[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
メール
| |
異伝スレッド
17
:
チチウイッカプイ
:2017/06/17(土) 14:33:19
「異世界としか言いようがありません」
東ヤーディシアのある小文明国に、一人の法螺吹きがいた。
数年前に北東の辺境を探検し、奇跡的に帰還したという自称探検家は、各国をめぐり自らの「体験」を語り歩いていた。
まともな人間で耳を傾ける者はいなかったが、最近ではオカルト趣味の間で人気が高まり、収入は安定してきているらしい。
「氷点下40度を常に下回る盆地に、鋼鉄で構築された不気味で巨大な都市があるのです」
「人々は肌が白く髪は黄金に輝き、薄い服2枚を重ね着しただけで平気な顔をしていました」
「そこでは夜な夜な不気味に光る金属塊が雪原を走駆し、空を飛んでいたのです」
「魔法では決してない、我々の知る科学技術と全く別の体系がそこに・・・」
今日も彼は「異世界の使者からの警告!地の果ての叡智に迫る!」と題されたオカルト集会に呼ばれ、真剣な顔つきを装って演説していた。
666回目の公演が終わったその時、拍手喝采の中で事件は起きた。突如、法螺吹きの体が至る所から火を噴いたのである。
事態を理解できぬまま、悲鳴を上げて燃え落ちていく。それと同時に、人々が逃げ惑う会場の音響装置から異音が漏れ出した。
...Meine Kameraden, meine Kameraden ich liebe ihn den Krieg...
その国の主要ラジオ局の電波が一斉にハイジャックされたのは、事件3日後の事である。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板