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人間の証明をするようです

180名も無きAAのようです:2012/11/08(木) 21:23:00 ID:VlxC339M0


( ФωФ)「でも、この離れとあのアパートは、父さんと母さんが遺してくれた唯一のものであるから……」

(*゚∀゚)「あっ、……」


 沈痛な空気が流れる。
 廊下に膝を着いたまま項垂れる杉浦に、空気を読んだミセリも持ち上げたバケツをそっと下ろした。
 柱時計の秒針がしきしきと沈黙を刻む。


( ФωФ)「やはり、大切に使いたいなって、思うであるよ」

(*゚∀゚)「……そ、か……。ごめん、良く知らないのに、オレ……」


 これまた空気を読んだ少女が振り上げていた腕(ねじくれなう)をゆっくりと降ろし、端の切れた唇を噛む。
 杉浦は随分ときれいになった廊下を優しく撫でる。何よりも大切な家族をいたわるような手付きをミセリの視線が追った。
 目を伏せていた少女を、形容しがたい燐光がふわふわと包む。それとともにアニメっぽいSEも無く、少女の満身創痍な体が癒されていった。


( ФωФ)「……まぁ、それはそれでいいとして、」

(*゚∀゚)「…」

( ФωФ)「……」

( ФωФ)「……えっなんで治ってるであるか。そういうのはやりなの? 我輩も出来る?」


 出来ません。
 やっぱり洗剤を取ってこよう、と一大決心を終えた杉浦は立ち上がり、少女を見やり、目を逸らし、もっかい見て首を傾けた。
 その隣に寄ったミセリが少女の血で汚れた杉浦の服を引く。


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