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ミラージュ・ストーリー〜出会いの新世界で〜
1
:
疾風
:2010/10/10(日) 20:51:33 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
消去者による戦神界の襲撃から1年後…
新たに発見された3つの新世界…
戦いの火蓋が切られ…
戦火の始まりを告げようとしていた…
その裏で暗躍する全てを抹消する消去者…
鏡の裏で世界を見つめる女神であり暴君…
世界は真の終焉を迎えようとしていた…
****
<注意書き>
このスレはスーパーロボット大戦シリーズ+ナムコクロスカプコン+その他が入り混じった二次創作作品です。
公式とは一切関係ありません。
まず、このスレはミラージュ・ストーリー〜交差する世界で〜の続編です。
前回の話についてはそちらをご参照下さい。
途中参加者の方大歓迎です。
現在はBBS使用不可につきチャットで進行状況をお伝えしております。
詳しい状況については知りたい方はチャットで自分にご連絡ください。
連絡無しの方の書き込みに関しては完全無視していきますので…
継続参加者の方はご了承ください。
ご理解頂けたのでしたらごゆっくり観閲下さい。
2
:
疾風
:2010/12/06(月) 22:56:34 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=プロローグ・鏡の中の影=
<???>
現実とは違う異空間…
周りには不安定な間隔で鏡の破片が浮かんでおり…
中央には神主が祈りを捧げる台座に玉座が置かれていた…
そこに座るのはかつて太陽を司る女神…
???「この中に封じられて…もうどの位になるのか…」
古代日本神話を思い出させる衣装を纏い…
翡翠や水晶等の宝石が揺らめく…
???「まあよい……この身体と我が娘がこちらに戻った以上…奴らの好きにはさせぬ…」
玉座から立ち上がると見に付けた装飾品が鈴の様に鳴り響く…
???「これ以上、私の遊び場を荒らされるのはねぇ…」
悪女の様な笑い声が木霊する…
???「さあ…始めましょうか…黒曜…禍津…霊帝を倒し運命を断ち切った者達よ…」
玉座に飾られた神楽鈴が鳴る…
???「この私が主催する終焉の遊戯を……フフフ…」
・
3
:
疾風
:2010/12/17(金) 22:56:43 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
一方…
=???=
<黒曜の部屋>
ずずーっ…
暢気に茶を啜る音が響く…
黒曜「ふう…」
いつものプライベートルーム(4畳間の和室)でくつろぐ…
黒曜「とうとう…奴も動き出したか…」
何かの気配を感じ取り…
余裕を持ちつつ茶をすする…
黒曜「事は急ぐべきか…保留とすべきか…」
茶托に置かれた資料を見る…
そこに書かれていたのは新世界の戦況状況であった…
・
4
:
シシン
:2010/12/18(土) 14:25:50 HOST:p3182-ipbf306okidate.aomori.ocn.ne.jp
その時、虹色のゲートが開き、天使の翼を持ったグラマス美人と白銀の鎧に十字の仮面、蒼紫の翼が特徴の騎士が現れた
???1「あらっ?着いたのは良いけど、場所が違うわね?」
???2「先客がいるようだ・・・」
黒曜「うううっ……」
薙人「暢気に茶を啜ってんなこの馬鹿親父……」
茶托に顔面を押し付けるように足蹴にされている黒曜
???1「あらあら。お邪魔だったかしら?」>
薙人「別に邪魔じゃねえから……」
聖牙「いつもの事ですからね…」
呆れた様子で見る黒髪が映える紅い和装の女性。
風牙「わう?」
興味津々で見る
???2「さて、そなたらに聞きたい事が有る。我らの盟友を知らないか?」>
賢治「もしかして君達が禍たんのお友達かな〜?」
相変わらずのテンションで話す。
???2「禍たんという名は知らないが、禍津真で合っているはず。」
真面目に答える>
禍津「ああっ、やっと来ましたか。ソフィア、ロード」>
紅牙「ちょっといいかも…僕好みだし…」
相手側男性陣に対しポッと顔を紅く染める
聖牙「禍津、では彼らが貴方の話していた?」
禍津「ええっ、彼女は私と同じ七罪の一人、死天翼のソフィア・フラクス」
ソフィア「どうもよろしくお願いしますわ」>
禍津「こちらの十字の仮面騎士が銀河騎士のロード・ギャラクティック」
ロード「今後ともヨロシク」>
ソフィア「ウフフッ。よろしくね」
聖牙と影牙に優しく微笑む
聖牙「この子は風牙、そこで柱に寄りかかっているのが雷牙。」
風牙「あぃ♪」
順に仲間を説明していく。
ロード「まだ、子供の様だが・・・凄まじき風の力を感じる」
風牙を観察して言う
風牙「ろーちゃん、よろしくね♪」
幼子らしく元気よく挨拶。
聖牙「双子の蒼牙と紅牙、そして僕らのリーダーの薙人と…そこで凹んでいるのが消去者当主の黒曜です。」
ソフィア「あらあら。大丈夫ですか?」
凹んでいる黒曜を介抱する
黒曜「…いつもの事だ。」
紅牙「そーそーいっつも当主らしくない事してるからだと思いますけどね…」
ロードに抱き付き中。
ロード「失礼ですが、私に抱きついても何も得はありませんが?」>
紅牙「いーのいーの、僕は強い男が好きだから///」
5
:
シシン
:2010/12/18(土) 14:28:26 HOST:p3182-ipbf306okidate.aomori.ocn.ne.jp
シアラ「あれ?ロードさんとソフィアさんもこっちに?」
デムス「うー・・・」
チルドレンメンバーも登場>
聖牙「えっと…僕はこれで…」
デムスの姿を見るや退散しようとする…
デムス「マァー♪」
聖牙にダイナミック抱きつき
聖牙「デムス君、お願いだから変な所は触らないでー!!」
赤面涙目状態。
紅牙「また始まった…」
蒼牙「……」
シアラ「まぁ、あの二人は放っておいて、二人がこっちに来た理由は?」
さらりと酷い事を言う>
ソフィア「そうそう、バロウズだけじゃあ心細いから私たちが来ることになったわ」
ロード「転送するにも、我らの様な力が有る物は2体までが限度だからな・・・」>
繋「シアラちゃんもちゃっかり酷い事言いますね…」
ミァ「みゅ?」
聖牙「な…なるほど。」
男の姿に戻り隅に隠れながら話を聞く。
禍津「・・・・・」
ソーッとミァを撫でようとする。
ソフィア「それで聞いてる?」
禍津「ええっ、勿論ですとも」
バッと元の姿勢に戻す
ロード「いずれは、ザハークもグノシス等もこちらに来るそうだ。ゼロ殿のは最後になりそうだが・・・。」
ミァ「禍津にゃまどうかなさいましたにゃ?」
にゅ?っと愛らしい顔で見る
禍津「いえ、なんでも・・・・」
ロード「相変わらず、ネコ好きは変わらないな。」>
賢治「そうだよね〜好きなら抱きつきしちゃえばいいのに〜可愛いな禍たんは〜♪」
能天気な発言で怒りのボルテージMAXにさせる様な言動
禍津「祟技―怨炎」
賢治の足元から黒い炎が出現し丸焦げにする>
聖牙「紹介が遅れましたが僕ら付きの執事とメイドの繋君とミァちゃん、黒焦げになったのが研究主任の賢治さんです」
ソフィア「なんでも、ありね。ウフフフッ・・・」
賢治「熱烈歓迎なアタックだね…」
ゲホッと口から煙が出る
影牙「馬鹿は放って置いて…今回の合流はそちら側での戦力増強と考えていいのか?」
禍津に話す
ロード「もう一つの理由として、ゼネラル・ラグレスを見つけ次第、捕獲しろと命を受けた」>
風牙「ふわふわ〜♪」
ソフィアの翅でじゃれる。
ソフィア「こーら、翅を触られるの駄目なんだから。」>
雷牙「風牙、止めておけ。」
風牙「きゅう…」
背中を鷲掴みにされるとしゅんと耳が垂れる。
紅牙「それって…レイナちゃんだったかな…あの子が探していた子だよね…兄さん。」
蒼牙「ああ…」
ロード「あの少年が我らの主の居場所が解るはずだとゼロ殿が睨んでいたのだ。」
禍津「なるほど・・・。それは一理ありますね。」>
6
:
シシン
:2010/12/18(土) 14:32:51 HOST:p3182-ipbf306okidate.aomori.ocn.ne.jp
薙人「お前の報告では…そいつの姉貴がZアースに流れているんだったな・・・」
繋「はい、間違いないです…」
禍津「ふむ・・・彼女がそこにいるのなら、我らのメンバーがそろい次第、捕まえればよい」>
黒曜「名前は何と言ったかな…思い出せん…」
薙人「思い出せ!」
ハリセンで一閃される
ソフィア「デミウルス・ハリハラ様よ。」>
ミァ「私達もお手伝いしますにゃ♪」
黒のぬこぐるみがメイド姿で話す。
黒曜「あ……………………………………………………思い出した。」
紅牙「何だろその間は…(汗」
一同唖然。
禍津「あくまで、泳がせればよい。要は余興と言う事で・・・」
ソフィア「相変わらず、そういう遊び事が好きね。」>
黒曜「デミウルス・ハリハラ殿なら………………………………………この世界の37564番目ノ衛星で眠っているが?」
暢気に茶を啜るが一同驚愕。
禍津&ソフィア「「・・・・・えっ?」」>
ロード「それは、本当か?」>
薙人「この馬鹿親父、そんな大事な事を今まで黙ってたのか!?」
黒曜「すまん…さっき思い出したのでな…」
顔面ボコボコにされながら説明する。
シアラ「・・・黒曜さん、酷い。」
デムス「・・・酷過ぎ」
チルドレン達も冷たいまなざし
7
:
シシン
:2010/12/18(土) 14:37:42 HOST:p3182-ipbf306okidate.aomori.ocn.ne.jp
黒曜「と、言うわけですまん…」
強制土下座させられる。
禍津「まぁ・・・見つかったのはいいですが、全員そろった時に改めてその衛生に向かいましょう。
それに・・・あの女が護っているから迂闊に手は出せません。」>
聖牙「えー皆さん、今回の件で僕らも当主の態度に堪忍袋の尾が切れました…そこで急遽恒例行事を行いたいと思います。」
白い視線で黒曜を見ながら一同に説明する。
ソフィア「あらっ?いきなりお祭りですか?」
ロード「内容が嫌な予感しかないが・・・主にそちらの当主が」
薙人「衛星に入るにはコイツが必要だ、一応持っておいてくれ…」
鍵を禍津に渡す
聖牙「毎度恒例、当主の曲がった天然性根をたたき直す為の拷問宴会です。」
遠い眼で司会を続ける。
聖牙「今回はNEOアースのドンハルマゲの城でやっていた拷問をテーマにしたいと思います。」
紅牙「それよか石○部隊の方がよくない?」
蒼牙「…石攻め火攻め何でも。」
デムス「うー・・・、うーっ!!」
人形を黒曜にみせて斧を投擲し的当てゲームが良いと言いたいそうだ。>
紅牙「それ10回もやったから飽きちゃったよ…この前はMSのビームサーベルでやったしさ…」
禍津「・・・ここはシンプルで根性焼きで。」>
ミァ「…全部の穴を寄生虫で詰めるのはどうでしょう?」
さらりと言う。
シアラ「食人鳥の群を使って生きたまま啄むという拷問」
聖牙「今回はゲストも多いですし全員の提案した拷問を全て行うと言う事はどうでしょうか?」一同に聞く
ロード「待て待て。いきなり客人の我らに血生臭い劇場をみるために来たわけではない。」>
ここでまさかの救済かと思いきや・・・
ロード「だが・・・けじめは必要なので、軽めにやっておけ。」>
聖牙「……ちなみに拷問案は一人1回までとさせていただきます。」
ソフィア「それでは、液体窒素の風呂で何時間耐えられる、とかは?」>
賢治「それなら液体水素の方が良くない?後で爆発させられるし。」
ソフィアに助言する。
ソフィア「あらっ、それはいいかもね。」
禍津「拷問はいいですから・・・本来の話しを元に戻しません?」>
聖牙「そうですね、後の祭りとしてとっておきましょう…」
薙人「共通の目的…復活しようとしている天照を倒すだろ?」
禍津に話す。
禍津「ええっ・・・。今まで高みの見物をしていたあの女神を地獄へ落とす日が待ち遠しいですからね」>
薙人「いや、地獄行きじゃねえよ…存在そのものを消し去った方が楽しいだろ?俺の女を奪った奴には丁度いい終わり方だ…」助言する…
禍津「ああっ・・・それはいいですね。最後に希望から絶望へと落としてやりましょうかね。クククククッ」>
黒曜「…ともかく、あの女が復活する為に必要な因子を全て回収し破壊する…それが当面の目的…」
デカイタンコブを頭にこしらえつつも茶を啜る。
ロード「さて、最初の仕事して何かない物かな?戦でも構わんぞ。」>
聖牙「Z,K,NEOの世界に戦神界から逃れた連中が流れています…
確認が取れているZアースの月面基地の襲撃を頼んでも宜しいでしょうか?」
ロード「騎士の誇りにかけて・・・」
ランスを高々と天へと向ける
蒼牙「俺も少し遊ばせて貰うか……」
ロードの後を追う
ロード「うむ、そなたの実力を見ておきたい物だ。」
蒼き騎士と紫の翼を持つ騎士はZアースの月面基地へ侵攻するのだった
8
:
疾風
:2010/12/25(土) 11:19:27 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
紅牙「…僕も遊んでくるよ。」
聖牙「例の修理屋の所へですか?」
紅牙「そ、それにあの兄弟の弟の調整もあるしいいかなって…」
賢治「あんまり無理はさせないでよね、君達の隷属支配+こっちの調整で命令は聞く様にしてあるけど…」
紅牙「ちょっとの事で記憶が甦るって話でしょ?」
賢治「そうそう…君のお兄さんも彼を連れて行くって話していたからね…」
紅牙「無理はさせないよ……気になる相手に無理をさせるのは趣味じゃないし…それに…」
興味ない顔をして話した後、くすりと微笑む…
紅牙「サイトきゅんや龍馬たんの居場所突き止めたからね…それも含めて少し遊んでくるよ…」
雷牙「あの餓鬼か…」
紅牙「そ、それに例の修理屋って僕好みの男なんだよね〜そりゃクルーゾって人も…良・か・っ・た・け・ど♪」
一人でテンションup中の紅牙…
禍津「……薙人、彼の性格何とかならなりませんか?」
薙人「直せるもんならとっくの昔に直してる……さすがにあれは無理だろ…」
内心『気色悪い』と捉える禍津と諦めた薙人…
紅牙「と、言うわけだから僕も遊びに行って来るね〜♪」
こうしてZアースの地球にBL気味な紅い騎兵と虚ろな赤い騎士が降り立った…
=続=
9
:
疾風
:2010/12/25(土) 11:46:08 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=第一話:蒼氷の騎士・紅蓮の騎士=
****
<Zアース・地球・ガリア大陸>
荒廃した荒地が広がる大地…
地中に埋まったMSを発掘しそれを売って生業を立てる『バルチャー』
独自のウォーカーマシンを使い雇われ傭兵や野党を繰り返す『ブレーカー』
そんな言葉が飛び交うこの世の中…
異形の者達を駆って人々を攫い不毛の大地にする『消去者』…
彼らは神話の時代に滅び伝説となった生物を模した機動兵器や生命体を使い…
様々な場所から人々を連れ去っている…
彼らが現れればその地は呪われた地となるとも…
そんな最中でごく最近であるがこんな噂を耳にする…
緋色の空中戦艦を駆る仮面を付けた甲冑の少女…
巨大なドリルを携えた黒い空中戦艦に乗る『謎の食通』を名乗る男性…
独自の機動兵器と白兵戦に長けた人間サイズの機械人形達を従え…
現れた異形の者を駆る『消去者』達と戦う…
そして自分達をこう呼んでいた『エトランゼ』もしくは『ストレンジャー』と…
物語の始まりは小さなバザーと月面都市で起ころうとしていた…
・
10
:
疾風
:2010/12/25(土) 18:33:01 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
上記の一部に失敗がありましたので訂正してupします。
=第一話:紫翼の騎士・蒼氷の騎士・紅蓮の騎士=
****
<Zアース・地球・ガリア大陸>
荒廃した荒地が広がる大地…
地中に埋まったMSを発掘しそれを売って生業を立てる『バルチャー』
独自のウォーカーマシンを使い雇われ傭兵や野党を繰り返す『ブレーカー』
そんな言葉が飛び交うこの世の中…
異形の者達を駆って人々を攫い不毛の大地にする『消去者』…
彼らは神話の時代に滅び伝説となった生物を模した機動兵器や生命体を使い…
様々な場所から人々を連れ去っている…
彼らが現れればその地は呪われた地となるとも…
そんな最中でごく最近であるがこんな噂を耳にする…
緋色の空中戦艦を駆る仮面を付けた甲冑の少女…
巨大なドリルを携えた黒い空中戦艦に乗る『謎の食通』を名乗る男性…
独自の機動兵器と白兵戦に長けた人間サイズの機械人形達を従え…
現れた異形の者を駆る『消去者』達と戦う…
そして自分達をこう呼んでいた『エトランゼ』もしくは『ストレンジャー』と…
物語の始まりは小さなバザーと月面都市で起ころうとしていた…
・
11
:
疾風
:2010/12/26(日) 02:33:16 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
遙か昔1万2千年前…
この地にアトランディアと呼ばれる都があった…
そこに住む人々は自らを天翅と呼んだ…
そして人類からは堕天翅と呼ばれていた…
<???>
奥間に様々な花々が飾られた藍色の広間に一人の天使が舞い降りた…
彼女の名は死天翼のソフィア・フラクス…
消去者に助力する七罪の一人であった…
<???>
頭翅「では、君は異世界の天翅と言う訳か…」
ソフィア「はい、信じてもらえないと思いますが…」
両翅「ふん、異界の天翅か…」
智翅「興味深い事です…異世界にも我々天翅が存在していたのですから…」
音翅「頭翅(トーマ)様、この者をどうなされるつもりですか?」
頭翅「一度、夜翅(ヨハネス)様にこの件をご報告しなければならない…」
ソフィア「ええ、私の真偽が証明されるまで待ちますわ…」
頭翅「それと君が世話になったと言う消去者と手を組む件についても考えさせてもらおう…」
ソフィア「お願いします…」
夜翅に報告する為、一度その場から去る頭翅…
音翅「…ソフィア、これだけは言っておく。」
ソフィア「…何でしょう?」
音翅「もしも頭翅様に逆らう様な真似をすれば私が切り捨てる…覚えておくがいい…」
嫉妬にも聞こえる声でソフィアに話し頭翅の後を追う音翅…
ソフィア「私、何か悪い事しました?(あらあら怖いわねぇ…」
両翅「いつもの事だ…気にするな…」
とぼけた顔をしつつも内心では悪意に満ちた笑みを浮かべていた…
その後…
アトランディアと消去者で協定が結ばれた…
これは七罪の一人ロード・ギャラクティックと消去者の邪神が一人蒼牙が月面基地を奇襲する1ヶ月前の事である…
・
12
:
疾風
:2010/12/26(日) 04:04:22 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
一方…
=異界の海=
消去者の本拠地である神殿…
その内部は広くそして複雑である…
変幻自在の姿を持つ異形の神殿でもあった…
<???・研究エリア>
消去者の一人・賢治の管轄の一つである研究エリア…
無数の異界の機械類と大画面の機具がびっしりと置かれていた…
その奥に階層があり…
上の階層は捕虜や実験体用の調整ポット…
下の階層は機動兵器のプラントが備わっていた…
今回は上の階層にある調整ポット郡から話声が響いていた…
<重要人物専用調整ポット前>
一つに束ねた白い髪の毛はボサボサで牛乳瓶厚の伊達眼鏡をつけた白衣の男…
霧島賢治と…
艶やかな長い黒髪青年で…
服装は袖なしの黒のタートルネック、パンツ、アーミーブーツ…
胸辺りまでの丈の短い深紅色の上着を肩をチラ見せする様に着込んでいる…
紅牙…
同じく黒髪で短髪オールバックで…
同じ服装に丈の長い群青色のコートを羽織った…
蒼牙…
以上の3人が調整ポットの前で話し合っていた…
何千何万もある調整ポット郡の中でで数える程度であるが人影が揺らめくポットが存在した…
コンソール画面を指で打ち二槽の調整ポットを呼び出す…
賢治「やれやれだね…やっと調整が終わったのにもう出撃なんて…」
嫌味を言いつつボサボサの頭を掻きながら調整ポット用のスクリーンで状況を見る…
蒼牙「…初陣には言いと思っただけだ。」
紅牙「そうそう…僕らも動かないとね…」
賢治「まったく当主といい君達といい…もう暢気なんだから…ぶー」
目処前に出された調整ポットのガラス越しから人影が液体に浸かり揺らめいている…
時折気泡が上がり見える…
賢治「…もう一度、忠告しておくよ。」
ため息を吐いてからゆっくりと語る…
賢治「彼らは君達が付けた強制隷属の呪いが効いている…それとあわせて意識操作をしてあるけど…」
蒼牙「何かしらのショックで解けると言っていたな…」
賢治「そ、でも呪いが解除されない限り彼らは僕らの手中にあると思っていい…」
紅牙「それがあるけどさ…」
賢治「君達のマスター…薙人の可愛い彼女が解呪する可能性がある…だから…」
コンソールを動かし何かを設定する…
賢治「呪いを解呪すると発動するおまけを付けて置くよ…記憶が消えるおまけをね…」
紅牙「…でも、兄弟の記憶は消さないでね。」
賢治「……何で?」
紅牙「…二人が双子で兄弟って事を忘れてしまうのは辛いし何だか嫌だからかな…」
賢治「共感しすぎ…いくら君達が魂に刻まれたの記憶を読み取れるからって…」
蒼牙「だが、事実だ…俺達は彼らの兄弟の絆の記憶までも消すつもりは無い…」
賢治「ま、設定はしておくよ……」
不本意ながらもコンソールを動かす賢治だった…
・
13
:
シシン
:2011/01/07(金) 23:02:16 HOST:KHP059140075248.ppp-bb.dion.ne.jp
??1「さーて、着いたのは良いけど、中々綺麗じゃないさ」
女性で紅蓮色の髪にダメージジーンズを着た女性
???2「・・・問題ない。」
赤いラインに黒を強調しており、黄色い目が光る機械人
ミァ「あの〜禍津にゃまのお友達でしょうか?」
フヨフヨと浮きながら3人組に尋ねる
???3「んー。そうだけど?」
黒いゴスロリ服の少女
ミァ「始めまして、私ミァと申します。
禍津にゃまから貴方方がいらしたらお連れする様に言われにゃしたので
…後でお茶をお持ちしますにゃリクエストはありますにゃ?」
ぺこりと御辞儀。
???1「そうだねぇ・・・肉をよこなしよ。とびっきりの美味い奴を」
???2「礼儀が足りん食いしん坊が・・・」
ミァ「お肉ですと…ご飯ものですかにゃお酒も必要ですかにゃ?」
?マークで首を傾げる。
???3「じゃあ・・・私は温かいココアで。」
???2「・・・我は要らぬ」
禍津「おやおや、やっと来ましたか。ザハーク、グノシス、ドロシア」
ザハーク「よおっ、ロードが早速、戦を始めようとしているんだって?」
ミァ「あっ、禍津にゃま、お客様がお着きににゃったので客間にお連れしますにゃ。」
本日は可愛い着物風メイド服>
ザハーク「ああっ、それでいいよ。腹が空いてね。」>
ミァ「ロシアンティとスコーンも焼けてますけど、どうですかにゃ?メンテ用オイルもありますにゃ?」
ドロシア「甘いものだったらなんだって良いわよ」
グノシス「・・・では、それで頼む」
客人を客間(イギリス風洋室)へ案内する。
14
:
シシン
:2011/01/07(金) 23:03:33 HOST:KHP059140075248.ppp-bb.dion.ne.jp
ミァ「お待ちどうさまですにゃ。」
それぞれがリクエストしたものを持ってくる。
ザハーク「うっひょー!!美味そー!!」
ナイフとフォークを持っている。子牛のステーキと温野菜添えとフライドポテト山盛り、赤ワイン。
ドロシア「ふーん、まぁまぁ美味しいわ。」
モキュモキュと食べる
グノシス「・・・・・・」
オイルを飲んでいる
ドロシアにはホットココアとロシアンティ(苺ジャム)とスコーン(5種のジャム)のセット。
グノシスにはメンテ用天然オイル。
ミァ「禍津にゃまはどうなされますかにゃ?後、他にお呼びする方はいらっしゃいますかにゃ?」オーダーを聞く
禍津「私はいりませんよ。仕事が有りますし・・・
後はバロウズ、ソフィア、ロード、シアラ、デムスを呼んできてくださいな」
ミァ「解りましたにゃ…あの…当主にゃまか薙人にゃま達はお呼びした方がよろしいですかにゃ?」
禍津「そうですね・・・薙人を呼んでくださいな。丁度話したい事が有りますし」>
ミァ「すぐにお呼びしまにゃ〜ぶっ!」
勢いよく行き過ぎてドアに激突し床までずり落ちる
禍津「・・・・・・くっ!!」
なんだか知らんが萌えてしまい堪えている
ミァ「みゅ〜」
顔を抑えつつよろよろと出て行く…
グノシス「・・・禍津の体温、心拍数、上昇。」
ザハーク「あっ?風邪でも引いたのか?」
15
:
シシン
:2011/01/07(金) 23:04:27 HOST:KHP059140075248.ppp-bb.dion.ne.jp
薙人「…よう。」
ミァが出て行って数秒後に現れる
禍津「ああっ、薙人殿。」
薙人「ん?ミァの奴、またドアに激突したのか……」
ドアに付いたミァの魚拓ならぬ獣拓跡を見つつ
禍津「ええっ、慌ただし子ですね・・・」>
薙人「…鼻血出てるぞ?大丈夫か?」
禍津の様子を見つつ
禍津「えっ!?ああっ・・・平気ですよ」
鼻血を拭く
禍津「・・・・我々の仲間は後、もう少し揃いますよ。
皆が揃った後は・・・私達がいよいよ準備が整いますよ
ミァ「お連れしましたにゃ。」
薙人「で、俺に話って何だ?」
丁鼻にこよりティッシュを詰めたミァが丁度、他の罪人を全員連れてくる、全員集まった所で禍津に話す。
禍津「今こそ、話をしましょうか・・・私たちがどのように重い罪を背負った経緯を・・・」
その言葉を聞いた時、皆の眼の色が変わった
薙人「それぞれがそれなりに罪人と呼ばれる事をした…
俺はそう考えているが…その様子じゃかなり重い十字を背負っているな…」
ウィスキーのストレートを煽る。
禍津「まずは・・・私の罪は【復讐】。
ご存じの様に日の国を追放されて祟り神という烙印を押された。」
薙人「烙印か…」カランとグラスの氷を鳴らす
禍津「そう・・・全てはあのアマテラスに復讐を果たすまでは・・・
この恨みと怒り、一時も忘れるわけにはいかない」>
薙人「ああ、あの陰険悪女を思い出すだけでぶっ殺したくなるぜ…」
持っていたグラス(ダイヤモンド製)を握りつぶす
バロウズ「貶められた我は深い深い奈落の底で亡者に呑まれたが・・・逆に喰らい獄君主としての称号を手にしたのだ。」>
薙人「俺の知る九神の連中と同じか……まあ連中は今も調整ポットで眠っているがな…」
ソフィア「私の罪は【恋堕】。人間に恋をしてしまったから・・・
彼は、地獄で苦しい思いをさせてしまった。
この罪は私が死んでも・・・消える事は無い」>
薙人「俺の所の双子も兄弟同士で恋愛しているんだ…別に気にする事はない…恋愛は自由であるべきだ…」
眼を細めて語る
16
:
シシン
:2011/01/07(金) 23:07:34 HOST:KHP059140075248.ppp-bb.dion.ne.jp
グノシス「我が罪・・・【殺戮】。
我が人間だったころは嫌な者を許せない者を次々と殺した。
だが・・・我は殺人鬼という汚名を着せられ処刑された。
そして、・・・この身体に生まれ変わった」>
薙人「そいつは先に手を出したり喧嘩を吹っかけた連中が悪い、天誅って奴だ……」
グノシス「そう、命が奪われる前に奪い返す。だが・・・我はそれで血みどろの道を歩んだのだ」>
薙人「……血みどろか歓迎するぜ…俺達に相応しいじゃないか?」
クスクスと笑う
グノシス「・・・・」
ザハーク「そうだね。アタシの罪は【暴力】だったかね・・・あたしを信じてた男達に裏切られて、怒って半殺しにしちまって、さ。
まぁ、両の腕をへし折って壊しちゃったしさ・・・
アタシは自分の身を守るために仕方なくやったんだよ。」
ミァ「最低ですにゃ!女の敵ですにゃ!ポコポコにして正解ですにゃ。」
可愛く言う萌え要素。
ザハーク「そうは言っても相手の親が嘘の情報を流してね・・・。
あたしの居場所をドンドン奪っちまってさ」>
ミァ「酷いですにゃ。」
ザハーク「まぁ・・・こんなクソ重い十字架を背負わされたからね。後悔はしてないさ。」>
薙人「……ムカつく奴は殺るに限る、やる時はとことんやれだな。」
ロード「私は【破壊翼】。強さを求めるあまりに封印されたのだ・・・。強さを求めなければ何も護る事が出来ない・・・」
薙人「そうだな……何もせずに神に祈るよりはマシな考えだな。」
ロード「人は・・・争う事で強くなる。
だが・・・法の神どものせいで下らぬ規律のせいで牙が衰えてしまった。」>
薙人「ま、方向性はあのシャドウミラーの連中と似てるがな
……一応、自身の強さを求めるだけにしておけよ?」
ロード「無論だ。」
17
:
シシン
:2011/01/07(金) 23:11:21 HOST:KHP059140075248.ppp-bb.dion.ne.jp
シアラ「私は・・・【孤独者】。友達もいなく一人ぼっち。
唯一の肉親である兄は村人に殺されて・・・そして・・・私は魔物たちを呼び出して殺した」>
薙人「奏と仲良くしてやってくれ……アイツも両親と同級生に虐待と冷遇を受けて友達って奴がいないからな…」
シアラ「・・・うん。私の大好きな友達だもん。」>
デムス「・・・・ママ・・・」
寝言で母親の夢を見ている
薙人「………聖牙の奴、呼んだ方が良いか?」
禍津「デムスの話が終わったら呼んでださい・・・
彼の罪は【愛欲】。
彼と母親は人間と同じ形ですがミュータントと呼ばれる種族だった。
静かに暮したいのが望みでしたのに・・・目の前で殺された。」
目を閉じて語る。
禍津「そして、彼は怒り狂い全ての者を壊しつくすまで破壊の限りを尽くした。母が死んだという事も知らずに・・・」>
薙人「……今でも既に存在しない母親を探しているか。」
ドロシア「私は【暴食】の罪ね。
簡単に言うと・・・私が大事にしてたオルゴールを目の前で壊されてそれで食ってしまった。
それ以来・・・肉とかは嫌いになっちゃったわね。」>
ミァ「……それで甘いものだけよく召し上がりますにゃね。」
お皿の巨大ピラミッドが横に建造中、ただし塩物系には一切手を出していない。
ドロシア「後は・・・リラだったわね。彼女の罪は【嫉妬】だったわね・・・」>
ミァ「嫉妬ですかにゅ?」
ドロシア「んー・・・私が聞いた限りだと、天気を自在に当てれるから仲間外れにされて、仲良く暮らしている奴らに嫉妬したとか・・・」
シアラ「リラは・・・破天荒な所はあるけど、一番、罪の重さを理解できている。」
ミァ「でも、お天気が当てられるなんてすごいですにゃ、尊敬しますにゃ♪」>
禍津「さてね・・・それが連続で当てられるとなると流石に不気味ですし、
恐れられますよ・・・人間と言うのは・・・」
ミァ「ミァも黒猫だって理由で人間に火だるまにされて死に掛けている所をご主人にゃまに助けていただきましたにゃ……みゅ」
耳をへたらせる
18
:
疾風
:2011/01/09(日) 21:33:22 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
所変わって…
緋鋼によって無事に避難できた異世界連合軍の一部は今後の対策を練る為…
襲撃を免れたクロガネとドッキングし互いの艦内を行き来していた…
=Zアース・地球近海=
<緋鋼・艦内>
ハガネ級戦艦の設計図を元に時空転移とそれに伴う戦闘を目的とした戦艦緋鋼(ヒガネ)…
元々は異世界連合軍の所有物であったが予想されていた2度目の消去者襲撃に備え…
緋鋼の建造は中止と言う嘘の報告を出し…
異界に居場所を移した藤岡皐月の元へ密かに授与されていたのだった…
その戦艦を整備、強化していたのが…
皐月の隷属の一人…
煉牙率いる暁の砂漠と言う魔族で構成された中東マフィアだった…
****
レーツェル「つまり…君達は彼女の命令で今回の事が起きた場合に独自で動けと?」
ペルソナ「独自にはなりますが…マスターの命令で貴方方と共闘するのも目的の一つとなっています…」
剛牙「ま、お嬢がアンタらと合流しろって命令していたのは間違いないけどな…」
ペルソナ「我々の目的は貴方方と共闘し消去者を追跡する事です…無論、戦力は少ないですが…」
レーツェル「確かに…今の我々は奴らの襲撃によって部隊の大部分を失ったからな…」
ペルソナ「はい、それに現在滞在している世界の情報も集めなければなりません……」
煉牙「マスターの話では新たに3つの新世界が発見されたと話していたな…?」
ペルソナ「と、言っても消去者から集めた情報ですから…何処までが真実かは…」
レーツェル「我々も独自で情報を集めなければならないか…」
現在、ヒガネのブリッジに居るのは…
クロガネの艦長レーツェルと無言ではあるがゼンガーとウォーダン…
ヒガネクルーと艦長のペルソナ、副長の煉牙、剛牙…
姿は見えないが鏡牙もその場に存在していた…
・
19
:
疾風
:2011/01/09(日) 21:51:01 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
現在、緋鋼に救出されたメンバー…
・イレギュラーハンター、レプリフォース、レッド・アラート
・修羅(アリオン)
・森羅(零児、小牟)
・クロガネクルーとユウ、カーラ
・ミスリルのウルズチームとエンジェル(αアースへ来界していたWアースのミスリル)
・ドラグナーチーム、プラクティーズ(同じく来界していたMXアースのメンバー)
・ATXチームよりブリットとクスハ
・オクト小隊よりタスクとレオナ
・GGG機動部隊
・アズマ兄妹
・テスラ・ライヒ研究所配属テストパイロット(時音、イルイ)
・教導隊(カイ)
・異世界連合軍諜報部(ギリアム)
以上のメンバーが救出されており…
残りの異世界連合軍の大部隊の全ては消去者の襲撃によって行方不明になっていた…
・
20
:
疾風
:2011/01/18(火) 22:38:19 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=緋鋼艦内・ブリッジ=
ペルソナ「我々が行動開始したのはマスターが…混合界へ飛ばされた後でした…」
ペルソナはその場に居たレーツェル達、同僚、各メンバーの良識人達を集め…
今回の事件の発端を纏めたものを静かに話した…
ペルソナ「今回の…消去者達の行動目的が見えないんです……」
レーツェル「確かに…奴らは各世界から人を連れ去っている…」
ペルソナ「はい、そして未だ誰も死傷者が出ていないんです…」
ゼンガー「どう言う事だ?」
ペルソナ「普通なら死傷者が出てもおかしくない行動を取っていますが…」
煉牙「我々の調査では、各世界から重傷者は出ているものも死傷者は一人も出ていない…」
ペルソナ「まるで民間人に危害を加えない様に隔離している様にも見えるのです…」
ウォーダン「…」
煉牙「だが、マスターを狙う理由は一体何なのか…我々は解っていない……」
ペルソナ「………」
剛牙「ペルソナ、そろそろ話しても良いんじゃないのか?」
レーツェル「話す?」
煉牙「ペルソナはマスター…つまり藤岡皐月の写し身と言って良い…」
剛牙「お嬢の今までの記憶を受け継いでいる…」
ペルソナ「私は自立型マリオネット…マスターに生み出された人形です…」
・
21
:
疾風
:2011/01/26(水) 22:39:24 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
レーツェル「君が人形…?」
ペルソナ「はい、貴方達に認識があるWシリーズとは異なりますが…」
煉牙「我々魔族は自身の眷属や隷属を使役する場合、多種の手段が存在する…」
剛牙「一つは決闘、隷属にする奴と戦い勝利する…ま、これが一般的だな…」
煉牙「もう一つは契約、自らの血を与え契約する…余程の事がなければ余り使用されない方法だ…」
ペルソナ「最後は創造、自らの力で配下を作り出す…魔族でも強大な力を持った者が捨て駒として使用しています。」
レーツェル「話の通りであればペルソナ、君は創造によって作り出された…と?」
ペルソナ「その通りです…私は…」
ドンカラガッシャーン!!!
何かの拍子にブリッジへの扉がドミノ倒しの様に景気良く倒れる…
倒れた原因は盗み聞きしてた待機組約数名である…
タスク「いって……」
クルツ「誰だよ押したのは…」
タップ「そっちだろ…」
コウタ「いーや、そっちだ!」
ケーン「つーか、早く退いてくれよ…」
ガンガルン「むー…」
マシュラーム「ムギュ…」
へチマール「だ、大丈夫?」
ライト「だから辞めておけって…」
時音「バッカみたい…」
一息、ため息を吐いて話し始める…
ペルソナ「どうやら……話を聞いていたようですね…それと…余り怒らないでくださいね?」
約数名、問題児に対し説教始めようとしていた……
・
22
:
疾風
:2011/01/26(水) 23:10:42 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ブラーゼ「艦長、偵察に出ているATXチームより入電。」
ネーベル「何者かに襲撃されたそうです。」
オペレーターのブラーゼとネーベルがペルソナに話す。
二人はハンターに所属していた際の藤岡の部下でもある…
ちなみに余談だが索敵と救急能力の高いマーメイドタイプのレプリロイドである…
現在はオペレーターの仕事の為、陸上モードになっている…
ペルソナ「場所は?」
ブラーゼ「地球、ガリア大陸のDポイントからです。」
ペルソナ「解りました、各員に告ぐ…これより、ATXチームの救援に向かう。」
偵察に出ていた龍虎王と新型リオン2機が何者かに襲撃された…
ペルソナ達は空間転移を行い…
地球、ガリア大陸のDポイントへと向かった…
・
23
:
名無しの俺
:2011/01/29(土) 22:38:30 HOST:p1129-ipbf501okidate.aomori.ocn.ne.jp
{Zアースが襲撃される少し前・・・}
禍津「・・・・・・・」
同僚に見られて体育座りして落ち込んでいる
ミァ「あの……どうかしましたかにゃ?(汗」
つんつんと禍津の肩を肉球で叩く。
ザハーク「禍津が、傷心状態だから・・・誰が向かう?」
グノシス「・・・我が参る」
ミァ「…ミァまた何か悪い事しましたかにゃ?(うるうる」
にゅ〜と鳴きながらザハーク達に話す
ザハーク「いやっ・・・むしろ・・・良い物見えたしね」
必死で笑いを堪え様とする
バロウズ「・・・・禍津。情けない」
禍津「う、五月蠅いわー!!」
子供みたいに怒る
ミァ「みゅ〜ごめんなさいですにゃ…」
うるうる目線で禍津を見る。
禍津「いや、ミァさんは・・・悪くないですよ。」
24
:
名無しの俺
:2011/01/29(土) 22:39:07 HOST:p1129-ipbf501okidate.aomori.ocn.ne.jp
グノシス「・・・お前ら結婚しろ。」
禍津「ちょっ!!!?グノシス!!!?」
ミァ「…///」
ザハーク「良いんじゃない?相手も顔を赤くしてるし。」ニヤニヤ
いきなりの発言に対し顔を真っ赤にし眼をグルグルしながら暴れて飛び回り最後に景気良く壁に激突する…(ズリズリ
ミァ「ご…ごめんにゃさい……ミァ…ミァには……かつぶし御飯と言う恋人が…///」
天然&謎の発言
グノシス「・・・戦場へ行ってくる。」
ズンッズンッと歩き世界へ向かう。
ザハーク「行っちまったか・・・まぁ、グノシス一人でも大丈夫なんだけどね。」
クククッ笑う
薙人「とりあえず、紅牙の奴に気をつけろよ……襲われるぞ…」
突然現れて遠い眼で話す。
ザハーク「・・・・まぁ、グノシスなら大丈夫だろ。たぶん・・・」>
薙人「……これでもか?」
ザハークにZアースのUNの新聞記事を見せる。
ザハーク「あっ・・・何々・・・?」
記事には『地球、コロニー各地で急性貧血により倒れる優良男性達(マッスルな)…口々に吸血鬼と言う謎の事件!?』
ザハーク「・・・・・・・ヒデェ」
25
:
シシン
:2011/01/29(土) 22:44:58 HOST:p1129-ipbf501okidate.aomori.ocn.ne.jp
(↑の二つは私のです。すみません・・・)
【そして、現在】
グノシス「任務の確認、目標の距離、システム・オールグリーン。」
ブィーンと音が響く
情報収集の為、偵察中の龍虎王と可愛らしいリオン系の新型2機
グノシス「敵機情報、確認・・・ターミネート!!」
両腕を三連ガトリングキャノンを展開しファイヤー
クスハ「あれは!」
ブリット「クスハ!」
虎龍王に変形し身分身の術で回避する
時音「ちょ!何よあれ!?」
イルイ「えっと…解らない?」
グノシス「流石は超機人・・・。あの攻撃をかわすとは。」>
クスハ「超機人の事を知っている?」
ブリット「お前は一体!」
時音「そんなの決まってるよ、異形って言ったら消去者よ!」
イルイ「偉業…偉いの?」
時音「イルイちゃん…変換違ってるよ…(汗」
グノシス「我は無双機刃グノシス・エシェンティア。我の目的・・・貴様らの抹殺。」
ギランッと眼が光る
26
:
シシン
:2011/01/29(土) 22:48:40 HOST:p1129-ipbf501okidate.aomori.ocn.ne.jp
薙人『ちょっと待て、あの餓鬼共は殺すなよ?大事な鍵だからな…』
思念でグノシスだけに声が届く
グノシス「・・・御意。最優先事項を確認。」
龍虎王に狙いを定める
クスハ「私達を狙ってる!」
ブリット「イルイ、時音、先にクロガネに戻るんだ!」
自分達が狙われている事を知り幼子二人を逃がそうとする
時音「駄目だよ、クロガネの救援が来るまで持ちこたえられないよ!」
イルイ「私達は大丈夫だから…!」
グノシス「モードチェンジ・フェンリル」
変形して角を持った狼になる。
グノシス「ガルルルルルルッ!!!」
鋭い爪と牙を駆使して肉弾戦を仕掛ける
時音「うっそ!変形までするの!?」
イルイ「あれって…ワンワン?」
見事な天然ボケ
グノシス「ブリザード・レーザー、発射。」
口から青白い光線が放たれ地面に着弾すると結晶の塊ができる
ブリット「クスハ、俺が身分身の術で応戦する!」
クスハ「気をつけてブリット君!」
相手の攻撃に気付き注意する
27
:
シシン
:2011/01/29(土) 22:50:38 HOST:p1129-ipbf501okidate.aomori.ocn.ne.jp
グノシス「モードチェンジ・フレスベルク」
鷲に変形して大空を羽ばたく
イルイ「時音…!」
時音「チャームシステム!」
『シンクロ!!』 新型リオンが光り輝く
グノシス「ファルコン・ランチャー、発射」
背中からホーミングミサイルが発射されて虎龍王を狙う
ブリット「しまっ!?」
時音「あったらないよ!」
羽根状のストライクシールドがミサイルを全て打ち落とす。
グノシス「ヘルズ・アロー」
翼を折り畳んで高速回転しながら突っ込んでくる
イルイ「クロスゲート!」
グノシスを強制転移させ別の方向に突撃させる。
グノシス「・・・・・ダメージ計算、問題なし」
岩山にはポッカリと穴が開いている
28
:
シシン
:2011/01/29(土) 22:55:33 HOST:p1129-ipbf501okidate.aomori.ocn.ne.jp
ブリット「イルイ、その機体は…一体。」
時音「クロスゲートの力を制御する為に創られたリオン系の新型…」
説明する
イルイ「名前はエンジェリオン、私はタイプP(プラチナ)、時音はタイプO(オニキス)。」
グノシス「モードチェンジ・アトラス」
今度は両腕が太い巨人の姿になる
時音「あれって侑子さんに借りた最○幻○ってゲームのキャラクターに似てるし…」
グノシスにツッコミ
グノシス「ギガント・ハンマー」
右腕を空へと撃ちだし鎖がビンッと張りそのまま虎龍王目掛けて振り下ろす
突如、グノシスに向かって巨大な太刀が投げつけられハンマーの軌道が逸れる。
グノシス「該当データあり・・・この太刀は・・・」>
クロガネと共に現れるダイゼンガー。(投げた太刀が戻りそれを取る
グノシス「増援確認・・・」>
ブリット「少佐!」
クスハ「レーツェルさん!それにみんなも!」
イルイ「ゼンガー…!」
時音「親分少佐!」
ゼンガー「ブルックリン、クスハ、イルイ、時音、無事か!」
レーツェル「む、この反応は!」
何かの反応に気が付く
29
:
シシン
:2011/01/29(土) 22:56:17 HOST:p1129-ipbf501okidate.aomori.ocn.ne.jp
グノシス「モードチェンジ・デストロイヤー」
今度は背中に巨大なキャノン砲を背負ったフルメタルドラゴン
グノシス「バースト・ランチャー」
レーザー、ミサイル、弾丸の嵐を放つ
時音「ブリットさん!?」
イルイ「クスハ!」
弾幕の嵐が虎龍王に降り注ぐが、戦場に旋律が鳴り響き、弾幕がかき消される……(
???「……………」
突如現れる漆黒の人型騎兵。
グノシス「データチェック。該当データなし。」>
ペルソナ「あれは・・・あの気配は・・・マスター!?」
レーツェル「何だと!?」
相手の正体に気付く
パレット「皐月さん、心配したんですよ!」
レイヤー「待ってください、何だか様子がおかしいです。」
エイリア「皐月、一体どうしたの?」
緋鋼のブリッジより
ノヴァ「………フフフ」
仮面越しから不敵に笑う
30
:
シシン
:2011/01/29(土) 23:05:24 HOST:p1129-ipbf501okidate.aomori.ocn.ne.jp
グノシス「消去者本部にデータ送信・・・・」
漆黒の人型騎兵の画像を薙人へ送る
薙人『この気配……おい、グノシス!一旦引け!!』
画像の気配と状態で何かに気付き撤退を指示するが…
イルイ「イヤ…イヤアァァァ!!!?」
時音「何これ……何なのこれ!?!」
ノヴァの気配に煽られ錯乱する
ノヴァ「……………罪人?」
グノシスに視線を向ける
グノシス「!!!!!」
ゾクッと恐怖を感じた
グノシス「理解不能・・・恐怖を感じるなんて、あり得ない・・・」
一歩一歩、下がる
ノヴァ「……………脳髄まで潰してあげるわ」
虚ろで狂気を孕んだ目で見つめ歌い始める。
グノシス「・・・・・ッ」
あっちこっちから煙とショートが発生する
続けて周りにアンプと楽器が現れ一帯を狂気の曲と絡める音が響き渡る…
グノシスだけではなく、緋鋼やクロガネのクルーにも影響が出ている…
クスハ「入ってこないで…入ってこないで!!」
ブリット「ぐっ!!?」
カーラ「イヤだよ…こんなの…!?」
ユウ「カーラ!?」
タスク「駄目だ…キツイ・・・!」
レオナ「ううっ……!」
特に強念者達に影響が出ている
31
:
シシン
:2011/01/29(土) 23:13:16 HOST:p1129-ipbf501okidate.aomori.ocn.ne.jp
グノシス「グオアアアアアッ!!!!」
耐え切れなくなりズドンッとショートし前のめりに倒れる
グノシス「・・・ショート確認。これ以上の戦闘続行不可能。ダメージ修復開始・・・」
キュイーンとショートした部分を修復する。
ハスター「グノシス、一旦引くぞ!!」
次元から現れグノシスを担ぎ時空転移する
グノシス「作戦・・・失敗・・・」
ハスター「皐月……いや、天照!この屈辱覚えていろ!!」
捨て台詞を残す
ノヴァ「これにて閉幕……………」
観客達に一礼し禍々しいオーラと共に消える
ペルソナ「ま………マスターっ…」
その言葉を最後に倒れ、緋鋼、クロガネは人員共に行動不能となる。
異次元の鏡で様子を見ている
禍津「・・・・あの女め。」
薙人「………グノシスは調整ポットだ…」
よろよろと禍津に向かって歩いてくる
禍津「よくも、我の同胞を・・・絶対に許さん!!」
怒りのオーラを放ち、床にヒビが入る。
32
:
疾風
:2011/02/03(木) 22:12:26 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
突如、謎のオーラを放ちながら現れた藤岡だったが全てに波状攻撃を仕掛けた後忽然と姿を消してしまう。
レーツェル「・・・皆、無事なのか?」
ペルソナ「いえ、あの武器は音を練り合わせ思念に直接ぶつける技なのでしばらくは無理でしょう…」
頭を押さえながら立ち上がる
煉牙「音撃式魔奏術…マスターが組み上げた術式の一つ…ヘタをすれば廃人を出す事もあるだろう。」
青ざめた顔に扇子で口元を押さえる。
ウォーダン「だが、不可解なのは・・・何故、皐月が我々を襲うのだ?」
剛牙「誰かに操られているんだよ…つか乗っ取られてるって言った方が早いなありゃ…」
半分屍に近い状態で話す。
ゼンガー「何者かに・・・?何の目的で・・・?」
ペルソナ「解りません…ですが、魔力タイプの術式を使用する消去者では無い事は確かです…あれは霊力タイプの術式に近かったですから…」
レーツェル「・・・また、現れたとしたら対処法を考えねばならん」
ペルソナ「そうですね……うっ」
頭を両手で押さえ苦しみだす。
ゼンガー「むっ!?大丈夫か!?」
発狂した様に話す。
ペルソナ『痛い…苦しい…恨い…消去者は…私の家族を…奪った…許せない許せない…痛い…誰か…止めて…心が痛い…!!』
ペルソナ『私を止めて……誰か…痛い…返して…私から家族を奪わないで……!!』
全てを言い終えると倒れてしまう。
ウォーダン「一体何が・・・・!?」
剛牙「さっきのお嬢の心を写しとっちまったんだな……特定の人物の心を写す…心映って能力さ…」
耳を押さえて話す。
レーツェル「とにかく・・・彼女を医務室へ運ぼう。」
・
33
:
疾風
:2011/02/03(木) 23:19:59 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
所変わって消去者では…
<???・フリースペース>
薙人「………」
半分干物状態と化した薙人がソファーにぐったりと座り込んでいる…
ザハーク「・・・一体どうしたんだい?ミイラみたいに干からびてさ…」
ソフィア「ところで、グノシスの方はどうなっているの?」
黒子「メモリーは問題ありませんが6割は破損しています。修復にはだいぶかかりそうです。」
薙人の様子を語るザハークと端で配下の黒子にグノシスの様子を聞くソフィア
薙人「…うるせえよ、黙ってろデカチチ。」
テーブルに置かれた度の強い酒を一気に煽る。
ザハーク「デ・・・!!あんた、人が心配してんのにそんな言い草ないだろう!!」
顔を真っ赤にし胸を隠して憤慨する。
薙人「……黙ってろ。」
威圧をかけるかのように邪神オーラを放つ…
ザハーク「ちょっ…人が折角、心配してあげてるのにさ!!」
ソフィア「…今はそっとしておきましょうよ…ね?」
ザハーク「……しかたないね。」
ソフィアに論され共に部屋を後にするザハーク…
禍津「・・・・・・早すぎるな。あの太陽の女神がこうも活動するのが・・・・・・。」
柱の隅に隠れ何かの方陣式で占っている…
薙人「…全員居るか?」
紅牙「やっほ〜ってどうしたのその傷?」
蒼牙「ただの傷ではないな……」
影牙「推測だが……マスターにやられたのか?」
薙人「正解…つか、雷牙といぬっころとお前の弟はどうした?」
影牙「二人は任務の準備で不在、聖牙は彼女とお話中だ…」
現れた当主直属の覇将師達数名…
薙人「後…聞いているんだろ?」
柱の影で盗み聞きしている禍津に話す。
禍津「・・・まぁ、仕方ありませんね。どの道、聞こうと思ってましたし。」
パタンッと方陣式の地図を閉じて反対側のソファに腰掛け話を聞く。
薙人「アイツは天照に乗っ取られている……不完全だがな。」
禍津「・・・それで。いつまでやけ酒をしているつもりですかな?」
薙人「文句あるのか?」
禍津「いえいえ…それにしても不完全ね…では聞きますが、何故アマテラスが我々の前に立ちはだかったのか?」
薙人「いつものお遊びだろ……」
禍津「全く変わらないですね・・・あの女は・・・」
ギリリッと歯を噛み締める
薙人「だが、いそがねえといけねえな……」
眼を細める
禍津「不完全だったら、完全に融合してしまう前に・・・決着をつけるとでも?」
薙人「それもあるが……アイツの恐ろしさはそれだけじゃねえ…」
禍津「もっと、恐ろしい事と言いますと・・・・?」
薙人「あの女はそれを眼につけて自分自身が唯一の神に成り上がろうとしている……他神を使役し隷人を駒にする…」
禍津「・・・冗談ではない。それではあの女が支配する世界が創られてしまう。」
薙人「ましてやアイツは不老不死…朽ちぬ入れ物…進化する力…永久地獄さ…」
4杯目の酒をグラスに注ぎ煽る
禍津「・・・何か策は無いのですか?私の親友を痛めつけた報いを晴らさせないといけませんからね。」
薙人「……とりあえず、様子見で戦神界の残党に任せようぜ。」
禍津「・・・しばらくは泳がせろと言うわけですか。最悪な時は、皐月を殺しても構いませんよね?」
薙人「ヘタに刺激してアイツが乗っ取られる時間を縮ませるからな……後、殺すな。」
禍津「一分一秒、あの女が生きていると・・・怒りがこみ上げてきそうでしてね」
禍津の影が一瞬だったが鬼の様な影ができていた。
禍津「・・・フゥ」
ため息をついて、部屋から出る
禍津「・・・薙人。もしも、私がアマテラスと直接戦う事になった時は・・・手出しは無用です。」
その一言を残し、通路の闇に溶け込む様に去っていく…
薙人「それに俺達はアイツから分散された力を持っている…アイツが本領発揮できねえのその為だしな…」
グラスの氷を鳴らす
薙人「それに……いつまで、お前達が自分自身の自我を保っていられるか見物だな?」
影牙「……」
・
34
:
疾風
:2011/02/04(金) 02:39:38 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
同じく消去者内…
<???・居住エリア>
去者の本拠地である神殿内に設けられた居住エリア…
消去者のメンバー及び構成員はここで生活をしている…
中には様々な世界にその生活の場を持つ者も居るが…
現在は任務以外の外界への異動は禁止されている…
少なくとも外界に出なくとも生活に不自由しないよう…
様々な建設物が設けられている…
****
<居住エリア・月の見える庭園内邸宅>
レイン「うっ……ここは?」
白を基調とした1室でベッドから身を起こす…
服が普段着から白のネグリジェに変わっており…
怪我を治療した跡が残っていた…
レイン「一体、誰が……」
ベッドから起き上がり近くのテーブルに置かれた衣服とメモを見つける…
『汚れた衣服は洗濯した後でお返しします、間に合わせですが代わりにこれを着てください。』
置かれた服は白と桃色主体の風変わりな和装衣装…
今の姿でいる訳にもいかず置かれた衣服に着替え…
部屋の扉に鍵をかけてない事を確認し部屋から出る…
廊下に出ると吹き抜けを右に回った先に下へ降りる階段を見つけ下へと降りる…
大き目のテーブルが置かれたリビングへと出る…
レイン「牢獄かと思ったけど普通の家に見えるわね……」
辺りを見回しているとテーブルに置かれた何冊かの本を見つける…
その中の1冊の本の題名は『13番目の皇帝と雫の姫君』と書かれている…
逃げなければと言う一心の中で何故か本の内容に惹かれてしまい…
その本を取り表紙をめくってしまう…
そして冒頭の説明文にはこう書かれていた…
『13番目ノ王にして姫君であり最大の禁忌を犯した者』
『自らの国を滅ぼした不死身の亡霊であり冠無き亡者の王』
『愛すべきものをその身に宿し永遠に報われぬ愛を貫く者』
『国を愛する慈愛と哀愁の心の影に宿した狂気の皇帝』
・
35
:
疾風
:2011/02/08(火) 23:05:58 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
むかし むかし
とても広大な大地に大きな国がありました…
その国の名は聖アルス・マグナ帝国…
魔術が発達した大国の一つだった…
その国に13番目ノ王となる青年が居た…
彼は成長と共にその国の王女と恋に落ちた…
そして二人は結ばれ結婚する筈だった…
だが…
先の皇帝を暗殺したと言う理由で処刑された…
彼と王女…
彼の兄達と多くの仲間を失った…
国は司祭の名の下に支配される事となった…
しかし彼らは死の国より甦り…
司祭と自分達を裏切った国民を根絶やしにし…
国を去っていった…
大切だった王女を失った彼は今も永遠に彷徨っている…
ずっと叶わぬ愛を胸に秘めて…
・
36
:
疾風
:2011/02/11(金) 22:08:57 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
聖牙「…これが史実だったとしたらどうしますか?」
レイン「あなた…やっぱりその身体…」
向かいのテラスからカーテンを開けて現れる聖牙…
普段着の黒のスーツに白のジャケットではなく…
三日月が描かれた黒の着流し姿で現れる…
長い髪も着流しと対となる簪で結っている…
聖牙「驚かれたでしょう、私は男であって女でもありますから…」
レイン「両性…でもそんな…」
聖牙「…その物語の記述にあった王であり姫であると言うのは」
『王と姫がホムンクルスとして甦る時に起きた事故で互いに融合してしまったからです…』
レイン「っ!」
聖牙「無論、私の意志ではありません…全ては国を独占する為に欲に駆られた者が起こした事ですから…」
レイン「…」
聖牙「貴方を無断で連れ出してしまった事は謝罪いたします…」
レイン「でも、怪我をした私を介抱してくれたのでしょう?」
聖牙「はい…」
レイン「それだけはありがとう…でも、まだ貴方を許した訳じゃないわ…」
聖牙「解っています…一応伝えておきますがここから逃げる事は出来ませんので…」
レイン「…」
・
37
:
疾風
:2011/02/11(金) 22:26:14 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ミァ「聖牙にゃま〜換えの包帯お持ちしましたにゃ♪」
聖牙「ありかとう、ミァ」
救急箱を抱えてパタパタと飛んでくるミァ
レイン「ね、猫?」
ミァ「ミァがどうかしましたかにゃ?」
レイン「可愛いって思ったかな?」
ミァ「ミァ、照れますにゃ〜♪」
顔を赤くしみゆ〜と鳴く
聖牙「ミァ、他に頼んだものは?」
ミァ「はいですにゃ、軽食をお持ちしましたにゃ…」
聖牙「少し召し上がった方が傷の治りも良いと思いましたので…」
レイン「フフッ…貴方達って不思議ね…」
ミァ「みゆ?」
レイン「敵に優しくするなんで…まるで敵じゃないみたいに…」
聖牙「勿論、敵意のある者には容赦しませんが敵意の無い者にそんな事はしませんよ…」
ミァ「では、何かあったらお呼び下さいですにゃ♪」
一礼しパタパタと飛び去っていく…
・
38
:
疾風
:2011/02/11(金) 23:12:16 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
聖牙「やはり、マスターの知人だけにミァを見ても驚かれませんね…」
レイン「マスターって…」
聖牙「私達の主…藤岡皐月の事です…」
レイン「貴方が…皐月の?」
聖牙「…私は兄達と共に病に罹っていました…それを救ってくれたのがマスターでした…」
レイン「それがきっかけだったのね…でも、何故消去者に?」
聖牙「……消去者の薙人によってマスターは私達への隷属権を失ってしまったのです。」
レイン「…」
聖牙「そして私達は…私達ではなくなります…」
レイン「……どう言う事なの?」
聖牙「…それをお伝えする事は出来ません。」
レイン「どうして…?」
聖牙「……解ってください、人間の手ではどうする事も出来ない事なのです…」
レイン「解ったわ…」
聖牙「…冷めない内にどうぞ。」
リビングのソファに座りミァが持ってきた軽食をテーブルに出す…
ポットカバーからポットを取り出し紅茶を注ぐ…
レイン「ありがとう……」
聖牙「幻想界にあるフェアリーリーフの茶葉です…」
レイン「…暖かい」
聖牙「治癒能力もありますし…」
レイン「そうなの…?」
聖牙「マスターが私達を家族として迎え入れてくれた時に差し出してくれた物でもあるんです…」
レイン「聞かせてもらってもいいかしら?貴方達が皐月と過ごした日々の事を…」
聖牙「ええ…」
・
39
:
疾風
:2011/02/14(月) 00:34:53 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
一方
グノシスと皐月の襲撃から二日目…
<ガリア大陸某所・緋鋼艦内>
=グリーフィング・ルーム=
ペルソナ「お集まりいただいた皆さんにお話が御座います…」
二日前に気を失い本調子では無いものの…
艦長として会議に出席していた…
ペルソナ「…ゲイト博士、よろしいでしょうか?」
ゲイト「僕の方はいいよ…」
レーツェル「ペルソナ、一体何を?」
ペルソナ「…混合界へ飛ばされた数名を救出出来たと言ったらどうしますか?」
その言葉に動揺する一同…
ゲイト「…かなりの重傷を負っていたんだけどようやく眼を覚ましたんだよ。」
ペルソナ「…皆さんも恥ずかしがる事じゃないんですから出てきてください。」
そう言われドアを開けて入ってくる数名…
混合界へ飛ばされ行方不明になっていた…
零児、小牟、X、ZERO、AXEL、イーグリード、アリオンの6名である…
だが、再会の喜びの他に浮かない顔をしていた…
レッド「…AXEL!」
AXEL「レッド、心配かけて…ごめん…」
ホーネック「隊長、心配しましたよ…」
ZERO「すまなかったな…」
X「俺達の世界や他の世界…そして皐月の事はペルソナさんから聞いている…」
イーグリード「消去者に…占領されたらしいな…」
零児「…」
小牟「それに皐月は消去者に連れ攫われた筈じゃぞ…どこかの桃のお姫様の様に…」
アリオン「仲間割れって訳はないしな…」
コウタ「アリオンさん、フォルカさん達と一緒じゃなかったのか?」
アリオン「…修羅王様はフェルナンドと一緒に消去者に捕らえられたよ」
ショウコ「そんな……」
ペルソナ「皆さん…再会話は後程に…今回の件で疑問に思う点がいくつかあると思います…」
正面スクリーンに今までの状況を纏めて表示する…
ペルソナ「現時点で解っている我々の敵を…把握しておいた方がよろしいでしょう…」
・
40
:
疾風
:2011/02/14(月) 01:06:47 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
スクリーンに写された8名…
ペルソナ「まず、貴方達と別れた後のマスターの経緯を知っておく必要があるでしょう…」
ペルソナは皐月の眷属である…
蒼牙、紅牙、雷牙、風牙、聖牙、影牙…
自身のクローンである薙人…
第1次消去者戦から1年間…機械界での50年間を静かに語った…
ペルソナ「まず、Wアースを襲った氷の大剣使い蒼牙と炎の銃撃使い紅牙…」
ドラグーン「二人は魔界でも名を馳せた貴族階級の吸血鬼だ…」
ペルソナ「双子で…機械界における相羽タカヤとシンヤであると思われます。」
ドラグーン「言っておくが…テッカマンとやらに変身する能力も持っている。」
クルツ「おいおい、マジかよ…」
ペルソナ「続けて雷の剛拳使い雷牙と風の軽技使い風牙の兄弟…ウェアウルフと人間のハーフです。」
レッド「…奴らはとてつもなく馬鹿力でな風牙だけでもメカニロイド1個小隊を相手に出来る位だ。」
かなめ「見た目とは裏腹にってこう言う事ね…」
ペルソナ「αアースのオービットベースを襲った光の刀剣使い聖牙と闇の槍術使い影牙…言わずとも解ると思いますが…」
ケーン「あっち側のドモンとキョウジさんって訳か…」
ペルソナ「正解です、そして彼らは人間ではなく機械界における二万年前に創られたホムンクルスです…」
ゲイト「二人は錬金術って言ったかな?それの使い手でね…オマケに科学と医療分野に詳しい…僕も助かってたよ…」
ペルソナ「それだけではありません、彼らは私達と同じく魔術にも精通しています…」
小牟「たしか…魔界式魔術と幻想界式晶術だったかの?」
零児「俺達の世界の物質界式霊術と神界式魂術がある筈だ…」
ペルソナ「はい、ですがマスターを除き彼らが使用できるのは前者だけですが…」
零児「まだあるのか?」
ペルソナ「禁界式裏術を習得しているかもしれません…」
・
41
:
疾風
:2011/02/15(火) 21:56:05 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
小牟「禁界式裏術?聞いた事もない術じゃな…」
ペルソナ「その術式は元々…その前にクトゥルー神話をご存知ですか?」
零児「…聞いた事のないな。」
ペルソナ「……物質界、戦神界では数十年前に作られ、恐怖と狂気…宇宙神話を体現した物語です。」
AXEL「あれ?そう言えば皐月ねーちゃんが昔そんな話をしていたよ?」
ペルソナ「マスターから受け継いだ記憶では50年前からその件に関して独自に調べていたようです…」
X「俺達の世界に来たのと同じ頃じゃないか!?」
ペルソナ「はい、そしてマスターは幻想界のブラック・ロッジや覇道財閥からその文献に関して調べていたようです…」
カイ「…大十字達から?」
ペルソナ「そして彼らの使役する鬼械神(デウス・マキナ)はクトゥルー神話に登場する魔道書によって稼動しています。」
小牟「…と、言う事は?」
ペルソナ「クトゥルー神話は実在しています…そして今も…」
零児「…それが例の裏術に関係が?」
ペルソナ「はい、マスター達はその術式で消去者によって神話に登場する邪悪なる神々を憑依させられたのです…」
小牟「…ちょい待て、確かに神降ろしの儀を行える審神者居るのは知っておるが何故に皐月なんじゃ?」
零児「アイツは元々何処にでもいる普通の一般人だ…」
ペルソナ「…それはマスターの出生に関係しています。」
・
42
:
疾風
:2011/02/15(火) 22:52:24 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ギリアム「出生?以前彼女の経歴を調べさせてもらったが何処にも不備は無かったぞ…」
ペルソナ「……マスターの…最も近い祖先に邪神と関わりを持った人物が居たのです。」
零児「関わりだと…?」
ペルソナ「それがマスターの亡き祖母、藤岡瑠璃江です…真の名はラヴィニア・ウェイトリー…」
AXEL「ウェイトリー…あ!?」
X「どうしたんだ?」
AXEL「確か、昔ねーちゃんに見せてもらった『ダニッチの怪』って本にその名前あったよ!!」
ZERO「何だと!」
ペルソナ「……そう、マスターは既に没落した魔術師の家系ウェイトリー家の末裔でもあります。」
小牟「じゃが、それと憑依とどう言う関係があるんじゃ?」
ペルソナ「ウェイトリー家では血族婚姻を繰り返しその魔道の血筋から邪神を降ろす儀式を行っていたのです…」
零児「血族主義者だったと?」
ペルソナ「…経緯は解りませんが儀式は失敗し瑠璃江さんは物質界へ流され、マスターの祖父と結ばれたそうです…」
小牟「…そこまではいいとして続きもあるんじゃろ?」
ペルソナ「次の問題はマスターの亡き両親…杉宏さんと楓さんです…」
・
43
:
疾風
:2011/02/15(火) 23:26:55 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ペルソナ「マスターの両親は物質界の南米研究所でラダム樹の華の開花に巻き込まれ死亡しています…」
小牟「ワシらの世界では確か4年前じゃったの…」
ペルソナ「ええ…そしてマスターはこの時…テッカマンとしての力を得た…」
零児「あの頃から消去者に眼を付けられていたらしい…」
ペルソナ「話を戻しますが…マスターのご両親…父方はウェイトリーの血族として…母方は没落した古代日本の審神者の血族の末裔だったのです…」
小牟「何じゃと!?」
ペルソナ「没落していた以上…当人達も経緯を知らなかった筈です…」
零児「…」
ペルソナ「マスターは消去者によって魔族に転化された後、眠っていた潜在能力が開花し今に至ったのでしょう…」
小牟「確かに元から魔術の基礎すら知らんかった奴がいきなり短期間で使える様になるのは…」
零児「ありえん話だ…」
ゲイト「そのお陰で僕らも助かっていた…いや、頼りすぎていたのかもしれないね…」
剛牙「つか、ありゃ尋常じゃなかったぜ?初めてお嬢と戦った時は……」
X「君も彼女流のお仕置きされたんだね…」
剛牙「おう…あの時はマジで死にたいと思ったぜ……」
ペルソナ「……話をもう一度戻しますが先程の経緯からマスターは神降ろしを行える体質だったと思われます…」
煉牙「…そして契約の際にその血を与えられた我々も該当するだろう。」
ペルソナ「はい、早期にマスターを見つけ出し…残りの眷族達も救出しなければ意識を邪神達に喰い尽くされ元には戻れないでしょう…」
ゲイト「意識と言うAIを邪神と言うウイルスに食い尽くされ…別の人格になってしまうと…?」
ペルソナ「そう解釈してもいいと思います…」
AXEL「でも、肝心のねーちゃんは暴走して行方不明だし…」
小牟「それに今のワシら達の戦力では消去者に太刀打ち出来んぞ…」
ペルソナ「…ですから当面の目的は各地に流れたと思われる仲間の捜索、マスターの発見、消去者の活動妨害…」
レーツェル「…そしてこの世界の情報だな。」
ペルソナ「はい。」
・
44
:
疾風
:2011/02/20(日) 02:54:56 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
一方…
=???=
謎の砕けた鏡のカケラが散らばる不思議な空間…
???「やはり、揺らぎは消えていないようね…」
体を揺らすと白の和装に付けられた鈴が空間に木霊する…
???「だが、奴らに効果的で十分な傷を与えられた……」
皐月「天照様…」
天照「ここでは母とお呼び……」
皐月「はい、母様…」
天照「私の可愛い子……お前を苦しめる者は全て消しなさい…」
皐月「母様…私は…彼らを…」
天照「奴らはお前を苦しめ悲しませる者…気にする事は無いでしょう……」
皐月「………気にする事は無い?」
天照「そう…お前は私の言葉を聞いていなさい…」
皐月「母様の言葉…?」
天照「そうすれば…お前は苦しまず悲しむこともないわ……」
皐月「はい…母様……」
天照は優しい声で虚ろな眼をした皐月を宥める…
それは何の疑いもなくとても心地よい声…
皐月「母様……」
天照「今暫く…眠っていなさい…私の為に……」
皐月は目元に手の平を置かれ意識はそこで途絶える…
そのまま、足元に現れた鏡の中へ水に入る様に沈み込む…
天照「そう…全ては私の為……私だけの世界を創る為…」
・
45
:
疾風
:2011/02/20(日) 03:33:58 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
半月後…
=月・ルテチウム基地=
ここルテチウム基地にて駐留部隊の一つグローリー・スターは…
3体の新兵器バルゴラの有用性を示す為…
軍に対し評価試験を行っていた……
所が…
セツコ「チーフ、これは…」
デンゼル「また時空のゆがみか!」
トビー「だがらって試験中にこなくとも…!」
試験現場の月の地表に正体不明の機体が6機現れたのだった…
ラウル「ってて…」
フィオナ「ここは一体…?」
ミズホ「…皆さん、無事ですか?」
ラージ「一応、生きていますよ…」
ティス「毎度、変な所に飛ばされたんじゃたまったもんじゃない!」
ラリアー「でも、僕らは消去者の襲撃から一時離脱出来たし…」
デスピニス「…ラッキー?って事なのかしら?」
デュミナス「彼女の言葉を借りれば必然と言った方が正しいでしょう……」
通信機より息の良い怒声が響く…
デンゼル「そこの所属不明機に告ぐ!貴様達は何者だ!」
ラウル「えっ…?」
セツコ「私達は地球連合軍所属戦技研究班グローリー・スターです。」
フィオナ「…グローリー・スター?」
デンゼル達は呼びかけているがまだ回線を繋いでおらず…
ラウル達は聞き慣れない部隊の名を聞きひとまず誤魔化す事を考えていた…
ラウル「どう言う事だよ…」
ラージ「恐らく僕達は認識されていない新しい世界に飛ばされたようです…」
フィオナ「確かに…私達の姿を見ても何とも無いし…軍もまだ地球連合になっているし…」
ミズホ「…どうしますか?」
デュミナス「ひとまずは私達が別世界から来た事を話すのは避けた方が良いでしょう…」
ラージ「そうですね…余計な混乱を避ける為にも…彼らに保護を求めて情報を集めましょう…」
ラリアー「大丈夫かな?」
ティス「…不味いって思ったら逃げちゃえば良いでしょ?」
デスピニス「いいのかな?」
ラウル「ひとまず…俺達は民間の運び屋にしておこう…」
フィオナ「乗っていた宇宙船が壊れて命からがら脱出したって?」
ラージ「その方がいいでしょう…一番怪しまれない理由ですし…」
デュミナス「では、私は混乱を避ける為に自立型AIのふりをしていましょう…」
ラウル「すまない、デュミナス…」
ラウルはコンソールを弄りグローリー・スターに向けて回線を開く…
セツコ「チーフ、あの機体郡から救難信号です。」
デンゼル「何だと?」
ラウル「そちらの機体、聞こえますか?」
セツコ「はい、聞こえます…そちらの所在を教えてください。」
ラウル「俺達はフリーの運び屋です…」
トビー「運び屋?」
ラウル「宇宙船がトラブルを起こして何とか脱出したものの時空の歪みに巻き込まれてここに飛ばされてきたんです…」
デンゼル「…」
フィオナ「…受け入れてもらえますか?」
デンゼル「了解した、ただしこちらの指示に従ってもらう。」
ラウル一行はこの日よりグローリー・スターの管轄の下…
彼らと共に行動する事となった…
・
46
:
疾風
:2011/03/04(金) 01:01:29 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
同時刻…
<Zアース>
=地球・ガリア大陸・某所=
トモル「結局…ここは一体どこなんだ?」
サイ・サイシー「オイラだって聞きたい位だよ…」
浜田「やっぱり…過去の軍事データにここと一致する地図があったよ。」
アレンビー「えっ!じゃ、ここって何処なの?」
浜田「…数十年前のイージス計画で旧αナンバーズがある未来に飛ばされた場所での地名…ガリア大陸。」
舞人「イージス計画…たしか俺達がまだグランダークやバルドーと戦っていた頃の?」
浜田「オオミヤ博士の話じゃ、その計画が失敗した未来世界に飛ばされたって話だよ…」
サイ・サイシー「へー…オイラ達と遭う前にそんな事があったんだ…」
浜田「色々あったらしいけど未来世界の住人の強力で何とか事件は解決して元の世界に戻れたって…」
舞人「…そのガリア大陸に今居る事は俺達はその未来世界に飛ばされたと?」
浜田「いや、確かにここはガリア大陸らしいけど全くの別世界みたいだね…」
舞人「どう言う事だ?」
浜田「一つは旧αナンバーズが出遭った勢力以外の勢力が居る事…既に倒した筈の勢力が現存している事…」
トモル「つまり…新しい別世界に飛ばされたと?」
浜田「その線で考えた方がいいかもしれない…」
舞人「ややこしいな…」
浜田「偵察に出ている皆が戻ってからその情報を整理して結論を出してからでも遅くないと思うよ…」
自分達が別世界に飛ばされた事を認識しつつある一行…
現在この場に居るのは…
・シャッフル同盟:サイ・サイシー
・ガンダムファイター:アレンビー
・E.D.F:トモル
・勇者特急隊:舞人、浜田
である…
現在偵察に出ているのは…
・シャッフル同盟:チボデー、ジョルジュ、アルゴ
・勇者特急隊+轟龍
・TEERA:綾人、遙、エルフィ
・地球の勇者
Wアース出身のトモルとMXアース出身の綾人達を覗き、残りの全員がαアース出身である…
それぞれが別々の場所で消去者の襲撃に遭い…
偶然起こった時空転移に巻き込まれ…
どう言う訳か気付いたら全員一緒に居たとの事…
・
47
:
疾風
:2011/03/07(月) 22:58:56 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
数時間後…
偵察に出ていたメンバーと合流し今後の事を話し合う事に…
舞人「…当面の問題は水や食料…ガイン達や他の機体のENをどうするかだな」
浜田「そうだね…さすがに補給が出来ない状態じゃ何も出来ないからね」
星史「ダ・ガーン達は地球のプラネット・エナジーから供給を受けているから何ともちそうだけど…」
ダ・ガーン「たしかに多少の傷なら問題はないが…万が一大きなダメージを受ければそうもいかないだろう」
トモル「そうですね…動けなくなってしまえば意味がないですよね…」
遥「この先に小さな集落を見つけたけど…」
エルフィ「私達の機体の補給や修理に使える機材があるかどうかは解らない…」
綾人「あったとしても僕達…この世界のお金がないですよね…」
一同落ち込む…
浜田「たしかブルーストーンって言う鉱石が通貨の一つとして使われているんだけど…」
星史「ブルーストーン?そう言えば…ドリル、お前地下を掘っている最中に青い鉱石を見つけたって言ってたな…」
ドリルランダー「おう、気になってあるだけ掘削してビッグランダーの荷台に詰めるだけ詰めてきた。」
ビッグランダー「大将、荷台から開けるぜ。」
少し離れた場所に移動してから荷台のドアを開けると青い鉱石が雪崩のごとく出てくる…
浜田「うん、間違いないよ…これはブルーストーンだね。」
資料と見比べそれが同一のものである事を語る。
浜田「けど、まだ鉱石の価値がどの位かは解らないから鑑定に出さないと…」
舞人「そうだね、近くの集落で見てもらった方が…」
アルゴ「だが、用心する必要があるだろう…」
チボデー「確かにな…」
トモル「どう言う事ですか?」
アルゴ「もしもこの鉱石にそれなりの価値があるとすればどうする?」
トモル「大金って事ですよね?」
星史「トモルさん…アルゴさんが言いたいのは横から掻っ攫っていく連中が居るって事ですよ」
トモル「あ…なるほど」
チボデー「ま、世の中にはずるがしこい連中も居るって事さ…」
遥「とりあえず集落に向かいましょうよ」
エルフィ「そうだな…鑑定が済んでから今後の事を考えなければならない」
綾人「でも、僕らの機体だと人目に付きませんか?」
綾人の一言にも一理あり話し合いの結果…
目立たない機体数機で集落に向かう事となった…
・
48
:
疾風
:2011/03/08(火) 02:09:17 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
近くの集落に辿り着いた一行…
集落の銀行で先程発見したブルーストーンを鑑定した結果…
滅多に見ない良質なものだったらしくそれなりの資金を手に入れる事が出来た…
物資補給の為に何処が良い場所が無いかを尋ねた所…
話によれば定期的にバザーが開催され交易されてきた品々が並ぶとの事だった…
そのバザーが今回も行われているとの事だったので一行はそこへ向かった…
所が…
ランド「てめえら…その言葉を7度も吐きやがったな…」
メール「あーあ、知らないよ…ダーリンにそれ言っちゃうと…」
ゲラハ「何やってやがる、とっとやっちまえ!」
ブレーカー「りょ、了解しました。」
ランドの気迫に脅えながらも戦闘開始された…
原因は相手側のブレーカーが力ずくで人の物を横取りしようとした結果であり…
連中の無神経さにキレたランドはガンレオンを持ち出し戦闘を開始したのだった…
・
49
:
疾風
:2011/03/08(火) 10:29:46 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
一方…
混合界から流されたメンバーの一人イングリットがこのバザーに宿を取っていた…
外の騒ぎに気付き窓から様子を覗うが…
イングリッド「なんじゃ・・何の騒ぎじゃ?」
と、言いつつも暢気にくつろいでいる始末である…
イングリッド「何かは知らぬが良い見せ物じゃな」
紅牙「見に行けば良いのに…ま、前菜だから別に気にしないけど…」
イングリット外の様子を覗っている最中に突如現れる紅牙…
イングリッド「うわっ、お主か何でこんなところに」
紅牙「ん、仕事でちょっとね………新世界で“かつての仲間”に遭えるなんて思わなかったからね…」
相変わらず妖艶な笑みを浮かべるがその笑みから染み出るドス黒いオーラをイングリットは感じ取る。
イングリット(かつてじゃと?何やら嫌な予感がする…警戒すべきか…)
紅牙「……そう言えば、サイトきゅんと龍馬たんは?」
イングリット「龍馬は買出し、サイトは情報収集じゃ」
紅牙「そうなんだ……じゃ、顔見せできないね…もちろん君もだけど?」
普段は黒い瞳の色が紅に染め上がる
龍馬「ただ今戻ったぞ」
サイト「あれ、紅牙?」
丁度止まっている部屋のドアを開け戻ってきた二人…
紅牙「……久しぶりだね。」
微笑しながらイングリットの首を片手で持ち上げ絞めていた…
イングリット「ぐっ!?」
サイト「イングリッド!」
紅牙「言い忘れてたけど…今の僕は消去者のメンバーなんだよ…フフッ」
以前よりも強力な力でイングリットをサイト達に投げ飛ばす
サイト「あぶねぇ!!」
投げ飛ばされたイングリットを何とかキャッチする…
紅牙「ナイスキャッチ……ま、ムカつくけどね」
微笑しつつパチパチと拍手する…
イングリット「どういう意味じゃ、今消去者の一員といったな」
サイト「お前、皐月を裏切るのか!?」
紅牙「裏切るも何もマスターは居るべきの場所へ戻っただけだよ…」
意味ありげな事を淡々と話し始める…
紅牙「薙人が喰らった事でね…それに配下の僕らがマスターの指示に従っただけ…」
サイト「何だと!?」
イングリッド(やはり…嫌な予感の正体はこれか…)
龍馬「………」
紅牙「ま、あの世界じゃ僕達の力は本来の力の3割も出してなかったしね……」
クスクスと笑う
サイト(どうします?)
イングリット(どういう事情かは知らんが仲間のあやつとは戦いとうない…しかも今ここで戦うわけにもいかんじゃろ…)
小声で互いに話し合う…
紅牙「生優しい感情は捨てた方が良いよ……命取りになるからさ…」
炎系の魔術でサイト達の周りの気温を上昇させ酸素を急激に燃やし酸欠にする
イングリット「ここは撤退すべきじゃな…!」
紅牙「クスっ…まだまだメインには早いよ…」
温度上昇に巻き込まれる前に宿から逃げ出す…
先程の戦闘で宿泊先の宿を含めバザーの住民のほとんどが避難していた為か誰も巻き込まずに済んでいた…
・
50
:
疾風
:2011/03/11(金) 22:42:09 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
???「…」
サイト一行が逃げ出した建物の前に現れる青年…
サイト「お前は!?」
紅牙「サイト…君には因縁のある相手だと思うよ…ね、ブレードの弟君。」
シンヤ「…」
そこに立っていたのは行方不明のWアースの相羽シンヤでだった…
イングリット「こやつ様子が変じゃぞ…」
紅牙「僕との勝負に負けて…血を頂いたんだ…既に僕の操り人形って事…フフッ」
シンヤの首に残っている咬まれた跡を見せる…
サイト「お・ま・え……堕ちる所まで堕ちやがったか…!」
イングリット「サイト、熱くなるな……」
シンヤ「……逃げ…て…は…やく…」
紅牙「まだそんな気力があったんだ……」
虚ろな眼で涙を流し警告するシンヤ…
サイト「シンヤ……すまない、必ず助けるからな…」
テッカマンエターナルに変身し全員で撤退しようとするが…
紅牙「……逃がすと思ったの?」
サイト達を含めた自分達を固有結界に閉じ込める…
エターナル「くそっ、逃げ道を塞がれてしまった」
ランド「一体、どうなってやがんだ?」
メール「ここ何処?!」
ガロード「俺、また飛ばされちまったのか!」
巻き込まれた外野3名…
エターナル「今度は何だ?」
紅牙「余興は多い方がいいでしょ?」
エビル「…」
PYSボルテッカでランド達を攻撃するが…
エターナル「あぶねぇ、ボルテッカ!」
ボルテッカ同士を相殺させ攻撃を逸らす…
ランド「今度はいきなり攻撃かよ!?」
メール「見て、ダーリン!」
サイト達の姿を見つけ
ランド「おい、お前らこれは一体どう言う事だ!」
サイト達に怒鳴りつけるが…
紅牙「やるね…でも、弟君の武器はそれだけじゃないよ…」
エビル「…」
強化テックワイヤーでエターナルの動きを止める…
イングリット「お主達…今は説明をしておる余裕はない…死になくないなら大人しくしておれ…」
ランドたちに忠告する…
ランド「……何かヤバそうな雰囲気だしな、解ったぜ。」
メール「…ダーリン」
紅牙「本来、エビルにはテックワイヤーは装備されていない…何で装備しているのか解るかな?」
エターナル「…何でこんなものが」
紅牙「マスターの力だよ…マスターは自立式テックプラント内臓進化型テッカマン…こう言えば解るかな?」
・
51
:
疾風
:2011/03/11(金) 23:03:32 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
エターナル「おまえ・・まさか」
紅牙「そう、マスターは進化し続け僕らのテッカマンの修復、強化を行う…この武器もその一つってことさ…もちろんこれもね…」
二対のクリスタル製の拳銃を取り出しエターナルに向けて弾丸が打ち込まれる…
エターナル「ぐっ!」
紅牙「僕らが変身していなくてもテッカマンの武器が使えるのもね…勿論反動が大きいから人間には無理だけどね…」
打ち落とされたエターナルを足蹴にしギリギリと踏みつける…
イングリット「じゃが、お主は魔族であろう…」
紅牙「魔族だったよ…かつてはね…」
ニコッと微笑する…
エターナル「どういう意味だ?」
紅牙「契約の際に分けられたマスターの血が異質だったからさ…」
エターナルの体を片手で持ち上げ首を掴んで無理やり立たせる…
紅牙「異質であった為に僕らも徐々に魔族とは全く別のモノになり始めていたのさ…」
イングリット「……厄介なことになったのう」
紅牙「ま、それが何なのかは解らないまま…ここで終わるけどね…」
エターナルの首の装甲を引き剥がし皮膚を曝け出す…
紅牙「君の事、僕は気に入ってたし………ちょっとご馳走になるね♪」
エターナルの首に噛み付き血を吸う…
エターナル「やめ!?」
全身から鳥肌が立ち逃げようとするが余りの腕力で逃げ切れない…
イングリット「操られても本性は変わらん奴じゃの…」
龍馬「暢気に言ってる場合じゃないだろう…」
・
52
:
疾風
:2011/03/12(土) 00:27:47 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
???「はっ!」
誰かに蹴飛ばされそうになるが気配を察知しさらりと避ける…
紅牙「ご馳走様、ちょっと遅かったね…」
蹴り飛ばされる前に避けクスリと笑う…
シャドー「貴様…余計なことを」
紅牙「…ああ、テメエはテッカマンシャドーのカルマだっけ?以前は世話になったな……」
口調を換えてシャドーに答える…
シャドー「エターナルは私が倒すのだ…貴様の様な輩に渡してたまるか…」
紅牙「別に殺してはいねえよ……むしろ貴様への仕返しさ…」
イングリット「貴様、サイトに何をした……」
紅牙「テッカマンになる為に必要なエネルギーを根こそぎ吸ってやっただけさ……暫く使い物にならないけどな…」
イングリット「貴様…一体何がお主を外道に変えた!」
紅牙「俺達の当主が持つ虚無さ…純粋かつ残忍で自由になれる…」
シャドー「くっ…」
紅牙「どうやって俺の結界を破ったかは知らないが…まさか貴様に手を貸す奴が居るとはね…」
シャドー「生憎とこちらも渡り歩くのに裏で色々と遭ったのでね…」
紅牙「…兄さんを痛めつけた礼はさせてもらう…顔を見るだけでも虫唾が走る!」
龍馬「おい、お前…」
シャドー「話は後だ…まずは奴を止めねばなるまい…」
紅牙「……人間風情が本来の力を取り戻した俺に勝てるのかな?」
クスクスと笑いながらテッククリスタルを取り出す…
紅牙の場合は右の薬指に填められたペアリング自体がクリスタルである…
変身しようとするが突如携帯電話の着信音が響く…
紅牙「ちょっと待ってて…はい?」
一旦休戦し紅い携帯を取り出し電話に出てしまう…
紅牙「雑魚は放っておけって?折角楽しい所なのに……あ、そう言う事…グノちゃんがやられたのね…」
むすっとした顔で話していたが後半から鋭い眼差しに変わる…
紅牙「すぐ戻るよ…グノちゃんの事も心配だからね…」
・
53
:
疾風
:2011/03/12(土) 02:52:56 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
紅牙「…この戦い、次に遭うまで取っておくよ」
シャドー「…逃げる気か!」
紅牙「僕も色々と忙しい身でね……雑魚にいちいち構ってる暇は無いの」
龍馬「紅牙…お前は…本当に俺達を敵だと言うのか!!」
紅牙「気安く名前を呼ばないでくれる?オルフェノク風情が…!」
苦々しく顔を渋りながら話す…
紅牙「僕は消去者の覇将が一人…『覇銃師』の紅牙だよ…覚えておくんだね…」
空間に魔法陣を作り出し開けられた空間にエビルと共に中へ消えていく…
エターナル「シンヤ……紅牙…」
紅牙「……ご馳走様、サイトきゅん」
クスリと一度笑い、顔を見た後に姿を消した…
龍馬「説明してもらおうか…」
カルマ「…」
変身を解きシャドーから普段の姿へと戻るカルマ…
変身が強制解除され倒れたサイトを支える龍馬…
カルマ「我々騎士団は消去者より見限られた……彼らが戻ってきたのを機に…」
イングリット「要は用済みと見なされた…そう言いたいのじゃな……お主は?」
カルマ「今更信用しろとは言わない……だが、私も逃げる際に仲間と逸れてしまい多くは行方不明のままだ…」
龍馬「…」
サイト「……カルマ、お前は俺達と共同戦線を張るつもりか?」
カルマ「そうだ……」
イングリット「敵の敵は味方かの……余りにも虫の良い話しじゃがな…」
龍馬「俺達に拒否権は無いだろう…サイトはこの有様、俺とイングリットの戦闘力じゃ奴らと何処まで戦って持つか…」
イングリット「あ奴も得体の知れない気配を感じさせておったからの…こやつと手を組むのも用心に越した事は無いじゃろ…」
・
54
:
疾風
:2011/03/16(水) 00:06:16 HOST:p1168-ipbf803kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
紅牙が去ったのと同時に結界が壊れ、元の青空が広がる…
イングリット「ようやっと空が拝めるわい…」
龍馬「…暢気な事を言っている場合じゃないだろう?」
イングリット「わかっとるわい……消去者がこの世界にも現れた理由…聞かせてもらおうかのう?」
鋭い眼差しをカルマに向けながら彼は知っている限りの情報を語った…
カルマ「新たに発見された3つの世界、その内の一つがこの世界『Zアース』と呼称されている…」
イングリット「皐月が話しておった戦神界と同じ名称にも聞こえるが?」
カルマ「現当主がその世界の名称を真似て名づけた……」
龍馬「現当主?」
イングリット「待て、ダークブレインは皐月達が倒した筈じゃが?」
カルマ「その前任だったダークブレインが倒された事により新当主が消去者を牛耳っている…」
龍馬「…名は?」
カルマ「名は黒曜…常に黒のローブで顔を隠し、消去者幹部や側近の薙人さえその素顔を見た者はいない…」
龍馬「名前の通り黒で固めた男か…」
カルマ「…」
イングリット「で、その幹部じゃが何人居るのじゃ?」
カルマ「まず薙人同様、藤岡皐月に連なる者達が6人…」
龍馬「6人?蒼牙と紅牙、雷牙は解るが他の3人は…」
カルマ「残りの名前は風牙、聖牙、影牙と言う…」
イングリット「魔導に於ける元素と己を守る牙で名を固めたのじゃな…」
カルマ「残りの3人が彼女の仲間だった事以外、所在については私にも不明だ…」
龍馬「…」
カルマ「そして最近になって罪人と呼ばれる集団と手を組んだ…」
龍馬「罪人?」
カルマ「確認が取れているのは…交渉役の禍津、鎧姿のロード、全身殺人機械のグノシス、召喚師のシアラ、亜人バーサーカのデムスだ…」
イングリット「しかし…自らを罪人と名乗るとは正直な奴らじゃな…」
カルマ「そして薙人の配下で研究主任の霧島賢治、半鬼人の皇臥、音撃師の奏…私が確認を取れたのは以上の名前だけだ…」
龍馬「所で皐月はどうなったんだ?」
カルマ「彼女は薙人の手により消去者に囚われたがその後姿を消した…」
イングリット「姿を消したじゃと?」
カルマ「理由は不明だが彼女の後釜としてシャルムと言う幹部が加わった…名前だけで姿は知らないが…」
龍馬「消去者もどんどん戦力を増やしてきているな…」
イングリット「大方、昔の様に世界侵略を開始したのじゃろう……」
カルマ「…否定はしない」
サイト「カルマ、あのシンヤは何者だ?シンヤは確か…」
カルマ「貴様の世界では倒された筈だ…だが、あのシンヤは戦神界の一つWアースの相羽シンヤだ…」
サイト「……そうか」
カルマ「あの世界における多くの仲間の手によって変えられたもう一つの未来の姿なのだろう…」
サイト「…」
イングリット「しかしな…ワシらもこれからどう動こうかのう…」
・
55
:
疾風
:2011/03/19(土) 21:28:59 HOST:p4068-ipbf802kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
アレンビー「ちょっとアンタ達!」
龍馬達の会話を聞き呼び止める…
イングリット「ワシらに何用じゃ?」
遥「今、貴方達の会話から皐月って聞こえたから…」
龍馬「貴方達も皐月の事をご存知で?」
綾人「同じ人とは限らないと思いますが…」
綾人は昔の写真を取り出し龍馬達に見せる…
写真に写っていたのは新生スペース・ナイツと共に写った当時まだ人間だった皐月の姿…
ちなみに照れくさそうに皐月も制服を着ているが他とは違い黒のロングブーツをガーターベルトで止めている…
龍馬「確かに俺達の知る皐月だ…」
アレンビー「じゃ、話が本当なら…皐月は…」
サイト「俺達も行方を追っている…混合界で分かれた後に急に飛ばされて…」
舞人「混合界って大河長官が彼女から受け取った最後のメッセージにあった言葉だ…」
遥「良かったら混合界について話してくれないかしら?」
龍馬「解りました…」
互いの自己紹介を終えた後…
龍馬達は混合界で皐月達と出遭った事とその後の事を話した…
同じく舞人達も自分達の事や皐月と消去者との関わりを話した…
・
56
:
疾風
:2011/03/23(水) 23:54:09 HOST:p1007-ipbf801kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
舞人「俺達の知らない間にそんな事が…」
龍馬「こっちも話には聞いていたがハードな人生を送ってきたんだな…」
サイト「…」
カルマ「…」
イングリット「おーい、御主達…いつまで固まっておるんじゃ?」
アレンビー「仕方がないと思うけど…」
綾人「ですよね、まさか寄生するラダム獣を寄生される前に救助隊の人が踏み潰したじゃ……」
龍馬「そう言えば、さっき話していた人数と少ない気がするが…」
舞人「俺達の他にこっちに飛ばされた仲間が街外れで待機しているんだが…」
綾人「この町へ来る前に一人だけ転移に巻き込まれていなくなってしまったんです…」
龍馬「そうだったのか…」
ジョルジュ「後を追うにしても私達では空間転移は出来ませんしね…」
イングリット「ワシも転移を試みたがどうもこの世界に結界らしきものが張られておって使えんのじゃよ…」
カルマ「恐らくそれも消去者の仕業だろう…完全ではないが次元転移行える術を持っている…」
遥「綾人、貴方の力でも駄目なの?」
綾人「僕は『時の観測者』としての権利の大部分を放棄する事で皆と居る事が出来たからね…さすがにそこまでは…」
遥「そうよね……」
・
57
:
疾風
:2011/04/04(月) 22:47:38 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
メール「あ、居たよダーリン!」
先程の戦闘に巻き込まれたランド、メール、ガロードの3人が現れる…
龍馬「さっきの…」
ランド「おう、話は横から聞かせてもらったぜ…」
メール「ねぇ消去者って奴ら、2ヶ月前に現れた連中の事でしょ?」
舞人「2ヶ月前!?」
メール「そう、全大陸に宣戦布告してあっちこっち荒らしまわっているのよ。」
サイト「…」
ランド「あんたらも別の大陸から飛ばされたんだろ?」
舞人「ええ、そんな所です。」
ガロード「所であんた達は?」
遥(私達の事を知らないって事はこっちの世界のガロード君ね…)
綾人「始めまして、僕は神名綾人です。」
ガロード「俺はガロード・ラン、宜しくな。」
メール「私はメール・ピーター、こっちはあたしの未来の旦那様でランド・トラビスよ。」
その言葉を聞いた一同は後ずさる…
ランド「メール、紛らわしい言い方するな!」
メール「え〜いいじゃない、いつかなるんだし♪」
隅っこで…
チボデー「おい、聞いたかよ…」
ジョルジュ「犯罪ですよね…」
アレンビー「あの年齢で幼い女の子をね…」
遥「不潔よね…」
綾人「たしかにそうですよね…」
ヒソヒソと酷い言い方をされていた…
ランド「だから、誤解だ!」
彼の叫びも空しく親父系ロリコンと言う謎のあだ名を付けられそうになったのは言うまでも無い…
・
58
:
疾風
:2011/04/04(月) 22:58:23 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
一方その頃…
突如、転移に巻き込まれ一人荒野を彷徨うトモル…
しかし、消去者の刺客が彼に迫っていた…
ザハーク「さぁーて、アタシに八つ裂きされたい奴はどいつだい?」
姉御肌の女性が空間を割って現れる
トモル「っ!」
ザハーク「ふーん、中々良い男だね。・・・良い悲鳴で鳴いてくれよ!!」
腹目掛けて殴る
トモル「がはっ!?」
腹部を押さえ勢い良く地面にのけぞる。
ザハーク「・・・お前、本当に人間か?あたしのパンチ食らったら、貫通するはずなんだけどね?」
ガッと頭を掴んで話す
紅牙「やっほ〜ザハーク、何か楽しそうな事してるね〜」
相変わらずのテンションで空間を裂いて現れる。
ザハーク「ああっ、丁度、この男に腹パンしたんだけどさ・・・」
トモルを掴みながら話す
オーガン「ソリッドアーマーの自己防衛機能が働いたのか……それよりもいきなり攻撃するなんて…」
殴られる瞬間に装着し軽いダメージで済んだ。
ザハーク「あっ・・・?テメェ、いつのまに鎧装着しやがったんだ?」
紅牙「あれ?トモルきゅん久しぶりだね〜」
オーガン「お前は相羽シンヤ…いや、消去者の紅牙!」
キッと睨みつける
ザハーク「なに?あんたら知り合いなのか?」
二人を見比べる
紅牙「そ、僕がWアースに遊びに行った時に会ったんだ。」
オーガン「貴様、Dボゥイとシンヤを返せ!!」
ザハーク「まぁ、状況は呑みこめたけどさ・・・兄ちゃんの相手はこのあたしだよ」
オーガンの前に立ちはだかる
紅牙「ザハーク、彼をボコボコにしたら僕に頂戴〜ちょっと遊びたいし〜♪」
ザハーク「お前な…」
オーガン「・・・・・(汗」
状況が呑み込めた為、哀しく無言。
ザハーク「まぁ、そういわけだ。あんたには恨みは無いが・・・あたしと勝負しようか?ライフ・ゲームをな!!」
飛竜の翼に、右腕が竜化する。
59
:
疾風
:2011/04/04(月) 23:02:30 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
オーガン「負ける訳にはいかない…!!」
ザハークに叫ぶ真面目な台詞だが別の意味で危機に瀕している…
ザハーク「ドラゴン・クロー!!!!」
ブォンと鋭い爪を振りかざす。
オーガン「何て馬鹿力だ…本当に女なのか…?」
ランサーで対応する…ついでに言ってはならぬ事を
ザハーク「悪かったね……馬鹿力でね!!!」
その一言にキレて蹴り飛ばす
オーガン「遅い……!!」
タイミングを見て避けランサーで突き攻撃を仕掛ける。
ザハーク「ドラゴン・スタンプ!!!!」
そのまま急降下キックを仕掛ける。衝撃で地面がへこんだ。
オーガン「どう言う訳だ?あの姿でアレだけの攻撃を…」
間一髪避ける
ザハーク「アタシはね。魔竜姫と呼ばれているのさ。竜の皮膚は堅い。アタシを倒す気なら・・・本気で殺しにかかりな!!」
紅牙「ま、体重が重いとか突っ込んじゃ駄目だけど…ザハークって元々巨大な龍だしそれだけの質量を人間サイズに留めてるからね…」
さりげなく酷い事を言いつつ横槍説明する…
ザハーク「バカヤロー!!!!あたしは重くは無いわー!!!!」
オーガン「君が…龍?」
ザハークの台詞に少し半信半疑
紅牙「え〜違うの?この前ヘルスメーターに乗っかって冷や汗かいてたじゃん〜」
ザハーク「テメェ・・・覚えてろよ」
紅牙に中指を立てる
ザハーク「なんだい?あたしの姿を見て、解らないのかい?じゃあ・・・これなら証明できるだろう?」
口から火が溢れる
オーガン「まずい!」
仕掛けられた火炎攻撃を回避する
ザハーク「インフェルノ・ブレス!!!」
スゥーと息を吸い込んで思いっきり吐く。辺りは灼熱の海と化した
紅牙「ザハークってホント面白いよね〜」
ザハーク「気が散るから、あんたは黙ってろ。」
紅牙に言う
オーガン「君が龍と言うのは本当らしいな……」
空中に回避し話す。
ザハーク「あんたは、龍とドラゴンの違いは解るかい?」
翼をはばたかせて空中に飛び話す
オーガン「西洋系と東洋系で姿や力は違うと聞いているが…」
真面目に回答
ザハーク「解っちゃいないね。龍神は神として崇められる。ドラゴンは邪悪な生き物を指す。アタシの様に、ね。」
オーガン「……迫害されたのか?」
ザハーク「そして、アタシはドラゴンの中でも最強最悪にして、最初の悪神から生まれたアジ・ダハーカの力を得たのさ」
・
60
:
疾風
:2011/04/04(月) 23:05:17 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
オーガン「…」
ザハーク「迫害ねぇ…ある意味正解だね……勉強はここまでにして………続きだ。」
オーガン「待ってくれ、何故…君は消去者と手を組んでいるんだ…迫害されたからか?」
ザハーク「そんな事をあんたに話して、何が解る?」
オーガン「ラダムによってテッカマンになり同属から迫害を受けた人々を見てきたからだ……」
ザハーク「アタシは・・・人間だったころ、好きな人に裏切られて殺されかけたんだよ」
オーガン「…!」
ザハーク「だから、裏切った奴に半殺ししてやったさ。アタシの話を聞かずに…そいつの親はアタシを死刑にした。」
オーガン「…そして君は龍になったのか?」
ザハーク「死の淵に立たされたアタシはアジ・ダハーカと契約を交わして、生まれ変わったのさ。手始めに裏切った男をバラバラに引き裂き!!親共には死すら願うように苦痛を与えたさ!!」
オーガン「…それが君の復讐だったと?」
ザハーク「腐った人間どもの一面を見たからさ。騙して殺すバカどもを殺して殺して殺すのさ。」
オーガン「だが、ザハーク…君の復讐は終わった筈だ…なのに何故…」
ザハーク「人間の血と肉の味を覚えちまったら、歯止めも後戻りもきかないんだよ・・・。だから、禍津たちと出会い消去者と協力してんのさ」
オーガン「…それでは君は自分を陥れた人間達と変わらない!!」
紅牙「結構…覚えた味って忘れられないんだよ?マスターもそう言ってたしね…」
くすりと微笑しながら戦いを見ている
ザハーク「もう、アタシは人間だった時も名前も捨てたさ。アタシは魔竜姫ザハーク・ベルギオア。さぁ・・・覚悟しな!!」
口から炎球を放つ
オーガン「例え体は人間で無くなってしまっても心までは変わりはしないと…彼女は…藤岡は言った…出来る事なら君を救いたい!!!」
グランドクルスアタックを放つ
ザハーク「ほざくな!!」
もう片方も竜化して、グランドクルスアタックの閃光を耐える
オーガン「!」
最大出力のグランドクルスアタックを防がれて驚愕する
ザハーク「ドラゴン・ローア!!!」
両腕からエネルギーが渦巻き波動砲を放つ
オーガン「こんな所で…」
先程の攻撃でエネルギーが底を尽き変身が解除され気絶し倒れる…
61
:
疾風
:2011/04/04(月) 23:09:34 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ザハーク「へっ、ざまぁないな。・・・ホラ。」
トモルを紅牙に差し出す
紅牙「サンキュー♪」
ザハークがキモ!と発言する位の抱擁密着をする。
ザハーク「キモッ何が良いのかね…ヤローがヤローをハグするなんてね。」
紅牙「ま、いい事教えてあげるよ…僕のマスターってその皐月の事なんだよね…(カプ」
トモル「なっ!?」
驚愕の真実と共に首筋から吸血される…
ザハーク「・・・もっと、いないのかね。アタシと戦える奴を・・・」
両の手を伸ばして、空を見る
紅牙「…ちゃっかり乙女チックなポエムだね♪」
血を吸ってテンションupな状態で話す。
ザハーク「ハンッ。アタシは女なんだから、感傷に浸る時もあるさ」
紅牙「別にいいんじゃないの?女の子なんだし♪」
クスリと笑う…
紅牙「ご馳走様…ん〜トモルきゅんもいいけど〜〜やっぱ禍津たんも押し倒したいと思った…」
吸血終了と同時に爆発宣言する始末…
ザハーク「ったく、吸血鬼って見境ない奴だね。」
紅牙「それが僕らクトゥルーの邪神の狂気だから……僕は何も縛られず思った事をやるだけだよ…だって強い男に惹かれるからね…つい虐めたくなっちゃうんだよ。」
妖艶に微笑
ザハーク「あー、そうかいそうかい。そういや、あんたの兄貴はロードと一緒に月に侵略しに行ってるんだっけ?」
紅牙「そうだけど?」
きょとんとした顔で話す。
彼の兄の蒼牙とザハークの同僚のロードは月基地へ襲撃に向かっていたのだった…
紅牙「今頃兄さんどうしてるかな……僕も行けばよかったかな…兄さん兄さん兄さん…」
隅でいじけてのの字を書き始める。
ザハーク「どうして、アタシってこうも貧乏くじを引くんだろうね……」
そうこうする内に消去者のアジトへ帰還する…
62
:
疾風
:2011/04/04(月) 23:57:32 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
そして月面基地では…
グローリー・スター一行は転移してきたラウル達と世界を揺るがす消去者の脅威を聞く最中、突如月面基地に襲撃する謎の敵と交戦する事に…
???「整列!!!」
騎士がランスを地面に突き刺すとケルビム兵と神話獣は横一列に整列した
デンゼル「ほう、規律が出来た連中の様だな…」
ラウル「けど、奴らは一体……」
敵の様子を覗う
ロード「我が名はロード。銀河騎士ロード・ギャラクティック!!堕天翅の兵を預かり、この地を侵攻する!!」
ランスを天高く掲げる
トビー「今時、騎士道心ね…よくもやるよ…」
フィオナ「彼の言った堕天使って…一体…」
ロード「素直に明け渡すのならば命はとらぬ!! 抵抗をするならば、押し通る!!」
ティス「どっかの誰かさんの真似してくれちゃって…」
ラリア「…でも、あの人かなりのやり手の様だよ…」
デスピニス「うん…」
ロード「・・・返答を聞こう。従うか、抵抗するか?」
セツコ「私達は引きません…ここには大勢の人が居るんです!」
デンゼル「我々の役目はお前達の様な侵略者からこの地を守る事だ!」
抵抗の意を示す
ロード「・・・進軍せよ!!!」
ランスを敵の方へと向けるとケルビム兵達は一斉に動き出す
???「待て、俺も混ぜてもらおうか…ロード?」
突如現れる蒼いテッカマン
デンゼル「あれは一体…」
ラウル「まさかテッカマン!?」
セツコ「テッカマン?」
ラウル「後で説明します…ですが、あのテッカマンは様子を覗ってください。」
突如、姿を現した事に対して質問するロード…
ロード「ここは私に任せてあるのだ。手助けは不要だ。」
???「俺は消去者当主黒曜から直々にZアースの戦闘指揮権を与えられている…関与しようが俺の好きだろう?」
仮面の下で笑う
ロード「・・・解った。主らの当主がそう言うのならば仕方あるまい。だが・・・私が誰かと戦い横槍は入れるなよ。」
ティス「ちょっとそこのテッカマン、アンタ今消去者って言ったわよね!?」
???「そうだ…」
ティスに罵声を浴びせられる
???「俺はフロスティ…テッカマン・フロスティ…消去者が一人…だがロードだけでも貴様らを倒す位なら十分だろう…」
ラージ「フロスティ…ドイツの医学用語で冷を表す言葉ですね…」
フロスティ「そして余興の一つを見せよう…」
ラウル「あれは…ブレード!?」
フィオナ「まさかWアースで行方不明になった…」
フロスティの傍に現れたブレードの姿に驚愕する
ロード「私の相手は・・・貴様としよう。」
ランスに向ける相手は・・・ラウルだった。
ラウル「くっ…俺を指名したのか…Dボゥイの事もあるがエクサランス・Lの力見せてやる!」
ロードに向かっていく。
ロード「いざ、突いてこい!!我が魂・・・触れる事も、滅する事も叶わぬと知れ!!」
紫の翼を羽ばたかせてランスで突く
ラウル「フィオナ、他の皆と残った奴らの相手を頼む、俺はコイツを!」
フィオナ「無理しないでよ、ラウル!」
自身の持つ剣とロードのランスから火花が散る
ロード「デヤッ!!!」
常人では見切れないほどの超高速突きを繰りだす
ラウル「早い!?」
動きを察知し避けるだけで精一杯
ロード「ハアアアアアッ!!!」
エクサランスLの頭上からランスを構えて急降下突撃
ティス「パテール!」
支援メカがエクサランス・Lを抱えて急速離脱する。
ロード「逃がさん!!」
ランスを振りかざすと蒼い衝撃波がパテールを切り裂きライトニングを落としてしまう
63
:
疾風
:2011/04/05(火) 00:00:55 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ラウル「ぐっ!」
ティス「ラウル、パテール!?」
月面に落下する
ロード「一対一の勝負に・・・介入する事は私が許さん!!」
パテールを踏みつける
フィオナ「ラウルっ!?」
フロスティ「余所見をしている暇は無いぞ…」
ラウル「やめろっ!!」
ロードにリアクター・クラッシュで特攻をかける。
ロード「真っ向勝負!!ロイヤルーソード!!」
ロードからオーラが発し、ランスを構えて突撃する
ラウル「時流エンジン…俺とライトニングに力を!!」
時流エンジンを臨界点まで上げる。
ミズホ「ラウルさん、それ以上エンジンの出力を上げたら!」
ラウルの身を案ずるが言葉は届かない
ロード「貴様には追い付く事は出来ん。我は流星の如く!!」
ロードの姿が消えて、すれ違いざまにライトニングを突き刺す
ラウル「っ!」
ライトニングの右腹部に突き刺さり火花を散らす
ロード「・・・・・」
ランスを抜きライトニングを蹴り倒し、頭部に一歩手前でランスを突きつける
フィオナ「ラウル!眼を覚まして!!」
ラウル「…」
気絶している為、反応がない
ロード「止めだ・・・!!」
コクピットに狙いを定める
ミズホ「やめてぇぇぇ!!!」
???「…」
突如現れ、ロードのランスを弾く紫桃の装甲の騎士
ロード「何奴・・・!?」
???「…私はペルソナ・レディ、我が主…藤岡皐月の配下が一人…そして消去者に仇名すものだ!!」 巨大な2つのチャクラムを構える
フロスティ(マスターは俺達以外にも配下と契約していたのか……)
ペルソナの姿を目視しながら
ロード「女が相手か・・・だが、戦う意思を持つのならば、男も女も関係ない!!立ちはだかる者ならば・・・貫く!!」
ランスを構える
???「今です、煉牙!!」
ロードの前方に緋色の戦艦が突如転移し主砲を放つ。
煉牙「…マギー・カノーネ発射!」
ロードに戦艦の主砲が直撃し後方へと飛ばされる。
ロード「グッ!!!」>シールドを構えて耐える
64
:
疾風
:2011/04/05(火) 00:04:25 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
シールドで主砲を防ぐロード
ペルソナ「やはり…一筋縄ではいきませんね……」
チャクラムを持ち替え月面に降りる。
ロード「流石に今のは少し堪えたぞ・・・。」
スチャッとランスを構える
ペルソナ「整備が不完全とはいえ一時的に動きを止められただけでも効果はありましたね…」
仮面越しでクスリと笑う
ロード「ぬっ!!卑怯な・・・・」
ペルソナ「卑怯と呼ばれる筋合いはありませんよ!そちらこそ侵略の方法が卑怯ではないですか!」
フロスティ「…ロードどうするつもりだ?」
騎士道心を考え様子を見守る。
ロード「全ては我が主の為……我は我らが信じる正義を貫くのみ!!」
足元の鎖を引きちぎる
ペルソナ「オマケです、吹き飛んでください!!」
鎖を引きちぎると連鎖爆発を引き起こす。
ロード「温い!!タワー・オブ・フレイム!!」
爆発をものともせずランスを地面に突き刺すと無数の炎柱が発生する
ペルソナ「熱いのなら…フリーズ・サークル!!」
チャクラムを飛ばし炎柱を消し去る
ロード「ハイヤァアアアアアアッ!!」
ランスを突きつけて翼を羽ばたかせて突進する。
ペルソナ「スライド・サークル!」
突進するランスを別の場所に転移させる。
ロード「セイッ!!」
ビーム状のランスを作り、投擲する
ペルソナ「終りです!サークル・ボルテッカ!!」
チャクラムより発射されランスごとロードを吹き飛ばす。
ロード「まだまだだ・・・」
鎧はボロボロで仮面が半分割れて顔は美青年で金色の髪が見える
フロスティ「…」
内緒で写メを取り紅牙にメール送信していた…
ペルソナ「もう一撃受けたら持ちそうにありませんけど?」
クスリと話す。
ロード「ここで、退く訳にはいかん。敵に背を向けるぐらいならば・・・戦って死ぬか勝つかのどちらかだ。」
フロスティ「お楽しみの所悪いが時間だ…撤退するぞ!」
ロードに叫ぶ。
ロード「・・・勝負はお預けだ。この屈辱、忘れはせんぞ!!」
フロスティと共に撤退を始める
ブレード「…」
それに沿ってブレードも転移し消える…
65
:
疾風
:2011/04/05(火) 00:27:04 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
結局ケルビム兵に押され月面基地は守りきれず…
基地を失った連合軍は撤退を始めていた…
=緋鋼=
<メディカルルーム>
先程の戦闘でダメージを負ったラウル一行とグローリー・スターは戦艦に収容され…
機体の修復と治療を受けていた…
カーラ「フィオナ、ミズホ無事でよかったよ。」
フィオナ「こっちも皆居なくなって心配しちゃった。」
ミズホ「はい、こうしてまた遭えるなんて」
ショウコ「デスピニス達も無事でよかった。」
ティス「感動の再会所悪いんだけど…この戦艦って何なの?あのテッカマン何者?一体全体何が遭った訳!?」
ペルソナ「それは順を追って説明しましょう…」
室内に入って来るペルソナ…
ラウル「貴方は?」
ペルソナ「私はペルソナ・レディ…この緋鋼の艦長を務めています。」
フィオナ「緋鋼って…」
ペルソナ「ハガネやクロガネと同じくハガネ級万能戦艦の一つです…訳あってマスターである藤岡皐月の手にありましたが…」
ラージ「それも含めて話してもらえませんか?何が起こっているのかを…」
ペルソナ「解りました……そちらの方々も宜しいですか?」
デンゼル「頼みます。」
ペルソナはこれまでの経緯を静かに語った…
消去者の活動開始…
藤岡皐月の覚醒と出生の真実及びそれに連なる者達の存在…
戦神界の侵略…
時空転移の事も…
ペルソナ「以上が現在の状況です…」
ラウル「そんな事が…」
ペルソナ「もう人間の手には負えない状態にまで陥っているのです…」
セツコ「…」
ペルソナ「驚かれているでしょう…世界の果てに魔族や様々な人種が居た事を…そして世界を賭けた戦いを」
トビー「確かに…」
デンゼル「にわかに信じがたいが…」
ペルソナ「いずれ遭う事もあるでしょうし…余り気になさらなくても構いませんよ。」
セツコ「…あの、それで貴方たちはこれからどうするんですか?」
ペルソナ「仲間の回収と消去者の妨害…今の私達にはこれしか出来ませんから…」
ラウル「皐月さんの発見ですか?」
ペルソナ「はい…マスターが戻ってくださればこの状況を打開出来る筈です…」
・
66
:
疾風
:2011/04/05(火) 00:39:05 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
デンゼル「…この件に関しては黙認させていただこう」
ペルソナ「…出来れはそうしていただけるとありがたいです」
トビー「確かに……軍にこの事が解ればまずいもんな…」
セツコ「そうですよね…」
ラウル「まだ連合軍にはティターンズ見たいな連中も居る事だし…」
フィオナ「絶対悪用されるものね…」
ペルソナ「……」
緊急の艦内放送のアラームの音が響く…
『ペルソナ艦長、至急ブリッジへ!!』
その言葉が響いた…
ペルソナ「…すみませんが話の続きは後ほど」
ペルソナは部屋を後にしブリッジへ上がる…
・
67
:
疾風
:2011/04/05(火) 00:46:34 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ブリッジに上がり座席に座り指示を出す…
ペルソナ「…何事ですか?」
シグナス「基地を失った連合軍が我々に対しそちらに投降しろと…」
ペルソナ「やはりその手で来ましたか……ジェネラル将軍…?」
ジェネラル「連中は先程の戦闘で基地を失い焦っている…」
ペルソナ「ええ…そして突然現れた私達の武装に眼を付けた…」
レッド「早い話がここは逃げた方がいいって事だけだな…」
ペルソナ「その前に少し時間をいただける様にそちらに通信をお願いします…」
・
68
:
疾風
:2011/04/05(火) 01:50:14 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
月面基地に在留していた連合軍…
主にティターンズの暴走により…
緋鋼及びクロガネの武装解除と投降を支持してきた事を…
グローリースターに語った…
デンゼル「そうでしたか…」
ペルソナ「ええ…30分の時間を頂きましたので…私達と共に行くか…彼らの元へ戻るか…決めていただけますか?」
トビー「チーフ、俺達は軍人……素直に戻るべきとは思うけど…」
セツコ「でも、軍に戻った所で私達では何にも出来ませんし……」
デンゼル「……」
時音「一緒に行けばいいじゃん。」
話し合っている最中に割って入る時音…
ペルソナ「時音…ですが…」
時音「確かに私達と行くって事は逃亡者になるけど……でも、見えないものを見るには檻から出なきゃ!」
デンゼル「…艦長、私達は軍に戻ります。」
ペルソナ「…解りました。」
トビー「チーフ…」
デンゼル「我々にしか出来ない事をやってみるつもりです。」
セツコ「時音ちゃん、私達を誘ってくれてありがとう…」
時音「おじさん達も気をつけてね、いつか哀しい事が来るから……」
そう答えると部屋を出て行く時音…
ペルソナ「…そう言う事でしたか」
デンゼル「艦長、あの子は?」
ペルソナ「あの子はテスラ・ライヒ研究所所属のテストパイロットの刀野時音少尉です…」
セツコ「あの子がパイロットって…!?」
ペルソナ「強念者と呼ばれる念動力を持っていたからです…それにあの子の感はよく当たりますから…」
トビー「それが俺達に悪い事がいつか起きるって事か…」
ペルソナ「……はい」
セツコ「そんな…」
ペルソナ「あの子はあの子なりに心配しているのです……」
デンゼル「…ですが、それでも我々は前に進みます。」
ペルソナ「解っています…貴方がたを止めるつもりはありません…」
セツコ「ペルソナ艦長…」
ペルソナ「貴方がたの機体の応急処置は済んでいます…機体に登場し戦艦から射出後左側へ避難してください…」
トビー「一体何を…?」
ペルソナ「転移は目立ちますので正面からの強行突破で戦域を離脱したいと思います……」
・
69
:
疾風
:2011/04/05(火) 02:09:01 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ペルソナはブリッジに再び戻り指示を出していた…
ペルソナ「……」
ブラーゼ「艦長…」
ペルソナ「各員に告ぐ、機体に搭乗しそのまま待機…グローリースターを射出後、この空域より離脱します!」
ネーベル「強行突破…ですが…」
ペルソナ「今後の活動障害を避ける為です……突破が困難な場合は高機動型中心の部隊に応戦してもらいます」
???「そういうことでしたら……」
突如、青い鬼火と共に緋鋼の前に現れる3機…
???「私達におまかせですの」
ペルソナ「貴方達は…確か…」
クスハ「アルフィミイ、無事だったのね」
カイ「エクセレンにラミア…お前達も無事だったのか」
エクセレン「やっほ〜皆元気そうね!」
ラミア「こちらもアルフィミイのお陰で何とか助かったりしちゃったりしましたの…」
エクセレン「まあラミアちゃんの言語機能がちょっとね…」
アルフィミイ「でも…キョウスケとアクセルは……」
ブリット「二人はまだ見つかっていないと?」
アルフィミイ「はいですの……」
・
70
:
疾風
:2011/04/05(火) 03:13:53 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
緋鋼の甲板にペルゼイン・リヒカイト、ライン・ヴァイスリッター、アンジェルクを着艦させ…
ペルソナ「詳しい話は戦域を離脱した後に…」
ネーベル「艦長、グローリースターの全機体の射出を確認しました。」
ペルソナ「では、これより戦域より離脱します!!」
全員に号令し緋鋼を正面に特攻させる…
連合兵「正気か?」
血迷ったのかと誤認し連合艦隊はおなじみのMS部隊を出撃させ攻撃を開始する…
ペルソナ「中核に到達後、ホールドチェーンの展開を!」
ブラーゼ「了解。」
ペルソナ「展開後、戦域を離脱しクロガネと合流する…」
エクセレン「もしかしてボス達も無事なの!」
ペルソナ「あの…ボスって?」
クスハ「ゼンガー少佐の事です、ペルソナ艦長…」
ペルソナ「ええ…は、はいそうですけど?」
エクセレン「わぁお!」
ラミア「エクセ姉様、今は戦闘中です…無駄な会話は控えた方が…」
カイ「艦長すみませんな…後で言い聞かせておきます…」
ペルソナ「いえ、構いませんよ……マスターの言うとおり…楽しい方の様で…」
エクセレン「マスターって…」
ペルソナ「…ホールドチェーンの展開は!」
ネーベル「いつでもいけます!」
ペルソナ「中核までの距離時間は…!」
ブラーゼ「後、3分です…!」
ペルソナ「…各員、衝撃に備えてください!」
煉牙「ペルソナ…こちらはいつでもいける…」
剛牙「…とっとと終わらせようぜ!」
鏡牙「…」
ペルソナ「解りました……」
話している最中に中核へ辿り着くと…
ペルソナ「ホールドチェーン展開開始!」
ネーベル「了解。」
ペルソナ「続けて封縛術式展開!」
ペルソナ、煉牙、剛牙、鏡牙の4人はそれぞれ術式の為の魔法陣を展開させる…
『我らを阻みし有象無象を…繋き…戒めよ…鎖の枷!!』
連合軍艦隊とMS部隊に無数の鎖が襲い掛かりその動きを封じる…
連合兵「艦長、艦隊他、MS部隊の出力低下…行動が維持できません!」
連合軍艦長「何だと!?」
緋鋼より放たれたホールドチェーンは相手の動きを封じる機能であるが…
発動には魔族達の詠唱と魔力が必要不可欠であった…
連合艦隊の動きを封じたペルソナ一行は戦線を離脱し…
先に撤退したクロガネと合流したのだった…
・
71
:
疾風
:2011/04/05(火) 03:45:20 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
連合艦隊の追撃を避け…
ひとまずデブリ地帯で合流した緋鋼とクロガネ…
そしてひと時の再会と真実が語られた…
=緋鋼=
<フリールーム>
クスハ「それじゃあ、エクセレン少尉達はAアースに?」
エクセレン「そうなのよ、キョウスケと…」
ラミア「アクセル隊長の姿が確認されたと言う事で私達は調査に向かいました…」
アルフィミイ「でも、キョウスケ達ではありませんでした…」
ブリット「ガセネタだったって事ですか?」
ラミア「その通りです…」
アルフィミイ「早く…キョウスケ達を見つけないと…」
ゼンガー「どう言う事だ?」
エクセレン「ボス、前に消去者が行った実験のせいでキョウスケ達は…」
ラミア「アインスト化が進行しているのでございますです…」
アルフィミイ「このままほうっておけばノイ・レジセイアの様になってしまうのですの…」
カイ「何だと!」
ペルソナ「彼らの気配を感じ取れないのですか?」
アルフィミイ「この世界に居るのは確かなのですが…詳しい場所までは私にも解りませんの…」
エクセレン「それで色んな所を彷徨ってたらボス達に合流できたって訳…」
ペルソナ「レーツェルさん、行動事項覧が一つ増えましたね……」
レーツェル「ああ、キョウスケ中尉とアクセルの捜索と早期発見…」
ペルソナ「それも期限付きの…」
・
72
:
疾風
:2011/04/05(火) 04:20:43 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=???=
欠片がぶつかりあう音と鈴の音が鳴り響く空間で…
皐月「かつて静寂なる者と呼ばれし存在の欠片…そして二つの紅き繭はいまだ孵化せず…」
ロングブーツを脱ぎ水面に素足を入れて何かを語る…
皐月「世界を揺るがす音はその波長止めることなく……」
ただ淡々と語る…
皐月「対極を目指す黒き翼が天を翔けようとも…対となる緑風の白き翼と紫暗の知識…いまだ傀儡のまま…」
その眼は虚ろで…
皐月「獅子と乙女は涙を流す…心の力…異法の力…いずれ導かれる…」
身に着けているピアスのクリスタルが揺れる…
皐月「全ては必然の道へ……」
=続=
73
:
疾風
:2011/04/05(火) 05:12:41 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=第2話:紅き繭と邪なる詠唱=
****
未だ時空転移による不安定な状況が続くZアース…
月面において消去者と連合の手を逃れたペルソナ一行…
その戦いから1週間が過ぎようとしていた…
=地球・ガリア大陸某所=
<とある絶海の孤島>
ペルソナ一行は連合の眼から逃れる為、この無人島で1週間ほど身を潜めていた…
その間に緋鋼に搭載された衛星システムを早期に打ち上げておりそこから各地の情報を集めていた…
=緋鋼=
<会議室>
ペルソナ「それでは打ち上げた衛星からの情報が纏まったのでお話します…」
室内の奥に備えられた巨大スクリーンにZアースの地図と共に各地の画像が写される…
その映像の中にバザーでの戦闘の一部が写されていた…
ペルソナ「情報を調べた結果、とある場所にストーンサークルらしき物体を発見しました…ゲイト博士。」
ゲイト「ここより北西の大陸…位置的にはロシアかな…そのエリアにストーンサークルを発見した…」
手元のコンソールを弄りそのエリアの画像をスクリーンに拡大させる…
ゲイト「君達の言うアインストと関係があると思えるが…」
アルフィミイ「これは……」
ラミア「アルフィミイ、何か解ったのか?」
アルフィミイ「あれは私がアインストだった頃…依代に巨大な力を転移させる為に使ったものですの…」
ゲイト「それともう一つ…このエリアの中心に巨大な建造物らしきものが確認されている…」
さらに画像をアップし拡大させたものを写す…
そこに写されたのは紅い繭の様な巨大な物体が二つ…
そして何かの影がうっすらと見えていた…
エクセレン「…何なのこれは?」
アルフィミイ「私にもわかりませんの…」
ペルソナ「…調べる価値はあると思いますが?」
ゼンガー「キョウスケ達の行方を追う為の手掛かりになるやもしれん…」
・
74
:
疾風
:2011/04/06(水) 23:04:20 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ショウコ「でも、どうしてあんなものが出てきたんだろう…」
コウタ「アインストって前にぶったおした筈だろ?」
エクセレン「ノイ・レジセイアもイエッツドも存在しないのに…」
零児「…小牟」
小牟「…もしかするとアレも関係しておるの」
時音「アレって?」
零児「俺達は混合界で藤岡達と合流する前にエンドレス・フロンティアと呼ばれる世界に飛ばされていた…」
小牟「その世界でもアインストが暴れておった…サイズは小さかったがの…」
ラミア「エンドレス・フロンティア…?」
小牟「あ、そうじゃ…お主によく似たアンドロイドにもあったぞ…確かアシェン・プレイデルと言っておったかの…」
零児「そしてハーケン・ブロウニング…苗字がブロウニングと同じだが関係はあるのか?」
ギリアム「ラミア、何か知っている事はあるか?」
ラミア「おそらく初期のWシリーズの事だと思われます…」
エクセレン「確か…ラミアちゃんと仮面ボスがW17とW15だったっけ?」
ラミア「その通りです、エクセ姉様…」
ウォーダン「W01以降はPT操縦技術を考慮していない直接戦闘型アンドロイドとして作成され…」
ラミア「彼らの隊長にあたるW00は人工授精によって優秀な人間を作るというコンセプトで製作された部隊です。」
ゲイト「…簡単に言えば僕らの様な存在だったと?」
ラミア「はい、ですがシャドウミラーの作戦行動の基本たる「機動兵器による戦闘」には完全に不向きである為プランEFに限定して行動すべくトライロバイト級に乗って転移を試みましたが…」
ウォーダン「俺達と合流する事もなく次元の狭間に巻き込まれ消滅した筈だった…」
零児「行き着いた先が23年前のエンドレス・フロンティアだったのか…」
ラミア「23年前?ならばW00…ハーケン・ブロウニングが自立出来ていてもおかしくない…」
ペルソナ「平行世界論における時差のズレから生じる時間差ですね…」
エクセレン「所でそのアシェンちゃんって本当にラミアちゃんにそっくりだったの?」
ラミア「私はW07の後継型ですから似ていてもおかしくはありませんことよ…エクセ姉様」
・
75
:
疾風
:2011/04/06(水) 23:38:04 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
零児「話がズレてしまったが、その世界で戦った相手がヴァールシャイン・リヒカイトと呼ばれる存在だった…」
アルフィミイ「それがそちら側の…」
エクセレン「女王蜂って訳ね…?」
小牟「まあ、ワシらはハーケン達と共に戦い奴を倒したんじゃ…」
零児「止めをハーケンが刺した後、俺達は混合界へ飛ばされた…」
小牟「その後の事はワシらにも解らんのじゃ……」
ラミア「ですが、フロンティア側の親玉に当たるアインストも倒しているのであればアインストは複製されない筈…」
カイ「また消去者の仕業か?」
ペルソナ「……それはないと思いますよ」
レーツェル「確かにこれまでの消去者の襲撃の際、奴らはアインストを手駒として利用していない…」
ペルソナ「…考え方とすれば我々がまだ認識していない世界におけるアインストではないでしょうか?」
ギリアム「様々な世界にアインストが存在すると…?」
ペルソナ「あくまで個人的な解釈ですがアインストの存在いえ現存している世界は山ほどあると思います…」
エクセレン「じゃあ、何処かの世界から流れてきたって言うの?」
ペルソナ「可能性はあります……特にこの世界の状態からすれば何かが流れてきていてもおかしくはないと思います」
かなめ「確かに時空が不安定じゃ…天気みたいにコロコロ変わりやすいと思う…」
ケーン「つか…あの化け物がまだウヨウヨいるのかよ…」
タスク「前に倒したのだって一苦労だったのに…」
ペルソナ「私にもマスターの様に特定の存在が何処の世界から流れてきたのか把握出来る力があれば良かったのですが…」
ギリアム「安全に時空転移を行えるだけでも十分に役立っていますよ…」
・
76
:
疾風
:2011/04/07(木) 00:20:59 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
凱「…とにかく今の俺達がすべき事はそのストーン・サークルの調査だ。」
ペルソナ「ええ…そこで二手に分け調査組と待機組に分けたいと思います。」
アリオン「アレ?全員で行くんじゃないのか?」
ペルソナ「今回の目的はあくまで調査であり殲滅する事が目的ではありません…」
マオ「確かに…」
ペルソナ「詳しい構成についてはレーツェルさん達と相談の上で後ほどお知らせしたいと思います…」
凱「ペルソナ艦長、目的地の到達時間は?」
ペルソナ「…転移を使用せず連合の眼を掻い潜って行動するので目的地まで約4〜5時間かかります…」
ギリアム「確かに転移反応を感知されれば消去者も動くだろう…」
ペルソナ「到達1時間前にもう一度ミーティングを行いたいと思います…それまで他の人達はフリータイムと言う事で宜しいですか?」
カイ「そうだな…問題を起こさなければ構いませんが?」
ペルソナ「レーツェルさんはどうでしょうか?」
レーツェル「戦い前にコンディションを整えておくのは良いと思いますよ」
ペルソナ「では、決まりですね。」
目的地のストーン・サークル到着までの4〜5時間…
その内の4時間は自由時間となり…
戦士達は英気を養う事となった…
・
77
:
疾風
:2011/04/08(金) 03:20:58 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
一方その頃…
=???=
<調整プラント・研究エリア>
****
賢治「聖ちゃん、ちょっといいかな?」
聖牙「……何でしょうか?」
賢治「Zアースのとあるポイントに調査に向かって欲しいのだけど…」
聖牙「何かあったのですか?」
賢治「どうも別世界のアインストがそのポイントに現れてね……」
聖牙「アインストですか?それも別世界の…」
賢治「反応が消失する前に出来ればデータとサンプルを手に入れたいんだ…」
聖牙「なら、貴方が直接赴けば済む事では?」
賢治「実は例の双子の調整と…新しく追加されたサンプルの調整があって…そっちまで手が回らないんだよ…」
聖牙「…しかたがありませんね」
賢治「ありがとー代わりに例の二人を同行させるよ…手勢は多い方がいいだろうし…」
聖牙「……僕が不在の間、彼女には手出しはしないでくださいね」
賢治「はいはい、解りましたよ」
78
:
疾風
:2011/04/08(金) 04:25:28 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
再び緋鋼では…
=緋鋼=
<フリールーム>
****
エクセレン「そう、皐月ちゃんがね……」
小牟「ま、色々あったんじゃよ…」
エクセレン「…まあ、気になる事は色々あるけど本人が戻ってからにしましょうか」
ラミア「そう言えばL&Eコーポレーションの面々と再会したと聞きましたが?」
クスハ「はい、この世界の月面基地で再会したんですけど…」
タスク「消去者の連中にフルボッコにされて全員入院中っス」
ブリット「デュミナスも無理をしてしばらく動けそうに無いと話していましたよ」
レオナ「あの損傷では戦線復帰は暫く先になると思われます…」
タスク「あ、そうだ…ラミアさん、ヴァイサーガとアシュセイバーの事なんすけど…」
ラミア「あの2機がどうかしたのか?」
レオナ「ペルソナ艦長が私達を救出する際に幾つか機体と武装を回収したと話していたので…」
タスク「もしもの為に整備はバッチリ、いつでも乗り換え可能っスよ」
エクセレン「あらあら〜気前がいいじゃないの」
タスク「月面基地以来から暫く戦闘がなかったっスからね…整備には十分な時間はありましたよ」
カーラ「後はヒュッケバインシリーズとアルブレード、特機も回収されてたね」
ユウ「場合によっては俺達も機体を換える必要があるからな…無いよりはいい…」
エクセレン「あら?そう言えばカーラちゃんとユウ君ってクロガネに居たんじゃ?」
カーラ「ペルソナ艦長が簡易転移装置をクロガネに設置してくれたお陰で移動中でもこっちに来られる様になったんです」
ユウ「ただし、戦闘中は使用を控えて欲しいと話していました」
エクセレン「わぁお、ならいつでもボス達に会えるって訳ね」
アルフィミイ「何でもアリですの」
エクセレン「そう言えば、ペルソナ艦長って皐月ちゃんの…」
ラミア「彼女に創られた存在と聞いています、エクセ姉様」
エクセレン「すっごく気になったんだけど…あの装甲の下ってどうなっているのかしら?」
かなめ「と、言われてもペルソナ艦長はずっとあの格好で私達の前で素顔を出した事ないですよ?」
宗介「誰も艦長の装甲を外した姿そのものを目視した者は確認されていません」
エクセレン「ますます気になるわね……装甲からすると本当の姿ってナイスバディな可愛い子ちゃんだったりして?」
AXEL「いや、全く違うから…それ…」
ラミア「…どう言う事だ?」
X「ペルソナ艦長は自分は皐月が創り出した自立型テックドールと話していた…」
ZERO「つまり、あの姿そのものが艦長の姿だと言う事だ…」
エクセレン「そうなの……装甲外せたら秘蔵のバニーちゃん着させようと思ったのに…」
アルフィミイ「それだと失血する犠牲者続出ですの…」
エクセレン「しょうがない、ラミアちゃん、クスハちゃん、レオナちゃん、カーラちゃん、久しぶりにバニーちゃんでもどう?」
クスハ「ええっ!?」
レオナ「そ、それは…」
ラミア「……」
カーラ「それ、今から着るの?」
エクセレンの爆発宣言により顔を赤面させる4名…
エクセレン「あ、この際だしエイリアちゃん達も誘っちゃおうかしら?何ならかなめちゃんもどう?」
かなめ「遠慮しておきます…」
79
:
疾風
:2011/04/08(金) 05:07:52 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
現在、クロガネではストーン・サークルへの調査部隊の最終編制分けの会議が行われていた…
=クロガネ=
<会議室>
ペルソナ「……」
レーツェル「ペルソナ艦長、どうかされましたか?」
ペルソナ「いえ、ちょっと寒気が…おかしいですよね…全身鎧だけの存在なのに…」
ゼンガー「大方、またエクセレンが何か企んだのだろう……」
カイ「また例のアレか……」
ペルソナ「は、はあ…?」
気を取り直し会議を続ける…
カイ「やはりこちらからはアインストの気配を感じ取れるエクセレンとアルフィミイ、ブリット達を先行させるべきと思うが…」
ゼンガー「残りは後手として待機か…」
レーツェル「ペルソナ艦長はどうされますか?」
ペルソナ「今回の調査には私と…鏡牙さんを同行させます…」
鏡牙「……」
ペルソナ「今回の緋鋼の指揮は煉牙さんとシグナスさん達にお願いしたいと思います…」
煉牙「解った…」
マイヨ「艦長、何故彼を?」
ペルソナ「鏡牙さんは主に諜報活動をしていただいてましたが科学面にも精通してまして…」
鏡牙「…」
レーツェル「つまりうってつけと?」
ペルソナ「はい、勿論戦闘でも十分な実力を持ってますし…」
ギリアム「彼はともかく…艦長自ら出る事はないのでは?」
ペルソナ「…どうしても気になる事がありまして」
ギリアム「…気になる事?」
ペルソナ「今回の調査に消去者が乱入してくる可能性があります…そして…」
煉牙「その反応によってはマスターも現れる可能性があると思われる…」
ペルソナ「前回はあの様な結果になってしまいましたが…出来る事なら説得したいと…」
ギリアム「確かにあの時、彼女は君達を直視していなかった…可能性としてはありえると…?」
ペルソナ「はい、馬鹿な考えと思います…けれども私は…」
カイ「その無茶なやり方は彼女にそっくりと言うべきだな…」
レーツェル「その無茶なやり方をしていた我々も言える事では無いでしょう…」
80
:
疾風
:2011/04/08(金) 23:08:39 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
一方その頃…
『皐月ちゃん〜秘蔵のうさぎちゃん似合ってるじゃないの♪』
『ええっ…ちょ、ちょっと…///』
『記念に写真とってあげるわね〜♪』
『いっ、そっそれだけは…!!』
=???=
皐月「うさぎ…うさぎ…?」
天照「皐月、どうしたの?」
皐月「うさぎ…」
天照「兎?」
皐月「どうしても気になって……うさぎが…?」
天照「……静寂なる者が現れたわ」
皐月「彼らが?」
天照「様子を見てきてくれるかしら?場合によっては滅ぼしなさい…」
皐月「解りました、母様…」
不思議な夢をみた皐月はうさぎのキーワードと共に空間を後にする…
静寂なる者を追う為に…
81
:
疾風
:2011/04/11(月) 01:53:00 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
目的地へ到着直前となった緋鋼とクロガネ…
調査前の最終グリーフィングが行われていた…
=クロガネ=
<グリーフィングルーム>
****
カイ「…今から調査部隊の名前を挙げる」
上げられた名前はブリット、クスハ、タスク、レオナ、ユウ、カーラ…
そしてエクセレン、アルフィミイ、ラミアだった…
カイ「以上が調査部隊だ…そして後続として俺達旧教導隊とペルソナ艦長、鏡牙が出る」
ギリアム「残りは戦艦の護衛に専念してもらいたい……」
ペルソナ「……何か意見のある方は?」
コウタ「何でぇ…また俺たち留守番かよ…」
ショウコ「もう…お兄ちゃんしかたがないでしょ?」
ペルソナ「今回は調査が目的です……殲滅が目的ではありませんから…」
凱「だが、アインストが出てきた場合…全員で対処した方が…」
ギリアム「その事なのだが…」
ペルソナ「実は…予定していた次の補給物資が延期になり…なるべく消費を避けたいのです…」
カイ「俺達が月面基地で戦闘をしたのが裏目に出て連合軍の監視の目が強くなったらしい…」
ペルソナ「我々の後続隊との連絡で目立つ行動を極力避けて次回の補給物資を届けるそうです……」
エクセレン「あらら……うっかり被弾したら大変かもね…」
ペルソナ「今の所、PTやMA、一部の特機の部品は代用が利きますからご安心を…」
ラミア「では、カイザーやガオガイガーなどの特殊な部品を使用した特機は後方になった訳ですね」
ペルソナ「ええ、次回の補給物資でそれらの機体の代用部品が届く予定だったので…」
凱「それなら余り無理も出来ないか…」
コウタ「はぁ…何でこう貧乏くじ引くかな…」
宗介「艦長、何故艦長自ら今回の作戦へ?」
ペルソナ「……消去者、もしくはマスターが現れる事を想定して動く必要があるからです」
マオ「つまり…私情もあるって訳ですかね?」
ペルソナ「…言葉を返せばそうなりますね」
ギリアム「だが、余り無理をしないでいただきたい……」
ペルソナ「それは弁えてます……今後の活動の為にも…」
鏡牙「……」
ペルソナ「皆さん、間もなく目的地に到着します…パイロット各員はPT及び特機にて待機してください…」
レーツェル「では、ペルソナ艦長…」
ペルソナ「はい、後ほど…」
各自、所属戦艦に戻り戦闘配備の為の準備へと入った…
・
82
:
疾風
:2011/04/12(火) 15:32:43 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
パイロット各員の出撃準備が整い…
猛吹雪を避け空中に浮遊するストーン・サークル…
そしてサークルの影響で浮かんでいる孤島サイズの割れた大陸の一部…
それが目視出来る範囲に到達した頃…
=緋鋼=
<カタパルトデッキ>
****
ペルソナ「慣れませんか、それ?」
鏡牙『…本来ならマスターの前でしか付けていなかったからな』
鏡牙の首に付けられた首飾り風の装置…
彼専用の言語補助機である…
鏡牙『まだ…彼らに私の正体を明かす訳にはいかない……』
ペルソナ「……」
鏡牙『弟とあの馬鹿兄貴の事もある……忍として余計な感情を捨てる為にも…』
ペルソナ「だから…日陰の存在を選んだのですか…?」
鏡牙『……ああ、国が滅び全てを失ったあの日以来』
ペルソナ「姿を明かさず、声も明かさず、己の存在を消し続けた…」
鏡牙『…』
ペルソナ「やはりマスターの前でしか姿を晒せませんか?」
鏡牙『……姿を見せる必要が来た時…全てを明かす…』
ペルソナ「出撃時間です、この話はマスターを取り戻した後で……先に行きます」
鏡牙『……ああ』
先に船首上部甲板から出撃するペルソナ…
人間なら心肺停止してもおかしくない極寒の気温の中で彼は平然としていた…
その中で小刀を取り出し鞘よりクリスタルの刃が光る…
鏡牙『……転身』
忍の姿を象った黒い装甲、相手を畏怖させる紅い眼…
それが彼のもう一つの姿で名はヴェヒターと呼称されていた…
ヴェヒター『今一度、秘密を護る者として………』
・
83
:
疾風
:2011/04/12(火) 15:54:22 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
各戦艦より調査部隊が出撃しストーン・サークルに辿り着く…
=ストーン・サークル=
****
個々に調査を始める…
ペルソナ「どうでしょうか……?」
アルフィミイ「特に変わった所はありませんが…」
エクセレン「やっぱりあの繭が気になるわね…」
各自、サークルが持ち上げている浮遊島を調査し始めるが…
前と同じく変わった様子も無く…
大元の目的である紅い繭が位置する中央部に移動を開始する…
ブリット「クスハ…解るか?」
クスハ「うん、ブリット君…龍虎王が警戒を解かない…」
カーラ「もしかしてあの紅い繭に?」
クスハ「うん…」
ユウ「……」
タスク「何か嫌な感じの割に動く気配もねえ…」
レオナ「……鏡牙さん、そちらの方は?」
ヴェヒター『…いや、変わった事は無い』
電子音の声と共に首を横に振り何もないと合図を送る…
84
:
疾風
:2011/04/12(火) 16:35:23 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
一行が調査を進める中で突如繭に変化が現れ…
それと同時にアインスト達が現れ始める…
そう孵化前の繭を護る為に…
ペルソナ「アインスト!?各員…応戦を!」
ヴェヒター『……興味深いな』
ペルソナ「サイズは我々の居た世界と異なります…あれが本来のサイズですから…」
人間サイズのアインストしか目視していないヴェヒターは興味を持っていた…
既に固有武装のクナイをアインストに向けて放っていた…
タスク「おっ、まんま忍者ッスね…」
ペルソナ「マスターのアレンジで彼の暗殺者としての能力を活かす様になっています…」
カーラ「えっ?暗殺者って!」
ペルソナ「ご安心を…彼は光の元で裁けない者を裁く役目に就いているだけです…」
エクセレン「わぁお、どこかの4人組みたいじゃない?」
アルフィミイ「…お呼びとあらば即参上ですの」
ペルソナ「……その話はともかく」
レーツェル「我々もそちらに向かいましょう…」
ペルソナ「はい、現状を考えると中央部に到達する前に…」
ギリアム「…艦長、貴方と彼にはMAPWは搭載されていないのか?」
ペルソナ「私達にはサイバスターと同じ識別型MAPWが装備されています、チャージに1〜2分程掛かりますが…」
ギリアム「彼女の指示か…?」
ペルソナ「解りませんが、マスターはこの現状も想定して私達に装備させたのだと思います……」
カイ「……場合によっては使うかもしれん」
続けて緋鋼に連絡を取るペルソナ…
ペルソナ「煉牙、聞こえるか?」
煉牙『…何か?』
ペルソナ「拠点突破装備で剛牙を出撃させてください。」
煉牙『…奴を?』
ペルソナ「場合によっては彼にも出てもらう必要があります……」
煉牙『了解した…』
ペルソナ「合図はこちらからします……では」
85
:
疾風
:2011/04/12(火) 17:12:08 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ラミア「…エクセ姉様、変わった気配は?」
エクセレン「すっごく何処かで感じた気配がしちゃったりしてるのよ……」
アインストに応戦するアンジェルグとライン・ヴァイスリッター…
戦闘中であるが音声通信で互いの生存確認を取っていた…
カイ「タスク、例のアレを敵陣にぶち込め!!」
タスク「待ってましたっと!ギガ・サークルブラスターっ!!」
正面のアインスト集団に向けてG・サークルブラスターを発射する…
ペルソナ「左翼側敵陣をお願いします…」
ヴェヒター『…了解』
続けて左右敵陣に向けてボルテッカが放たれる…
ペルソナ「ツインサークル展開……サークル・ボルテッカ!!」
ヴェヒター『術札付着確認……破動・爆裂陣!』
展開したサークルで敵を識別し放たれるサークル・ボルテッカ…
装備された識別用術札を敵に付着させ任意の敵を爆砕させる破動・爆裂陣…
3つのMAPWによる総攻撃で敵陣はもぬけの殻と化した…
エクセレン「ガンドロちゃんとボルテッカの大盤振る舞いね!」
ラミア「エクセ姉様、今の内に目標に向かいましょう…」
エクセレン「ええ…ううっ!」
アルフィミイ「この気配は…!」
86
:
疾風
:2011/04/12(火) 17:19:38 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
とうとう中央に位置する紅い繭が孵化を始め…
中から2体の機動兵器が殻を破って出てくる…
アルフィミィ「……何かが生まれる?」
エクセレン「……今度は何のアインストが出てくるのかしら」
中から出来てきたのは紅いコアを持つアルトアイゼン・リーゼ(ナハトカラー)とソウルゲイン(アークカラー)だった…
ブリット「あれは・・・アルトアイゼンとソウルゲイン!?」
クスハ「でも、色が違う!!それにあの紅いコアは・・・」
???「始まりの地を汚すもの……」
???「異なる世界が折り重なった結果…交わった結果…」
現れた2機より懐かしい声が通信を通して響く
エクセレン「きょ、キョウスケ・・・?」
アルフィミィ「アクセル・・・ですの?」
キョウスケ「不完全な存在…」
アクセル「ノイ・レジセイアの過ち…過ちは正す…!」
突如、ライン・ヴァイスリッターとペルゼイン・リヒカイトに攻撃を仕掛ける。
エクセレン「キョウスケ!何するの!?」
アルフィミィ「どうしたんですの…!?」
いきなりの攻撃に避ける二人
それとは別にこの戦闘を見ている者が一人…
ノヴァ「これも……交わった世界が成せる可能性の一つ…」
戦闘の様子を見守る・・・
キョウスケ「俺達は…更なる可能性…」
アクセル「他者の手によって蒔かれた種の未来…そしてレジセイアとヴァールシャインの過ちはここで消す…」
二人の声に耳を貸さず…
ブリット「キョウスケ中尉!!やめてください!!」
変形した虎龍王でアルトアイゼンを押し退けるが…
キョウスケ「破念の力を持つ四神に選ばれしもの……」
しかしアインスト化の驚異的な力で逆に押し退けてしまう…
クスハ「お、押されている!!?」
アクセル「………全てはレジセイアの残した過ちであり災厄を招くもの」
ラミアのアンジェルクに攻撃
ラミア「隊長、眼を覚ましてください!」
ブリット「一体何を言っているんですか!!?」
87
:
疾風
:2011/04/12(火) 17:24:58 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
キョウスケ「……しかしそれは力を失いし弱き存在…牙の折れし獣…」
アクセル「……ヴァールシャインの汚点であり災厄より創られし存在…」
彼らがブリットとラミアに返した言葉は相変わらずであり…
アルフィミィ「キョウスケ、アクセル…貴方達は一体?」
攻撃を止め後方に交代しまた意味深かな言葉を話す…
キョウスケ「我らは静寂なる世界を創る……」
アクセル「選ばれし存在にして…我らが王の進化の礎…」
イルイ『皆、私の話を聞いて!』
突然クロガネの通信回線を開き話すイルイ
クスハ「どうしたのイルイちゃん!?」
イルイ「キョウスケ達は…巨大な意思に操られているの!」
脅えた様子で話す
エクセレン「巨大な意思って!?」
イルイ「でも、二人の声が聞こえないの……私じゃ二人に声が届かないの…」
ブリット「一体、どうすれば…!!」
ペルソナ「あの紅いコアを狙ってはどうでしょうか?かつて少尉が操られた際にコアを狙ったと聞きましたが?」
エクセレン「その手が有ったわ!…ありがとね!ペルソナちゃん!!」
コアを破壊しようと向かうライン・ヴァイスリッターであったが…
聖牙「……すみませんがお邪魔させていただきますね」
くすりとエクセレンの前に立ちはだかる青年…
エクセレン「ちょっと、邪魔しないで!!」
それと同時にキョウスケとアクセルは紅い繭を中心としたストーン・サークルに降り立ち共に姿を消してしまう…
88
:
疾風
:2011/04/12(火) 17:33:52 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
アルフィミィ「消えてしまったですの…」
エクセレン「キョウスケ……キョウスケ――――!!!!」
エクセレンの慟哭が空に響き渡る
聖牙「サンプルは確保できませんでしたがデータは十分取れましたね……」
ペルソナ「貴方は消去者…いえ、マスターの隷属の一人ですね…」
仮面越しからキッと睨む
聖牙「お初、お目にかかります……自分は消去者が一人…覇刀師の聖牙と申します」
とある人物に顔が瓜二つの為、初見の面々は驚愕する…
ブリット「なっ…ドモンさん!!?」
聖牙「……当然ですよ、私は機械界におけるドモン・カッシュなのですから…」
ペルソナ「気をつけてください…彼はマスターの隷属の中で最も戦闘能力に長けている人です…」
クスハ「……キョウスケさんとアクセルさんをどうする気なんですか!?」
聖牙「どうもしませんよ…アインストのサンプル集めをしていた私も逃げられてしまいましたからね…」 困った顔をする
アルフィミィ「貴方は二人がどうなったのかしりませんの…?」
聖牙「私の推測では彼らは我々がまだ認識していない世界から流されたアインストに洗脳されたようですね……」
敵にも関わらず真面目に答える…
クスハ「そ、そんな…!!」
聖牙「そう精神体とも呼べるもの…エクセレン、ラミア、ゼンガー、ウォーダン、かつて第一次戦においてそれらに操られた経験のある貴方達なら解るのでは?」
前回の消去者戦において洗脳された面々はうっすらとその時の感覚を思い出す…
ウォーダン「ゼンガー…」
ゼンガー「あれと似た様な物ならば…確かに合点がつく」
聖牙『…どうやらあの霊体アインストはその認識されていない世界におけるキョウスケ・ナンブとアクセル・アルマーによって倒され…その怨みにより操られたのでしょう…」
エクセレン「なるほどね…貴方は、またあの二人を捕まえて人体実験をするつもり…?」
聖牙「それは私の仕事ではありませんよ…命令ですからね…」
ニコリと細眼で話す
???「だからと言ってお前達にキョウスケ達を渡す理由にはならないぞ!」
ブーストナックルで聖牙を攻撃する
ブリット「ブーストナックル!?ということは…」
クスハ「イルム中尉、メキボスさん!」
イルム「よう、元気そうだな!」
メキボス「まさかと思ったが反応辿って視て正解だったぜ…」
突如、現れるグルンガストとグレイターキン…
89
:
疾風
:2011/04/12(火) 17:36:37 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
聖牙「随分と乱暴な方で……」
さらりとブーストナックルをかわして別の場所に移動
イルム「しっかし、また転移に巻き込まれるとはな…しかも出張先のDアースで…」
メキボス「俺達はそこで消去者の襲撃に遭い、転移に巻き込まれここへ転移したらしい…」
クスハ「そんなことが…」
聖牙「…やれやれですね」
エクセレン「貴方もいい加減に諦めたらどうかしら?これ以上、私達の邪魔をしないで…!!」
聖牙「以前のオービットベースの侘びとしてこの場は去りましょう…後、レイン・ミカムラは私が保護しています…」
エクセレン「なんですって!?」
聖牙「まだ傷が癒えていませんので次に遭う時に引き渡しましょう……そしてマスターをお願いします…」
そう答えると転移し姿を消す
ゼンガー「行ってしまったか…」
ペルソナ「…まだ自我が残っている様に思えましたが」
突如、新たな転移反応と共に現れるノヴァ…
ノヴァ「……」
以前とは違い安定した気配を出していた…
90
:
疾風
:2011/04/12(火) 17:48:13 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ゼンガー「藤岡…」
イルム「皐月じゃないか…どうしたんだ?」
メキボス「…その割にはいつもより大人しい様な?」
イルムとメキボスの両名はまだ皐月の変貌について何も知らないでいた…
クスハ「…気をつけてください、皐月は私達を攻撃した事が有るんです」
イルム「どう言う事だ?」
ペルソナ「マスターは消去者とは別系統の組織に操られているんです…後、私達の自己紹介は後ほどに…」
メキボス「色々とややこしくなっているらしいな…」
イルム達に後付説明をする…
ノヴァ「……逃がしたか」
持っているランサーで肩を叩きながら呟く
ブリット「……襲って来ない?」
ノヴァ「……まあ、暇つぶしにはなるか」
いきなりボルテッカをペルソナ勢に向けて打ち込むが…
ゼンガー「来るか!!」
それぞれがボルテッカの射程を見極めて回避する…
ノヴァ「……あれは…うさぎの人?」
エクセレンを見て呟く
エクセレン「久々に会ってみたら、随分とグレちゃったこと…」
ノヴァ「貴方達が私の夢に出てきて忘れられないんですよ…全部壊す為に全部忘れなきゃいけないのに…うさぎとか」
エクセレン「ウサギ・・・?うさぎ・・・うさぎ・・・あっ!!バニーちゃんの事ね!!」
ノヴァ「バニーちゃん………?」
その一言で止まる
エクセレン「そうよ、皐月ちゃんのバニー姿は可愛かったわー♪」
ノヴァ「……」
その一言で更にガチンと膠着する
エクセレン「あらららっ?どうかしのた?」
イルム「お、あれか?確か祝勝パーティの記念で写真まで撮ってた…」
エクセレンへ悪乗り便乗するイルム…
ラミア「エクセ姉様…まだお持ちだったのですか…」
エクセレン「そうそう、あの時は皐月ちゃん顔を真っ赤にしてたわねー」
ノヴァ「…///」
更に顔を赤面にしたまま膠着状態が続く…
エクセレン「あら?どうしたの皐月ちゃん?」
ノヴァ「そ、それだけは……」
ボソリと呟く
一同「「「「・・・?」」」」」
ノヴァ「それだけは見せないでーー!!!」
頭を両手で押さえ赤面パニックに陥る
ブリット「ど、どうしたんだ……!?」
カーラ「もしかして皐月にバニー姿の皐月の写真を見せれば正気に戻せるかも…?」
ユウ「…そんな訳ないだろう!」
レオナ「タスクじゃあるまいし…」
タスク「レオナちゃん、そ…そんにゃ〜」
とんでも作戦を口走る一同…
タスク「でも、何かきいてるっぽいッスよ、姐さんもう一押し!」
メキボス「面白そうだな、俺にも見せてくれよ…」
更なる悪乗りは続く…
エクセレン「えっと、確か…あっ、ペルソナちゃんこの映像巨大スクリーンで写せないかしら?」
ペルソナ「外部会見用のスクリーンで宜しければ……」
早速写真を転送し…
後方で待機する艦隊と出撃しているPT及び特機、ノヴァに向けて巨大スクリーンにウサミミにルージュ色のバニースーツ姿の皐月の写真が写されたのであった…
アルフィミィ「これで、元に戻るのでしょうか…?」
91
:
疾風
:2011/04/12(火) 17:54:33 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ノヴァ「ああっ……」
ランサーを落とし…
ノヴァ「…酷い……酷いですよ!エクセ姉様っ!!」
豪泣し落ち込むがかなり怒る
エクセレン「わぁお、効果的面ね!」
アルフィミィ「と言うよりも怒っていると思いますの…」
ノヴァ「アレ…私なんで…あの人の名前…知らないのに…アレ?」
混乱すると共に一時気絶し地に落下し始めるが…
それを確保するペルソナ…
ノヴァ「ペルソナ……私は…」
ペルソナ「話は後です、でも無事でよかった…」
正気に戻った事を確認するペルソナ
エクセレン「やったわー!!皐月ちゃんを取り戻せたわ!!」
勝利のVサイン
ゼンガー「……」
カイ「……いいのかこれで?」
ギリアム「まあ、カイ少佐…現実に出来てしまったものはしかたがありませんよ」
レーツェル「ふむ……興味深いな…」
呆れて物も言えない状態の良識人…
その影で様子を見ていた禍津…
禍津「…ふふふっ。アマテラスもさぞや焦っているだろうな。」
扇で口元を隠し…
禍津「……まあ、この様なアホな方法で洗脳が解けるとはな」
・
92
:
疾風
:2011/04/12(火) 19:02:50 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
もっともありえず余りにも馬鹿らしい方法で救出された藤岡…
元を返せば本人が気にしているトラウマを利用したと考えれば済む話である…
先程のストーン・サークルでの戦闘でキョウスケとアクセルがアインストに操られ…
消去者の聖牙より僅かであるがそれに連なる情報を得た一行…
今後の戦闘での事と拠点に近い事もあり次の補給物資を直接秘密製造工場まで取りに向かう事となった…
そこはペルソナ達が極秘で創り出した拠点のひとつでもあった…
=緋鋼=
<メディカルルーム>
****
X「面会謝絶ですか…?」
ペルソナ「ええ、マスターの精神に施された術式ダメージが酷く起き上がるには暫く時間が必要です…」
エクセレン「それってどんなの?」
ペルソナ「まあ、貴方がたのに順ずると暗示による洗脳からくる精神ダメージと解釈していただいた方がいいかと…」
タスク「全然解りません…」
ペルソナ「外傷は……何も無く…いたって健康そのものです…」
ZERO「まあ、生身の素手で俺達を殴り飛ばしても平気な奴だからな…」
アルフィミイ「頑丈すぎますの…」
回収された皐月の様子を見に来た一同…
しかし精神ダメージが酷く未だ眼を覚まさない為、面会謝絶となっていた…
ペルソナ「とにかく2〜3日は安静にさせてあげてください…それと目的地までは2週間程かかりますので」
と、ペルソナと看護レプリロイド勢に追い返されたのである…
93
:
疾風
:2011/04/12(火) 22:29:21 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ペルソナは面会謝絶と書かれた液晶パネルの部屋へ入り…
ペルソナ「人払いは済ませました…」
と、部屋に居たメンバーに声を掛ける…
部屋に居たメンバーは旧教導隊、イルム、シグナス、ペルソナを含めた4人の隷属達である…
そして室内の奥にある隠しゲートから最深部へと向かう…
****
<メディカルルーム・最深部>
薄暗い空間に聳え立つ医療ポット群…
その奥にナンバーの記入されたポットが数基…
その00ナンバーに皐月が収まっていたが既に回復しており…
ポットの横で病衣を着込み座りこんでいた…
ペルソナ「……気分はどうですか?」
皐月「………少し頭が痛い」
ペルソナ「長い間、精神操作を受けていた様ですからもう少し安静に…」
皐月「当たり前よ!貴方達と別れてから500年経っているのだから……!!」
ゼンガー「なっ!?」
レーツェル「500年!?」
カイ「どう言う事だ!」
皐月「……混合界で消去者と戦って薙人に敗れて消去者の手に落ちた後、侑子さんの手で何とか逃れたけどその後…誰かに操られてそのまま…」
シグナス「……」
皐月「侑子さんは…あの後気配がなくなってしまって…私は別世界で誰かに……時間の流れは解ってたけど抗えなかった…」
ギリアム「君を操っていた存在は一体……?」
皐月「解らない……でも、彼らが仲間が消去者の手に落ちた事ははっきりと覚えている……」
剛牙「お嬢……」
皐月「……500年経ってもこの姿のまま変わる事は無かった」
ペルソナ「マスター……」
皐月「……けど、今の私にはやる事がある」
鏡牙「……」
皐月「消去者の連中をこの手でまとめて始末する……それだけよ」
煉牙「御意…マスター、我々は貴方と契約した時点で貴方の力になると制約しました…」
隷属の四人は皐月の前で跪く…
それは眷属としての証でもある…
皐月「少佐、私はもう部屋の隅でなく子供じゃない……けじめはつけるつもりです…」
前回の戦いで出遭った優しい少女の瞳は何処にも無く…
そこに遭ったのは決意を秘めた冷ややかな大人の女性の瞳だった…
94
:
疾風
:2011/04/13(水) 23:00:03 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
それから2〜3日後…
=緋鋼=
<グリーフィングルーム>
****
驚異的な速さで回復を遂げた皐月…
彼女は不在だったこれまでの経緯を事静かに語った…
新たな消去者の当主…
奪われた仲間…
第3者の存在…
そして自分が既にこの世の存在では無くなっている事…
皐月「…それが私の知る全てです」
小牟「神喰らい…聞いておったが主がそれを成してしまうとはの…」
皐月「…意識共有に近い感覚で安定し同調してしまいましたからね」
零児「……聞くが今のお前は藤岡なのか?」
皐月「…私が皐月です…彼女は過去の記憶を受け渡して記憶の底へ消えてしまいました…」
ペルソナ「では、他者の記憶を受け継いただけでマスターに変わりは無いんですよね…」
皐月「そうなる……ま、更に化物と化したけどね…」
カーラ「皐月、自分の事そんな風に言わなくても…」
皐月「事実は変えられない……私は…」
エクセレン「皐月ちゃんでしょ?」
エクセレンに抱きつかれる皐月…
皐月「エクセ姉様……」
エクセレン「どんな姿になっても皐月ちゃんは皐月ちゃんなのよ…」
ラミア「そうだ、自分で自分を認め…自分の存在に胸を張ればいい…そう言っただろう?」
クスハ「お帰りなさい、皐月」
皐月「ただいま…」
エクセレン「皐月ちゃん、心配したんだから〜♪」
アルフィミイ「半分窒息死ですの…」
皐月「…///」
フィオナ「皐月、お帰り!」
ティス「一杯、面白い話聞かせてよね。」
デスピニス「ティスったら…」
皐月「何処から話そう……話したい事はいっぱいある…」
ペルソナ「拠点エリア到着まで、まだ時間が掛かりますし…」
かなめ「それならゆっくり話せるわね」
マオ「ま、他にも山ほど聞きたい事はあるけどね…」
95
:
疾風
:2011/04/15(金) 22:58:29 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
エクセレン「じゃ、質問って事で…さっきストーン・サークルに居た聖牙って誰かしら?」
皐月「私が機械界で発見したあちら側のドモン・カッシュです…」
カーラ「へえ…前に聞いてたけど別世界になると名前も変わるんだね…」
皐月「…性格も世界によって変わっているし」
クスハ「だから話し方に違和感があったのね…」
皐月「彼はあれで大人しいけれでも策略を立てるのがうまいから…それに」
レオナ「まだ何かあるの?」
皐月「契約した仲間の中でもっとも戦闘能力が高い……」
マオ「まああっち側のアイツだからもっともって言えるけど…」
皐月「彼は戦闘技術だけではなく医学にも精通している……だから」
マオ「もっとも効率的に急所を狙えるって訳か…」
皐月「まだ危険要因はある…」
レオナ「そう言えば他にも仲間が居たのよね?」
皐月「ええ…まず聖牙君の兄で私達の参謀で技術関連に精通した影牙さん…」
ラミア「彼の兄と言う事は…」
皐月「あちら側のキョウジ・カッシュ……でも、あの人は知識だけじゃない…」
ブリット「まだ何かあるのか?」
皐月「厄介なのはあの人の槍術と錬金術を利用した戦術…材料さえあればいくらでも武器が出来る…」
タスク「どんなトリックだよ…」
皐月「少なくとも戦えば解る筈よ…」
ユウ「その二人の能力は解った…残りのメンバーは?」
皐月「後はあちら側の相羽の双子で蒼牙と紅牙…彼らの事を話しておいた方がいいわね…」
アルフィミイ「誰ですの?」
皐月「ペルソナの話で月面基地で蒼牙…多分、フロスティって名乗った筈よ…紅牙のお兄さん…D君よ」
ティス「ブレードを操っていた奴でしょ?」
皐月「ええ…D君は恐らく血を吸われたのでしょう……吸血鬼特有の催眠能力の一種よ…」
エクセレン「あらら…血吸われたら逆に吸血鬼にならない?」
皐月「……それはない」
デスピニス「どうしてですか?」
皐月「…ちゃんと儀式をしないと完全には吸血鬼化しないから」
エクセレン「…何か秘密アリアリで面白そうね」
皐月「面白くないですから……」
イルム「で、そいつの弟は?」
皐月「紅牙君、彼は炎系魔術と射撃主体の攻撃を得意としている…逆にお兄さんは氷系魔術の格闘主体の剣術攻撃ね…」
クルツ「アイツに燃やされそうになったしな…」
宗介「そう言えば、大尉の事を狙っていたが…?」
クルーゾ「うっ…思い出したくない…」
皐月「…彼、強い男が好きだからありえるかも」
エクセレン「わぁお、となるとボス辺りも狙われるわね〜」
ブリット「…少尉、楽しんでませんか?」
皐月「まあ…こっちでも数名被害者出てたし…」
ラウル「…あえて聞かなかった事にしよう」
96
:
疾風
:2011/04/15(金) 23:20:01 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
皐月「後、二人残っているけど…彼らについては現れたら話すわ…」
ラミア「何故だ?」
皐月「まだ彼らの状態が解らないから……ただそれだけ」
メキボス「ま、言いたくないならいいけどよ…」
イルム「…」
皐月「私には彼らと契約した責任がある……願いと力を与えた事も含めてね…」
マオ「それがテッカマンの力って訳か…」
皐月「色々と試行錯誤を繰り返した結果…様々な活用と流用法を編み出した…」
ラージ「…興味深いですね」
皐月「様々な武装…能力変換…本来なら生み出してはいけないと思った…」
ペルソナ「マスター…」
皐月「でも、貴方を生み出した事を後悔した事は無い……生きて可能性を見つけて欲しいと思った…」
ペルソナ「…はい」
皐月「と、言う訳で…後でバニーちゃん地獄を受けてもらう」
ペルソナ「えっ…ええええ!?」
皐月「人が操られてる最中によくもまあやってくれましたね…と、言う訳だから後で人間モードになってもらうからね」
エクセレン「わぁお!私も乗らせてもらっちゃうわよ♪」
ペルソナ「そ、そんな……」
皐月「エクセ姉様、この艦のお仕置き部屋のクローゼットに用意してありますからコスプレ各種…」
エクセレン「フフフ…それならさっそく…」
ペルソナ「だ、誰か…助けてください!!」
と、緋鋼よりペルソナの悲痛な悲鳴が聞こえたのであった…
97
:
疾風
:2011/04/16(土) 20:13:53 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
エクセレンの悪戯が始まろうとした時…
突如、艦内放送が流れる…
『ペルソナ艦長、皐月隊長、至急ブリッジへ!』
****
皐月「……この気配は?」
ペルソナ「マスター…」
エクセレン「ちょ、どうしたの皐月ちゃん!」
皐月「…エクセ姉様、ちょっと厄介な敵が来ます」
エクセレン「ええっ!?」
皐月「…ペルソナ、各員に戦闘配備を!」
ペルソナ「…各員、第1種戦闘配備へ!のちの指示は現状確認後行います!」
メキボス「随分と荒ただしいじゃないか…!」
皐月「……場合によっては現状の武器が通用しないかもしれない」
タスク「ちょ、それチートすぎるだろ!」
皐月「現状確認した上でそれは判断する…」
レオナ「タスク、とにかく艦長の支持にしたがいましょう…」
部屋に居た各員は格納庫へと向かう…
皐月「やはり、奴か……」
98
:
疾風
:2011/04/16(土) 20:40:57 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=緋鋼=
<ブリッジ>
ペルソナ「マスター、御指示通り各員出撃準備に入っています…」
皐月「ありがとう…レーツェルさん、そちらの方は?」
ブリッジのメインスクリーンよりクロガネと通信する一行…
レーツェル『こちらも問題ない…だが、あの敵は…』
皐月「…魔王ベリアルの配下だった連中です」
レーツェル『それは…本当か?』
皐月「はい、連中も魔術の類を使ってきます……気をつけて下さい」
レーツェル『了解した…』
皐月「これから私も出ます……機体に魔力付与しなければダメージを与えられませんからね…」
レーツェル『……いつもすまないな』
煉牙「マスター…」
皐月「…ええ、奴も来る」
剛牙「……例の裏切り者か」
皐月「……まず、彼を止めなければ!」
99
:
シシン
:2011/04/21(木) 22:46:49 HOST:p4040-ipbf501okidate.aomori.ocn.ne.jp
≪お知らせ≫
いままで使っていたチャットの様子がおかしいので、
「オリジナル設定wiki」の作品別の非常用チャットから入室して下さい。
100
:
疾風
:2011/04/22(金) 22:34:07 HOST:p3095-ipbf804kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
拠点より数千k離れた荒野に出現した装甲を纏った魔物達…
それぞれが咆哮を上げ威嚇していた…
魔力付与によって応戦する仲間達…
だが、どんなに倒しても数は一行に減る事は無かった…
アリオン「何だ?全然数が減らねえぞ?」
ケーン「魔物ってあんなのか?むしろ生き物に近いと思ってたけどよ…」
タップ「どう見てもな…」
ライト「異質すぎると思う…」
皐月「当たり前よ…奴らはテッククリスタルで作られた獣だから…」
ドラグナー1型〜3型の前に現れる皐月…
違和感無く背中から黒い翼を出して飛翔している…
マイヨ「…どう言う事だ?」
皐月「昔、私を裏切った奴の持っている能力よ…」
エクセレン「ええっ!?えっとつまり…」
皐月「現状で私には10人の契約者がいたけど…最初の0番目…その0番目の奴が裏切った…」
ラミア「0番目…!」
皐月「そろそろ出てきても良いんじゃないのかしら…?」
戦いの影であざ笑っている存在に語る…
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