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裏アンソロジースレ

1藍三郎:2006/09/04(月) 23:01:17 HOST:softbank219060041115.bbtec.net

基本的には荒らし以外なら何でもありのアンソロジースレッド。
当然、リレーに出てない作品だろうと全然OK。

その時の気分で思いついたネタを書いたり、
オリキャラ学園にキャラを出すための中継地点としてみたり(ぉ
好きなように利用しちゃってください。

354蒼ウサギ:2011/04/07(木) 21:53:40 HOST:i121-118-99-101.s10.a033.ap.plala.or.jp
◆突発企画!「SS祭り」 ◆テーマ『ミスコン』 ★『#1 みすこん!』


「昔さぁ、ドラえもんに『三月の雪』っていうタイトルがあったわけよ。これがまたちょっと良い話なんだけどさ。
 実際、三月にもなって雪降ったら寒くね? 実際、雪降らなくても寒いしよ。もう、早朝とか夜と最悪だぜ」
「お前、誰に向かって言ってるわけ」
「まぁ、なんだ。こういう寒い時にはやっぱりアレだろ」
「アレ、とは?」
「アレ、といったら、アレしかないじゃないか!」

 以上、レイドとハヅキのAHOな会話をしていたらその二人の背後に忍び寄る影があった。


§


レイド「さーて、お集まりの変態紳士淑女諸君! JPY! って、って、オイ!
    石投げるな! 卵投げるな! 卵はせめて固ゆでしたものを投げろ! 三秒ルール適用で後でオレが食す」
マイ「あ、やっぱ食べるんだ」
カズキ「(突っ込むとこそこじゃねぇぇええ!!)」
テン「(あと、『JPY』っていう時点でかなり上級者向けすぎて突っ込みづらいわ! )」

 ※JPYとはジューシーポーリーイェイ(Juicy Party Yey)という上級者向け挨拶である。

レイド「では、始める前にこの企画のスポンサーを惜しくも予選敗退してしまったマリアちゃんに読んでもらおう」
マリア「あ、はい。この企画は、暮らしに防災をハウスネンス社(注:G・Kの隠れ蓑となっている救助用具の産業会社)。
    聖皇団。ゼノマスターズ。統一国連軍。グール・レギオン。Darkness Of Hunt Team。全ての萌えに優しさを♪鹿山研究所。
    DIM。LUST。特殊遊撃戦隊「レイヴン」。メルディアナ会長。
    バンダイナム――」

 待てええええぇぇぇぇぇぇえええ!!
 という、声が会場内に響き渡った合図でここに以上の提供で行われることになりました。お許しください。
 と、その前に。一つお知らせがございます。

カズキ「(さて、どこから突っ込んだらいい? オレにはわからないよ)」
テン「(提供のアレもそうだが、とりあえず今のオレ達の状況だろこの場合)」
ハヅキ「(だよなぁ……くっそ、レイドめぇ。盟友のオレを裏切ってこんな仕打ちを……)」

 審査員は多数参加しているが、“何故か”この三人だけは他の審査員席とは違っていた。
 まず、両手両足が鎖で繋がれている。
 そして、豪奢な椅子に身体を固定され全身をこれまた鎖で縛りつけられている。
 極めつけは口をガムテープで塞がれている。
 少しの声は通る、すなわち三人同士でなら会話できるが他の審査員からは10mほど離れた状態なので声を張ろうにもガムテープが邪魔をしてしまう。
 拷問? 罰ゲーム? いえ、特別席です。(メルディアナ談)

ハヅキ「(誰かこの状況に気づいてくれ! てか、もう気づいてるだろ!)」
テン「(お嬢は参加者の方だから……ハハ、無理か)」
カズキ「(おい! 姉さん! テンちゃんのモフモフは正義かもしれないが……てか、あんたはそのテンちゃんを膝に乗っけて、
     何アリサとマイの談笑を生唾を啜りながら眺めてんだコラァ! 頼むからちょっとこっち見てくれ! いや、恋愛的な意味じゃなくて!
     オレ達のツッコミは司会者には届かないから、アンタからこのオレ達の状況を見て突っ込んでくれ! 届け、このシンパシー!)」

 だが、彼らの想いは儚く虚しい。
 誰も三人が必死にもんどりうっていることに気付くことなく横繋ぎにされたテーブルでの隣人同士の談笑を楽しんでいる。

355蒼ウサギ:2011/04/07(木) 21:54:18 HOST:i121-118-99-101.s10.a033.ap.plala.or.jp
レイド「それでは文字数…もとい、時間も限られているのでさっそくこのミスコンの予選にあたる、とある審査を通過した人達を順に紹介していこう。
    まずはエントリーナンバー…」
累「あ、一ついいですか?」

 軽く挙手をする累に、三人の目が輝いた。
 さながら、天使。三人にとって累が自らを救ってくれるほど光り輝いて見える。

累「予選って、なんだったんですか?」

 希望の光が瞬く間に散った瞬間だった。

レイド「いい質問だね。予選とはすなわち、この『ミスカウター』を使用して、参加者の“戦闘力”図ったんだよ。
    みんなのテーブルにも一つずつ配られているはずだよ」

 レイドが取りだしたのは、七つのボールを集めればどんな願いでも叶える龍が出てくる漫画に出てくるそれらしき有名なアイテムに非常に酷似した代物だった。
 そして、それは確かに他の審査員、並びにハヅキ、テン、カズキのテーブルにも置かれている。そして謎の黒服の男たちが突然現れて強制的に装着させていった。

レイド「ミスコンといえど、順位を決めるには個人の趣向がどうしても入ってしまう。ましてや黄金比とか、そんなのもうどうでもよくね? って感じで導入されたのが
    この『ミスカウター』装着すると同時に脳波から個人の趣向を読み取って分析し、対象を見て“戦闘力”を図っていくというものだ」
悠騎「……よくわかんねぇよ」
レイド「まぁ、百聞は一見に如かず。……とりあえず、マイちゃん。悪いけど前に出てくれるかい?」
マイ「うん、いいよー!」
ルナ「ちょっと、レイド。マイちゃんは私とおしゃべりしてる最中なんですけど?」

 不機嫌に抗議するルナを余所に、マイはとっととステージに上がっていく。
 ちなみにルナの膝の上でまったりしていたテンちゃんが

 『しゃべってないよ〜。ずっと眺めていただけ〜』

 という丸っこい字で書かれていたのは見て見ぬふりをしておいた。主にルナの名誉のためにも。

マイ「んで、何するの?」
レイド「このマイちゃん。人によってはこのミスコンに出ていてもおかしくないだろう。だが、彼女は予選でやってはならない一発芸をやってしまった。
    それじゃ、アレをもう一回やってくれるかな?」
マイ「OK〜!」

 即答かい! と、突っ込んだ者は、彼女の心に潜む芸人魂というものを理解していない。※芸人では、ありません。

マイ「おほん、それでは。いきます。
   ……合点承知のスケスケ(スカートチラリ)セクシー♪(ウィンクでセクシーポーズで決め)※中村○里子さん、お許しください」

 し〜〜〜〜ん。

マリア「あはは……可愛いんだけど……」
皇鬼「戦闘力たったの5か……ゴミめ」
マイ「……ガーン」
シルヴィ「ま、マイらしくないわね。素直に大食いでもしとけば……あ、でもダメかも」
マイ「ガーン×2」
シャオ「所詮、ガキんちょだな」
マイ「ガーン×3」

 マイ、崩れ落ちる。

レイド「とまぁ、こんな風にだ。彼女のように見てくれは可愛いけど、無理にアダルティーな面をアピールしたところが今回の敗因だったわけだ」
Dr.鹿山「いや、待ちたまえよ。スタージェンくん」
レイド「……あん?」

 眼鏡をギラリと光らせ蠢くような声で彼は言い放った。

Dr.鹿山「私の『ミスカウター』では今のアピールで、30000を超えたぞ! スポンサー権限において彼女を敗者復活に―――」
深雪&玲於奈「おどれは審査員失格じゃぁぁぁあああ!!(よぉぉぉぉぉぉおおお!!)」

 あべし、ぶべら、と共にDr.鹿山は、血肉塊と化して審査員席から放り投げ出された。

玲於奈「全く、あんな奴がいたら権限の名を振りかざして参加者を無限に増やすだけよ」
深雪「そうそう。待機しといて正解だったわ」

 深雪の木刀と玲於奈の拳にそれぞれ鮮血がついているのは、あえて誰も突っ込もうとはしない。
 突っ込んだら負けだと思っている空気がすでにこの場を支配していた!

レイド「とまぁ、デモンストレーションはこのくらいにして、さっそく本番いってみよう! エントリーナンバー1番!
    そのボディG級! シルヴィア・ノーラン!」
ハヅキ「(なにっ!?)」
テン&カズキ「(何か開眼したーっ!?)」

356蒼ウサギ:2011/04/07(木) 21:55:04 HOST:i121-118-99-101.s10.a033.ap.plala.or.jp
 シルヴィア及びシルヴィの名前に否応なしに反応してしまうのがこの男、ハヅキである。

シルヴィ「ったく、めんどいわね〜。マイやアンジェラが勝手に応募するからぁ」
レイド「では、まずシルヴィア・ノラーンこと、シルヴィさんに今の意気込みとスリーサイズ、後、今夜一緒にオレと大人の騎馬―――(うぼぁ!」

 諸事情により、最後の台詞はシルヴィさんの鋭い鉄拳によって顔面ごと圧殺されました。

シルヴィ「で、これからここで何やればいいの? 水着審査とかだったら即帰るけど?」
レイド「え〜っと、項目にはそれはあったんだけど、そんな鋭利な刃物を喉元に突きつけられたので即中止します。ハイ」

 その哀れな姿を見て、誰も同情する者はいなかったという。

レイド「え〜っと、そんじゃあ、何か特技なんかをしてもらいましょう。それで審査員の人達にミスカウターで判定してもらおうってことで」
シルヴィ「んまぁ、それくらいならいいわ」

 と、徐に取り出したのは中華鍋。
 そしてバッと服を戦隊ヒーローの如く華麗に脱いだと思えば、チャイナドレスが露わとなった。
 どうしてそうなったかは、訊かないお約束である。下手に解説したり、追求するとややこしくなったり、お子様の夢をブチ壊しそうなので割愛。
 とにかく大事なのは、その場のノリとカッコ良さがあればいいのである。

レイド「おっと、まさかシルヴィさん。オレに愛の手料理を―――(くぎゅ!!」

 レイドのコメントは鉄の中華鍋によって脳天から見事に粉砕されました。

シルヴィ「とりあえず、麻婆豆腐を作るわ。剣舞とか見せても面白みないでしょ?」

 妖艶な笑み零してますが、審査員の大多数が知っている。

 『剣舞の方が良かったと!』

 にも、関わらずいつも間にか周到に準備されていたキッチンで調理を始めるシルヴィ。
 まるで最初から料理がされることを想定されているかのようなステージだ。

鈴童「まぁ、主催者がアイツだもんなぁ。仕方ないか。つーか、あんなクソ辛いの誰が食うんだ?」
れお「( ..)φメモメモ」
鈴童「……なにやってんだ?」
れお「ふふん〜ん、なんでもないっすよ〜♪ ささ、シルヴィさんの奮闘ぶりを刮目して見るっすよ〜」

 意味深な動作と含みを見せつつも、れおは例のあのノートをひっそりと懐へと忍ばせるのであった。
 そして、シルヴィの料理は佳境に入っていく。
 四川料理らしく赤いです。本当に赤いです。なんかもう、赤いの越えて真紅とかそういったレベルです。
 決して、第五ドールの方ではなく、といっても、稲妻でもありません。
 もはや通常の三倍どころの話ではありません。まさに四川料理がトランザムした感じDEATH。

ミック「……まずい、あれはオレが食って三日三晩熱に浮かされたカタチにほぼ近い」
ナユ「なんとぉーーーっ!?」

 華麗に舞い散る赤い汁。迸る豆腐。材料が余ったのか、坦々麺でも作る気だろう、麺が踊る。

マリア「か、辛い匂いがここまで!」
エイジ「……マリアのもヤベェけどよ、これも中々……」 
マリア「何か言った?」
エイジ「別に何も」

 そんなこんなで出来上がった、麻婆豆腐と坦々麺。
 熱いうちに召し上がれ♪

レイド「では、これを誰に食べてもらうかですが……」
マイ「え? 全員分は食べられないの〜?」

 食いたいんかい!? という、審査員ほとんどの心のツッコミがマイに向けられた。
 さすが食う意地はっているキャラだけあるのか、それとも芸人魂なのか。

レイド「いやいや、残念ながら食べられるのは一人だけ。君達は今までの作る過程においてのシルヴィさんの魅力をミスカウターで図ってくれ。
    っで、この料理はと……」

 レイドがアシスタントであるライオン――ではなく、クレオパトラ・ダンディ三世にとある巨大なサイコロを持ってきてもらった。
 有名なカラフルで文字が書かれているサイコロである。

レイド「このサイコロをこのダンディに降ってもらい、出た人の名前がこの料理を、後はおいしく食べましたってな感じで処ぶ――もとい、感想のコメントを
    頂いて更なるミスカウターでのポイントを上乗せさせてもらいます」

 処分と言いそうになって、シルヴィの目に殺意が湧いたのを悟ってとっさに訂正していなければレイドは即死だった。

レイド「では、ダンディ、よろしく〜♪」
ダンディ「では、イクわよ〜♪ 何が出るかな〜♪ ハヅキ出るかな〜♪」
テン&カズキ「(指名!?)」

 まるでその歌に呼応したかのようにハヅキの目が出てきた。なお、ダンディが途中で時を止めてあえてハヅキの目で止めたりなんて勘繰りはしない方がいい。
 ……不正はなかった。

357蒼ウサギ:2011/04/07(木) 21:56:45 HOST:i121-118-99-101.s10.a033.ap.plala.or.jp
ハヅキ「(よしっ! きた!)」
テン「(喜ぶのか!?)」
カズキ「(ダメだ、この人、早くなんとかしないと!?)」

 腕の鎖とガムテープが外される中、ハヅキの前に置かれる殺人的辛さを秘めた二つの料理。
 レイドの「いざ、実食」という声の元にハヅキは、箸に手をつける。

ハヅキ「シルヴィさん……オレはあなたの料理で死にはしないよ……」

 まずは坦々麺をすすり、続いて麻婆豆腐に一気に飲み干す。
 誰もが感嘆の声を上げる中、ハヅキの我慢ゲージはすでに天元突破。

ハヅキ「……全く、良い人生であった! 我が生涯に一片の悔いな………(ぐふぅ」

 ハヅキが真っ白に燃え尽きた瞬間だった。
 テンとカズキは、心の中で静かに黙とうを捧げるのであった。※死んでません。

ミック「良く頑張った、と称えておこう」
マイ「ハヅキちゃん、きっと大往生だったと思うよ」
悠騎「いやいや、勝手に殺すなよ」
累「ワンピ○スと北斗○拳の合わせ技ですか。……戦闘力マイナス300ってとこですかね」

 あんたはどこにミスカウターを使ってんだ、というツッコミは受け付けません。
 そんなこんなでシルヴィア・ノーランのアピールタイムは終了した。
 そして、カズキとテンはここであることに気づいてしまう。

テン「(おい、カズキ。アレ見ろよ。あのサイコロ……あれって、オレ達三人の名前しか書いてないぜ!)」
カズキ「(マジかよ……って、ことは何? 特別審査員って、こういうことを受ける役割?)」
テン「(いや、正確には、6つある内の3つにオレ達の名前が書かれてあった。……だが、他の3つは『自由』ってあったぞ?)」
カズキ「(ってことは…どういうことだってばよ?)」
テン「(いきなり、うずまきになるんじゃねぇ! いいか、恐らくあれはオレ達の生命線だと思った方がいい。少なくとも『自由』って書いてあるってことは
    オレ達に当たるわけじゃあない。上手くいけば、あれは特別審査員という役割ならではの権利だとオレは思う)」
カズキ「(お前、天才か! んまぁ、確信がつけない以上、期待はできないがなぁ)」

 なにせ、主催者があの人だし!
 という不安が常に二人の付きまとっていた。

レイド「ではでは、この調子で次に言ってみましょう。エントリーナンバー2。ツンデレお嬢様は正義! ただし美少女に限る! フィーネ・ルーンライト!」

 瞬間、チュインという狙撃音が響いて、ステージ上にいるレイドの足先1cm前へと弾丸が撃ち込まれた。

フィーネ「この銃の照準が0.0025mズレていたのは、あなたにとって幸運でしたね」

 ミスコンの約300m上空からパラシュートで降下しながら彼女は一人ごちていた。それも本気の舌打ち付きで。

レイド「司会者に当てる気だったんかい!? でも、オレはそんな君でも一生愛せる覚悟がある! さぁ、今宵、オレと大人の階段を上ろう! 君はまだシンデレ――」

 ガチャ、と次の弾が装填される音が聞こえたのでレイドは、そこで名曲を織り交ぜてしまった発言を呑んだ。
 ほどなくして、フィーネがステージ上に降りてくる。

ナユ「無駄に登場の仕方が凄いんだけど!?」
フィーネ「軍人たるもの、これくらいできなくてどうします」
悠騎「お前は、どこの執事だよ!?」
レイド「パロディ上等! ネタの祭典ぐらいハジけなきゃね☆」
悠騎「お前は作者共々全身が弾けろや」

 はい、このままツッコミ続けると無駄に文章が長くなって読者にも飽きられるからさっさと次に行きましょう。
 そこ、モニター越しに上手く流したとか言わないの!

レイド「では、フィーネ嬢はどんな特技を見せてくれるのでしょうか?」
フィーネ「狙撃です(即答」

 ですよねー、とこの時、誰もが思った。

レイド「じゃあ、さっきのあれがアピールってことでいいのかな?」
フィーネ「……だ、誰がそんなこと言いましたか!?( 〃Д〃)
     あれは単なるデモンストレーションというのがあなたには分からないのですか?」
レイド「ツンデレgj !Σd(−−☆ っで、本番はなにやってくれるわけ?」
フィーネ「そうですね……殿方の頭の上にピーナッツを置いて300ヤード(約270m)からの狙撃というのもありきたりで面白くありませんが……」
テン「(お嬢ー! なんで殿方オンリー!?)」
カズキ「(しかもピーナッツって、完全に弾丸が頭に擦れるレベルじゃねーか!?)」
フィーネ「なのでこれは止めて……」
カズキ「(なんだ違うのか……)」
テン「(さすがのお嬢でもその芸当は無理だよなぁ〜)」

 から笑いする中でフィーネが告げたアピールタイムでやることは……。

358蒼ウサギ:2011/04/07(木) 21:57:39 HOST:i121-118-99-101.s10.a033.ap.plala.or.jp
フィーネ「狙撃で岩を破壊することに挑戦したいと思います。なので何方かあそこの特別審査員の席に岩を放り込んでください」
テン&カズキ「(オレ達の安堵感を返せコノヤローッ!)」

 特別審査員に安息の時は、許されない。これがスパロボ∞の掟であり、鉄板である。

フィーネ「安心してください。頭上に落ちる前に粉々に破壊しますから」
テン「(いや、バズーカとかそういうのなら分かるけど、お嬢の持ってるのそれ、ただの狙撃用ライフルだからね。しかも連射できないからねアレ)」
カズキ「(待てよ。もしもだ、フィーネが独自で改造させた銃なら或いは……ゴクリ)」

 固唾を呑んで見守り、そして身動きが取れないため半ば覚悟をせざるを得ない状況の二人の耳に、ダンディのダンディズム溢れた甘い声が聞こえてくる。

ダンディ「はぁ〜い、それじゃあいくわよン〜♪」

 担いでいるのは「え? これ、どこから持って来たの?」ってくらいの巨大な岩だった。
 まだ幼い尻尾の生えた少年が甲羅を担いだ仙人の修行で「この岩を動かせたら武術を教えてやる」と言われていた、あの岩とだいたい同じ大きさだ。
 もう、二人の間に声は出ない。真っ白に燃え尽きたハヅキに至っては論外だ。
 だが、この少女は不敵だった。

フィーネ「楽勝ですね。(-_- )フッ」
マイ「キャー、フィーネサーン!」

 ボトルを下げていざ射撃の構え。呼吸を整えてダンディが投擲するタイミングを見計らう。
 無駄に腰をクネクネさせて投げるのを勿体つけるダンディと、ただただ大岩がダンディの手から離れるその一瞬のみに集中するフィーネ。
 シュールながらにも、ただならぬ緊張感が会場内に漂っていた。

ダンディ「あ、そ〜れ〜♪ っと、見せかけてまだ投げないン? と見せかねて投げちゃうン? でも投げないン? ……そんなこんなで結局……
     ぶるぁあぁぁぁぁぁぁぁあぁああああ!!!!」

 もはや完全なる野郎の怒声と共に大岩が頭上どころか顔面めがけて特別審査員席へと剛速球。
 だが、フィーネはそれをちゃんと捉えていた。
 張りつめていた緊張感がピークに達し、フィーネは引き金を引く。
 ――――カチッ

フィーネ「………弾切れでした」
テン&カズキ「(結局そういうオチかーーーーい!)」

 大岩が二人の顔面に直撃した音は、何かえげつなかったと当時、現場にいた人々は語ったという。

累「でも、ご安心ください、読者の皆さま。 特別審査員の人達は特別な訓練を受けているからそっとやちょっとのことじゃくたばりやがりません。
  ですけど、真似してはいけませんよ」
テン「(真似できるってレベルじゃないんですけど(血文字))」
カズキ「(もう嫌だ。誰か助けてくれ……(血反吐))」

 そんな彼らの願いも虚しく、ミスコンは続けられる。

レイド「お次は〜。天上慈雨さんで〜す。さぁ、今回は何やら新メニューを用意してくれたとの情報が寄せられておりますよ〜!」
テン&カズキ「MA☆TTE!!」
ナユ「邪気がくる!by蒼○昇ボイス」
悠騎「言ってる場合か! っていうか、この場合、そっちじゃねぇ!」

 新メニューと聞いただけて他の審査員は10mほど下がったのは言うまでもない。
 それには気にもくれず現れた天上慈雨。やはり鉄板の料理ネタで勝負に出て来ました。
 トレイに並べられている数々の皿。そこにモザイク推奨ものの料理(?)が盛られている。

慈雨「さぁて、誰がこの料理を食せる権利を得ることができるのかしらねぇ?」
累「戦闘力5000、いえ、6万……53万―――」

 ボォン、と累のミスカウターが数値の限界に達して爆発を起こす。
 彼女にとって、それはそれ程に値する戦闘力を秘めている魅力的なものに見えてしまったのだろう。

累「数々のBC兵器を見てきましたが、これを実戦投入させると一個師団、いえ、一個艦隊をも殲滅させることも夢ではないかもしれません」
REI「確かに食物の摂取は人間の兵士にとって必要不可欠なものだからな。毒物一つで指揮系統を混乱させるのは戦術において有効ではある」
諒「お前ら根本的に何かズレてやしないか?」

 そんなこんな言っている間にダンディサイコロの目はついに『自由』という目が出ました。

レイド「おぉ〜っと、ついに出ました「自由」! フリーダム! これはですね〜」

 ざわ・・・ざわ・・・・

レイド「そこの特別審査員の人達が自由に指名権が与えられます」

 この発言に、テンとカズキは心の中でガッツポーズを決めた。
 ひとまず自分への被害は間逃れる。これだけで充分だ!

359蒼ウサギ:2011/04/07(木) 21:58:46 HOST:i121-118-99-101.s10.a033.ap.plala.or.jp
カズキ「(けど、誰にすっかなぁ……)」
テン「(……まぁ、なんだ。こういう場合、司会者に指名しておくのが無難じゃね?)」
カズキ「(それもそうだな!)」

 これまでの恨みとばかりに二人は同時に司会者であるレイドを指差した。
 ……が、それを予測していたかのように彼はカズキに不敵な目を向けていた。

レイド「一つ、言い忘れていたことがある……」
カズキ「(な、に……?)」

 張りつめられた緊張感。重苦しくなった空気が、自然と周辺の景色を闇へと変化させる。

レイド「あれを見ろ?」
カズキ「(あれ……?)」

 レイドが指を差したその先に目を配らせたその瞬間、カズキの全身に衝撃が走った。
 会場の隅で気づかれにくいが、そこに一人の少女がカズキを見つめながら立っているのだ。
 カズキは、その少女のことを良く知っている。

カズキ「(マッチ……。な、んで……そこに!?)」
レイド「実は慈雨ちゃんのあの料理、何故事前に作られていたか、わかるか? そう、彼女がアシスタントをしてくれたんだよ」

 最も、彼女は材料を切る程度しかアシスタントはしてないがな、と付け加えてレイドはほくそ笑む。

レイド「だが、仮にも彼女は、この料理のアシスタントで参加していた。誰かさんが食べるだろうと思って密かにトマトを排除していた健気さも伺える。わかるな?」
カズキ「(あ、き、聴こえる!? ま、マッチの心の声が!?)」

 それは無邪気で、どこかに隠れた欲望を必死で抑えながら囁くような声だった。

マッチ(ねぇ、カズキ。私の作った(鎌で刻んだ)オムライス……食べてね)

 カズキは察してしまった。全ては仕組まれてしまったことだと。
 材料を切っただけとはいえ、味付けは慈雨のものだ。だが、女心というものは難しいもの。自分が少しでも関わったものになら誰が食べるのか興味あるはずだ。
 特にマッチならば。(以上カズキ脳内推定)
 もはや残された選択肢は一つしかなかった。
 カズキは、黙って己の手を上げるしかなかったのだ。(ここまでのレイドとカズキのやり取り約1.9秒)

レイド「おぉ〜っと、カズキくんが手を上げたぞ〜!」

 湧きあがる歓声の中で、マッチが一人目を輝かせたのは言うまでもない。
 そしてカズキの席に瞬く間に差し出された慈雨のスペシャルメニュー(大量虐殺兵器)。
 それを前にしてカズキがとった行動は逃げも隠れもしせず、もうやけくそとばかりに皿へとダイブすることだった。

マリア「カズキくんの霊圧が……消えた」
レミリア「マリアが言うとホントにシャレに聞こえないから止めて……」

 まるで動かなくなったカズキに、誰もが勇者を見たのであった。

レイド「さて、後一人か……」
テン「(おぃ! 今、なんつった!? 後一人って……まさか……まさかこのミスコンは最初から)」
レイド「フッ、やっと気付いたか」

 レイドの目と髪が何故か赤く光る。いわゆるDEATH N○TEで使われた演出ですね、わかります。

テン「(何が……目的だ!?)」
レイド「目的……か。そんなもの、始めからないのかもしれないな。だが、あえて目的と言えるものがあるとするならば、だ。それは……」
テン「(それは……)」

 レイドの片方の口の端がつり上がった時、テンは背筋が一瞬凍りついた感触に見舞われた。

レイド「さぁ、テンさんよぉ。隣を見てみろよ……」
テン「(とな……り?)」

 テンは丁度、カズキとハヅキに挟まれている席だ。
 カズキは先ほどの料理で当然、KO状態であることは明白。そうなると、もう一つの方面。

テン「(そうか!)」

 テンは感づいたがもう遅い。
 彼が。そう、不死鳥のように甦った彼が今、不敵な笑みでテンを見据えている。

ハヅキ「言ったよなぁ、「オレは姐さんの料理じゃ死なない」ってよ?」 
テン「(しまった!?)」
レイド「くっくっくっく……」
ハヅキ「ふっふっふっふ……」

 計・画・通・り・!

360蒼ウサギ:2011/04/07(木) 21:59:22 HOST:i121-118-99-101.s10.a033.ap.plala.or.jp
テン「(くぅ…オレは、いや、オレとカズキは最初から騙されていたのか! この二人に! 何故だ!? 何でこんなことを!)」

 その時だ。ふいに後ろから一人の優しげな声がかけられる。
 景色がいつの間にか明るい世界へと引き戻された。

???「それはね……」

 振り返ってみると、そこにはこの企画の主催者が立っていた。
 そう、メルディアナ・バンディである。

メルディアナ「最近、こうやって皆でワイワイガヤガヤすることなかったでしょ?」
テン「(え……)」
メルディアナ「ま、レイドとハヅキちゃんがミスコンの話をしていた時、ちょっと思いついちゃっただけなんだけどね♪
       それでも、こんな話でも、こんな企画でも皆が少しでも熱中できるのかなぁ……って、思ってさ」

 優しく微笑みながらテンを見てそれから審査員の方へと目を向ける。

レイド「ま、そういうこった。ハヅキちゃんには手伝ってもらう役だったが、残り二人を特別審査員に選抜したのには、
    初代“ぼんくら〜ず”としての名誉があるからな」
テン「(そっか……)」

 どこか不思議な安堵感に見舞われながら、テンは空を見上げた。今日はよく晴れている。
 ふいに桜の花びらが舞うのを見て、少し気分がよくなった。
 これは、ある晴れた日の頃、誰も知らない日、誰も知る由もない場所で行われたお話である。


【完】


テン「いや、“ぼんくら〜ず”は名誉じゃねーし!」


【今度こそ本当に完】

361勇希晶:2011/04/13(水) 22:10:46 HOST:p4128-ipbfp1303fukuokachu.fukuoka.ocn.ne.jp
SS祭り用SS?「みすこん!〜地上最○篇〜」


その日は、朝から嫌な予感がした。

ふと気づけば30分も寝過してたり、パンを焼き過ぎて焦がしちゃったり。

学校では、何故か猛烈な睡魔に襲われて先生に怒られちゃうし。

極めつけは帰り道に、黒猫と白猫が同時に前を横切ったし。

一応無事に家に帰りつけた私は、玄関に見知らぬ郵便物が来ていることに気がついた。

「ん? なんだろ、これ」

何の変哲もない、白いハガキ。

宛名は姉であり世帯主でもある勇希だが、発送先はよく知っている大学のもの。

「『夢幻大学祭実行委員会 クリス・ブレイブホープ』?」

そこの大学祭実行委員会が何の用だろうか。

何気なくハガキを裏返して、アキラは目を疑った。

「『第⑨回ミス夢幻大コンテスト書類選考通過おめでとうございます』・・・」

試しに声に出して読んでみたからといって、書いてあることが変わるわけではない。

狂った炭素単結合結晶でもいれば別なのだろうが。

おぼろげながらも事の次第を把握したアキラは、外見上は冷静に。しかし内心煮えたぎった思いを重ねて居間でくつろいでいた姉へ問いかけた。

「お姉ちゃん! これいったいどういうことよ!?」

対する勇希は何を今更、という顔をしてそれがどうしたと返すもんだからさあ大喧嘩。

「勝手なことしないで」「軽い気持ちでやった。反省はしているが後悔はしていません」「私はお姉ちゃんの人形じゃない」「もう決まっちゃったんだから仕方ないでしょう」「仕方ないですまされる問題じゃない」「だまされたと思って出てみればいいじゃないですか」「恥かくだけ」「贔屓目に見ても結構いい線、いってると思うけど」「親の欲目よ、それは」「だからそれを抜きにしてもアキラは可愛いわよ」「だーかーらー!」etc...

詳細は省くとするが、結果的にいえばアキラは勇希の説得に失敗した。

物腰は柔らかそうだが、一度決めたら結構頑固になる女性(ひと)なのだ。

それを重々承知していながらも、反逆せざるを得なかったのはやはり衆目の場に、それもミスコンというある意味女性の真価が試される場所へ行きたくないという意地からだった。

アキラは、あまり自分の容姿に自信を持ってない。それに男をとっかえひっかえするのではなく、自分がただ一人愛した男性にのみ尽くしたいと願う、今時珍しい貞操感を持っていた。

つまりミスコン参加なんてもってのほかだったのだ。仮に出場するとなってもよくて予選落ち、書類選考に通るなどと考えてはいなかった。

しかし、アキラはどういう意図があったのか、ミスコンへ応募してしまってなお且つ結構乗り気の姉の説得に失敗してしまった。

つまり、大学祭のミスコンに、一般参加枠で出ることになってしまったのだった。

362勇希晶:2011/04/13(水) 22:11:23 HOST:p4128-ipbfp1303fukuokachu.fukuoka.ocn.ne.jp
そしてミスコン当日。
夢幻大学にある、ミスコン会場は異様な熱気に包まれていた。
見渡す限りの人、人、人……。
その大多数が男性であり、皆一様にデジカメやら携帯やらを弄っている。
容姿も様々であり見るからにオタクとわかるような容姿もあれば、ぱっと見イケメンに見える容姿もあり、
人種のサラダボウルとまではいかなくても、見る人が見れば『グッドカオス』とグーサインを出しているであろう様相を呈していた。
そんな中、一人の男が特設ステージの上へあがる。
『さあやってまいりました大⑨回夢幻大ミスコンテスト!』
男はマイク片手に、イベントの開始を告げる。
『司会は私レイド・スタージェンでお送りします!』
途端、

ウォォォォォォォォ!!

地鳴りのような歓声があたりを包み込んだ。
だがレイドはそれを気にすることなくプログラムを進める。
『審査委員長は謎の人物リーヴン氏! そして審査副委員長はこれまた謎の人物ミスM!』
仮面を被った銀髪の男性と、同じくサングラスをした銀髪の女性が指される。
女性の方は軽く手を振りながら応えるが、男性の方は幾分疲れているような無表情。
『まあバレバレだとは思うが、正体については禁則事項だ。いいな!」
そうレイドが前置きしたにもかかわらず、「え、でもどう見たってメrウワナニヲスルヤメrアッー!!」と正体(笑)に言及しようとした輩が、謎の黒尽くめサングラスに連行されていったりしたが特に問題はないようで、レイドにより注意事項が滔々と述べ上げられる。
『……さて前置きが長くなったが、そろそろ始めるとしようか!』
それまでざわついていた観衆が、一瞬で静まり返る。


『―――行くぞ野郎ども。メモリの貯蔵は十分か?』


【大丈夫だ、問題ない】


期せずして観衆が声をそろえ、レイドの問いかけに応える。
それに満足したのか、レイドは特設ステージから降り、
『ナイスな返事だ! さあ全選手入場!!』
――ついに大⑨回夢幻大ミスコンテストが開幕するッ!!

『ミスコンの座は私のもの、邪魔する奴は思いきり蹴るだけ! 風上月!!!』
まずトップを飾るのは夢幻大学に通う学生、風上月。
その姉御肌な性格とは逆に可愛いもの好きな一面が功を奏し、かなりの人気を誇る女性である。
“月姉ー!俺だー!結婚してくれー!!”などという歓声が上がっていることからも、その人気の高さはうかがえよう。
ちなみに双子の弟も夢幻大に在籍しており、こちらはこちらで結構な人気を誇っていたりするのだが割愛。

『自慢の脚に磨きをかけ、“紅の火竜(スカーレット・サラマンダー)”レナ・サラマンドラが帰ってきたァ!!!』
続いて登場したのは所謂不良学生のレッテルを貼られている、レナ・サラマンドラ。
一部では暴走族を丸々1つ潰しただとかいわれている、武闘派である。
が、彼女をよく知る人物からは“動物に例えるならリス”と言われている不思議な女性でもある。
また、基本的に生足であり、ストッキングなどは一切穿かないため、そのスジの人々にはタマらんのだとか。

『特に理由はないッ だが出るからには女王を撃(と)る!! フィーネ・ルーンライトが来てくれたーーー!!』
続いて三人目は、夢幻大に在籍する学長の娘、フィーネ・ルーンライト。
そのクールな美貌とは裏腹に、時折見せるドジなところがたまらないと一部の人間に絶大な人気を誇る。
が、学外の何でも屋と結婚して子供もいるという噂がちらほら流れており、過激派などは襲撃を予定しているそうな…。
最も、その何でも屋が噂の子連れでこの会場に来ているなどと、観衆はおろかフィーネですら知らない事実だったりするが。

363勇希晶:2011/04/13(水) 22:11:58 HOST:p4128-ipbfp1303fukuokachu.fukuoka.ocn.ne.jp
『私はいつでも全盛期! 出落ちなんて言わせない! インキュベーダー鈴燈純星、本名で登場だ!!!』
続いて四人目、夢幻大のトラブルメイカーこと鈴燈純星。
一応夢幻大の学生ではあるものの、噂によると何故二回生なのか不思議だと言われる位、可哀想な頭の持ち主だそうだ。
本人はペタ否定しているが、周囲がほぼ9割肯定しているので、ほぼ間違いないだろう。
トラブルメイカーという異名も相まって、マスコット的存在として周知されている。

『戦いたいからここまできたッ キャリア一切不明!!!! レイヴンに死角なし、スズリ・ミヤマだ!!!』
そして5人目。レイドの言うとおりキャリア一切不明の参加者、スズリ・ミヤマ。
病的なほど白い肌に黒髪ポニーテール、さらには何故か軍服をきているという、「どこの秋葉原だ」と言われそうな奇抜な格好をしている。
正直、何故ここにいるのかわからないが、「う、美しい……ハッ!?」とつぶやいている輩がいるあたり、需要はあるようだ。

『バーリ・トゥード(なんでもあり)ならこいつが怖い! “地獄の料理人(ヘヴンズ・ドアー)”寿慈雨!!!』
さらに6人目。夢幻大学生食堂のお手伝いさん、寿慈雨。
夢幻大学生食堂の厨房長、寿陽介の妻で、主に食器洗浄などを担当している、若奥様である。
基本的に人気は高いのだが料理の腕は最悪らしく、時折メニューに現れる『シェフのお勧めランチ(裏)』を食べた生徒は、もれなく嘔吐下痢噴血吐血血涙等の悲惨で重篤な状態になるらしい……。

『講師の仕事はどーしたッ! 魔法のバットで治すも壊すも想いのまま! シルヴィア・ノーランだ!!!』
7人目、登場したのは夢幻大学講師シルヴィア・ノーラン。
姉御と言うか兄貴肌な性格と、真摯な態度には真摯に対応する真面目な面から、同じ夢幻大学職員のメルディアナ・バックライドと人気を二分すると言われる、姉属性キラーである。
某生徒Hによれば、彼女以上の女性などいないらしいが……。
なお、彼女が主に“教育的指導”に使うバット『グラムザカード』は、詳細は伏せるが夢幻大学七不思議のひとつである。

『自分を試しに参加したッ!! 一般参加から澪珂晶!!!』
そして8人目に晶の出番が回ってきた。当然、晶は夢幻大では全く未知の存在である。・・・はずなのだが。
「誰だあの娘?」
「ご存知、ないのですか!?」
「!?」
「彼女こそ、一般参加からチャンスを掴み、ミス夢幻大への道を駆け上がっている超夢幻シンデレラ、晶ちゃんです!!」
などと熱狂的に語る蒼い兎のかぶり物をした人物がいるあたり、このミスコン会場に集った輩の情報収集力はパないというしかない。
当の晶は、緊張で顔を赤く染めていたりするのだが。

『若き女王が帰ってきたッ! 俺達は君を待っていたッッッ! 八神マリアの登場だーーーーーーーーッ!!!』
ラストの⑨人目、登場したのは前回ミスコンの座を射止めた女王、八神マリア。
清純派そのもののスレンダーな容姿に加えて、所属するバスケットサークルでもスモールフォワードを務め、チームメイトや親友兼キャプテンである紺野成美からの信頼も篤い。
そして飾らない態度と、時折見せるはにかんだ笑顔の破壊力。これで人気が出ないと言う方がおかしい。
実際、前回では二位に100票近い差をつけてミスコンの座を射止めている。

『さあ、これで全員が揃った! だがひとまずここで終了だ。……オーケーオーケー。あわてんな野郎ども。まずは10分後から、各選手のアピールタイムに入る。何か用事がある奴はその時までに済ませてこいよ!』
そのレイドの呼びかけを切欠に、一端解散となる会場。ステージの上に出てきた女性陣も、それぞれ舞台袖に引っ込んでいく。


――そして10分後、予定通りにミスコンが開催され、そこでまた一波乱起きることになるのだが……それはまた、別の話。





※なお、このSSはキャラ設定崩壊などがあります。

※それがお嫌いな方はブラウザの「戻る」を選択するか、ブラウザを閉じるなりしてください。

364清涼:2011/10/03(月) 22:18:43 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

まえがきっ!

――――――

パチン!

悠雅「話をしよう。
   あれは今から三十六万……いや、半年ほど前だったか。
   4月初頭……このスレでは勇希昌氏の主導で、あるイベントが行われた。
そう、ss大会だ。テーマは《ミスコン》だったな。
   初の試みということもあってか、投下されたssは多くなかったが、イベント自体のウケは良好だった。
   そんな状況に感化され、「じゃあ俺も!」と急場でssを書いていた男がいた。
   この小芝居を書いている奴、清涼だ。
   別に長々としたssを書く必要はまったくないんだが、筆を動かすと止まらなくなるのがこいつの悪い癖でな。
   その結果どうなったか?
   ずばり言おう。締め切りに遅れた。
   その時点で、このssはお蔵入りという案もあったんだが……
   さすがに2万字以上書いたssを途中で捨てるのはもったいないだろう?
   かといって、途中で投稿するのもどうかと思い、自分が納得いくものが書けるまでやることにした。
   作業はずいぶんと難航したよ、消しては書き、描いては消しての繰り返し。
   正直、書くのを止めようかと思うこともあった。
結局は、今日になって投稿することにしたのだが。
   第2次Zに気を取られまくりだったことを加味しても、これは遅れすぎたと言わざるを得ない。
   第一、締め切りを過ぎたのに未練がましく遅れて投下するのはどうなのか……?
   迷いに迷い、今日まで決断ができずにいた。
   しかし、完成した作品は誰かに見て欲しいものだ。創作者の性と言うべきか。
   この場を借りて、ss大会を提案してくれた勇希氏と、締め切りを正しく守って参加した他の皆さまに謝罪したいと思う。
   まことに申し訳ない。
   ……ずいぶんと長い話になってしまったが、これで前書きは終わりだ。
   それではss本編に移るとしよう。
   規程を守れなかった作品ではあるが……楽しんでいただけたら幸いだ」

365清涼:2011/10/03(月) 22:21:24 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

☆注意書きです。なんなりとお読みください☆

※本SSは他の作者さんのキャラが出ますが、どれもパラレル設定です。このSS独自の世界観と設定が与えられてます。
※世界観や設定の矛盾に突っ込みたくても、「いいんだよ、細けぇことは」の精神を持ってください。
※「かもしれない運転」の気持ちで読むのが危険防止のコツです。
 キャラ崩壊、テーマ度外視、実は二本立て、こうしたことも事前に予測しておけばどうということはありません。
※以上を理解したうえで「さっそくSSを読みに出かける、後に続け!」という方はどうぞ先に進んでくださいませ。
※「できぬぅ!!」という方は一緒に避難する準備だぁ。
「一人用のポッドでかぁ?」「ふおぉっ!?」



◆突発企画!「SS祭」 ◆テーマ「ミスコン」

◆SS『Rのプライド/虚偽歌姫(ナンチャッテノウタヒメ)』


*  *  *  *


現地時刻一七〇〇。
作戦決行まで、あと四日。
目的地の最寄りにあるホテルで宿泊している鈴理は、手帳にペンを走らせる。

【20XX年4月2日】
【ミス・コンテストに参加する】
【なぜこうなった】
【無論、私の意志ではない。上の指示だ。ふざけている】
【出場することになった理由に深い意味はない。ただのプロパガンダだ】
【秘匿性の高い軍団であるAAFを快く思わない者は少なくない】
【イクリプスとの戦闘を異界内にも留めているのも裏目に出て、地球の連中はイクリプスの存在を疑い始めているらしい】
【その影響か、地球統一政府はAAFに割く予算を削減する方向に傾きつつある】
【今回の参加は、世間のAAFに対する不信感をぬぐい、イメージを一新するのが目的だ】
【問題は、なぜよりによって私なのかだ】
【無論、任務であるからには全力であたる。だが私はこの手のイベントで取るべきアピールなど知らない】
【適任かつ時間のある者はもっと他にいるだろうに、上層部はわざわざ私を指名してきた】
【それについてマーガレット・クラウズに話したところ、彼女はこう答えた】

「それでもレイヴンならなんとかしてくれる、と思ったんじゃないかしら」

【上はレイヴン隊の勝利は無条件にもたらされるものだとでも考えているのだろうか】
【地球の連中の風評をいちいち気にする必要はないと思うが、仕事は仕事だ】
【過去の戦闘とはまったく異なる内容の任務だが、最善は尽くそう】


そこまで書いてペンを置いた。
深く、溜息をつく。おそらく、レイヴン隊に入って初めて。
コンテスト出場に関する通達が来て、《フロート》から地球へ行く手続き等を済ませるのに五日。地球に到着してから、コンテストまでの準備期間として設けられた日数が七日。
その間、鈴理は一度もアトラスに乗っていない。触れてすらいない。
こんなに長くアトラスから離れるなど、考えたこともなかった。
最後に操縦桿を握ったのはいつだ? 照準を覗いたのは? トリガーを引いたのは?
全て、遠い昔のことのようだ。
過酷な異界の戦場を駆けた日々は、つい最近のことのはずなのに、ひどく懐かしく感じた。

「竜胆……」

愛機の名を呼びながら、ベッドに寝転がる。
高級素材を使った布団は柔らかくて暖かいが……心地よさは感じなかった。
自分を受け入れ、受け止めてくれるような、包容力がない。
竜胆のシートとは大違いだ。

「…………」

寝床に差がありすぎるせいか、地球に来てからというもの、ろくに眠っていない。
その上、コンテストまで間がないにも関わらず、そこで如何にして勝ちを得るか、その算段もなかった。

366清涼:2011/10/03(月) 22:22:23 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

そもそも、なにをどうすれば、ミス・コンテストで勝てるのかがわからない。
何年も異界で暮らしている人間に、そのあたりのセンスを求めるのはお門違いだろうに。
気付けば愚痴ばかりが頭に浮かぶ。
散歩でもして気分をリラックスさせれば、何か案が浮かぶかもしれない。
そう思い立ち、鈴理は部屋を後にした。


*  *  *  *


現地時刻一七三〇。
鈴理はホテルの近くにある自然公園を散策していた。
もうすぐ日の暮れる時間のせいか、人影はほとんどない。
琥珀色の光が差し込む桜並木を、爽やかな風が通り抜けていく。
こうした空間は、《フロート》でAAF軍人が住まう戦闘コロニーにはない。
静かなところではあるが、鈴理には相性のよくない場所だ。
ドックや格納庫のような、自分に似つかわしいもので満ちた空間の方が気を楽にできる。武器と兵器のある場所の方が。

(……ホテルに居た方が、まだよかったか)

リラックスどころか、馴染みの薄い空気のせいで逆にストレスを感じてしまう。
外に出たのは失敗だ、ホテルに戻ろう。鈴理が踵を返そうとしたとき。


 私の声が聞こえますか あなたへ届いてますか……


「歌……?」

響いてきた歌声に、鈴理は思わず足を止める。


 やさしく手に手をとって 流れていくように とけあって……


初めて聞く曲だ。
いや、曲だけではない。こんなに暖かで、優しく響く声は、初めて耳にする。


 この声はどこからやってくるの……


声はそう遠くない。
鈴理は歌声の主を探して、公園の奥へ進んでいく。


 私のこの声がわかりますか……


しばらく歩いて行くと、すぐに見つかった。
小高い丘の上、ぽつんと一本だけ生えた木の幹に背をもたれ、少女が歌っている。


 あなたへ伝えたい思いがあふれて 涙に巻き込まれ外へ押されてく……


歳は十二か十三か。そのくらいの小柄な少女だ。
まだずいぶんとあどけなさを残した少女が歌い手だったことに、鈴理は少し驚いた。


 すべてを抱きしめたい それが私の願い……


「―――……ん?」


ずいぶんと集中していたのだろう。少女は歌い終わってから、やっと鈴理のことに気付いたようだった。

「こんにちわ」
「……ああ」

にっこりと笑って会釈する少女。

367清涼:2011/10/03(月) 22:23:00 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

見知らぬ相手に対する警戒心がないあたり、子供っぽい。

「……いい歌だな。声も、綺麗だ」

言った後になって、なぜ話しかけたのか、鈴理は自分で不思議に思った。
そもそも、なぜ聞こえた歌に興味を抱き、あまつさえ声の主を探したりなどしたのだろう。自分らしくない。
少女は褒められたのがまんざらでもなかったのか、照れ臭そうに頬を染めた。

「そ、そんなことないですよ。私なんかまだまだで………
 こないだも、オーディションで落ちちゃったし……」

言いだしたのは自分からだろうに、その時のことを思い出してか、少女はしゅんとしょげてしまう。
審査員の耳は腐ってるのか、と鈴理は思った。それとも、おかしいのは自分の方だろうか。
どちらが正しい感性か、異界暮らしの長い身では判断がつかない。

「やっぱり、見た目が子供っぽすぎるからかなぁ。時代はもっとオトナっぽさを必要としてるのかも……」
「あと十年くらいすれば、自然と出てくる」
「……私、もう十五歳です」
「見た目によらんな」

年齢より子供っぽいことを指摘されて、少女はぶすっと口をとがらせた。
感情豊かな子だ。表情がころころと変わるので、少し面白い。

「いつも、ここで歌っているのか」
「ええ、ここで歌ってると、風が歌を運んでくれるような気がするんです。どこまでも……」
「風が、歌を」
「はい!」

そう言って少女は笑った。自分の言ったことを信じて疑わない、まっすぐな笑顔。
鈴理もまた、笑みを零した。相手に合わせたのでも馬鹿にしたのでもなく、自然に。そして、そのことにまた自分で驚く。

「よければ、もう一曲、聞かせてくれるか」
「え? 私の歌を、ですか?」
「無理強いはしない。嫌なら、いい」
「まさか! そんなことないですよ! いっくらでも歌っちゃいます!」

少女は嬉しい気持を抑えきれない様子で笑っている。

「えへへ、初めてのアンコールだ……
 それじゃあ次の曲、いきますね!」

そうして、少女は春風に歌声を乗せていった。



その後も、鈴理は何度か少女に歌を頼んだ。
少女は快く了承し、歌い続けた。



「Lalala……♪」

もう何曲目になるだろう。お互いに数えていない。
鈴理も木にもたれかかり、穏やかな気分で少女の歌に耳を傾けていた。
それを遮るように、携帯電話の着信音が鳴った。鈴理のものではない。

「あ、ごめんなさい、私のです。メールかな……って、いっけない、もうこんな時間! 急がないとバイトに遅れちゃう!」

携帯電話の時刻表示を見て、慌ただしく駆けだそうとする。
と、少女は思い出したように振り返り、

「来蘭! 音羽来蘭(おとは らら)です! 私の名前!」
「深山鈴理だ」
「また、会えたらいいですね! ……それじゃ!」

そう言って、来蘭は急いで丘を駆け下りていった。
その華奢な背中が遠くなるまで、鈴理は来蘭の後ろ姿を見つめていた。

368清涼:2011/10/03(月) 22:23:45 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

「歌……か」

今日び、地球ではああいう歌が流行なのだろうか。地球から《フロート》に届く娯楽商品はたいていが流行の廃れたものなので、そういった方面はどうしてもわからない。
いや、流行っているかどうかは問題ではない。古かろうと新しかろうと、いい歌は人に好かれるものなのだ。歌い手が良ければ尚のこと。

「歌……」

これはいけるかもしれない。



* * * *


コンテスト当日。
現地時刻一七五五。
コンテスト開催地である多目的ホール、ムゲンアリーナには一万三千人を超える観衆が集まっていた。
ムゲンアリーナの収容人数がおよそ一万四千人であることを鑑みれば、大盛況だと言える。
しかも、今回はメジャー局であるテレビ東境が独占で生中継している上、様々な著名人が参加を表明したため、一般的な認知度も高くなった。
観衆達は集まった美女・美少女達の登場を今か今かと待っている。
そして、時計の針が開始時刻の十八時を差し、

「みなさん、今日は第四回ミス・インフィニティに来てくれてどうもありがとうっす!
 予想以上に大盛り上がりで、スタッフ一同嬉しい限りっす!」

アリーナの中央ステージ、音頭を取るのが得意そうな女の子がマイクで客席に呼びかける。
拍手で迎え入れる観客達に、少女は「どうもどうも」とお辞儀。

「司会は私、“れおれお”こと駒野れおでお送りするっす。
 では、さっそく審査員の方々の紹介に移るっすよ! まずは審査員長を務めます、絢爛業火の女帝ことメルディアナ・バンディ博士!」
「ハァイ。招待してもらえて光栄だわ」

と、軽くウィンクするメルディアナに、客席から歓声が上がった。
科学者として様々な分野で活躍している彼女は、今や現代社会の土台骨を支えていると言ってよい人物である。
さらには三人の子供がいるとは思えないほどの美貌。ファンがつくのもまた当然といえる。

「続きまして、苛烈にして華麗なる処刑人! 美少女と拷問を愛する女、十六夜冥架さん!」
「コンテストが終わり次第、出場者は私の部屋に来るように」

キリッ、と真剣な目つきで言う冥架。これまたコンテストに参加していないのが惜しまれる美女だ。
表情が真面目なせいで言っていることの残念さが際立つが、しかし、その視線は油断なく客席全体を睨めつけていた。

(観客に妙な動きのやつはいないけど……あーあ、できれば気楽に楽しみたかったわ〜)

今回のコンテストで冥架に声がかかったのは、世界的に注目度の高いイベントだということで、会場周辺の警備を兼ねてのことだ。
過去にテロを未然に防ぐなどの経験も豊富で、人智の及ばない霊的な事象にも詳しい冥架なら、安心して任せられる、というわけである。
そんな大役を任された人間が、審査員というポジションに収まっているのは、他の審査員や参加者に危険が及ぶようなことになった場合に即時対応できる位置だからである。
と、冥架が主催側に熱く語ったからである。
決して、間近で美少女を見たいという下心があったわけではない。ないったらない。

「三人目は幸運を呼ぶ黄色い針、カリスト・ホーク・ライムサワーさん! ……ですよね? 粉末化してますが」
「参加者控室を覗こうとしててね、ペナルティよ」
「ああ、なるほど……」

審査員席にちょこんと置かれた鉄粉入りの小瓶。それがライムサワーのなれの果てだった。
今でこそ鉄とプラスチックの粉でしかないが、ライムサワーの本来の姿はまち針である。
暇さえあれば、その小さな身体を活かして誰に気付かれることもなく女子更衣室を覗くという、よろしくない習慣を持っている。
今回も綺麗どころが揃ったミスコン参加者のあられもない姿を拝見しようと控室に忍び込んだのだろうが、よりにもよって『拷問大好き冥架ちゃん』に現行犯で捕まったらしい。
おそらくヤスリにでもかけられたのだろう。口を利ける状態ではない。

369清涼:2011/10/03(月) 22:24:16 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

もっとも、気付いたころには元通りになっているので誰も心配しないが。

「最後の審査員はそこに居るだけでフラグ乱立! 建築しすぎだ少しはもげろ! 如月天さん!」
「もげろって何がだっ!? つか俺招かれてないんだけど! 強制連行されてきたんだけど!」

その主張を裏付けるように、テンは椅子に縛り付けられて身動きの取れない状態である。
本人の自由意思などどこにも見受けられないが、そんなことお構いなしに客席の一部からブーイング。

「えっ、なんで!? なんでそこでブーイング!?」
「んー、モテるからじゃないっすかね? いやぁ、モテる男はつらいっすねぇ」
「なにそれいいがかりじゃん! っつか無理やり連れて来られた挙句ディスられる身にもなってくんねーかなっ!?」

客席だけでなく審査員席からも苦情の声が上がる。
でもそんなことはどうでもいいんだ、重要なことじゃない。

「以上、この豪華メンバーが審査を行っていくっす! 
 では、コンテスト開始の前に、ミス・インフィニティがどういった大会なのか? 軽くおさらいといきましょう」

ステージ上に設置された巨大スクリーンに、過去の大会の優勝者達が映し出されていく。
第一回優勝者、セレナ=アストラード。
第二回優勝者、シルヴィア・ノーラン。
第三回優勝者、レナ=サラマンドラ。
まだ幼さを残した少女もいれば、妙齢の女性もおり、年齢も美しさの種類もまったくバラバラ。
彼女たちの目に宿る力強い輝きだけが、唯一の共通項だ。

「ミス・インフィニティのテーマはごくありふれたもの……ズバリ『戦う女性』っす!
 華やかに戦場を彩るヴァルキュリア達、その中でもっとも強く、気高く、美しい戦乙女を決めるのが本大会の趣旨っすよ。
 よって、出場者の皆さんの『魅力』『精神』そして『強さ』を審査することになるっす」
「なんか変わったテーマだよな。こういうのって、たいてい美と平和の大使〜とか、そういうの決めるんだろ?」
「いいところに気付いてくれました如月さん。それについては、昨今の不安定な世界情勢が絡んでるっす」

れおが裏方のスタッフに合図を送り、VTRが切り替わる。
変わってスクリーンに投影されたのは、戦争によって焼かれ、廃墟の広がる国々だ。

「今年、晴れて地球は二十六世紀を迎えることができました。
 しかし同時に、数多の侵略者が襲来してきた苦難の年でもあるっす。
 クランタオ、ナムリア、アルテミス、カラミティ・バグ……挙げればキリがないっす。
 『人類に逃げ場なし』とは誰が言った言葉だったっすかね。まさしくその通りの状況っす。
 この大会はそんな世界情勢を受けて、『戦乱を終わりに導く乙女』を決めることを目的に始まったっすよ」
「戦いを終わらせる乙女、か……ヴァルキュリアっていうより、ジャンヌ・ダルクね」
「あはは、そうかもしれないっすね
 ……まあ、そうした趣旨ではありますが、乱世の空気を忘れて楽しもうという大会でもありますので!
 いっちょ派手に騒ぎましょう! ほらほら、みなさんテンション上げて!」

今の世界を取り巻く現実を再認識し、しんみりとしてしまった会場に活気を取り戻させようと、れおは大仰なジェスチャーを交えながら声を張り上げる。

「ここは最初の出場者さんに空気を盛り上げていただきましょうか! エントリナンバー一番……」


* * * *


「…………」

アリーナの舞台裏、鈴理は黙々と準備を進めていた。
すでにコンテストは始まってしまっているが、自分の順番が回ってくるのにはまだ時間がある。
その間に急いで済ませなくてはならない。
でなければ、スタッフの目を盗んで運び込んだ意味がない。観衆と審査員の度肝を抜くのだから。

370清涼:2011/10/03(月) 22:25:00 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

その上、本来は無関係な民間人にまで協力を頼んだのだ。失敗は許されない。
仕掛けを再三チェックし、不備がないかを確認。
問題なし。
後はタイミングを待つだけだ。


*  * 〜CM〜 *  *


今夏、史上最乱の大戦来たる。


「集いし鋼の魂が、悲劇を終わらす神となる! 光差す道となれ!」


スーパーロボット大戦最新作。


その名を!


その名を!


その名を!


「颯爽登場! スーパーロボット大戦C!」


話題の新作、「マジンカイザーSKL」「機動戦士ガンダムUC」「STAR DRIVER 輝きのタクト」「ブレイクブレイド」を参戦作品に迎え、戦いは新たなるステージへ。

さらに、TCGの金字塔「遊戯王5D’s」がまさかの衝撃参戦! いったいどんな活躍を見せるのか!?

鋼の十字軍(Crusader)よ、未来へ進軍せよ!

予約特典として、クルセイドシステムカードゲーム公式カードが付属! 取り逃すな!


* * * *


休憩を兼ねたコマーシャルを挟みながらコンテストは進み、審査は最後の一人を残すのみとなっていた。
会場の盛り上がりはピークに達しており、アリーナから溢れそうなほどの熱気が渦を巻いている。

「とうとう最後の審査、ミス・インフィニティも終わりが見えてきましたっす。
 いや〜、それにしても、どの選手も美人揃いだったっすねメルディアナさん!」
「そうね、しかも外見だけでなく、内面においても文句なし。最後の選手がどんな人か、楽しみだわ」
「うーん、どの美少女も甲乙つけ難い〜……そうだ、私とデート一回で特別点加算っていうのは」
「それって明らかな枕営業なんだお」
「お黙り針。また削るわよ」冥架、ヤスリを取り出す。
「お口にチャックしますだ」と、針。
「いや、口ねーだろお前……」呆れ顔のテン。
「選考理由が意味☆不明な人が言わないでくださいますか」
「よりによって針に言われたっ!? ていうかそれはお前もだろうが!」
「オラは審査員の一般公募にハガキ出したら受かったんだお。いわば役得だお」
「ただの運じゃねーか……つか、本当になんで呼ばれたんだろ……俺……」
「あ、ごめーん、呼んだの私」メル様、てへぺろ。
「やっぱりアンタか審査員長! どういうこった!」テン、憤激。
「テンなら場を面白くしてくれると思って……でも実際は全然つまんないわ。なにやってるのよ」と、メルディアナ。
「ツッコミ一辺倒でボケがないから笑いがマンネリ気味だお。もっと芸を身につけるべきそうすべき」と、針。
「ピンよりコンビの方が向いてそうよね、ちゃんと相方見つけた方がいいわよ?」と、冥架。
「なんで俺が審査されてんだっ!?」

オチはしっかり持っていくテンであった。

371清涼:2011/10/03(月) 22:25:37 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp
ぎゃあぎゃあわいわいと和やかかつ楽しげに語り合う審査員一同。
ここまで来るとれおも賑やかすぎる審査陣営に慣れたようで、気にせず審査を進めていく。

「さてさて、次の出場者は……なんと!? あの対イクリプス空軍、AAFからのエントリーっす!
 今大会は現役の軍人さんも多く出場していたっすが、これは意外なダークホース!」

おお、と客席から声が漏れる。
極度の秘密主義であるAAFはその内情についてほとんど知られておらず、AAF軍人は同じ地球統合政府傘下の部隊にすら多くを語らない。
AAFから退役した者さえそうだというのだから、部隊の流儀は骨の髄まで叩きこまれていると見ていい。
しかも彼らの戦場は地球ではなく、別次元に広がる異界《フロート》であるため、どれだけの規模の戦いをしているのかはまったく謎ときている。
公的に存在を認められていながら、あらゆる情報を伏せることを許された秘密軍団AAF。
それが今、自らヴェールを脱ぐ。

「それでは最後の審査!エントリーナンバー四十四番、深山鈴理さんの登場っす!」

れおが鈴理の名を呼ぶとともに、会場に歓声が響いた。
噂に名高い最強の航空軍団AAFの女性隊員となれば、観客の興味は嫌でも引かれる。
果たしていかなる人物なのか。審査員を含むその場の全員が固唾を呑んで待った。
だが。

「……? 深山鈴理さ〜ん? あれ?」

肝心の鈴理は一向にステージに現れない。
一体何事かとれおがADに目配せしたが、スタッフ一同、無言で首を横に振る。誰も鈴理の行方を知らないらしい。

(ちょっと、れお? どういうことよこれ?)
(いや〜、れおにも何が何だかさっぱりで……)

出場者が現れないという不測の事態に、審査員長のメルディアナも動揺を隠せない。
それは観客にも伝播し、会場全体がどよめきだした。

「え、えっとぉ……これは……」

いったいどう説明したものか。れおが言葉に詰まる。
その時、ステージ上のスピーカーから音楽が流れ出した。
戦いを予感させるような、この重厚な曲調は。

「ターミネーターのテーマ……?」

突然流れだしたBGMに、会場はまた別の動揺に包まれる。
これから何が起こるというのか。不安と緊張が高まる。
その瞬間、ステージが爆音と閃光に包まれた。

「!?」
「な、なんだぁっ!?」

突然の事態に誰もが驚愕し、会場のあちこちから悲鳴があがる。
会場警備を兼任している冥架は万一に備え、自らの得物である<付喪神の糸>を何時でも繰り出せるように構えた。

「い……いったい何事でしょうか!? 突如としてステージ上で謎の爆発!
 そして流れるこのBGM! さすがにシュワルツェネッガー氏をお招きするほどの予算はないっすよ!?」

主催側にも不測の出来事か、はたまたそういう演出か掴めないれおの実況に、観衆達はじっと事態の行く末を見守る。
パニックを起こす人間がいないのは、集まった人々の肝が据わっていると言うより、BGMという前フリがあったおかげか。爆発はただの演出だろう、という認識が無言で共有されている。

「幸い火災にはなっていないようっすが、すごい煙っす。ステージの様子がまるでわかりません。
 わっ、スプリンクラーが動いたようっす! みなさん精密機械が濡れないようご注意を!」

煙を感知した防火システムが天井から勢いよく水を噴き出させる。
観客は携帯電話が水浸しにならないよう、慌ててバッグ等にしまいこんだ。

「うひゃあ、土砂降りっすね。もうびしょびしょっすよ」
「あら大変、具体的にどこがどこまでびしょびしょになっちゃったのかな? 服が身体に張り付いて大変けしから……げふんげふん。
 ていうかもう急いで着替えないとよね、さあお姉さんと一緒に向こうでお着替えしましょ?」

それにしてもこの冥架、ノリノリである。

372清涼:2011/10/03(月) 22:26:15 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

「どさくさまぎれてどこに連れてこうとしてんだ……」とテン。
「オラも是非ともご同伴した……ちょ、やめてやめて削れてる削れてるから!」
「はいはいそこまで。ほら、煙も晴れてきたわ」

立ち込めていた煙はスプリンクラーによって洗い流され、ステージを隠すものは何もなくなっていた。
それによりやっと惨状が明らかになったが……驚くほど無傷だった。
ステージの床に焦げた跡こそあるものの、それも直径二〇センチくらいの小さなもので、穴が開いているわけでもない。
爆発の光と音、煙の量に騙されていたが、威力自体はごく小さなものだったようだ。

「ん? おい、誰かいるぞ」
「あ、本当っす」

ステージ上、床に焼きついた焦げ跡の前に、いつの間にか人が立っていた。
全身を金属製のプロテクターで覆い、装甲されたヘルメットで顔を隠しているが、身体のラインから見るに女性のようだ。
おそらくは、彼女が爆発を起こした犯人。
本当なら今すぐにでも取り押さえるなりするべきなのだろうが、女が身に纏っている雰囲気が、それを阻んでいた。
例えるなら無色無臭の毒ガス。近づく者を無音にて瞬殺する超一級の殺人兵器。そのように感じさせる。

「……あんまりお近づきになりたくないわね……」

かの十六夜冥架にこう言わしめたのだから、その異様、推して知るべし。
目の前の相手から感じる異物感に似た感覚に、手練揃いの審査員達も思わず息を呑む。
現役の軍人から有名な傭兵まで、歴戦の勇士が集うこのコンテストでも、こんな気を纏っている者はいなかった。
いったい何者。
疑問に答えるように女はヘルメットを脱ぎ捨てる。黒の長髪が垂れ、素顔が露わになる。
女の顔立ちは観衆が予想していたよりずっと若かった。壇上に居るれおとそう変わらない年齢だろうか?

「エントリーナンバー四十四番、深山鈴理だ。審査を」

高らかに上げられた名乗りに、周囲はただ呆気にとられた。


*  *  *  *


鈴理の異様な存在感に審査員達は肝を冷やされていたが、それとは裏腹に、観客はこれまでにない盛り上がりを見せていた。
それもそうだろう。AAFの正式装備だというアーマースーツは傍目には格好いいし、BGMと爆発を交えた派手な登場の仕方はヒーロー番組の主人公のようだ。
主催陣には不測の事態であっても、祭りムードで気分の浮かれた観衆にとってはアトラクションの一つにしか映らない。
審査員達は、鈴理がこんな手の込んだ登場の仕方をしたのは、それを見越していたからに違いないと見抜いていた。

「いや〜、それにしても派手な登場だったっすね鈴理さん。まさかあんなサプライズを用意しているとは。
 ……スタッフとしては事前に知らせてもらえるとよかったっすけど。肝が冷えるっす」

最後の方に、小声でぼそりと付け加えるれお。
未だ鈴理への警戒を解いてはいないが、大会の進行を妨げるわけにもいかない。
他の審査員達も同じのようで、ステージを爆破(?)したことには特に言及しないでいる。

「すごい音と光でてっきり大爆発と思っちゃったっすけど、威力は大したことなかったんすねえ。あの爆弾もAAFで作られたものなんすか?」
「あれは私の自作だ。フラッシュグレネードと発煙筒を分解して組み直した」

司会者が向けたマイクを無視して、鈴理は耳に引っ掛けるタイプのマイクを使って答えた。
れおの記憶が正しければ、あのマイクはコンテストのスタッフに支給された備品と同じものだ。無論、誰も鈴理に渡した覚えはない。

373清涼:2011/10/03(月) 22:27:17 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

「……なんか、ここの警備がすっごく不安になってきたっす。テロリストとか紛れこんでるんじゃ……」
「心配は無用だ。会場の警備は徹底されている」
「それをすり抜けた人に言われても……」

しかもさらりと言っていたが、潜入スキルに加えて爆弾製作の心得まであるらしい。
工作員というのならまだ納得できるが、これで一パイロットにすぎないというのだからなんというか。

「もうなんかどうでもよくなってきたっす。審査いっちゃいましょう。ええ」
「でも、その格好はねぇ……」

そう言って、冥架は鈴理の格好をまじまじと見る。
今回のコンテスト、規程では参加者は全員水着で受けることになっているというのに、鈴理が着ているのは水着どころか露出も皆無なアーマースーツである。
無骨な鎧は女性らしいボディラインも何もあったものではない。身体の起伏が辛うじてわかる程度だ。

「せっかく可愛い顔してるのにもったいな……もとい、大会の決まりだから」
「水着なら下に着ている」

じゃあスーツ着るなよ。
その場にいた審査員全員がそう思った。

「すぐに着替える。それなら問題あるまい」

鈴理はアーマーの左腕、コンピュータが内蔵されたガントレットを操作すると、金属プロテクターのロックが外れ、パーツごとに分かれて地面に散らばった。
見た目に違わず相当な重量なのだろう、かなり重そうな音を立てている。実際、落ちた拍子に床が凹んだ。

「うわぁ……」

思わず、れおは感嘆の声を漏らした。
装備の重さではなく、着ていた人間に対してだ。
パイロットスーツ一枚になった鈴理の身体は意外なほど細身だったが、よく注意して見れば、その細い身体が絞り込まれ、鍛え抜かれているのが分かる。
野生の獣のような、しなやかで瞬発力に優れた、柔軟な筋肉だ。
だが、それ以上の問題がある。

スーツのサイズが、小さい。

元々、パイロットスーツは着ている者のボディラインが出やすい格好ではあるが、それにしたってはっきり出過ぎていた。スーツがお尻や胸の谷間に食い込んでいて、ある意味で裸より扇情的に映る。
どう考えても、スーツのサイズが合っていない。
しかもスーツの生地自体が薄いようで、へそのラインから筋肉の動きまで事細かにわかる。
正直、下手に露出を増やすよりよっぽど官能的だ。そう思う者も少なくなからずいた。
鈴理はそんなのは知ったことじゃないとばかりに、パイロットスーツも脱ぎ始めた。
下に水着を着ていると分かっているのに、観衆は一瞬どきりとする。
美容など気に留めない性格だろうに、スーツを脱いで露わになった肌は驚くほど白くきめ細やかで、黒のビキニがよく映えていた。

「……っはぁ」

短く息を吐き、背中まで伸びた髪を掻き上げると、形のよい胸が小気味よく揺れた。
身体を圧迫していたスーツがなくなったからか、さっきより一回り大きくなったようにも感じられる。
熱気にあてられてか頬は上気し、肌にはうっすらと汗がにじんでいるが、眼差しは射抜くように鋭く冷たいまま。
スプリンクラーで濡れた黒髪は妖しい艶を帯び、幼い顔立ちに似合わない色香を出している。
その場にいたほとんどの者が思った。
エロい。

「こ、これは中々……その手のフェチには堪らなそうっす……」
「くっ、カメラ持ってくればよかった……! まあいいわ、脳内に焼きつけておけば
 名前を付けて保存、名前を付けて保存……」
「ブレねえなこのガチレズ……」

ぼそっと呟いたテンの指が万力で潰されそうになったりしたが、特に言及することでもない。

「気を取り直して、改めて審査といきましょう。どうっすか審査員長?」

374清涼:2011/10/03(月) 22:28:18 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

「そうね、身体は小さいけど、逆にそれで全体のバランスが取れて、綺麗に収まってる……
 まるで完成された数式を見てるみたいね。ぱっと見た限りじゃ、今まで一番かも」
「数式っすか、学者さんらしい評っすね。他の皆さんはいかがっすか?」
「見ただけで知ったつもりになるのは素人の悪いクセよ。一流は触感で確かめるの。
 というわけでお触りオーケーかしら」
「はい、冥架さんは相変わらずっすね。お触りはもちろんナシっす。
男性のお二方のご意見は?」
「え? あー……うん、綺麗なんじゃない?」テン、気のない返事。
「……如月さん、もう四十四人目も審査してるのに、誰に対しても同じ台詞しか吐いてないっすよ。
 もうちょっとこう、気の利いたレビューをしてくれないと女の子にも失礼っす」
「しょうがないだろ観客席から俺に向けて殺気立った視線が飛んでるんだからっ! ゴルゴのスコープに収まってるからね今!」
「恐妻家は大変っすね。ライムサワーさんはどうでしょう?」
「まさに黄金比的といってよいスタイルなんだお。バスト、ウエスト、ヒップのそれぞれが他の要素を損なわすことなく、互いに引き立て合うような比率で組み合わさった完璧なプロポーションだな。巨乳みたいな派手さはないけど形はいいし、むしろそのスマートさが魅力になってるだ。髪なんて特に綺麗だなー、サラサラして柔らかそうで、濡れてるところも色っぽくてポイント高いだな。肌なんかもう反則なんだお、あんなに張りとツヤがあったらフトモモどころか全身くまなくスリスリしたくなるだよ、ていうかさせてくださいお願いします」
「長い上にとてもキモいっすね。短くまとめてくださいっす」
「つまり一言に要約すっとだな」

うーむ、とライムサワーは言葉を吟味し、鈴理の肢体を評するに一番相応しい言葉を導き出す。

「……凄い身体だ」

真顔で堂々と言いきる針。凄い男だ。

「締めが酷かったっすが、みなさん高評価のようっすね。では続いて、ちょっとインタビューに行くっすよ。
 鈴理さんはかのAAFの現役軍人だそうですし、《フロート》のことをちょっと聞いてみましょう。
 確か、《フロート》は“あらゆるものが宙に浮かんだ世界”なんっすよね?」
「そうだ。陸地も海も、何もかもが空中を漂っている。もっとも惑星上ではないから、空を飛んでいるというわけではないが。
 重力が嵐のように捻じれ、ワームホールが何百と開いて、四六時中天変地異だ。こちらの宇宙の法則などまるでアテにならない」
「な、なんかグルメ界ばりに過酷なところみたいっすね……
 浮遊大陸とか聞いた時は、もっとファンタジックな世界を想像してたんすけど」

「私も、初めて《フロート》のことを聞いた時はロマンを感じたわね。向こうの情報が全然入ってこないのもあったけど。
 それでも、手の届くところに別の世界があるなんてステキじゃない? 一度は行ってみたいわね」と、メルディアナ。
「異世界に行くんだったら、やっぱり運命の相手とが一緒じゃないとね。そして異なる世界で育まれる愛……」と、冥架。
「冥架さんもなんだかんだでそういうの好きなんっすね」意外そうに言うれお。
「もちろん。別の世界で二人きりとか憧れるわ〜。私の運命の美少女(ひと)はいつ現れるのかしら……」
「運命のネタ(ひと)……れおれおも早く巡り合いたいっすねぇ」
「二人とも、運命の男性(ひと)は運命じゃなくて自分が決めるものなのよ。
 とにかく行動! あなた達はまだまだ若いんだし、捜せば必ず見つかるわ」

キャッキャッウフフ、とかしましく話し合う女三人。置いて行かれる男一人と針一本。

「なんか、あの三人の間で致命的な言葉の食い違いが生じてねーか?」
「気付かぬが華なんだお。にしても、女は幾つになってもこの手の話が大好きだな。
 えちょ・まあでもBBAはゲームから除外されますけどね。約二名ちょっとは歳考えろし。妄想乙」
「針……ちょっと頭冷やそうか……」
「こ、心のツイートが誤爆っちゃった不幸な事故なんだお。許してちょ?」
「絶対にノウ」

断末魔を上げる間もなく、針がヤスリでガリガリ削られた挙句、炎で焼かれるという一幕もあったが……
それはそれ、これはこれ。
夢を膨らませる審査員達に、現実の異界を見てきた女は語る。

「お前達が想像しているような甘い夢が見られる世界じゃない。あそこにあるのは悪夢だけだ」
「悪夢……?」
「イクリプスだ」

375清涼:2011/10/03(月) 22:29:55 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

イクリプス。
人類に……否、全生命体にとって最大最悪の敵の名である。
有機無機を問わずあらゆる物質を浸食し、あらゆるエネルギーを吸収し、時空さえも汚染するその生命体は、人類の手で《フロート》に封印されている。
いや、しようとしている、と言うべきか。

「それじゃあ、《フロート》ではいまだにイクリプスとの戦闘が続いてるんすね? 四十年もの間……」

イクリプスが確認されたのは四十年前。
《フロート》と地球を結ぶ超時空トンネル《ホール》の発生と同時に、その穴より這い出てきた。
第一次接触と呼ばれる最初の交戦で敵の危険性を察知した前線部隊は、半ば独断で《ホール》に突入。甚大な被害を被りながらも、イクリプスがそれ以上地球へ流入するのを防ぎ切った。
地球統合政府は《ホール》観察軍、《フロート》駐留軍を設立。後にそれらの部隊は総合、再編成され、現在のAAFへと変遷していった。
その使命は、地球へ侵攻せんとするイクリプスを《フロート》内で未然に撃破することにあるのだが……

「AAFが本当に戦っているか、疑っているのか」
「う……《フロート》内の状況はまるで地球に伝わってこないっすから……」

ばつの悪そうな顔で、れおは視線を泳がせる。

「イクリプスも、第一次接触以降は地球側で確認されたこと、一度もないものね。
 もちろん、それだけAAFが頑張ってくれてるんでしょうけど、それも人目につかないし……」
「本当はイクリプスなんて存在しないんじゃないか……って噂も、よく聞くなぁ」

「私は、《フロート》はAAFの実験演習と資源開発の場所になってる、なんて話を聞いたけど」
「情報が秘匿されすぎなんだお。信憑性の怪しい情報がいろんなとこで出回ってるだ」

ライムサワーが言うように、AAFの秘密主義的な面は問題になっている。
仮にも人類防衛の要でいながら、その活動のほとんどは伏せられているため、こうした根も葉もないうわさが流れやすい。
そしてAAFは流布されている情報を否定も肯定もしないので、余計に疑惑をかけられる結果となっている。

「馬鹿馬鹿しい。お前達がどう思おうと、イクリプスは確かに存在し、私たちと戦っている。それが真実だ」

どれだけ噂が錯綜していても、いま目の前にいる当事者の言葉以上の信憑性はない。

「そうっすね……失礼なことばかり言っちゃってごめんなさいっす。
 AAFを疑ってるわけじゃないんすけど、やっぱり噂は気になるもんでして」
「気にしていない。他に聞くことはあるのか」

「んー……鈴理さんはパイロットさんだそうっすけど、やっぱり若手なんすか?
見たとこ、れおれおとそう変わらなそうっすし」
「……意外に歳を食っているな」

初めて、鈴理が驚いたような反応をした。ごくわずかな変化だったが。

「え? それってどういう意味っすか?」
「私は二十五だが」
「にじゅっ……」

予想外の年齢に、一瞬だが場が固まった。
佇まいこそ戦士らしい貫録と殺人者の危険性を漂わせる鈴理だが、顔立ちそのものは幼さを残した童顔であり、誰も成人した女性とは見ていなかったのである。
背丈が低めなこともあって、高校生かそのぐらい、下手をすれば中学生ぐらいの印象があった。

「てっきり、十七か十八ぐらいだと思っていたが。見かけによらんな」
「すいません、れおれおは今おっしゃった通りの年齢ですんで……ご自分を基準にしないでほしいっす。
 それにしても、なんというか……わ、若々しいっすね」
「よく言われる」

本当によく言われるのだろう。気を良くも悪くもしていない。

376清涼:2011/10/03(月) 22:31:52 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

「えーと、それじゃあ、《フロート》にはけっこう長いのかしら」

気を取り直して、メルディアナが尋ねた。

「訓練生を終えてからはずっとだ。もう六年ほどになるな」
「へえ、けっこうベテランなのね。でも、どうしてAAFに入ろうと?」

「……地球から離れたかったからだ」
「え? それってどういう……」
「…………」

言葉の意図するところが掴めずに問い返すが、深い理由は答えにくいことなのか、鈴理は黙り込んでしまった。

「に、人間関係! 人間関係についてお聞きましょう!」

ぱしん、と大きく手を叩き、強引に話を切り替える。

「鈴理さんは、同僚の方々とはどんな感じで付き合ってるっすか?
 ニックネームで呼び合ったりとかします?
 ちなみに私は、友達からは『れおれお』って呼ばれてるっすよ♪」

「そうだな。『戦闘マシン』とよく言われる」
「せっ……」

無理にでも話を明るい方向に誘導しようとしたれおの努力が、一瞬で砕けた。
戦闘マシン。どんなあだ名だ。
というか、それはあだ名なのか。
どう考えても親しい間柄で使う呼び方ではない。早くも友達いない臭が濃くなってきた。

「それと同僚と言っていたが、僚機を連れて行動したことはない。原則、仕事は一人でやっている」
「一人で? てことは……偵察部隊とかか?」と、テン。
「いや、遊撃部隊だ。イクリプスの軍事拠点を潰すのが主な任務だ」
「拠点の制圧かー…………確かに重要な役割だなー」

「ちょっと待ちなさい、テン。
 さっき、僚機は連れないって言ったけど……じゃあ、一人で基地の制圧とかしちゃうわけ……?」
「そうだ」

メルディアナの問いかけに、鈴理はさも当たり前のように言った。

「……それって、だいたいどのくらいのペースで……」
「二日に一回は仕事が回ってくる。初年は一日一回だったが」
「一日一回出撃って……まさか毎日!? 休みは!?」狼狽するれお。
「必要ない」
「もらえないんじゃなくて申請しないのね……」呆れ顔のメルディアナ。
「なにそのセルフブラック企業」

どんなに生活が切羽詰まったってそこまでしねーぞ、と顔を青くするテン。

「でも、そんな過密スケジュールじゃどっかでミス出るっすよ」
「していれば生きていない」
「……つまり、作戦は全部成功させてきたってわけ?」
「そうだ」
「……す、すごいじゃないっすか! 勲章ものどころじゃないっすよ!?」
「そんだけ功績上げてたら階級二段飛ばしくらいで昇進なんだお。実はけっこう偉い人だか?」

「いや、つい最近、准尉から少尉になったぐらいだ」
「えっ」
「勲章なんぞは見たこともない。欲しいとも思わないが」
「ほ、褒賞金くらい……」
「金が入り用になる場所じゃないからな。必要ない。」

つまり、あれか。
三六五日年中無休で、さらにはほぼ無給で無双してたと。
…………。
そりゃあ、戦闘マシンとか言われるわ。

「えっと、それでは、インタビューはこのへんにして……
最後に特技を披露していただこうと……思うっすが……」

そう言って、れおの視線が泳ぐ。
ここまで来て鈴理の特技にいい予感をする人間は、そういないだろう。
だいたいが、戦闘マシンなんて呼ばれてる女の特技である。
大方、炎の匂いが染みついて咽そうなものに決まって……

377清涼:2011/10/03(月) 22:33:25 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

















「歌とピアノが得意だ」




……………。

は?

「あの、すいません、もう一回お願いするっす」
「歌とピアノだ」
「……ハハハ、どうしたんすかね。私の耳がおかしいんすかね、それとも頭の方?
 今、鈴理さんの口から絶対に出てくるはずのない言葉が聞こえたんすけど」
「オラも聞こえただよ、でもきっと幻聴なんだお」
「こんなの絶対おかしいよっ!?」
「落ちつきなさいテン。みんなそう思ってるわ」
「あ、あれじゃない? 拷問具(ピアノ)を使って悲鳴(ウタ)を上げさせるってことかも。私も得意だし」
「なにそれこわい」

かなり物騒な予想を立てた冥架だが、しかし納得できないこともない。少なくとも、額面通りに取るよりは。
出された結論に得心がいき、観客も審査員達も朗らかに笑った。
……笑っていいのか? いいですとも。

「なるほど、AAFの隠語だったわけっすね! も〜、人が悪いっすよ鈴理さん。あんな強烈なフェイント誰も見抜けない……」
「…………」

鈴理は、審査員達に哀れむような眼差しを向けていた。
いったい何を言ってるんだこいつらは。そう言いたげな目だった。

おい、なんだその目は。
まさか、本当に言葉通りの意味で得意なのか。ピアノ伴奏しながら歌うってのか。
よりにもよって、この戦闘マシンが。

「……えっと、もう一度聞くっすけど……え、マジで?」

鈴理は無言で頷く。何度も言わせるなと言いたげだ。
深山鈴理のピアノ演奏。
なぜだろう。今日会ったばかりの相手なのに、それだけはあり得ないというイメージがある。

「《フロート》に届いてくる地球の娯楽でマトモに楽しめるのは、音楽くらいなものだ」
「そうなんすか?」
「ああ。酒もあるが、飲んでいるヒマはない。戦闘要員が全員駆り出されるような緊急事態がいつ起こるかわからんからな。
 だが音楽なら士気を下げるようなことはないし、集中力も維持できる」

なるほど、とれお達は納得した。
各国の軍隊を見てみても、自国の軍歌を持っているところは少なくない。
歌を聞くなり歌うなりすることで、気分を高揚させて戦闘への恐怖心を和らげているのだろう。

「それで、鈴理さんも歌ったりするわけっすか。なんか意外っすね、そういうの全然必要としないタイプなのかと」
「その時々の気分だ。別段、必要というわけでもない」
「でも特技って言うほどだもの。けっこう自信ありそうじゃない」
「そうっすね。では、その美声を披露してもらいましょう!」

どうぞ、とれおが言おうとした瞬間、アリーナの全照明が消えた。

「うわっ、停電?」
「なんだかデジャブな気が……」

急に暗闇に包まれたために観衆がどよめくが、それも束の間。
ステージの上に一条の光が差し込み、暗転した会場の一点を照らし出す。
スポットライトの光を浴びているのは鈴理だ。傍らには一台のグランドピアノがある。
会場設備にピアノは含まれていなかったはず。ならば、あれも鈴理の自前だろうか。

378清涼:2011/10/03(月) 22:34:19 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

しかも身に纏っているのは水着でもスーツでもなく、マーメイドラインの黒いドレスだ。
きらびやかではないが、落ちついたシックな雰囲気。一切の汚れも濁りもはねのけるような、凛とした佇まい。
歴戦の勇士から妖艶な美女へ変わり、そして今の気品あふれる姿。そのどれもが美しい。
観衆は思わず感嘆の声を漏らす中、鈴理はピアノの鍵盤に指を置いた


こんなにも大勢の前で歌うのは何時ぶりだろう。
緊張はしていない。だが、ひとつだけ、迷っていることがあった。
この歌を、いったい誰のために歌うのか。
今日、この場に訪れた観客のためか。
行儀よく座っている審査員のためか。
この歌を教えてくれた、あの少女のためか。
自分自身のためか。

誰がために歌う。誰がために奏でる。
誰がために。


 月の雫を 手の平に集め……


鈴理は曲を奏で、歌を響かせた。
遠く離れ、しかし、同じ時を戦った戦友のために。


 眠りなさい 愛に身を委ね……


これは、異界に散っていった戦士達へ送る、手向けの歌。
費やされた生命の尊さを、繰り広げられた戦いの悲劇を語る歌。


 風の中で 息を止め見てた 永遠より長い夏を……


今は亡き戦士よ、眠れ。今を生きる戦士よ、戦え。
同じ時を生き、同じ時を戦おう。この永遠よりも長き刹那を。
死が我らを分かつまで。


 Anyway... Proud of you...


風の中で眠る魂達へのレクイエムは、ただ静かに、響いていった。



*  *  *  *



「いやぁ……綺麗な歌声だったっす。ピアノの方もプロ顔負けっすよ」
「ドレスも似合ってたわよ。これで職業軍人なんだから、世の中不思議だわ」
「そうか」

演奏を終えた鈴理はドレスを脱ぎ捨て、元の水着姿になっていた。
一部の観客からは、それを惜しむ声も上がっていたが。

「にしても、不思議な歌だったわね。寂しいんだけど、どこか雄々しくもあるような……
 あれって、なんていう曲なの?」メルディアナが尋ねる。
「知り合いに教わったものだ。曲名は知らない。聞く前に死んだ」

「あ……ごめんなさい」
「気にしていない」

気にしていないのは暗い過去を尋ねられたことか。それとも、僚友が戦死したことか。
メルディアナも、そこまでは問えなかった。

「れおれおとしては何時の間にこんなピアノをステージに持ち込んだかが気になるっす。気軽に持ち運べるようなものじゃないっすよ」
「ワイヤーで天井に吊るしていただけだ。さして特別な仕掛けでもない」
「はい、また警備が心配になる話だったっすね……ていうか、なにをどうやったらバレずにセッティングできるんすかね……」

379清涼:2011/10/03(月) 22:35:53 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

冷や汗半分の引きつった顔でれおが言う。
戦闘マシンと呼ばれているというから先入観で見ていたが、他の道でも十分やっていけるのではなかろうか。スニーキング的なミッションとか。

「というか、事前に色々準備し過ぎっす! 大会のルールに抵触しかねないっすよ!
 割と大らかな大会だからいいようなものの……気をつけてほしいっす」
「……そうだな。次があったら、気をつけよう」

ふっと微笑んで、鈴理はステージから退場する。
去り際に見せた笑み、険の取れた顔は驚くほど可憐で、悪戯っぽく……その意外な表情に、みなが見惚れていた。


*  *  *  *


「みなさん、長らくお待たせしました……
 審査結果、発表っす!」

鈴理の審査が終わった後、審査員達による最終結果の討議が行われた。
公正を期するために討議は舞台裏で行われたため、その内容は観衆にはわからない。
それだけに、各々が期待と興奮を胸に、結果発表を待ちわびていた。
ステージ上にはコンテストに出場した四十四名全員がずらりと並んでおり、なかなかに壮観な眺めである。

「さあ、栄えある優勝者は……!」

会場の緊張を煽るように、照明が薄暗くなり、ドラムの音が鳴る。
出場者も、観客も、みなが興奮と緊張の面持ちで見守った。

そして、スポットライトが照らし出したのは。

「……エントリーナンバー四十四番!
 今回初出場、深山鈴理さんっす!!」

わあっ、と会場が歓声と拍手の嵐に包まれる。

「優勝おめでとうございます、鈴理さん! どうっすか、今の気分は?」
「応援ありがとう、とても嬉しいです」鈴理、棒読み。
「無感動なのがあからさまっすけど、まあ緊張と喜びゆえにということにしましょう、そうしときましょう!
 では審査の決め手について、審査員長、一言お願いするっす」
「そうね、最初は登場の仕方でイロモノかと思ってたけど、それだけに後のギャップが大きかったわ。
 ビジュアルだけじゃなくて、演奏とか歌とか……最後の笑顔もポイント高いわ。こう言ったらアレだけど『やられた』って感じね」
「なるほど、決め手はギャップっすか。他の皆さんはどうでしたっすか?」
「一番フトモモスリスリしたかったんだお。エロさが半端なかっただな」
「はい、針はブレないっすね。如月さんは?」
「ノーコメントで」
「……最後の最後までそれってどうなんすか……」
「苦情は俺じゃなくてゴルゴに言ってください。いやマジで」と、観客席の一点を見るテン。
「次に機会があったときは、事前にスイス銀行に振り込んどきましょう。
 ……ところで、さっきから泣いてらっしゃる冥架さんはいったいどうしたんすか。いや、想像はつくっすけど」
「美少女が……おにゃのこ祭が終わってしまう……ぐすん」
「そういう企画じゃないっすからコレ。ていうかマジ泣きしないでくださいよ、めんどくさいな」

れおも疲れが溜まってるのか、だんだん言葉に毒が出るようになってきた。
まあ、審査員の面子が面子なので、仕方がない。

「漫才はもういい。審査が終わったなら、閉会していいだろう」

もう付き合ってられないとばかりに、鈴理が言った。

「もう、せっかちっすねえ。盛り上がりの余韻とか感じる時間も欲しいじゃないっすか」
「未練たらしいだけだ。あそこの奴は特にそうだが」

そう言って、冥架の方に視線をやる。
美少女との別れを惜しむあまりに咽び泣く有様は、確かに未練たらたらであるが。

「まあ、あれは悪い惜しみ方っすから……
 ともかく、正念場はこれからっす。次も頑張ってくださいね、鈴理さん」

380清涼:2011/10/03(月) 22:36:31 HOST:KD125029201048.ppp-bb.dion.ne.jp

そう言って、れおは優勝トロフィーを鈴理に手渡す。
しかし、鈴理はその妙な口ぶりが気にかかった。

「次……?」

審査が終わったことは、すでにれお自身が宣言している。
にも関わらず、正念場とはどういう意味だろう。次も頑張れとは。
まるで、まだ何か残っているかのような口ぶりだ。

「何のことだ。大会は終わっただろう」
「? なに言ってるんすか鈴理さん」





「まだ予選っすよ、このコンテスト」





…………。





「えっ」





◆突発企画!「SS祭」 ◆テーマ「ミスコン」

◆SS『Rのプライド/虚偽歌姫(ナンチャッテノウタヒメ)』


    〜完?〜



【次回予告】

れおより明かされた衝撃の真実! 戦いは終わってなどいなかった!
だが、それがどうした。元より安らぎなど受け取らぬ!
新たな戦場へ飛び立つ鈴理! そこで待ちうける者とはいったい!?
次回『Rのプライド/乖離黒翼(サヨナラノレイヴン)』

―――もう、歌しか聞こえない。



※終わっちゃいねえってんだよ!
※でも続くかどうかは果てしなく未定!

381璃九:2011/11/30(水) 22:48:58 HOST:27-54-124-54.flets.tribe.ne.jp
※ただのSSです。登場人物は二人だけです。
※例によって、若干(かなり?)キャラ崩壊しています。
※時系列、他小説での設定、キャラチャでの設定等と比べ、色々と矛盾点があると思います。
※それでも無問題、どんと来い、という方は、お時間のある時にでも気軽に見て頂ければ幸いです。
























○病んでないよ?



 ―――あらすじ

 カズキとマッチの二人は休日を仲良くだらだらと過ごしていましたクソが


カズキ「・・・あらすじに罵倒されるとか何事?(−−;」




 §


 =風上家 カズキの部屋=


マッチ「そういえば、カズキに聞きたいことがあるの!」

 椅子に座りながら談笑していたカズキとマッチの二人。
 ふいにマッチが、顔の前で両手を合わせながら、そんな言葉を発した。
 彼女に対面するように、ベッドに腰かけていたカズキは、小首を傾げる。

カズキ「ん? なに?」


マッチ「『ヤンデレ』って知ってる?」


カズキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

マッチ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

カズキ「えっ?」

 首がさらに傾いた。

382璃九:2011/11/30(水) 22:49:44 HOST:27-54-124-54.flets.tribe.ne.jp
 §


マッチ「えっとね、昨日れおと会って、色々お喋りをしたんだけど、
      お喋りの途中で、れおが何回か言ってたの。
      『ヤンデレ』って」

カズキ「どんな会話してたんだよ・・・」

 「というか、言葉自体を知らなかったのか」と、カズキは少し驚きながら、内心で呟く。

 ご存じの方はご存じの通り、ここにいるマッチさんは、立派な『ヤンデレ』属性持ちである。
 しかし、他人からそう認識されている彼女自身が、まさかそれを知らないとは―――

 いや、『ヤンデレ』とは、あくまで純愛の先に発展する一つの可能性。
 故に、いくら他人から『ヤンデレ』と言われようと、『ヤンデレ』属性を持つ本人達にとっては、
 「自分はただ、純粋な愛を捧げているだけ」と認識している場合が多い。

 ―――それで言えば、マッチ自身が自分のことを『ヤンデレ』と思っていないのも無理はなく、
 思っていないからこそ、その言葉を理解出来ていなかったのも・・・まぁ、頷けない話ではない。


マッチ「でね、れおに意味を聞いてみたんだけど、
     『それならカズキに聞いてみた方がいい』って教えられて・・・」

カズキ「あの野郎・・・つーか、何で俺!?」

マッチ「『それについてはカズキが一番詳しいから〜』って言われたよ♪」

カズキ「・・・・・・・・・」

 「そりゃある意味詳しいけれども」
 などと思いはしたが、決して口には出さないカズキであった。



 §


マッチ「それでそれで? 『ヤンデレ』ってどういう意味なの?」

 何故か期待に満ちた笑顔を浮かべるマッチ。
 対するカズキは、バツの悪そうに目を逸らしながら、

カズキ「あ〜・・・え〜っと・・・」

マッチ「ワクワク(・∀・)」

カズキ「・・・そ、そうだ! マッチはどう思う!?」

マッチ「ほぇ?」

カズキ「ほ、ほら! 簡単に答えを出したら、面白くないだろ?
      だからクイズだよ! さぁ、答えてみよー!」

 何かもう無理やり感満載のカズキであった。
 が、一方、マッチはそんな彼の様子を、特に気にすることなく、

マッチ「う〜ん・・・そうだねぇ・・・」 

 顔を伏せながら考え込む。
 しかし、彼女が次の言葉を発するまで、それほど時間はかからなかった。

マッチ「言葉が『ツンデレ』と似てるけど、あんな感じなの?」

カズキ「んー・・・系統としては同じ、と言っていいかなぁ・・・」

 返答に悩みながらも、しかしカズキは、マッチの口から『ツンデレ』という単語が出てきたことを少し意外に感じていた。

カズキ「というか、マッチは『ツンデレ』のことは知ってるんだ?」

マッチ「うん! ちょっと前に、女の子向けの雑誌に書いてあったのを見たから♪
      確か『ツンデレ』っていうのは―――」

 一拍。

マッチ「『ツンツンデレデレ』の略で、キャラクターの形容語のひとつのこと。
      「初めはツンツンしているが、何かのきっかけでデレデレ状態に変化する」、
      あるいは「普段はツンと澄ました態度を取るが、ある条件下では特定の人物に対しデレデレといちゃつく」、
      もしくは「好意を持った人物に対し、デレッとした態度を取らないように自らを律し、ツンとした態度で天邪鬼に接する」、
      といった態度をとる人物、またその性格・様子をさすことであり―――」

カズキ「詳しすぎるッ!?」


 主にウ○キ○ディ○先生より抜粋。
 ありがとうございました。

383璃九:2011/11/30(水) 22:51:18 HOST:27-54-124-54.flets.tribe.ne.jp
 §


マッチ「えぇっと、“デレ”って言っている以上、やっぱりデレデレはするんだよね?」

カズキ「まぁ、そうね。」

 引き続き思案中のマッチさん。

マッチ「むぅ、じゃあ“ヤン”って何なんだろ・・・」

 顎に指を当てて唸る。
 『ヤンデレ』という単語に関して言えば、そちら(ヤン)の方が重要な意味を持つわけだが。

マッチ「『ツンデレ』のツンが「ツンツンする」わけだから、
      『ヤンデレ』のヤンは「ヤンヤンする」ってこと? ヤンヤン?
      ・・・あぅ〜・・・余計、分からなくなってきちゃったよ・・・」

 苦戦中。
 頭を抱えながら、マッチは苦笑した。

カズキ「・・・・・・(−−☆キラーン」

 そんな彼女の様子を見ながら、意地の悪いことを思いついた男が一人。

カズキ「じゃあ、マッチが思った通りで良いからさ、ちょっとここで『ヤンヤン』してみてよ。」

マッチ「ほぇぇっ!?」

 素っ頓狂な声を上げるマッチ。
 まぁ、突然、そんな無茶振りが来たとあっては仕方ない。

マッチ「で、でも、まだ私―――」

カズキ「いいからいいから♪ もしかしたら、結構、近いトコいってるかもしれないぜ?」

 他人の前では滅多に見せない悪い笑顔で、カズキはじりじりとマッチを追い詰める。
 やがて観念したかのように、マッチは困り顔で、大きく息を吐いて、

マッチ「うぅ・・・じゃ、じゃあ―――」

 そう呟きながら、彼女は椅子から立ち上がる。

 カズキの前に立った彼女は、両肘と両手首を曲げ、まるで猫の手のように腕をしならせながら、

 両手首をぴょこぴょこ、腰をクネクネ動かしながら、可愛らしい声音で―――


マッチ「や、ヤンヤーン♪」


カズキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

マッチ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

カズキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

マッチ「・・・・・・・・・・・・・・・あ、あぅぅ〜(///」

カズキ(カズキです。彼女が可愛い過ぎて生きてるのが辛くなってきました。)


 結果、両者共が、顔を赤らめながら恥ずかしがるという、

 初々しさすら感じてしまう展開に発展してしまったとさ。


 もげろ

384璃九:2011/11/30(水) 22:52:51 HOST:27-54-124-54.flets.tribe.ne.jp
 §


 ―――数刻後

 結局、いつまで悩んでも答えが出そうになかったので、

 カズキの部屋のPCを借りて、ネットで検索することにしたマッチさん。

 一応、降参してカズキに答えを尋ねてみたのだが、
 

カズキ「や、知ってはいるんだけど、自分の口から説明するのは難しいっす(−−;」


 と、はぐらかされたので、今に至っている。

マッチ「えっと、検索サイトは・・・」

カズキ「あ、グー○ルなら、お気に入りにあるぞ」

 促されるまま、ブラウザ上方にある「お気に入り」の項目をクリック。

 一覧がずらっと上から下に並べられ、その中から、目的の検索サイトの名前を選択するわけだが、

マッチ「・・・・・・・・・」

カズキ「・・・マッチ?」

 お気に入り一覧を開いたまま、マッチは動きを止めていた。

マッチ「ねぇ、カズキ?」

 視線をPCの画面から、背後のカズキに向けるマッチさん。
 可愛らしい表情を浮かべてはいるが、何故か目が笑っていない。
 
マッチ「“これ”は何かなぁ?」

 PC画面内のカーソルが動く。
 お気に入り一覧の下方。
 ほとんど目立たない位置に、マッチの指し示すものはあった。


  ・
  ・
  ・
○れおれおBlog
○子猫の飼い方←これ
○スパロボ攻略Wiki
  ・
  ・
  ・


カズキ「・・・・・・・・・・・・」

マッチ「カズキ、猫を飼いたかったの? 知らなかったなぁ〜」

 この間も、マッチさんは変わらない暗黒スマイルを浮かべている。
 一方、問い詰められているカズキの方はというと、何かに驚いたかのような表情と共に、額から大粒の汗を流しながら、

カズキ「あ、そ、そうそう! いや〜、実はこの前、テレビでやってた動物番組をたまたま見てさぁ!
      それで猫に興味を持ったっつーか―――」

マッチ「   ほ   ん   と   う   に   ?   」

カズキ「......ぁぃ」

マッチ「・・・ふふ♪ そっかぁ、そこまで言うなら、マッチはカズキを信じるよ〜♪」

カズキ「・・・・・・・・・・・・」

マッチ「ところで、マッチもなんだか急に猫を飼いたくなってきちゃったぁ♪
      その時の参考にしたいから、マッチもこのページを見ても良いかなぁ?」

 ページ名『子猫の飼い方』の部分に、カーソルが行ったり来たりしている。

カズキ「いやいやいやいやマッチさん、僕達は『ヤンデレ』を調べるためにパソコンを使っているわけですから。
      うん、そうだ。寄り道は良くないよね? 一度、調べることを決めたなら、やっぱりそれを優先しないとね?」

 テンパって、もはや言うことが良く分からなくなってきたカズキ。

マッチ「じゃあ『ヤンデレ』を調べた後に、このページを見ることにするね♪ それならいいよね?」 

カズキ「・・・・・・・・・・・・」

マッチ「  い  い  ん  だ  よ  ね  ?
      『子猫の飼い方』のページに行ったはずなのに、何故か綺麗な女の人の写真が出てきたりしないよねぇ?
      セクスィーな女の人の動画が流れたりもしないよねぇ?
      オパイがいっぱい出てきたりもしないよねぇ!?」

カズキ「・・・・・・・・・・・・」

マッチ「ねぇ、カズキ。 マッチはね、カズキのことが大好きだよ♪
      でもね―――素直なカズキはもっと好きだよ?」

 今の言葉の後半部分。
 マッチの声音が急に冷たくなったのが、決め手となった。
 
カズキ「―――すんませんでしたぁ!(土下座」

385璃九:2011/11/30(水) 22:54:10 HOST:27-54-124-54.flets.tribe.ne.jp
 潔い謝罪。
 床に何度も頭を打ちつけながらの、実に自虐的な土下座である(直後、床下から『やかましい!』という声が聞こえたため強制停止)。

マッチ「うふふ♪ いいよぉ? マッチ、今日はカズキと二人きりで過ごせて、と〜っても機嫌か良いから♪
      許してあげる。でも、あんまりこういうページを見ちゃ嫌だよ?
      何て言うか・・・凄く寂しくなっちゃうから。」

カズキ「はい! 二度と見ません! 一時の気の迷いだったんです!『子猫の飼い方』はお気に入りから削除しちゃって下さい!」

マッチ「うん、分かった〜♪」

 ポチッと『子猫の飼い方』は、お気に入りからその名を消した。

カズキ「というか、あの・・・何で分かったの?(−−;」

マッチ「え? ほら、さっきも言ったでしょう? カズキから『猫を飼いたい』なんて言葉、今まで聞いたことなかったもん」

カズキ「・・・それだけ?」

マッチ「ううん、他にも理由はあるよ♪ 確かこのマンションって、決められた階層以外、ペットを飼うのが禁止だったはずだよね?」

カズキ「・・・はい」

マッチ「マッチの記憶によると、この階層(12階)は決められた階層じゃ“なかった”気がするなぁ〜」

カズキ「・・・仰る通りです」

 「何故知っているのか」とかいう野暮なツッコミは、この際しないことにする。

マッチ「うふふ♪ それにねぇ、『子猫の飼い方』だなんて・・・
      ただの『猫の飼い方』って言うならまだしも、“子猫”ってしている時点で、物凄く不自然に感じたよ?
      普通はあり得ないと思うなぁ・・・“子猫”に限定するなんて」

カズキ「・・・なるほど」

マッチ「なぁ〜んて♪ 言ってみたけど、実際、ほとんど勘で見つけたようなものなんだけどねぇ♪」

カズキ(えー・・・)

マッチ「ふふ・・・女の子の勘を侮っちゃ駄目だよ、カズキ♪」

 「それはもう理解出来ていたはずなんだけどなぁ」と、心の奥底で呟くカズキであった。



 §


 ―――さらに数刻後

 色々と回り道をしてしまったが、とりあえずは無事に『ヤンデレ』を検索し終えたマッチとカズキ。

マッチ「え〜っと、『ヤンデレ』とは―――」

 表示されたページを巡回しながら、マッチはそこに書かれてある情報を丁寧に読み進めていった。

マッチ「ほわぁ・・・そっかぁ・・・」

カズキ「・・・・・・・・・・・・」

 間もなく『ヤンデレ』を完全に理解したマッチがPCから顔を上げた。


 ―――さて、全てを理解した彼女は、これまでの自分自身の行動と照らし合わせ、果たしてどういった反応をするのだろうか。


マッチ「ねぇ、カズキ」

カズキ「・・・はい」


マッチ「『ヤンデレ』って、すっごく怖いんだねぇ・・・苦手かも・・・」


カズキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

マッチ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

カズキ「えっ?」






【完】

386はばたき:2012/01/08(日) 21:04:52 HOST:zaq3d2e6548.zaq.ne.jp
どうも、はばたきです。
ちょっち久しぶりに、また大がかりな企画を起動してみようと思います。

題して『スーパーロボット大戦∞ DEEPFILE3』!!

はい、おなじみの企画ですね(ぁ。
細かいことは以前やったので皆さんお分かりの事と思います。

今回のレギュレーションは以下の通りです。

1.キャラクター名、性格、成長タイプ
2.ステータスの”MAX値”
3.地形適応
4.特殊技能
5.精神コマンド
6.エースボーナス

※2についてはMAX値、即ちLv99の時の数字のみを今回は提示してもらいます。
目安としては、以下の範囲に収まるように設定してください。

○○○
※レギュレーション
・格闘:195〜240
・射撃:195〜240
・技量:220〜255
・防御:155〜230
・回避:310〜375
・命中:350〜375
・SP:195〜240
○○○

※4については第二次Z準拠。
オリジナル特殊技能も認めます。

※5については第二次Z準拠。
取得数は通常6個、消費SPもお願いします。

※6についても第二次Z準拠。
とはいえ、ほぼオリジナルになるかと思いますが(ぁ。
尚、ステータス、特殊技能もそうですが、強すぎるものを作っても場が白けるだけですのでご注意を。
裁量は皆さんの加減に任せますが、あまりにも度が過ぎたものはチャットなどで注意はあっても、特に警告なしでスルーすると思うのでご注意を。

締め切りは、一先ず2週間後、1月22日を目途にさせて頂きます。

それでは、皆様のご応募お待ちしております。
でわでわ☆

PS:今回はホームページなどを使ってデータを公開するかはわかりません。
場合によっては、有志にのみデータを送付、という形になるかもしれない旨を先にご連絡しておきます。

387はばたき:2012/01/11(水) 21:38:02 HOST:zaq3d2e64b6.zaq.ne.jp
とりあえず、はばたきのデータを参考までに

・シャンテ・アークス
超強気
万能系・防御型
・ステータス
・格闘:230
・射撃:230
・技量:243
・防御:218
・回避:330
・命中:370
・SP:231
・地形適応
空:A陸:A海:A宇:S
・特殊技能
SP回復
底力Lv9
援護防御Lv3
・精神コマンド
不屈=10、鉄壁=25、集中=15、ド根性=30、激励=50、愛=60
・エースボーナス
愛の消費SPが40になる

・テラ
強気
万能系・回避型
・ステータス
・格闘:229
・射撃:229
・技量:247
・防御:174
・回避:373
・命中:370
・SP:222
・地形適応
空:A陸:A海:B宇:A
・特殊技能
再攻撃
見切り
闘争心
・精神コマンド
不屈=10、集中=15、直感=20、直撃=20、覚醒=50、魂=50
・エースボーナス
獲得経験値+25%。気力130以上で与えるダメージ1.1倍

・シドゥス
強気
万能系・防御型
・ステータス
・格闘:231
・射撃:228
・技量:252
・防御:212
・回避:343
・命中:371
・SP:230
・地形適応
空:A陸:A海:B宇:A
・特殊技能
底力Lv9
見切り
援護防御Lv3
ブロッキング
・精神コマンド
ひらめき=10、鉄壁=15、直感=20、加速=10、信頼=20、熱血=35
・エースボーナス
技量+25

388はばたき:2012/01/11(水) 21:43:00 HOST:zaq3d2e64b6.zaq.ne.jp
・キズナ
強気
万能系・防御型
・ステータス
・格闘:227
・射撃:228
・技量:235
・防御:220
・回避:331
・命中:368
・SP:232
・地形適応
空:A陸:A海:B宇:A
・特殊技能
調和者Lv9
底力Lv9
援護攻撃Lv3
・精神コマンド
鉄壁=20、直感=25、幸運=35、感応=30、信頼=20、勇気=60
・エースボーナス
全ての武器にバリア貫通、サイズ差補正無視の効果がつく

・女樹
強気
万能系・防御型
・ステータス
・格闘:228
・射撃:229
・技量:240
・防御:221
・回避:332
・命中:372
・SP:223
・地形適応
空:A陸:A海:A宇:A
・特殊技能
調和者Lv9
見切り
ヒット&アウェイ
・精神コマンド
ひらめき=10、鉄壁=15、必中=15、狙撃=20、熱血=40、友情=50
・エースボーナス
気力130以上で毎ターン「直撃」が掛かる

・ライカ
超強気
万能系・防御型
・ステータス
・格闘:230
・射撃:229
・技量:242
・防御:219
・回避:340
・命中:368
・SP:228
・地形適応
空:A陸:A海:B宇:A
・特殊技能
調和者Lv9
カウンター
闘争心
・精神コマンド
不屈=15、鉄壁=20、直感=25、突撃=20、熱血=35、友情=50
・エースボーナス
隣接する敵ユニットの命中率、回避率−30%

・アティ・キュリオン
強気
SP重視型
・ステータス
・格闘:217
・射撃:215
・技量:234
・防御:219
・回避:365
・命中:363
・SP:237
・地形適応
空:A陸:A海:B宇:A
・特殊技能
戦術指揮
調和者Lv7
指揮官Lv4
ガード
・精神コマンド
ひらめき=10、応援=20、祝福=45、期待=50、激励=50、再動=70
・エースボーナス
指揮官の効果2倍

389はばたき:2012/01/11(水) 21:45:33 HOST:zaq3d2e64b6.zaq.ne.jp
・キュロット・キュリオン
超強気
万能系・回避型
・ステータス
・格闘:231
・射撃:232
・技量:250
・防御:172
・回避:371
・命中:372
・SP:221
・地形適応
空:S陸:A海:B宇:A
・特殊技能
調和者Lv8
ダッシュ
援護攻撃Lv3
連携攻撃
・精神コマンド
不屈=10、集中=15、努力=20、必中=20、気合=30、熱血=40
・エースボーナス
気力120以上で、全ての武器の攻撃力+200

・カミル・ハリード・バハー
超強気
格闘系・回避型
・ステータス
・格闘:241
・射撃:202
・技量:253
・防御:173
・回避:367
・命中:370
・SP:227
・地形適応
空:A陸:S海:A宇:A
・特殊技能
調和者Lv8
カウンター
精神耐性
修理技能
・精神コマンド
不屈=10、集中=15、祝福=45、直感=30、熱血=35、気迫=50
・エースボーナス
ダメージを与えた時、相手の気力−5

※調和者
Lvに応じて、命中、回避、受けるダメージに修正が入る。

     Lv7、LV8、LV9
命中   +14%+17%+20%
回避   +14%+17%+20%
防御   +10%+12%+15%

390璃九:2012/01/12(木) 22:07:39 HOST:27-54-124-54.flets.tribe.ne.jp
DEEPFILE3

どうも! 二番手、璃九です。
早速ですが、一先ず5名程、キャラを投稿させて頂きます〜


○鍵神ヤコ

強気
射撃・標準型

・ステータス
・格闘:219
・射撃:240
・技量:242
・防御:171
・回避:365
・命中:370
・SP:230

・地形適応
空:A陸:A海:B宇:A

・特殊技能
ワイルド
底力Lv9
援護攻撃Lv3

・精神コマンド
狙撃=15、直感=20、集中=15、熱血=35、努力=25、友情=50

・エースボーナス
特殊スキル『ワイルド』を持つユニットと隣接している場合、毎ターン「直撃」が掛かる(重複なし)。



○改芽卯月

超強気
万能・標準型

・ステータス
・格闘:237
・射撃:222
・技量:251
・防御:170
・回避:373
・命中:371
・SP:233

・地形適応
空:A陸:S海:B宇:A

・特殊技能
ワイルド
底力Lv9
闘争心


・精神コマンド
加速=15、不屈=10、必中=15、気合=35、熱血=40、愛=60

・エースボーナス
特殊スキル『ワイルド』を持つユニットと隣接している場合、気力150以上で与ダメージ1.3倍(重複なし)。



○霧葉しきり

普通
万能・回避型

・ステータス
・格闘:232
・射撃:226
・技量:243
・防御:165
・回避:369
・命中:361
・SP:226

・地形適応
空:A陸:A海:B宇:A

・特殊技能
ワイルド
精神耐性
ヒット&アウェイ

・精神コマンド
集中=15、不屈=10、幸運=30、突撃=30、直感=20、熱血=40

・エースボーナス
特殊スキル『ワイルド』を持つユニットと隣接している場合、戦闘での獲得資金+25%(重複なし)。

391璃九:2012/01/12(木) 22:09:16 HOST:27-54-124-54.flets.tribe.ne.jp

○葉文風霞

弱気
射撃・大器晩成型

・ステータス
・格闘:202
・射撃:233
・技量:239
・防御:162
・回避:363
・命中:372
・SP:231

・地形適応
空:A陸:A海:B宇:A

・特殊技能
ワイルド
援護攻撃Lv3
援護防御Lv3

・精神コマンド
ひらめき=10、応援=20、必中=20、熱血=40、脱力=50、友情=50

・エースボーナス
特殊スキル『ワイルド』を持つユニットと隣接している場合、射撃・命中・回避にそれぞれ+15(重複なし)。



○火倉セレス

強気
万能・標準型

・ステータス
・格闘:235
・射撃:229
・技量:248
・防御:163
・回避:373
・命中:370
・SP:217

・地形適応
空:A陸:A海:B宇:A

・特殊技能
ワイルド
見切り
援護攻撃Lv3

・精神コマンド
直感=20、集中=15、信頼=30、熱血=35、かく乱=55、覚醒=60

・エースボーナス
特殊スキル『ワイルド』を持つユニットと隣接している場合、技量+20(重複なし)。





※ワイルド
自ユニットが『バイラス』と名のついた地形(マス)上に止まっている場合、最終命中率・回避率・クリティカル率が+15%。


※バイラス〜と名のついた地形(マス)の例

「バイラス宙粒子汚染地」、「バイラス宙粒子下」、「バイラス宙粒子内」等を想定...

392璃九:2012/01/12(木) 22:28:29 HOST:27-54-124-54.flets.tribe.ne.jp
DEEPFILE3

■修正■

○改芽卯月の地形適応を、以下のように修正。

空:A陸:A海:B宇:A

393はばたき:2012/01/12(木) 22:35:38 HOST:zaq3d2e63bc.zaq.ne.jp
発起人のチェックの甘さが招いた事なので、自分も修正しておきます<(_ _)>

・シャンテ・アークス
空:A、璃九:A、海:A、宇:A

・キュロット・キュリオン

空:S、陸:B、海;B、宇:A

・カミル・ハリード・バハー

空:B、陸:S、海、A、宇:B

394蒼ウサギ:2012/01/18(水) 21:29:50 HOST:i114-189-101-98.s10.a033.ap.plala.or.jp
DEEPFILE3
ここで一つ。3だけに三番目とは縁起がいい! 蒼ウサギです。

○八神マリア

弱気
大器晩成
・ステータス
・格闘:218
・射撃:222
・技量:216
・防御:228
・回避:346
・命中:353
・SP:238

・地形適応
空:A陸:A海:B宇:A

・特殊技能
覚醒者L7
援護防御Lv3

・精神コマンド
祝福=40、てかげん=10、努力=10、鉄壁=20、愛=60、感応=25 

・エースボーナス
覚醒者LVが+2上昇する。

※登場、当初はヴァルキリーだが、回を追う事で、セラフィムやアリオーシュ、ルートによっては、アナザ―・ヴァルキリーや
 ナスカといった形に換装して出撃できる。
 気合130以上でオーディン以上の進化系に機体を変化させることができる。※ナスカ、アナザー・ヴァルキリーでは不可能
 SPと防御は高いが、主人公機としては全体的にステータスは低め。
 精神コマンドもスーパー系というよりは、どちらかといえばサポート系として現れている。
 ヴァルキリー単体としてもブレード系が格闘に対し、必殺技系が射撃なので育て辛い面もある。
 ただ、機体と覚醒者能力を考慮すれば、愛があれば強くなれるキャラクターに分類されるので、好みが問われるところだろう。
 いっそ、格闘に重視に育て、REIと同時に出撃させ、オーディンと合体したジャンヌフォームで運用するのも悪くない。
 ただ、オーディンの先にある進化は、ジャンヌフォームにはなれないが、マリアの高い防御力を上手く活用できるタイプなので悩みどころである。

※覚醒者 LVに応じて精霊機兵の全性能と武器(必殺技)の一部の攻撃力がアップする。
LV1: 3%、LV2: 5%、LV3: 7%、LV4: 9%、LV5:11%
LV6:13%、LV7:15%、LV8:17%、LV9:20%


○天神ユウト

普通
万能系
・ステータス
・格闘:208
・射撃:230
・技量:243
・防御:165
・回避:367
・命中:369
・SP:225

・地形適応
空:A陸:A海:B宇:A

・特殊技能
べラアニマ
ダッシュ
援護攻撃LV2

・精神コマンド
集中=15、加速=10、ひらめき=10、直撃=15、直感=25、魂=55 

・エースボーナス
「マニューバー」と名のつく武器の攻撃力+500。

※典型的リアル系射撃型主人公タイプ。精神コマンドとエースボーナスも組み合わさると、敵陣に特攻して暴れるのが一番であろう。
 機体の武器から、近距離〜遠距離までの幅広い射撃範囲を持っており、かつ対ボス戦用の武器さえ持っている。
 しかし、あまり調子に乗るとエネルギーと弾丸不足に陥って苦手な白兵戦に持ち込まれるので、過大評価はしないこと。
 後継機になれば、些かエネルギー不足は解消されるがそれでも、無理は禁物である。
 特に「ハ―メルシステム」搭載機に乗ってる場合は、くれぐれも、撃墜されて「べラアニマ」の発動だけは防ごう。

※べラアニマ(アンフィニ)

機体に「ハ―メルシステム」機能があれば、撃墜された場合、全ステータス50%アップ+2回行動可能になって第三軍として復活。
エネルギー及びHPが0(撃墜)なれば撤退される。

395蒼ウサギ:2012/01/18(水) 21:33:38 HOST:i114-189-101-98.s10.a033.ap.plala.or.jp
○神里ナユ

強気
回避型
・ステータス
・格闘:222
・射撃:210
・技量:230
・防御:168
・回避:370
・命中:355
・SP:224

・地形適応
空:B陸:A海:A宇:B

・特殊技能
紫の眼LV:9
底力LV:6

・精神コマンド
不屈=10、努力=10、必中=15、熱血=45、ド根性=45、気迫=45 

・エースボーナス
熱血が魂になる。(SPに変化なし)

※よく訓練されたスパロボ大好きリアル系女主人公である。
 スーパーロボットが好きなだけあって精神コマンドもスーパー系なものが多い。(能力は回避型なのに)
 ともかく、地形適応が弱いところなのでそこをフォローしておきたいところである。
 エースボーナスがおいしいので早めに取得しておいて損はない。

※死の眼 LVに応じて「死の太刀」の威力が上昇する。
LV:1+100〜LV9+1000


○御神エイジ

強気
格闘型
・ステータス
・格闘:230
・射撃:210
・技量:223
・防御:225
・回避:312
・命中:354
・SP:226

・地形適応
空:A陸:A海:B宇:A

・特殊技能
底力LV:6
カウンターLV;5

・精神コマンド
鉄壁=20、根性=20、直感=25、気合=40、勇気=60、友情=30 

・エースボーナス
格闘武器の攻撃力が+300アップ

※命中率と回避率が平均以下の他は、ほぼ高水準をマークしているスーパー系主人公タイプ。
 機体も高水準ともあって、単体でも充分運用できる。
 問題は、命中率だが、早い段階で直感を覚えるので、それまでは感応を覚えるキャラや指揮などでフォローしてもらおう。
 対ボス戦として充分な活躍を見せてくれそうだ。


○レイド=スタージェン

強気
万能型
・ステータス
・格闘:229
・射撃:230
・技量:244
・防御:189
・回避:369
・命中:375
・SP:232

・地形適応
空:A陸:A海:A宇:A

・特殊技能
強運
援護攻撃LV2

・精神コマンド
ひらめき=10、脱力=30、集中=10、不屈=15、直感=20、魂=50 

・エースボーナス
特殊技能「SP回復」を付加。

※味方でいるうちは頼もしいが、作品によっては敵になるという恐ろしいというキャラである。
 軒並みたかい能力値に強力な精神コマンド。さらにエースボーナスで「SP回復」というおまけ付き。
 もし、敵に回ったとしても、必ずや隠しキャラとして再度、仲間になると信じていよう。
 しかし、「直撃」がないのは、彼が女性のハートを撃ち抜けないという現れであろうか…?
 そういうところを検証すると、なんともレイドらしいと言えざるを得ない。

396蒼ウサギ:2012/01/21(土) 21:59:27 HOST:i118-17-223-12.s10.a033.ap.plala.or.jp
※絶対○○してはいけないシリーズ


レイド「そんじゃ、お前らの、こ、今回の司令はこれや」
カズキ「いや、なんで関西風?」
テン「しかも、なんかカタコト!?」


○第一回目:絶対悶絶してはいけない三食おやつ付き24時。


ナユ「わーい、おやつ付きー♪ って、悶絶?」
ハヅキ「ははん、どうせクッソ不味い料理とかそういうの出しまくってそれに悶絶したらケツぶったたかれるって企画だろ?」
テン「もはや大晦日の定番になってるアレのパク…もとい、オマージュって奴だな。
   まぁ、最近は裏番組に対抗し過ぎて時間が長過ぎるのも考えモノだが……」
空「妙な考察だな。ま、どんなものでも腹に入れば充分な気もするが……ただし、食べれる物に限るぞ?」
レイド「あー、そこは大丈夫。一応、最高級食材を用意しといたから」
純星「一気に喋り方が戻ったわね……」
レイド「ま、こっちの方が楽だしね。おっと、とりあえず君らはこの一日この「むげんだい食堂」で働いてもらいます。
    つってもまぁ、別に客が来るわけでもねーから、君達は、のんびり三食おやつ付きが来るのを待てばOK」
ハヅキ「……そんな、グダグダだ企画で大丈夫か?」
レイド「大丈夫、問題ない」

 エル○ャダイネタは、まだまだ健在です。

テン「気が済んだ?」
ハヅキ「ひとまずな。っで、結局、食堂っていうくらいだからこれらの最高級食材を使って自分達でメシ作れってこと?」
レイド「オイオイ、ハヅキちゃん。聞いてなかった? オレは言いました「君達は、のんびり三食おやつ付きが来るのを待てばOK」と……」

 その時、一同に衝撃が走った。
 誰もが予測したであろうこのオチ!

ハヅキ「おい、一応、確認するが、オレ達はただここでボーッとのんびりダラダラ三食メシ食ってればいいんだよな? 食堂なのに?」
レイド「ホンマ、メルディアナさんの優しさは五臓六腑に染みわたるでぇ〜」
カズキ「いきなり昔のバージョンに戻ったな! てか、この企画は、やっぱりあの人か〜〜〜!」
純星「これが予測可能回避不可能って奴か……これも全部、如月 天って奴の仕業ね」
テン「関係ねぇ! つうか、こっちに責任押し付けんな!」
空「そういうことだ……じゃ、オレはこの辺で失礼するz(―――」

 だが、料理の神様はあまりにも非情だった。
 例によってあの“三人”が姿を現れてしまったのだ。
 しかも、エプロン姿で。

マリア「皆さーん、そろそろ昼食の時間ですから席についてくださ〜い」
慈雨「ふふふ〜、今日もいい感じに仕上がってるわね〜」
シルヴィ「う〜ん、もうちょっとスパイスが欲しいわね。……ハバネロをすり潰していれてみようかしら?」

 最高級食材が見事なまでに三人の料理人によって蹂躙されてしまっている。
 国内産はもちろん、世界三大珍味ももはや面影すら見当たらない。

慈雨「やっぱ、ゲル状よねぇ」
シルヴィ「何言ってんの? 見た目より辛さが一番!」
マリア「何事もバランスですよー。って、なんで、グラタン作ろうとしているのに変な虹色になっちゃうのかなぁ?」

 もはや、彼女らの料理は、食料にあらず一つの戦略兵器に匹敵する。
 噂では彼女らが作った料理は、スタッフがおいしく召し上がるではなく、れおれおや累あたりが引き取って有力な兵器に
 運用できないかと研究しているとか何とか……。

一同「ぐぉぉぉぉおおおおおおおお!!」


 デデーーン、全員、アウトー!

 まだ試食もしてないのにこの有様である。
 これでこの地獄にして混沌な昼食を一同は、乗り越えられるのか!?

レイド「まだまだ色んな試練があるから楽しみにしときや〜」

 その後、おやつには皇鬼が現れたりと、夕食にはマッチのヤンデレ式料理だったりと色々あったがそれはまた別の話。

397蒼ウサギ:2012/03/27(火) 22:31:08 HOST:i114-189-104-65.s10.a033.ap.plala.or.jp
○スーパーロボット大戦20周年記念作品。

 スパロボ新世紀!
 
 その時、一人の言葉によって世界が震撼した。

キョウスケ「全ての∞サイドロボを潰すまで、死ぬ気で戦え!」

 その一方で、一人の少女も宣戦布告をする。

アリサ「全てのOGサイドロボは、私が倒す」
クロウ「おっと、借金が増えないように、せめて、お前らの機体データは頂くぜ!」

 全面戦争勃発!
 スーパーロボット大戦OG×スーパーロボット大戦∞

セツコ「なんで同じ者同士が戦うの?」
アキラ「潰す!」

マサキ「こいつらが新しい敵かよ!?」
ランド「また世界が歪み始めてるってぇ!?」

 史上最大のスーパーロボット大戦が始まった!!

メール「∞サイドのロボット!?」
テン「OGサイドのロボットは、オレ達が破壊する!」

アドリア「相手が誰であろうが、私に逆らうんなら後悔させてやるわよ?」

 ついに激突!
 一体、何が起こったのか!

DC兵「覚悟しろー!」

 誰も予測不可能!

キズナ「私達がすることは、この戦いを止める事なんだと思います」
 
 究極の衝撃バトルが始まった!!
 何故、戦わなければならないのか?
 スパロボオリジナル総出演!!
 
 OG×∞
 スーパーロボット大戦CX(クライマックス)

 これを見ずにスパロボは語れない。

 ―西暦2307年 4月21日公開。―
 
 入場者プレゼントには、シルヴィ特製四川料理かテュッティ特製ケーキをプレゼント。
 前売り券には、くろちーストラップかクスハ汁缶ストラップをプレゼントするぞ。


 ※嘘予告です。

398璃九:2012/04/01(日) 19:45:30 HOST:z128220.dynamic.ppp.asahi-net.or.jp
○勢いだけの衝動的SS

ルナ「今日は4月1日―――『エイプリルフール』よ!」

カズキ「あー・・・そうだな(ピコピコ」←破界篇7週目プレイ中

ルナ「つまり、語尾に『※今日は4月1日(エイプリルフール)です』を付けて話せば、何を言っても許される日!!」

カズキ「いや、その理屈はおかしいだろ(ピコピコ」

 などと、意味不明な供述をしたところで―――

§

ルナ「娘さんを私に下さい!※今日は4月1日(エイプリルフール)です」

テン「例え嘘だろうと許可してたまるか」

ルナ「ウボァー!」

 場面は如月邸宅に移る。

テン「というか、休日の真昼間に連絡無しで押し掛けてくるとか・・・本当、何なの君ら?(ピコピコ」←破界篇8週目プレイ中

カズキ「いや、その、ごめん・・・でも一応、俺も頑張って止めたんだぜ?(ピコピコ」

テン「ウチに来てからずっとPSPやってるお前に言われても、説得力ねーよ(ピコピコ」

カズキ「ごもっともで(ピコピコ」

 机を間に挟み、向かい合ってスパロボをするというシュールな光景が広がっている今。
 ちなみにルナは、カズキの隣で項垂れながら座っていた。

カズキ「そういや、今一人? フィーネさん達はいねーの?(ピコピコ」

テン「子ども二人連れて買い物に行ってる―――まぁ、こっちにとっては、ナイスタイミングだったわけだが(ピコピコ」

ルナ「え"!? 双子ちゃんいないの!? じゃあ何で私、わざわざこの家に来たのよ!?」

テン・カズキ「「知らねーよ!!」」

 Wのツッコミを喰らい、先程以上に気を落として首を垂れるルナであった。
 が、少しの間を置いて、持ち直したように顔を上げて、

ルナ「あー、もういいや! 私も破界篇進めよーっと」

 懐からPSPを取り出し、電源を入れる。

テン「・・・・・・いやいやいやいや!」

 その行動には、流石にプレイしていたゲームを中断せざるを得ないテン。
 
テン「ここ 俺の家 。 ゲーム 俺の家じゃなくても出来る。 OK?」

カズキ「何で微妙にカタコトになってんだ?(−−;」

ルナ「しょーがないじゃない。 さっき光さんの家に行って、追い出されちゃったんだから!」

テン「自分の家でやりゃいいだろ!? ―――って、何? アンタら、天上家にも行ったのか!?」

カズキ「や、実はここに来たのと似たような感じで、姉さんに連れられてだな・・・」

§

 以下、回想―――

ルナ「おとーさんッ! 娘さんを私に下さい!※今日は4月1日(エイプリルフール)です」

光「はっはっはー! 久しぶりに本気の符術を使いたくなってきちゃったぞー?(−−#」

カズキ「\(^o^)/」

 回想終了

§

カズキ「―――と、いうことがあったんだ」

テン「あぁ・・・どうりでお前、ちょっと服が焼け焦げてんのか・・・」

 話によると、被害はほとんどカズキが被ったんだとか。

ルナ「まぁ、そういうわけだから・・・双子ちゃんが帰って来るまで、ここで破界篇やってても良いかな?☆」

テン「プルルルル)・・・あ、もしもし、お嬢? 悪いんだけどさ、子ども達連れて、ちょっとしばらく外出したままでいてくんない?
     ・・・いや、ちょっとさ、今家に凄く面倒くさい人が来てて―――うん、そう。じゃあよろしく」

 と、いつの間にか取り出していた携帯電話を、テンは懐に仕舞った。

テン「家の安全が確保できるまでは、帰って来ないそうです」

ルナ「(´・ω・`)」

 その後、ルナは諦めて、あっさりと帰りましたとさ。



【おわれ】

399蒼ウサギ:2012/04/01(日) 21:19:53 HOST:i114-189-89-185.s10.a033.ap.plala.or.jp
◆突発企画!「SS祭り」

スパロボ∞×LIAR GAME

 突如届けられた黒い封筒と黒いトランク。
 それは、これから始まる史上最悪のゲームの開始を告げる合図だった。

ディーラー「これから皆さんには『強奪ゲーム』をやってもらいます」

○強奪ゲームのルール。

 ・各プレイヤーは、あらかじめ事務局から貸しつけた一億円が用意されている。
 ・一億円の中には、事務局が用意した偽札の一億円であるプレイヤーもいる。(以下、これを偽札プレイヤーと呼ぶ)
 ・偽札プレイヤーには、偽札一億円の代わりに、本物の一億円が隠されている共通の地図が同封されることになる。
 ・一週間後、全てのプレイヤーは、ゲーム代として一億円を事務局へ返却しなければならない。
 ・ゲーム内において、暴力行為は一切認められない。
  暴力行為を行ったプレイヤーはペナルティー代として一億円を事務局に支払わなければならない。


※参加者は、リレー小説の基本的ルールを守ってくれれば誰でも参加OKです。
※ゲーム参加キャラは、2人〜3人まで。必ず1人は、偽札プレイヤーであること。
※あくまでこれは「ライアーゲーム」です。小説内で荒れる前に各参加者はチャット同士や掲示板等で相談しましょう。


ディーラー「それでは、皆さま。最後に、このレスの投稿日を良くご確認してくださいませ」

400璃九:2012/04/07(土) 22:22:38 HOST:z128164.dynamic.ppp.asahi-net.or.jp
○帰って来た(?)衝動的SS


 これは、およそ一年前―――
 
 破界篇が発売され、まだそれほど時間が経っていない時のことである。


§


ルナ「・・・・・・(ピコピコ」←家のリビングで破界篇プレイ中

カズキ「ただいまー・・・って、また随分真剣な顔でゲームやってんなぁ・・・」

ルナ「・・・」


PSP<トライダージャベリン!


ルナ「(ドバッ」←鼻血が流れる音

カズキ「!?」


PSP<ダイターンジャベリン!ノビロー!!


ルナ「・・・」


PSP<ザンボットムーンアタァーック!!


ルナ「(ドバッ」←鼻血が流r(略


PSP<ムゲンパーンチ!


ルナ「・・・」


PSP<モキューン!


ルナ「(ドバッ」←鼻血g(ry


PSP<コンパクフィードバックシステム!


ルナ「・・・」


PSP<ミンナ!ダキシメテ!ギンガノ!ハテマデー!!


ルナ「(ドバッ」←は(ry


PSP<アタシノウタヲキケェー!


ルナ「・・・」


カズキ(我が姉ながら、なんて分かりやすい・・・)


 尚、終始真剣なまま、表情は一切変わらなかったという。


§


Q、いつもプレイする時は、こんな感じなんですか?

ルナ「ん、まぁ・・・でも、5周目を超えた辺りで我慢できるようになったわよ?」

カズキ「逆に言うと、5週目までこんな感じだったわけで・・・」


Q、再世篇には【某28号】が参戦していますが?

カズキ「前作以上に、姉さんの血液が足りなくなりそうだな」

ルナ「また、トマトジュースを飲み続ける生活が始まるのね・・・」

カズキ「・・・一応言っておくけど、俺に無理やり飲ませようとするなよ?」

マッチ「あの、というか、トマトジュースじゃ血液を補うことなんて出来ない気が・・・(−−;」



【おわった】

401はばたき:2013/02/08(金) 22:36:19 HOST:zaqd37c970d.zaq.ne.jp
○なんとなくやってみたシリーズ○

どうも、はばたきです。
久しぶりにスパロボ熱に浮かされてネタを書きたくなった今日この頃です。
総合アンソロではネタが進行中につき+ネタ的にスパロボ以外でもOKにする為に此方に投稿。

題して『何でもいいから俺達に書かせろ!』

はい、もう企画である意味ないですね(ぁ。
とりあえず、闇鍋風味に自分のやりたい事を書いちまえYO!と言う話です。
ルールと呼べるほどのモノは無いですが、折角なので何か作品っぽいモノになる様に、という事だけは固定しようかと。
小説なんなり、今やれるとしたらこういうストーリーを描きたいぜ!というノリで書いてください。

それでは、短い文でしたが、皆様のご応募お待ちしております。

402はばたき:2013/02/08(金) 22:38:25 HOST:zaqd37c970d.zaq.ne.jp
例:はばたきの場合

どれだけ進化を重ねても、人は争う事を止めないのか?
解り合う事、言葉を交わす事
それを忘れた人々に、今一度送るメッセージ
愛し合うのは罪ですか?
歌います
憎まなければ戦えませんか?
唄います
明日を目指す事は奢りですか?
謳います
自由を求めるのは過ちですか?
謡います
世界を変えるのは力じゃなくちゃ駄目ですか?
詠います

それに応える為に、私達は歌います!

○スーパーロボット大戦I

それは、頂点の愛を語る物語―――

※参戦作品

○マジンガーZ
○グレートマジンガー
○機動戦士ガンダムSEED DESTINY
○機動戦士ガンダムSEED ASTRAYシリーズ
○機動新世紀ガンダムX
○機動戦士ガンダムOO/機動戦士ガンダムOO SECOND SEASON/機動戦士ガンダムOO ―A wakening of the Trailblazer―
○劇場版マクロスF 虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜/劇場版マクロスF 恋離飛翼〜サヨナラノツバサ〜
○フルメタル・パニック!!シリーズ
○蒼穹のファフナー
○劇場版 ラーゼフォン 多元変奏曲
○獣装機攻ダンクーガ ノヴァ
○ガン×ソード
○ヱヴァンゲリヲン新劇場版
○疾風!アイアンリーガー
○天元突破グレンラガン/劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮編/劇場版 天元突破グレンラガン 螺厳編
○機神咆哮!デモンベイン
☆アルジェントソーマ
☆南海奇皇
☆トップをねらえ2!!
☆戦姫絶唱シンフォギア
☆アイドルマスター XENOGLOSSIA

※主人公

・ロゼ・サージュ

田舎から上京してきた少女。
控えめな風体とは裏腹に、意志が強く、前向きで場を和ませる雰囲気の持ち主。
隔絶された環境で育ったためか、やや世間知らずで天然気味。
大人しい性格の割に行動力があるが、何かと他人優先で損得勘定に自分を計算に入れない部分がある。
その実態は、現代まで生き残った魔女の末裔。
中世の魔女狩り以降、衰退の一歩を辿る魔女の一族に生まれた期待の新星であり、才豊かな魔術師。
使い魔の扱いなどに長ける他、大抵の魔術に通じるが、非情に成り切れない性格故か中々才能を芽吹かせない。

・ミーテ・グァリジョーネ

ロゼの保護者兼魔術の師。
割烹着に箒を持った賢人(ウォーロック)
慇懃無礼で皮肉屋な風体だが、ロゼには甘い。
家事の腕は尋常でなく、常日頃から何かと忙しなく動き回っている。
忙しければ忙しいほどに機敏に働き、活き活きしてくる。
執事(バトラー)を自称するが、その見た目から満場一致で家政夫呼ばわりされる事が唯一の不満らしい。


※後日、詳細を詰めたモノをオリジナル設定資料館wikiにアップ予定。

403藍三郎:2013/04/06(土) 22:24:15 HOST:110.192.183.58.megaegg.ne.jp

スーパーロボット大戦V

<参戦作品>
機動戦士Vガンダム
新機動戦記ガンダムW
☆新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop
☆ZONE OF THE ENDERS Z.O.E
☆ANUBIS ZONE OF THE ENDERS
☆Z.O.E Dolores, i
電脳戦記バーチャロン マーズ
コードギアス 反逆のルルーシュ
コードギアス 反逆のルルーシュ R2
☆コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー
☆コードギアス 亡国のアキト
銀河旋風ブライガー
銀河烈風バクシンガー
銀河疾風サスライガー
魔境伝説アクロバンチ
創聖のアクエリオン
ガン×ソード
☆アクエリオンEVOL
交響詩篇エウレカセブン
☆エウレカセブンAO
マジンカイザーSKL
☆マジンカイザーSKLヴァーサス
☆ゲッターロボ號
☆ゲッターロボ號(原作漫画版)
機神咆吼デモンベイン
☆機神飛翔デモンベイン
トップをねらえ!
☆トップをねらえ2!
ヱヴァンゲリヲン新劇場版 破
☆ヱヴァンゲリヲン新劇場版 Q
☆シン・エヴァンゲリオン劇場版:||


<ストーリーライン>
地球連邦軍とコロニー連合軍の決戦「EVE WARS」から数十年後の世界。
人類は火星へのテラフォーミングに成功、
宇宙へと居住区を広げ、地球圏の平定も進んでいった。
しかし14年前に発生した「ニアサードインパクト」で
地球は多大な損害を受け、その半数が人の住めない土地と化す。
当時世界最大の大国であった「神聖ブリタニア帝国」は、
この責任は日本国にあるとして、それを口実に日本に侵攻。
日本はブリタニアに占領され、以降「エリア11」と呼称される。
ニアサードインパクトの混乱で地球連邦政府はその統治力を失い、
各国が残された領土を巡って争う群雄割拠の時代へと逆戻りする。
G鉱石を用いて作られたロボット怪獣
「メタルビースト」を率いて世界征服を目論む、「プロフェッサー・ランドウ」、
地底より現れ、人類と敵対する「ゴブリン一族」、
カーメン・カーメン率いる宗教組織「ヌビア・コネクション」も活動を開始。
軍の統制から解放された無法者たちも
ロボットを操り、各地で破壊と略奪を繰り返していた。
更に、火星の反連邦軍「バフラム」にコロニー国家「ザンスカール帝国」も
これを期に地球連邦に宣戦を布告。戦乱は宇宙へと拡大していった。
また、スカブコーラルを狙う「シークレット」に
異世界より現れ、人々を攫う「アブダクター」、
外宇宙から来たとされる「宇宙怪獣」といった正体不明の敵も、人類を脅かしていた。

太陽系全土が戦火で包まれる中、
「WSO」「ネイサー」「リガ・ミリティア」
「ゲネラシオン・ブル」「ネオ・ディーバ」「覇道財閥」……
平和を望む人々は力を結集し、これらの脅威に対抗しようとした。
その戦いの過程で、彼らは知ることになる。
一万二千年前に起こった、邪神や堕天翅族、真なる宇宙怪獣との熾烈な戦い。
そして、その戦いは未だ終わっていないという事を……


見てない作品とかまだ終わってもいない作品もあるけど
新規参戦や久々に出る作品などを入れて
こんなスパロボをやってみたいと思うラインナップにしてみました。


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