したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

ヤンデレの小説を書こう!@避難所 Part07

876フラグを折りたい男:2023/10/29(日) 10:47:39 ID:IWRV2xz2
「私と付き合いなさい!」

「唐突すぎない?」



中学校の卒業式の帰り道、幼なじみの水瀬 優(みずせ ゆう)に告白された。



勿論、俺の返事は...「ごめ...」「いや、あのね!! あんたなら私の家の事情わかるでしょ!! その...高校生になったらお見合いしてもらう!って言われて、私も知らない人と結婚なんて嫌だからさ! その...えっと......そう! カモフラージュ! 偽の恋人役になってほしいのよ!」



俺の返事に被せて矢継ぎ早に答えた。

あぁ、そういうことか。

優の家は会社をいくつも経営しており、良家のお嬢様なのだ。

それなら、話はわかるが...。



「それなら、俺より俊とかの方が良くないか?」



俺はこの場にはいないもう1人の幼なじみ、柳瀬 俊(やなせ しゅん)の名前を出してみた。



「俊はその...イケメンだから駄目なのよ! ほら!私の周りにイケメンなんて腐るほど寄ってくるし!!」



確かに。

笑えるほど告白されたりしてるもんな。

あれ? もしかして、俺が選ばれたのって...。



「イケメンじゃないからか?」

「っ...!そっ、そうよ! だから、あんたが一番適役なのよ!!」



何とも悲しい選ばれ方だ。

確かに俺の見た目なら、優の好みがイケメンではなく、ゲテモノ好きなんだと思わせることも出来るってことか。

納得した。



「いいぞ。」

「えっ!? 本当にっ!?」

「昔馴染みのお願い事なら、なるべく叶えたいからな。」

「ありがとう! じゃあ、私達は今から恋人ね!」

「恋人の"フリ"な?」



優はうぐぅ...と顔を歪ませた。

どういう感情なんだ、それは。



「とにかく! 私達は今から彼氏彼女なんだからね! 明日から早速行動するわよ!」

「はいはい。」



私は先に帰るね!と言い、ダッシュで帰っていった。

1人取り残された俺は、優からの告白が本気のやつじゃなくて安堵した。



何故なら...俺じゃ優の恋人なんて出来ないと思ったからだ。



絵に描いたような美少女、それが水瀬 優。

対する俺は、無駄に高い身長、家業で無駄についた筋肉、柄の悪い人相...。

泣かした子供は数知れず、困っている人に声を掛けたら怖がられる始末。



優の恋人としては、余りにも不合格すぎる男、それが日生 陽(ひなせ よう)という人間だ。

この事、俊は知ってるのかな? 帰ったら聞いてみるか。

数分ほど時間が経って、俺も帰ることにした

877フラグを折りたい男:2023/10/29(日) 10:49:38 ID:IWRV2xz2
投下終了。
すいません、すごく読みにくいですね。
次気を付けます((T_T))

878フラグを折りたい男:2023/11/02(木) 17:06:44 ID:ILlYCDeU
投下します

879フラグを折りたい男:2023/11/02(木) 17:09:00 ID:ILlYCDeU
「すまん、聞きたい事があるんだが」
「なにー、どうしたー?」
帰宅してすぐに俊に電話をかけ、事の成行を話すと「あー...そうなんだ...一応は一歩前進...いや、うーん...」と何とも言えない、もやもやした気持ちを押し殺したような声が通話越しに聞こえた。
「なんだ? 何かあるのか?」
「いやー、うん...俺の口からは何とも言えないが、優が満足するまで恋人のふりをしていくのが今のところいいんじゃないかな?」
「優の話を聞いて思ったんだが、恋人のふりをするなら俊の方が適任じゃないかなと思ってるんだが」
二人とも美男美女だし、恋人同士でも周囲は疑問に思わないだろうし、俺は二人ともお似合いだと思うんだがな。
「いや...お前...それは...それ優に言ったのか?」
「ん? あぁ、言ったぞ。 俺より俊の方がお似合いだぞと伝えたな」
「.........」
絶句。
通話越しにでもそう感じるぐらい重い雰囲気と呆れたような沈黙が数秒続いた。

えっ? 俺、そんなに変なこと言ったか?
「...まぁ、経緯はどうあれ、お前も優と恋人同士になるんだろ! そのまま、平和に付き合ってくれ! 俺からは以上だ!! じゃあな!!」
「あっ...切りやがった...」
色々と相談したいこともあったのに、俊は何も取り合ってくれなかった。
面倒見が良くて優しい俊に一方的に電話を切られると、悲しい気持ちになるな...。
平和的に付き合えって言われても、優に彼氏が出来たとわかったなら瞬く間に全校生徒に話が行き渡るだろう。
しかも、付き合う相手が俺だ。

好奇の視線より、憎悪の視線が降り注ぎそうだ。
イケメンパラダイスな日常を送っている優が俺という異物と付き合うことで、様々な噂が飛び交うことになると思うが、どうなることやら...。
まぁ、俺は何言われてもそこまで気にならないし優に本当に好きな人が出来るまで恋人の振りを続けてみるか。

彼の自己評価は"大多数"の人には納得するものだろう。
だが、彼はもっと知っておくべきだったかもしれない。
自己評価が絶対的に正しくないということを。

880フラグを折りたい男:2023/11/02(木) 17:15:17 ID:ILlYCDeU
投下終了します。
前より読みやすくやっていれば嬉しいです


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板