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( ´ー`)先生の戦う生徒指導のようです
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新スレでございます。またしばらくこちらでお世話になります。
この作品は厨二バトルの皮を被った説教系ギャグです。
シリアス3:ギャグ7でまったりゆっくり投下していきます。
ありがたきまとめ様(イケメン)
http://boonsoldier.web.fc2.com/sidou.htm
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逃げる不良、追う巨乳。正直メンタルはち切れそうだが、俺は捕まるわけにはいかない。
なんせ伊藤の目的は『先生を倒し、何の邪魔も無くなった状態での俺とのレズプレイ』。
俺が先生を愛してることが許せない伊藤は、先生を倒さなければ気が収まらないという。
俺が負けたら伊藤は下の階に行ける。それすなわち、先生に伊藤の魔の手が伸びるということ。
だから俺は止まれないんや! 俺の貞操には先生の命がぶら下がってるんや!
だがしかし、そうこう言ってる間に俺の体には異変が起きていた。
≡≡≡从;゚∀从(クッソ、やべぇ……呼吸が……!!)ゼハーゼハー
息が続かない。吸っても吸っても苦しいだけだし、頭も痛くなってきた。
そりゃそうだ。いくらスタミナの祭典との呼び声高い俺と言えども、朝から不眠不休で現在明け方5時近く。
その上で現在のダッシュ。こんだけの負荷をかけられて、限界が来ない訳が無い。
('、`*川≡≡≡「ハインが息を荒げている……すなわちこの空間にはハインの吐息が満ちている……!! スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」
≡≡≡从;゚∀从「畜生ぉぉぉぉぉ色んな意味で気持ち悪ぃぃぃぃぃ!!!」
一方、俺の背後のもののけは走りながら息をめっちゃ吸うという荒技を見せていた。
俺と同じ時間走り続けてなおかつ大暴れしてるというに、汗1つ垂らしてすらいねえ。
勿論、普段のコイツにこんな持久力あるわけがない。全て『能力』の効果だ。
('、`*川≡≡≡「てか、もう諦めたらどーよ? 『スタミナ×100』の私から逃げ切れるワケ無いんだし」
≡≡≡从;゚∀从(……『人間計算機(モンスター・カリキュレーター)』……!!)ハァハァ
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『人間計算機(モンスター・カリキュレーター)』。人間でありモンスターでもある伊藤にピッタリの能力名だ。
伊藤は自他問わず人のパラメータを操れる。それこそ人の限界を超えられるくらい。
それによって、現在伊藤のスタミナはいつもの100倍となっている。
伊藤のスタミナ100倍というと、多分照英の5倍くらいだ。
≡≡≡从;゚∀从(……てか、アイツ……楽しんでやがる……!!)
伊藤の能力ならスピードを増加させたり、なんなら俺のスピードを減らしたりも出来る。
なのに伊藤はそれをせず、ただ俺の体力が底をつくのを舌なめずりしながら待ってやがる。
猫の狩りの仕方かよ! 普段はタチなのに性格はネコなんですね、ってか! 死ね!
从;゚∀从つ(こうなったら……真っ向勝負だ……!!)キキーッ
('、`*川≡≡≡「ほ?」
俺は走るのを一旦やめ、猪みたいに突っ込んでくる伊藤の方に手をかざす。
逃げ切れねぇならここでぶっ潰すまでだ! シラネーヨ組の特攻隊長ナメんなよ!
从#゚∀从つ「そんなに舐めたきゃ床舐めてろや!! プラマイグラビ……!!」バッ
⊂('、`*川≡≡≡「はい、『《重力±》の効果×0』っと」フッ
≡≡≡┏从;゚∀从┛「まぁそうなりますよねぇぇぇぇぇっ!!」ピューッ
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('、`*川≡≡「いやぁ、別に受け止めても良かったんだけどねぇ。重力プレイとか斬新やん」
≡≡┏从;゚∀从┛「なんで俺はこんなヤツに苦戦を強いられているんだ!」
ちくしょぉぉぉぉぉ!! 俺の重力攻撃が出す前からなかったことにされたぁぁぁぁぁっ!!
重力攻撃がこんな簡単にあしらわれていいのか!? 否!! 重力は全国の厨二の憧れでなければならない!!
だというのにこのITかぶれはぁぁぁぁぁ!! エンターキー叩く時にカッコつけんなやぁぁぁぁぁっ!!
≡≡┏从;゚∀从┛(くっそ……このままジリ貧になるまで逃げるしかねぇのかよ……!!)トタタタ
('、`*川≡≡「うふふぅ……万事休すって感じぃ……?」シュタタタ
『重力±』が通じない以上、今の俺は伊藤から逃げることしか出来ない。
だが、いつまでも逃げ切れるワケが無い。そのうち伊藤に捕まってアッーだ。
どっからどう見ても詰んでやがる。さっきから脳内で華原仁美の『あきらめましょう』が永遠リピートしてやがる。
そんな八方塞がりの俺を見て、背後の色魔がポツリと囁いた。
('、`*川≡≡「ねぇハイぃン、焦ってるでしょう……? 焦ってる時の汗の匂いよぉ……?」クスクス
≡≡从;゚∀从そ「え、お前俺の匂いで焦ってるかわかんの!? キショッ!!」
('、`*川≡≡「もう諦めてもいいんじゃないのぉ……? アンタは充分頑張ったって……」
≡≡从;゚∀从「……」
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例えば。今諦めれば、俺はあらゆる苦痛から解放されるだろう。
('、`*川≡≡「これ以上頑張って何なのぉ? 私に勝てない以上、この苦しみは終わんないのよぉ?」
≡≡从;゚∀从「……」
伊藤は、俺が自分の意志で屈しない限り、その底無しの体力でいつまでも追ってくる。
だが俺が一言「参った」と言えば、伊藤は喜び勇んで俺の百合っ気をMAXに上げるだろう。
俺が先生の為に諦めないのが気に食わないのだから、俺が諦めればレズにしない理由がない。
('、`*川≡≡≡「辛いでしょ、キツいでしょ? もういいのよ、全部忘れてイチャイチャしようぜ」
≡≡从;-∀从「……」
そうなれば、めでたく相思相愛ラブラブ百合カップルの出来上がり。
俺は伊藤にメロメロになり、今俺を悩ましている全てを忘れることが出来る。
そう、全て。能力のことも、体力のことも。そして、下で戦ってる―――。
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た
('、`*川≡≡≡「さ、言っちゃいな? 『先生のことは忘れる』ってさ……」
―――先生のことも。
≡≡≡从#゚∀从「バ―――――――――――――――――――ッカ!!!!!」クワァァァッ
Σ('、`;*川≡≡≡「ぁいや!?」ビクッ
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た≡≡从#゚∀从「バカか、お前はバカか!! イタリア人っぽく言えばヴァッカーカ!!」プンスカプップー
('、`;*川≡≡「あらやだ、怒らせちゃった? あぁん、怒り方もキューティ……」アタフタ
≡≡从#゚∀从「お前はアレだな! 14年も一緒にいるのに俺のことをこれっぽっちも理解してねぇな!!」
('、`;*川≡≡「なっ……」
≡≡从#゚∀从「いいかバカ! 俺が頑張ってんのはなぁ、全部『好きな人』のためだ!」
('、`;*川≡≡「好きな人……? それって、ま、まさか……!!」トクン
≡≡从#゚∀从「先生に決まってんだろ! 何を期待してんだ!」
≡≡从#゚∀从「よく聞け、俺は先生のために能力を手に入れた! 先生のために強くなった!」
≡≡从#゚∀从「そして何より、先生に再び仕えるために同じ時代に生まれ変わった!」
≡≡从#゚∀从「わかるか!? 俺は俺のためじゃねぇ、先生のために頑張ってんだよ!!」
≡≡从#゚∀从「それが何だ、先生を忘れろだぁ!? 無理だよ、死んでも忘れらんなかったんだからな!!」
≡≡从#゚∀从「前世から繋がる俺と先生の絆!!
『たかが14年』の関係で打ち消せると思ってんじゃねぇよぉぉぉぉぉっ!!」ババァァァン
( 、 ;*川≡≡「――――――――――っ……!!!」
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能力のことも、体力のことも。全ての懸念事項をほったらかして、俺は叫んだ。
先生を忘れられるわけねぇだろ。お前は呼吸の仕方を忘れろって言われて忘れられんのかよ。
先生は俺の全てだ。守れと言われたら守るし、しゃぶれと言われたら嬉々としてしゃぶる。
そんな絆を断てとか、いくら幼なじみでも許さんぞ! このセクハラホルスタインが!
( 、 ;*川≡≡「……逃げながら言っても何も格好良くないわよ……」パタタタ
≡≡从;゚∀从「うるせえ! 俺自身が一番よくわかっとるわ!」デデデデ
ま、啖呵切ったところで事態は何も好転してないんですけどね!
むしろ声張り上げたから喉がめっちゃ渇いてきた! 給水ポイントねぇのか!
≡≡从;゚∀从(クッソ、伊藤もちょっとはスピード緩めろっつーの……!!)
( 、 *川≡≡「……」
≡≡从;゚∀从(こうなったら覚醒するしかない! 見てろよ、俺自身が『重力±』になることで……!!)
( 、 *川「……」ピタッ
≡从;゚∀从そ「ぁおい!?」ズザーッ
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冷静に考えるとハインもなかなか気持ち悪い
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今まで喜色満面の笑みで追っかけてきた伊藤が、不意に足を止めた。
おいおいどうした、逃げなきゃならんのにびっくりして俺も止まるというポカやらかしちゃったじゃないか。
从;゚∀从「い、伊藤ーぅ? どうした伊藤ーぅ、行っちゃうよーぅ……?」オソルオソル
( 、 *川「……」シーン
俺が声をかけても、伊藤はうつむいたまま微動だにしない。
今までの伊藤だったらキャーハインの声ーとか言って狂喜乱舞してるはずなのに。
逆に怖ぇよ、今までが「動」の恐怖ならこれは「静」の恐怖だよ。
从;゚∀从そ(……待てよ……? これもしかしたら「行きなさいよ」のパターンじゃねぇの!?)ピーン
そうだ、なんかこういうパターンどっかの漫画で見たことある!
これアレだ、仲の良い2人が戦うも、情に負けて逃がしてしまうパターンだ!
そんで逃がした後、「上手くやんなさいよ……」って1人静かに涙流すパターンだ!
そんでなんやかんやで裏切りがバレて大ボスに始末されて、その死が俺を怒りによる覚醒へと導くパターンだ!!
::从;゚∀从::「い、いとぉう……!! ただの淫売だと思ってたが、なかなか情のある淫売だったのな……!!」ジーン
( 、 *川「……」
≡≡≡┏从;゚∀从┛「よっしゃ、お前の粋はしかと受け取った!! お待ちなすって先生ぇぇぇぇぇっ!!」シュタタタタ
( 、 *川「……」
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【('、`*川side】
≡≡≡┏从;゚∀从┛ ベルモットサマァァァァァ
( 、 *川「……」
―――好きな人の背中が、どんどん小さくなってゆく。
彼女が向かう場所は、何よりも、誰よりも大切な、先生の場所。
『たかが14年』の付き合いの私とは比べものにならないくらい大切な人の場所。
( 、 *川「……」
私は変態だ。レズビアンかつペロリスト、それに加えてハーレム願望。それが私の本性だ。
その本性を、私は14年間完璧に隠し続けてきた。『クールな優等生』を演じ続けてきた。
何のため? 言うまでもない、ハインに気味悪く思われないために他ならない。
嫌な奴と思われてもいい。ただ、恋心を知られて距離を置かれたら、私は生きていけない。
大好きな幼なじみとの『腐れ縁』という関係を保ちたい一心で、私は彼女を騙し続けてきた。
( 、 *川「………おかしくない……?」ボソッ
その結果が、この仕打ちだ。
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::( 、 #*川::「たかが14年って何よ……小学生が就職するくらいの年月よ……!?」プルプル
叶わない恋だなんてとうの昔に理解してた。それでいいと思ってた。
::( 、 #*川::「てか、前世って……! 気持ち悪い、何でヤンキーがそんなリスカ女みたいな厨二妄想しちゃってんの……!?」ブルブル
誰よりもハインと長い付き合い。その事実だけで充分だった。
::ヽ( 、 #*川::「……『人間計算機(モンスター・カリキュレーター)』、ディスプレイ集合……!!」ブォン
例えハインが誰かを好きになっても、私の方がハインと過ごした時間が長い。それだけで良かった。
::( 、 #*川::「『戦闘要項(バトルファクター)』ON、……『重力負荷』、常時×0……!!」カタカタカタカタ
その事実だけは揺るがないって、信じてた。
::( 、 #*川::「ハイン……好き、好き好き好き……好き好き好き好き好き、好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き……!!」カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ
―――なのに。
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『てめぇを倒して先生への手土産にしてやんよ……!!』
『俺は前世から先生に仕えることが決まってんだから』
『まぁお前に会う以前に、前世で俺と先生は逢ってるけどな』
『嫌がる女の脳味噌弄くって惚れさすような奴に、ハインはやらん!』
『―――――たかが14年―――――』
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ふ ざ け ん な ――――
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【从 ゚∀从side】
从;゚∀从「……んあ……?」ピタッ
何かに呼ばれた気がして、ふと後ろを振り返る。
この距離じゃ伊藤の声も届かないってのに何だろう。幻聴か?
どうやら脳内の酸素が限界みたいだ。こりゃ先生に口移しで補給してもらいませんとな!
≡≡┏从;゚∀从┛「ハッ!! そぉぉぉぉぉうだ先生だぁぁぁぁぁっ!!」バビューン
そうだ、幻聴なんざに足止め食らってる時間は無ぇ!
俺は今すぐ先生のもとに向かわなきゃなんねえんだ! コンマ1秒も無駄に出来ねぇんだ!
とにかく今は走る! そのためなら酸素だろーが窒素だろーがいくらでもくれてやらぁ!!
≡≡≡┏从;゚∀从┛「よぉぉぉぉぉっしゃ階段発見じゃぁぁぁぁぁっ!!」
そうこうしてる間に、俺の目に下階へと続く階段が飛び込んできた!
ぃよっしゃあ待ってて下さい先生! 間もなく貴方のナイトが馳せ参じます!!
今頃俺を心待ちにしてくれているであろう先生のため、俺は階段を降り―――
Σ从; ∀从≡≡≡「っばんなっ!!」バッチーン
―――ようとして、見えない力に弾き飛ばされた。
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从;゚∀从ゞ「痛っ……ちょ、通れねぇじゃねぇか! 痛っ!!」ヒリヒリ
何も無い空間に猛烈に打ちつけた鼻をさすりながら、俺はもう一度階段に手を伸ばした。
確かに何も無い。何も無いのに、まるで壁があるがごとく手が進まない。
今の俺を大道芸人が見たら、新進気鋭のパントマイマーとしてスカウトしにくることだろう。
从;゚∀从「てか何だよ伊藤……『行きなさいよ』じゃなかったのかよ……嘘つき……」
この見えない壁が取っ払われるのは、その階の戦いに決着がついた場合のみ。
つまり下階に行けないってことは、伊藤がまだ負けを認めていないってことだ。
じゃあさっきの無言の敗北感は何だったんだ! 俺ジーンってなっちゃったじゃねぇか!
从;゚∀从(クソ、てことはやっぱり伊藤倒さなきゃなんねえんじゃん……ぬか喜びさせんなよ……)
「……………」
从;゚∀从(しゃあない、今は隠れて体力回復しよう……伊藤も撒けたわけだし……)
「………ィィィィィ…………」ド
从;゚∀从「チッ、また幻聴かよ……どうせなら先生のボイスでウィスパーしろよ……」
「……ィィィィィィィィィィン………!! ………ィィィィィィィィィィィィィィィ……!!」ドドドドド
从;゚∀从「……あれ? 幻聴どころか幻覚まで……」
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┗( 々 #*川┓≡≡≡≡≡「ハアアアァァァァァッイイイイイイィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン!!!!!
スキスキスキスキスキシュキシュギジュギィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィッ!!!!!」ドドドドドドドドド
从;゚Д从「おおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!??」
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イルカに犬、チンパンジー。「知能」が高い動物は大して珍しい存在じゃ無い。
ただ、それに加えて「理性」を併せ持ってんのは、このデッカい地球で人間だけらしい。
つまり理性を手放しちまえば、人間なんてちょっとデカいサルと変わらない。
以上のことは、昔『どうぶつ奇想天外』で千石先生が言ってたことの丸パクリだ。
( Д゚#*川「ハァハァ……ァイン、ミジュケダ……ジュキ……!!」グルルル
::从;゚∀从::「うわうわうわうわうわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!
『伊藤』が『かつて伊藤だったナニカ』にぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!」
まぁ噛み砕いて言うとね! 伊藤がちょっと目を離した隙に人間辞めてたということね!
目ぇ血走ってるしヨダレ垂れ流してるし! 女芸人でもここまで女捨てたりしねぇぞ!?
アレか、悪霊に魅入られたか!? ちくしょう悪霊め、取り憑く体選べや!
( 、 #*川「ハァイン、アイン……!! 好き、ズギィ……!!
シュキ、ジュギ……生きとし生ける全てのモノの中で群を抜いてジュギィ……!!」フシュルルル
::从;゚∀从::「ひえぇぇぇぇぇエロエロエッサイムエロエロエッサイム悪霊よ出て行けぇぇぇぇぇっ!!」
( 、 #*川「……好きだがら……傷つけたく、ながっだ……!!」ハァハァ
从;゚∀从「エロ……?」
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::( 、 #*川::「ずっど、ずっど好きだっだ……分娩台で隣り合った時から、ずっど……!!」ゴゴゴゴゴ
从;゚∀从そ「出生時から!? あり得ねえだろ、てか出生時の記憶あんのかよ!!」
::( 、 #*川::「これは余談だげど……ワダシのママはレズで、パパはホモ……!!」ゴゴゴゴゴ
从;゚∀从「お前同性愛界のサラブレッドじゃねぇか! なるべくしてこうなったのな!」
なんだこれ、野生化した伊藤からつらつらとレズのルーツが綴られていく!
コイツこんな激白するために理性かなぐり捨てたわけじゃねえよな!? シラフでやれよ!
::( 、 #*川::「そう、ワダシは変態……アンダは14年間変態と共に年を重ねてぎたのよ……!!」
从;゚∀从「怖いことを言うな! 二度とアルバムめくれなくなるだろ!」
::( 、 #*川::「……でも、変態でも……!! この恋は本物なのよ……!!」
从;゚∀从「!! ……」
::( 、 #*川::「わがっでんのよ……わだしは『指揮帝』に洗脳されてで、アンタは敵……」ブルブル
::( 、 #*川::「『指揮帝』に刃向かうアンタを、殺じてでも止めなきゃなんないなんでわがっでんのよ……」ガクガク
::( 、 #*川::「……でも、幼なじみとして、ひどりの女とじて……!!
アンタを、好きな人を傷つけるなんでこど、絶対したぐながっだ……!!」プルプル
从:゚∀从「……伊藤……」
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ところどころ獣人みたいになりながらも、伊藤は思いの丈をボロボロと吐き出していく。
思い起こせば、伊藤はどんだけ俺を舐めまわしにかかろうが、直接攻撃だけは絶対してこなかった。
それが、洗脳されながらも伊藤が貫き通した、不器用すぎるプライドだったのだろうか。
从;゚∀从(……俺はこの話をどんなテンションで聞けばいいんだ……)
いや、いい話っぽい雰囲気だけどだいぶおかしいぞ? ペロペロは純愛に含まれないぞ?
俺がどんな顔で話聞けばいいのか困ってると、伊藤は唸りながら言葉を続けた。
( 、 #*川「……だから……アンタには自分からギブアップしてほしがったのに……」ガルルル
( 、 #*川「全然諦めない……そればかりか、あたしとの麗しき14年間をたかが呼ばわり……!!」
( 、 #*川「もういいわよ……そっちがその気なら、あたしのものにならないって言うなら……!!」フッ
从;゚∀从そ(!! 来―――)
⊂≡≡≡( Д #*川「ちょっとくらい痛い目見てもらってもいいわよねぇっ!!!」ガスゥゥウッ
从: ∀从≡≡「ぅがっ!!」カハッ
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避けるとか防ぐとか、そういう判断をする隙すら無く。
伊藤の繰り出した何の小細工も無いパンチは、無防備な俺の腹を撃ち抜いた。
口ん中に血の味が広がる。流血沙汰は磔ドMの仕事だろうが、アイツどこにいるんだ。
( 、 #*川「フゥゥゥゥ……どーよ、『拳速』をギリギリまで引き上げたパンチは……!!」
从; ∀从「うぷ……いきなり腹パンとか、お前は三原じゅん子か……」ガフッ
油断も余所見もしちゃいない。単純に、目で追えなかった。
それほど伊藤の拳は速い。ミートポイント次第ではあばら逝っちゃってたぞ。
そんな伊藤は目ぇギラギラさせながらハアハア言ってる。さっきまでとはハアハアの意味合いが違う!
从;゚∀从「ぐへぇー……お前、どんだけ数字いじくってんだよ……バグチートかよ……」ペッ
( 、 #*川「フゥゥゥゥ……!! 戦闘に使えそうな数値は全部引き上げたわよ……!!
拳速、脚力、体力、防御力、動体視力、唾液の分泌量etc.……!!」
从;゚∀从そ「唾液の分泌量!? 何でだ、戦闘に唾液が役立つタイミング無いぞ!?」
( 、 #*川「唾液がいっぱい出れば、傷だらけのアンタを舐めた時に役立つでしょうが!!」
从;゚∀从「そういうところはそのまんまなのかよ!! タチ悪くなっただけじゃねぇかよ!!」
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( 、 #*川「何はともあれよ……作戦変更、アンタはボッコボコにして気絶させる……!!
そんで下に降りて先生を殺して、最終的にはペロペロペロリンチョよ……!!」ゴゴゴゴゴ
从;゚∀从「そのオチは変わんないんだ! 一番練り直してほしい部分だったんだけどな!」
○≡≡( Д #*川「やかましぃぃぃぃぃ!! ほらほらどんどん私の愛を受け止めてもらうわよぉぉぉぉぉ!!!
好き好き好き好き好き好き好き好き好きぃぃぃぃぃっ!!!」ズババババババ
从;゚∀从「うおぉぉぉぉぉスタープラチナみたいだぁぁぁぁぁっ!!」ガガガガガ
ワニワニパニックを彷彿とさせるような高速パンチのラッシュを、身を屈めながら耐え忍ぶ。
急にファイトスタイル変わり過ぎだろ! 魔裟斗かよ!
从;゚∀从(……だが、ガード出来れば結構凌げるな……)ガガガガガ
パンチを受け続けてわかったことだが、伊藤はパンチ力に関してはそんなに上げてない。
伊藤の目的は俺をいたぶること。ゆえに一撃では殺さず、じわじわと痛めつけるつもりなのだろう。
だが、だからと言っていつまでもこのラッシュは耐えられないし、伊藤も冷静さを取り戻すかもしれない。
从;゚∀从(つまり、伊藤が我を失っている今が最大のチャンス!!)
○≡≡( Д #*川「ああああああぁぁぁぁぁぁぁ!! 好きだわぁ、めっちゃ好きだわぁぁぁぁぁっ!!!
好きだからこそ拳に力も入るわぁぁぁぁぁっ!! 愛で空が落ちてくるわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ダガガガガ
从;゚∀从「こっち作戦練ってんだから集中させろやぁぁぁぁぁっ!!」
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なんだよコイツ、物理的ダメージと精神的ダメージを同時に与えてくんじゃねぇよ!
だが残念だったな伊藤! ハインちゃんの超頭脳は既に勝利の方程式を導き出しちゃったぜ!
吠え面かくなよ伊藤! だからと言ってアヘ顔を晒すなよ伊藤!!
○≡≡( 、 #*川「ソイヤソイヤソイヤぁぁぁぁぁ!! 防いでばっかじゃ勝てないわよぉぉぉぉぉ!!
なんせ私の体力は底無しだからねぇぇぇぇぇ!! そうまるで恋のように!!」バババババ
从;゚∀从つ「ハッ、この本家クレイジーサイコレズが……そうやってソイヤソイヤ出来んのも……」ブォォォォ
伊藤の猛攻をガードしながら、こっそりと『重力±』を発動させる。
とはいえ、この至近距離で伊藤に重力負荷をかけたら俺まで巻き込まれちまう。
だから、「伊藤」に「負荷」はかけない。俺がやるのは全く逆!
从;゚∀从≡≡≡「 い ま の う ち じ ゃ こ ら ぁ っ ! ! ! 」ピューン
( 、 #*川≡「!!!」グラッ
「俺自身」にかかる重力を「軽減」させる!!
重力に縛られなくなった俺の体は伊藤の攻撃により、風船のように吹き飛ばされる。
こうすることでダメージを抑え、伊藤から距離を取ることが出来るって寸法よ!
細かい物理法則とかは気にすんな! 所詮は学の無い14歳の戯言だ!
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从;゚∀从(そんですかさず『重力±』解除! 伊藤の体勢が崩れた今が大チャンス!!)シュタッ
从;゚∀从つ(今までは発動する前に×0されてたが、今の伊藤にそれは不可能!)サッ
从#゚∀从つ「行くぜ伊藤ぉ……!! 幼なじみのよしみだ、最大出力で縛り付けてやる……!!」コォォォォ
( 、 #*川「――――っ!!!」
从#゚∀从つ「『 1 2 0 % 荷 重 《マキシマムグラビティエイション》』 ! ! ! 」ドパァァァン!!!
从;゚∀从つ「……………あり?」シーン
( 、 #*川「こんなこともあろうかと、オートで重力×0になるよう設定しておきました」
\从;゚∀从/「そんな殺生なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
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○≡≡( Д #*川「はいそんなわけでズドーン!!!」ズドーン
从; ∀从≡「こすたりがっ!!」ガツーン
なんじゃそりゃぁぁぁぁぁっ!! なんでそんなこともあろうと思ったんじゃぁぁぁぁぁっ!!
やべぇじゃん、手詰まりじゃん! 身体能力底上げした伊藤に肉弾戦では勝てっこねぇし!
ちょっとは付け入る隙を残せやぁぁぁぁぁ!! 備えあれば憂いなしかぁぁぁぁぁっ!!!
○≡( Д #*川「ダララララぁぁぁぁぁっ!! 怒ってるのは私だけじゃないのよぉぉぉぉぉっ!!
これはミカ(レズ)の分! これはアヤナ(レズ)の分!!
そしてこれがナターシャ(レズ)の分よぉぉぉぉぉ!!!」ドガガガ
从;゚∀从「知らないレズの怒りを俺にぶつけんなぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! 誰だぁぁぁぁぁっ!!」
止まらない伊藤の百烈拳、それをただ耐えることしか出来ない俺。
逃げられない、避けられない、攻められない。俺の全てが伊藤には通用しない。
もはや俺に出来ることは、伊藤の恋人としてこの身の全てを委ねることのみ―――>( 、 #*川
从;゚∀从「勝手なナレーション挿入すんな!! 思ってねぇかんな最後の方!!」
しかし実際は、まんざらでもないと思っているハインなのであった(CV:キートン山田)>( 、 #*川
从;゚∀从「ちびまる子ちゃんみたいにすんな!!」
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( 、 #*川「全く……本当に諦めの悪い子ね……(CV:キートン山田)」
从;゚∀从「声戻せや! キートンさんには日曜6時に帰ってもらえや!」
( 、 #*川「まぁ、へばってもらっても困るけどね……私の愛はまだ1/3も伝えきれてないんだから……!!」ユラァ
从;゚∀从「うっせバーカ……俺の純情な愛情は先生が予約済みなんだっつーの……」ハァハァ
( 、 #*川「……」
息も絶え絶えになりながら、俺はキートン伊藤に精一杯の強がりをぶちかます。声帯操る能力者かコイツ。
絶体絶命なのはわかってんだよ、だけど俺が諦めたら先生が危険であぶねえんだよ!
だから俺は諦めねぇ! 諦めないでって真矢みきに振り返りざまに言われたんだ!
从;゚∀从「にゃろう……テメェ肘出せ、俺の雷神拳(ファニーボーンクラッシャー)を叩き込んで……」
( 、 #*川「……口を開けば先生先生……あんな疲れた顔のおっさんがよくて、なんで私じゃダメなのよ……」
从;゚∀从「女だからだよ!! 俺の異性愛とお前の同性愛を比較対象にすんな!」
( 、 #*川「……変わんないでしょ……同性だろうが異性だろうが、どっちの恋も叶わないんだから……」
从;゚∀从そ「!! ……」
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( 、 #*川「アンタがどれだけ想おうが、先生は妻子持ち。アンタを異性としてなんか見ちゃいない」
( 、 #*川「一緒よ、私達は。叶わない恋に夢中になってる、気持ち悪いガキんちょよ」
( 、 #*川「……だからこそ、わかるでしょ……? 好きな人が振り向いてくれない辛さも、それを受け入れざるを得ない苦しみも……」
( 、 #*川「一緒にいた時間を、『たかが14年』で切り捨てられる絶望も……!!」
( Д #*川「わかるでしょぉ!? 受け止めてよ、私の怒りを、悲しみを、愛を!!!
アンタなら理解してくれるわよねぇ!! 他の誰でもない、私が愛したアンタなら!!」
从; ∀从「……」
今まで自分が積み上げてきたものを全て捨てて、伊藤は心の丈をぶちまけた。
正直、伊藤の言うことはめっちゃよくわかる。東進の授業ばりによくわかる。
俺も伊藤も、端から見ればただのイカレた中学生だ。何も違わない、ただ恋愛対象が違うだけ。
それゆえに伊藤の言う辛さも苦しみも理解出来る。相手に突き放される絶望がいかほどのものかも。
俺だって、先生に面と向かって拒絶されたらどうなるかわからない。首もげちゃうかもしれない。
从; ∀从「……わーったよ、たかが14年っつったことは謝るよ……」
( 、 #*川「ハッ、今更謝られても私の怒りと性欲はとどまることを……」
从;゚∀从「でもな……だったらそっちだって理解してくれるよな……?」
( 、 #*川「……何をよ……エイヒレの美味しさとかならまだ理解出来ないけど……」
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从;゚∀从「確かに俺とお前は同じタイプだよ……性に溺れたド変態だよ……」
从;゚∀从「俺だって先生に嫌われたら臓物吐き出すくらいショックだし……それに関してはすまなんだ」
( 、 #*川「ふんだ、今更謝られてもね……今度一緒にサンリオショップ行ってくれないと許さないわよ……」
从;゚∀从「でもなぁ、一緒だからこそわかんだろ? 俺が先生を諦めらんねえことくらい!」
( 、 *川「………」
从;゚∀从「好きになったらもう止まらない!! 周りのことなんか考えられない!!」
从;゚∀从「例え他人に好かれようが、相手に嫌われようが気持ち抑えられない、曲げられない!!!」
从#゚∀从「 そ れ が 俺 達 じ ゃ ろ が い ! ! !
恋 す る 乙 女 っ て も ん じ ゃ ろ が い ! ! ! 」バァァァン
从∫#゚∀从∫「わかるよな!? お前ならわかってくれるって知ってんぜ!? 奇しくも幼なじみだから!」キシャーッ
○≡( Д #*川「……わかってるわよ、だからこそムカつくのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」グァァァァ
从つ;゚∀从つ「よっしゃぁぁぁぁぁノープランだがかかって来いやぁぁぁぁぁ!!!」ブァァァァ
-
「そのガールズトーク、オレも混ぜてくれヨ」
( 、 #*川「!! 何奴!!」
从;゚∀从そ「なにやつ!?」
「フゥ……遅れてゴメンなハイン……だいぶ手こずったヨ……」
从;*゚∀从「ハッ! その癖のある語尾は、まさか……!!」クルッ
「でももう大丈夫だ、オレがお前を守るヨ……そう、このオレ……」
,
-
<ハハ ロ -ロ)ハ/「 ハ ロ ー 三 宮 が ! ! ! 」ババーン
从;゚∀从「えええええええええええええええお前ええええええええええええええええええええええええええええ!!!??
先生かと思ったああああああああああ語尾にだヨとか付けるから先生かと思ったああああああああああああ!!!」
ハハ ロ -ロ)ハ「何を言ってるんだヨ、オレは前からコウイウ喋り方ダーヨ」
从;゚∀从「そんな喋り方じゃなかっただろうが!! そんな一人称でもなかっただろうが!!」
ハハ ロ -ロ)ハ+「ソレはともかくペニサスサン……オレは簡単に妹になるほど軽いオンナじゃネーヨ……?」ゴゴゴゴゴ
( 、 #*川-::;;「フフフ……良いわーヨ、2人まとめてオレが可愛がってあげるんダーヨ……!!」ゴゴゴゴゴ
从;゚∀从「お前らは緊張感ってもんをシラネーのかーヨぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
.
-
【数分前・3階】
(゚、゚;トソン『ーーー、という作戦なのですが……』
ハハ;ロ -ロ)ハ『………』ゴクリ
/ ゚、。;/『そんな……それしか無いの!? 不破さんの方はともかく、伊藤さんに、そんなこと……!!』
へ( ^Д^)へ『壁です』
(゚、゚;トソン『無論、肉体的にも精神的にも危険な作戦です……そして何より、貴女方の信念に根本から反する……。
ですからこの役割は、私が請け負って……』
ハハ ロ -ロ)ハ『……NO……その役割は、ワタシにやらせてオクンナマシ……』
Σ(゚、゚;トソン『えっ……!?』
へ( ^Д^)へ『壁です』
/ ゚、。;/『なっ……だ、大丈夫なのハローさん!? だって貴女、確か……!!』
ハハ;ロ -ロ)ハ『……言いたいコトがありマシテネ……ペニサスサンにも、ハインサンにも……』
へ( ^Д^)へ(壁って暇だな……)
-
【2階・ビロード&フォックス安静中】
( ><)「えーと、『聖騎士』の『し』ですから……し、し……『疾風怒濤』!!」
爪'ー`)y‐「ほぅ、小癪だねぇ。じゃ、『ウォーターカッター』の『た』で」
(;><)「えー、また『た』ですかー!? 『淘汰』とか『ハイパーメディアクリエーター』とかで散々使ったじゃないですか!」
爪'ー`)y‐「フッ、『他言無用』や『ターンエンド』はもう使っちまったぜ? そろそろ年貢の納め時かい?」
(;><)「ふぐぅ、た、た……あっ、た、『タルタロス』!!」
爪'ー`)y‐「ほう、まだそんな隠し玉を持ってやがったか。ヘヘ、まだまだ楽しめそうだな……」
(;><)「フフフ……『カッコいい言葉しりとり』はここからが本番です……!!」
/ ゚Д。#/「 な ー に や っ て ん だ 男 子 ぃ ぃ ぃ ぃ ぃ ! ! ! 」クワッ
爪'ー`)y‐「 ! ! ? 」(><;)
-
/ ゚、。#/「これだから男子は!! 人が頑張ってる時に遊んでるような輩は非常識よ!?」プンスカプップー
(;><)「す、鈴木さん!? 何でここに、てか何で標準語なんですか!?」
/ ゚、。;/「あっそうだ、狐ヶ崎君いるんだ……清雅の淵に置き去りにされたグリモワールの生贄!」
爪'ー`)y‐「『そんなことより、不破さんはどうしたの!?』だとよ」
(;><)「普通に喋れるんなら普通が一番いいんですけど!」
(゚、゚;トソン「ハァハァ、置いてかないで下さいよ鈴木さん……急に『非常識臭が!』とか言って走るから……」ツッテケテー
(;><)「あっ、レズだ!」
(゚、゚;トソン「違いますよ! とんだご挨拶!」
爪'ー`)y‐「違うぜ若内。そこにいるのは暗い井戸から掬われた白い燕だ。そうだろう?」
(゚、゚;トソン「違いますよ!! 違うかどうかよくわかりませんけど!!」
(;><)「この感覚久方ぶりなんです!」
-
/ ゚、。;/「岩壁に咲く一輪のクロッカスは聖母が掴む神話のプロローグ!」
爪'ー`)y‐「『そんなことはどーだっていーのよ! 我々がすべきことは現状把握よ!』だとよ」
(゚、゚;トソン「そうですね! 教えて下さい若内君、不破さんはどこですか!?」
(;><)「不破さんは僕らをボロ雑巾にした後1階に……てか何で都村さんがいるんです!? 敵やん!」
/ ゚、。;/「深遠に放り込まれしワイヴァーンの息吹は英霊を讃える……」
爪'ー`)y‐「『ということは、今1階には不破さんと沢近さん、そして先生がいるってことよね……』だとよ」
(゚、゚;トソン「ええ、かつ誰も上がって来ないということは、少なくとも先生はやられていないということ……」
┓(;><)┏「ねぇ、何で都村さん溶け込んでるんですか!? そしてハローさんはいずこへ!? ホワイ!?」
/ ゚、。;/「鏡の縁のハンプティダンプティが陥る久遠の墓……」
爪'ー`)y‐「『そしてさっき聞こえた絶叫……声質から察するに、沢近さんのものとみて間違いない……』だとよ」
(゚、゚;トソン「つまり、先生は沢近さんを撃退し、現在は不破さんと交戦中の確率が高いですね……」
(;><)「わかんないんですぅぅぅぅぅ!! 疎外感が凄いんですぅぅぅぅぅ!!」
-
⊂/ ゚、。;/「光の都のダイダロス……悠久回廊に佇む残響!」ガシッ
爪'ー`)y‐「『となると一刻の猶予も無いわね……何呆けてんの若内君、行くわよ!』だとよ」
(;><)つ「ぴぇっ!? 行くってどこになんです、僕はまだ何もかもわかんないんです!」グイッ
/ ゚、。;/「ゼロの世界で崩壊の時計を眺める機械仕掛けのアリス!
(狐ヶ崎君はここで都村さんの指示を仰いで! 常識の範囲内でね!)」
爪'ー`)y‐「フッ、了解だ。波打ち際でチャプチャプ戯れてんのにも飽きたしな」
(;><)「双方何言ってるのかわかんないんです! 通訳の変更を所望するんです!」
≡≡≡⊂/ ゚、。;/「アダムとイブの林檎に隠された地獄変のカタストロフ!!
(とにもかくにも来やがりなさいな! 都村さん、あとはシクヨロ!!)」ピューッ
≡≡≡(;><)つ「わかんないんですぅぅぅぅぅ!!!」ピューッ
ヾ(゚、゚;トソン「寂しいんで早めに戻ってきてくださいねーっ!!」ブンブン
爪'ー`)y‐「さて都村、俺は思いのままに気のままに風と話してればいいんだっけか?」
Σ(゚、゚;トソン「鈴木さんに何を吹き込まれたんですか!?」
-
爪'ー`)y‐「よし、やってやろうぜ。俺達の歌声で世界をスタンディングオベーションさせてやろうぜ」
(゚、゚;トソン「そんな意図はありませんよ! 我々の目的は先生の救出です!」
爪'ー`)y‐「先生の? だったら話は早ぇ、1階に行こうぜ。そう、眩い木洩れ日のように」
⊂(゚、゚;トソン「腹立つ……!! いや、そうもいかないんですよ……これを見てください」パリッ
爪'ー`)y‐「ほぉ……コイツぁ旅人の道を寝っ転がってふさぐ巨人の大いびきじゃねぇか」
(゚、゚;トソン「何がどう見えてるんですか! これはその階の敵が戦闘不能にならない限り別階に行けなくするバリアです。
2階の担当は不破さん、その不破さんは1階にいる。わかりますね?」
爪'ー`)y‐「ああ、結局戦争を無くすのはお偉いさんのスピーチじゃなくて風来坊のギターだってことだろ?」
(゚、゚;トソン「わかってない! つまり不破さんが気絶でもしない限り、誰もこの階段を通れないってことです!」
爪'ー`)y‐「なるほど、つまり俺がやるべきことは歌の力でバリアを打ち消すことだな?」
(゚、゚;トソン「やれるもんならやってくださいよ!
今から行うのは、そのバリアを逆手にとった作戦です……!!」
爪'ー`)y‐「ところで、何で都村は普通に仲間面して溶け込んでんだ?」
Σ(゚、゚;トソン「今更!!!??」
-
【 1階 シラネーヨVSデレ 】
*( - -)*「……スゥ……スゥ……」キゼツー
*(*- -)*「……うへへ……まさか、私がホリプロスカウトキャラバンで優勝するなんて……」ムニャムニャ
『米』ボソッ
*(;- -)*そ「!?」ビクッ
『米……米米米……インディカ、コシヒカリ……米米、米米米米米……神尾米……』
*(;- -)*「う、うぅぅぅん……米がぁ……米がホリプロを埋め尽くすよぉ……」ウーンウーン
『米に抗うのではありません、米を受け入れるのです。さすれば道は畦道の如く拓かれる』
*(;- -)*「こ、米を……受け入れる……」
『米こそがこの世の心理……米は地球を救う……24時間米テレビ……!!』
*(;- -)*『うぅぅぅ……さくらふぶきの……おこめのそらに……』
*(;‘‘)*「ってどういうこっちゃねん!!!」ガバッ
lw´‐ _‐ノv「チッ、気ぃ失ってる間に刷り込み洗脳したろうと思ってたのに」チッ
*(;‘‘)*「マジで何やってんの!?」
-
\lw´‐ _‐ノv>「やぁヘリィ、お目覚めいかが? 下半身がコビトカバになる夢は見れたかい?」シャキーン
*(;‘‘)*「見れるか! うぅ、脳内で米っ米ループしてるよ……焼き付いてるよ……」
lw´‐ _‐ノv「フフフ……これからはパンに抱かれながらも米の夢を見るアバズレ生活が待ってるぜ……」
*(;‘‘)*ゞ「何言ってんの!? うぅ、頭クラクラする……何があったんだっけ……」
lw´‐ _‐ノv「思い出してヘリカル……!! 農業高校を受けると決めたあの夏を……!!」
*(;‘‘)*「覚えが無いんだけど! そうだ、私は先生に負けて、説教されて、気絶して……」
lw´‐ _‐ノv「それを漁師が鉄砲で撃ってさ。煮てさ。焼いてさ。食ってさ」
*(;‘‘)*「うるせぇなもう! ていうかなんでシューちゃんいるの!? 今更だけどさ!」
lw´‐ _‐ノv「何を言いなさる。私は風……どこにでもいてどこにもいない……」コォォォォ
*(;‘‘)*「イラつく! だったら先生は? 私倒した後どうなったんよ?」
lw´‐ _‐ノvσ「あー、先生なら、ほれ」チョイ
*(;‘‘)*「んあ?」クルッ
-
::ζ(゚ー゚;*ζ::「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁきゃめるくらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっち!!!」ギュゥゥゥゥッ
(;´Д`)「っこ、っああああああああああっ!!!あっ、痛、ああああああああんああああああああっ!!!
もげちゃうもげちゃう首もげちゃうクビネーヨになっちゃうぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!!」ギリギリギリ
*(;‘‘)*そ「 ! ! ? 」バギャーン
(;´ー`)「んがぁっ、あっ、ヘリカル! おはよう、ちょっと助けてもらえるかヨ!?」ギリギリギリ
*(;‘‘)*「無茶言うなよ! 寝起きの幼女に無茶強いるなよ!」
(;´ー`)「ですよねぇぇぇ……じゃ、じゃあシュール……!!」ギリギリギリ
≡≡┏lw´‐ _‐ノv┛「やべ、歯医者の時間だ!」ドピューン
(;´Д`)「しゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」
,
-
【( ´ー`)side】
::ζ(゚ー゚:*ζ::「うおぉぉぉぉぉっ!! これぞ不破家に代々伝わるキャメルクラッチですぅぅぅぅぅっ!!!」
::(;´Д`)::「お前の先祖プロレスラーかヨぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
*(;‘‘)*「どういう状況だこれ! 寝起きの一発でなんだこれ!」
不破に目を付けられてから約1時間。なんやかんやあって、俺は首を絞められていた。
お前柔道メインじゃねぇのかよ! なんでガッツリしたプロレス技なんだよ!!
さっきからタップしてんのに全然やめてくんねぇし! レフリー呼べレフリー!
(;´ー`)(てか、不破の自己評価の低さがこんな形で効いてくるとは……!!)
そんで、ずっと不破に関節をとられまくっているうちに、わかったことがある。
知っての通り、不破の戦闘力は規格外。なんとびっくり、熊倒したことあるらしいぜ。
にも関わらず、彼女は自分自身をタニシより弱いと思い込んでいる。
その自己評価の低さは一見弱点っぽいが、実はそうじゃない。むしろ真逆、とんでもない武器だった。
::ζ(゚ー゚:*ζ::「すいません先生、弱い私が先生を倒すには全力キャメルクラッチしか無いんですぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」ギュゥゥゥゥ
::(;´ー`)::「絶対他にあるヨぉぉぉぉぉ!! 一緒に模索していこうヨぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
自分を弱いと思い込んでいるがゆえに、不破は絶対に手を抜かない。
-
獅子搏兎。百獣の王ライオンは、自分より全てが劣るウサギを狩るのにも全力を尽くすと言う。
要するに格下相手でも手を抜くなヨってことわざだが、これがなかなか難しい。
仮に自分がボブサップばりのゴリマッチョだったとして、涙目で震える幼女をボッコボコに出来るか?
俺には多分ムリ。例え幼女に100億の懸賞金がかかっていたとしても、本気で殴るとか良心的にムリ。
その結果、幼女に股間のボブをサップされてKOされちゃうかもしれない。そのくらい、自信と油断は密接なのだ。
ζ(゚ー゚;*ζ「うわあああもっと締めなきゃぁぁぁぁぁ!! 殺らなきゃ殺られるぅぅぅぅぅぅぅ!!!」ギュムゥゥゥ
(;´ー`)「殺らネーヨぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!! てか殺れネーヨぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」ギリギリギリ
*(;‘‘)*「すげぇ! 特に理由のわからない暴力が先生を襲ってる!」
ところがぎっちょん、このライオンさんは自分をバッタか何かだと勘違いしちゃってる。
その結果、ウサギな俺を圧倒的格上だと思い込み、食われまいと全力でかかってくる。
ヽ(;´ー`)ノ「くっ、毎度お馴染みワックスエスケープ!」ヌルッ
ζ(゚ー゚;*ζ「あぁん、掴んでも掴んでも逃げていく……幸せとおんなじですね……」
(;´ー`)そ「ここにきて厨二らしさが顔を出した! ポエム系だったんだ!」
すなわち、圧倒的パワーを持ちながら油断も慢心もしないモンスターの出来上がりってわけだ。
この野郎ぉぉぉぉぉ!!! 不破デルタこの野郎ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
-
┗ζ(゚ー゚;*┗ζ「さ、流石先生……このキャメルクラッチで落ちなかったのは先生と熊だけです……」ゴゴゴゴゴ
(;´ー`)「マジで!? 俺とんでもないところと並んだな!」プカプカ
*(;‘‘)*「……? はて……?」
さて、どうしよう。今まで技をかけられてはワックスでヌルっと抜けるを繰り返してきたが、それも限界に近い。
何故ならワックス乾いてきちゃったんだよ! 普通に廊下に艶が出てきたんだよ!
くっそー、カーワックスとかヘアワックスとかいっぱい持ってくれば良かった!
(┛;´ー`)┛「くっそ……俺が口からワックスを出せる能力者だったなら……!!」プカプカ
*(;‘‘)*「……せんせ、せんせー……そこでポーズ決めてるワックス臭いせんせー……」
┗(´ー`;┗)「何だヨ! よい子は家庭科室行って寝てなさい!」グルン
*(;‘‘)*「そのポーズで振り返るな! いや、先生って説教しか能力無いよね……?」
(;´ー`)「そーだヨ、今そんな基本設定おさらいしなくてもいいだろうヨ!」
*(;‘‘)*「だよねー……だったらさ、何で先生プカプカ浮いてんの……?」
(;´ー`)「だーかーらー、俺が浮くなんてサザエさんが24歳ってことくらい基本設定……」プカプカ
-
( ´ー`) プカプカ
*(‘‘)*
ζ(゚ー゚*ζ
(´ー` ) プカプカ
*(‘‘)*
ζ(゚ー゚*ζ
ガビ―――プカプカ (;´ー`)「 浮 い て る ! ! ! 」ζ(゚ー゚;*ζ*(‘‘;)*――――――ッン
,
-
ヽ(;´ー`)ノ「ひょえええ何コレえええ!! 俺の体が若干浮いとるヨぉぉぉぉぉ!!」ジタバタ
*(;‘‘)*「うわぁぁぁ在りし日の私を見ているようだ! 具体的に言えば5話辺りの!!」
ζ(゚ー゚;*ζ「こ、これは舞空術……!! 父以外に体得者がいたなんて……!!」
(;´ー`)そ「お前の父ちゃん浮けんの!?」プカプカ
せ、説明しよう! なんかわからんが俺浮かんでる! 説明終わり!
何なのこれ、まさか絶体絶命の状況に追い込まれたことにより俺の中の未知のパワァが目覚めた的な!?
だったらせめて都村に窒息死させられかけた辺りで目覚めろよ! お寝坊さんか!
ヽ(;´ー`)ノ「やだやだ、なんか更に高く浮かびだした! 怖いヨ怖いヨー!」プカーッ
*(;‘‘)*「すげぇ、真下から見た中年男性ってこんな感じなんだ!」
ヽ(;´ー`)ノ≡≡≡「ちょ、な、え、うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!??」ビューッン
*(;‘‘)*「飛んでった! 奇声をあげつつ飛んでった!」
ζ(゚ー゚;*ζ≡≡「ハッ、これはまさか……!! 沢近さん、追いかけますよ!?」ダッ
≡≡*(;‘‘)*「え、アタシも!? 私もうただのパンピーなんだけど!?」ダッ
-
この感じ久々
支援
-
【 2階 】
「………ぉぉぉぉぉ………」ゥゥゥ
「おおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ………」ピュゥゥゥ
≡≡≡(/;´ー`)/「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」バビュゥゥゥゥン
��/ ゚、。;/「未開の幻想郷に据え付けられた煌めきのルシファー!!
(先生が奇声あげつつ1階から飛び上がってきた!)」ビクッ
爪'ー`)y‐「新手の都市伝説になりそうな勢いだな」
-
(;´ー`)「なな、な、何だ今の……パワァか、じゃじゃ馬か俺のニューパワァ……」シュタッ
(゚、゚;トソン「良かった、成功した……先生、お怪我はありませんか?」ヒョコッ
(;´ー`)そ「あ、レズだ!」
��(゚、゚;トソン「デジャヴ!!」
急に浮かび上がって飛んでった俺の体は、階段をスルリと上がって2階に着いたところで地上に降りた。
怖かったー! 急に飛ぶもんじゃねぇよ、初めてタケコプター使ったのび太もこんな気持ちだったのかな!
そして気付けばゴスロリとスナフキンと宇宙海賊に囲まれてるという。今日ハロウィンだっけ。
(゚、゚;トソン「カクカクシカジカナナムジカというわけで、今の私はいつも通りのナチュラルトソンです」
(;´ー`)「そんなローソンみたいに……じゃあもうレズじゃないのな?」
(゚、゚;トソン「そりゃあもう。ちゃんとスペースコブラが理想の男性です」
(;´ー`)「それはそれでどうなんだろうな!?」
-
そんで、2階で待ち構えていた都村に現状について懇切丁寧に教えてもらった。
どうやらハローと鈴木が頑張って都村を戻してくれたようで。ありがたや。
しかしコイツの立ち位置忙しいな。宇宙海賊になったりレズになったり。
(;´ー`)「じゃあ、俺が突然浮かび上がったのは……」
(゚、゚;トソン「私の能力です。気流を操って先生を持ち上げ、不破さんから引き離しました」
(;´ー`)「やるならやるって言ってヨ……俺もう空中浮遊トラウマになっちゃったじゃん……」
lw´‐ _‐ノv「これでもう人類が皆飛べる未来が来ても、先生だけは惨めに地を這うんだね」ヌッ
(;´ー`)そ「う゛ぁいよぅどっ!!」ビクッ
爪'ー`)y‐(培養土?)
(;´ー`)「あれ、シュール!? お前ここにいたのかヨ、歯医者の時間だって言ってたじゃん!」
lw´‐ _‐ノv「そうだよ、だから歯医者に来たよ。都村先生、左の奥歯が全部痛いよー」
(゚、゚トソン「どれどれ、口をアーンしてください……あー、これは神経が死んで……」
(゚、゚;トソン「って誰が都村デンタルクリニックですか!!」
(;´ー`)「話進めてもらっていい!? そのノリ懐かしいけど話進めてもらっていい!?」
-
ハインとペニサス戦熱いな
女子はかっこいい
それにひきかえ男子チームは…
-
(゚、゚;トソン「あ、はい……シュールさんには先生を浮かせる上でのナビをしてもらうため、メールで呼んだんです」
(;´ー`)「そっか……シュールは『掟紙』の効果外だから、別の階にも普通に行けるもんな……」
lw´‐ _‐ノv「いやいや。それは口実でホントはやらしいことしたくて私を呼んだんでげしょ?」
(;´ー`)≡≡「マジで!? やはりレズは未だ治らず!?」サーッ
(゚、゚;トソン「どんだけほじくられるんですか!」
/ ゚Д。;/「 揺 り 起 こ さ れ し ゼ ウ ス ! !
( 話 進 め ろ や ! ! )」クワァッ
爪'ー`)y‐「なんか懐かしいなこのボケ散らかってる感覚」
いやはや、相変わらず宇宙海賊団の掛け合い漫才は安定感あるわ。チケ代払おっかな。
そんであまりの話の進まなさに鈴木が吼えるのも懐かしい。1時間ちょいぶりのはずなんだけどな。
(;´ー`)「ところでハローとビロードはどこだヨ? 話じゃここにいるはずだが」
lw´‐ _‐ノv「何言ってんの……? そんな人達、最初からいないじゃん……」
爪'ー`)y‐「ドゥルルルルッ↑♪ ドゥルルルルッ↓♪ ドゥルルルルッドゥッドゥルルルルッ↑♪」
(;´ー`)「世にも奇妙な物語!?」
-
えー、何これー。ハロー達のこと露骨にぼやかされたんだけどー。
何なの、アイツらどこで何やってんの!? バックレたんじゃねぇだろうな!!
/ ゚、。;/「疾空に取り留めなく遊ばされるメリッサが時を掴む!」
爪'ー`)y‐「『ふざけてる暇は無いでしょ!? VS不破さんはまだ終わってないのよ!?』だとよ」
(;´ー`)「あっ、そうだ! 俺2階に来て大丈夫なのかヨ!? 閉じ込められたんじゃネーノ!?」
そうだよ、不破1階に置き去りにしたから俺達上にも下にも行けなくなっちゃったじゃん!
え、まさかこんな形で最終回!? ご愛読ありがとうございました! くぅ疲!
(゚、゚;トソン「大丈夫……2階にいながらにして不破さんに説教する方法があります……!!」
(;´ー`)「なにっ……!?」
lw´‐ _‐ノv「ねーねー先生、あのタラバとかズワイとかあるキモい甲殻類なんて名前だっけー」
(;´ー`)「かにっ……!?」
/ ゚Д。#/「 や か ま し い わ ! ! ! 」クワッ
爪'ー`)y‐「ボケの緩さに大してツッコミがいささか強いぞ」
-
(;´ー`)「どどどどういうことだヨ!? まさかこっから大声で説教しろと!? 吐血するヨ!?」
(゚、゚;トソン「いや、それだと距離取られたらおしまいです……ともかく鈴木さん!」
≡≡⊂/ ゚、。;/「エンヴィーの微睡む窓際に投げ込まれた深紅の林檎!」ガシッピュー
爪'ー`)y‐「『詳しくは後で話します! とにかく来てくださいな!』だとよ」
≡≡(;´ー`)つ「ぐおっ! 急に引っ張らんで、腕抜ける取れるぅぅぅぅぅ!!」グイッ
急に走り出した鈴木に腕を引かれ、俺は2階の奥まで走り出す。
ここにハインがいなくて良かったな鈴木、いたら多分お前嫉妬の炎に焼かれてるぞ!
ていうか、何の能力も効かない不破を説教するなんて、一体……。
(;><)ノシ「先生! 待ってたんです、早くこっちゃ来いなんです!」
(;´ー`)「ビロード!? お前生きてたのかヨ!」
(;><)「まず死んだと思われていたことにビックリマンなんです! それより、早く入ってください!」
(;´ー`)「!! ここは……!!」
-
【 1階・階段前 】
*(;‘‘)*「………」
‖○≡ζ(゚ー゚;*ζ「せいやぁ!! せいやぁ、せいせいせいやぁ!!」バリーンバリーン
*(;‘‘)*「……デレちゃんデレちゃーん……」
‖○≡ζ(゚ー゚;*ζ「せいんとせい……なんでしょう沢近さん!? 手伝ってくれるのですか!?」バリバリーンバリバリーン
*(;‘‘)*「それは無いけど……何でバリアに一心不乱に拳を叩き込んでんのさ……」
‖○≡ζ(゚ー゚;*ζ「す、すいません……バリアぶっ壊そうと思いまして……」バリバリバリーン
*(;‘‘)*そ「素手で!? てか、先生2階に閉じ込められたんだから壊す必要なくなくない?」
‖○≡ζ(゚ー゚;*ζ「い、いえ……これには事情がありまして……」バリバリバリバリバリバリバリバリボーン
*(;‘‘)*「バリバリうるせぇなもう!!」
-
ζ(゚ー゚;*ζ「さ、先程のフライング先生は、おそらく都村さんが能力で操ったものですいません……。
すなわち、都村さんのレズ化が解け、先生側に回ったことを意味しますいません……」
*(;‘‘)*「すいませんを滑り込ませないでもらえる!?」
ζ(゚ー゚;*ζ「私の能力は、一度相手の居場所を見失うと再認識するまで無効化出来ません……。
つまり、今都村さんが遠隔攻撃してきたら私は防げません……ギタギタです……」
≡≡*(;‘‘)*「そっか……じゃあ私関係ないから家庭科室に逃げるね。バイナラ」ピュー
⊂ζ(゚ー゚;*ζ「いやいやどうしたんですか……急にどうしたんですか……」ガッシリ
、*(;‘‘)*ノ「ちくしょう離せぇ! 私もう無能力だからバリアとか関係ないんだよぉ!!」ジタバタ
ζ(゚ー゚;*ζ「そんなこと言わず一緒にいてくださいよ、『祕蜜の花園(リリィカルテット)』の仲間じゃないですか!」
*(;‘‘)*「人生の汚点だよ!!」
-
ζ(゚ー゚;*ζ「お願いです、1人じゃ寂しくて……寂しさのあまり内臓破裂しちゃいます……」
*(;‘‘)*「グロいわ! わかったよ、最後まで付き合うからやるならさっさとぶち破って……」
<ダーメダメダメダメオヤジー♪
*(;‘‘)*そ「!? 2階からフォックス君の声で『ダメおやじの唄』が!!」
<コノママイタンジャコロサレルー♪
*(;‘‘)*「くっそ、聴いてるだけで気が滅入る……デレちゃん、あっち仕掛けてきたよ……」
ζ( ー ;*ζ「ううう……私は激烈ダメ人間……」ズーン
*(;‘‘)*「めっちゃ効いてる!! この娘の弱点メンタルだ!!」
<ダバラバデビラバデレデレデ♪ダバラバデビラバデレデレデ♪
ζ( ー ;*ζ「死にたーい……人柱かなんかになって死にたーい……」ドヨンデス
*(;‘‘)*「ちゃんとやれやぁぁぁぁぁっ!!!」
-
【 4F ハイン&ハローVSペニサス 】
从;゚∀从「………」
从;゚∀从(……なあみんな……突然だが、地獄絵図って見たことある……?)
从;゚∀从(俺は1年くらい前に、他校との喧嘩に野犬の群れが乱入してきた時が地獄だったわ……)
从;゚∀从(あれは酷かったなぁ……まさか野犬と化したチャウチャウ犬があんなに強いとは……)
「……アアアアアアァァァァァァァァァァ………」
从;゚∀从(まぁともかく、人それぞれ地獄のイメージは違って当然だと思う)
从;゚∀从(……だけどさぁ……俺のイメージしてた地獄って、生ぬるかったんだなぁ……)
「あはははは!! まだまだ、まだまだよぉおおお!!!」
从;゚∀从(……だってさぁ……今、目の前に広がる光景が、地獄じゃなくて……)
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つハハ;。ロ Дロ)ハつ≡††††††「ンア゛ア゛ア゛ア゛ア゛SMASHSMASHSMASHSMASHSMASHSMAAAAAAAAAAAAAAAASH!!!」シュバババババ
≡†††††( 、 #*川-=:::「うおおおお効かぬ効かぬ効かぬ効かぬ効かぬ効かぬわよぉぉぉぉぉっ!!!」グッサグッサグッサグッサグッサ
从;゚Д从「何が地獄だってんだああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
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【数分前】
ハハ ロ -ロ)ハ「さて……仲間を傷つけた罪、償ってもらうーヨ……?」ゴゴゴゴゴ
( 、 #*川「かかってこいーヨ……2人まとめて舐め尽くしてあげるーヨ……!!」ゴゴゴゴゴ
从;゚∀从「とりあえず口調戻せや! 先生を穢すな!」
突如駆けつけたハローと狂戦士伊藤が、先生口調で相対す。
俺が恋する乙女について語った時のアツい空気感は、完全に雲散霧消していた。
あれ? 仲間の駆けつけイベントってこんなに間の抜けた感じだったっけ?
ハハ ロ -ロ)ハ「ハインサン、遅れてソーリー……あとは私にお任せアレ……」
从;゚∀从「お任せって……対抗策とかあんのかよ!? アイツ不死身の上レズだぞ!?」
( 、 #*川「こんばんは、不死身の上レズです」
ハハ;ロ -ロ)ハ「……」タラリ
-
そうだよ、助けに来てくれたのは有り難いが相手は地上最強のガチ百合。
しかも現在理性完全消失状態のため、説得の類とか絶対効かない。
下手すりゃ伊藤の舌の肥やしが増えるだけだ。なんだよアイツ、トリコの敵キャラかよ!
从;゚∀从「どうするよ、アメリカがいくら同性愛に寛容でもオレは嫌だぜ……」
ハハ;ロ -ロ)ハ「……持ってキマシタヨ……不死身を倒す方法……」
从;゚∀从そ「めあっ!? マジで!?」
( 、 #*川「……へぇ……」
伊藤の方を向いたまま、ハローは俺の心配を遮るように呟いた。
ちょっと待って、不死身倒せんの!? 頭にクナイ刺さってもボケられるアイツを倒せんの!?
すげえなアメリカ! 流石は自由の国、俺今度部屋にオバマの写真飾るわ!
从;゚∀从「よよよぉーっし! そんなんがあるならいっちょかましたって……」
( 、 #*川「アンタに出来んの……? 本当に、『不死身の対処法』が……」
从;゚∀从「ふぇ……?」
ハハ;ロ -ロ)ハ「……」タラッ
-
伊藤の言葉に、ハローは冷や汗垂らして押し黙る。俺はそれをアホ面で見てる。
わかったぞ、これ2人だけでわかってるヤツだな? 俺入れないヤツだな?
( 、 #*川「私だって単に無敵と思って不死身になってない。『対処法』はわかってる」
( 、 #*川「ただ、出来んの? ハローちゃん、貴女賢いからわかってるんでしょう?」
( 、 #*川「不死身を倒すということが、どういう意味か……」
ハハ;ロ -ロ)ハ「………っ!!」ゴクッ
从 ゚∀从(イタリア人って俺の思ってる何倍スケベなのかな……)
2人がなんかカッコいい感じになってる横で、要らんことを考える俺。
これだから頭いいヤツはヤダよー、アホったれのことを考えてくんないんだもーん。
そうこうしてる間に、しばらくむつかしい顔で沈黙していたハローが口を開いた。
ハハ;ロ -ロ)ハ「……お忘れデスカ……ワタシだって、『恋する乙女』なんデスヨ……!!」
( 、 #*川「……」
从 ゚∀从(くら寿司行きてぇ……)
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ハハ;ロ -ロ)ハ「ドンナに好きでもドウしようもない気持ちは、ワタシもわかるつもりデス」
ハハ;ロ -ロ)ハ「デスガ、一方的に主張をブツケるアナタの愛は、もはや暴力デス」
ハハ;ロ -ロ)ハつ†「愛とは相互理解……ツンデレ代表として、アナタに教えてあげマショウ……!!」スッ
( 、 #*川「ハッ……男子と健全な恋愛してるヤツにわかられてたまるもんですか……」ザッ
从 ゚∀从「そろそろ終わったー?」ハナクソホジホジ
2人のピリピリモードがピークに差し掛かったところで、ひょっこり首を突っ込んでみる。
ちなみに2人がピリピリしてる間、俺は夏休みの過ごし方を考えていた。
今年も富山のババアんち泊まるんだろうなー、あそこの天井の木目怖いんだよなー。
ハハ;ロ -ロ)ハ「ハインサン……ワタシの覚悟、よく見ていてクダサイネ……」
从;゚∀从「ほえ?」
( 、 #*川≡「そろそろいいかしら……? 確かめさせてもらうわよ、貴女の味……!!」シュタッ
从;゚∀从「!! 来たぞ!!」
ハハ;ロ -ロ)ハ「OK……イきマスよ、忍法……!!」ザッ
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ハハ;ロ Дロ)ハつ≡≡≡†「 頭 に ぶ っ 刺 し の 術 ! ! ! 」シュバッ
≡≡≡†( 、 #*川「べつれへむっ!!」サクッ
从:゚∀从「おおおおおおおおお!!? お、おおお、おおおおおおおおおおおおおおお!!!??」
ハハ:ロ Дロ)ハつ≡†††「乱射ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」シュバババババ
†††( 、 #*川-=:::::「うおあああああああああああああああああああ」ザクザクザクザクブッシャァァァァァ
从:゚Д从「ちょっと待てちょっと待てちょっと待てダメだろこれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」
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支援
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ハハ:ロ Дロ)ハ「クッ、離してクダサイハインサン! アイツ殺せナイ!」ジタバタ
从:゚∀从「どうしちゃったんだよお前!! こんな娘じゃない、君はこんな娘じゃない!!」
マズいマズい、衝撃映像だ!! どんな形であろうと14歳が関わってはいけないヤツだ!!
何がマズいって、いきなり伊藤の急所という急所にクナイぶち込みまくってんのがマズい!
俺はとっさにハローの体を後ろから羽交い締めにする。思考がついてけねぇわ!
ハハ;ロ Дロ)ハ「お願いデス、殺らせてクダサイ! 誰かが殺らなきゃならんのデス!」
从;゚∀从「相手が不死身でも殺しはダメだよ! 先生とのお約束だろ!」
ジタバタともがくハローを、俺はくたびれた体で必死に止める。
俺達は誰も殺さないと決めた。いくら敵でも同級生。戦いを止める立場として、決して相手を殺してはいけない。
たとえ相手が不死身のレズであろうとも、殺そうとするなら俺はハローを止めなきゃならない。
とにかく落ち着かせようとする俺に対し、ハローは半狂乱になりながら叫んだ。
ハハ;ロ Дロ)ハ「わかるデショウ! 不死身の対処法、それは『殺し続けること』デス!」
从;゚∀从「 ! ! ! 」
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殺し続ける。ハローの言うとおり、それは不死身に対抗する唯一の手段。
不死身キャラというものは漫画にしょっちゅう出てくるが、その倒し方も大抵それだ。
いくら再生しようが傷が治ろうが、治ったそばから死んでしまえば何も出来ない。
太陽にぶつけたり、生き埋めにしたり。その最期が数多の厨二のトラウマになったことは言うまでもない。
ハハ;ロ Дロ)ハ「わかるデショウ!? 生き返るたびに殺し続ければ、それは殺したと同義デス!!」
从;゚∀从「怖ぇよ!! 14歳がはじき出す結論じゃねぇだろ!!」
ハハ;ロ Дロ)ハ「ワタシが殺り続ケル、Mr.シラネーヨが来ル、説教スル、みんな幸セ!!」
从;゚∀从「幸せじゃねぇよ!! 誰かの犠牲の上になりたつものは断じて幸せじゃねぇよ!!」
( 、 #*川(か、かっこいいぃぃぃぃぃ………!!! ムラムラムラムラムラムラムラムラ)
いやはや、理屈はわかったけどだからってヤッチマイナとは言えねぇよ!
確かにクナイぶっ刺し続ければ伊藤は再生に手一杯で何も出来やしないだろうが、やっちゃダメなことがあろうて!
何をクラスメートに永遠の地獄を与えようとしてんだ! 痴女にも人権はあるんだ!
ハハ;ロ Дロ)ハ「Mr.シラネーヨが来るまで殺し続けラレルか、その前にヘバるか!! この我慢比べをやらせてチョンマゲ!!」
从;゚∀从「いやいや、他に何か無いかな!? いくらなんでも殺しちゃうのはアカンて……」
::ハハ;ロ -ロ)ハ::「お願いデス、ヤらせてつかあサイ……コレがワタシの『覚悟』ナンデス……!!」
从:゚∀从「!! お前……」
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羽交い締めにしているハローの体は、いつの間にかブルブルと震えていた。
そうだ、元々ハローは殺し合いをしたくなくて俺達に協力してきた。
敵は必ず磔、火噴きもほとんど脅しや攪乱。 人を殺すなんて、やりたくないに決まってる。
::ハハ。ロ -ロ)ハ::「お願いデス……ワタシを、ワタシを止めないでクダサイ……!!」グスッ
从;゚∀从「ハロー……お前、どうしてここまで……」
( 、 #*川-=:::「それが、その娘の覚悟ってヤツだからよ」ブシャーッ
ヽ从;゚∀从ノそ「ギャース!!」ビクッ
( 、 #*川-=:::「見直したわよハローちゃん……ちゃんと急所貫けたじゃない……」ブショワァァァ
从:゚∀从「いやお前なんで血ぃ噴き出てんの!? すぐに治るんじゃねぇのかよ!」
( 、 #*川-=:::::「あらハイン、心配してくれるの? 嬉しくて噴き上がっちゃう」ブシュァァァァッ
从;゚∀从「出血量で興奮を表すな!! ギャグマンガの鼻血じゃねぇんだぞ!」
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後頭部からおびただしい量の血をぶちまけている伊藤が、何かクールな感じでやってきた。
あれ、コイツくじらだったっけ? くじらにもレズとかあるのかな。
そんなシロナガス伊藤は、涙ぐむハローを一瞥すると訥々と語り出した。
( 、 #*川-=:::「誰も殺さない、ご立派なポリシーよ。でも私は不死身よ?」
( 、 #*川-=:::「他はともかく、私相手にそんな甘い考え方じゃ全滅するのが関の山」
( 、 #*川-=:::「だからハローちゃんは『覚悟』を決めたのよ。
アンタらを守るために、自分だけ血に染まった汚れ役になる覚悟を」
从;゚∀从「……ハロー……」
::ハハ。ロ -ロ)ハ::「………っ」
人が人を殺すこと。それは本来何よりも重く、覚悟のいる行為。
それを同じ相手に、何度も何度も行う。ハイになってる厨二共ならまだしも、不殺主義のハローには拷問みたいなもんだ。
だが、ハローはそれを選んだ。涙を流し震えながらも、俺達を上へ押し上げるために。
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( 、 #*川-=::::::::「感動よね……ハローちゃん、私の靴磨き係にしてあげてもいいわよ……」ブバッシャワァァァァァァァ
从:゚∀从「お前マジで大丈夫か!? 5リットルくらい噴いてんぞ!?」
( 、 #*川-=:::::「だいじょぶだいじょぶ……あれ? ハインアンタ3人だったっけ?」フラフラブバッシャァァァ
从;゚∀从「大丈夫じゃねぇぇぇぇぇ!! ドクタぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
これで伊藤の出血量がギャグの領域じゃなければもっとキリッとしてられたんだけどなー!
何でフラフラしてんだお前不死身だろ、不死身らしさ保てよ!
::ハハ。ロ -ロ)ハ::「わかりマシタかハインサン……ワタシの覚悟を見といてクダサイナ……」ブルブル
从:゚∀从「ハロー……お前、そこまで……」
( 、 #*川-=:::「フッ、準備は出来た……? 見せてよアンタの覚悟を、もっと……!!」
ハハ。ロ -ロ)ハ「all right……!! シノビの生きザマ、刮目セよ……!!」
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ハハ。ロ Дロ)ハつ≡≡†††「ウオリャぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」シュパンシュパンシュパンシュパン
≡≡†††( 、 #*川-=:::::「ぬおおおお来いや来いや来いや快感んんんんんんんんんんん!!!!!」ブサブサブサブシャァァァァ
从;゚∀从「だとしてもこのエグさはどうかと思うぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!」
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【現在に戻る】
ハハ。ロ Дロ)ハつ≡≡≡†††††「ウエエエンマミィィィィィィィィィィィィィ!!!」ズバズババババ
≡≡†††††( 、 #*川-=:::::「ウガぁぁぁぁぁ気持ち良ィィィィィィィィィィィィィィっ!!!!!」ザムザムムムム
从: ∀从「ゲロゲロゲロゲロゲ…? あやっぱダメだゲロロロロロロロロロロロロロロロロロ」
1人は泣きながらクナイを乱れ撃ち、1人は血みどろ、そして1人はゲロを吐く。
3人のうら若き恋する乙女の戦いは、いつしかチャンピオンのスプラッタホラー漫画みたいなことになっていた。
そりゃゲロも撒き散らしますわな、めっちゃグロいんだもん。お姉チャンバラかっつーの。
ハハ;。ロ Дロ)ハつ≡≡††「鬼畜米英ガ!! 鬼畜米英ガ!! お国の為ニ!! お国の為ニ!!」シュババババ
从;゚∀从「落ち着けや!! 見た目的には完全にお前が鬼畜米英だぞ!?」
( 、 #*川-=:::「どう、ハインどう!? 衣服を切り刻まれ少しずつ裸になっていく私はどう!?」バシャシャシャ
从;゚∀从「グロいわ!!! エロいとかじゃなくてグロいわ!!!」
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ザックザックザックザック ハハ:。ロ Дロ)ハつ≡≡††( 、 #*川-=::: バッシャバッシャバッシャバッシャ
从;゚∀从「っぷ……やっべー、今は誰ともキス出来ねえ……」フキフキ
正直ね、トラウマもんですよ。こちとらしばらくキムチとか食べれる気がしませんよ。
とはいえ、仲間が決死の戦いを繰り広げてるのにただゲロまき散らしてるわけにもいかない。
昼間のヤキソバパンがしたたる口元を拭い、顔を上げる。俺ヒロインですよね?
从;゚∀从(……しかしこれ……大丈夫か……?)
ハハ。ロ Дロ)ハつ≡≡†††「ヌアアアア天誅天誅天誅天誅天誅ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥっ!!!」シュパパパパ
≡≡†††( 、 #*川-=:::::「あはははは!!! あはははは!!! あはははは!!! あはははは!!!」
バシャバシャバシャバシャバシャ
冷静になって見直すと、ただエグいだけだった半狂乱と半裸の殺戮演舞も違う形で見えてくる。
まるでマシンガンのごとく伊藤に浴びせかけられるクナイの雨あられ。
確かに今のところ、ハローは伊藤を殺し続けることに成功している。
从;゚∀从(だが……あくまで『今のところ』だ……!!)
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从:゚∀从(今は5時過ぎ……戦いが始まってから20時間以上経ってる……)
从:゚∀从(その間、ハローはぶっ通しで厨二のバカ共を磔にしまくってる!)
从:゚∀从(いくら忍者になって基礎体力上がってるとしても、いつか必ず限界は来る!)
从;゚∀从(加えてこの精神ダメージ! 見てるだけでゲロ吐いちゃうんだもん、加害者のハローは相当なもんだろ!)
从;゚∀从(それら全部ひっくるめると……もうすぐ、いや、多分とっくに……)
ハハ。ロ Дロ)ハつ≡≡††「オ、オ命っ……!! チョダ、頂戴、チョウダイ……!!」
≡≡††( 、 #*川-=:::「ヘイヘイどうしたどうしたーバッチコイバッチコーイ」
从;゚∀从(ハローは限界だ!!)
( 、 #*川(波浪の玄海灘?)
从;゚∀从(うぜぇよ!! 人の思考にダジャレ挿入してくんじゃねぇよ!!)
( 、 #*川( 挿 入 ! ! ? )ピーン
从;゚∀从(あああお前はもぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!)
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状況がカオスすぎるwwww
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顔面蒼白、息も絶え絶え。涙が溜まった目はうつろで、体の震えは止まっていない。
一目でわかるグロッキー状態。そんな体で、ハローは取り憑かれたようにクナイを投げ続けている。
アカン、これアカンやつや! これまともじゃいられなくなるパターンや!
全てが終わった後、高台のサナトリウムで外の景色を眺め続ける余生エンドのやつや!
从;゚∀从「ハロー、もうやめろ!! このままじゃお前ぶっ壊れちまうぞ!!」
ハハ。ロ Дロ)ハつ≡≡††「っ……!!」
現状のアカンっぷりを把握した俺は、ハローに向かい叫ぶ。
先生が来るまで待ってられない。優しさの塊である先生なら、ハローが精神崩壊するのを許さないはずだ。
从;゚∀从「もうお前限界突破してんだろ、やだよ友達が真っ白な灰になっちゃうのとか……」
ハハ;ロ Дロ)ハ「……止めてクレルナとっつぁん……ワタシの覚悟を見てヤガレ……!!」
从;゚∀从つ「お前そればっかじゃねぇか! お前が意地でもやめねぇっつーなら、力ずくで……!!」
ハハ;。ロ Дロ)ハ「いいから!! ハインさんはワタシの『覚悟』を1秒でも長く見ててクダサイ!!」ドンッ
从;゚∀从「ぬぅっ……!?」ビクッ
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ハローのあまりの剣幕に、『重力±』を発動させようとしていた腕が止まる。
キレすぎだろ、アメリカ人ってクッキーパーティー誘われなかった以外にこんなにキレることあんのかよ。
俺が黙ったことを振り返って確認することもなく、ハローはクナイを投げまくる。
ハハ。ロ Дロ)ハつ≡≡††「ハイヤーハイヤーハイヤーハイヤーハイヤー!!!」シュババババ
≡≡††( 、 #*川-=:::「チョイナーチョイナーチョイナーチョイナーチョイナー!!!」ブシャシャシャシャ
从;゚∀从「……何やってんだよ……」
何やってんだよ、いやマジで何やってんだよ。
限界だって言ってんじゃん。お前泣きそうじゃん、今にも倒れちゃいそうじゃん。
なのに何やってんだよ。人殺したくないんじゃねぇのかよ、やりたくないんじゃねぇのかよ。
从;゚∀从(意味わかんねえよ……何でやめねぇんだよ……)
从;゚∀从(アホの俺でもわかってんだぞ……こんなん何の意味も無いってことくらい……)
从;゚∀从(なのにお前は何をビュンビュングサグサ……もう壊れちゃったのかよ……!?)゙
从;゚∀从(……それとも、まさか……)
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从;゚∀从(何か『考え』があって、わざとこんなことを……!?)
┣¨┣¨┣¨――――――z____`/
从;゚∀从そ「 ば い ざ う ぇ い ! ? 」ビビクッ
,
-
ばいざうぇい!
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俺の思考をさえぎるかのように轟いた爆音とともに校舎が揺れる。
何何、俺みたいなもんは考察すんなっつー神様からの警告!?
ふざけんなよ、俺だって推理くらいさせろよ! 聞いてんのかキリスト、なんだそのヒゲ! 剃れ!!
从;゚∀从「ちょ、何だ今の爆音!? ノストラダムスか!?」
≡≡††( 、 #*川-=:::「ハイン、私は全部わかってるわよ……? お腹の調子が悪かったのよね、サツマイモ食べたのよね?」
从;゚∀从「屁ぇこいてねぇよ!! 屁とか言わすな恥ずかしい!」
何だこのレズ、なんで滅多刺しにされながら人の腸の具合気にしてんだよ!
お前本体が腸見えてもおかしくない状況じゃんかよ! 屁じゃねぇぞ、屁じゃねぇかんな!?
从;゚∀从「ちょ、ハローからも言ってやってくれよ、俺の屁はウグイスのさえずり……」
ハハ。ロ ーロ)ハつ≡≡††「………っ!!」ニヤッ
从;゚∀从「……!? お前、笑っ………」
≡≡††( 、 #*川-=:::「安心して、貴方の放屁は私が吸い尽くすから。ぶおぉぉぉぉぉ」ガクザクザクバクザク
从;゚∀从「屁じゃねえよ!!」
-
【2階】
┣¨┣¨┣¨――――――z____`/
爪'ー`)y‐「っ……今のは……」ピタッ
(゚、゚;トソン「ご安心ください……これも全て私の作戦通りです……」
爪'ー`)y‐「おやおや、てことは今の爆音は体裁にしがみつく世間へのお前なりのシャウトってことかい?」
(゚、゚;トソン「違いますけども!? まぁとにかく、始めるとしましょうか……」
(゚、゚;トソン「大逆転への、カウントダウンを……!!」キリッ
lw´‐ _‐ノv「お前それだいぶ前から温めてたセリフやろ」
(゚、゚*トソン「はい!!!」ワクワクテカテカ
.
-
支援
相変わらずのカオスぶりで……笑うしかないじゃないか!
-
【3階・噛ませ犬】
;;へ(;^Д^)へ;;「……んぅ〜………んぅんぅんぅんぅぅぅぅ………!!」プルプル
\(;^Д^)/「う゛ぉいやっ!! う゛ぉいやぁぁぁっ!!!」ビリビリィッ
(;^Д^)=3「ふぅー……服を引きちぎるという荒業を駆使し、何とか磔から脱したぜ……」
( ^Д^)「服を着てるから磔にされるなら、服を着なきゃいい……フフ、発想の転換ですよ……」
( ^Д^)「おかげで西友で買った星条旗パンツ一丁になっちまったが、これはこれでよしとしよう」
( ^Д^)「安かったんだよなコレ……3枚セットで105円とか価格破壊かよ……」
( ^Д^)「まぁとにもかくにも! 磔にされることがなくなった今、俺を縛る物は何も無いぜ!!」
(*^Д^)「ぃよーし、だいぶ出遅れたが、ここからが俺の物語の始まりだ!!
殺戮の魔物をその身に宿した歴戦の『血界召喚師(ブラッディサマナー)』プギャーの大冒険が……!!」ワクワクテカテカ
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┣¨┣¨┣¨――――――z____`/
( Д )「ぎゃぁぁぁぁぁ真下から爆風がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」ドパァァァァン
( Д )「ぎゃぁぁぁぁぁ足元が崩壊したぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」ガラガラガラ
( Д )「ぎゃあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」ガラガラガラガラ
( Д )「ぎゃあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」ガラガラガラガラ
( Д )「ぎゃあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」ガラガラガラガラ
第24話 END
( 、 #*川「後編へ〜続く(CV:キートン山田)」
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えっ終わった?
追い付いたら終わった…
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プ、プギャーさぁぁぁぁん!!
-
乙
安定のプギャーオチに吹いた
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以上で24話の投下はおしまいです。久々なんで時間かかってすいませんでした。
当初の予定ではペニサス戦の終わりまで24話に収める予定だったのですが、
あまりにも長くなりすぎてしまった上に後半の展開に悩んだため、前編後編に分割することとなりました。
キリの悪い終わりですいません。後編も大部分は出来てるので、早めに投下出来るよう頑張ります。本当に頑張ります。
最後になりましたが、たくさんの感想、支援、本当にありがとうございました。
何か質問などありましたら気軽になげかけてやってください。
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乙
傍から見ればプギャーが不憫なのだが、このプギャーは不憫に思えない
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乙!
相変わらずの面白さだった!グロってギャグで中和できるんだな……
後編ワクテカして待ってるわ
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あれ?作者よ
23話ではデレの能力名が「全人類一斉初期化(ノーマライズプログラム)」なのに、24話では「人類一斉初期化(エンターノーマライズ)」になってるぞ?
どっちが正しいんだ?
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>>849
ζ(゚ー゚;*ζ「すいません!! 前回ギリギリで能力名変更したのを忘れていました!!」ペコペコ
ζ(゚ー゚;*ζ「正式名は『全人類一斉初期化(ノーマライズプログラム)』です! 申し訳ございませんでした!」ペコペコ
ζ(゚ー゚;*ζ「ご指摘ありがとうございました! お礼と言ってはなんですが、後日手押し相撲の必勝法をご教授させて頂きます!」ペコペコ
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乙 デレに車使えても五歳で軽トラ級の衝撃耐えてるから効かなそうというか今なら無敵重装喰らってもピンピンしてそうだ
デレの能力名23話と違うけどどっち正解?
個人的に『全人類一斉初期化(ノーマライズプログラム)』の方が好きだ
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質問も無いようなので、本日はそろそろ寝ます。
質問やご意見はいつでもお書きください。見つけ次第解答させて頂きます。
更新停止中に様々なご意見、応援、支援絵などをくれた方々、本当にありがとうございました。
今まで反応出来なくて本当にすいませんでした。特に支援絵は本当に嬉しかったです。
今回のように待たせてしまうことが無いよう頑張ります。生温かく見守って頂ければ幸いです。
繰り返しになりますが、今回支援等をくれた方々、本当にありがとうございました。
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お前…生きていたのか!!!
おつ!もうやばい二年ぶりとか時の流れもやばいが突っ込みの少なさも相変わらずだな
ビロードとトソンの胃が丈夫で何よりだ。
そんでやっぱり面白いなー続き読めてすごい嬉しい!
どうやってペニサス・デレ倒すか楽しみにしてる
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乙!乙乙!
楽しく読ませてもらったよー
またプギャちん死んじゃった?
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この怒涛のボケ、久々の感覚だった
おつ 続き来て嬉しいぜ
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乙
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乙!
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乙!待ってて、よかった!!
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乙
やっぱりこの作品楽しい
ずっと待っててよかった
ありがとう
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乙乙!
よく戻ってきてくれたありがとう!
楽しい!このノリ最高だわ!
太陽に…フェニックスさんのことかあああ
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乙
正直戻ってくるとは思ってなかった
また読めてよかったよ
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