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ミラージュ・ストーリー〜交差する世界で〜
175
:
疾風
:2009/09/23(水) 23:56:03 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
戻ってギガンテスでは…
バンカク「壊せ!!壊せ!!壊せぇぇぇぇ!!!!」
ギガンテス外壁を叩き壊そうとしているバンカク…
雷牙「そこまでにしておけよ…脳筋野郎が?」
バンカク「壊せ、壊せぇぇぇぇ!!!」
しかし、無視して作業再開
皐月「完璧に無視するつもりね…まあ鬼道衆の中で貴方が一番弱いからこの命令を受けたと思ったけど…」
バンカク「おまえら、邪魔!!作業の邪魔!!どっがいっでろ」
皐月「だから邪魔をしにきた…」
火炎魔術を鬼兵に命中させる
バンカク「だったら・・・・おまえ゛らがら、ぶっ飛ばす!!!!」
フォラムの剛腕を降る
ノヴァ「雷牙…」
ライデン「てめえの力はそんな程度か?」
変身しフォラムの剛腕を止める
フォラム「お゛まえ・・・生意気な奴だ。ごの゛俺を鬼道衆の一人バンカクと知ってのごどの狼藉か!!!?」胸が開き弾丸を連射する
ノヴァ「だから?」
フィーベル「そんなの僕らには関係ないしね…」
弾丸を高熱の炎で溶かす
バンカク「うぬぬぬっ!!消去者の薙人は女を傷つけるなと命令があるし・・・かと言って、命令を破るわけにはい゛がんし・・・」
フロスティ「考えるだけ馬鹿には無駄な事だな…」
フォルカ「…」
バンカク「・・・・ごい゛づらの相手してる場合じゃない。内部からぶっ壊してやる!!!!」
コマのように高速回転しギガンテスの内部に入り破壊活動する
フロスティ「一生滑っていろ…」
フォラムの回転軸を中心に凍らせて別の方向へと移動させる。
バンカク「むおおおおっ!!!?」
壁をぶっ壊してそのまま・・・・落下
フィーベル「見事に落ちたね…」
アリオン「落ちたな…」
バンカク「貴様らー!!!!」
両腕の鉄球を使って登ってきた
雷牙「単純根性だけはマシなようだな…」
フロスティ「…」
柱に氷の膜を張りめぐらせ再びフォラムを落とす
バンカク「どわあああー!!ただで堕ちるかー!!!!」
堕ちながら鉄球を振り回して回した鉄球を切り離してギガンテスの下部にめり込んで次の瞬間大爆発した
フィーベル「あーあーやっちゃった…」
ノヴァ「…ま、これ以上壊されるのも何だしね。」
下に降りてフォラムに攻撃を開始する
・
176
:
疾風
:2009/09/23(水) 23:59:56 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
だが、フォラムが落下軌道に裂け目が出来、フォラムは飲み込まれ消えた
フロスティ「消えた…」
ライデン「また転移か?」
紙がヒラヒラ落ちてきてライデンがそれを見る。
ちなみに紙には≪ザマあ見ろ、邪神共!!by祟神≫と書かれていた…
ライデン「祟神?」
ノヴァ「・・・」
ライデン「つか…すっげームカつくなこの文章…(怒」
イラついていた…
禍津「・・・・・まぁ、今回だけにしますかね。とは、行っても何処に飛ばされるか解らないですが・・・」
遠くから空間転移を操作しておりそのまま下駄の音とも消え去る
皐月「文章を書いた人の顔を見てみたいものね……余りにも子供染みて馬鹿らしいし…(ボソッ」
愚痴をこぼす…
禍津「クシュン!!・・・誰か私を馬鹿にしてますな。」
そのころの内部・・・
鬼兵隊長「殺せ!!内部にいる人間を殺せ!!」
ただいま、街を絶賛破壊活動
シナモン「は〜い、ここから先は行かせませんよ〜♪」
肉球グローブを着けたナース型レプリロイド
鬼兵A「女だー!!」
鬼兵B「バラバラにしたレー!!」
こん棒を振り回す鬼兵達…
シナモン「え〜い♪」
しかし肉球グローブの一撃により色んな意味で即死
鬼兵C「銃で風穴開けたるー!!」
鉄砲部隊で銃を撃ちまくる
マリナ「おっと、そうはいかないよ!」
ビームステラと忍びの動きで相手を翻弄する…
鬼兵D「怯むなー!!叩き潰せ!!」
声とともに大勢でデッカイ剣を持ち向かう
マッシモ「ここから先は行かせない!!」
巨大斧を振り上げ鬼兵達を薙ぎ倒す
鬼隊長「ええーい!!こうなれば私が相手にしてやる・・・」
本当の姿になり毒々しい9の頭を持った毒蛇になった
スパイダー「やっとお出ましか…」
トランプ型の武器を構える
ソウリュウ「我が名はバンカク様の部下ソウリュウ!!この街を猛毒の地帯にしてやる!!!」
猛毒の息を撒き散らす
スパイダー「俺達、レプリロイドに毒なんて効くかよ!」
専用のシューターからカードを出して攻撃する
ソウリュウ「我が能力はこれだけではない!!」
ソウリュウの周りに猛毒の泉が溢れ出す
ソウリュウ「うぐっ・・・ククククッ。この街が毒の区域になるぞ。そうなると植物とかも全滅だそれでもいいのか!!?」
傷口から毒が噴き出す。
・
177
:
疾風
:2009/09/24(木) 00:03:20 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
X「いや…ここに在るのは全て機械で生物がいなければ意味が無いのでは?」
ツッコミを入れる
ソウリュウ「私の毒はな・・・・・貴様らみたいなカラクリで効果がある。毒なのでな、そこまで間抜けではない!!」
X「敵もそこまで甘くは無いか…」
シナモン「毒の解析まで時間が掛かります…注意して戦ってください。」
他の仲間に話す。
ソウリュウ「死ぬェェェェェェ!!!」
4つの口から猛毒の弾丸を連射する
X「ちっ…」
ドメガファイアの武器チップを使い弾丸を燃やす…
ソウリュウ「毒は毒でも痺れる毒もあるわ!!!」
ポイズンブレスを放つ
紅牙「…あっそう。」
撃ち出されたポイズンブレスを燃す
ソウリュウ「ええいっ、ウルサイやつが増えたか・・・・」
紅牙「煩いのはそっちでしょ…うざいブレスばっか吐いてるのは。」
X「紅牙、外の方は・・・」
紅牙「何か親玉が逃げちゃってね…それで僕が援護に来た訳。」
ソウリュウ「だったら・・・・溶けるがよい!!」
溶解液を放つ
???「させるか!!」
何者かが乱入し溶解液を弾く
紅牙「何?…人間がこんな所に来るなんて思わなかったけど…」
???「君がもしものことがあれば・・・・皐月が悲しむからな、そんな彼女の顔は見たくない」
ソウリュウ「どこまで私の邪魔をするのだ!!!」
猛毒の泉を湧き起こす
???「それに、ここへ来たのは渡し個人の意思だ!」
右手の蝙蝠紋章が輝く
紅牙「餓鬼風情にそんな事を言われる筋合いは無いけどね…」
猛毒の泉を燃し消す
ソウリュウ「なめおって、貴様らー!!!」
フィーベル「別に舐めたつもりは無いけど…ただお前が弱いだけでしょ?」
クスクスと笑い紅のクリスタルを取り出し変身する。
???「どう言われ様と私の心は変わらん、テックセッター!!」
紋章が輝きテッカマン・グリムに変身する…
フィーベル「そう…僕は別に気にしないけど…時と場合によるけどね…」
グリム「弱者なら弱者なりに戦うだけだ・・・・・私は自分が弱いと言うことは否定しない」
ソウリュウ「消えろー!!!」
毒の息を一斉に放つ
グリム「話は後のようだな!」
攻撃を回避
フィーベル「その攻撃…いい加減飽きたんだけどね…(ニコっ」
ソウリュウを炎が包む
ソウリュウ「グロロロロロロッ!!!!」
燃えだして倒れる。その場所には猛毒の大沼が出来上がり床に大穴があいてしまった
フィーベル「消してあげるよ跡形も無くね……これ以上、仲間を汚す事はさせないよ。」
ソウリュウの亡骸の跡を更に燃やして跡形も無く消す
グリム「・・・・・・」
残っていた鬼兵たちはソウリュウの猛毒にやられて既に絶命していた
グリム「これは・・・・」
ZERO「仲間も道連れか…」
紅牙「そうみたいだね…」
・
178
:
疾風
:2009/09/24(木) 00:05:23 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
紅牙「さてと…暗黒黒騎士団の一人が何で皐月に執着するのかな?」
アゼル「一言で言えば・・・・償いかな」
紅牙「何処で遭ったかはしらないけど…皐月の時間は50年前に止まったまま…ずっと生きていく事を背負っているんだよ…たかが人間風情に償いなんて出来るはずもないけどね…」
アゼル「そうかもしれないな・・・・だが私なりに償いたいのだ」
皐月「少なくとも償いをされるつもりも無いけど…?」
紅牙「いつのまに…」
アゼル「皐月・・・・わからんでもないかもな」
皐月「……何故、見ず知らずの私に?」
アゼル「私は・・・・君のご両親に命を救われた・・・・言えるのはそれくらいだ」
皐月「…なら、あの事も知っているのね」
アゼル「・・・・・知っている、もっとも知ったのはすべてが終わった後だった」
皐月「…それでノコノコと顔を見せに来た訳ね?」
魔族の馬鹿力でアゼルを叩く
アゼル「私を許さないというなら構わない・・・・見殺しにしたことと同じだからな」
少しよろめく
皐月「許さない?……貴方の様な人を偽善者と言うのよ…結局貴方の様な中途半端な考えの人は嫌いよ…貴方を喰らえと因子が騒ぐ位にね…」
アゼル「嫌われたものだな・・・・まぁ、仕方ないがな」
皐月「私だって我慢しているのよ……今ここで貴方を八つ裂きにする事だって出来る…けどね…貴方みたいな人には殺す価値もないわ…寧ろ屑以下よ。」
アゼル「確かに私は屑以下だ・・・・だからその罪を背負って私は生きなければ習い・・・そう考えている」
皐月「結局は罪…罪と言って死ぬ覚悟も無い…かといって罪を償う方法もわからない…本当に中途半端ね…」
アゼル「自ら死を望むことは逃げることと同じ・・・・だから私は償う方法を探しているのだ、例えそれが地獄であろうとも」
皐月「探しているですって?ずっと消去者と言う殻に閉じこもったままのくせに…貴方は逃げているだけじゃない!」
アゼル「…」
皐月「私から全てを奪った消去者である以上、私は貴方を許さない……」
・
179
:
疾風
:2009/09/24(木) 00:38:20 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
その頃、物質界では…
=物質界=
<侑子の店>
満月が映える月夜…
縁側で一人、着流し姿で酒を飲む侑子…
侑子「やっぱり、月見酒は格別ね♪」
黒モコナ「侑子、それって…」
侑子「ああ…これね…」
手に持っているのは炎の様に紅い結晶…
月に照らして光の加減で輝く結晶を眺めていた…
黒モコナ「それって前に消去者が初めて現れた時にドモンから貰った“対価”だったよな?」
侑子「そうよ…」
黒モコナ「貰った“対価”って確か…」
侑子「因果律…未来での己の幸福と引き換えに…ね。」
黒モコナ「何を願ったんだ…その場に居た時、モコナには眠っててって言うし…」
侑子「大切なものを守る為…」
黒モコナ「……」
ドモン『俺の幸福と引き換えにしても守りたいものがあるんです……』
侑子「そして彼はこれからもずっと…闇の中を彷徨う事になるわ…」
黒モコナ「どうにかできないのか…?」
侑子「これは彼と私との間に交わした契約よ……」
黒モコナ「でも、ドモンだけじゃない…他の皆だって…!」
侑子「モコナ…」
黒モコナ「…だからってあんなのは辛すぎるよ。」
ピョンピョンと縁側の通路を飛んで部屋へ入ってしまう…
侑子「モコナ、私にも誰にもどうする事も出来ないのよ……これは彼らに定められた必然だから…」
・
180
:
おいで^^
:2009/09/24(木) 13:14:30 HOST:z73.124-44-125.ppp.wakwak.ne.jp
すごく好評のブログw
ちょっとHでどんどん読んじゃうよ。
更新もしてるからきてみてね^^
ttp://stay23meet.web.fc2.com/has/
181
:
疾風
:2009/09/29(火) 21:48:26 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
月を眺めながら再び酒を飲む侑子…
****
一つの鏡は二つに割れ…
片方は闇に…
片方は光に…
それぞれに分かれ…
そしてまた一つに戻ろうとしている…
一度、分かれてしまったものは二度と戻らない…
それでも傍に置く為に…
そして割れた鏡を見つめるのは闇に消えた叡智…
再び舞い戻る為に…
そう…
この戦いは最初から定められた必然…
誰にも止められず…
また混沌へと突き進む…
けれど…
新たな世界が支えとなり…
彼らの前に現れる時は迫っている…
侑子「定められた必然は誰にも止められない…そう誰にも…」
切ない様子で月を見上げ…
また酒を一口飲み干す…
・
182
:
疾風
:2009/11/02(月) 21:49:54 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
再び機械界では…
****
ブラスター化しハスターを追い詰めるオルクスとシュトラールであったが…
ハスターの呪術により敗北を余儀なくされた…
そしてブラスター化のタイムリミットを過ぎ、力尽き倒れた…
薙人「不完全な力は不完全なままか…」
テックセットを外し倒れた二人を見つめる…
???「薙人〜!!!!」
薙人「…(ボコっ!」
突如、薙人に抱き着こうとした白髪の男性は思いっきりスルーされ…
右ストレートを喰われられ左へと吹っ飛ぶ…
???「酷いよ、薙人!」
薙人「賢治!いい加減気色悪りいから止めろ!終いには絞めるぞ!!」
賢治「む〜」
薙人「で、こいつを拾ってきたのか?」
薙人の片手には宙吊りにされた風牙が居た…
賢治「そ、薙人ったらそのワンちゃんの事を忘れているんだもの…」
薙人「暇がてらアイツの拠り所だったハンターの巣をぶっ潰しに行くつもりだったのさ…」
賢治「本当に容赦ないよね〜」
薙人「テメエもだろ?惨殺の十八番は死神のお前が一番だからな…」
賢治「ま、そうだよね〜ワンちゃんを逃がそうとしてたレプリロイド達はしばらく動けそうにないしね〜」
薙人「これで残りはアイツと眷属3人か…」
賢治「そうなるね…って、忘れてた〜薙人〜!!」
薙人「何だ、うっせえな!」
賢治「…黒のカリスマが僕らを裏切ったんだよ!」
薙人「何だと?」
賢治「オマケに僕の研究の一部も持ったかれたし〜!!」
薙人「とうとう、本性を表しやがったな…あのクソマッドサイエンティストが!」
賢治「く〜僕の300年間の血と汗と涙の苦労の日々を返せ〜!!」
薙人「うるせ!!所で何の研究を奪われたんだ?」
賢治「クロスゲートを応用した時空転移装置だよ、オマケにフラットフィッシュのデータも持ってかれたよ!!」
薙人「確か、サイコドライバー無しで転移出来るってアレか?」
賢治「まあ…奴が奪っていったのは魔力でしか動かせないようにセットしてあるのだけど…」
薙人「魔力が無くなればただの玩具か…これは様子見だな…」
賢治「上からの命令で奴の行方が解ったら始末しろってさ…」
薙人「これは…少し予定を早める必要が出てきたな…」
・
183
:
疾風
:2009/12/02(水) 01:58:43 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
いつものテンションを崩さすにうっすらと笑う賢治…
賢治「って事は…」
薙人「アイツを迎えに行く…」
賢治「やっとその気になってくれたんだね♪」
薙人「アイツの闇がもっとデカく膨れ上がるまで待つつもりだったが…」
煙草を取り出し一服する…
薙人「待っている時間は無くなった…」
賢治「そうだね…もうすぐ…あの方も目覚めるし…」
薙人「ああ…」
賢治「…あの方が目覚めたら本格的に研究していられないからね。」
薙人「元々戦闘に向いている奴から出る言葉とは思えねえな…」
賢治「僕の本業は死の執行で戦闘する事じゃないけどね…」
薙人「まぁ…いいさ…」
賢治「僕は一足先に帰っているよ…彼女達の治療の準備もあるしね…」
薙人「任せたぜ…」
賢治は先程捕らえた風牙達を連れて黒い歪みを呼び出しその中へ消えていく…
薙人「無傷で済めばいいがな…」
煙草の吸殻を地面に落とし姿を消す…
184
:
疾風
:2009/12/08(火) 01:21:04 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
一方…
=混合界=
<転移ギガンテス・エアシティ内>
鬼道衆の襲撃と黒騎士団の一人の介入…
そして消去者に裏切り者として扱われたVAVA…
その全ての件をまとめる為にX達は本部でカンズメになっていた…
一方、皐月達は先に宿泊先で休んでいた…
しかし…
薙人「いい月夜だな…」
皐月「っ!?」
宿泊先の屋上で月光浴をしていた皐月の背後から抱きつく薙人…
薙人「月は俺達…魔族にはとても心地いい…」
皐月「…何しに来たの?」
薙人「散歩じゃない事位は…解るだろ?」
皐月「…私を殺しに来たのかしら?」
薙人「…嫌われたものだな…同じモノなのに…俺達は同じ個体だろ?」
皐月「でも…魂は別…貴方は私から生まれ…別の意思を持った…」
薙人「戦えば解るさ…俺とお前が同じモノであり…同じ運命を持った者同士である事をな…」
皐月「…そうだね。」
夜風がうっすらと吹くと二人の姿は無かった…
・
185
:
疾風
:2009/12/11(金) 23:38:46 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
<とある一室>
蒼牙「!」
雷牙「この気配!」
紅牙「兄さん!」
部屋で休んでいた残りのメンバー…
一度感じた事のある禍々しい気配に眷属の3人は気づく…
ちなみに紅牙は入浴中だった為、バスローブ姿である…
フォルカ「どうした?」
蒼牙「奴が現れた…」
フェルナンド「奴?」
紅牙「薙人…前に遭った奴の気配を感じたんだよ。」
雷牙「このホテルの上に居やがる…まずいな。」
アリオン「ちょっと待てよ、さっき藤岡の奴が一人で屋上に行ったばかりだぜ!」
小牟「なんじゃと!?」
零児「とにかく急いで屋上に向かうぞ!」
???「どこへ行かれるのですか?」
突如、床の黒い染みから表れる謎の巨大な機械仕掛けの蜘蛛…
???「我が主の邪魔はさせませんよ…」
フォルカ「蒼牙、早く藤岡達の所へ行け!」
フェルナンド「こいつの相手は俺達で十分だ。」
小牟「ワシらもついておる。」
零児「手遅れにならない内に…行くんだ!」
紅牙「解ったよ。」
突如、現れた蜘蛛の相手をフォルカ達にまかせて屋上へと向かう蒼牙達…
しかし、これが敵の罠である事が解るのはもっと先の事である…
・
186
:
疾風
:2009/12/19(土) 23:52:24 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
一方…交戦中の皐月…
禍津「さて、遂に巡り合ったようですね・・・さて、あの女はどうするのか見物ですね。」ニヤニヤとする。
別の場所から観戦する禍津…
ハスター「どうした?お前の実力はその程度か?」
月夜のギガンテスで戦うハスター
ノヴァ「…うるさい!」
武装を切り替え反撃する
禍津「・・・・右腕が斬り落とされますね。あれは」
ノヴァ「っ!」
声にならない叫びを上げ切り落とされた腕を取り付け再生させる
禍津「・・・・さて、次は左の脚か腕を折られますね。」
ハスター「皐月、楽しいか?互いが求め合いそして互いに殺し合うこの時を!」
左脚をへし折る
禍津「あーあ、可哀想に…最初からこちらにつけば痛い目に合わずに済むのに」>クックックッと笑う
ノヴァ「私は消去者の仲間にならない…」
禍津「その減らず口、いつまで持つのか見物ですね。」
ハスター「どう足掻いてもお前はこちら側だ…そしてお前にくれてやるよ…」
ハスターの鞭が宙を舞う…
ハスター「蒼と白の装甲(ドレス)よりもお前に似合う…鮮血の装甲(ドレス)をな!」
鞭で切り裂く
禍津「おおっ、派手な鮮血の華が咲きましたね。」
ノヴァが鮮血に染まる
ハスター「お前には真っ赤な紅いドレスが似合う……」
変身の解けた皐月を抱き締める
禍津「ブラボーブラボー。こんなロマンチェストをするとはね。」
援護に来た雷牙達であったが禍津の妨害により既にボロボロであった…
ライデン「テメーっケラケラ笑ってんじゃねえ!!」
ボロボロになった姿で攻撃する
禍津「おおっ、怖い怖い。」
傘広げて攻撃を防ぐ
ライデン「畜生…こんな所で…」
ハスター「その根性だけは認めてやるぜ…堕ちた狼」
鞭を突き刺され倒れるライデン
禍津「牙を無くした狼はただの飼われた犬にしか過ぎない。哀れな・・・」
ハスター「…」
禍津「こうなりたい奴は他にいますかな?」
双子の吸血鬼を見て笑う
ハスター「そいつらはもう動かないぜ…」
仁王立ちしていたフロスティとフィーベルだったがゆっくりと地に伏せる
禍津「やれやれ、これで全部ですな。後、機械人どもはどうします?もうすぐ連中はここにやってくると思いますよ」
ハスター「標的だけは残して後は放って置けよ…駄狐とあの霊術使いは別世界に送ってやったぜ…後の余興にな…」
禍津「残念ですがそうもいかないのですよ。私の悪い癖でしてね・・・残り物には害がある、ということですから始末をしたいものですがね。」
ハスター「余興の為に残しておけって言っただろ…その残りカス共もだ…」
禍津「ふむ・・・仕方ないですね。解りましたよ。放っておきましょう。」
薙人「ああ…それにしてもだ…アイツは面白い奴らを隷属にしていたな…」
禍津「詳しくは死神博士が調べるでしょうね。標本にされるのが目に見えそうですわ」
薙人「させるかよ…こいつらもアイツと同じ器だ…邪神を受け入れる為のな…」
禍津「まぁ・・・それもそうですね。死神が迫ってきましたら黒焦げにしますのでご安心を」>
薙人「黒コゲと言わず…串刺しでも王水漬けでも何でもいいぜ…」
禍津「拷問の類はシアラが得意ですし、その辺聞いてみればいいでしょうな。」
・
187
:
疾風
:2009/12/20(日) 01:03:15 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
???「ご主人様…その辺になされたらどうですか…」
薙人の影から現れた翠髪の美青年
禍津「ほぉ・・・これはまた珍妙な物が出てきましたな」
???「お会いするのはこれで二度目ですね…お久しぶりです禍津さん。」
女性陣鼻血卒倒スマイルを見せる
禍津「ええっ・・・お久しぶりですね」
???「あの…僕が誰だかお分かりなのですか…?」
禍津「・・・・・うーん、思わず返事を返してしまいましたからね」
???「僕の名前は玉繭繋(たままゆけい)です…前は蜘蛛の姿でお会いしましたね。」
禍津「蜘蛛・・・・ああっ、あの時のグロテスクな蜘蛛は君だったのか」
悪気があって言ってない
禍津「詳しく言えば薙人の影の中に住みついていた黒い大蜘蛛。」
繋「物凄く…気にしているんですけど…そのグロデスクな姿」
どんより鬱モード
禍津「すまん、すまん。」
とりあえず謝る禍津…
禍津「して・・・わざわざ人間の姿をして何故、ここに来たのだ?」
繋「はい、僕はご主人様のご命令で消去者の各勢力統率者の伝令係を任されております…」
真剣な顔付きになり本題に入る…
繋「当主からの伝令で裏切り者の居場所を突き止めた件をお話に参りました。」
薙人「ついでに言っておくが繋は偵察や暗殺の専門だ…」
禍津「暗殺の専門ね・・・私の仲間は暗殺を得意な女の子がいますが、まぁ・・・性格が好奇心旺盛ですが腕は確かです。」
繋「はぁ…あの伝令の件ですが、当主はご主人様の仕事が終わり次第、次の作戦に移っていただきたいとの事です…その作戦後、裏切り者の始末を…だそうです。」
禍津「・・・・・んっ、裏切り者?今、確かに裏切り者が出たと?」
繋「はい、裏切り者の名は黒のカリスマ…正式名称はジ・エーデル・ベルナール…」
禍津「・・・・裏切りとは愚かな事を何か盗まれたものとかは?」
繋「魔術操作型試作クロスゲートとフラットフィッシュのデータ…新たな情報ではイェッツドのデータも強奪されました。」
メガネをかけてリストをチェックする…
禍津「そこの責任者は一体何をやっていたというのですか!?裏切られた揚句、大事な資料まで盗まれてしまうなんて!!?」滅多に怒らないかれだが凄く怒っていた
シアラ「・・・・落ちついて禍津。」
禍津「・・・・・っ。」
怒りが収まったもののまだ憤りを感じる
繋「資料の観閲は各同盟勢力の誰からでも見られましたし…当主は彼の裏切りを薄々気が付いていらっしゃった様ですし…対策はしてあります。」
繋「あの資料全ては重要部分が抜けた未完製品…僕らにしか解らない特殊な暗号でその抜けた部分を書かれていますのでご安心を…」
禍津「…裏切り者を捕まえたら私の前に引っ立ててください。精神がズタズタにするほど拷問をしないと収まりがつかん。」
シアラ「・・・タブー(禁句)に触れちゃったからね。」
禍津の態度にため息をつく…
繋「その件ですが…裏切り者探し…禍津さん…貴方方祟神にも手をお貸し願えますか?」
禍津「・・・・ハァー、そうですか。まるで私たちは単なるお荷物という感じがしますね。ここに来てから仕事が無いですし・・・」イジケテいる
繋「それにこれから忙しくなりますよ…世を混乱させるお仕事をしてもらいますからね。」
禍津「・・・それを聞いて立ち直りましたよ。物探しが得意な祟神は確かいましたね。」
繋「僕の方でもう少し調べを進めてみます…ご主人様達はあの方達を連れて城にお戻りください。」
シアラ「・・・・」
グイグイッと繋の服を引っ張る
繋「どうかなされましたか?」
シアラ「・・・・調べるの私、得意だから一緒に行く。」
繋「はい、では、禍津さん…シアラちゃんの手をお貸し願えますか?」
禍津「ええっ、良いですよ。ただし・・・シアラと二人きりだからといって調子に乗らないでくださいね?」>笑っているが悪魔も逃げ出すほどの怒気を放つ
繋「はい、解りました。」
禍津「・・・・・本当にお願いしますね」
そういうと帰る支度をする…
・
188
:
疾風
:2009/12/20(日) 01:08:04 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
禍津とシアラが先に帰還し二人きりで話し合う薙人…
薙人「これからが本当の戦いの幕開けだ…」
繋「そうですね…」
薙人「待っているがいい…人間共…」
黒い瞳から紅い瞳に変化する…
俺達の時代が始まる…
太古の俺達が過ごした時代がな…
そして終りにしようぜ…
この世界の未来をな…
=5章・それぞれの道= <終>
・
189
:
疾風
:2009/12/20(日) 01:17:53 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=間章・ターニング・ポイント=
ギガンテスの戦いから2ヵ月後…
<???>
とある広間、奥の巨大シリンダーの中で揺らめく人影達…
それを見つめる薙人…
禍津「・・・不気味な所ですね。まぁ、悪くはないですがね。」
賢治の研究エリアに対し愚痴を言う…
薙人「賢治…あのテンション↑の死神の趣味だ…」
ため息をつく…
禍津「で?愛しいお姫様の観察日記ですかね?」
からかう様に薙人に言う。
薙人「ああ…大分無理をしていたようだ…」
禍津「天才と狂気は紙一重とよく聞きますがね。私は嫌いじゃないですがね。」
賢治「そ〜そ〜、だから僕が早めに連れてきてって行ったのにむ〜」
妙な登場の仕方をする…
禍津「・・・・・・死神さん。薙人の愛しき姫君の体はそろそろ限界に近いので?」
賢治「ん、も〜平気、ちゃんと調整も完了したしね♪」
賢治「前に潰されたとき、不完全な状態で組織を出て行ったからね…まさか50年も持つとは思わなかったけど…」
禍津「しかし、ある種の芸術ですね。これらは・・・・」
シリンダーに入っている人々を見て…
賢治「そうだろうね…彼女が隷属にしていたのは魔族の中でも高位の能力と美麗さを持った種族だからね…」
禍津「しかし、それ故に脆く崩れ易いもの・・・・」
賢治「そうだよ、彼女の血を得た瞬間に彼らは枷をと言うものを付けられたのだからねえ…」
禍津「・・・・・・薙人がどうして彼女にこだわる理由が解ってきましたね。」
賢治「彼女は無意識の内に自身の眷属を増やしていたのさ…薙人と彼女はウェイトリーを継ぐ直系の子孫だからねえ…」
禍津「ウェイトリー?」
賢治「ある邪神を手中に治めようとした愚かな老人さ…自身の娘の体を使ってね…」
禍津「自分の娘を生贄にするとは・・・・なんとも面白い事をしますね」
賢治「もちろん失敗に終わったさ…その娘は遠い東方の地へ逃げ…薙人と彼女の祖先と結ばれたのさ…」
賢治「邪神の因子を宿しているとも知らずにね…」
禍津「ふーん。つまり薙人と皐月の関係は遠くもかけ離れた恋人ですか。なんともロマンチックなものですね。」>
賢治「何か勘違いしてるけど…薙人と彼女は…」
薙人「同じ存在だ…」
禍津「くくくくっ・・・同一人物ね。」
禍津「まぁ・・・貴方の事ですから知らずのうちに結ばれるかもね。」
賢治「彼女と薙人はね邪神の因子と人間の特権である大神殺しって言う神の力を受け入れる事の出来る器の持ち主だったわけ…」
禍津「和の国では神殺し能力の「殺神」と同じ効果ですか。それは大層な能力ですね・・・・」
賢治「これからが見物だね…僕も死神って立場だから控えてたけど…そろそろ退屈になってきたから外でお遊びでもしようかな〜って…彼女達と一緒にね?」
禍津「表舞台に立つという訳ですか・・・まぁ、好きにすればいいさ。私は残りの同胞がいる黄泉国を開けさせないといけませんからね」
賢治「ん、そろそろお目覚めのようだね…」周りのガラスが下に下がり人影が座り込んでいた
禍津「・・・・さて、どうなることやら」
ククククッと笑う…
=間章・ターニング・ポイント= <終>
・
190
:
疾風
:2009/12/26(土) 22:08:00 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=6章・悪夢の7Days=
戦神界…
かつて消去者と激戦を繰り広げたとある組織の世界である…
初の消去者との大戦後において『空白期間』と呼ばれる…
時間の止まった日々を過ごしていた…
そして皐月の警告から1年が過ぎようとしていた…
12月24日…
年越し1週間前をかねて行われた異界サミット…
戦神界内の要人達が集まり…
今後の世界治安維持に関しての会合が行われようとしていた…
しかし…
新年を迎える1週間前に恐るべき事件が起ころうとしていた…
****
サミットに集まった各世界の要人達…
各席に取り付けられたディスプレイと大型スクリーンに写る謎の存在…
神殿造りの広間の奥の席に座る人物…
その横に側近と左右に4人ずつ黒いローブを着込んだ存在があった…
???『始めまして戦神界の諸君…』
大河「何者だ!」
???『私の名は黒曜(こくよう)…現消去者の当主だ…』
アルマナ「消去者!?」
黒曜『前回の大戦では前当主ダーク・ブレインが世話になった…』
ラクス「…では、私達に復讐とでも?」
黒曜『その様な考えは持ち合わせてはいない…』
カガリ「なら、私達に何の様だ!」
黒曜『…貴様達を世界の命運を賭けたゲームに招待しよう。』
アルテア「ゲームだと?」
黒曜『その余興としてこれから7日間において舞台を用意した……』
辺りがざわつく…
黒曜『無論、拒否権はない…7日間の間に“全ての舞台”を制覇が出来なかった場合…』
一呼吸を置く…
黒曜『我ら消去者は貴様達及び新たな世界に対し宣戦布告をする…』
アルティス「宣戦布告…」
黒曜『追って舞台の場所を指定する…7日後にまた遭おう…』
こうして悪夢の7日間が始まった…
・
191
:
疾風
:2009/12/26(土) 22:24:46 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
<1Day・最初の一日目>
12月25日…
=αアース・地球近海=
外宇宙船団から地球へ帰還したアラド、アイビス一行…しかし、地球近海で得体の知れ無い物に襲撃された…
禍津「クククククッ。地獄の宴の始まりですね。」
空間の裂け目から登場しαアースに到着した禍津…
アイビス「何なの…あいつら…!?」
ツグミ「データに無い敵…皆注意して…!」
スレイ「了解した。」
禍津「・・・こんにちは、私は禍津真と申します。」
にこやかにあいさつする…
アラド「ちょ?ちょっとまった!何で人が宇宙で生身で居られるんだ?!」
ゼオラ「そうよね!?」
まさに余裕という態度で話し始める…
禍津「はははっ、実にいい質問ですね・・・私は祟り神ですから」
ラトゥーニ「祟神?もしかして…」
オウカ「…消去者の仲間?」
禍津「おやっ?話が分かる人もいますか・・・早速ですがこの世界を侵略しますのでご理解をお願いしますね。」
アラド「ちょっとまった!何で消去者が…奴らは俺達が倒したはずじゃ?!」
ゼオラ「それにこの世界の侵略って…まさか…!?」
ツグミ「他の世界も!?」
禍津「さて、なんででしょうか?その答えがわからずまま・・・地獄へご案内です。」
禍津の背後から空間が裂け真っ赤な兵士型の機体が3機出現する…
スレイ「どうやら奴を倒して聞き出す必要が出てきたな…」
オウカ「そのようね…」
ツグミ「今回は分散して敵の戦力を調査するわよ…」
ラトゥーニ「了解…」
禍津「できるかな?わたしが創り上げた不死身兵・ヨミクグツ軍団を?」
深紅の死兵士、3機のヨミクグツはサーベルを抜き構える
アイビス「アタシ達を甘くみないで…これでも多くの戦いを潜り抜けてきたんだから!!」 ツグミ「修羅の部隊と連絡が取れたわ…到着まで皆、持ちこたえて!」
そう答えるとアイビスはアルテリオンを飛翔させる…
だが、ヨミクグツはアルテリオンのスピードを上回りすぐに追いつかれてしまう…
アイビス「そんな・・・!?」
ツグミ「あの機体の速度は…まさか…」
ヨミクグツ「ターゲット・・・抹殺。」
仮面から目が怪しく光る
・
192
:
疾風
:2009/12/26(土) 22:25:37 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
アイビス「!?」
ヨミクグツの攻撃が動力系に命中する
ヨミクグツA「仕留める」
アルテリオンを破壊しようとサーベルを振りかざそうとする…
ヨミクグツ「敵機・・・捕捉。」
続けてライフルを構えてアラドとゼオラを狙い撃ちする…
アラド「モードTBS!ジャケットアーマーパージ!ドライブ全開!」
ゼオラ「ブースト!」
ツインバードストライクで攻めるが…
スレイ「アイビス!」
ベガリオンからアルテリオンへ援護攻撃を行う…
ヨミクグツBはライフルから散弾銃に持ち替えてアラド&ゼオラに正確に射撃する…
アラド「どうなってるんだよ!?」
ゼオラ「TBSモードじゃ追いつけないの!?」
ヨミクグツA「グオッ!!」
ベガリオンの攻撃が仮面に当たり仮面が砕けると仮面の下には人の頭蓋骨であった
スレイ「何だこれは!?」
その姿に驚く
禍津「おしえてあげましょうか。ヨミクグツ達は私が改造した死人兵士ですよ。」
ラトゥーニ「死人…!?」
オウカ「何て惨い事を…」
禍津「命令に忠実、恐怖に支配されない、傷つく事を恐れない。」
にっこりと微笑み…
禍津「そう…不死身の兵隊として完璧な理論を創ったまでですよ。」
ツグミ「やっぱり、前に消去者に奪われたバルトールやO・D・Eシステムに酷似している…」
禍津「あのような人間が作った玩具と一緒にしては困りますね。私の魔術によってヨミクグツは人間のパイロットの何倍の技術力を持っているのですよ。」
ラトゥーニ「それでも…人を利用している事に変わりは無いわ。」
禍津「違いますね・・・正しくは屍を使っているですよ。」
ヨミクグツCはラトゥーニ機に迫っていた
ラトゥーニ「早い!」
アルブレードのブレードトンファーで応戦する。
禍津「それもそのはずです。パイロットも同じ屍でありながら普通のパイロットよりも何十倍と強化されてますので」
ヨミクグツC「抹殺する」
腰からチェンソーを取り出し真っ二つにしようとする
アイビス「ラトゥーニ!」
ラトゥーニのアルブレードを庇い引き裂かれる
・
193
:
疾風
:2009/12/26(土) 22:26:30 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
禍津「まずは・・・・・一人目。」
スレイ「アイビス、ツグミ…!」
怒りに任せて攻撃する
ヨミクグツC「ロックオン・・・」
電磁ヨーヨーを放つ
スレイ「!」
回避が遅れ攻撃を受ける
ヨミクグツB「抹殺・・・・」
サーベルを構えてアラド、ゼオラを始末しようとする
アラド「ゼオラ、離れろ!」
ゼオラ「アラド!」
ファルケンを庇いビルガーが攻撃を受ける
ヨミクグツA「・・・・・始末する」
ガトリングキャノンを持ちオウカに向けて撃つ
ヨミクグツB「・・・・・」
更にサーベルでビルガーの左翼を斬りファルケンごと蹴り飛ばす
ラトゥーニ「姉様!」
オウカ「!」
ゼオラ「アラドしっかりして!?」
壊滅寸前。
禍津「弱すぎますね・・・・本当に消去者を倒し者たちですか?」
扇を扇いで悩む…
禍津「さて、こいつらを八つ裂きにするか捕まえて改造するか、どうしましょうかね・・・」
???「そこまでだ!」
ケンタウロス型の紅い修羅神が現れる
・
194
:
疾風
:2009/12/26(土) 22:27:15 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
禍津「あれは・・・・」
ケンタウロスの修羅神を見て目を細める
ゼオラ「アルティスさん、それにメイシスさん!」
アルティス「一足遅かったようだな…」
部下の修羅神を引き連れて現れたアルティス…
禍津「誰かと思えば・・・フォルカという赤髪の修羅の小僧の仲間か」
アルティス「何故、義弟の名を!」
禍津「では・・・・こちらも増やすまでです。」
更にヨミクグツ2機、増援し計5体となった。
禍津「ハハハハハハッ!!答えを知らないまま黄泉の国へと旅立つがよい!!」
メイシス「残念だが増援は我ら修羅だけではないぞ!」
???「俺の歌を聴けっ!!」
ギターの音と共に宇宙に音楽が流れる…
ヨミクグツ「!?」
バサラの歌を聴きだした途端、ヨミクグツたちは苦しみだした。
禍津「なにっ!?」
バサラ「PLANET DANCE!」
サウンドウェーブによってヨミクグツが弱っていく。
ツグミ「…対ケイサル・エフェス戦の戦法が役にたったわ。」
ボロボロになったアルテリオンから通信する
禍津「しまった!!ヨミクグツは死人、生きる希望である歌を聞いてしまったら…!!」
ヨミクグツたちは動かなくなり魂に縛られていた者たちが成仏していく
バサラ「チンケな殻に閉じこもってねえで俺の歌を聴け!」
持ち歌を披露し音の祭りと化す
禍津「おのれ・・・・この屈辱、忘れんぞ!!!!」
扇を一振りし空間を裂いて逃げる
アルティス「各自、負傷者を救助しこの場から撤退する!」
部下に命令し負傷したアイビス達を保護する…
メイシス「アルティス様…」
アルティス「再び…戦の時が訪れたか…」
一つだけ魂が彷徨っていた。何故かグルグルと回っている
バサラ「どうしたんだ…あいつ?」
魂の様子を見る
魂「助けてくれて・・・ありがとう・・・あの禍津は恐ろしい男・・・過去の復讐をしようと我々死人を使う」
バサラ「…」
アルティス「死人を…」
魂「禍津は・・・日の国を治めていた大和の神々の一人であった・・・だが、人間がその恩を忘れた事を怒り・・・復讐をしてきた。同じ目的や共通点がある・・・消去者と手を組んだ・・・」
成仏する…
アルティス「何とか一つ目の舞台を制覇した様だな…」
眼を瞑り安堵する…
・
195
:
疾風
:2009/12/26(土) 22:35:59 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
亜空間の中で身を潜めてながら怒声を振るう…
禍津「おのれ、アイツラが邪魔したうえに兵力が減ってしまったではないか・・・・」
白の仮面「どうやら失敗してしまったようだね…」
クスクスと笑いながら現れる…
禍津「なに、死人をまた作ればいい事だ。」
白の仮面「俺には関係ないけど…彼らを甘く見ない方がいいと思うよ…彼らの元仲間としての忠告でね…」
仮面を外し素顔を見せる…
禍津「この世界を支配するのに任されたものです。別の策を練らないと…後。」
???「何か?」
禍津「仮面殿と言うのも何ですし名を名乗って貰えるとありがたいですがね…」
???「ああ…俺はアムロ・レイ…かつて彼らの仲間だった存在かな?」
禍津「では、アムロ殿?何様で私の所へ…?」
アムロ「当主から直々の命令があってね…もうすぐ…大規模の作戦が行われるって話しだよ。」
ニコニコ笑うが腹黒いオーラを出している
禍津「大規模な作戦?」
アムロ「今回の作戦もその準備にすぎない…引っ掻き回す適度に済ませておけばいいと言う事さ…」
禍津「なるほど、ね・・・・。じゃあ、そろそろ引き上げている連中もいるでしょうね。あのレプリカテッカマンも。」
アムロ「そうだね…まあ…彼女達が担当している世界は少々気の毒だったけどね…」
禍津「あのカルマとかいうテッカマンとそいつの仲間は使えなくなったらどうするつもりで?」
アムロ「彼の力が復活し彼女達が戻ってきた以上…もう必要ないからね…近いうちに処分するようだよ…彼らは弱いし計画の核心に近づきすぎたからね…」
禍津「レプリカを始末したら次は私を処分するつもりで?」
アムロ「それはないよ……君達は当主にとって大事な客人だからね…そんな扱いはしないさ…」
禍津「解らないことが多いですね薙人はこうも余所者の私たちを受け入れるなんて…」
扇で口元を押さえながらため息を着き…
禍津「本当に"霧"の様な男だ。掴んでも掴めない見えない人ですね…」
アムロ「そうだね…彼らは気まぐれだからかな……」
・
196
:
疾風
:2009/12/27(日) 00:07:54 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
<2Days・二日目>
=Wアース・Gアイランドシティ=
街中を歩く双子の美青年達…女性達が頬を赤らめながらすれ違っていく…
紅牙「兄さん、合流の時間まで間があるから何処かで寄り道しない?」
蒼牙「そうだな…」
蒼牙の視線にあった雪谷食堂…
二人はそこで暇を潰す事に…
店の店員に聞く。
店員「いらっしゃいませ」
紅牙「すみません、席は開いてますか?」
店員「どうぞこちらです」
席へ案内される…
紅牙「どうも。」
蒼牙「…」
案内された席に座りメニューを見て軽食系を頼む…
点心セットを注文して一息を入れる…
店員「いらっしゃいませ」
甲児「腹減った〜」
かなめ「ちょっとみっともないわよ。」
クォヴレー「こちらの甲児も向こう側と変わらないな…」
陣代高校の制服を着ているクォヴレー…ちなみにかなめと同じクラスだったりする…
甲児「どうした?俺の顔に何かついているか?」
クォヴレー「何でもないさ…」
かなめ「へんなの」
クォヴレー「それはともかく席を決めないといけないんだろう?」
アキト「皆、来てくれたんだね。」
甲児「よっ、お二人さん相変わらず幸せそうだね」
ユリカ「ヤダっ〜甲児君ったら♪」
アキト「そ、そうかい?」
相変わらずの反応…
甲児「ん?」
かなめ「あれっ?」
兄弟と目が合う…
蒼牙「…」
紅牙「あの…僕らに何か?」
声をかけられ?になる。
・
197
:
疾風
:2009/12/27(日) 00:11:12 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
甲児「お前、Dボウィじゃないかこんなところで何しているだよ!!」
紅牙「へ…?」
蒼牙「…」
甲児「アキトさん、ユリカさん、こっちにDボウィが来ているぜ。」
アキト「本当だ。」
ユリカ「Dボゥイさん、シンヤさん、お久しぶりですね〜兄弟揃って来られたんですか?」
クォヴレー「ちょっと待て。」
全員を制止する…
甲児「何だよいきなり」
クォヴレー「その客はDボゥイと相羽シンヤではないぞ……」
クォヴレー「Dボゥイには左側の目元に傷跡があった筈だ…この客にはそれがない…」
アキト「確かに…」
ユリカ「本当に傷跡がないですね…」
ルリ「完全な人違いですね…」
甲児「本当だ」
かなめ「ごめんなさい、人違いみたいで」
紅牙「よっぽど僕らに似ていたんだろうね…怒ってないから安心して。」
蒼牙「…」
クォヴレー「千鳥…店の入り口でグレネードを構えている奴を何とかしてくれないか?」
かなめ「へっ・・・まったくあの馬鹿は」
怒りを露にしハリセンを持って入り口へ向かう …
宗介「…よし。」
勢い良くハリセンで叩かれる。
かなめ「何が「よし」っだこの馬鹿!!」
宗介「うむ、痛いぞ…」
かなめ「あんた何やっているのよ!?」
宗介「Dボゥイと相羽シンヤの偽者を発見したので早急に対処しようと…」
かなめ「偽者じゃなくて単なるソックリさんでしょ、それくらいも分からんのか!!」
毎度御馴染みハリセン連打が来る…
宗介「痛い、痛い、痛い、痛い…」
棒読みが続く…
甲児「またかあいつ…」
アキト「アハハ…相変わらずだね相良君は…でも、店を吹き飛ばされちゃうと困るかな…」
甲児「それ本当にやりかねないかもしれませんよ(汗)」
ルリ「破壊された場合、ミスリルに被害報告書と請求書を送れば済む事です。」
紅牙「何だろうね、兄さん…」
蒼牙「…俺にも解らん。」
クォヴレー「正論だな…」
甲児「あっ、そうか、ははは」
かなめ「笑ってないで手伝ってよ!!」
・
198
:
疾風
:2009/12/27(日) 00:14:12 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
Dボゥイ「何の騒ぎだ?」
と言って店の中に入ってくるDボゥイと相羽シンヤ…
かなめ「あっ、今度は本人ですよね?」
Dボゥイ「は?」
シンヤ「本人って…え?」
蒼牙と紅牙の姿を見て思考停止する…
甲児「あれっ、如何したの?」
紅牙「兄さん…世の中には居るものだね…自分にそっくりな人って…」
蒼牙「ああ…」
かなめ「まぁ、世の中には顔のソックリな人って2,3人くらいいるから」
一行は宗介を縄で縛り上げ、状況を整理する…
紅牙「へぇ〜Dボゥイとシンヤも双子なんだね。」
蒼牙「…」
かなめ「えっ、それじゃあなた達も?」
紅牙「僕と兄さんも双子なんだよ…僕は弟の紅牙、こっちは兄の…」
蒼牙「蒼牙だ…」
甲児「へぇ、そうなんだ・・・俺兜甲児よろしくな」
アキト「俺はこの店の店長のテンカワ・アキト。」
ユリカ「その妻のユリカです〜ぶぃ♪」
ルリ「ホシノ・ルリです。」
クォヴレー「クォヴレー・ゴートンだ…宜しく。」
かなめ「私は千鳥かなめ、それでこの馬鹿が・・・」
宗介「自分は相良宗介…(以下略。」
凱「やぁみんな、相変わらず元気そうだね」
店に来店する獅子王凱…
アキト「凱、久しぶり。」
ユリカ「凱さん、お久しぶりです。」
凱「また宗介が騒動起こしたみたいだね」
クォヴレー「凱さん…どうしてここへ?」
雪谷食堂に訪れた凱に対して話す。
凱「いや、偶々通りかかってなにやら騒がしかったものだから・・・おや?」
兄弟を発見
紅牙「あの僕らに何か…?」
蒼牙「そのパターンはもう辞めろ……」
凱「いや・・・Dボウィの知り合い?」
Dボゥイ「いや、ただのそっくりだ…」
シンヤ「兄さんにそっくりな蒼牙と僕にそっくりな紅牙…さっき知り合ったばかりだよ。」
凱「そうなんだ、しかし瓜二つだな・・・・いくらなんでも似すぎだよ」
かなめ「私も最初見たときはビックリしましたよ」
紅牙「それは僕らも同じだよ…」
蒼牙「…」
クォヴレー「まさに合わせ鏡とでも言った所だな…」
甲児「しかしこういうのって羨ましいぜ」
アキト「どうしてだい?」
甲児「だってよ、テストの時なんか互いの得意な科目ごとに入れ替わってもばれないだろ」
Dボゥイ「…」
シンヤ「…」
蒼牙「…」
紅牙「…」
甲児の一言に呆れて声も出ない。
甲児「あれ、どうしたの?」
クォヴレー「甲児、今の言葉…剣鉄也に伝えておくぞ…」
甲児「ちょっと待てよ、冗談に決まっているだろ!!(大汗)」
ルリ「…冗談に聞こえませんけど?」
クォヴレー「あちら側(αⅢ時)のお前は真面目だったが…俺の見込み違いか…」
かなめ「甲児なら絶対やりかねないわね」
・
199
:
疾風
:2009/12/27(日) 00:15:20 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
クォヴレー「ただでさえ…各世界に厳重警戒態勢の敷かれている時に…」
甲児「分かってるよ、そのことは」
Dボゥイ「…聞きたい事がある」
蒼牙「何だ…?」
シンヤ「君達からどうしてテッカマンの気配がするのかな…」
紅牙「…そう言う君達もでしょ?」
凱「それじゃ君たちもテッカマン?」
紅牙「…隠していたけどばれちゃったね。」
蒼牙「…」
蒼と紅のテッククリスタルを取り出す。
シンヤ「…やっぱりね。」
Dボゥイ「テッカマンの差別に関しては異世界連合軍の手で収拾していたが…完全には無くなってはいない…」
凱「それで・・・・君たちは?」
紅牙「僕らはルーマニアに住んでいたんだ…前に東京に来た時に…」
蒼牙「巻き込まれた…それだけだ…」
凱「すまない、余計なことを言ったかな?」
クォヴレー「前回、EI-01が東京に姿を現した時に東京にあったラダム獣の華が自己防衛で早咲きを始めた筈だったな…」
シンヤ「じゃあ…ユミ達と同じであの時に…ゴメンですまないと思う…あの事件は僕のせいでもあるから…」
Dボゥイ「シンヤ…」
甲児「おいおい、いつまでも気にするなよ」
かなめ「そうよ、貴方達が悪いわけじゃないわ」
紅牙「気にしなくていいよ…」
蒼牙「あれは不運な事故だった…ただそれだけだ…」
シンヤ「あの時、ラダムに操られていたけど…それでもあの現場で指揮を執っていたのは僕だから…だからいつか償わないと…」
かなめ「シンヤさん」
紅牙「…そこまで言うなら僕らに付き合ってもらってもいいかな?」
シンヤ「?」
紅牙「もちろん、君の兄さんもね…今夜、共振で呼ぶからその場所に来てもらってもいいかな?」
シンヤ「解ったよ。」
甲児「なんだ?」
紅牙「ちょっとした飲み会だよ…今回の出会いを祝して兄弟同士でね…じゃ、また後で…」 蒼牙「失礼した…」
店を出て行く
シンヤ「…兄さん、不思議だったね。」
Dボゥイ「ああ…」
凱「何なんだアノ人たちは?」
・
200
:
疾風
:2009/12/27(日) 00:19:53 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
クォヴレー「すまないが、ここに居るメンバーに話しておきたい事がある…」
凱「なんだ?」
クォヴレー「消去者が現れた……」
凱「何だって!?」
甲児「また現れやがったか!?」
クォヴレー「新たな当主からの宣戦布告があったのは二日前の事だ…ただし上層部のみにだが…」
Dボゥイ「…」
シンヤ「…所でどうして上層部だけに?」
凱「確かに、いつもと動きが違うな」
クォヴレー「奴らの目的は俺達だ…新当主は完全に俺達を倒した後、侵攻するつもりの様だ…」
甲児「どうするこれから?」
クォヴレー「現在、上層部から指示で敵の居場所と各地に散らばった仲間達を収集中だ…」
凱「でも、この事をやつ等が簡単に許すわけがない…」
クォヴレー「敵の本拠地は現在…彼女…皐月が仲間と共に調査している…」
甲児「なんだ、それなら大丈夫だな」
クォヴレー「そうでもない…敵が潜伏していると思われる世界で転移能力が使えなくなり立ち往生しているらしい…」
凱「つまり、彼女は敵の本拠地にいて脱出ができないということか?」
クォヴレー「そうだ…だが、敵も同じ状況らしい…奴らが攻めて来ないのもそのお陰だ…」
甲児「±0ってことか…」
クォヴレー「敵の潜伏先の世界ではどんなモノでも持っている能力や力が半減されてしまうらしい…偶然、迷い込んだフォルカ達も神化が使用不可だそうだ…」
甲児「なんか・・・急に心配になってきた」
クォヴレー「…幻想界の九朗や覇道財閥、ブラッグ・ロッジがその世界へのゲートを開く準備をしている…」
凱「分かった、俺たちも何とかしてみよう…」
クォヴレー「明日辺りに正式な出動命令が各組織に伝わる筈だ…俺は休学届けを出してあちら側の部隊と合流するつもりだ…」
甲児「大丈夫なのか?」
クォヴレー「SRXチームは今も行方不明のままだ…開いた穴を埋めるのは慣れている……それよりも」
凱「?」
クォヴレー「数日前、機械界で消去者を名乗る幹部にハンター本部が襲撃されチーフ達が何処かの世界に飛ばされたらしい……」
甲児「マジかよ!?」
クォヴレー「その相手はテッカマンだったらしい…奴と交戦したハンター達は今も意識不明の重態だ…」
Dボゥイ「まさか、ラダムテッカマン!?」
クォヴレー「いや、相手にはラダムの寄生反応は無かったとの事だ……恐らくは…」
甲児「何か理由が?」
クォヴレー「いや、何でもない…それと…そのテッカマンは魔族だったそうだ…」
凱「魔族!?」
クォヴレー「彼女…皐月と同じで吸血鬼のテッカマンだったらしい…」
シンヤ「吸血鬼のテッカマンか…ややこしくなるね。」
Dボゥイ「ああ…」
・
201
:
疾風
:2009/12/30(水) 00:51:58 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
その夜…
<Gアイランドシティ・某所>
紅牙「やっと来たみたいだね…」
蒼牙「…」
公園の広場で待っていた蒼牙と紅牙…
そこに現れるDボゥイとシンヤ…
ただし敵意を見せていた…
紅牙「その様子だとバレたみたいだね…」
蒼牙「…」
シンヤ「僕らの姿を真似て現れるなんて思いもしなかったからね…」
紅牙「偽者ね…クスクス。」
うっすらと笑う紅牙…
Dボゥイ「何がおかしい!」
蒼牙「壱原侑子に聞かなかったのか?」
紅牙「姿と形と魂は同じでも世界によってその人生と役割は違うってね…」
シンヤ「それって…」
紅牙「そう…僕らはとある世界における君達だよ…」
蒼牙「そしてお前達…人と一緒にされては困る…」
紅牙「僕達は永遠を生きる純潔の吸血鬼さ…」
背中から黒い翼が羽ばたく…
シンヤ「吸血鬼ってまさか…」
Dボゥイ「機械界でレプリロイド達を襲ったのはお前達か!」
紅牙「ああ…それは僕らじゃないよ…」
???「そいつは俺さ…」
黒いローブを纏った5人を引き連れて現れる薙人…
シンヤ「えっ…皐月?」
薙人「俺は薙人…」
Dボゥイ「薙人…」
薙人「奴…皐月を元にして創られしもの…そして消去者の一人だ…」
Dボゥイ「なっ!?」
シンヤ「皐月の…まさか皐月を!」
紅牙「そこは答えられないんだよね…」
蒼牙「生死など彼女や俺達に関係ない…」
薙人「そう言う事だ…」
テックセットし戦闘態勢に入るブレードとエビル…
ブレード「彼女の所載聞かせてもらうぞ…」
エビル「もちろん君達の目的もね。」
紅牙「参ったね…どうする?」
蒼牙「…」
薙人「お前らが撒いた種だ…殺すなり好きにしろよ…」
・
202
:
疾風
:2009/12/30(水) 01:04:33 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
紅牙「そうさせてもらうね…」
蒼牙「…」
テックセットし現れるフロスティとフィーベル…
フロスティ「紅牙、解っているか?」
フィーベル「勿論だよ、兄さん…」
二手に分かれ…
ブレードとフロスティ…
エビルとフィーベル…
それぞれに分かれ対峙する…
薙人「所であの二人に任せて良かったのか?」
???「惹かれ合う魂を止める事は出来ない…」
薙人「…」
???「前にあの二人に彼らの話をした事があったの…」
薙人「それで興味を持ったって訳か…」
???「そう…もっとも吸血鬼らしい判断でね…」
黒いローブの一人に話しかける薙人…
・
203
:
疾風
:2010/01/05(火) 02:02:37 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
上空で戦うエビルとフィーベル…
互角と思えたが異様なオーラを出すフィーベルに戸惑っていた…
フィーベル「ふうん…攻撃力だけは認めるけど…やっぱり弱いね…」
エビル「うるさい!」
フィーベル「…もしかして怒った?」
エビル「っ!」
フィーベル「ま、いいけどね…さってとそろそろ本気でも出そうかな?」
エビル「何だと!」
フィーベル「僕は人間相手に本気になる事はなかったんだけどね…」
自身の周りに炎を揺らめかさせる…
フィーベル「惹かれあう魂…それもあるのかな…君の事が気になるんだよね…」
エビル「どう言うことだ…」
フィーベル「君は愛しているんだよね…双子で同じ兄弟の彼をね…」
エビル「…」
フィーベル「僕には解るよ…同じ魂を持っているからね…この世界に来て感じたよ…」
エビル「気安く俺の心を見るな…!」
怒りを露にしテックランサーを投げつける…
しかし避けて毒舌を続ける…
フィーベル「心の中では彼の事を思っても…解ってもらえない…嫉妬と不安で一杯なんだよね…」
エビル「煩い!煩い!煩い!」
フィーベル「アキって言うんだね…君の大切な彼を奪ったのは…」
エビル「違う、あの人は兄さんが選んだ人だ…関係ない!」
フィーベル「どうかな…?」
エビル「何が言いたいんだ!」
フィーベル「素直になったらどう?彼に愛されたい…奪われたくない…それが本音だってね?」
・
204
:
疾風
:2010/01/05(火) 02:18:23 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
一方、地上で互いのランサーで斬り合うブレードとフロスティ
フロスティ「お前も哀れだな…呆れるほどに…」
ブレード「哀れだと…?」
フロスティ「…少しは周りを見たらどうだ?」
ブレード「どう言う事だ?」
フロスティ「大切な仲間の中に愛した者が複数居る事を…」
ブレード「…」
フロスティ「…お前はまた大切なものを失うつもりか?」
ブレード「大切なもの…?」
フロスティ「同じ生を受けこの世に生まれた片割れの気持ちを考えた事があるのか?」
ブレード「お前に何が解る!」
フロスティ「解るさ…同じ魂を持つもの同士だからな…」
ランサーの一部分を氷結させる…
フロスティ「失ってしまえばそれは永遠に戻らない…解っているはずだ…」
ブレード「一体何の事だ…」
フロスティ「愛する女性が居る上で…大切な弟を愛してしまった…葛藤と欲望が蠢いているな…」
ブレード「…」
フロスティ「どちらを選ぶつもりだ…己を愛した女性か?命がけで助けた弟か?」
ブレード「お前には関係ない、アキは…シンヤは…」
フロスティ「またお前は大切なものを失うのか?禁忌を恐れて…」
ブレード「っ!」
フロスティ「もっと、己の心に忠実になるべきだったな…」
・
205
:
疾風
:2010/01/05(火) 02:27:34 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
フィーベル「だったら…」
エビル「!?」
フロスティ「俺達が時間を与えてやる…」
ブレード「!」
フィーベル「緋炎旋昇!!」
フロスティ「受けるがいい…海神の一撃を…!」
炎の弾幕と斬撃…
大剣からの氷結一閃…
エビルは燃え上がる結晶に捕まり…
ブレードは巨大な氷塊に囚われる…
フィーベル「僕らが君達に時間をあげるよ…」
フロスティ「そう…己の魂に忠実になるように…」
薙人「2Dayは…俺達の勝利だ…」
???A「残りは5日…」
???B「どうするんだ?」
薙人「気長に楽しもうぜ…」
???A「全ては決まっていた事…ですよね侑子さん…」
・
206
:
疾風
:2010/01/09(土) 00:47:47 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=3Day・無垢なる進撃=
<Rアース・GEAR本部>
ここ本部ではありえない状況に陥っていた…
風牙「わう♪」
わずか3〜4歳児の子供に本部が襲撃されたのだ…
風牙「きゅう〜もうちょっとたのしいとおもってたのに…」
トコトコと歩いているとその様子を偶然見ていた銀河と北斗に遭う…
銀河「ありえねーだろ…」
北斗「う、うん…そうだよね…」
風牙「…あの〜でんどーのぱいろっとってもしかしておにいちゃんたち?」
銀河「おまえ、どうしてここを襲ったんだ!…えっと…」
風牙「ぼく、消去者の風牙よろしくね。」
北斗「消去者って!?」
銀河「このチビが!?」
風牙「ね、ぼくとあそぼ〜あそんでくれたらここ壊すのやめるよ♪」
北斗「遊ぶって…」
風牙「でんどーでぼくとあそぶの♪」
銀河「はぁ!?」
風牙「じゃないとここをこわしちゃうよ…」
首から提げたテッククリスタルを取り出す…
銀河「おい、まさか!?」
北斗「君ってテッカマン…」
風牙「てっくせったー!」
小さい身体から若干であるが成長し変身する…
ヴィント「テッカマンヴィント!」
肩を慣らしながら話し出す…
ヴィント「あの姿だと幼児言葉になっちゃうんだよね…疲れるし…」
銀河「どうなってんだ…」
ヴィント「さあね…それに僕は半分人間じゃないしね…」
北斗「人間じゃない…?」
ヴィント「僕と戦ったら教えてあげても良いよ…色々とね…」
通路に大穴を開けて外に出る…
ヴィント「さあ…電童を呼びなよ…さもないと基地を潰すよ?」
北斗「銀河…」
銀河「ああ…!」
『電童出動!!』
・
207
:
疾風
:2010/01/09(土) 01:25:57 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
発進した電童と対峙するヴィント…
ヴィント「来た様だね…」
銀河「風牙、お前が俺達を襲った理由は何だよ!」
ヴィント「一つは消去者としての命令…もう一つは…」
北斗「…」
ヴィント「君達の力を見てみたかった…それだけだよ。」
両腕のダガーから竜巻を起こす…
ヴィント「ウェアウルフの力を見てみるといいさ…」
電童の周りに電磁竜巻を起こす…
ヴィント「旋嵐縛!」
特殊な暴風域に捕まり身動きがとれない電童…
エリスからの通信が流れる…
銀河「どうなってるんだよ!」
エリス『銀河、北斗、聞こえる!』
北斗「エリス。」
エリス『二人共よく聞いて、その電磁竜巻は特殊なもので感知出来ないの!』
銀河「じゃ、何だって言うんだよ!」
エリス『もしかしたら皐月さんが使っていた魔術に酷似したものかもしれない…』
北斗「何とかならないの!」
エリス『竜巻の中心を攻撃すれば振り払えるかもしれないわ!』
北斗「この状況じゃ無理だよ!」
ヴィント「よく考えてみるんだね…僕の竜巻の出方をね…」
・
208
:
疾風
:2010/01/11(月) 23:13:38 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
銀河「北斗、閃光雷神撃だ!」
北斗「急にどうして!」
銀河「一か八かだ!」
北斗「…解ったよ!」
銀河のとっさの判断で閃光雷神撃を放つ…
その攻撃により電磁竜巻が相殺され、何とか抜ける事が出来た…
ヴィント「少しは考えたようだね…」
その様子を覗う風牙…
北斗「本当に抜けちゃった…」
銀河「よっしゃ!」
ヴィント「ま、この位は潜り抜けて貰わなきゃね…」
自身の攻撃を避けられたにも関わらず、余裕の態度を見せる…
ヴィント「本番はこれからだよ…」
指を鳴らし異空間から何体もの獣型MSが現れる…
ヴィント「行け、ティンダロス!」
獣の様な雄叫びを上げ、電童に襲い掛かる…
・
209
:
疾風
:2010/01/26(火) 03:41:51 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
銀河「何だよ、こいつらは!」
ヴィント「彼らはティンダロス…僕達が使役する機動兵器の一つさ…」
北斗「ティンダロス…それに僕らって?」
ヴィント「消去者当主に仕える将の事…僕もその一人って訳だね。」
話しながら擦り寄ってきたティンダロスを撫でる…
ヴィント「僕らは当主の命令で7日間におけるゲームを進める為の進行役…」
銀河「ゲームだが何だが知らねえけど…こっちはいい迷惑だっての!」
北斗「銀河、相手にそれを言っても意味無いんじゃ…敵なんだし…」
ヴィント「今回は3日目のゲーム何だけど…2日目のゲームはそっちの負けだったしね…」
北斗「そっちの負けって…」
ヴィント「ふうん…知らないのか、まだ知らされていないみたいだね…」
銀河「お前、何か知ってるのかよ!」
ヴィント「その現場に居たから知っているけどね…でも、教えないよ…」
銀河「はぁ!?」
ヴィント「核心を知りたければ僕と戦って勝つんだね…人間が勝てるとは思ってもいないけどね…」
北斗「さっきも言っていたけど…人間じゃないって…一体君は…」
ヴィント「僕はウェアウルフと人間のハーフ…そしてテックプラントを介さず生まれたテッカマンだよ…」
銀河「ウェアウルフって…」
北斗「確か魔物とかモンスターの一種で人狼とか狼男だった筈だよ…」
ヴィント「この世界じゃ認識が無かったと思うけど…身近な人に似た様な人が居たと思うけどね…」
銀河「まさか皐月さん…!?」
ヴィント「正解だね…だけど僕は純粋に生まれながらの魔族だからその人とちょっと違うかな…」
北斗「確かに皐月さんは吸血鬼になっているけど…」
銀河「吸血鬼の弱点全然きかねえし吸血鬼っぽくねえけどな…」
・
210
:
疾風
:2010/02/01(月) 00:50:33 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ヴィント(確かにティンダロスは呼んだけど電童1体にしては数が多すぎる…賢治さんの仕業か…)
ため息を着く…
ヴィント「ま、いいか…後で薙人さんにボコって貰えば済むしね…」
銀河「何ゴチャゴチャ言ってんだよ!」
ヴィント「こっちの事だから気にしないでよ…」
ティンダロス達は大人しく命令が下されるまで沈黙を守っていた…
ヴィント「ティンダロス達、電童を壊せ…中身は潰さないようにね…」
ダガーの刃先を電童に向けてティンダロス達に指示を出す…
???「そこまでにしていただこうか…」
近くの高層ビルの屋上に現れた人影…
ヴィント「…アンタは誰?」
銀河「って!?」
北斗「ゼロ…さん!?」
ゼロ「お久しぶりですね…電童のパイロット達…」
人影の正体はかつてラウンドナイツと激戦を繰り広げたガルファのゼロ…
現在はαアースの勇者達との和解で関心し中国の少林寺で修行中の身であった…
その為、今の服装はいつもの赤のシャツに白のスーツでは無く僧服である…
銀河達はこの僧服姿で笑いを堪えるのに苦労しているのである…
・
211
:
疾風
:2010/02/05(金) 00:09:11 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ヴィント「…ガルファの生き残りね、データベースで見た事があるよ。」
ゼロ「無論、知っているでしょうね…」
ヴィント「そうだね、実際に実物を見たのは今回だけど…」
ゼロ「アルテア殿から聞きましたよ…ゲームと称する戦いを起こしていると…」
銀河「ゲーム?!」
ヴィント「そう…ゲームだよ…7日間における僕らからのね…」
ゼロ「…」
ヴィント「ゲームの件を聞いているなら当主からのルールも聞いていると思うけど…」
ゼロ「7日間におけるゲームを全て制覇しろ…でしたね…」
ヴィント「そう…3日目のゲームは僕らが仕切らせて貰うよ…」
北斗「僕ら…?」
ゼロ「まさか!?」
ヴィント「気づいても遅いよ、今頃Dアースは…めちゃくちゃだろうね…」
ゼロ「別働隊を出していた様ですね…」
ヴィント「そう言う事…じゃ、あっさりやられないでね…面白くないから…」
・
212
:
疾風
:2010/02/06(土) 01:51:49 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
挑発させる様に相手に動揺させるヴィント…
ヴィント「本当に面白いよ…今まで敵対していたもの同士が今更ね…」
銀河「お前にはぜってー解らねえよ!」
北斗「人と機械の友情だってあるんだ!」
ヴィント「…」
仮面越しに隠した目元をピクリと一度動かして話す…
ヴィント「あるだろうね…僕がかつて失ったものもそうだったからね…」
北斗「失ったもの…?」
ヴィント「余計な話をしてしまったね…長話はお終いにしよう…」
ダガーを収納し巨大ハンマーを取り出す…
ヴィント「喰らいな!」
ハンマーの柄を片手で振り回しその打撃を電童に加える…
小柄でしかも人型サイズのテッカマンの打撃により海上に吹っ飛ばされる…
銀河「何だよ…アイツ、めっちゃくちゃつええじゃねえかよ…」
ヴィント「ティンダロス、お前達はガルファの生き残りを相手にしろ…喰い殺しても構わない!」
北斗「ゼロさん!」
ゼロ「案ずるな…私とて元はガルファ…そう簡単にはやられませんよ…」
元の姿に戻り応戦するゼロ…
ヴィント「…ふん、無駄な足掻きを!」
足元に魔方陣を浮かび上がらせ呪文を唱える…
ヴィント『大気の流れよ、魔の気を纏いて、眼に見えぬ真空の刃となれ!』
片手に何かが集まり電童とゼロに襲い掛かる…
ヴィント『切り裂け、サイクロン!!』
眼に見えない刃が電童とゼロの装甲を切り裂いていく…
ヴィント「どうだい、魔術の味は…こんな攻撃はお前達にとって初めてだろうね!」
銀河「どうなっているんだよ…」
北斗「僕にも解らないよ…」
ゼロ「確かな事は、また一段と手ごわくなったと言う事ですね…消去者は…」
ヴィント「そうさ…お前達に僕らの計画を邪魔させない手の一つと言う事さ…」
ティンダロス達が電童とゼロを取り囲み各自魔法陣を呼び出す…
ヴィント「さあ、これで終りだ…」
自身も再び魔法陣を呼び出し呪文を詠唱する…
ヴィント『響き渡れ…魔獣達の死の咆哮…そして全てを破壊せよ…』
ティンダロス達の顎部分に力が集まる…
ヴィント『唸れ、デッド・ハウリング!!』
・
213
:
疾風
:2010/02/06(土) 02:19:10 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
反撃すら不可能な状態に半壊された電童とゼロの姿が足元に転がる…
ヴィント「ふん、こんなものか…もう少し手ごたえがあると思ったけど…」
役目を終えたティンダロス達がヴィントの周りに集まってくる…
ヴィント「ご苦労様…先に戻ってて良いよ…」
ティンダロス達に指示を出し先に本拠地に戻らせる…
ヴィント「所詮、人間なんてこんなものさ…」
嫌悪を込めて話す…
ヴィント「3日目のゲームは僕達の勝ちだ…残り4日間…どうなるだろうね…」
クスクスと仮面越しで笑い空間の歪へと消える…
・
214
:
疾風
:2010/02/06(土) 02:32:26 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
<4Day・大乱闘コロニー格闘大会>
=MXアース・イベントコロニー=
****
RアースとDアースが同時刻に襲撃された頃…
ここMXアースではコロニー連盟主催の格闘大会が行われていた…
そして決勝戦が今行われようとしていた…
ドモン・カッシュと竜崎一矢の一騎打ち…
この世界における…
あの大戦後に誓った約束を果たす為に…
・
215
:
疾風
:2010/02/15(月) 01:53:19 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=イベントコロニー内コロシアム=
<コロシアム内BAR>
店主「はい、ブレント2つ、ザクロジュース2つね。」
雷牙「悪いな、決勝戦まで時間がない時に頼んじまって…」
店主「お客はお客さ、それに次の試合は開始時間を引き伸ばされて始まるまでにまだ余裕がある。」
雷牙「そうか…なら、のんびり飲んでいられるな…」
店主「もう行くのかい?」
雷牙「連れが待っているんでね…」
店主「そうかい、ついでにこれも持って行きな…」
雷牙「いいのか?」
店主「ああ、良かったら地球の方に店があるんでね…気が向いたら寄ってくれ。」
雷牙「ありがとよ。」
Mサイズのカップ4つと袋に詰められた軽食を持って店を後にする…
****
<司会者控え室>
司会者「むー!?」
スタッフ「んー!?」
聖牙「悪いが、しばらくここで大人しくしていろ…」
縄でグルグル巻かれロッカーに押し込められる…
皇臥「いいのか?殺しておいた方が五月蝿くなくていいぜ?」
聖牙「時期に薬が効いて大人しくなる…放っておけ…」
皇臥「ま、いいけどさ…」
聖牙「兄さん、そっちは?」
影牙「電気系統に細工しておいた…後は決勝戦が始まるまで待つだけだ…」
雷牙「買ってきたぞ…」
控え室のドアを開けて入ってくる雷牙…
皇臥「あれ、警備員は?」
雷牙「ここに来る前に軽く感電させておいた、しばらくはお寝んねしてるぜ…」
皇臥「お気の毒に…」
影牙「殺されないだけマシだろう…」
雷牙からカップを受け取り飲み始める…
雷牙「そりゃそうだ…」
皇臥「けどよ、何でここの人間を襲えって命令なんだ?」
聖牙「確かに軍事施設を襲撃した方が効率がいいと思う…」
影牙「私達の今回の目的は各世界に揺さぶりをかける事だ…それに真っ先に軍事施設を狙えば楽しみがなくなるだろう…」
聖牙「そうだけど…」
影牙「それと人間を襲えと命令はされているが殺せとは一言も命じられていない…無駄な殺生は控えておけ…」
皇臥「はいはい、解りましたよ…影牙さんよ」
影牙「人間を殺せば私達の糧が無くなる…我々は人間の創り出す『感情』を喰らう事で生きているのだからな…」
聖牙「…『中身』はそうでも『入れ物』は別だけどね。」
雷牙「そろそろ時間だ、さっさと始めようぜ…」
・
216
:
疾風
:2010/02/18(木) 22:35:17 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
コロニー連盟主催の格闘大会…
いよいよ決勝戦が行われようとしていた…
ドモン「手加減は無用だ、竜崎!」
一矢「ああ!!」
司会「さて、いよいよ大詰めとなりました、この格闘大会決勝戦、勝利の女神は誰に微笑むのか?!」
会場にアナウンス音が響く
ドモン・一矢「「・・・・・」」
まずは相手の様子を見てうかがう
司会「おっーと、両者睨み合いで一歩も動かない!」
実況を続け様子を伝える…
ドモン・一矢「「・・・・・!!」」
互いに走りだし拳と拳がぶつかる…
司会「さて遅くなりましたが、司会進行役を勤めさせていただきます…消去者の雷牙と申します…」
アナウンスが途切れると会場に爆発音が響く…
チボデー「何だ、今の爆発は!?」
サイ・サイシー「…あれは!」
爆煙が少し静まり人影が現れる…
雷牙「と、言う訳だ…あっさり倒されるなよ…」
雷牙と共に現れた仮面を付けた2人組と太刀を担いだ18歳位の青年…
ドモン「大事な試合に乱入するとは・・・・何者だ貴様ら!!」
雷牙「消去者だって言ったろ?裏切り者のヒューゴ・メディオに聞かなかったのか…
皇臥「まあ、俺達は新参者だし…知らねえか…」
一矢「消去者がまた現れたのか!?」
皇臥「それに知らなくてもいいんじゃねえの…雷牙兄貴、どうせまとめてぶっ潰すんだからな…」
聖牙「雷牙、ドモン・カッシュの相手は俺がさせてもらう…いいな?」
雷牙「好きにしな…俺は他を潰すけどよ…」
ジョルジョ「やれるものならはやってみるがいいですよ。」
アルゴ「俺たちは貴様らに敗れはしない…」
サイ・サイシー「そう言う事!」
チボデー「ドモン、竜崎、雑魚は俺達に任せな!」
皇臥「雑魚ね…甘く見られたもんだね…」
ニコッと太刀を取り出し振り回す…
観客席に居た格闘家達は舞台に降り希薄に負けずに立ち向かう…
・
217
:
疾風
:2010/02/18(木) 22:39:46 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
他の客席に居た格闘家達も消去者の気迫負けず立ち向かう…
聖牙「戦ってみたかった…お前と…」
刀を取り出し構え、ドモンと対峙する…
ドモン「東方不敗の名にかけて・・・貴様らの野望を打ち砕く!!」
身構え体制を整える…
聖牙「野望か…別世界における貴様は一度はその野望に堕ちたと言うのに…」
仮面越しでうっすら笑う
ドモン「例え、そうだとしても俺は俺だ…」
聖牙「だが……魂は同じさ…闇に堕ちる事もある…」
ドモン「…俺は闇に堕ちはしない!」
聖牙「強い光は暗い闇を生み出す…結局は切り離せないもの…」
ドモン「その…仮面を剥ぎとる!」
ダッと駆け出し回し蹴りを放つ…
聖牙「割らなければ良かったものを…」
仮面が割れ素顔が現れる…
それはドモン・カッシュと瓜二つの顔…
ドモン「…それが貴様の素顔だと!?」
聖牙「…自分と同じ貌で驚いているだろう。」
ドモン「俺の姿をまねて惑わすつもりか!」
聖牙「惑わした覚えは無い……俺はお前だ…別世界においてだが…」
仮面の破片を払いながら…
ドモン「……別世界。」
聖牙「表もあれば裏もある…そして無数に存在する…お前も俺もドモン・カッシュの魂と言う個体の欠片の一つに過ぎない…」
・
218
:
疾風
:2010/02/18(木) 22:44:34 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ドモン「たとえ、お前が別世界の俺だとしても貴様は消去者。俺の拳にかけて倒す!」
聖牙「その拳でどれだけの者を殺めた…お前に正義を語る資格があるのか?」
ドモン「なに・・!?」
一矢「ドモン!!奴の言葉を聞くな!!」
聖牙「この世界のお前は実の兄弟と己の師を殺めたのだろう……考え方次第では助ける事もやり直す事も出来ただろうに…」
ドモン「・・・そう考えもあったかもしれない。」
聖牙「そして焦燥感…今のお前の心…その魂からは拭いきれない深い闇がある…そんな魂の響きを感じられる…」
眼を瞑り何かを悟る様に語る
一矢「貴様!!ドモンを惑わすな!!」
正拳突きを放つ…
影牙「惑わした?ふっ…弟は事実を答えたまでだ…」
聖牙を庇う形で正拳突きが命中し仮面がはじけ飛ぶ…
ドモン「その顔は…兄さん!?」
影牙「魂の繋がりはこの世界でも私達が存在した世界でも同じと言う訳だ……」
ドモン「…」
その顔を見た瞬間に体の動きが鈍っていった…
その手で消した大切な兄の顔を見た瞬間だけ…
・
219
:
疾風
:2010/02/18(木) 23:21:26 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
一矢「ドモン!」
雷牙「テメエの相手は俺だ!聖牙、とっとと用件済ませろよ…」
一矢の行く手を阻む様に立ち塞がる雷牙…
一矢「ドモンをどうするつもりだ!」
聖牙「どうもしない……ただ遭ってみたいと思っただけさ…人間のドモン・カッシュを…」
ドモン「人間って…どう言う事だ!?」
聖牙「俺達は死体を使って生み出されたホムンクルスだ…」
ドモン「ホムンクルス!?」
一矢「まさか、デュミナスの!?」
影牙「デュミナスシリーズの1体が生み出したテクニティ・バイタスと一緒にしないで貰おうか…」
聖牙「失われた技術…錬金術の粋を集めて創られたのが俺達兄弟だ…他の二人は違う…」
影牙「この姿、そして意思…唯一私達が失われずに済んだものだ…」
聖牙「…」
ドモン「お前が別世界の俺であるなら…何故消去者に協力するんだ!?」
聖牙「…それを話して何になる?」
ドモン「何だと?」
聖牙「…お前は俺と関係ないと言った、だから話す理由等ない。」
・
220
:
疾風
:2010/02/19(金) 00:34:10 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ドモン「くっ!」
聖牙「さあ、始めようか…この世界の俺…消去者が主催する4日目のゲームをな!」
刀を向けドモンと対峙する…
同じくドモンも刀を取り出し体制を整える…
サイ・サイシー「ちょっと、あれ!?」
ジョルジュ「ドモンが二人…?」
チボデー「まさか、片方が偽者だろ!」
皇臥「ちょっと違うぜ!」
アルゴ「どう言う事だ…」
皇臥「あそこに居る聖牙兄貴は正真正銘…ドモン・カッシュさ…別世界でだけどな…」
面白がる様にケラケラと笑いながら話す…
ジョルジュ「平行世界における…ですか…それなら納得もいきますね。」
皇臥「納得した所でどうにかなる訳じゃねえけどな……」
サイ・サイシー「別世界の兄貴なら何でこんな事をするんだよ!」
皇臥「平行世界によっては姿が同じでも中身は違うって事さ…」
影牙「皇臥、それ位にしておけ……」
皇臥「解りましたよ、影牙さん…」
・
221
:
疾風
:2010/02/19(金) 23:54:02 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ドモン「っ…」
聖牙「何を躊躇っている…」
ドモン「…躊躇ってなどいない!」
聖牙「そうだ、お前は俺と関係ないと言った…なら躊躇う必要もないだろう…」
ドモン「俺に何をさせる気だ…お前を認めろと言うのか…」
聖牙「それはお前次第だ…俺を…心の闇を受け入れろ…」
ドモン「心の闇…だと?」
聖牙「それは切り離せ無いもの…それぞれが持つ深い闇…強い光が持つ同一の存在…」
ドモン「…」
聖牙「認めるか?自身の中にある深い闇を…認めなければ寄り添う事も分かり合える事など出来ない…」
ドモン「俺は認めない…闇に染まりはしない!!」
聖牙「…そうか。」
一瞬だが悲しい顔をしドモンに攻撃を仕掛ける…
ドモン「くっ!」
聖牙「…」
ドモン(一撃の一つ一つに隙がない…それにこの斬撃は…!?)
聖牙「…その程度か?」
ドモン「何だと?」
聖牙「…その程度かと聞いている。」
ドモン「俺を甘く見るな!」
聖牙「…DG細胞に身を侵された方がまだ手ごたえがありそうだな。」
ドモン「ふざけるな!」
聖牙「ふざける?事実を言ったまでだ…己の闇を受け入れそれでも光を見失わない存在をな…」
ドモン「俺は貴様を許さない!」
ドモンの一撃が聖牙の利き腕を切り裂く…
紅い血飛沫を出しながら跳ね飛ぶ腕…
ドモン「っ!」
聖牙「怒りごときで俺を倒せると思ったのか…」
腕を引き裂かれたと言うのに表情ひとつ変えない聖牙…
切り裂かれた腕を拾い上げ傷口に付ける…
傷口が接合し元の状態に戻る…
聖牙「この世界の俺には話す必要もなかったな…」
ドモン「その身体は…」
聖牙「錬金術のホムンクルスは不老不死…そして寿命を迎えず永遠に彷徨う者…」
腕が元に戻った事を確認すると刀を鞘に収める…
ドモン「…」
聖牙「俺を殺さないのか…忌々しいこの姿をした俺を?」
ドモン「俺は…そんな事の為に拳を振るっていない…」
聖牙「…」
ドモン「お前の名は…」
聖牙「聖なる牙…聖牙(せいが)だ…」
ドモン「それがお前の…」
聖牙「俺の目的はゲームの進行…そしてお前の紋章の力を失わせる事だ…」
ドモン「何だと!?」
ドモンの紋章が光を失い消えていく…
聖牙「心の迷いが紋章を失わせる…」
ドモン「…」
聖牙「もう一度、心を見つめ直せ…光が戻りしその時は…再戦を求める…」
他の仲間と共に姿を消す…
そこに残ったのは紋章の輝きを失ったドモンの姿であった…
・
222
:
疾風
:2010/02/20(土) 21:12:28 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=Zアース・???=
その頃…
裏切り者のジ・エーデル・ベルナールを追跡する繋とシアラ…
シアラ「・・・・・この世界にいるの?」
繋「ええ…ここは通称Zアース…多元世界になる前のですが…」
シアラ「・・・・少し離れてて」
魔法陣を描く準備をする
繋「何をなさるつもりですか?」
少し離れて話す
シアラ「風の声を聞く。」
魔法陣を描き終わると、陣から両腕が翼となている三姉妹が現れる
繋「…では、私も」
透明で妖艶に光る糸を様々な方向に伸ばしていく…
アエロー「私はアエロー」
オキュぺティー「あたしは、オキュぺティー」
ケライノー「・・・・ケライノー」
3人がハモり…
三姉妹「「「我らハーピィー三姉妹。ただいま参上!!」」」
ハーピィー三姉妹と名乗る…
シアラ「裏切り者の行方を探って。」
三姉妹「「「御意!!」」」
それぞれ上空に飛び立ち風の流れで探る
繋「おや、ハーピィーとは久しぶりに見ましたよ…」
シアラ「ハーピィーというのは人間たちが呼びやすいようにしただけ。本来はアエロー、オキュぺティー、ケライノーの三姉妹を指す。」
繋「そうですね…」
シアラ「・・・・・そして、ゴルゴーンもまた、一つの存在でありながら、本来は三人の姉妹でもある。」
繋「アテナによって苦しんだ姉妹でしたね…」
シアラ「アテナによって苦しめられたのはゴルゴーンだけではない。アルケニーもまた、呪われし姿へと堕としめられた。」
繋「私も同属としてアテナは嫌いですよ…」
シアラ「アルケニーと同じ、蜘蛛の化身だから?」
繋「そうです…彼女は自身の織物に熱意を持っていただけなのに…酷いですよ。」
シアラ「人間の伝承によると・・・アルケニーが作った織物には神を汚す言葉が書かれていて、蜘蛛の怪物になった。」
繋「本当の事を言われて神が勝手にキレただけです…神ともあろう者がなさけないですよ。」
繋「長話はここまでにして…貴方の配下が戻ってきましたよ…」
シアラ「お疲れ様。どうだった?」
アエロー「んー、ここにいるにはいるんだけど、見事に姿をかくしているね」
オキュぺティー「おそらくだけど、何かに化けているのと睨んでいるんだよ」
ケライノー「それ以外の物はどうに見つからない。それにこの世界の風、悪すぎる」
繋「その様ですね…そして隠れ蓑も強大で…嵐が来るようですね…」
繋「当主の夢見通り…大きな嵐が…」
オキュぺティー「あんの兄ちゃんよ。スカした事を言ってないでなんか収穫はないのか?」
繋「収穫ならありますよ…彼は連合軍に身を隠したようですね…」
繋「そして獅子と乙女が持つスフィア……なるほど…」
ケライノー「・・・・人間、食べたらいいんじゃないの?」
シアラ「食べちゃダメ。あまり大きく動かない。」
繋「どうやら真意を知る為には奴の目的であるスフィアを持つ人間に接触するしかないようですね…」
シアラ「・・・・・スフィア?」
繋「ええ…奴の残した研究資料に書かれていました…解っているのは奴の目的を達成させるのに必要なもの…それだけです。」
アエロー「全く、人間はこれだから嫌なんだよ。自分勝手でさ。私達悪魔の方がよほど善き存在と言えるじゃないさ」
繋「とにかく手分けしてスフィアの持ち主を捜索しましょう…私はご主人様と獅子をシアラちゃんは乙女を禍津さんと共に追ってください。」
シアラ「・・・・・その前に、一つだけ聞きたい事がある」
繋「何でしょうか?」
シアラ「・・・・・貴方達の本当の目的は何なのか。興味持った」
繋「愚かな神々を滅ぼす事…それだけです…」
シアラ「・・・・・そう。それを聞いて安心したわ。」
繋「その為には多くの犠牲を払うでしょう…恐らくは私達邪神も…」
シアラ「それは私たちも同じ、命を落とす可能性もある・・・でも、変えなければいけない。法や秩序で縛られていては自由に羽ばたけない」
繋「では、戻るとしましょう…そろそろご主人様達の作戦の下ごしらえが終わった筈ですし…」
シアラ「・・・・・うん。」
・
223
:
疾風
:2010/02/20(土) 21:30:03 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
4日目のゲーム終了後…
=???=
<幻想の神殿>
消去者の本拠地である暗黒の宇宙に浮かぶ神殿…
禍津「・・・・・やれやれ、ここに来てからどうにも昔の事を思い出しますね。」茶を飲んでため息
薙人「奇遇だな俺もだ…」
禍津「この世界って、人の過去を呼び覚ます魔法でもあるのですか?それとも雰囲気?」
薙人「魔術と言うより……過去の名残だろうな…」
神殿に残留する光の粒子に触れながら…
禍津「とうの昔に忘れた筈の記憶なのに・嫌な物ですね・・・」
薙人「いや、過去の記憶は今の俺達を強くする…未来に向けてな…」
???「覚えていても良いと思うよ…」
14歳位の少年が現れて話す…
禍津「生憎、私は過去の鎖に縛られたくはありません」
薙人「止めておけよ、風牙…」
14歳の少年の名を答える…
風牙「どうしてさ…僕は忘れられないよ…いや、忘れられないんだ。」
禍津「・・・・・・忘れたくもない思い出ですか。」
風牙「皆だって姉さんに遭う前の…忘れられない記憶があるだろう…」
無言だが周りには帰還した残りのメンバー
禍津「・・・・・・そういえば、貴方方と皐月殿はどうやって知り合ったので?」
影牙「そうだな…長話になるが付き合うか?」
禍津「自慢ではありませんが・・・・長話は好きな方ですので」
雷牙「むしろ薙人と禍津達を除いたここに居る俺達はさ…アイツに脅迫&力負けで仲間になったのが縁だしな…」
雷牙の言葉に何故か全員顔をそらす…
禍津「何故、視線をそらすのか・・・・・」
薙人「事実であって思い出すのも恐ろしいって事さ…」
禍津「だいたいの関係が解ってきましたな・・・・・」
聖牙「僕と兄さんの場合は命の恩人ですけど…兄さんの勝手な暴走が無ければの話でしたが…」
影牙「…」
禍津「なにをやらかしたのですか?」
聖牙「話すと長くなりますし…順を追って話しましょうよ。」
蒼牙「なら、先手は薙人…お前からでいいだろ?」
禍津「確かにミステリアンな貴方から知りたいですね」
薙人「勝手だが俺の何を知りたいんだ?」
禍津「・・・・それは、全部ですかな」
薙人「…変態かお前は。」
禍津「何を勘違いをしているのかは知りませんが一切ありませんからね。主語が無いのがいけませんね・・・・過去ですよ。薙人の過去」
薙人「過去か…当主…親父が俺を作り出してから大分立つからな…」
何処からか取り出しだ缶ビールを開けて飲みながら話す…
自身の産まれ落ちた日を…
・
224
:
疾風
:2010/02/20(土) 22:41:42 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=数十年前=
<???>
『ガハッっ!?』
脈動を打つ不気味な物体…
物体は引き裂かれ紅い羊水に抱かれて這い出て来た一人の20前後の青年…
瞳に輝きは無く虚ろな様子だった…
『ハァッハァッ…』
初めて息をする事を実感している為か息が荒い…
???「…」
『ダレダ…』
???「お前の父であり、お前を産み出す切っ掛けを創った者だ…」
『…』
???「私の名は黒曜…」
『コクヨウ…』
黒曜「そしてお前の後ろに居るのは…」
『…』
青年は振り返ると不気味な物体に埋め込まれた女性の姿を見る…
不思議に思い女性に近づき頬に触れる…
黒曜「もう一人のお前であり番と成るべき存在…名は『皐月』だ…」
『サツキ…』
黒曜「そうだ…『薙人』よ。」
『ナギト…ダレダ…?』
黒曜「名が無くては不便だろう…今この時よりお前の名は『薙人』だ…」
薙人『ナギト…オレノナマエ…』
黒曜「そしてもう一つの名は…『風のハスター』…そうテッカマン・ハスターだ…」
薙人『ハスター…』
黒曜「さあ、薙人…いや、ハスター…始めよう我々の計画を…」
薙人『ああ…そうだな…』
ハスターの名により覚醒し瞳に輝きが灯る…
薙人『目覚めさせるのが遅すぎるんだよ…親父。』
黒曜「すまなかった…」
薙人『ま、いいさ…俺達の時間に期限はない…ゆっくりやらせてもらうさ…』
謎の物体に収まる皐月の髪をかき上げ、無防備な唇に触れる…
薙人『お前は俺のものだ…皐月…』
クスクスと笑いが空間に木霊する…
・
225
:
疾風
:2010/02/21(日) 00:10:27 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
話し終えると缶ビールを1本飲み干して缶を握り潰し…
近くのゴミ箱に投げ捨てる…
薙人「あの日から俺は薙人…ハスターとなった…」
禍津(彼女から生み出されたと言う点は興味深いですが後で聞きますか…)
紅牙「じゃ、次は僕達の番だね。」
禍津「では、双子の弟君…君達はどうやって彼女と巡り合ったのですか?」
蒼牙「彼女はある事件の捜査で俺達の住むトランシルヴァニアに訪れた…」
紅牙「…僕らは故郷の城の地下室の棺桶の中で眠っていたんだ。」
蒼牙「……そして俺達を目覚めさせたのは彼女だった。」
紅牙「それが僕らの新しい人生の始まりだった…」
・
226
:
疾風
:2010/02/26(金) 22:36:05 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=数十年前=
<機械界・ルーマニア・トランシルヴァニア城跡地>
事件のあった小さな街から数キロ離れた場所にある古城跡…
門だっただろう場所に立っている一人の女性…
独特の黒い和装にハンターのマークを刻んだ腕章を腕に付けている…
皐月『…ここか。』
既に苔と雑草や蔦で城の外壁は覆われており…
人が住んでいる気配は無かった…
皐月『気配から察するに…モノホンかな…』
古城の中を散策しながら気配を辿っていく…
その時、何処からか怒声が響く…
現れたのは黒いローブを着込んだ二人組み…
???A『…ここから去れ!』
???B『そうそう…部外者はとっととね…』
皐月(気配が似ている…まさか双子…?)
???A『もう一度聞く…ここから去れ…』
皐月『そうしたいのは山々なんだけど…こっちも事件の捜査でね…』
一度、眼を瞑り見開く…
皐月『簡単には引き下がれないのよ…話しだけでも聞いてくれないかしら?』
???B『無理だね…ここに入った人間は生かして返さない…』
???A『勝手に城へ来場した以上はな…』
皐月『…ねじ伏せなければ無理の様ね!』
黒いローブの二人組は何処からか西洋剣を取り出し飛び掛ってくる…
皐月『甘い!』
折り畳み式トンファーを取り出し攻撃を遮る…
皐月『古びたクレイモアで私を切れると思ったの?』
???B『兄さん…こいつ…』
???A『ああ…俺達を同じ種族だ…だが…』
皐月『やっと気づいたみたいね…』
???A『同種族でも、何故お前は日を浴びても灰塵とならない…』
皐月『吸血鬼になったのはつい最近で…自分でもよく解らない…』
???A『異例か…同種族でも稀に見ない存在なのかもしれない…』
皐月『…話はさておき、話は聞いて貰えるの?』
???A『…聞こう。』
・
227
:
疾風
:2010/02/27(土) 00:03:35 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
黒いローブの二人組に今までの経緯を話す…
皐月『と、言う訳で私は失血事件の犯人を追っている訳…』
???B『…街でそんな事が起こっていたなんて』
???A『…』
皐月『被害者の一人の家族が話していたの…娘はよくここへ来ていたって…』
???A『!…名前は』
皐月『名前は聞かなかったけど…写真ならあるわ…』
???A『見せてもらえないか…』
皐月『…』
無言で写真を渡しそれを見る黒いローブの片割れ…
???A『…』
皐月『彼女は今朝…街で死体で見つかったわ…』
???A『…そうか』
皐月『知り合いだったの?』
???A『ああ…』
???B『彼女だけだった…僕らを恐れずに接してくれたのは…それに…』
皐月『何か…?』
???B『兄さんの恋人だったんだ…』
???A『…』
皐月『…私が来るべきではなかったわね。』
???A『…』
皐月『ん?』
腰に下げていた通信機に緊急通信が入る…
皐月『どうしたの?』
ハンターA『隊長大変です、失血事件の犯人が発見されました!!』
皐月『何ですって!?』
ハンターA『はい、それも行方不明だった医療施設の医療レプリロイドで…発見時には既にイレギュラー化を…』
皐月『……すぐにそっちに向かうわ、貴方達は住民の避難と足止めを!』
ハンターA『了解!』
通信機を切り、急いでその場を立ち去る…
皐月『聞いての通りよ……』
???A『…』
???B『…』
皐月『城から出て外を視る事ね…殻から抜け出しなさい…』
・
228
:
疾風
:2010/02/27(土) 00:49:35 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
急ぎ、街に戻るが…
イレギュラーと化したレプリロイドは大型メカニロイドを呼び出し街を破壊していた…
皐月『遅かったか…』
ハンターA『隊長!』
皐月『状況は!』
ハンターB『街の住民は全て避難しました…』
ハンターC『ですが、大型メカニロイドのせいで避難シェルターを破壊されるのも時間の問題です…』
皐月『解ったわ、あのメカニロイドは私が抑えるから皆は後方支援を!』
ハンターC『隊長、ですがお一人では無茶ですよ!?』
ハンターB『そうですよ!』
皐月『隊長命令よ……あの程度の相手なんてあの戦いに比べたら数の内に入らないわ…』
ハンターA『隊長のもう一つの貌を拝む日が来るとは…』
皐月『テックセッター……』
仲間の前で変身しその姿を現す…
ノヴァ『…』
ハンターB『隊長、その姿は…』
ハンターC『まさか…数年前、X隊長を含めた各隊長クラスと激戦を繰り広げた…ホワイト・ナイト…』
ノヴァ『隊長命令だ…先の指令通り行動を開始しろ…』
ハンターA『了解!』
ノヴァは飛翔し問題のメカニロイドに向かった…
・
229
:
疾風
:2010/02/27(土) 01:30:11 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
メカニロイドと対峙し様子を覗う…
ノヴァ『あんな相手一人にてこずる事になるなんて…!』
メカニロイドに攻撃を繰り返す二つの人影を見つける…
ノヴァ『あの二人、いつのまに!?』
しかし、力の差と日の光により勝敗は見えていた…
メカニロイドに吹き飛ばされ近くの建物に吹き飛ばされる…
急ぎ、吹き飛ばされた二人を追う…
???A『…くそっ、俺達では勝てないのか。』
???B『僕らは敵討ちも出来ないの…』
ノヴァ『…追ってきたのね。』
???A『その気配、あの時の…』
???B『…』
ノヴァ『今の貴方達が勝てる相手じゃない…まして今は昼間よ…自殺する気!』
???A『それでも彼女の…彼女の仇を討てれば本望だ…』
???B『兄さん…』
???A『お前だけでも城に戻れ…お前だけは巻き込みたくなかった…』
???B『嫌だよ兄さん、約束したでしょ…僕らはどんな時でもずっと一緒だって!』
???A『…』
???B『消える時は一緒だよ…』
照り付ける日光で既に煙が出て消滅しかける身体…
片割れは兄の体を支える…
ノヴァは一度、変身を解除し二人組の前に立つ…
皐月『…なら、最後まで戦う覚悟はある?』
???A『…』
???B『…一体何を?』
皐月『私と契約を交わせば…戦う力を与える事が出来る…けど…』
???B『けど?』
皐月『私と契約を交わしたら最後…二度と元の生き方は出来ない…永遠を彷徨う事になる…』
???A『構わない…』
皐月『…』
???A『俺は彼女の仇を取り…弟を守る力が欲しい…』
???B『僕は兄さんを守る力が欲しい…あの人の様な犠牲を出したくない…』
皐月『解ったわ…今より私は貴方達と契約を交わします…』
???A『契約方法は…?』
皐月『私の血を飲む事と新たな名を付ける…それだけよ…』
首元を出して二人組の前に座る…
皐月『急いで…時間がない…』
???A『解った…』
???B『うん…』
二人組は皐月の首に喰らい衝き鮮血を啜る…
地面には赤黒い血が滴り落ちていった…
・
230
:
疾風
:2010/02/27(土) 23:38:37 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
崩壊した建物から出てくる3つの閃光…
一つは浅葱色…
一つは群青色…
一つは緋色…
3つの閃光は大型メカニロイドを押し返し反転させる…
ノヴァ『よくも我が物顔で暴れてくれたわね…礼はさせてもらうわよ!』
???A『覚悟しろ…』
???B『僕らを甘く見ないことだね…』
ノヴァ『二人とも、まだ固有武器は精製されていないから魔法主体で援護を!』
???A『解った…』
???B『僕らに任せてよ。』
???A『蒼き永劫の眠りを…アブゾリュート!!』
???B『業炎よ焼き尽くせ!エクスプロード!!』
大型メカニロイドに氷と炎の魔術が直撃する…
ノヴァは杖状の武器を精製し先端をメカニロイドに向ける…
ノヴァ『一点集中…ボルテック・バスター!!』
先端から放たれる長距離射撃型ボルテッカ…
それはメカニロイドを消し去るには十分な威力だった…
****
メカニロイドを倒した皐月達…
仲間のハンター達と合流しイレギュラーと化したレプリロイドを処分し…
事件は幕を下ろした…
皐月とハンター達は後の処理を済ませ本部へと帰還した…
二人組に新たな名を与え…
束縛しないと別れを告げて…
・
231
:
疾風
:2010/02/28(日) 00:31:35 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=数日後=
<ハンターベース・第0特殊部隊分隊室>
本部に帰還した皐月…
何事も無く日々の実務をこなしていた…
所が…
ZERO『おい皐月、お前宛の荷物だぞ。』
皐月『私宛の宅配便?私は何も頼んでないわよ?』
ヒャクレッガー『心当たりが無いのか?』
ホーネック『それじゃ、これは一体?』
皐月『ん…とりあえず開けてからにしようかな…』
皐月宛に届いた二つの大きな荷物…
固い梱包(外装は鉄製のプレート)を素手で開けて中身を確認する…
中から出てきたのは人間大の棺桶×2である…
スパイダス『…』
ヒャクレッガー『…』
ホーネック『…』
ZERO『お前、棺桶を何に使うつもりだ?』
皐月『だから、頼んだ覚えがないって言ってるでしょ…それに棺桶なんてダルマガニのお仕置きにしか使わないわよ…』
ヒャクレッガー『中身でも見ます?』
ZERO『まさか死体じゃないだろうな…?』
皐月『それだったら速攻で燃やすから…』
ホーネック『ここで火葬なんてしないでくださいよ…』
突如、棺桶から物音が聞こえ蓋が勝手に開かれる…
???B『ん〜肩凝った…』
???A『やっと着いたのか……』
皐月『蒼牙、紅牙!?』
紅牙『皐月、お久しぶりだね。』
蒼牙『…』
皐月『貴方達、城に帰ったんじゃなかったの?』
紅牙『それがね…あの事件の後、僕らの城…取り壊される事になったんだよ…』
蒼牙『老朽化と言う理由で問答無用でな…住む場所が無くなった為にお前の所に来た…』
皐月『…そうだったの。』
ホーネック『あの…話の途中で悪いのですが…話しの筋がよく解らないのですが…』
皐月『ああ、ゴメン…話してなかったよね…彼らは数日前の事件で知り合った吸血鬼よ…』
ZERO『吸血鬼!?』
皐月『蒼牙と隣の髪の長いのが紅牙…双子で蒼牙がお兄さん、紅牙が弟君なの…』
紅牙『よろしくね。』
蒼牙『…』
皐月『ちなみに私と契約しているから…テッカマンに変身できたりする…』
ホーネック『…話は解りましたけど、これからどうするんですか?』
皐月『住む所が決まるまでしばらくは私の家に居て貰うしかないかな…』
紅牙『本当!?良かったね兄さん!』
蒼牙『…ああ』
皐月『その代わり、しばらくの衣食住を提供する代わりにしっかり働いてもらうわよ。』
紅牙『働くって…』
皐月『当面は今の情勢とか世界観を勉学してもらうけどね…』
蒼牙『…』
皐月『覚悟しなさいよ。』
****
紅牙「その後、僕らの新しい生活が始まったって訳。」
蒼牙「…」
禍津「まあ、彼女も公私混合はしないようですね…」
蒼牙「次は雷牙…お前の番だろ?」
雷牙「ああ、まあ俺の場合は共同戦線組んでその流れでの話しだけどな…」
・
232
:
疾風
:2010/03/03(水) 02:14:56 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
雷牙「俺がアイツと出遭ったのは…デビルハンターとしての仕事をしていた頃だ。」
禍津「悪魔狩りですか…魔族の君がね…」
雷牙「言っておくが俺は魔族の親父と人間の御袋との間に出来た…忌み嫌われた半魔族だ…」
禍津「……何か訳がありそうですね。」
雷牙「……その話はまたの機会にな。」
禍津「出来れば聞いてみたいですけどね………まあ、後の機会まで取っておきますかね。」
雷牙「話を戻すが…俺はある奴を追っていた…」
禍津「奴とは?」
雷牙「俺の師匠…『雷伝(らいでん)』を殺した化物さ…」
蒼牙「…化物の名はレギオンと呼ばれる群魔の変異体だ。」
紅牙「僕らも当時、その大量虐殺事件の犯人を追っていたんだ…」
禍津「レギオンとは一体?」
聖牙「魔族の身体を構成する細胞の一種です…」
影牙「魔族の異常なまでの回復力や身体能力…その力の源とも言える…」
禍津「ご解説どうも。」
雷牙「俺達が戦ったレギオンは突然変異を起こした変異体だった…」
・
233
:
疾風
:2010/03/04(木) 02:48:18 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=失血事件から数年後=
<ハンターベース・談話室>
最近頻繁に起こっている謎の消失事件…
そして数日前に大規模な消失事件が起こった為、主に待機中だったメンバーが集まり話し合っていた…
EN補給をかねて一息をつく為かレプリロイド達は小型のサブタンク、皐月は高濃度の液状血液製剤を飲んでいた…
ZERO『大量消失だと?』
皐月『数日前、スプリングイベントで近くのイベントドームに集まっていた民間人及びレプリロイド達が謎の失踪を遂げたのよ。』
ホーネック『資料によるとイベントに参加した全員が行方不明だそうです…』
皐月『参加人数はざっと2500人…これだけの人数が一度に居なくなるって言うのはおかしいと思うけど…』
X『それなら大規模な転送、転移反応は無かったのか?』
皐月『エイリアやアリクイッツ達が調査したけど消失した時刻に大規模な転移反応はなかったそうよ…』
クジャッカー『本当よ、記録は正規のままで改ざん跡も無かったわ。』
皐月『って元ハッカーさんが言っている事だし…』
AXEL『ねえ、もしかして…また魔物の仕業じゃないの?』
皐月『その線も含めて私の方でも調査しているの…』
ドラグーン『そっちで何か進展はあったのか?』
皐月『ドームに僅かだけど気配が残っていたんだけど…すぐに消えて解らなった…』
ドラグーン『あの双子にも調査を頼んでいるがまだ戻ってきていない…』
皐月『話を戻すけど…あの気配、今まで遭って来た魔物とちょっと違ってた。』
ローズレッド『どう言う事だ?』
皐月『あれは何千何万と言う気配の塊…一つ一つの気配が弱くて似ているけど微妙に違っているの…』
ローズレッド『様は弱い奴らの集団って事だろ?』
皐月『…そうとも言えるし、後…魔物に近い気配だったけどもっと別の何か…そんな感じの気配も感じた…』
X『今までの相手と違うって事か…』
皐月『私が解った事はそれだけ……犯人と直接対峙してみない事には…』
・
234
:
疾風
:2010/03/10(水) 00:55:48 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
話し合いの最中に戻ってきた双子…
紅牙『戻ったよー!』
蒼牙『…』
皐月『お帰りなさい。』
ドラグーン『…お前達に任せてすまなかったな。』
紅牙『別にいいよ、主(マスター)とドラグーンの頼みなんだしね、兄さん。』
蒼牙『ああ…』
皐月『それで、何か解ったの?』
紅牙『解ったといえば解ったんだけど…』
AXEL『どう言う事?』
蒼牙『犯人の正体が異質すぎる…』
皐月『異質って…』
紅牙『犯人はレギオンって言って本来は僕達魔族の体を構成する細胞なんだ…』
X『それが民間人やレプリロイドを…』
蒼牙『だが、レギオンは生きた人間やレプリロイドを襲う事はありえない…』
皐月『ありえないよね……たしか…アレは抜け殻になった人間の死体に取り付く筈だし…』
ZERO『そうなのか?』
紅牙『うん、だから突然変異したんじゃないかって…兄さんもそうでしょ?』
蒼牙『ああ…こんな事はありえないが……』
周りの常識人達は犯人の正体とその変貌に対し口論するが…
AXEL『まさかと思うけど……そのレギオンに何かの化学物質が掛かって生物災害化したってオチじゃ…』
と、さりげなくありそうであり…
あって欲しくない事をさらりと言うAXEL…
皐月『…(それは何処のバイオハザードですか、共通点ありすぎて突っ込めません。』
・
235
:
疾風
:2010/03/12(金) 02:03:06 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
蒼牙『となると…奴しか居ないか…』
ZERO『奴?』
紅牙『あんまり遭いたくないけど……悪魔狩りに知り合いが居るんだ…』
皐月『この世界にも悪魔狩りの専門が居たなんて……』
蒼牙『悪魔狩りと言ってもほとんどは人間とのハーフや気まぐれで同属狩りをしている連中が多い…』
紅牙『人間にも居るけど結構少ないよ…あの仕事も人間にすればハードだし後は寿命で引退するからね…』
皐月『最低でも10年かそこらって事かしら?』
蒼牙『ああ……』
紅牙『話を戻すけど…そのレギオンに懸賞金が掛かっていたんだよ…』
X『懸賞金って!?』
蒼牙『ああ…どうやら悪魔狩りも動きだした様だ…』
紅牙『つまり…その奴も既に動いているって言う訳なんだよね…』
ドラグーン『その奴とは何者なんだ?…話からすると悪魔狩りと言うのは解るが…』
紅牙『奴の名前は『フェンリル』…人間と人狼のハーフだよ…』
蒼牙『姓だけで名前は話してくれなかった……』
皐月『紅牙はその彼の事を嫌がっているけど何でなの?』
紅牙『だってアイツ!兄さんに『俺の嫁になってくれ!』って言ったんだよ!!』
皐月『………』
紅牙『僕を差し置いて兄さんを嫁になんて……僕は絶対認めないんだから!!!』
ZERO『出たぞ、いつもの病気が…』
クジャッカー『アラ、いいじゃないの〜3角関係なんて滅多に見られないし。』
ローズレッド『このオカマ鳥…本気で始末していいか?気色悪い…』
ドラグーン『右に同じく…』
・
236
:
疾風
:2010/03/23(火) 00:56:09 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
その夜…
事件の捜査は何も伸展せず…
頼みの綱である『フェンリル』の行方も不明のまま…
ハンター各員は通常勤務をしつつ非番時は待機命令を出されたのだった…
=マンション・一室=
紅牙『結局、今回もフェンリルの足取り掴めなかったね…』
皐月『同じ魔族なら気配を辿れるんじゃないの?』
蒼牙『探ってみたがそれらしい気配は感じられなかった…』
皐月『気配でも消しているのかしら…?』
紅牙『もし、消しているなら何で隠す必要があるんだろうね…』
蒼牙『解らん…』
皐月『後は最終手段として…蒼牙を餌にするしかないわよね…』
紅牙『えっ!?』
皐月『例えば…「俺を襲え…」って感じなシチュエーションの罠を作って…放置する…』
蒼牙『主(マスター)……(汗』
紅牙『反対、絶対に駄目、あんなケダモノに兄さんを渡すつもりこれっぽっちも無いんだから!!』
皐月『だから、もしもの最終手段って言ったでしょ…本気にしないで。』
紅牙『ならいいけど…』
皐月『…(まあ、私としては双子CPの方が好みだし…』
・
237
:
疾風
:2010/04/25(日) 00:23:35 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
皐月『…ちょっとシャワー浴びてくるね。』
紅牙『僕も入りたいから次ね。』
皐月『解ってる。』
蒼牙『…その間は俺と紅牙で見ている。』
皐月『ありがとう。』
浴室から水の流れる音が響く…
皐月は姿の見えない謎の存在と話していた…
皐月『それで…奴の正確な正体は解ったの?』
???『奴は悪魔狩りの研究者達が作った対悪魔用の兵器の様だ…』
皐月『…なるほどね、調整前に逃げ出したって訳かしら?』
???『恐らくは…連中は突然変異と語り協会を使って捜索している…』
皐月『表向きに姿を出せない組織でも…それ相応の罪は償って貰わないとね…』
???『…』
皐月『貴方は引き続き調査を残りの二人にも声をかけて置いて…』
???『了解した、主上(マスター)…』
皐月『…』
指示を受けるとその存在は何処へと存在を消す…
・
238
:
疾風
:2010/05/03(月) 23:35:40 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
皐月『っ、この気配は!?』
先程の会話から数分も立たない内に例の気配を察知する…
急ぎ、双子の待機している部屋へと戻る…
皐月『蒼牙、紅牙!』
紅牙『もう知っているよね…』
蒼牙『奴が現れた…』
皐月『ええ…気配が強まっている…』
紅牙『色んな気配が混ざってて感じ取るだけでも気持ち悪いよ……』
皐月『とにかく奴を追いましょう…』
蒼牙『主(マスター)、ハンターベースへの連絡は…?』
皐月『もう連絡したわ…後は私達の反応を追って合流するそうよ…』
紅牙『僕らも早く奴を追わないと…』
皐月『急ぎましょう…』
・
239
:
疾風
:2010/05/03(月) 23:56:35 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
レギオンの気配を追って都市から離れた森林地帯へ辿り着く…
深夜を迎えたばかりであり広大な森林地帯は迷路の様なものである…
紅牙『さすがに僕らでもこの森の中を探すのは人苦労だね…』
皐月『気配を辿ったのはいいけど…』
蒼牙『X達が合流するまで待った方が良いと思うが…』
皐月『とりあえず、使い魔達に偵察させておきましょう…』
それぞれの使い魔を呼び出し森の奥へと向かわせる…
蒼牙『…』
皐月『どうかしたの?』
蒼牙『奴だ…』
・
240
:
疾風
:2010/05/04(火) 21:35:46 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
皐月『奴ってレギオン?』
蒼牙『いや…』
森の奥から現れたのは橙のコートを着た銀髪の男性…
姿は青年の様だが異様な程に体格が良かった…
蒼牙『主(マスター)、奴がフェンリルだ…』
皐月『彼が…』
フェンリル『…』
蒼牙の顔を見るなり以上な速さで抱きつく…
皐月『早っ…』
紅牙『だーっも、兄さんから離れろ!!』
フェンリル『ひっさしぶりだな、蒼牙!』
蒼牙『…』
フェンリル『ようやく俺のよ…』
話している途中でフェンリルにクレイモアを突きつける蒼牙…
蒼牙『冗談にも大概にしろ……』
フェンリル『じょ、冗談だって…これで許してくれよ…』
と、答えると狼の姿に変身する…
蒼牙『…』
フェンリル『これで許してくれよ…ってぐえ!?』
蒼牙『…癒される。』
皐月『え?』
紅牙『兄さんの悪い癖がぁ…』
皐月『わ…悪い癖?』
紅牙『兄さん、モフモフしたものが好きなんだよ…そこが良いんだけど…でも、奴だと腹が立つ!』
皐月『結構以外だね…』
蒼牙『…癒される///』
フェンリル『…』
蒼牙の余りの握力で窒息死しつつあるフェンリル…
兄の癖で混乱する紅牙と唖然とする皐月だった…
・
241
:
疾風
:2010/05/13(木) 02:26:40 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
数時間後、X達と合流した一行…
若干、暴走している者が何名か居たものの…
収まり、話を出来る状態へと戻った…
X『つまり、君もあのレギオンを追って来たって事だね。』
フェンリル『ああ…師匠の仇だ。』
皐月『師匠…?』
フェンリル『俺の師匠…雷伝師匠は奴に殺された…』
ZERO『…』
フェンリル『協会の支持でここまで追って来た…レギオンを追い詰める為にな…』
皐月『そして私達と出遭った…』
フェンリル『ああ…しっかし…ア…じゃなかった、蒼牙が隷属になっているとはな…』
蒼牙『色々とあった…』
紅牙『そ、僕達の棲家も壊されちゃったしね…』
フェンリル『ま、詳しい話は後で聞くか…』
皐月『とりあえず、自己紹介といかない?』
フェンリル『そうだな…俺はフェンリル、人間と人狼のハーフだ。』
皐月『私は藤岡皐月…ちょっと変わったヴァンパイアって所かしら。』
X『俺はX、イレギュラーハンターをしている…横に居るのはZERO。』
ZERO『宜しくな…』
AXEL『僕はAXEL、宜しくね。』
フェンリル『宜しくな。』
皐月『早速だけどフェンリルさん…』
フェンリル『フェンリルでいいぜ、俺も皐月って呼ぶからよ…』
皐月『では、フェンリル…私達もそのレギオンを追っているの…』
フェンリル『何故だ?』
皐月『奴は私達が探している大量虐殺事件の犯人でもあるの…』
フェンリル『成程な…』
皐月『今、使い魔達に居場所を探してもらっているのだけど…』
フェンリル『…仲良く奴を探しましょうってか。』
皐月『そうなりますね…』
フェンリル『そうしたいのは解るが…皐月、お前は手を引いた方がいい…』
皐月『…何故ですか?』
フェンリル『協会の討伐リストにお前が載っていたからさ…』
X『待ってくれ、皐月は人間を襲った事は…』
フェンリル『恐らく協会の連中は何か企んでいる…』
ZERO『どう言う事だ?』
フェンリル『噂ではお前は異界を渡る力を持っているらしいな…』
皐月『…!』
フェンリル『協会の連中はお前の持つ力を狙っている…』
・
242
:
疾風
:2010/05/14(金) 00:15:39 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
蒼牙『フェンリル、どう言う事だ…』
フェンリル『連中がどうやって知ったかは俺も詳しくは知らねえ…』
紅牙『でもさ…それってやっぱりまずいよね…』
皐月『まずいの問題じゃないわ…大問題よ。』
X『けど、どうやって情報を手に入れたんだ…』
フェンリル『ただ一つだけ気になる事がある…』
AXEL『何なの?』
フェンリル『ごく最近だが協会に出入りしている妙なレプリロイドを見かけた…』
ZERO『妙なレプリロイドだと…?』
フェンリル『ああ…長い銀髪に藍色のアーマーの奴だ…』
蒼牙『…顔は見なかったのか?』
フェンリル『紅いバイザーを下ろしていてな…顔まで解らなかった…』
皐月『そのレプリロイドの正体は大体解ったわ…』
紅牙『誰なの?』
ZERO『X、おそらくそいつは…』
X『指名手配中のレプリロイド…ダイナモだ…』
AXEL『たしか、前にユーラシア・コロニーを落とした奴でしょ?』
皐月『そして私が追っていた敵と共通していた…』
フェンリル『どうやら知り合いの様だな…』
皐月『ええ…奴なら私の能力を知っていてもおかしくは無いわ…』
フェンリル『そうか…』
皐月『恐らく協会に悪知恵を吹き込んだのもダイナモの仕業でしょうね…』
蒼牙『共通の敵が出来た以上、フェンリル…お前の力が必要だ…』
フェンリル『ま、蒼牙…始めっから俺はお前に力を貸すつもりでいたさ…』
蒼牙『フェンリル…』
フェンリル『早いとこ、事を片付けて…ゆっくり酒でも飲んで話そうぜ…』
蒼牙『ああ…』
紅牙『何かムカつく……でも…ま、いっか。』
・
243
:
疾風
:2010/05/14(金) 01:59:16 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
皐月(ダイナモのせいで私の情報が漏れ出している…早い所、決着をつけないと…)
紅牙『そういえば、ここに着たのはX達だけ?』
X『いや、非番メンバーは全員こっちに駆り出された…』
ZERO『俺達とは別のルートでこの森に着ている筈だ…』
その時、緊急回線で通信が入る…
ドラグーン≪こちらドラグーンだ、誰か応答してくれ!≫
X『ドラグーン、どうした?』
ドラグーン≪Xか、悪いが手を貸してくれ!≫
ZERO『何があった!』
ドラグーン≪妙な化物を発見した…今、その化物と応戦中だ。≫
X『何だって!?』
ドラグーン≪何とか持ちこたえているがこのままでは…≫
皐月『解ったわ、私達が到着するまで何とか持ちこたえて!』
フェンリル『取り込み中の所で悪いがそっちに電撃を使える奴はいるか!』
ドラグーン≪…何名かはいるが、お前は?≫
フェンリル『俺はフェンリルだ、足止め位だがソイツに電撃を浴びせれば怯んで攻撃してこなくなる。』
ドラグーン≪解った、だが…急いでくれ!≫
通信が切れる…
皐月『…奴の反応はこの奥よ、急ぎましょ!』
X『ああ…』
・
244
:
疾風
:2010/05/25(火) 22:32:04 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=森林地帯・深部=
気配を辿ってようやく辿り着いた一行…
しかし…
森林の深部は焼け爛れた様な跡…
樹木が根付いていた土は腐食し…
溶け残った動物の屍骸が散乱しており…
不愉快な異臭を漂わせていた…
皐月『酷い…』
フェンリル『レギオンは自身の敵となるもの障害となるものを飲み込み成長する…』
蒼牙『それは延々と?』
フェンリル『ああ…協会の連中も物騒なものを創ったぜ…』
紅牙『物騒と言うよりもはた迷惑なものを創ったね…』
皐月『…ドラグーン達を探しましょう。』
AXEL『そうだよ、他の皆も来ているし早くしないと。』
・
245
:
疾風
:2010/05/27(木) 00:37:56 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
???『お久しぶりだね、ハンターの皆さん。』
皐月『その声は!?』
声の先を振り向くと今回の事件の引き金となった人物が現れる…
X『ダイナモ!』
紅牙『ふうん、主(マスター)の言っていた奴があいつか…』
蒼牙『フェンリル、お前が協会で見たのは奴か…?』
フェンリル『ああ、間違いない…奴だ。』
ダイナモ『見慣れた奴も入れば新入りも居るね〜』
皐月『ダイナモ、奴らが滅んだ後…既に縁は切っていたと思ったけど…まさか生きていたとはね。』
ダイナモ『僕もね、意外としぶといのさ…君と同じでね。』
皐月『…』
ダイナモ『ま、元同じ仲間同士再会を祝して話そうじゃないか…二人っきりでね。』
・
246
:
疾風
:2010/05/28(金) 02:00:15 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
皐月『X、皆と先に向かって…』
X『…君はどうするんだ。』
皐月『少し…奴と話をしないといけない様だから…残る事になる。』
AXEL『一人じゃ危険…じゃないよね…ある意味で…』
皐月『解っているなら、早くドラグーン達の救援に向かって…』
蒼牙『俺達が残る必要は…?』
皐月『無いわ…貴方達も救援に向かって…』
紅牙『解ったよ、でも…気をつけてね。』
X『…皆、急ごう。』
X達を先行させダイナモと対峙する皐月…
ダイナモ『…ボクとの為に野次馬を逸らしてくれたの?ウレシイね。』
皐月『そんなつもりはない。』
ダイナモ『相変わらず冷たいね…ま、そこが好きなんだけどね。』
皐月『話を逸らさないで……単刀直入で聞くわ、アナタの目的は何?』
ダイナモ『目的って言ってもねぇ〜ボクは楽しい事がしたいだけだし…』
皐月『…消去者はもう滅んだ、アナタが終焉に肩入れする事は無い筈よ。』
ダイナモ『…』
皐月『どうしてそうやって話を別の方へ逸らすの?』
ダイナモ『別にそんな事してないけどね…』
皐月『私が消去者に操られていた時もその精神操作用のデバイスをアナタが壊したのに…』
ダイナモ『そんな事もあったな……』
皐月『アナタは本当は…何がしたいの…2500人の民間人の命を奪ってまで…』
ダイナモ『ボクは…欲しいんだよ…』
・
247
:
疾風
:2010/06/04(金) 22:31:23 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
皐月『え…?』
ダイナモ『…』
何かを言いかけた後、近くの大木の枝に飛び乗る…
ダイナモ『じゃ、あの失敗した化物の始末宜しくね!』
皐月『っ、待ちなさい!!』
ダイナモは小型の簡易転送装置を作動させ姿を消す…
皐月『消去者が使用していたモノがここで仇になるなんて…』
ダイナモが使用した小型の簡易転送装置…
かつて消去者達が使用していた代物…
消去者と同盟を組んでいた者…
消去者に加担した者…
消去者に関わった者なら誰でも所持しているモノである…
つまり消去者と関わりを持った事を示すモノでもあった…
皐月『…急がなきゃ。』
・
248
:
疾風
:2010/06/16(水) 23:21:16 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=現実=
禍津「それで…?」
雷牙「その後、主(マスター)は戦っていた俺達と合流して…」
広間に涼やかな鐘の音が鳴り響く…
風牙「雷兄、当主が呼んでるみたいだよ。」
雷牙「…緊急招集か。」
禍津「せっかく良い所で…と、言いたい所ですが…呼ばれているのなら仕方がありませんね…」
扇を広げ口元を隠してため息をつく…
頭を掻きながら謝罪する雷牙…
雷牙「悪いな禍津の旦那…」
聖牙「雷牙と僕らの話も後々時間が出来ましたらお話しますので…」
禍津「ええ…楽しみにしてますよ…」
薙人達は客人である禍津を残して広間から出て行く…
広い広間にぽつんと残された禍津…
用意された日本酒を飲みながらボソリと囁く…
禍津「彼といい、彼らといい…本当に退屈せずに済みますね…」
・
249
:
疾風
:2010/06/17(木) 00:52:21 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=???・当主の間=
広間に入ると…
いつものプライベートゾーン(八畳間と茶箪笥&茶托ついでに縁側付き)ではなく…
神殿造りの広間の奥に玉座と言うシンプルな創りに戻っていた…
そして玉座に座る黒曜とその横に賢治が待っていた…
薙人「親父、俺達を呼び出した理由を聞かせてもらおうか?」
黒曜「…作戦はどうなっている?」
聖牙「…事は順調に進んでおり、現在は時間を置いて奴らに揺らぎを与えています。」
黒曜「そうか…私が全員を呼んだのは他でもない、ジ・エーデルの件だ。」
薙人「奴か…」
黒曜「繋の報告で奴は新たに発見された3つの新世界の内、通称Zアースに身を潜めている…」
賢治「こんなに早く見つかるなんてね〜良かった良かった♪」
蒼牙「発見されたのなら…」
紅牙「…そいつは誰が始末する訳?」
黒曜「…蒼牙、紅牙、お前達に奴の始末及び、Zアースの侵攻指揮権を与える。」
紅牙「僕らねえ…どうする兄さん?」
蒼牙「俺達に異論は無い…」
黒曜「雷牙、風牙、お前達はKアースの侵攻、影牙、聖牙はNEOアースの侵攻指揮権を与える…」
薙人「…他はともかく俺はどうするんだ?」
黒曜「…薙人、お前は賢治と部下を使って戦神界の異世界連合軍の相手をしてもらいたい。」
薙人「…まあ…奴らも放っておく訳にもいかねえしな。」
黒曜「残り1日の戦いを終わらせた後の話しだが…」
風牙「あれ?6日目は誰が行ったの?」
薙人「それは皇臥と奏に行かせた…Jアースのミスリルに見せしめになってもらったぜ…」
黒曜「最後の日は我が娘を向かわせた…」
薙人「…親父、まさか一人で行かせたのか?」
黒曜「…使い魔の深亜も向かわせた…問題ないだろう。」
薙人「ならいいがな…」
賢治「えっと、今まで襲った世界はW、J、MX、D、R、α、INPACT、だったかな…」
聖牙「…残りはA、GCですね。」
黒曜「そうだ…そして全ての世界に揺らぎを与えた後、全ての世界から変革の因子を回収する…」
薙人「いよいよか…」
賢治「忘れてもらっちゃ困るけど…新世界にも揺らぎを与えないとね…」
玉座に座る黒曜は意味深な言葉を残す…
黒曜「因子を全て集め終えた時…愚かな神々の時代は終わる……この世は愚かな神々の戯れの為のゲームとして創られたのなのだからな…」
・
250
:
疾風
:2010/06/28(月) 22:42:28 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
その頃…
=Aアース・北米エリア=
佐世保へ向けて航行を行っているナデシコの様子を覗う黒ローブの二人組…
???「ミァ…」
深亜「どうかなさいました、ご主人にゃま?」
ぬいぐるみ風の黒猫に蝙蝠の羽を生やした謎の生物…
深亜と呼ばれた人語を解する猫は?マークを浮かべる。
???「連中は予定道理、動いているの?」
深亜「はい、動いていますにゃ…ですがにゃ…」
???「知ってる、勝手にアレを持ち出したのでしょう?」
深亜「お止めはしましたのですけど……踏みつけられましたにゃ…」
深亜の頭部には無残にも踏み潰された跡が生々しく残っている…
深亜「ごめんにゃさいですぅ…ううっ」
???「大丈夫よ…泣かないの。」
深亜「にゅ…」
???「後で奴らにお仕置きをするとして…問題は…」
深亜「ナデシコですね…」
???「ええ…っ!?」
倒れこみ頭を押さえる…
深亜「ご主人にゃま!?」
???「……頭が。」
深亜「大丈夫ですかご主人にゃま!?」
???「大丈夫よ……」
涙目で主人にしがみつく深亜…
深亜「ご気分が優れませんでしたらミァが…」
???「ありがとう…でも、大丈夫だから…」
深亜「みゅ…」
・
251
:
疾風
:2010/07/12(月) 22:09:39 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
???「誰か!助けて!!」
一人の少年が逃げている
ルリ「反応を確認、テッカマンの様ですが…追われているみたいです。」
ユリカ「え〜!?」
レーダーで反応をキャッチした直後の事
アロー「待ちやがれ糞餓鬼!!」
ラダム獣の部隊と一緒に追いかけている
ルリ「敵はラダム獣を引き連れているみたいです…ま、様はアレですね。」 ミナト「ああそう言う事ね…」
アロー「逃げるな!大人しく捕まれ!!」
少年「嫌だ!!」
ユリカ「そこのテッカマン、子供に手を上げるなんて最低です!!」
ルリ「むしろ大人気ないと思います…」通信で怒声を上げる
アロー「デケェ声で怒鳴るな、聞こえているよ!って誰だお前ら!?」
ルリ「異世界連合軍所属、民間協力者ネルガルのナデシコです…私はオペレータのホシノ・ルリです。」
ユリカ「私が艦長のテンカワ・ユリカでーす、ぶぃ♪」
※この世界のユリカはシャドウミラー戦後、色々とあった後にアキトと結婚している…
アロー「ナデシコ・・・あぁ、あのドジで間抜けでお惚け艦長の戦艦か」
無論悪気なし
ユリカ「頭が戦闘馬鹿の脳みそ筋肉さんに言われたくないですよーだ♪」
アキト「と、言うよりも何で俺達の事知っている訳?」
アロー「それは知らなくてもいい事だ、それより俺の仕事の邪魔をするとはどういうことだ?」
ユリカ「よってたかって子供一人に暴力振るうなんて酷すぎです!」
アキト「俺としても見過ごす訳にはいかないね。」
アロー「俺だってこんな餓鬼一人いじめたって面白くねぇよ、言ったろこいつを捕まえるのは仕事だってよ」
溜息交じりで
イズミ「じゃまするからじゃ、また…プププ」
リョーコ「あーもうつまんねえから言うな!」
周囲が寒くなる
アキト「所で何で捕まえる必要があるんだ?」
アロー「俺も詳しくは聞かされていないんだけどよ、この餓鬼が俺たちの目的に必要不可欠なんだとよ」
ルリ「はっきり言ったらどうですか?消去者だって…それにあの子もテッカマンの様ですしね…」
さりげなく暴露するルリ…
・
252
:
疾風
:2010/07/12(月) 22:13:15 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
アロー「ちっ、」
相手が既に自分達の手の内を知っていると気づき舌打ちをする…
アロー「おいおい、最初から気づいていたのか電子の妖精さんよ?」
ルリ「はい、WアースとJアースの素体テッカマン並びにラダムテッカマンのデータから見ても若干違いがありましたからね…」
イネス「そこから結びつくデータ…消去者製のテッカマンしかいないと推測したまでよ…」
ルリ「それに前の教訓であの人から貰ったクリスタルのカケラでテッカマンを識別する装置を作りましたから…」
少年「残念だな・・・・ナデシコに乗り込んで皆と仲良くなった後で本性だしてびっくりした顔を見下してやろうと思ったけど・・・さすがに簡単には行かないか」
泣いていた顔がにやりを笑う
ルリ「その手には十分慣れてますから…やっても無駄だったと思いますよ?」
リョーコ「どうせヒカル辺りにとっ捕まってあれこれされてたかもしれねえしな…」
少年「それも面白そうだけどね、でも素性がばれているのなら仕方がないね・・・小細工ナシで相手してあげるよ」
左手に蝙蝠の様な紋章が浮かび出る…
ユリカ「全員、出撃しちゃってください!」
パイロット全員に出撃命令を出す…
アロー「だからこんな作戦当てにならないって言ったろ…」
チャクラム「大丈夫大丈夫、まだ終わっていないから」
消去者と同盟を結ぶ、暗黒黒騎士団のメンバー…
作戦の失敗をアローがチャクラムにぶつける…
・
253
:
疾風
:2010/07/12(月) 22:16:38 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
???「それはどうかな?」
クロスゲートを使い現れる黒と金の塗装の悪魔の様な機体
アロー「何だお前は!?」
アキト「クォヴレー君、どうして君が?!」
クォヴレー「詳しい説明は後だ、それよりも奴らを叩くぞ!」
アロー「虚空の使者か、おもしれぇ・・・イングラム共々俺が始末してやる!!」
ディスアストラナガンに戦いを挑む
クォヴレー「勝てるのか?俺のディスアストラナガンに…」
余裕の顔も見せる
アロー「そんなことはどうでもいい、楽しもうぜ!!」
いきなりボルテッカ
クォヴレー「ゆけ、ガンスレイブ!」
避けて反撃
アロー「いいね、さすがは虚空の使者だぜ!」
直撃を受けたのに無傷
クォヴレー「エメトアッシャー、ダブルシュート!」
スレイブを眼晦ましに使い本来の攻撃に移る
アロー「残念でした」
ラダム獣を盾にした
???「その位にしておいたらどう…」
戦闘中に現れる黒ローブの二人組…
・
254
:
疾風
:2010/07/12(月) 22:25:29 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
アロー「お前は・・・!?」
チャクラム「シャルム!?」
シャルム「…」
黒のローブを脱ぎ捨てると仮面を付けた黒と紅の和装を纏った女性が現れる…
アロー「ちっ・・・」
チャクラム「いきなり来て、何なのさ?」
シャルム「少し、やりすぎかなと思ってね…勝手に戦力を持ち出されてしまうし…」
顔はニコニコしているが笑っていない。
アロー「俺たちと戦うのか?」
シャルム「別に……貴方達が勝手に死のうがどうしようとも私の知った事ではないし…けど…」
着物の裾で口元を押さえながら話す
シャルム「レプリカごときが最強のテッカマンを名乗るのはどうかと思っただけよ……」
眼を細めて話す
アロー「悪口言いに来たのなら帰ってくれないか、俺は珍しくあいつ等の仕事を手伝っているんだからよ…
チャクラム「そうそう…忙しいからそういうのは後にしてよ」
シャルム「私が来たのはその上からの指示だからよ…」
アロー「ちっ、分かったよ・・・それで何なんだ?」
シャルム「無断で戦力を持ち出した貴方への報復…そして私の舞台の邪魔をしないでくれるかしら…」
アロー「おい、様々な世界をめちゃめちゃにしろって命令は違反していねぇぞ」
シャルム「聞かなかったかしら?確かに襲えとは言った…けれども手持ちの部下以外は使用するなと言われている筈よ…
チャクラム「そう言えば言っていたような?」
シャルム「賢治も貴方に改造ラダム獣を貸した覚えは無いと言っていたからね…」
チャクラム「て、事は…」
シャルム「まあ…その脳みそにいくら説明しても解らないわよね…」
彼らが気に喰わず言葉で虐めている…
チャクラム「あはは、アローもしかして・・・また命令違反?」
シャルム「馬鹿の長物としか言い様が無いわね…」
チャクラム「アローのことはカルマに任せるよ、黒騎士団の不調時は黒騎士団でつけるからね」
シャルム「……言い忘れたけど、私やハスター…そして彼らは当主の眼であり耳…会話は既に当主へ届いている…」
チャクラム「ちょっと待ってよ、カルマは関係ないよ」
シャルム「貴方は言ったわ……黒騎士団の不調時は黒騎士団でつける…つまり部下のミスはリーダーであるカルマの責任って訳よ…」
カルマ「そういうことだ、お前たちは気に病むな」
突然傷だらけのカルマがやってくる
シャルム「………あら、生きていたの?」
カルマ「生憎簡単に死なない質でね」
・
255
:
疾風
:2010/07/12(月) 22:27:30 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
シャルム「……それにしてはボロボロの様だけど?」
カルマ「怪我のうちに入らんよ」
シャルム「やせ我慢のつもりかしら……でも、良かったわねえ…軽い拷問で…」
カルマ「気に食わないなら別に構わない・・・それより」
ナデシコを見る
ユリカ「やっぱり私達の事すっかり忘れ去られています…(泣」
ルリ「むしろ無視してもらった方がよかったのでは?」
・
256
:
疾風
:2010/07/12(月) 22:40:20 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
シャルム「私が受けた命令は貴方達の始末と7日目の最後のゲームを行う事…ね、深亜」
リンクス「はい、ご主人様。」
深亜と呼ばれた存在は変身し装甲を纏った騎士になる…
チャクラム「ねぇ、カルマ。」
カルマ「…」
アロー「どうするんだ?」
カルマ「既に捨て駒と見なされている以上…他のメンバーと合流を第一とする…」
シャルム「逃げるのは勝手よ…どうせ…皆ここで終わるのだから…」
シャルムは仮面を取り素顔を見せる…
アキト「君は!?」
ユリカ「そ、そんな!?」
その後、その場にはもぬけの殻となったナデシコAが残されていた…
・
257
:
見て^^
:2010/07/22(木) 21:12:36 HOST:i220-108-191-198.s02.a032.ap.plala.or.jp
一見、普通の女の子の日記ですが、
ある事をした後に更新しています。
かなり中毒性が高いので注意が必要かもしれないです。
ttp://stay23meet.web.fc2.com/has/
258
:
疾風
:2010/07/27(火) 01:38:25 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=7Day・終焉の詩そして敗北=
6日間における消去者の襲撃により多くの被害が出ていた…
規模は小さいもののそれは陽動に過ぎず…
消去者の目的は各世界のクロスゲートの使用不可が目的で遭った事が判明した…
戦神界内の行き来は可能だが物質界を含めた異界へのゲートは閉ざされてしまったのだ…
そして…
数名の負傷者や行方不明者も出ていた…
<αアース・オービットベース>
=グリーフィングルーム=
ケーン「じゃあ、お前らの所も襲われたのかよ!?」
ブリット「俺達の到着が遅れてアラド達が…」
クスハ「アルティスさん達のお陰で帰還した外宇宙船団護衛部隊の皆は助かったけど…」
タスク「そういえば、クォヴレーはどうしたんだ?」
レオナ「姿が見えないけど…」
コウタ「一緒には居たけどよ…クォヴレーの奴が急に何処かに消えちまって…」
マイヨ「消えた?どう言う事だ…」
ショウコ「クロスゲートを使って何処かに転移したと思います…戦闘終了後に反応があったので…」
彼らはアラド達、外宇宙船団護衛部隊の一角が襲撃された時の話をしていた…
現在居るのは…
ヒリュウ改に乗っていたメンバーのタスク、レオナ、ブリット、クスハ、コウタ、ショウコ…
MXアースから出張してきたDチームとプラクティーズ…
Wアースからはミスリルのウルズチームとかなめ…
以上のメンバーがここに揃っていた…
・
259
:
疾風
:2010/07/31(土) 01:05:30 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
宗介「あの二人組…今回の事件と何か関係があるのかもしれない…」
かなめ「もしかして、蒼牙さん達の事?」
マオ「宗介、どう言う事?」
かなめ「実はDボゥイさん達にそっくりな双子の人達に遭ったんです…」
宗介「最初は偽者と思い牽制を行う所だった…」
かなめ「またアンタはね、雪谷食堂で他の人も居るのにグレネードを打ち込む馬鹿が何処に居るのよ!!」
宗介「うむ、痛いぞ。」
いつものツッコミハリセンが宗介の頭に直撃する…
マオ「…それでどうなった訳?」
かなめ「Dボゥイさん達とまた会う約束をして去って行きました…」
宗介「その後、Dボゥイ達との連絡が取れなくなった…」
クルツ「話の流れだとそのそっくり双子に何かされたかもってか?」
宗介「肯定だ…」
クルーゾ「…その双子も消去者の仲間と考えるのが妥当だな。」
かなめ「そんなに悪い人達には見えなかったけど…」
・
260
:
疾風
:2010/07/31(土) 03:09:12 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
一方…
=???=
黒曜「ご苦労だったな、シャルム…」
シャルム「相手が油断したに過ぎません…何せ相手は前当主を破った連中の一角ですから…」
賢治「でも〜成功したでしょ?因子だって取って来てくれたんだし〜♪」
シャルム「いえ、一人逃しました…あのクローンを…」
賢治「……あ、イングラムのクローンね。」
シャルム「恐らくは私の正体もばれている頃でしょう…」
黒曜「案ずるな、既に因子回収は始まっている…今更姿が曝け出されようと気にする事でもあるまい…」
シャルム「では…?」
黒曜「先程、薙人達をαアースへ向かわせた……」
シャルム「彼らの姿も奴らに曝け出しても宜しいのですか?後々残しておけば利用価値はあると思いますが…」
黒曜「平行世界における同一人物など星の数ほど居る…奴らがその全てを把握できる筈がなかろう…」
シャルム「…そうですね。」
黒曜「種は芽生えた……後は刈り取るだけだな…」
・
261
:
疾風
:2010/08/25(水) 21:43:30 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=同時刻=
<αアース・オービットベース>
=グリーフィングルーム=
クスハ「レインさん、レインさんもここへ来ていたんですか?」
レイン「ええ、ライゾウおじ様に頼まれて研究資料を届けにね。」
タスク「道理で格納エリアにライジングガンダムがあった訳だ…」
ブリット「そう言えば、他のシャッフルの人達は何処に…」
命「レイン…」
レイン「ドモン…彼が未だに行方不明で、ずっと各地で探してくれているの…」
ブリット「…すみません、余計な事を言ってしまって」
レイン「いいのよ…彼が姿を消すのはこれで2度目だから…」
ケーン「あっ、レインさん、実は…」
マイヨ「ワカバ、その件に関してはまだ他言無用だ。」
ケーン「どうしてだよ…」
ライト「鷹さんの言う通りだよ、確かにあの件はまだ触れない方がいい…」
タップ「まだ確実って訳じゃないもんな…」
ケーン「…解ったよ。」
・
262
:
疾風
:2010/08/25(水) 22:38:53 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
コウタ「何だよ、言いたい事ははっきりさせた方が良いぜ?」
ケーン「わりぃ、俺達の部隊の機密なんだ…危うく言いかけそうになったけどよ…」
コウタ「なんでぇ…凄っげえ気になるじゃねえか…」
ショウコ「お兄ちゃんしょうがないでしょ…言えない事もあるんだから。」
タップ「おっ、ショウコちゃんはやさしいね。」
ライト「悪いね、俺達にもどうしようもない事なんでね…」
コウタ「けっ、俺だけ悪者扱いかよ…」
レオナ「話を変えますが、消去者の襲撃もあり部隊の再編制行われているようです…」
クスハ「民間の軍組織にも声掛けがあったって聞きました…」
タスク「これじゃあ、銀河殴りこみ艦隊…いや、異界殴りこみ艦隊の再編だぜ…」
宗介「消去者相手ならこの位の編制は当たり前だ…」
マオ「そうだね、前の戦いじゃ一度は私達もズタボロにやられたから…」
クルーゾ「となると俺達ミスリルやGGGの他にも民間防衛機構のVAREやGERA…」
クルツ「その他諸々さんが集まるって訳か…」
時音「うん、そうだよ♪」
クスハ「時音ちゃん、どうして!?」
時音「カイおじちゃんからイルイちゃんを連れて先にGGGのオービット・ベースに上がってくれって頼まれたの。」
イルイ「…」
ブリット「イルイ…」
クスハ「でも、どうして…」
時音「クロスゲート…使えなくするならイルイちゃんを狙うのが手っ取り早いでしょ?」
イルイ「私のせいで誰かが犠牲になるのは嫌だから…」
時音「それで私がテスラ研から直接連れてきたの…新型フェアリオンの調整もあったし…」
タスク「新型?」
時音「うん、変わった所って言ってもT-LINKシステムとマ改造武器を取り付けただけだけど…」
タスク「うおっ…何だかあぶなっかしいAM…」
時音「マ改造武器の件もあるからマリオン博士に調整してもらってるの。」
ショウコ「時音ちゃん、お兄さんはどうしたの?」
時音「お兄ちゃん達は別任務で地球に居るの…何の任務かは聞いてないけど…」
かなめ「時音ちゃんも苦労してるわね…」
時音「別に気にしてないよ…PTやAMのテストパイロットやるって決めたのも私だし…それに…」
かなめ「それに?」
時音「お父さん達や伯父さん達が育児放棄しすぎなの!すぐに捕まっちゃうし!見つかったらまだどっかに消えちゃうし…む。」
かなめ(典型的な非行児初期になりそう…)
・
263
:
疾風
:2010/08/28(土) 02:46:57 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
話し合いの最中に突如振動と共に爆発音が響く…
ブリット「な、何だ!?」
時音「…っ!」
クスハ「時音ちゃん、どうしたの!」
時音「何、この感じ…人間じゃないのが居る?」
イルイ「…何にも無い空っぽな感じもする。」
二人の強力な念動力が襲った相手の正体を感知する…
そしてその反応の大元が現れた…
紅牙「居たよ、兄さん…」
蒼牙「…」
宗介「お前達は!?」
かなめ「やっぱり、蒼牙さんと紅牙さん…」
クルツ「宗介、かなめちゃん、奴らがあの言っていた…」
かなめ「そう…Dボゥイさんとシンヤさん瓜二つの…」
紅牙「ま、正確には僕達は別世界での彼らなんだけどね…」
蒼牙「……奴らは俺達の手中に落ちた。」
紅牙「そ、今は僕らの飼い犬になってるよ…」
レイン「そんな……」
クスハ「飼い犬だなんて…」
タスク「本当に瓜二つ…てか似過ぎだろ!?」
蒼牙「どうであれ…お前達は当主の主催した消去者のゲームに負けた…」
紅牙「修羅の連中のせいで1対6…別に良いけど…どう考えたってそっちの負けだったしね…」
レオナ「修羅…と、言う事はアラド達が襲撃された時に修羅の援護で負けた…」
紅牙「…こんな事なら最初からアニマスピリチュアをとっとと潰せば良かったよ。」
クスハ「…まさかバサラさんの事?」
蒼牙「…戯言は終りだ。」
左手に蒼い光を集約させて湾曲上に放つ…
光が当たった場所からは氷の壁が出来て仲間達と分断させられてしまう…
蒼牙「戦う意思があるならば外で決着をつけよう…」
紅牙「ま、こっちに居る人間には僕と鬼ごっこしてもらうけどね…」
・
264
:
疾風
:2010/08/28(土) 03:22:04 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
蒼牙「程々にしておけ…」
紅牙「ちょっとはね……まさか僕好みの人間が居るとは思わなかったけど…」
襲う視線でクルーゾを見る…
クルーゾ「う…」
マオ「…ベン、まさかだと思うけど」
クルツ「…まさかのゲイ野郎に惚れられたみたいだぜ。」
クルーゾ「………軍曹。」
宗介「何でしょう?」
クルーゾ「悪いがアレを使わせてもらうぞ……」
宗介「解りました…」
かなめ「宗介…アンタまさか…またボン太君を…」
宗介「ああ…もしやと思い、一緒に持ってきて正解だった…」
かなめ「アンタはね…」
紅牙「1分、待ってあげるよ…ゴールは格納庫ね。」
マオ「…相手はもう準備万端のようね。」
クスハ「大丈夫ですか、レインさん!」
レイン「私の事は気にしないで早く格納庫へ!」
先程の氷の壁の外側に取り残されてしまったレイン…
・
265
:
疾風
:2010/08/30(月) 01:05:32 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
紅牙「…人の心配してると痛い目見るよ?」
指を鳴らし、お手玉サイズの火球を宗介達に飛ばす…
クルツ「熱っつ!?」
紅牙「早く逃げないと黒コゲだよ?」
マオ「…仕方が無いね、皆逃げるよ!」
クスハ「待ってください、まだレインさんが!」
レイン「私は反対側のドアから逃げられるわ…貴方達も早く逃げて!」
クスハ「…解りました、気をつけて下さい!」
凍っていない正面ドアから格納庫に向かって全員避難する…
その後を追う紅牙…
そして取り残されたレイン…
彼女の言葉は偽りであった…
仲間を逃がす為の…
蒼牙「安心しろ、お前を襲うつもりはない…たかが人間一人では面白みも無い…」
レイン「…一体、どう言うつもりなの。」
蒼牙「しばらくそこで待っていろ、お前に遭いたい奴が居る…」
氷の壁に囚われたレインを放置し弟の後を追う…
・
266
:
疾風
:2010/09/08(水) 15:32:03 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
レイン「私に会いたいって…一体…誰なの…」
???「下がれ、レイン…!」
懐かしい声と共に自分の壁となっていた氷壁が崩される…
氷壁が崩れるのと同時に現れた人影…
レイン「ドモン…貴方なの?」
???「レイン、俺が俺でなければ誰になるんだ?」
懐かしい声と懐かしい姿…
先程の蒼牙の話した『遭いたい』と言っていた人物に該当していると推測した…
レイン「ドモン、どうして…貴方が消去者に…居なくなった間に何があったの?」
???「レイン、もしも…もしも今までの戦いが仕組まれていたもの…そう思ったらお前はどうする?」
レイン「仕組まれていたもの…?」
???「俺は真実が知りたかった……そして消去者に入った…それが仲間を裏切る事になっても…」
レイン「何が貴方を変えてしまったの…仕組まれていたって一体…」
???「それを知る事は…消去者に加担する事になる……それでも真実を知りたいか?」
レイン「私は……」
???「迷うのは無理も無い……俺も消去者がしてきた事を許す事は出来ない…」
レイン「だったら…」
???「それでも…俺は真実が知りたかった…何故、俺達は戦いあわなければならなかったのか…?」
レイン「…」
???「……そろそろ出てきたらどうだ?」
・
267
:
疾風
:2010/09/11(土) 22:30:49 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
ロム「いつから気づいていた…?」
???「最初からだ……俺が気づかないとでも思ったのか?」
ロム「そうだな…だが、お前が本物のドモンでは無い事は気配から解る…」
???「…でしょうね。」
レイン「どう言う事?」
ロム「レインさん、今から3日前にドモンと瓜二つの存在がMXアースのシャッフル同盟と交戦した…」
レイン「え?」
ロム「それが…ここに居るドモン…いや、聖牙…そう名乗っていたそうだな…」
聖牙「……やはり、あの時名乗って置くべきではなかったようですね。」
本性を表しいつもの敬語口調に戻る…
聖牙「始めまして、ロム・ストール、レイン・ミカムラ……」
服装も通常の白を基調とした短丈のコートと黒のスーツ姿に戻る…
聖牙「自分は消去者の一人、聖牙……そして錬金術を粋を集めて創られしホムンクルスです…」
自身の名とその正体を明かす…
その顔は哀しい表情でもあった…
・
268
:
疾風
:2010/09/20(月) 22:30:47 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
レイン「ホムンクルスって…それに錬金術…」
聖牙「デュミナスの生み出したテクニティ・バイタスとは違い、僕は古代錬金術によって死体より記憶を維持したまま蘇生した存在…」
ロム「つまり、死ぬ前の記憶を持ったまま甦ったと言う訳か…」
聖牙「…貴方達の身近にも似た前例がある筈と思いますが?」
ロム「藤岡の事か…」
聖牙「正解です、ただ彼女は別系統で蘇生した存在ですけどね…」
レイン「貴方の目的は何?どうしてドモンと同じ姿で…」
聖牙「僕が別世界におけるドモン・カッシュだからですよ……」
ロム「たしかに在りえる話だ…平行世界と呼ばれる世界がある様に同一人物が居てもおかしくは無い…」
聖牙「少々話が過ぎましたね……ここで貴方と戦うのも一興ですが……僕には仕事がありますから…」
話の最中に爆発と思われる振動が起きる…
激しい揺れと共に床が激しく揺れる…
レイン「あっ…!?」
ロム「レインさん!?」
聖牙「っ……!」
室内の天井から落下してきた破損物から聖牙は覆いかぶさる様にレインを庇った…
敵であるのにも関わらず…
聖牙「紅牙の仕業か…施設の破壊は命令の内に入っていないと言うのに…」
レイン「っ…」
聖牙「……無事ですか?」
レイン「あ…ありがとう……」
聖牙「………」
レインは庇ってくれた聖牙の胸部分が丁度肩に当たっており違和感を覚える…
レイン「貴方……もしかして?」
聖牙「………っ!?」
何かを悟られてしまい、レインから急いで離れる…
ロム「レインさん、無事ですか!?」
レイン「私は大丈夫、それよりも彼は……」
聖牙「そろそろお暇させていただきます………仲間が仕上げに入った様なので…」
ロム「何だと!」
聖牙「ここから始まるのですよ……我々消去者の勝利が確定する戦神界への最終作戦が…」
・
269
:
疾風
:2010/10/09(土) 23:00:06 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
その頃…
=???=
賢治「彼女の歌で全てが終わりますね…当主。」
黒曜「……あの女暴君はさぞや悔しがるだろう。」
賢治「そうですね……」
彼女…
シャルムがαアースに位置する異世界連合政府の本部上空で…
古代用語を用いた詩を奏でる映像を見物していた…
それは幻想的で全てが眠りと言う静寂へと向かう言葉が載せられた詩…
その詩が歌い終えた時…
戦神界は静寂に満ちて行った…
この日を持って異世界連合軍は消去者に敗北し…
消去者の新世界に対する侵略が始まった…
=終=
270
:
ゆっくりななし種
:2010/10/09(土) 23:13:58 HOST:p2203-ipbf505okidate.aomori.ocn.ne.jp
=神界=
禍津「・・・ようやく、私たちの闇黒の時代が今、始まる。」
黒い雲から現れた男
イシター「…アナタは!?」
禍津「私の名は禍津真。かつては日の国を治めていた神だった者。」
イシター「天照大神から覗っていましたが…会うのは初めてでしたね…」
禍津「・・・・あの太陽神に会いましたか。忌々しきあの女神に。」
目を細めて言う
ワルキューレ「イシター様、下がってください。」
イシターの前に現れ禍津に剣を向ける。
???「力ずくで乗っ取ればよい話。そのため、我を呼んだのであろう?」
黒い雷から全身黒い鎧を身に纏い顔も仮面を装着されて目の部分から血の様な眼光を放っている
ワルキューレ「何者ですか!?」
バロウズ「我の名は獄君主バロウズ・デモニクル。偉大なる王の名を魂に刻め」
大剣を取り出し構える
イシター「自己紹介が遅れましたね…私はイシター…この神界の現当主です…」
禍津「単刀直入に言いましょう・・・・神々の国を明け渡しなさい。」
イシター「それはできません…天照様からこの世界の治安を任されています…どうかお引取りを…」
禍津「あの忌々しき神に従っていると言うのか・・・・
我ら国津の神々を追放し、今は国を治めているあの神に・・・・」>
イシター「どう言う事ですか?
・・・天照様は貴方方は世界を滅ぼそうとした悪神とお聞きしていますが・・・・・」
禍津「世界を滅ぼす?
あの女を含めて天津の神々は我らが治めていた日の国を横取りし、
そして、私を含めた国津の神々は反逆という無実の罪を押しつけられたのだ!!」
普段冷静な彼とはお前無いほど怒鳴り散らした
禍津「故に、私は誓った!!あの母なる大地をこの手で取り戻し、天津の神々どもにはそれ以上の痛みと苦しみを与えてやろうと!!」>
イシター「そんな…ですが、現に貴方方はクトゥルーの神々と手を結んで…」
皐月『だから…?』
幻影で現れる
皐月『禍津さん、その人達はね…私がヨグ・ソトースの子孫って理由で運命を書き換えて早死する様にしたのよ…』
イシター「…」
禍津「法の神どもが実に考える恐ろしい手ですね。女神さま?貴様の方が大罪を犯しているではないですか!!」>
皐月『貴方達の様な偽善神なんて……禍津さん、アナタの恨みと私達の憎しみを糧に彼女達に鉄槌を…』
悲しみの表情で幻影が消える
271
:
シシン
:2010/10/09(土) 23:14:46 HOST:p2203-ipbf505okidate.aomori.ocn.ne.jp
(上のは私のです。なんだか名前間違いをしました。すみません。)
禍津「・・・・貴方に言われずとも、この刻をどれほど待っていた事か・・・・」>
イシター「天照様がそんな事を……」
ワルキューレ「イシター様!?」
力を失い地に伏せる
バロウズ「小娘、お前の相手は我だ」
ブォンと大剣を振り下ろす
ワルキューレ(力が入らない……)
大剣を止めるもなぎ倒されてしまう…
禍津「哀れな者ですねぇ?偉大なる女神イシターが地に伏せているとは?」
髪を掴んで顔と顔を合わせる
イシター「ううっ…」
ワルキューレ「イシター様!」
バロウズ「・・・・・・・」
片手でワルキューレの腕を掴む
ワルキューレ「っ!?」
禍津「それと・・・私の友のバロウズもかつて神々では戦神として崇められていましたが・・・・
貴様ら法の神どもはバロウズの力を恐れて彼を殺害したのも覚えていますか?」
イシター「戦神達はいずれ力に溺れると…天照様の命令で…」
禍津「そうだ・・・その理由でバロウズは神ではなく悪魔として都合のいい様にしたんですよね!!?」
引っ叩く
イシター「…」
口の中が切れ血が滲み出す
禍津「貴様ら、法の神々どもはいずれ王座を奪われる事を恐れ、
正義の名のもとに追放。正義の名のもとに殺害。
・・・・・貴様らの方が余程の悪魔ではないですか!!!」
憤怒の表情でイシターを睨む
イシター「あの頃の私はまだ幼く……天照様の命令に従う事しか…」
謝罪のつもりで涙がにじみ出る…
禍津「・・・・・・涙でどうにかなると思いですか?神様なら私を殺して見るがいい!!」>
イシター「私には…私には…出来ない…」
禍津「・・・・・バロウズ」
バロウズ「・・・・・・承知」
大剣がワルキューレの首に近づけてギリギリに止める
イシター「何を!?」
禍津「再度問う、神々の国を明け渡すか、あの小娘を見殺しにするか・・・・」>
イシター「…………解りました、この国を明け渡します。」
ワルキューレ「駄目です、イシター様!」
禍津「賢い選択ですね・・・・貴女とあの小娘は生かしてあげましょう。」>
イシター「……私はどうなっても構いません…どうか彼女とこの世界の人々の命だけは…!」
必死に懇願する
禍津「それは、貴女と彼女の態度次第ですね・・・・ですが、人々が反乱した場合は殺すということをお忘れなく」>
イシター「ワルキューレ、今は耐えてください…どうか…」
ワルキューレ「…………はい。」
禍津「バロウズ!!」
バロウズ「・・・・・・・・」
大剣を天に指すと黒い雲が現れて悪魔たちが雪崩れ込んでくる。>
バロウズ「・・・・今こそ我らは、かつての栄光を取り戻さん・・・・」
赤き眼が光り、神界は白から黒へと染まっていく
禍津「フフフフ・・・・アーッハッハッハッハッハッハッ!!!」
禍津の笑い声が神界に響き渡る
イシター(皐月……アナタに悲しみを捨ててとは言いません…どうかこの世界を…)
無言のまま祈りを捧げる…
272
:
疾風
:2010/10/16(土) 22:46:17 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=エピローグ・仮面の女=
消去者の戦神界侵略開始より約1週間後…
****
<機械界・地球北米エリア>
=イレギュラーハンター本部=
司令室の指令台の前に立つ4人の人…
いや、正確には魔族と言った方がいいだろう…
シグナス「それでは君達は…」
???「自己紹介がまだでしたね、私はペルソナ・レディ…後ろの3人は右から…」
剛牙「俺は剛牙だ、お嬢の見に何かあったらアンタらを訪ねて欲しいと頼まれていたんでね…」
煉牙「私は煉牙…暁の砂漠の族長を勤めている…」
ペルソナ「最後の彼は鏡牙、忍の性で無口なの…」
鏡牙「…」
シグナス「私はシグナス、藤岡…彼女の協力者だ…」
ペルソナ「早速ですが、緊急事態です……消去者が本格的に活動を始めました…」
シグナス「…!」
ペルソナ「私はマスターの最後の記憶を元に初期契約メンバーと合流し…ここに訪れました…」
剛牙「こいつは特殊でな…お嬢の記憶のバックアップと俺達に対する臨時の指揮権を任されている…」
ペルソナ「実際はマスターの記憶やその時の感覚のリンクを強制受信するだけですけどね…」
鏡牙「…」
ペルソナ「本題に入りましょう……消去者の侵略によりこの世界もいずれ狙われるでしょう…」
シグナス「…それで我々に何をしろと?」
ペルソナ「マスターの捜索…そして消去者打倒に今一度加わって欲しいのです…」
シグナス「今一度?…」
ペルソナ「失礼、私は時折マスターの感情を…意志を受けやすく自分でも良く解らない事を話すんです…」
煉牙「…とにかく、マスターの命令で貴様達を保護しろと言う命令も受けている。」
剛牙「使える連中を全員かき集めてある場所まで来てもらうぜ…」
シグナス「…ある場所だと?」
ペルソナ「行きましょう…マスターより託された世界を渡る戦艦の眠る場所へ…」
・
273
:
白銀の光
:2010/11/12(金) 22:49:36 HOST:p0183-ipad01miyazaki.miyazaki.ocn.ne.jp
久しぶりです
なにやらサイトが閉鎖したらしくどうしていいのかわかりません
もしもサイトのHPが変わったのなら誰かこの掲示板に
書き込んでください
お願いいたします
274
:
シシン
:2010/11/14(日) 23:01:34 HOST:p3058-ipbf301okidate.aomori.ocn.ne.jp
白銀さん
「ttp://www13.atwiki.jp/aousagi/pages/15.html」
↑のサイトに行けばチャットへ行けます
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