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ルーンラント公国(ルーンラント公国植民地領
:2016/05/31(火) 19:30:20
大地は焼けただれ、人は焼け溶けている。人だったものが、ふらふらと歩いている。ライフルで撃ち抜かれ、地面に倒れ、そこに転がる死体と見分けがつかなくなる。今のはリーゼンバウム人か、ルーンラント人か、そんなものはわからない。
ケロイドでからだも顔も爛れたルーンラント兵が、狂ったように、リーゼンバウムの少女だったものを犯している。かれは果てる前に死ぬ。
焼けただれ、渇きで水を求めた人々が川に集まり、そこで死んだ。
細菌兵器と危険な毒ガスが用いられ、空気は汚染されている。まだリーゼンバウムにもルーンラントにもABC防護装置が供えられた兵器は無かった。
ヴァルキューレが死んだ大地に立っていた。
「ごきげんよう、シュペルシュロイデリン」
ヴァルキューレの背後から、馬に跨ったヴァルキューレが声をかけた。
「ごきげんよう、ヘルムヴィーゲ」
振り返ったワルキューレは挨拶を返した。美しい髪の女。
「これがあなたの臨んだ戦争?」
穏やかな表情の美女は、毒ガスマスクさえつけていない。
「まさか、この戦争を望んだのはリーゼンバウムの侯爵家。私は彼らの臨むとおりにしただけよ?」
「そう、ヴァルハラに行くべきアインヘリャルはこの戦争にいるかしら?」
立っている女はうなずく
「どのような戦争にも、必ず…」
「そう…では、私は探しに行こうかしら」
「さようなら、ヘルムヴィーゲ、私は女公として、軍隊の指揮を執りにもどります」
「さようならシュペルシュロイデリン、また、御会いしましょう。」
2人のヴァルキューレは、それぞれの方角に去っていった。
あとにはただ、死んだ大地だけが残された。
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