
なんとなく、それに目を通して。
ある一文に、僕は吐き気を催した。
「ヒートが、愛娘のシューを道連れに」
(; ー )「…………」
道連れに、命を絶ってしまいましたが、わたしは人殺しの罪を償い続けようと思います。
つまり、僕は。
シューの両親から奪った金で、彼女を救った気でいて。
しかも、彼女はいなくて。
プリンも食べさせられなかった。
(; ⊿ )「ああ、」
僕のしてきたことは、ただの自己満足。
これで、話はおしまい。
プリンを見るとね、どうもあの子のことを思い出してしまうんだ。
お金?
まだまだたくさん、シューの父親からもらってるよ。
でも、もう手をつける気にはならない。
僕はただ飯を食らうボンクラな神様にはなりたくないんだ。
聞いてくれてありがとう、助かったよ。
はい、五百円。
376
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:44:27 ID:wkS8xGwY0
>>374
最後の最後にミスった
× 僕はただ飯を食らうボンクラな神様にはなりたくないん だ。
〇 僕はただ飯を食らうボンクラな神様のようにはなりたくないん だ。
です、話はおわりです
377
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:53:01 ID:aOjkibDk0
おつおつー
投下しま
378
:
12月25日のようです
:2012/12/26(水) 03:54:19 ID:aOjkibDk0
( ^ω^)「えー、はい。では、これより第1225回喪男会議を始めますお!」
(´・ω・`)「ワーワー」
( ´_ゝ`)「ヒューヒュー」
( ^ω^)「野太い歓声などいらぬ。殺意が沸く」
( ^ω^)「それはそうと、しょぼん!」
(´・ω・`)「んえ、なに?」
( ^ω^)「今日は何の日だお?」
(´・ω・`)「キリストが生まれた日?」
( ´_ゝ`)「そういうボケはいいから」
( ^ω^)「お前さ、ホンットそういうとこ空気読めないよね」
(´・ω・`)「ぶち殺すぞ、てめえら」
( ^ω^)「しょぼんのくだらないボケはいいとして」
(´・ω・`)「おい」
( ^ω^)「そう、今日はクリスマス!聖夜です!」
(´・ω・`)「おい」
( ´_ゝ`)「浮かれたカップルが蔓延る日だな」
(´・ω・`)「聞けよ、おい」
( ^ω^)「性夜じゃねえんだよ!聖夜なんだよ!!」
( ´_ゝ`)「まあ、俺ら彼女いないからね。こんな時期にカップル見たら憤死するよね」
(´・ω・`)「いい加減泣くぞ」
('A`)「しょぼん、黙って」
(´;ω;`)「ウッ……」
379
:
12月25日のようです
:2012/12/26(水) 03:55:02 ID:aOjkibDk0
( ^ω^)「まあ、そんな喪男共でね、集まってね」
( ^ω^)「なにやるって、そりゃ鍋ですよ、鍋」
( ^ω^)「野郎共、材料は持ってきたか!」
( ´_ゝ`)「はい」
( ^ω^)「……何これ?」
( ´_ゝ`)「S○YJOY」
( ^ω^)「なんで!?」
( ´_ゝ`)「え?闇鍋って聞いてたんだけど?」
( ^ω^)「ちげーよ、なんで闇鍋なんぞしなきゃいけないんだよ」
( ´_ゝ`)「いいじゃん、美味しいよS○YJOY?」
( ゚ω゚)「単品でも、美味いかは微妙だよ!?」
( ^ω^)「まあ、いい。次!しょぼん!」
(´;ω;`)「ウッ……」
( ^ω^)「……何これ?」
(´;ω;`)「S○YJOY」
( ゚ω゚)「だから、なんでだよ!!」
( ^ω^)「次!ドクオ!」
('A`)「え、ごめん」
( ^ω^)「まさか……」
('A`)「うん、S○YJOY」
(#゚ω゚)「ああああああああああああああ、もおおおおおおおおお!!!!」
380
:
12月25日のようです
:2012/12/26(水) 03:55:43 ID:aOjkibDk0
(#゚ω゚)「フー……フー……」
( ´_ゝ`)「まあまあ、落ち着けよブーン」
( ´_ゝ`)「とりあえず、飲もう。酒ならいくらでもあるしさ」
( ^ω^)「……おー、じゃあとりあえず」
(´;ω;`)「ウッ……」
( ´_ゝ`)「ほら、しょぼんもいつまでも泣いてんな。酒持て、酒」
(´;ω;`)「オウ……」
( ^ω^)「ドクオ、持ったかお?乾杯するお?」
('A`)「あー、ごめん」
( ^ω^)「お、早く持ておー」
('A`)「や、そうじゃなくて」
( ´_ゝ`)「?」
( ^ω^)「なんだお?」
('A`)「悪いけど、彼女に呼ばれてるから帰るね」
( ゚ω゚)( ゚_ゝ゚)(´゚ω゚`)「「「えっ!!!???」」」
おしまい。
381
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 03:56:35 ID:aOjkibDk0
ほぼ実話。
僕はしょぼんでした
382
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 04:19:56 ID:9G/6hNKA0
おつ
俺は一人で過ごしてたけど
投下終わりました
キャッチボール、のようです
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1356460039/
383
:
◆R6iwzrfs6k
:2012/12/26(水) 07:16:50 ID:o.dx5uEU0
('A`) クリスマスは過ぎ去った……
( A ) 今年も一人だった……
('A`) でも、今年は鬱祭があったから
('∀`) 一人じゃなかった
('∀`) いやぁ、いいね、祭っていうのは
('A`) なんだかんだで現在、計28作品がまとめられた
('A`) エロが多いのがちょっと予想外だったが……
('A`) どれもこれも質の高い鬱ばかり
('A`) 年末の忙しい時だっていうのに、祭に参加してくれてありがとう
('∀`) 楽しかったぜ、お前ら!
384
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 07:24:45 ID:3tr0B66gO
鬱ー!
さぁて、仕事頑張るか・・・
385
:
◆R6iwzrfs6k
:2012/12/26(水) 07:26:19 ID:o.dx5uEU0
一週間お疲れ様でした!
年末の忙しい時期にこれだけ多くの鬱作品が集まりとても嬉しく思います
初めて企画を立てたのでとても緊張していましたが、無事に済みほっとしています
参加者のみなさん、ならびにまとめの行きずりトマトsocietyさん、また企画立案に協力いただいた方々皆さん、ありがとうございました
以下は反省会、感想などのスペースとさせていただこうかと思います
投下終わったのにこちらのほうへ「投下したよ!」という報告をしていないどじっ子はどうぞ今日中に報告のほうをよろしくお願いします
386
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 09:31:36 ID:8qwHJ5yE0
欝祭り、投下致しました
心は後悔に涙するようです
http://jbbs.livedoor.jp/internet/13029/
387
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 10:00:09 ID:WqSovfg60
終了時刻夜7時だと思ってた
388
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 16:23:23 ID:P5oIxKJ.0
間に合わなかった・・・鬱だ
389
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 16:40:06 ID:Rn6pNEN2O
完結していないのでも大丈夫でしたら、参加作品の仲間にしてください
∬ _ゝ )にぶんのいちのようです( <_ )
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1356440553/
390
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 17:16:12 ID:3tr0B66gO
間に合わなかったならのなら
普通にスレ立てて投下すればいいじゃないか(ゲス顔)
391
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 18:14:37 ID:.fzPXzGg0
終わったな
あとは感想書くだけ?
392
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 18:19:42 ID:9RjTe82Q0
またやつが感想絵スレをたてるのだろうか......
393
:
名も無きAAのようです
:2012/12/26(水) 21:05:42 ID:Qzmiyo4.0
感想?ここで書けばいいじゃない!
お勧め作品とか書けばいいじゃない!
394
:
名も無きAAのようです
:2012/12/27(木) 06:44:36 ID:G.MUgx72O
みんな乙
395
:
名も無きAAのようです
:2012/12/28(金) 10:15:44 ID:alvFD6ugO
∬ _ゝ )にぶんのいちのようです( <_ )
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1356440553/
本日完結の予定でしたが書き溜めがバクにより全消しの被害にあい、投下が不可能になりました…
予定が立たない状態でずるずるするのは申し訳ないので参加を辞退させてください
ただでさえ、中途半端な状態で参加してしまったのに本当にすみません
396
:
◆R6iwzrfs6k
:2012/12/28(金) 14:17:03 ID:RNWtJlew0
>>395
まず今までお疲れ様でした
書き溜めが消えてしまったショック、お察しします…
トマトの管理人さんと相談した結果、未完という形で鬱祭作品としてまとめたいとのことでした
主催自身もにぶんのいちはとてもおもしろい話だと感じていたので、ぜひまとめてもらえたいのですが…
せっかくですから辞退は取り消してみませんか?
また、時間がかかっても完結したものを見てみたいとは個人的には思うのですが、まとめにのせるかどうかの最終的な判断は
>>395
さんに任せます
よろしくお願いします
397
:
名も無きAAのようです
:2012/12/28(金) 15:05:59 ID:LJPcIlr.0
皆さん乙でしたー
ところで今回の祭で面白かった・気に入った・オススメな作品を教えてたもれ
自薦他薦は問わないわよ(チラッ
398
:
名も無きAAのようです
:2012/12/28(金) 17:02:12 ID:1Wp3SUokO
>>397
個人的には、れんれんのようですとある罪人の話。
今時の英雄は〜、も好きだ。
399
:
名も無きAAのようです
:2012/12/28(金) 20:04:12 ID:fPsuFIW60
じゃあ簡単にお気に入り作品の感想を
或る阿呆の半生。
( ・∀・)の半生を書いた作品。
他の鬱祭り作品とは明らかに雰囲気が異なり、鬱のベクトルもまた違う。
短く、読みやすい文章なのでさくっと読めるが、心にズギャンとくる。
終末のようです
久しぶりに会った幼馴染の('A`)とζ(゚ー゚*ζ、そしてブーンの話。
短いため何言ってもネタバレになりそうな作品。二人は幸せになれたのだろう、きっと。
やや猟奇的な表現があるため閲覧注意。
('∀`)「 クリスマスイヴの予定がいっぱいで忙しいwwwwwwwwwwwww」ようです
誤爆したスレの乗っ取りで参加した特殊な作品。
内容は('A`)と( ^ω^)がドクオの家でだらだらと過ごすギャグ。
かなり気軽に読める上に面白く、オチは実にドクオらしい。ドクオに幸あれ。
('A`)メリー・クリスマスのようです
クリスマスに出社する社会人('A`)の一日の話。
かなり淡々と進むので、他の作品と比較するとかなり読みやすい部類に入ると思う。
最後のレスの文章には元気付けられた。
400
:
名も無きAAのようです
:2012/12/28(金) 20:25:41 ID:CM9k0ayc0
自分は
川 ゚ -゚- × - --- 从-ー-( ´∀`・・・・
が好きだな。
書き方が面白かった。
401
:
名も無きAAのようです
:2012/12/28(金) 23:39:48 ID:alvFD6ugO
>>396
395です
わざわざこんな不義理者のために貴重な時間を割いて話し合って頂けたとは…
主催様、並びにトマト様、丁重な対応をしていただき感謝の言葉もありません
本当にありがとうございます
まさか未完でもまとめて頂けるとはまったく思っておらず、正直に言いましてかなり嬉しかったです
まとめてもらうことは昔からの夢でしたから…
大変心苦しいのですが、お言葉に甘えさせてもらってもいいでしょうか?
シナリオは出来ていますし、一度は書き上げた作品ですので、あまり期間を開けずに完結させることを約束します
コロコロと意見を変えて申し訳ありませんが、どうかよろしくお願いします
402
:
名も無きAAのようです
:2012/12/28(金) 23:40:23 ID:T43zPxbo0
鬱祭けっこう盛り上がっ……いや、むしろ盛り下がったなぁ
403
:
◆R6iwzrfs6k
:2012/12/29(土) 01:21:59 ID:TvX/knxE0
>>401
いえいえ、完結するのを楽しみに待っています
どうぞじっくり創作してくださいな
話は変わりますが、そういえば「はい俺ー!」をしていなかったのでしてみようかと思います
皆さんもすればいいんじゃないかな…
作者:塔と民話のサーガのようですとか
参加作品:れんれんのようです、それぞれの生き方、のようです、終末のようです、( ´ー`)はプリンが嫌いなようです、交換するようです
あと後日各作品の感想とか書いていきたいと思ってます
404
:
名も無きAAのようです
:2013/01/07(月) 00:48:32 ID:0rMEQewA0
巻き込まれ規制で鬱祭りにレス参加すら出来なかった…鬱だ…
クオリティの高さに脱帽したぞ、みんな乙
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