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スーパーRPG大戦α

1ゲロロ軍曹:2005/05/10(火) 20:57:42 HOST:p6140-ipad30okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
参加作品
勇者指令ダグオン
仮面ライダー剣(ブレイド)Missing・Ace(ミッシング・エース)
仮面ライダー555(ファイズ)
仮面ライダーアギト
仮面ライダークウガ
ウルトラマンコスモス
金色のガッシュベル
鋼の錬金術師(想い出のソナタ編)
幻星神ジャスティライザー
特捜戦隊デカレンジャー
GetRide!アムドライバー
GetBackers=奪還屋=
ロックマンエクゼアクセス
最遊記(Gunlockまで)
テイルズ・オブ・シンフォニア
オリジナル
えー・・、とりあえず、上のような参加作品で進めたいと思います。オリキャラの設定などは、BBSの方をご覧ください。

2ゲロロ軍曹:2005/05/10(火) 20:59:50 HOST:p6140-ipad30okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
すいません、一つ書き忘れてました・・。とりあえず、書き足しときます・・。
ワンピース(空島編終了直後)

3ゲロロ軍曹:2005/05/10(火) 21:29:43 HOST:p6140-ipad30okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
すいませんが、また書き忘れてました・・・。
仮面ライダー龍騎
勇者王ガオガイガー
本当にすいませんでした・・。(土下座)

4ゲロロ軍曹:2005/05/10(火) 23:03:14 HOST:p6140-ipad30okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
=私立・山海高校・正門前=
『キーンコーンカーンコーン・・・』
?「ふう・・・。今日もしんどかったな、授業・・・。」
とぼとぼと疲れた様子で歩く、青いジャケットを着て、黒髪で、茶色い目の青年がいた・・。
彼の名は『藤堂 吹雪』(とうどう ふぶき)。中学生時代では剣道をやっており、全国クラスの実力の持ち主であった。
しかし、高校では部活動に入らず、学業に専念しようとかんがえていた・・。
吹雪(はあ・・。やっぱ、部活に入りたいけど、勉強をおろそかになんかできないしな・・。)
一人でくらーく考え事をしていたその時・・
?「あっ、吹雪くん・・。」
吹雪「んっ?」
ふと、誰かに呼ばれたので、後ろを振り返ってみると、そこには、テニスウェアを着た、茶色のロングヘアで、赤い眼をした、かわいらしい少女がいた。
吹雪「ああ、桜坂か。どうしたんだ?」
彼女の名前は『桜坂 千尋』(さくらざか ちひろ)。吹雪のクラスメートであり、ある有名財閥のお嬢様でもある。実は、ほのかに吹雪に恋心があるが、何かと恥ずかしがりやなため、未だ成果をあげられずにいる・・。
千尋「あ、ううん。もう帰っちゃうのかな、って思って・・。」
吹雪「まあな・・。部活はやりたいけど、俺、お前ほど頭よくないしさ・・。」
ちょっと悲しげな表情になる吹雪。
千尋「そ、そんなことないよ!わたしなんて、とてもとても・・。」
吹雪の発言に、必要以上にあわてる千尋・・。
吹雪「お、落ち着けって。・・まっ、俺だって、剣道をあきらめたわけじゃないさ。毎朝、必ず素振りするしさ。」
千尋「へえ・・。」
と、吹雪は何かを思い出したかのように、あわてて自分の腕時計を見た。
吹雪「あ、やべっ!バスに乗り遅れちまう!!あ、それじゃ、桜坂、また明日な!!」
千尋「あ・・・うん!!」
吹雪が急いで走り出したのにすこしびっくりしたが、きちんと吹雪に聞こえるように返事をした千尋。
しかし、吹雪は知らなかった。この後、自分の運命を変える出来事が起こるなどとは・・。
そして、その頃・・

5ゲロロ軍曹:2005/05/11(水) 15:42:59 HOST:p4129-ipad29okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
=山海市内・某ゲームセンター=
?「うぉりゃあああああ!!!!」
あるシューティングゲームで、叫び声をあげながら、標的のUFOを次々と打ち落としていく青年がいた。
この青年の名は『大堂寺 炎』(だいどうじ えん)。私立山海高校に今年入部したばかりの1年生である。もっとも、本来ならば落選していたのであったが、とある事情により合格した・・。(むろん、本人はそんなことは知らない・・。)
エン「侵略なんざ、十年はええぜ、宇宙人野郎が!!」
機嫌よくゲームを楽しむエン・・。と、そのとき・・、
?「・・、山海高校1年、『大堂寺 炎』だな?』
エン「あん??」
ふと後ろから声がするので振り返って見ると、竹刀をもった、いかにも生真面目そうな青年が立っていた・・・。
エン「だれだお前?」
突然赤の他人から自分の名前をいわれて、少し困惑ぎみのエン・・。すると、青年はエンの質問に答えず、自分がエンに質問した。
?「お前は他校生とトラブルを巻き起こし、1週間の停学処分を受けているはずだが・・?」
そう、この青年の話は事実である。実は、数日前にエンが他校生にからまれて、喧嘩を買ってしまい、その事が学校に知られて、停学処分を受けているのであった・・。
エン「・・、あの野郎の仲間か?」
謎の青年がいやに挑発的な態度をとるのに、エンは頭にきていた。
?「立て。」
エン「用ならあとにしな・・。こちとら今宇宙人と交戦中・・!?」
そういいながら続きをやろうとした瞬間、スクリーンが突然切れてしまった・・。
よく見てみると、青年が竹刀でコンセントを抜いていた・・。
エン「てめえ!何しやがる!?」
?「立つんだ。家まで送ってやる・・。」
エン「なっ?!ふざけんな!!ガキじゃあるめえし!!」
青年の言ってることが訳が分からないので、腹をたててエンは反論したが・・・
『ビュッ!!』
?「Dont say!Four or five・・。」
エン「な、なに・・???」
突然竹刀を突きつけられ、『四の五の言うな!』という意味の和製英語を言われて、困惑するエン・・。
すると、青年は微笑を浮かべながら、自己紹介をした・・。
?「山海高校2年、風紀委員長、広瀬海・・。」

6ゲロロ軍曹:2005/05/11(水) 15:47:16 HOST:p4129-ipad29okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
すいません・・。エンの処分は『停学』ではなく、『自宅謹慎』でした・・。うっかり間違えてました・・。

7アーク:2005/05/11(水) 20:02:37 HOST:YahooBB220022215218.bbtec.net
=空き地=
???「ここでいいのか?店を開いていい場所は」
???2「間違いないわ。ここであっているよ」
ここは現在空き地となっていてそこへ訪れた青年の男性と女性が確かめに来た
???「なるほどね。ここで俺達の店を開いていいのか。よっしゃ!
    ガッポリ稼ぎまくるぞー!ライラ早くあれを出せよ」
ライラ「はいはい、全くなんで落ち着きが無いのかしら?
    貴方は子供じゃないでしょ?ルシュファード」
ルシュファード「体は大人心は子供だよーん」
ルシュファードと言われた青年がそう言うとライラと言われた女性は
額に青筋を一つ立てた
ライラ「いい加減にふざけるのはやめなさい!!貴方は人格者なのよ
    少しは自覚を持ちなさい!!」
ルシュファード「………おい、それは言わない約束のはずだが」
さっきまで子供の様に喋っていたとは裏腹に今度は暗い声で答えた
それを聞いたライラは一瞬怯んだ
ライラ「あ、ごめん」
ルシュファード「いいよ別に気にしてないよ。俺は確かに人格者だ
        でも、人として生きる事も出来るはずなんだ」
ライラ「ルシュファード………ごめんなさい」
ルシュファード「だから誤るなって。そんな顔をするなよライラ
        今日から情報屋として頑張ろうぜ。な?」
ルシュファードはそう言うとまたあの子供の様な笑顔を見せた
ルシュファードは自分なりにライラを励ました
その笑顔を見たライラはコクンと頷いた

8暗闇:2005/05/12(木) 17:09:36 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
その頃…
???「ここが、この間失踪した人が最期に目撃された場所か…別に何ともない所だよなぁ…」
あるミラービルの近くにそうぼやきながらたたずむ青年がいた。彼の名は城戸真司…OREジャーナルの見習い記者だ。
一流のジャーナリストを目指して頑張っているものの、どう頑張っても空回りが多く、現に先程寝坊して、先輩であるOREジャーナル編集長、大久保 大介に大目玉喰らって来た所だ。
そして、現在…半年ほど前から増えている謎の行方不明事件。『原因不明、目撃者なし、密室』というが共通点の謎の失踪事件だ。真司はその事件の取材に、今回また新たに出た失踪者が最後に目撃されたこの場所に来たという訳である。
が、辺りには何の異常も見られず、不審な所は無い。彼もこれ以上は時間の無駄かと思っていたその時だった。
真司「ん?」
良く見ると、自分の首には糸が巻き付いていたのだ。それを辿って見てみると、近くのミラービルのガラス張りから伸びていたのだ。
真司「どういうこ……うわぁ!!」
真司はもの凄い力で引っ張られ、ガラス張りに向かっていく。が、そのガラスは割れるどころか彼の身体を引き込んでしまった。

9ゲロロ軍曹:2005/05/12(木) 18:11:26 HOST:p3096-ipad27okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・・
=地球近海・暗礁地帯=
ある通信衛星が普段どおりに衛星軌道上を動いていた。しかし、その衛星は、突然『何か』にぶつかり、破壊されてしまった。
最初は何かのスペースデブリかと思われたが、そうではなかった。なぜならそれは、あまりに大きく、あまりに『人工的な物』であったためである。
そう、その姿はまるでSFに出てくる『要塞』そのものであった。
すると、その『要塞』らしき物体にある巨大な『門』から、中央に緑色の石をつけた岩石らしき物体が二つ、射出された。
そしてその二つの『岩石』らしき物体は、地球を目指していた・・・。

10ゲロロ軍曹:2005/05/12(木) 18:34:23 HOST:p3096-ipad27okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
同じ頃・・・
女性「きゃああ!!ひったくりよー!!」
引ったくり犯「くっ、どけどけー!!」
女性のかばんをひったくって闘争する犯人・・。すると、緑色のジャケットをきた青年が立ちふさがった。
引ったくり犯「どけっ、このがき!!」
すかさずぶっ飛ばそうとする犯人だったが、数秒後、青年にやられてしまった・・。
引ったくり犯「ぐあっ!?」
そして青年は、犯人に対し、「運が悪かったな。」といい、ひったくられたバッグ手に取り、女性に近づいた。
女性「ありがとうございます。本当に、なんとお礼をいってよいやら・・。」
しかし、次の瞬間、青年はとんでもない行動にでる・・・。
?「彼女、ひま?」
女性「へっ??」
?「俺、沢村 森(さわむら しん)。よかったら、一緒にカラオケいかない?」
あろうことか、助けた女性をナンパし始めたのだ・・。
女性「あ、あのっ・・。」
女性がどう対応すればよいか分からず困っていた・・。そのとき・・、
『びゅっ!』というするどい音がし、森となのる青年の首の横から竹刀が出現した。
カイ「・・、相変わらずだな、シン・・。」
そこにいたのは、山海高校風紀委員長の広瀬海と、彼に連行されている大堂寺炎であった・・。
シン「かあー、またお前かよ、『鬼の風紀委員長』・・・。」
カイ「まったく、女性にはもっと優しく接しろ・・。柔道三段がなくぞ・・。」
そういいながら、シンから引ったくりにあったバッグを素直に女性に返した。
女性はお礼をいいながら、うれしそうに帰っていった・・。
シン「うるせーなー!俺は俺なりのやり方で青春を謳歌しようとだな、って、誰だそいつ?」
今更ながら、カイの後ろにいるエンに気づいた。エンは「ふん!」というだけで、あきらかにすねていた・・。

11暗闇:2005/05/13(金) 22:19:47 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
一方、真司は…
真司「なんだ?なんなんだよこれ?」
気が付いてみると、そこは先程自分がいた場所と変わらないように見えるが…先の場所とはあきらかに違う所があった。
それは、風景などが全て先程と逆なのだ。ミラービルの位置反対方向にあったり、近くの広告板の文字が逆さまになっているのだ。
訳が分からず、真司は呆然としていたその時だった。
ミスパイダー「ギェエエエエエエ!!」
突然、人型の機械の蜘蛛の怪物…ミスパイダーが襲いかかってきたのだ。真司はいきなり吹っ飛ばされフェンスに叩きつけられた。
ミスパイダーが徐々に迫ってくるその時、
???「てぃや!!」
謎の仮面の男が突然、ミスパイダーを蹴り飛ばした。
真司はまたもや訳の分からない者の登場によって、呆然とするがすぐに我を取り戻し仮面の男に問いかけた。
真司「あんた…人間か?それとも…」
仮面の男は真司に一旦振り返ると、すぐにミスパイダーに目を戻し立ち向かっていく。
真司「一体…何がどうなっているんだ?」
その瞬間、突如白い光が彼の視界を遮った。
目が慣れ、どうにか光の根元を見てみると…光り輝く鏡がそこにはあった。
そして、その鏡が輝きを増すと怪物の描かれた絵がその鏡に映し出されたした。
その鏡の中にある絵が、飛び出し…それが命を吹き込まれたかのように歩み寄ってくる。
やがて、その鏡から絵が出た瞬間、その怪物が実体化した。
レスパイダー「ギシャアアアア!!」
ツメを持った女性タイプの機械人型蜘蛛のモンスターが仮面の男に襲いかかっていった。

12暗闇:2005/05/13(金) 23:01:53 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
仮面の男はいきなり増えた敵に攻撃を受ける。
やがて、挟み撃ちにされ追いつめられつつあった。
が、仮面の男は一瞬の隙を突き、右腕の赤龍の頭の形をしたガントレットにカードを挿入すると…
ドラグバイザー『ストライクベント』
そのボイス音がした瞬間、龍の頭部の形をした手甲が右腕に装着され、それと共に赤い龍が宙を舞いながら仮面の男の前に現れた。
そして…
仮面の男「はああああ……はぃぃぃぃぃぃ!!」
かけ声と共に仮面の男がパンチアクションすると、それに合わせて龍が口から高熱弾をモンスター達に向かって吐き出した。
ミスパイダーに高熱弾が直撃し、大爆発する。レスパイダーもその余波により大ダメージを受けて吹き飛ばされた。
が、その突如仮面の男は力尽きたかのように倒れた。
真司「おい!しっかりしろ!!おいっ!おいっ!」
真司が仮面の男を揺さぶる。その時、仮面の男から粒子みたいなのが散り出すと…仮面や鎧が剥がれ…そこには壮年の男性が顔を見せた。
男「一度…ミラーワールドに…引き込まれたら……二度と戻ることは出来ない。ライダーに…ならない限り…」
真司「ライダー?」
男は満足に身体を動かせない状態ながらも…龍のエンブレムが記されたカードデッキを真司に渡した。
その時、死にそこなったレスパイダーが再び襲いかかろうとしていた。
真司は慌ててカードデッキを持って立ち上がると、突然謎のベルトが現れた。
男「デッキを装填しろ!仮面ライダー龍騎になれ!!」
男にもの凄い剣幕で言われ、慌ててベルトの中央部のホルダーにデッキをセットすると、ランプが輝き光り輝く…
そして、気が付いてみると…自分の姿が先程の赤いボディと仮面に覆われた戦士の姿に変わっていた。
男「カードを使って…戦うんだ!!」
男に言われるまま、デッキからカードを引き抜いて龍の頭をしたガントレットに挿入すると…
ドラグバイザー『ソードベント』
ボイス音と共に、青龍刀の形をした赤い剣…ドラグセイバーが目の前に現れた。
仮面ライダー龍騎となった彼はそれを拾うと、レスパイダーに向かって構える。
そしてレスパイダーが襲いかかろうとした瞬間、
龍騎「わあああああ!!」
龍騎がドラグセイバーで無我夢中で斬りかかり、レスパイダーを叩き斬った。
レスパイダーは断末魔と共に大爆発をして消滅した。

13暗闇:2005/05/13(金) 23:39:07 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
男はその龍騎の姿を見て、安心したのか人形の糸が切れたかのように地面に倒れた。
龍騎はそれを見て…慌てて男に駆け寄る。
龍騎「お…おいっ!おいっ!」
龍騎は必死に呼びかけるが…男は二度と立ち上がることは出来ないようだった。
男「俺はもう駄目だ…お前は、ライダーの戦いには巻き込まれるな…」
その言葉と共に、なんと男の身体が粒子化を始め…やがて消滅してしまった。
残された龍騎は…他にどうしようもなく…やがて近くのミラービルの鏡が歪んでおり…それに近寄ってみると…
龍騎「うわっ!」
鏡に吸い込まれ、意識が再び飛ぶ。
…気が付くと、そこは何の変哲もない元の世界だった。
夢だったのかと思い、ポケットを確かめると…そこには龍のエンブレムが記されたカードデッキが入っていたのだった。

14ゲロロ軍曹:2005/05/14(土) 00:57:17 HOST:p1194-ipad30okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・・
???「・・・。」
道路のど真ん中で、ダウジングを用いて何かを探す少女がいた。するとそこに・・
シン「どうしたの、彼女?」
先ほどカイと口論していたシンが話しかけてきた。
シン「探しものなら、手伝う・・(ビシッ!)って、あいたたたた!!?」
突然、訳も分からず少女に足を蹴られるシン・・。
???「大事な証拠をふまないでよね!!」
と、シンに向かって注意をうながしていると・・、
エン「あれ?お前、マリアじゃねえか?」
不意に、エンが少女に尋ねかけた。
マリア「あら、エン?あんた、どうしてここに?自宅謹慎じゃなかったの??」
エン「・・、ほっとけ。」
痛いところをつかれて、そっぽを向くエン。すると、シンがエンに近づき、少女のことを訪ねた。
シン「なに、あの子、お前の知り合い?」
エン「・・、戸部マリア、同じクラス・・。」
何故かいやそうに話すエン・・。とそこに、カイがマリアに話しかけた。
カイ「こんなところで、いったいなにをしてるんだい?」
マリア「霊査・・。簡単にいえば、心霊現象の調査ね。」
と、いきなりとんちんかんなことをいうマリアに、思わずシンは・・・
シン「大丈夫か?お前のクラスメイト・・。」
と、さりげなくエンに尋ねてきた。エンのほうは、(そんなの知るか!)というような、あきれた表情であった・・。
そんな二人を知ってかしらずか、マリアは調査のことを話し出した。
マリア「・・、昨日の晩、この近くで大火事が起こったの・・。それで、消防車や救急車が出動したんだけど、その中の1台ずつが突然・・」
シン「幽霊でも目撃したのかい?」
と、話にちゃちゃを入れるシンであったが、即効に無視された・・。
マリア「このタイヤの跡を見て・・・。途中で途切れてるでしょ?」
そういわれて、彼女が指差すタイヤの跡を見てみると、確かに、途中からぷっつりと消えていた・・。
マリア「実は、目撃者がいたんだけど・・、その人たちの話じゃ、その消防車と救急車は、突然『消滅』したんですって・・。」
エン「消滅!?んな、ばかな。」
(寝ぼけてるんじゃねえのか?)といいたげなエンの態度に、マリアはあきれた。
マリア「ニュースで見なかったの?!ジャンボジェット、戦闘機、新幹線、同じような手口で消滅事件が起こってるのよ!!」
彼女の言うことは本当であった。事実、その行方不明のジャンボジェットやら、戦闘機やら、新幹線らは、いまだに発見されてはいない・・・。
シン「そういえば、そんなのあったっけ・・。」
マリア「ふう・・?『ガク』・・??」
不意に、マリアが周りをきょろきょろし始めた。
カイ「どうした?」
マリア「弟がいないの・・・。ガクー!」
そのとき、マリアに聞こえないようなか細い声で会話するシンとエン。
シン「・・、あんな姉じゃあ、一緒にいたくないよな・・。」
エン「同感・・・。」

15暗闇:2005/05/15(日) 17:00:07 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=電脳空間=
そこは暗い闇の空間だった。しかし、其処に突如赤い光が現れる。
???A「時は来た…遂に我々が表に出る時が…」
赤い光が囁くと共に、青い光が現れた。
???B「戦力は充分に整いました…ですが問題はどういう敵が我々の前に立ちはだかるか…」
???C「それを見極めるっていうのか?」
黄色い光が現れ、言葉を発した。
???B「既にカーストたちを現実世界<リアルワールド>に放ってあります。人間は侮れない生物ですからね」
???A「しかし、人間は自分以外の知的な存在は認めようとしない愚かな生物…人間はやがて暴走し、他の生命の脅威となろう。その前に…我々エヴォリアスが人間を駆除せねばならん」
???C「そういうことだ。人間はもはや…ただの害虫だからな」

16ゲロロ軍曹:2005/05/15(日) 18:26:11 HOST:p3172-ipad27okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・・、
???「・・・。」
あるビルの屋上で、仰向けになりながら、小鳥と戯れるロングヘアの青年がいた。しかし・・・。
???「・・・!?」
突然、みょうな感じがし、小鳥達もまるで逃げるかのように飛び去っていった・・・。
一方・・・
バンダナを巻きつけ、鼻の上にとても小さい眼鏡を置いている短パンの青年、『風祭 翼』(かざまつり よく)が歩いていた。
すると、道路の真ん中に自分の昔からの旧友である広瀬海と沢村森がいたため、どうしたのだろうかと首をかしげていたが・・・、
ヨク「・・・!??(あ、あれは!??)」
彼らの後ろから、どこからともなく不可解な『穴』らしきものが出現しかけていた。
ヨク「シン、カイ!!」
彼らはまだ気づいていないようなので、大声で叫んだ。
シン「・・・、あれ、ヨク?」
ヨク「逃げてくださーい!!」
シン「えっ?何??」
いきなり『逃げろ』といわれて、どうかしたのかと思うシン。しかし・・、
マリア「・・、キャア!?」
マリアがいきなり自分達を見て悲鳴をあげたので、すかさず後ろをみるエンたち。すると、ようやく「穴」のことに気づいた・・。
エン・カイ・シン「「「!???」」」
すかさず後ろにさがる三人。すると、次の瞬間、とんでもないことに、その『穴』から、消防車と救急車が1台ずつ出てきたのである・・。
一同「・・・。」
これには、さすがに誰もが目を疑った・・。
付け加えていうと、この時間と同じ頃、消滅したはずのジャンボジェットや戦闘機、新幹線などが、エン達が見た光景と同様に、突然『穴』から出現したのであった・・・。

17暗闇:2005/05/17(火) 20:18:37 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
その頃…
通行人A「ん?」
電気店に置いてあるパソコンやテレビが突然、ノイズの画面でザラザラとなっていた。
いつもなら、適当なチャンネルが付いているはずなのにこれはおかしい。
通行人A「どうなってんだ?」
通行人がモニターに顔を近づける…次の瞬間。
ガブッ
通行人はなんとモニターから出てきた。狼に噛みつかれていた。
訳が分からず、何とか振りほどくが…
通行人A「なっ…なんだ?」
なんと通行人の手から毛が生えだし、身体の形が変化していく…
やがて、それは人ではなくなり完全な犬へと姿を変えた。
そして、犬と化した通行人の前にあるパソコンからなんと狼男が姿を現したのだ。
???「ここがリアルワールドか…」
狼男が辺りをキョロキョロと見渡し、やがて下に震えている犬に気付いた。
???「どうやら、俺の能力は万全らしいな。ということは…」
狼男がピーッと口笛を吹くと、周辺のテレビやパソコンといったモニターから次々と狼たちが飛び出してきたのだ。
カースト「さ〜て、記念すべき第一陣だ。このカーストが派手な演出をかましてやるぜ」

18アーク:2005/05/18(水) 20:47:51 HOST:YahooBB220022215218.bbtec.net
???「はいはーい。そこの狼男邪魔ー」
カースト「はぁ?誰だ貴様は……うぉ!」
突然階段の方から声がしたカーストは振り向いて誰がいるか確認しようとした
しかしカーストの目に映ったのは自分の顔に足が降りて来る場面だった
当然のようにその足はカーストの顔を直撃しカーストを蹴り飛ばした
カースト「だ、誰だ貴様は!!」
???「んぁ?誰だって誰だよ。俺はあんたの事に興味がないの」
カースト「ふざけやがって。噛み殺せ!!」
カーストが口笛を吹くと何匹かの狼が青年に飛び掛った
???「俺は動物虐待にはなりたくないけど。こういう場合は仕方ないな」
そう言うと片手を前にかざし何かを唱えた
???「瞬時に氷となりて固まり砕けろ!氷爆」
青年の右手から青白い光を放つとそれの光を浴びた狼は見る見るの内に凍りになり
一瞬にして砕け散った
カースト「な、何だと!貴様は一体何者だ」
???「別に名を名乗るほどの者じゃあねぇよ。俺の名はルシュファード・オスカーシュタイン
    現在この街で情報屋を経営しています」
カースト「じょ、情報屋だと?(馬鹿な。人間風情が俺の狼を一瞬にして倒しただと
     ありえるはずが無い)」
???「ねぇ一体どうしたの?その狼男は何?ルシュファー」
ルシュファー「さぁ?いきなり襲い掛かって来たから取り合えず何匹か倒した
       そっちは何匹殺したんだ?ライラ」
ライラ「うーんっと確か手加減したから死んだのは三匹、半殺しが二匹」
ルシュファー「うわぁ、俺より酷いじゃねぇか。さすがアサシン・ライラ」
カースト「(な、何者なんだこの二人は)」

19ゲロロ軍曹:2005/05/21(土) 20:09:01 HOST:p3166-ipad11okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃、エンたちのいる道路上で、突如異変が起こった。
通行人A「うわぁ!?」
通行人B「きゃああ!?」
突然、アスファルトの道路から、水ではない「何か」が噴出した。その何かとは・・・、
エン「うわっ!?砂だ、砂が噴き出したぞ!??」
シン「まさか、心霊現象・・!?」
自分のほっぺをつねり、夢ではないことを確認するシン。
そうしているうちに、砂はどんどん道路を侵食していた・・。
カイ「ここも危険だ。ひとまず非難しよう。」
ヨク「そうですね。」
こうして五人は、他の人々とともに、砂で覆われた道路からある程度はなれた。そして数分もしないうちに、パトカーがやってきて、警官が人々をなだめ始めた。
『ピピピピピッ、ピピピピピ・・。』
突然、携帯の着信音が聞こえた。それはマリアの携帯であった。
マリア(誰かしら、こんなときに・・。)
ぶしぶな態度で電話に出るマリア。しかし、電話の主は、ひどく慌てていた・・。
?『助けて、助けてマリア!!』
マリア「『ガク』・・?」
それは、マリアの弟であるガクからの電話であった。しかも、なぜか自分に助けをもとめている・・。
シン「お、おい!あれを見ろ!!」
シンが何かを発見し、一同がその方向に目を向けると、逃げ遅れた小学生らしき子供が電話ボックスで電話しながらボックス内のガラスを必死にたたいていた。
マリア「が、ガク!!!」
そう、そのにげおくれた子供こそ、マリアの弟である「戸部 学」(とべ まなぶ)、通称『ガク』であった・・・。

20暗闇:2005/05/22(日) 19:34:19 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=星幽界=
そこには白い道筋がある。回りには幾つもの光の球が浮遊している。一つ一つが脈動するように淡い光を放っていた。
???A「どうやら、“エーテル”の一つが騒がしいようです」
光の球の一つから声が発せられた。
???B「物質の者達か…今度はどの“エーテル”だ?」
???C「ポイントαです。」
???D「αですか…あそこはまだ我々の驚異に値しない世界ですね」
???A「だが、油断は禁物だ。全ての世界には可能性という物があるからな」
???C「今はαよりポイントRの方です」
???B「Rには既に部隊を送ってある。脅威の可能性は開花される前に潰さなければならない」
???A「その通りだ…全ては統合のためにな…」

21ゲロロ軍曹:2005/05/24(火) 21:23:51 HOST:p1125-ipad29okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・・
警察官「きみ、待ちなさい!ここから先は危険だ!!」
マリア「弟が、弟がまだ残ってるんです!!」
何とかガクを助けにいこうとするマリアだが、二人の警察官に食い止められている・・。
ヨク「・・・ん!?」
カイ「どうした、ヨク?」
オペラグラスでガクの様子を観察しているヨクが急に声を上げた。
ヨク「誰かが、あの子を助けようとしてます。あれは・・、うちの一年生です!」
エン「!ちょっと貸せ!!」
そういいながら半ば無理やりヨクのオペラグラスを奪いとり、ガクのいる電話ボックスを見た。すると、電話ボックスの近くの店の屋根から、どんどんガクに近づく青年がいた・・。
エン「リュウだ!!」
エンはちょっとしたことから、彼のことを知っていた。(同じクラスではない。)そして、そうこうしてるうちに、リュウはガクの電話ボックスの天上にたどり着いた。
リュウ「顔を伏せろ!!」
いきなりリュウに言われて戸惑うガクだったが、素直に言うことを聞いた・・。
そして、ガクが言うとおりに顔を伏せたのを確認すると、手に持った消火器で、ボックスのガラスをたたき始めた。そして、数回たたいたところで、ガラスは割れた。
リュウ「つかまれ!!」
天上から手をさしのべ、救出しようとするリュウ。そして、その手にがっちりつかまるガク。
そして、電話ボックスから脱出した二人は、その場を離れようとしたが・・・。
『ドバァァ!!!』
リュウ「くっ・・!」
ガク「ああ・・。」
突然砂柱が行く手をさえぎったため、近くの銀行に避難するしかなくなった・・・。
エン「くっ・・!!」
突然、何かひらめいたように走り出したエン。
その先には、警察官の止めたままのパトカーがあった。
カイ「お、おい待て!!」
そして、エンを追いかけようとするカイ。
カイ「どうするつもりだ!?」
すでに中に入り込み、ハンドルをいじってるエンに質問した。
エン「決まってんだろ!二人を助ける!!」
カイ「・・っ、無免許運転は、私が許さん!!!」
そうカイが叫ぶと、エンは不敵な笑顔でこう言い放った・・・。
エン「(ニッ)これが青春だ!!」

22疾風:2005/05/26(木) 23:37:00 HOST:z100.220-213-19.ppp.wakwak.ne.jp
一方・・・・
時空の道を通りこちらの世界に渡ってくる者がいた・・・・・
時音「今度の世界はどんな世界だろう?」
レイス「行ってみないと解らないわ・・・」
時音「そうだよね・・・・そして、今度こそ見つけてみせる・・・」
レイス「うん、私もそのつもりよ・・・」
時音「行こう、レイス!」
レイス「うん、行こう時音!」
そしてこの世界へと向かって、一人の少女と一人のロボットが進んでいた・・・

23飛燕:2005/05/27(金) 23:25:48 HOST:family.e-catv.ne.jp
・・こことは全く違い、本来は相容れぬ世界では・・・・

=業魔殿・研究ルーム=

満天「お〜い、天美、叢魔?調子の方はどうだ?」
PCの前でアルファベットの連なりと睨めっこをしている2人の男女に声をかけたのは、黒曜石を思わせる瞳と髪の毛と健康体そのものといった小麦色の肌をした活発そうな少年・・・天上満天だった。片手で黒檀のドアを開けながら、残った手でティーセットを載せた台車を運びながら満天は入室した。
天美「う〜〜・・・・あんまり、良くないかも・・叢魔さん、そっちのレジスタの容量は?」
慣れた手付きで、よく蒸らし香りを引き出された紅茶で満たされたカップを受け取りながら、天美は答えた。
叢魔「まだ入るな・・・・だが、これだけじゃ足りないな」
淡々とプログラムを打ち続けながらも、もう片方の手で満天の差し出したカップを受け取り、湯気と香りが程よく立つ紅茶を口に運んだ。
叢魔「うん?・・・・シッキムか?」
おそらく何気なくカップを受け取ったからであろう。口に含んでから、叢魔はその紅茶の銘柄を当てて見せたのは、目前のディスプレイに映るプログラムの山を打ちこむのに集中していたからである。
満点「・・煎れたのがメアリさんだから、俺は知らねぇよ」
お茶請け用のスコーンを口の中に放りながら、満天は答えた。
叢魔「・・・・聞く相手を間違えたな。それから、そのスコーンは俺達に配られた物だろう?・・一体、幾つ食すつもりだ?」
満天がスコーンの入った籠を奪う寸前に、それを素早く奪取してみせると叢魔は恨めしそうにこちらを睨む満天を、窘めるかのように叢魔は睨み返した。
満天「ちぇっ・・ケチぃなぁ〜〜!」
そう呟いてから間も無く、自分の分のカップに砂糖とミルクを多量に入れて紅茶を飲もうとした瞬間、黒檀のドアが数人の男女を招き入れた。
満天「お!義兄貴に、輪廻姉貴、明姉貴じゃねぇか?」

24ァ鬈ク:2005/05/29(日) 10:39:54 HOST:YahooBB220022215218.bbtec.net
=路上=
ルシュファー「うわぁ、これはまた酷い状況だなぁ」
目的地にたどり着いたルシュファードは被害を受けた街を見て一言言っていた
ライラ「こんなに酷いなんて思わなかったわ。今回の仕事どう思う?ルシュファー」
ルシュファー「さぁな。この街で最初に仕事が人命救助ってのはなぁ」
ライラ「で、分かる?どこに誰がいるか?」
ルシュファー「ああ、そこの銀行に生体反応がある。どうやら逃げ遅れた人らしい
       あそこの酸素はあるがあれだけの数だとすぐに無くなるな」
ライラ「じゃあ、さっそと人命救助をするわよ」
ルシュファー「おうよ。いっちょ行きますか!!」
二人はそう言うと瓦礫に埋まった銀行に向かった

25ゲロロ軍曹:2005/05/29(日) 12:28:06 HOST:p5093-ipad29okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・・
警察官「こ、こら!待ちなさい!!」
突然、自分達の乗っていたパトカーが誰かに奪われて、混乱する警察官たち・・。
ちなみに、運転しているのはもちろんエンである・・。そして助手席には、何故かカイがいた・・。
カイ「・・・、運転の経験は!?」
だめもとで聞いてみるカイ。こんな無茶なことをするからには、多少は経験があるかもしれないと思ったためである。しかし、エンの返答は、彼の期待を大きく裏切った・・。
エン「週に三回、ゲーセンで!!」
必死にハンドルを操作しながら真顔で答えるエンに、カイは唖然とした・・・。
そして、銀行に入ったリュウたちであったが・・・、
ガク「あ、ああ・・。」
リュウ(くっ・・、ここも、時間の問題か・・。)
銀行のドアを押すほどのいきおいをもった砂がどんどん入ってきたことに、絶望を感じていた・・。だがその時・・・
『キキィー!』
突然、自分達の目の前にパトカーがやってきた。しかし、次の瞬間、リュウはもっと驚いた・・。
エン「乗れ!!!」
リュウ「エン!!」
まさか、自分と同じ高校のエンが乗ってるとは思わなかったのであった・・。
何はともあれ、この状況を打開するためにも、リュウはガクをつれて、エンたちの乗るパトカーへと乗り込んだ・・・。

26ゲロロ軍曹:2005/05/31(火) 17:39:10 HOST:p1026-ipad02okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
リュウとガクをのせて、エンたちのパトカーはこの場から脱出しようとした。しかし、途中でタイヤが砂に埋もれてしまい、走れなくなってしまった・・。
エン「くそっ!」
カイ「やむを得ん、車を捨てるぞ。(ガチャッ)・・!?」
しかし、いくら扉を開けようと押しても、扉はびくともしなかった・・。
ガク「ど、ドアが開かないよ!!」
エン「こっちも駄目だ!!」
恐らく、ドアが開かないくらいにまで砂に埋もれたためであろう・・。しかし、そうこうしているうちに砂はどんどんエンたちのパトカーを埋めていった・・。
シン「くそっ!俺達も行くぞ!!」
いてもたってもいられず、エンたちを助けにいこうとするシン。
ヨク「!?待ってください、あれを!!!」
突然何かを見つけたヨク。そして、その指指す方向を見ると、二つの隕石らしき物体が、こちらに向かってきた。
そのうちの一つはエンたちのパトカーの近くのビルの看板に突き刺さり、もう一つは砂に埋もれた地面に落ちた・・。
そしてその隕石は、なんと周りの砂を纏い始め、巨大な人型の化け物と化した・・。
シン「あ、あああ・・。」
これには、さすがに誰もが言葉も出なかった・・。しかし、砂の化け物は突然腕らしき部分から砂の弾丸を発射し、建物を壊し始めた。
そして、エンたちの乗っているパトカーを見つけて、一歩、また一歩と近づいていった・・・。

27ゲロロ軍曹:2005/05/31(火) 17:55:57 HOST:p1026-ipad02okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
『ズン・・、ズン・・・。』
さっきから聞こえてくる不可思議な音に、どこか不安がよぎるエンたち・・。
カイ「何の、音だ・・・?」
エンは、すぐさま砂で汚れたフロントガラスに、ワイパーを発動させた。しかし、そこに写しだされたのは、この世のものとは思えない、まさしく『化け物』であった。
ガク「あああ!??」
エン・カイ・リュウ「「「っ・・!?」」」
ガクはもの凄く驚いたが、エンたち三人は驚きのあまり声が出なかった・・。
そして、砂の化け物は、エンたちのパトカーを攻撃しようとした。しかし、突然、何者かに攻撃された。
その攻撃した物体は、それぞれ緑色の狼、黄色の虎、そして、青色を基調とした鳥といった、動物型のロボットであった。
そして、動物型のロボットたちは、休まず砂の化け物を攻撃した。
シン「!今のうちだ!!いくぞ!!」
ヨク「は、はい!!」
マリア「ええ!!」
その隙にシンたちは、エンたちのパトカーへと走り、何とかたどり着いた。
ヨク「・・、急がないと、隕石が落ちてきますよ!!」
シン「分かってる!!」
いつ落ちてくるかも分からない隕石に不安を抱くヨクの忠告を聞きながらも、シンは必死でパトカーの砂を掻き分けていった。
そして、何とか窓ガラスを作動できるぐらいになり、そこからガクが救出された。
マリア「ガク!!」
ガク「マリア!」
うれしそうな表情の二人。そこにシンが「二人は先に避難しろ!」と告げて、マリアたちは急いでもといた所へと戻った。しかしその時、とうとう隕石が落下した!!
ヨク「!!?」
しかし、エンたちのパトカーとシンとカイは、隕石が落下する前に、謎の光の穴に吸い込まれてしまった・・。
『ズガッシャア!!』
マリア「!?」
突然、後方から大きな音がして、振り返ってみるマリア。すると、先ほどエンたちがいた場所に、隕石が落下していたのが見えた・・。
マリア「・・・、エン・・!」

28アーク:2005/05/31(火) 20:21:20 HOST:YahooBB220022215218.bbtec.net
ルシュファー「おいおい何だよありゃ」
ライラ「・・・・・・動物型のロボットでしょ」
ルシュファー「それは分かるんだけどよ。非常識じゃないか?こういう展開は」
ライラ「私から見ればあんたも非常識よ」
ライラはルシュファーを見ながら呟いた
彼女の目で見たルシュファーは片手でビルの一部を軽々と持ち上げていた
ルシュファー「やれやれこんなに被害が大きいとはねぇ。とりあえず適当に
       邪魔な建物はぶっ壊す!!!」
そう言うとルシュファーの両腕が青白く輝きだした
ライラ「破壊は最小限にね」
ルシュファー「了解した。来たれ雷霊風の精!風を纏いて吹けよ南洋の風
       闇夜切り裂く一条の光我が手に宿りて敵を食らえ!!
       白き雷の暴風!!!!」
両腕を前に翳すと青白い雷が飛び出し通行の邪魔になる崩れた建物を破壊した
ライラはその雷をまるで強烈な嵐のような感じがした
ルシュファー「よっしゃ!!これで逃げ道が出来た。ん?どうしたライラ」
ライラ「な、何でもない。それにしても相変わらずの威力ね。これで初歩の魔法なんて
    初めて見た人達は強力な魔法と思うでしょうね」
現に彼女も初めてこの魔法を見た時強力な魔法と思った
ルシュファー「さてと後はあの砂のゴーレムみたいな奴だけか」
ライラ「もしかしてあれも魔法で出来た奴なの?」
ルシュファー「全然違う。魔力も感じないしな」
ライラ「ふーん、じゃあ次はあっちの区域ね。さっさと終わらせましょう
    そして帰ったらおいしいハーブティーでも飲みましょう」
ルシュファー「それを作るのは俺なんだけどなぁ。ま、いっか」
そう言うと二人は砂の巨人がいる区域に向かった

29ゲロロ軍曹:2005/05/31(火) 21:38:36 HOST:p4132-ipad28okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・・
謎の光に飲み込まれたエンたちは、いつのまにか奇妙な空間にいた・・。
エン「・・・、どーなってんだ?」
リュウ「わからん・・。」
と、ふと足元を見てみると、新幹線やら戦闘機、消防車に救急車が漂っていた。
カイ「あれは・・、消滅事件の乗り物だ。」
ヨク「でも、微妙に形がちがってるようですが・・。」
ヨクのいうとおり、救急車や消防車は変わった様子はないが、三台の新幹線には、後ろにターボやらキャノン砲やらウイングやらのユニットがとりつけられ、戦闘機にいたっては、ほぼ紫色に染まっていた・・。
「なんでこんなものが?」一同がそう考えた瞬間・・、
?「・・、地球人たちよ。」
一同「!??」
突然、後ろから声がしたので振り返ると、そこには巨大な人らしき者がいた。
いや、人と言うよりむしろ、『異星人』と呼べるような姿をしていた・・。
エン「だ、誰だ!?」
?「・・、『ブレイブ星人』・・。」
エン「ブレイブ、星人・・?」
ブレイブ星人「宇宙警察機構の刑事だ・・。」
自分のことを『星人』と呼ぶことから、やはり宇宙人であるということがエン達一同に伝わった。
シン「俺達をどうするつもりだ!?」
カイ「一連の消滅事件の犯人は、おまえか?」
シンとカイは、自分が今一番感じている質問を問いかけた。しかし、ブレイブ星人は質問には答えず、一同に衝撃的な事実を告げた・・。
ブレイブ星人「地球は今狙われている・・。宇宙監獄『サルガッソ』の囚人達が、惑星狩りを始めたのだ・・。」
リュウ「惑星、狩り・・?」
リュウがふと口にした言葉に、ブレイブ星人は静かにうなずき、エンたちの目の前にディスプレイ画面を出現させた。
そこにうつしだされていたのは、暗礁空域にそびえ立つ、要塞のような物体であった・・。
ブレイブ星人「これがサルガッソだ。サルガッソは元々、宇宙の凶悪犯罪者たちを閉じ込める、宇宙警察機構きっての監獄だ。そして、脱獄したものはいまだかつていなかった・・。しかし・・、予想外の事態が起こったのだ。」
カイ「予想外の、事態・・?」
ブレイブ星人「うむ・・。ある日、サルガッソが宇宙嵐に巻き込まれてな・・、サルガッソ自体は無事だったが、その時の混乱に乗じて、囚人たちがサルガッソを乗っ取ってしまったのだ・・。そして、サルガッソを乗っ取った囚人達は、この地球に目をつけたのだ・・・。」
エン「ま、まじかよ・・?」
シン「うそだろ・・?」
さすがに、シンやエンだけでなく、リュウやカイ、ヨクも苦い表情を浮かべていた・・。
しかし、ブレイブ星人は、あえてコレが『現実』であることを教えるために、先ほどエンたちがいた場所をモニターにうつした・・。
エン「あ、あいつは・・!?」
カイ「さっきの・・。」
ブレイブ星人「・・・、奴の名は『サンドール星人』。奴こそが、サルガッソから惑星狩りにやってきた、最初の宇宙人なのだ・・・。」

30ゲロロ軍曹:2005/06/01(水) 23:13:05 HOST:p3088-ipad03okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
ブレイブ星人「先ほども言ったとおり、サルガッソの囚人達は凶悪犯罪者ばかりだ・・。命を奪うことを快楽とする奴はごまんといる・・。」
カイ「・・・。」
ブレイブ星人「この星には、『スペシャルポリス』があるが、彼らの力だけでは、恐らく無理だろう・・。」
シン「・・・。」
ヨク「・・・・。」
リュウ「・・・・。」
エン「・・・。」
ブレイブ星人の話を聞きながらも、五人は画面に集中していた。先ほど自分達の頭上に落ちてきた隕石が、またもや砂の化け物と化し、暴れまわってるのが見えていた・・。
ブレイブ星人「・・・、私は、地球の乗り物をモデルに、戦闘マシンを作り上げた。あとは、マシンと共に戦う、『ダグオン』が必要なのだ。」
エン「『ダグオン』てのはなんだ?」
ブレイブ星人「我々の星で、『勇者』をあらわす言葉だ。だが、その人材を選ぶ時間は、もはやない・・!」
ブレイブ星人がそういったとたん、エンたちの右腕に、逆三角形の中に星が描かれた、ブレスレットらしきものが装着された。
ブレイブ星人「お前達五人を、地球を守る『ダグオン』として任命する!」
突然のブレイブ星人の行動に、しばらく五人は、驚いたが・・
エン「・・、しびれるぜ!」
開口一番、エンはやる気十分の意思を見せた。しかし、すかさずカイは反論した・・。
カイ「待て!お前達の監獄から脱走したのなら、自分達で始末しろ!!」
シン「そうそう、おれたちゃ関係ねーもん!」
ヨク「勝手すぎますよ!」
カイたちの言うことももっともである。『元々は宇宙警察機構の問題なのに、なぜ無関係の自分達が・・。』誰でもそう考えるのが自然である・・。しかし・・
ブレイブ星人「・・・、我々には、時間がないのだ・・。」
ヨク「えっ・・?」
なぜか、苦々しいような態度で返事をするブレイブ星人。しばらくすると、サンドール星人と戦っていた動物型ロボットが消え、エンたちのいる空間へとやってきた。
そして、光になったかと思うと、それらはリュウの手もとへ向かい、三枚のカードとなった・・。
ブレイブ星人「お前達のボディーガードロボだ・・。ピンチの時には助けてくれるはずだ。それと、コレを・・。」
そういって、ブレイブ星人はある手紙をカイに渡した。
カイ「これは・・?」
ブレイブ星人「それをデカベース・地球署の『ドギー・クルーガー』に渡してくれ・・。ブレイブ星人からだと言えば分かるはずだ・・。」
カイ「・・・。」
しぶしぶながら、カイは手紙を制服のポケットにしまった・・。
ブレイブ星人「あとはたのんだぞ、ダグオンの諸君・・!!」
そういい終えた途端、ブレイブ星人は五人に両手をかざし、光につつみこんだ。
一同「うぁあああああ!??」
最初、五人は頭を抱え苦しんだが、すぐさまブレイブ星人にもらったブレスレット『ダグコマンダー』を構え、こう叫んだ・・。
一同「トライ・ダグオン!!!」
そして、五人にさまざまなバトルスーツが備わった・・。
エンは文字通り炎のようなバトルスーツを・・
エン「ファイヤー・エン!!」
カイはターボユニットをモチーフにしたバトルスーツを・・
カイ「ターボ・カイ!!」
シンはおなかにガトリングを備え付けた、重装甲といえるほどのバトルスーツを・・
シン「アーマー・シン!!」
ヨクは扇風機のようなプロペラをおなかに、背中にウイングを備え付けたバトルスーツを・・
ヨク「ウィング・ヨク!!」
リュウは見るからに忍者をイメージしたバトルスーツを・・・
リュウ「シャドー・リュウ!!」
五人がそれぞれのバトルスーツを装着したのを確認したブレイブ星人は、すぐさま五人を元の場所へと返した・・。
そう、五人の『初陣』となる場所へ・・・。

31疾風:2005/06/02(木) 23:18:11 HOST:z100.220-213-19.ppp.wakwak.ne.jp
先程の場所から元の場所に戻ってきたエン達・・・・・
エン「ここは・・・」
カイ「元の場所らしい・・・・」
シン「所であの宇宙人は?!」
辺りを見回すシン・・・・・
ヨク「あっ、あそこです!」
少し離れた所に移動し攻撃を続けるサンドール星人・・・・
エン「よっしゃ、さっきのお返しをさせてもらうぜ!」
大きさを考えずにお構い無しで突撃するファイヤーエン・・・・・・
カイ「まて、エン!」
止めようとするカイの声も聞かずに・・・・・
エン「こいつ!」
サンドール星人に攻撃をしようとするが逆に潰されてしまう・・・・・
カイ「エン!」
だが、逆にサンドール星人の踏み付けを振り切り投げ飛ばす・・・・

32ゲロロ軍曹:2005/06/02(木) 23:58:22 HOST:p1127-ipad32okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
他のダグオンメンバーはもちろん、ファイヤーエン自身も驚いた。自分よりも何十倍もの大きさの巨人を投げ飛ばすことができたのだから・・。
エン「・・・、すっげえ力だ!これなら!!」
そして、ファイヤーエンに負けじとシャドーリュウがサンドール星人に突っ込んだ。
シャドーリュウ「シャドー・クナイ!!」
忍者がよく使う道具、クナイをモチーフにした武器を手裏剣の要領で投げつける。すると、サンドール星人の右腕が斬り落とされた。
エン「おっしゃ!・・って、何!?」
しかし、突然その右腕は、周りの砂を寄せ集めて、再生された。
カイ「くっ・・、再生能力か・・。」
シン「ちくしょう・・、それならこいつだ!ブレスト・モーター・キャノン!!」
すかさずアーマーシンが腹に取り付けられたガトリング砲らしきものを使いサンドール星人を攻撃するが、それでもダメージを与えられないようであった・・。
ヨク「それなら、これでどうです?・・・、ブリザード・ハリケーン!!」
今までの攻撃が効かないことから、「これなら効くかもしれない」と思い、ウイングヨクは、腹のプロペラ部分からすさまじき冷気を放出させ、サンドール星人を氷漬けにした。
ヨク「カイ、今です!!」
カイ「分かった!・・、ターボホイール・アタァック!!!」
ターボカイは、どこからともなく現れた『ターボホイール』と呼ばれる、棘のついたホイール型の円盤にのり、氷漬けのサンドール星人に突撃。サンドール星人は、コアとなった隕石を残し、粉々に砕け散った・・。
エン「へっ・・。俺だってやるぜ!!」
そして、もう一体のサンドール星人を見つけ、すかさず走りだした。
すると、ファイヤーエンはまさに「フェニックス」のような鳥の形態に変形し、炎を纏いながらサンドール星人の方へと突っ込んだ。
エン「ファイヤー・バード・アタァック!!!」
ファイヤーエンの必殺技は、サンドール星人にクリティカルヒットしたようで、サンドール星人はコアらしき隕石を残しながらも、砂の肉体は燃え尽きてしまった・・。
そして、ファイヤーエンはすかさず元々の人間形態に戻り、あるビルに器用に着地した・・。

33ゲロロ軍曹:2005/06/03(金) 09:18:25 HOST:p6072-ipad32okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
カイ「エン!」
シン「よう!」
ファイヤーエンのいるビルの方を向き、エンに呼びかけるカイたち。しかし、予想外の事態が起こった・・。
ヨク「・・!?み、見てください!あれは!??」
カイ「な、何!??」
なんと、先ほどのサンドール星人のコアユニットらしき隕石が合体し、またもや砂を纏い始め、先ほどより2,3倍は軽く超える大きさとなった。
エン「や、やべっ!?」
復活した巨大サンドール星人の近くにいたエンは、すぐさま逃げようとするが、サンドール星人に捕らえられてしまった。
カイ「エン!!」
エン「ぐ、ぐぅお・・おぁぁああああ!??」
もの凄い力で体を締め付けられて、思わず絶叫するファイヤーエン・・。すると、一台のパトカーが、『誰も乗せていない』状態で、急に走り出した。
そして、巨大サンドール星人の腕に突っ込み、ファイヤーエンを助けた。
いきなりの事態にファイヤーエンは驚いたが、すぐさまそのパトカーへと乗り込んで運転することにした。
そして、またもや腕を再生したサンドール星人は、すぐさまファイヤーエンの乗るパトカーを攻撃。エンの巧みなハンドルさばきで、何回かは攻撃をかわせたが、すぐ近くの場所に当たったことにより、風圧で宙を舞うパトカー・・
ヨク「ああっ!?」
リュウ「エン!!」
しかし、ここで奇跡が起こった・・・。
エン「融合合体!!!」
何と、パトカーは宙に舞いながら、そのボディを変形していった。
前方が足の部分に、後方が2つに割れて腕となり、ロボットの赤い頭が出現した。そして、赤く染まった胸には、ダグコマンダーに描かれてるのと同じ逆三角形がつけられていた・・。
そして、しばらくすると、ロボットの眼に緑色の光が宿り、こう叫んだ・・・。
ダグファイヤー「ダグ・ファイヤァー!!!」

34ゲロロ軍曹:2005/06/03(金) 18:55:24 HOST:p1108-ipad28okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
えー、33でダグファイヤーの頭を「赤い頭」と書きましたが、顔面の方は真っ白ですので、ご了承を・・。

35ゲロロ軍曹:2005/06/03(金) 19:15:23 HOST:p1108-ipad28okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
ルシュファード「・・・、なあ、ライラ。俺は夢でも見てるのか?」
ライラ「何で?」
ルシュファード「・・・お前、驚かないのか?パトカーがロボットになったんだぞ・・。」
ライラ「あまりの衝撃的なことに、言葉が出ないだけよ・・・。」
遠くからダグファイヤーのことをこんな風に会話してるとはつゆ知らず、ダグファイヤーことファイヤーエンは、自分でも無意識にやった出来事に心底驚いていた・・。
ダグファイヤー「こいつは、すげえや・・。」
しかし、その油断が命取りとなった。突然巨大サンドール星人の腕から大量の砂が放出され、ダグファイヤーを攻撃した。
ダグファイヤー「!!!」
とっさに両腕をクロスして何とかガードしたが、その砂によって、両腕ががちがちに固められてしまった。
ライラ「まずいわね・・、とにかく、あのロボットを助けに・・。」
ルシュファード「いや・・、その必要はなさそうだぜ。よく見ろよ。」
ライラ「えっ?」
ルシュファードの言葉に従い、ライラはもう一度ダグファイヤーを見た。すると・・・
ダグファイヤー「うぉおおおおお・・だぁりゃあああ!!!」
なんと、ダグファイヤーは自力で砂の塊を吹き飛ばした。
ライラ「す、すごい・・。」
カイ「おお・・。」
シン「まじかよ・・。」
一同が感心している中、ダグファイヤーはお返しとばかりに、サンドール星人に攻撃した。
ダグファイヤー「スター・バーン!!!」
胸の逆三角形から、星型の熱線が放出され、サンドール星人に直撃。サンドール星人はよろめいた。そして、すかさずダグファイヤーは右腕の空洞部分から、真っ赤な銃を取り出した。
ダグファイヤー「ファイヤー・ブラスター!!!」
ファイヤーブラスターと呼ばれる銃を持ち、すぐさま発射体制に入る。そして、その引き金を引いた!
ダグファイヤー「シュートォー!!!!」
そう叫びながら引き金を引くと、炎のエネルギー弾が飛び出し、巨大サンドール星人に命中。コアユニットである隕石もろとも、体を焼き尽くしたのであった。
ガク「か・・、かっこいい!!」
マリア「・・・・。」
やじ馬の人々と一緒にいるマリアたちも、この出来事には感激と驚きが混じった気分であった。
そして、ダグファイヤーはすぐさま仲間である他のダグオンメンバーに体を向けた。
皆、「おつかれさま」と言いたげな表情であった・・。
こうして、サンドール星人はあっけなく倒された。しかし、彼ら『ダグオン』の戦いは、これが始まりに過ぎなかった・・・。

36暗闇:2005/06/03(金) 20:42:07 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
その頃…こことは違う異世界では…
=シルヴァランド・イセリア村=
???A「きゃあっ」
放課後の教室に、コレット・ブルーネルのちいさな悲鳴が響いた。
モップを手に掃除していた彼女は、濡れた床に足をとられ、そのまま壁に激突しそうになる。
???B「おっと」
そばにいたロイド・アーヴィングがとっさに腕を取ってやらなければ、怪我をしていたかもしれない。
ロイド「危ないなあ。何やってるんだ、コレット」
コレット「あ……、ロイド、ありがと」
コレットは照れくさそうにモップを握りなおすと、手を離したロイドに向かってニコッと微笑んで見せる。そして、そのままヨロヨロとよろけ、本当の壁にぶつかった。
コレット「きゃあ、痛たたた……」
ロイド「お前なあ。俺が助けた意味ねーじゃん」
コレット「……うん。もうだいじょうぶだよ」
ロイドは、額を押さえて笑っている幼馴染みに、苦笑してしまう。
ロイド(こいつ、ほんとにいつも笑ってるよな。けっこう派手にぶつかったのに)
無理をしているというより、痛がることでロイドに心配をかけるのを無意識に避けているように見える。
ロイド「もう帰ろうぜ。家まで送って行ってやるよ」
コレット「うん」
コレットは素直に頷くと、まだポタポタと水を滴らせているモップを片付けに行った。

37暗闇:2005/06/03(金) 21:05:23 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
イセリア村には、午後の光があふれていた。
シルヴァランド各地で勢力を増しているディザイアンも、この“神託の村”には入ってこない。
ロイド「なあ、もうすぐだな」
コレット「ん?そうだね」
ロイド「どんな感じなんだろうな。神子として神託を受けるってのはさ」
ロイドは前を向いたまま、訪ねた。
コレット「え?」
コレットは足を止め、クスクスと笑い出した。
ロイド「な、なんだよ」
コレット「ううん。もうすぐっていうから、私のお誕生日のことかと思っちゃった」
ロイド「ああ、そっか」
コレットが16歳の誕生日に神託を受けることになっていることを、ロイドは思い出す。
コレット「神託……マナの血を引くものとして、私は神子に生まれてきたんだもの。覚えてないけど、クルシスの輝石を握ってね」
彼女は自分の手のひらをジッと見た。
ロイド「そうだな」
きっと、コレットはすんなりと運命を受け入れ、世界再生のために旅立ってゆくのだろう、とロイドは思う。
今までのように同じ教室で勉強したり、親友のジーニアス・セイジと3人で、陽だまりの中で昼食をとることもなくなってしまうのだ。
ロイド「コレット、俺さ……」
コレット「なあに、ロイド。あ、お父さま!」
ゆるやかにカーブした道の先に、コレットの家が見えた。
こぢんまりとした2階建てで、いつ来てみても日当たりのいいポーチには花が咲き乱れている。コレットの祖母のファイドラの手入れが行き届いているのだろう。
外階段の上に立ち、まさにいまが盛りの鉢植えの花−−−もう長いこと雨が降らないのに、本当に美しく咲いている−−−を眺めているのは、コレットの父・フランクだった。
ロイド「いや、なんでもねえよ。んじゃ俺、ここから帰るから」
コレット「そう?じゃあまた明日。送ってくれて、どうもありがと」
ロイドに手を振り、父親の元へ歩き出したコレットの背中に、彼は、
ロイド「誕生日、楽しみにしてろよな。首飾りを作ってやるからさ!」
と、声を張る。
コレット「ほんと?」
振り返る彼女に、ロイドは大きく頷く。
ロイド「ああ。ほら、早く行けよ」
うれしそうに歩み去るコレットに、ロイドは複雑な気分になった。
ロイド「フランクさんも、淋しいだろうなあ。もうすぐコレットが村を出ちまうんだから…(俺は?)」
踵を返しかけ、ロイドは自分に訪ねる。
ロイド(俺は……淋しいだろうけど、よくわかんねえ……。ま、いま考えてもしょうがねえよな)
軽いため息をつくと、彼は自分の家がある西の森に向かった。

38ゲロロ軍曹:2005/06/04(土) 08:01:36 HOST:p5210-ipad32okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・・
=山海市内・某バス停=
吹雪「ふう・・、ぎりぎり間に合って助かったよ・・。」
あの後、何とか滑り込みセーフでバスに間に合った吹雪は、そのまま帰路につこうとしていた。
しかし・・・、
?「ぐわぁー!??」
吹雪「!?」
突然、どこからか悲鳴が聞こえた。
吹雪「な、何だ、今の悲鳴は・・?」
吹雪は迷っていた。こういう場合、大抵漫画とかでは悲鳴の主を探すとろくな眼にあうことはないだろう。しかし・・
吹雪「・・・、無視したら、『あの人』に笑われるだろうな・・。」
吹雪はふと思い出した。4年前、自分を『怪物』から救ってくれた蒼と銀の戦士、『仮面ライダー』のことを・・・。
吹雪「よし!いくか!!」
そういいながら、吹雪は悲鳴のしたらしき方向へと走っていった・・・。

39ゲロロ軍曹:2005/06/05(日) 10:39:15 HOST:p4052-ipad30okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・・
=秋葉原・光熱斗(ひかるねっと)の家=
?「うわぁあ!!どうしよう、ぜんっぜんわかんねー!!(泣)」
宿題らしきものとしばらくにらめっこしていた、変わったバンダナをしていた少年は、突然泣き叫びだした・・・。
?2「熱斗くん!!だから宿題は早めにやろうねっていったんじゃないか!!!」
と、どこからか少年のことを『熱斗』と呼ぶ声が聞こえた。声の感じからして、同年代くらいである。
熱斗「しょ・・しょうがないだろ!?最近ネビュラとかの活動が・・。」
?2「言い訳無用だよ!!とにかく、そんなことを言ってる暇があったら、宿題にとりかかる!!」
熱斗「うう・・。わかったよ・・(大泣)。」
しぶしぶながらも、声の主の言うとおりにする熱斗と呼ばれる少年・・・。
?2「はあ・・。どうして熱斗くんて、『ウィルスバスティング』と勉強じゃあ、こうも差が歴然なのかなあ・・?」
少年らしき声の主は、思わずため息をついた・・。いや、その声の主は正確にいえば『人間』ではなかった。
?2「・・あ、自己紹介するね。僕は『ロックマンEXE(エクゼ)』。あそこで宿題に悪戦苦闘している、光熱斗(ひかるねっと)君の『ネットナビ』なんだ。」
と、『アドバンスペット』と呼ばれる、携帯ゲームのような機械から、元気に自己紹介するロックマンエクゼ・・。
熱斗「俺は光熱斗(ひかるねっと)。ロックマンの『オペレーター』だ。勉強は苦手だけど、『ウィルスバスティング』(コンピューターに進入したウィルスを退治する作業)は、得意中の得意なんだ♪」
と、何気に自己アピールする熱斗。しかし・・
ロックマン「熱斗くん!!まじめに宿題をやってよ!!」
熱斗「はーい・・。」
生真面目な性格のロックマンに注意されてしまう・・。

40暗闇:2005/06/05(日) 18:41:29 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=山海市内=
カースト「これが人間共か?」
自分のCAによってある者は犬に変えられ、ある者は無惨に食い散らかされていた。
カースト「さっきの男はやはり人間の中でも相当の使い手だったようだな。でなければ、こうも簡単に…」
カーストがそこまで言いかけた所に、人影が1つ見えた。
それは、悲鳴を聞いてこの場にやってきた吹雪であった。

41ゲロロ軍曹:2005/06/05(日) 19:26:44 HOST:p4237-ipad30okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
吹雪「な・・、化け物・・?」
カースト「ちっ・・。見られたか・・。」
吹雪は動揺していた。悲鳴を聞いてやってきて、まさか狼のような化け物に会うとは、想像していなかったためである・・。
カースト「まあいい・・。貴様も始末してやろう・・。やれ!!」
そういうと、カーストは手下の狼に指示を出して、吹雪を襲わせた・・。
吹雪「おわっ!?」
しかし、剣道で鍛えた反射神経で、ぎりぎりで回避する。
カースト「ほう・・。しかし、いつまで持つかな・・?」
吹雪(ちっ・・。話合いできる雰囲気じゃないしな・・、どうする?)
何とかよけながらも、この状況の打開策を必死で考える吹雪・・。と、その時・・
?「しょ、少年!こ、こいつを使え!!」
吹雪「!??」
突然、どこからともなく声が聞こえると、吹雪の元にある『時計』が飛んできた・・。
そして、難なくその時計をキャッチする吹雪・・。
吹雪「い、今の声は・・?」
?「こ、ここだよ!こ・こ!!」
またもや声がしたので、吹雪は声のした方向を向いた。するとそこには・・
?「へ、へループ!!ヘルプミー!!!(泣)」
なんとも情けない声で助けを求めながら、電柱に必死にしがみついてる、外国人らしき研究者風の男性であった・・。
ちなみに、なぜ電柱にしがみついてるかというと、電柱の下には狼たちが集まっていたから・・。
吹雪「・・・・、あんた、誰?」
謎の人物に対して、吹雪は率直な意見を述べた・・。
?「そ・・、そんなことより、その時計を右腕につけろ!!」
吹雪「あ・・、はい・・。」
少し戸惑いながらも、謎の人物のいうことを聞く吹雪・・。
?「つけたら、その時計を構えて、『ブラスト・オン』と叫びながら、時計の赤いボタンを押せ!!」
吹雪「え・・?何で・・??」
?「いーから!君だって、こんなところで死にたかないだろーが!!」
吹雪「う・・。」
?「さあ、早く!!(グルルルル・・・)ぁ・・ひぃぃ!?」
下にいる狼におびえながらも、必死に言う謎の人物を見ながら、吹雪は『もうやけだ!!』という気持ちで、時計を構えた・・。
吹雪「・・・、ブラスト・オン!!!」
時計の赤いボタンを押しながら、吹雪はそう叫んだ。すると、時計から銀色の粒子が飛び出し、吹雪を覆い始めた・・。
吹雪「な、なんだこりゃ!?」
しかし、そんな吹雪の叫びも無視されるかのように・・、銀色の粒子は吹雪の体を覆っていった・・。
そして、全身に覆い終わった粒子は、徐々に形を形成し、銀色のバトルスーツとして、吹雪の体に『装着』されていった・・。
足、腕、胸・・、そして頭部には銀色のフルフェイスのマスクが取り付けられ、眼の部分に、黒色のバイザーが装備されていた・・。
吹雪「こ、これは・・?」
カースト「な、何なのだ、あれは・・!?」
吹雪もカーストも、この出来事を理解できなかった・・。しかし、謎の人物は、なぜか高笑いして喜んでいた・・。
?「あーっはっはっは!!やったー!!ついに『シルバーブラスト』の適合者が見つかったんだ!!」
吹雪「し・・、『シルバー・ブラスト』・・・?」
?「さあ!そいつらをけちょんけちょんにしてやれ!!今の君ならできる!!」
吹雪「ちょ、そんなこといきなり言われたって!!」
カースト「・・・、ふ、ふん!!なーにが『シルバーブラスト』だ!!ただの強化スーツではないか!!お前ら!!いっせいにかかれ!!」
すかさず口笛を吹き、謎の人物を狙っていた奴らも含め、すべての狼たちが、シルバーブラストこと吹雪に襲い掛かった・・。
吹雪「くっ・・、なめんなぁー!!」
しかし、吹雪がやけくそ気味に叫びながら右手を地面に向けてたたきつけると、地面は軽めに割れ、狼たちの大半は底のほうへと落ちていった・・。
カースト「な・・・なにぃぃ!??」
吹雪「す・・・、すっげえ・・。」
これには、二人ともただただ驚くしかなかった・・。

42ゲロロ軍曹:2005/06/05(日) 19:49:56 HOST:p4237-ipad30okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
カースト「きさまあ・・・、よくも俺の手下を・・、許さんぞ!!」
吹雪「げっ・・・、か、完全に切れたみたいだな・・。(汗)」
?「・・・、そうだ、青年!武器を使え!!」
吹雪「ぶ、武器?・・・、これか!?」
よく見ると、腰のところに銀色の剣と、黒と銀の混じった拳銃があった。
?「拳銃は『ブラスターマグナム』、剣は『シルバーブレード』だ!!」
吹雪「わ、分かった!」
と、男性が武器の説明をしおえたその時、カーストがすごい速さで突っ込んできた。
カースト「死ねえい!!」
吹雪「こんなところで、死ねるか!!・・、ブラスターマグナム、シュート!!」
吹雪はすかさずブラスターマグナムを取り出し、引き金を引いた。すると、青色のビーム弾が飛び出し、カーストにいくつか命中した。
カースト「ぐおっ!??」
吹雪「チャンス!!シルバー・ブレード!!」
ブラスターマグナムをしまい、シルバーブレードを取り出す。そして、いっきにカーストとの間合いをつめた!!
吹雪「おりゃあああ!!」
カースト「ぐぁああああ!??」
シルバーブレードをカーストの胸の部分に当てると、野球のバットの要領でふり、カーストをコンクリートの壁めがけてふっとばした。
『ばこぉぉぉん!!!』
そして、景気のよい音を立て、カーストは壁に当たった・・。
吹雪「や・・やったか・・?」
しかし、そう思われた瞬間、カーストは立ち上がった・・。
カースト「くそ・・、人間が、この俺を、吹き飛ばしただと・・?悔しいが、一時退却しかない・・。」
吹雪「ま、待て!!」
カースト「覚えていろ・・、貴様だけは、必ず俺が倒す!!」
そういいながら、カーストはすばやいスピードでその場を後にした・・。

43飛燕:2005/06/05(日) 19:56:27 HOST:family.e-catv.ne.jp
=某所:業魔殿=

界魔「どうだ?そっちの方は?このゴールデン・ウィーク中には終わりそうか?」
右腕に抱きついている豊満な胸を持つ義妹・・・天上輪廻を横目に、界魔は目の高さまで軽く手を上げながら尋ねた。
叢魔「・・・・微妙、だな。やはり、世の中には自分より上が居る事を改めて認識させられるよ」
満天「・・おいおい、まっさかここで諦めるんじゃねぇだ・・」
天美「・・それは無いよ、満天兄ちゃん・・それに、もう後僅かってところまで書き込めてるしね?」
天美の言葉に頷きながら叢魔は天美に続いて、このプログラムが完成した際の利点を改めて述べてみた。
叢魔「ああ・・・・それに、これさえ完成すれば・・任意の悪魔、高レベルの悪魔をも容易に召喚する事が可能だからな・・これによって・」
???「わざわざ、悪魔の出でるところに出向かなくとも・・・・ベストの状態で戦えたり、仲魔にする事が可能、ってけこったろ?んなの耳にタコが出来るぐれぇ、聞いたってんでぇ!」
叢魔の説明が終る前に、突如として乱暴そうな声が横槍を入れてきた。声のした方へと一同が振り返って見ると、そこには自分達と年端も変わらぬ少年少女達が開け放たれたドアの傍に立っていた。そして、乱暴な声色の江戸っ子口調で話す少年・・・寿 太陽はビーフシチューに、サラダやパンが並び、コースではなくセットメニューのような夜食を乗せたテーブルをこちらに運びながら、叢魔に向かってブーイングをかましてみせた。
天美「太陽さんv・・それって、もしかして太陽さんが?」
満天が先ほど運んできたテーブルより2回り程、大きい其れを指差しながら尋ねた。

44飛燕:2005/06/05(日) 20:31:53 HOST:family.e-catv.ne.jp
太陽「あたぼぉよ!一応、一時だけとはいえ・・寝泊りの恩義があるんだ。これっくらいの仕事はしねぇと、バチが当たるってもんよ!」
天美に向かって大きくガッツポーズをとると、この部屋の中に居る子供達の中で女子組の最年少・・・真田 八雲とその兄、真田 研也が其々の皿に濃厚な香り且つ、まだ湯気が立ち昇っているシチューを注ぎ始めた。
起介「まぁ・・根気詰めるのも、良いけどさ。ここらで、休憩と洒落こまない?」
起介の提案に、顎に手をやりながら叢魔はちょっと考えると直ぐに賛同した。
叢魔「・・そうだな。疲弊した状態では、集中力も途切れてしまうというものだ。有り難く、頂こうかな」
体力の回復。それに丁度、小腹も空いてきたところだったのでそれらの生理問題を問題を解決するために叢魔は、起介の差し出すシチューの皿を受け取った。
明「でもぉ・・本当に天美も叢魔も凄いねぇ〜・・こんなワケわかんない文字の連なりを意味を分かってて打ちこめてるものね〜」
やや間延びした口調でパンを頬張りながら明は画面に映る悪魔召喚プログラムの文字列を覗きこむようにして見た。
叢魔「プログラムだけならば、誰だって打ち込める・・・だが、まぁ・・悪魔召喚プログラムを10代で造り出そうとする人間は先ず、居ないだろうからな」
明の誉め言葉に対して叢魔は軽く鼻で笑い飛ばしたが、その表情は全くの逆であった。誉められた事に対して、嬉しかったらしく満更でもないような微笑を浮かべていた。その様子をシチューを注ぎながら、太陽はぼそりと呟いた。
太陽「・・・・けっ、正直じゃねぇトコはまだまだガキだ・・」
叢魔「聞こえているぞ、脚力と料理をとったら何も残らない馬鹿めが?」
太陽が言い終える前に、こちらも負けじとぼそりと呟いてやるとパンを一口ずつ千切って口の中に放りこんだ。
太陽「んだとぉ?・・・喧嘩売ってるのなら、買おうか?」
叢魔「結構。貴様と戦り合っても無駄に時間を過ごすだけだからな・・・先に言っておくが、『恐いからやらないんだろう』なんて浅は挑発には乗ってやらないからな」
パンを一通り食べ終えると、フォーク片手にポテトサラダに手をつけながら叢魔は太陽に念の為、釘をさしておいた。
太陽「・・・・・・・・・・・・・・・・・ちっ・・面白くもねぇってんでぇ・・」
軽く舌打ちをし忌々しげに叢魔を見据えると、その場にどかっと座りこんで太陽はシチューをかきこみだした。
満天「はぁ〜〜・・何、喧嘩なんかしてるワケ?もちっと明るく、前向きに物事を考えようぜ?『Let`s Positive Thinking〜〜〜♪』」
叢魔と太陽の背中を交互に叩きながら、周囲から『痛い』と思われるほど空元気に笑いながら喋った。妙にハイテンションなのは今に始まった事ではないのだが、叢魔は余りこの少年の事を好きにはなれなかった。

45ゲロロ軍曹:2005/06/06(月) 00:46:00 HOST:p6136-ipad11okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・
通行人A「わーっ!??」
通行人B「ば、化けもんだー!!」
人々はある『化け物』から、泣き叫びながら必死に逃げていた。それは、イカが人間と同サイズに巨大化したような奴で、触手でありとあらゆるものを破壊していた・・。
しかし・・・、
?「変身!!」
『Open・Up。』
化け物(?)「!??」
突然上のほうから声がしたと思ったら、一人の青年がビルの屋上から飛び降りた。
そして、青年の目の前に巨大なカードらしきものが現れ、青年がそれをくぐりぬけた瞬間、青年は姿を変えた・・。そう、まるで、『仮面ライダー』のように・・・。

46アーク:2005/06/06(月) 19:59:09 HOST:YahooBB220022215218.bbtec.net
カースト「くそ!人間に二度も負けるとは!!」
ビルの上を飛び移りしながらカーストは呟いた
最初は電車の駅で現れた青年にそして次にシルバーブラストに変身した少年に
彼の心のプライドはズタズタにされていた
カースト「くそ!あの人間は兎も角あんな小僧に負けるとは!!
     一旦仲間を集めて今度こそあの小僧やあの人間を………ん?」
次に飛び移るビルの上に人影を見かけたカーストは一旦姿を隠し確認した
カースト「あ、あいつは!あの時の!!」
そのビルの上には最初に会った青年の人間の姿があった
ルシュファード「テメェだな?人間をウルフマンに変えたのは?」
カースト「そ、その事で何が言いたい!?」
ルシュファード「困るんだよなぁ。仕事を増やすのは。アンタみたいな奴は
        危険なんだよ。悪いが消させて貰うぜ!」
そう言うと羽織っていたマントを脱ぎ首に掛けたペンダントを取り出し
懐から赤い玉を取り出しあのペンダントに埋め込んだ
その途端ルシュファードの姿が輝きだしその光に包まれた
カースト「な、何だ?!またさっきと同じく変身するのか?」
ルシュファードを包んだ光がなくなるとそこには赤い鎧を纏った男性が立っていた
???「お主が拙者の相手か?妖怪相手なら腕が鳴る物だ!」
カースト「き、貴様ぁ!何者だ!!」
御剣「拙者の名は御剣と申す。我が戦の剣見せてやろう!!」
カースト「ホザケ!!返り討ちにしてくれる!!」
カーストは腕の爪を引き伸ばし御剣に襲い掛かった
御剣は腰の剣を抜きカーストの爪を受け止めた
カースト「何?!俺のスピードの追いついただと?!」
御剣「中々の動きだ。だが、我が愛刀獅子王に塞げぬ物は無い!」
カーストの爪を受け返し縦一閃にカーストの右手を切り裂いた
カースト「ぐわぁぁぁぁ!俺の、俺の手がぁぁぁぁ!」
御剣「我が剣の恐ろしさ思い知ったか!止めだ!!」
御剣は剣を水平に構えカーストに突撃した
御剣「奥義獅子王一文字切り!!」
水平に構えた剣はカーストの腹を裂き水平に背中まで真っ二つにした
カースト「!!!!!」
御剣「我が剣に断てぬ物無し!!」
横に真っ二つにされたカーストは絶叫を上げ消滅した

47ゲロロ軍曹:2005/06/07(火) 01:41:44 HOST:p2204-ipad12okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・・
突如現れた黄色の仮面ライダー、『グレイブ』は、イカの化け物に突撃し、戦いに挑んだ。
そして、それを遠くから監視している者ががいた・・。
?「ほう・・・、アレが新しい『ライダー』、か・・・。」
その男の名は『伊坂』。実は、その正体は人間ではなく、人間の姿に変身可能であり、人間の言葉をしゃべれる『上級アンデット』、ピーコックアンデットであった・・。
伊坂「さて・・、どの程度の実力か・・、お手並み拝見としよう・・。」
イカの化け物といった印象の『スキッドアンデット』に闘いを挑む仮面ライダーグレイブを遠くから覗きながら、伊坂はそうつぶやいた・・。

48藍三郎:2005/06/07(火) 21:16:27 HOST:proxy1.ice.media.hiroshima-u.ac.jp[coco17.ice.media.hiroshima-u.ac.jp]
ドォォォォォォォン!!!!

 ビルの屋上から飛び降り、スキッドアンデッドに掴みかかったグレイブは、
 敵手と共に駐車してあった車の上に落下する。
 轟音が鳴り響き、車のガラスは粉々に砕けてあたりに飛び散った。

 両者ともそのまま車から地面に転がり落ちると、立ちあがって肉弾戦に入る。
 触手を伸ばしてグレイブを捕らえようとするアンデッドだったが・・・

グレイブ「とぉっ!!」
スキッドアンデッド「!!?」
 グレイブが抜き放った剣がアンデッドの触手を弾く。
 仮面ライダーグレイブ専用武器である片刃剣『グレイブラウザー』である。
グレイブ「はっ!たぁっ!!」
 そのまま攻撃に移るグレイブ。
 繰り出される鋭い剣さばきは、火花を散らすと共にアンデッドの身を切り裂いていく。

市民「うわぁぁぁ!!」
市民「きゃーーーっ!!」
 異形の怪物の出現に、悲鳴をあげながら逃げ惑う市民たち。
だが、その中で2人だけ、逃げないどころか
怪物と仮面の男が戦っている場所に歩を進める者たちがいた。
 2名の男女で、両者とも20、21といった年頃だった。
男「何だよ、もう始まってやがんじゃねぇか」
女「あたし達もさっさと行くわよ」
 そんなことを言いながら2人は懐から四角い物体を取り出す。
 それは、先ほどの青年が仮面ライダーグレイブに変身する時に使ったバックルと同じものだった。

49ゲロロ軍曹:2005/06/08(水) 02:21:40 HOST:p3218-ipad29okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
そして、二人はそのバックルに「Wild・A(ワイルド・A)」というカードを挿入し、腰の部分に当てた。
すると、バックルからベルトのようにカードの束が出現し、腰に巻きついた瞬間、本当のベルトになった。
そして、二人はバックルのカバーを片手で開放させながら、こう叫んだ・・・。
男・女「「変身!!」」
ラルクバックル・ランスバックル『『OpenUp。』』
その瞬間、先ほどの青年が潜ったのと同じようなカードの壁が現れ、二人がそれを潜った瞬間、女は赤を基調とした仮面ライダー『ラルク』、男は緑を基調とした仮面ライダー『ランス』へと変身を遂げた・・。
そして、ラルクはボーガン型の武器『ラルクラウザー』を、ランスは槍型の武器『ラルクラウザー』を手にとり、スキッドアンデッドと戦っているグレイブの元へと走った・・・。

50ゲロロ軍曹:2005/06/08(水) 15:46:49 HOST:p5109-ipad31okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
スキッドアンデッドは驚いた。目の前のいる相手と似たようなタイプの戦士が、二人も出現したためである・・。
ラルク「クラブの9!」
ランス「レンゲルの封印してたカードか!!」
そして、グレイブがスキッドアンデッドを突き飛ばしたし、三人はそれぞれカードをとりだし、それぞれのラウザーにスラッシュさせた・・。
ラルクラウザー『MIGHTY』
ランスラウザー『MIGHTY』
グレイブラウザー『MIGHTY』
そして、それぞれの武器に重力のような力が溜まっていくと思うと、ラルクがまず先に攻撃した。
必殺技『レイバレット』をスキッドアンデッドに命中させたのである。そして、ランスが続く。
ランス「おりゃああ!!」
ランスラウザーにこめられたエネルギーで相手を切る、『インパクトスタップ』が見事にきまった。そして、グレイブが止めを担当する・・。
グレイブラウザーに込められたエネルギーを刀身に集め、その刃で相手を切り裂く、『グラビティ・スラッシュ』である。
グレイブ「はああ・・たりゃああ!!」
そして、まともにくらったスキッドアンデッドは爆発を起こしながらも、戦闘不能状態となって、地面に仰向けに横たわった・・。
そして、スキッドアンデッドのベルトが開くのを確認したグレイブは、すぐさま封印のカードを投げつけ、スキッドアンデッドを『封印』した・・。
そして、三人のライダーたちは、そのまま足早に現場を立ち去っていく・・。自分達を監視してる者の存在を気付かずに・・。
伊坂「・・・、なるほど、中々の実力だ。しかし・・・」
伊坂は笑っていた。しかしその笑いは、まるで相手を見下すかの様な笑いであった・・。
伊坂「『最強のライダー』には、程遠いな・・。」
そう言い残すと、伊坂もまた、瞬時にその場を去っていった・・。

51暗闇:2005/06/09(木) 23:13:10 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=電脳世界=
カーム「これが人間の作った防犯プログラムか?」
ゴキブリ姿形をしたの虫人が、自分の放った分身達に食い尽くされていく防犯ナビを見下ろして鼻を鳴らした。
カーム「やはり人間の頭脳では、この程度のプログラムを作ることで精一杯のようだな。所詮は生身の生命ではこの程度か…」
カームは目を光らせると、自分の分身達にこう命じた。
カーム「ここのプログラムを全て消去しろ。そうすれば、人間たちの都市機能は全て麻痺するはずだ」
分身達はその言葉と共に、一斉に散るとその空間の至る所を喰らい始めた。

52ゲロロ軍曹:2005/06/10(金) 20:13:49 HOST:p3017-ipad32okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
と、その時・・
?「バトルチップ、『トップウ』、スロットイン!!」
カーム「!?な・・、なんだこれは!??」
突然、どこからかすごい突風が吹き荒れ、カームは何とか耐えているが、分身達は耐え切れず、宙へと吹き飛ばされた。
?2「今だ!ロックバスター!!!」
そして、遠くの方からビーム弾が多数飛んできて、宙にまうカームの分身たちに次々と命中し、ついには全滅させた・・。
カーム「ば、ばかな・・・。一体誰が・・。」
?2「僕だよ。」
カーム「?!き、貴様は・・・?」
カームが声のした方向を向くと、そこにいたのは、青色のバトルスーツをきたネットナビ、『ロックマンエクゼ』であった。
ロックマン「僕はロックマンエクゼ。君は一体何者なんだ!こんなひどいことをするなんて・・、君も『ネビュラ』の一員なのか?!」
食い尽くされた防犯ナビたちや、ところどころに喰われたところのある空間を見ながら、ロックマンは怒りの声で叫んだ。しかし・・
カーム「・・・、『ネビュラ』?何だそれは?」
ロックマン「えっ・・・?ネビュラを、知らないの・・?」
カーム「ふん・・。俺はそんな組織の者ではない。それより・・、よくも俺の分身をやってくれたな・・。」
そういいながら、カームはじりじりと遠くにいるロックマンに近づく・・。
カーム「貴様は・・、じっくりといたぶってから、殺しくれる!!」
ロックマン「!熱斗くん!!」
ロックマンエクゼは、すぐさま自分のオペレーターである、熱斗に呼びかけた。
熱斗「ああ、こっちはいつでもいいぜ!!」
どうやら、準備万端のようなので、ロックマンは安心した。
ロックマン「よし・・、熱斗くん、オペレートお願い!!」
熱斗「任せろ!!」
こうして、カームとロックマンエクゼの、激しい戦いが始まった・・。

53ゲロロ軍曹:2005/06/11(土) 18:03:04 HOST:p1082-ipad13okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
ロックマンとカームは、一進一退の攻防を続けた。
ロックマンがロックバスターを放つと、カームはぎりぎりで避けるか腕でガードし、すかさず反撃。そしてそれをロックマンがよける・・。
それの繰り返しを続けていて、15分ほどがたったころ、ロックマンの体に、『異変』が生じた・・。
ロックマン「・・ぐ、ぐぁ・・!?」
熱斗「!?ど・・、どうした、ロック!??」
ロックマン「か、体が、急に・・・。」
突然訳が分からず苦しみだすロックマンに、カームは笑っていた・・。
カーム「はっはっは・・。ようやく効き出したようだな・・。」
ロックマン「ど・・、どういう、意味だ・・?!」
苦しみながらも、ロックマンはカームに質問する。
カーム「ふん、教えてやろう・・。俺や俺の分身の体は特殊でな・・。相手の攻撃があたると、敵の体を蝕むウィルスが、数十メートルの範囲でちらばるんだよ。」
ロックマン「な・・。」
熱斗「なんだって!?」

54ゲロロ軍曹:2005/06/12(日) 11:19:41 HOST:p3174-ipad30okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
カーム「最初にいわなかったか?『じわじわといたぶってから殺す』、と・・。あれはこういう意味だったんだよ・・。」
ロックマン「くぅ・・。」
ウィルスのせいで、体を自在に動かすことが出来ないロックマンエクゼ・・。
カーム「さあーて・・、そろそろ貴様の顔も見飽きた・・。消えてもらおうかな?」
ロックマン「くそっ・・!?」
もう絶体絶命としか思えない状況の中、一人叫ぶものがいた・・。
熱斗「・・・、立て!立ってくれ、ロック!!!」
ロックマン「!ね、熱斗、くん・・。」
そう、ロックマンエクゼのオペレーターである、光熱斗であった・・。

55ゲロロ軍曹:2005/06/12(日) 11:29:16 HOST:p3174-ipad30okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
熱斗「それぐらいのウィルスなんかでへこたれんな!俺達、もっとつらい戦いや、厳しい闘いをやってきたじゃないか!!」
ロックマン「!!」
熱斗「WWW(ワールドスリー)との闘いのときだって、ゴスペルとの闘いのときだって・・、いつでも、諦めずにがんばってきただろ!?」
ロックマン「・・・。」
熱斗「だから・・、頼む。立ち上がってくれ・・、ロックマン!!」
熱斗は必死に応援して、ロックマンに立ち上がってくれるよう頼んだ。
カーム「ふん・・。無駄だ。俺のウィルスを受けて、立ち上がってこれるわけなどない。これだから人間はおろかとしか・・」
?「・・、人間は、君が思ってるほど、おろかじゃないよ・・。」
カーム「な・・な、にぃ・・・!?」
どこからか声がしたかと思ってあたりを見回すと、そこにはカームにとって、信じられないものが映っていた。なんと、ロックマンが、体を震わせながらも、立ち上がろうとしている光景だった・・。
カーム「や・・、やせ我慢もいい加減にしろ!!俺のウィルスを浴びて、無事だった奴など・・!!」
ロックマン「・・、やせ我慢なんかじゃ、ないよ。熱斗くんの応援に答えようとすると、力が、みなぎってくるんだ・・。」
カーム「な・・、なんだ、と・・?」

56ゲロロ軍曹:2005/06/12(日) 12:39:06 HOST:p3174-ipad30okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
カームは、まるで理解ができなかった・・。人間に作られた存在であるネットナビのロックマンエクゼが、到底理解不能なことを述べているためである・・。
カーム「人間の応援で、力がみなぎる、だと・・?馬鹿馬鹿しい!私を愚弄するきか!?」
ロックマン「・・、僕は、今まで数多くの敵に、熱斗くんと一緒に戦ってきたんだ・・。」
カーム「・・?」
ロックマン「中には、『もうダメだ!』って思えるような絶望的な状況もあったよ・・。でも、どんなときでも、僕達は、お互いを励まし合って、がんばってこれたんだ・・。」
熱斗「そう・・、俺がロックを励まして、ロックが俺を励まして・・。」
ロックマン「だから・・」
熱斗「どんな困難な状況だって・・」
ロックマン「僕達は・・」
熱斗「俺達は・・」
ロックマン・熱斗「「絶対に・・、最後まであきらめない!!!」」
カームは、正直気圧されてしまった・・。目の前にいるネットナビと、現実世界でそのネットナビを支援してるオペレーターの気迫に・・。

57ゲロロ軍曹:2005/06/12(日) 18:36:13 HOST:p5182-ipad03okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
カーム(な、なんなんだ、こいつらは・・?!)
カームには分からなかった・・。なぜこの二人は、これほどまでの信頼関係築けているのかが・・。
熱斗「!今だロック!!そいつからいったん離れろ!!」
ロックマン「うん!!」
熱斗の指示にしたがい、力をふりしぼって、何とかカームから離れることに成功したロックマンエクゼ。
熱斗「いくぜ!!こいつで決めてやる!!」
そういって、熱斗は同じキャノン砲が描かれているバトルチップを、三枚とりだした・・。
熱斗「バトルチップ、『キャノンA』、『B』、『C』、スロット・イン!!」
そういって、熱斗は三枚のバトルチップをペットにスロットインした。すると、三枚のバトルチップのデータから、まったく異なる武器が、ロックマンに転送された・・。
カーム「な・・、なんだ、あれは!?」
ロックマンの元に届けられたのは、先ほどのバトルチップに描かれていた『キャノン』ではなく、それより強力そうなキャノン砲であった・・。
熱斗「見たか!これが、『プログラムアドバンス』だ!!」
カーム「ぷ、『プログラムアドバンス』、だと・・?」
説明しよう。プログラムアドバンストとは、ある特定のバトルチップを順番どおりにスロットインすることにより、より強力なバトルチップデータへと変化することである・・。
ちなみに、先ほど熱斗がロックマンに送ったのは、『キャノン』のA、B、Cと書かれたチップを順番にスロットインすることにより誕生する『ゼータキャノン』というものである。
ロックマン「これで決める・・!『ゼータキャノン』!!!」
カーム「ぐ・・ぐおぉぉぉぉぉ!??」
ゼータキャノンが、カームに直撃した!!

58ゲロロ軍曹:2005/06/12(日) 18:47:58 HOST:p5182-ipad03okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
熱斗「・・、やったか?」
カームのいた場所には、爆炎が立ち込めており、まったく見えない状態であった。しかし・・
ロックマン「!?ね・・、熱斗くん!!」
熱斗「な・・、なんだと!??」
なんと、爆炎を抜けて、カームが出てきたのである・・。さすがに、先ほどのゼータキャノンが聞いたようで、大ダメージを受けているようであるが・・。
ロックマン「くっ・・、そんな・・。」
熱斗「ちっくしょう・・!こうなったら・・。」
二人はすかさず戦闘態勢に入ろうとするが、カームはなぜかロックマンに背中をむけ、その場を立ち去ろうとした。
ロックマン「えっ・・、ど、どうして・・・・」
カーム「・・、ふん。貴様の先ほどの攻撃のおかげで、俺の体はボロボロなのだ。撤退するのが普通であろう?」
ロックマン「・・・、君は、一体何者なんだい?見たところ、僕のようなネットナビではないみたいだけど・・。」
カーム「・・、貴様に教える義理などない。」
そういって、足早にさろうとしたが、ふと言い忘れたことがあったのか、顔の半分をロックマンのほうにむけた・・。
カーム「・・、俺の名は『カーム』。覚えておけ・・、貴様だけは、俺が倒す・・!」
その言葉を述べたのち、カームは一瞬にして消え去った・・。

59ゲロロ軍曹:2005/06/13(月) 21:08:41 HOST:p2233-ipad11okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・
=藤堂家・玄関付近=
吹雪「ふう・・。何とか、帰れた、か・・。」
先ほどカームと戦った吹雪は、とりあえず、ブラストウォッチを渡してくれた男性に詳しく話を聞こうとしたのだが・・
=回想=
吹雪「あ、これ、ありがとうございます。何とか、助かりました・・。」
ブラストウォッチを男性に見せて、お礼をいう吹雪。
?「なーに、気にするなって。しっかしまあ・・、グーゼンでも、『適合者』が見つかってよかったよ。」
吹雪「適合者?」
?「ああ、それはね・・。」
男性が何かいいかけようとすると、男性の腕時計から、『ビーッ、ビーッ!!』という、何ともやかましい音が聞こえてきた。
?「・・あああ!!やっば、もう帰らないと!!!」
吹雪「え・・、あ、ちょっと!!?まだ話が・・。」
?「あ、ああ・・、そうだったね・・。そうだ!これを君にあげるよ。僕の住所が書いてあるから、いつでも来てくれ。」
吹雪「あ・・、どうも。」
男性から小さい紙をもらう吹雪。
?「んじゃ!SeeYouAgain♪」
そう言って、男性は猛ダッシュでその場を去っていった・・。
=現実=
吹雪「まっ・・。今度の日曜にでも、いってみるか・・。」
そう決め込んで、玄関のドアに手をかけて、「ただいまー。」と言いながらドアを開けた。すると・・
?「おっかえりー!!(ドゴォ!!)」
吹雪「へぶぉ!?」
ドアを開けた途端、何やら小さな物体が体当たりしてきて、思わず吹雪は地面に倒れてしまった・・。
吹雪「・・、『風香』!いきなり何すんだ!!(怒)」
吹雪が『風香』と呼んだのは、先ほど吹雪に体当たりを仕掛けた、茶色のツインテールの、小学生くらいの女の子であった。
風香「てへへ・・♪ごめんごめん。ちょっとスキンシップを・・。」
吹雪「あの体当たりのどこがスキンシップだ!!」
と、そんな風に吹雪が説教をしていると・・
?「兄さん、どうしたの?何かすごい音が・・。」
そういって、奥のドアから、黒髪のセミロングで、青いフレームの眼鏡をかけた女の子が現れた。歳は中学生くらいである・・。
?「・・、風香?何やってるのかしらねえ・・?(偽笑)」
自分の妹が兄を押し倒してる(?)のをみて、何やら黒いオーラを出し始める・・。
風香「お、お姉ちゃん・・(滝汗)。」
?「あれほど兄さんに迷惑かけるなっていったのを、忘れたのかしら・・?」
風香「ご、ごめん!お願いだから、お願いだから・・!!(ウルウルとした瞳で必死に訴える)」
吹雪「ま・・、まあまあ、落ち着けって『立花(りっか)』。俺は大丈夫だからさ。」
そういいながら、何とか立ち上がって、立花と呼ばれる少女をなだめる吹雪。
立花「・・、ふう。相変わらず甘いわね、兄さんは・・・。」
『呆れた』と言いたげな顔で、自分の兄を見つめる立花。
立花「とにかく・・、風香!」
風香「は・・はい!!」
立花「今日は兄さんに免じて許してあげるけど、今度こんなことをやったら・・、分かってるでしょうねえ・・?(偽笑)」
風香「は・・はい・・。」
おびえた表情で、『もう二度としない』ということを誓う風香。
吹雪「はあ・・。相変わらずだなあ・・、お前らは。」
自分の妹達のやり取りを見ながら、なんとなくつぶやく吹雪・・。

60ゲロロ軍曹:2005/06/14(火) 16:43:41 HOST:p3026-ipad12okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
す、すいません!「カーム」ではなく、「カースト」の間違いでした・・。ごめんなさい・・。

61暗闇:2005/06/14(火) 18:21:50 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=電脳空間=
カーム「…以上が今回我らに立ちはだかった敵達です…」
カームが3つの光に向かって、データを転送する。
???A「やはり、人間も一筋縄でないかぬか」
???B「サイバーノイドと互角に戦えるナビとは…これはまた計算外の1つですね…」
???C「が、現実世界<リアルワールド>の人間にも特異能力者のような者が何人か見られた。カーストの残骸データから取れた一部にすぎんがな…」
カーム「サイバークリーチャーも動かすべきでは?」
???A「かもしれんな…」
???B「サイバークリーチャーは何を送るので?」
???C「ギラルスを送ってみろ。あれなら丁度いい存在だからな」
???A「人間共以外の敵も動き出すやもしれぬ…注意もせねばな」

62アーク:2005/06/14(火) 20:16:23 HOST:YahooBB220022215218.bbtec.net
=情報屋リローデット=
ルシュファードとライラは仕事が終わりさっき帰ってきたばかりであった
ライラ「んーやっぱルシュファーが入れた紅茶は美味いわねぇ」
ルシュファー「煽てても何もでねぇよ。お前も紅茶の一つぐらい入れろよ」
ルシュファードはそう言いながら台所から出てきてテーブルにマフィンを置いた
ライラ「この紅茶にはマフィンが一番いいのよねぇ」
ルシュファー「近くのコンビニが安売りだったんでな。この紅茶にはマフィンが
       一番だと思ってな。それに、お前はマフィンは好みだろ?」
ライラ「わざわざどうも。私はマフィンには目がないのよねぇ」
ライラがマフィンを頬張っている間ルシュファードはテーブルにあった書類を見ていた
その書類にはルシュファードとライラの裏の仕事のリストだった
ライラ「でもさぁあの怪物はリストに乗っていなかったよね」
ルシュファー「ああ、あの狼男人間じゃなかった。御剣は切った手応えがなかったって
       言っていたしな。これは何かあるな」
ライラ「そうね、この街は何かあるわね。以前の所よりかは楽しそうだけど」
ライラが明るく言うとルシュファードはため息を吐いた

63ゲロロ軍曹:2005/06/14(火) 20:43:15 HOST:p4078-ipad31okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
=4年前・???=
降りしきる豪雨の中、どこかの工場の跡地のような場所で、二人の青年が対峙していた・・。
どちらも、服がボロボロで血が流れていたが、片方の青年の血は、『緑色』であった・・。
?「全てのアンデッドは封印した!残ってるのは『JOKER』!君一人だ!!」
片方の青年が、緑色の血を流してる青年、『JOKER』に向けて言った。その声は、どこか悲痛な叫びにも聞こえた・・。
?「・・、出来れば君とは闘いたくない!!」
それは青年の本心であった・・。何故なら、『JOKER』と呼ばれる青年は、自分にとってかけがえのない『戦友』でもあったから・・。しかし・・
JOKER「俺とお前は、闘うことでしか分かり合えない・・!」
JOKERは、青年の言葉をかたくなに否定した・・。まるで、「闘うしか道はない」とでもいいたいように・・。
その言葉を聴いて、青年は苦痛の表情を浮かべた・・。そして、JOKERと呼ばれる青年が、瞬時に姿を変えた。
その姿は、漆黒に包まれており、まるで『仮面ライダー』のようであった・・
そして、姿を変えたJOKERを見て、青年も苦い表情を浮かべながら、腰に巻いているバックルを用いて、変身した・・。アンデッドから人間を守る戦士、『仮面ライダーブレイド』へと・・。

64鳳来:2005/06/15(水) 00:02:06 HOST:menet70.rcn.ne.jp
=現代=
草木も眠る丑三つ時、闇夜の街を走る影が四つ・・・・・
???1「さて、獲物はどいつだ・・・・」
七尺もある長い日本刀を腰にかけた少年が、となりにいるGUMPを持つ少女に話しかけた。
???2「・・・・数は6っつだ。まあ、雑魚だな。」
???3「油断は禁物だ。確実に仕留めるぞ。」
???4「そうですねぇ〜」
2人の後を追う大人びた感じの少年が注意すると、その後ろにいたごっついハンマーを持った少女も合鎚を打った。
???1「ま、とりあえず、行きますか!!!!」
意気込む4人は、前方にいる逃走中の悪魔たちを仕留めに掛かった。

=5分後=
???1「ジャスト5分・・・・まあまあか。」
そこには、既に骸と貸した悪魔たちとその惨状を生み出した4人組の少年・少女がいた。
幽鬼・ツァドラク「き、貴様等は・・・何者・・・・・・」
???1「そうだな・・・・俺の名前は浦谷蓮。ちょっとした剣術使いさ。」
???2「私の名は浦谷カレン。貴様等を僕とするデビルサマナーだ。」
???3「海皇・渋沢白夜・・・・・」
???4「その妹の渋沢凛です〜」
蓮「覚えときな・・・・4人、合わせて・・・・・」
蓮はキメ台詞ともいえるチームの名を語った・・・・・
蓮「<DEVIL MUST DIE>だ!!!!」

65ゲロロ軍曹:2005/06/15(水) 16:22:54 HOST:p2195-ipad32okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
=4年前・???=
ブレイド「ぐあっ・・!!」
ブレイドは、先ほどの仮面ライダーの姿から、見た目からして『化けもの』と化した『JOKER』に、殴られる一方であった・・。
JOKER「どうした!いくらお前が闘おうとしなくても・・、俺は、容赦はしない!!」
そういって、パンチの応酬を繰り返す『JOKER』。そして、防戦一方のブレイド・・。
ブレイド「(この人はアンデッドなんだ・・!倒さなければならない相手なんだ!!)・・だあぁ!!」
自分にそう言い聞かせて、すぐさま反撃のパンチを繰り出した。
そして、今度は『JOKER』がパンチの応酬を喰らいはじめ、そして、ブレイドが隙ありとばかりに、JOKERの腹にキックを食らわすと、JOKERは少し吹っ飛んだ。
JOKER[ぐぉ・・!」
そして、チャンスとばかりに、ブレイドは必殺技の構えを取った。そして、立ち上がろうとするJOKERにむかって、電撃のキック『ライトニング・ソニック』を命中させた。
JOKER「ぐぁあ・・!!」
まともに喰らったためか、JOKERはしりもちをついて倒れた・・。
そして、すぐさまブレイドとにらみ合い、お互いにゆっくりと立ち上がろうとする・・。
JOKER「・・、うぉおおお!!」
すぐさま反撃とばかりにブレイドに向かって走ったが、ブレイドはあわてる様子もなく、『封印』のカードを『JOKER』に向かって投げつけた・・。
ブレイド「・・、てりゃあ!!(ヒュンヒュンヒュン・・)」
JOKER「(・・、グサァ!)ぐぅ・・!!」
ブレイドの投げたカードが右肩に命中し、今まさに封印されようとするJOKER。そんな時、彼はある少女の顔が思い浮かんだ・・。
JOKER(天音、ちゃ、ん・・。)
それは、自分のことを、なくなった父親の慕ってくれた、彼にとってかけがえのない存在であった・・。
しかし、無常にも、彼の体はどんどんカードへと吸い込まれていく・・。
JOKER「ぐぅ・・、ぐぅおおおお!?」
そして、JOKERはカードの中に『封印』された・・。

66ゲロロ軍曹:2005/06/15(水) 16:31:39 HOST:p2195-ipad32okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
封印されたカードが投げた本人の元に戻ってくるが、ブレイドは元々の姿へと戻り、ただただ立ち尽くしていた・・。
そして、カードがあふれている雨水の中に沈むと、それに少し遅れて、青年は倒れた・・。
=現在・某アパート=
?「・・!ゆ、夢、か・・。」
びっくりした様子でふとんから出てきたのは、先ほどの4年前の戦いで、『JOKER』を封印することができた『仮面ライダーブレイド』、「剣崎一真(けんざき かずま)」であった・・。
もっとも、もうライダーに変身するためのベルトもなく、今は清掃員の仕事に明け暮れる日々であった・・。
剣崎「・・、あれから、もう4年、かぁ・・。」
剣崎は改めて思った。『あの時、本当にあれしか方法がなかったのか?』と・・。彼は今でも、『JOKER』、・・、いや、戦友、『相川 始(あいかわ はじめ)』の封印したことを悔やんでいた・・。
剣崎「・・・、でも、どうして今頃、あの時の夢を・・?」
剣崎は不思議に思った。自分はもうライダーとは離れた生活を送ってるのに、何でこんな夢を見たのかを・・。
しかし、彼は知らなかった。4年前に終わったはずの戦いが、まだ『終わってはいない』ということを・・。そして、自分もまた、闘うべきときが来るということも・・。

67暗闇:2005/06/16(木) 23:46:02 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
一方…
=シルヴァランド・イセリア村=
???「起きなさい。ロイド・アーヴィング!」
教室の、朝の光が差し込む窓を背にして立っていたロイドは、突然頭に飛んできた黒板消しに驚き、ハッと眼を覚ました。
十数人の級友たちのクスクス笑いが、低く響く。
???「ロイド!立ったまま眠れるなんて、器用ねえ」
ロイド「リ、リフィル先生……」
ロイドは、鳶色の髪からチョークの白い粉をはたき落としながら、ツカツカと歩み寄ってくる女教師のリフィル・セイジをチラリと見た。
ロイド「(いけね。俺、宿題忘れて立たされてたんだっけ)先生、もう授業、終わったのか?」
リフィル「……もういいわ」
リフィルは、それ以上ロイドのために口を開くのは時間のムダだと思ったらしい。黒板消しを拾い上げると、
ロイド「じゃあ、今の問題、古代大戦について……ジーニアス。答えて」
と、自分の弟を指名した。
ジーニアス「はい、姉さん」
ジーニアスはすぐに立ち上がると、淀みなく唇を動かし始めた。
ジーニアス「古代大戦は、勇者ミトスによって聖地カーラーンで停戦されました」
よろしい、とリフィルは頷いた。
ジーニアス・セイジはまだ12歳だが、村では一番の秀才だ。
教室のちょうど真ん中あたりの席に座っているコレットが振り向き、ロイドをチラリと見る。彼は肩をすくめてみせた。
ジーニアス「その後、勇者ミトスは女神マーテルとの契約によって、戦乱の原因であるディザイアンを封印しました」
ロイド「でも先生。封印したっていったって、ディザイアンはとっくに復活して、俺達を苦しめてるじゃないか」
ロイドがリフィルの言葉に反応すると、
リフィル「ですから。封印が弱まるとディザイアンが復活するのよ。前に授業でやったでしょう」
と、彼女はため息をついた。

68暗闇:2005/06/17(金) 00:07:23 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
リフィル「いいこと?みなさん。今日は大切な予言の日です。マナの神子が女神マーテルさまの神託を受ける大切な日です。そうですね、神子コレット」
コレット「は、はいっ」
ロイドの方をチラチラと窺っていたコレットは、あわてて立ち上がる。
リフィル「世界再生の旅について答えて」
コレット「えっと……。世界再生の旅とは、ディザイアンを封印する旅のことです。女神マーテルの試練をこなすと、世界を護る精霊が復活して、マナも復活します」
リフィル「その通り、完璧よ」
そりゃそうだ、とロイドは呟いた。
ロイド(コレットは神子なんだからな。物心ついたときからそういうふうに教えられてきたんだ。わかってて当然なんだよ)
リフィルは窓の外に顔を向けると、眩しそうに眼を細める。
リフィル「この日照りや食糧不足はみな、マナの枯渇が原因です。ディザイアンたちが“牧場”でマナを大量に消費しているせいだと言われているわ−−−!」
その時だった。
一瞬、戸外が真っ白になったように思えた。
眩い光が、ドッと窓から流れ込んでくる。
子供A「きゃあっ。なにこれ?」
子供B「まぶしい!」
口々に騒ぎ出した子供達に向かい、リフィルは声を張った。
リフィル「静かに!どうやら神託がくだるようね。私は聖堂の様子を見てきます。みはんな自習を……」
コレット「先生」
コレットが立ち上がった。
コレット「私も一緒に行きます。だって……」
いいえ、とリフィルは首を振る。
リフィル「あなたはここで待っていなさい。本当に神託なら、聖堂の祭司の方々がこちらまでいらっしゃるはず。よろしい?」
コレット「はい……わかりました」
リフィルが、緊張した面持ちで早足に出て行ってしまうと、再び教室の中が騒がしくなった。
ロイドは、まっすぐコレットの席に近づく。
ロイド「おい、今の光……」
コレット「うん。とっても綺麗だったね」
ロイド「そうじゃなくてさ……なあ」
ロイドは窓際から聖堂の方角を眺めているジーニアスの背中に声をかける。
ロイド「ジーニアス。あの光ってコレットが生まれたとき持っていたっていう、アレだろ」
振り向いたジーニアスは、頷きながら答えた。
ジーニアス「うん。神託の時にはクルシスの輝石が輝くんだって。姉さんがいつか授業で言っていたじゃない。輝石は祭壇に安置されているんだって」
ロイド「そうか」
ロイドは、自分が神託についてよく知らないのだと、今さらのように思う。
幼い時から神子と一緒に遊んで育った彼は、どこか当たり前のようの感じていたのだが、今の光のまばゆさはどうだろう。
ロイド「行こう。聖堂へ」

69暗闇:2005/06/17(金) 00:14:55 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
ジーニアス「ええっ!?ダメだよ。姉さんが怒る」
ジーニアスは、とんでもないというように、フルフルと首を振った。
ジーニアス「あの姉さんを怒らせたらどういうことになるか、ロイドだって知ってるだろ?」
ロイド「お前を一緒に行くよな。親友なんだから」
ジーニアス「……話、聞いてる」
が、ロイドは答えずに、今度はコレットに声をかける。
ロイド「コレットも行くだろ?」
コレット「えっ」
自習するまでもなく、自分の席にボーっと座っていたコレットは、驚いたようにロイドを見た。
コレット「え……。えっと、どこへ?」
ロイド「どこって……、なんだよ、お前は当事者だろうが。さっきの光が気にならないのか?のんびりしてるにも程があるぞ」
コレット「ロイドは気になるんだ。だったら私も気にすることにするね」
ニコッと微笑むと、コレットはおっとりした動作で立ち上がる。
ロイド「ほれみろ。どうする?」
ロイドに訪ねられ、
ジーニアス「わかったよ。行けばいいんだろ」
ジーニアスは肩をすくめた。

70ゲロロ軍曹:2005/06/18(土) 18:52:26 HOST:p5064-ipad29okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
ちなみに、その頃・・・
=都内・某アパート・ゴミ収集場=
ゴミの回収にやってきたゴミ収集車から、「元」仮面ライダーの剣崎が、同僚と共に降りてきて、ゴミ収集にとりかかっていた・・。
アパートの管理人「剣崎ぃ!がんばってるねえ!!」
と、剣崎にねぎらいの言葉をかけるアパートの管理人さん。
剣崎「はいっ!!」
剣崎も、元気な返事を返す。
管理人「あちゃあー・・、だめだねえ、こんなに散らかしちゃって、もう・・。」
ゴミが散らかってるのをみて、嘆きながら掃除しようとする管理人さん。
剣崎「あっ、俺がやっときますよ。」
管理人「そう?悪いねぇ・・。」
そして、淡々と作業をしていくと、一台の真っ赤なオープンカーが近くに止まった・・。
?「やぁ、剣崎君、久しぶり。」
と、何やらなれなれしい態度で、オープンカーの持ち主である成金そうなサングラス男が、剣崎に呼びかけた。
剣崎は、作業を止めて、その男を見たのだが・・・、
剣崎「・・・、誰だお前?」
ぱっと見で、『こんな成金は、俺の知り合いにはいない。』という結論に達したので、サングラス男に素直に質問した。
?「・・、僕だよ、僕・・。」
剣崎「『僕』・・・?」
そういわれると、剣崎は思い出した。目の前の男に似た人物を・・。しかし、それにしてはあまりに外見が違うので、遠慮がちに質問した・・。
剣崎「・・、ひょっとしてお前、『虎太郎』か・・?」
虎太郎「いよぉ♪」
『やっと気づいてくれたよ・・。』という思いも多少あったかもしれないが、虎太郎と呼ばれた男は、サングラスをはずして、改めて剣崎に挨拶した・・。
剣崎「うぉー!何だよ虎太郎!!ずいぶん久しぶりじゃん♪」
旧友との再会にうれしくなって、剣崎は思わず握手を求めた。しかし、その手は軍手をしており、生ゴミである魚がついていたのに気づいてはいなかった・・。

71暗闇:2005/06/21(火) 22:15:50 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=シンフォニア・イセリア村=
マーテル教会聖堂は、村の北門を抜けた先にある。
校舎を抜け出したロイド、コレット、ジーニアスは、門の手前まで来たが、顔を見合わせてしまった。
ロイド「おい……なんでこんなに静かなんだよ」
ロイドの言葉に、ジーニアスは小さな体でめいっぱい背伸びして、あたりの様子を窺った。
ジーニアス「うん……誰もいないよ。どうしちゃったんだろ」
いつもなら、洗濯する女達の賑やかなお喋りが聞こえ、まだ学校に上がるには早い幼児が、元気よく走り回っている時間だ。
コレット「あっ、お父様!」
そのとき、コレットが叫んだ。
フランク「コレット!無事だったんだね」
フランクは家の中から3人を見ていたらしい。あわてて出てくると、ホッと息をついてみせる。
ジーニアス「フランクおじさん、村のみんな、どうしちゃったの?」
ジーニアスの問いに、フランクは声を潜めた。
フランク「大丈夫、みんな隠れているよ。ディザイアンが侵入してきたんだ」
ロイド「えっ。だってこのイセリア村は不可侵契約を結んでるはずだろ?奴らの牧場に関知しないかわりに、こっちのことも襲わないっていう」
ロイドが眉をしかめると、
フランク「ああ。そのせいかどうかわからないが、奴らは村を素通りして聖堂の方へ向かっていった。だから村人に被害はない」
フランクは、努めて穏やかに言い聞かせた。
コレット「よかった」
コレットはホッとし、ディザイアンとの不可侵契約は神子である自分を護るために結ばれているのだということを思い出した。幼い頃から、祖母にそう聞かされている。
祖母のファイドラはコレットの母親がなくなったあと、彼女を育ててくれた大切な家族だった。
コレット「そういえば、おばあさまは!?」
コレットはハッとして、ファイドラの姿を探した。
フランク「お義母さんは聖堂だ。儀式の準備の為に出かけていった」
ロイド「けど、聖堂にはディザイアンがいるんだろ?大丈夫なのか、ファイドラばあさん」
フランク「心配はいらないよ、ロイド。祭司の方々が一緒だからな。それより−−−」
フランクはコレットの方に向き直ると、慈愛のこもった瞳で愛娘を見つめた。
コレット「はい。わかっています、お父様。神子としての使命、必ず果たしてみせます。ご安心下さい」
コレットはそういうと、微笑みながら父親を見つめ返す。
フランク「がんばるんだよ。私は何もしてやれないが……」
フランクは胸が一杯になってしまったのか、そこで言葉を途切らせるとそのまま家へ戻って行った。
コレット「お父様……」
ロイド「とにかく聖堂へ行ってみよう。ばあさんも心配だし」
ジーニアス「そうだね。でも、よく考えたら姉さんもあそこへ行ったんだった。バッタリ会っちゃったりして」
ジーニアスは、ブルっと肩を震わせる。
ロイド「お前、恐がりすぎなんだよ」
ロイドは苦笑し、親友の背中を押した。

72ゲロロ軍曹:2005/06/23(木) 15:51:12 HOST:p0089-ipad01okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・・
=都内・某高級レストラン=
剣崎「天音ちゃんの誕生パーティー?」
虎太郎「うん。この前姉さんから電話があってさ・・。」
剣崎はあの後、清掃員の仕事を終えて、虎太郎と一緒にこの高級レストランで昼食をとることになった。もちろん、虎太郎の自腹らしい・・。
ちなみに、虎太郎がいう「姉さん」とは、「栗原遥(くりはら はるか)」という、虎太郎と血のつながってるお姉さんである。栗原と言うのは、彼女が結婚した夫の苗字である・・。
現在、夫は数年も前に先立たれて、娘である「栗原天音(くりはら あまね)」と共に暮らし、喫茶店「ハカランダ」という店を切り盛りしている・・。
剣崎「そっかぁ・・。あの天音ちゃんも14歳かぁ・・。」
剣崎はこの4年間、天音に会っていなかったので、「どうなってるかなー」と、ふと想像した・・。
虎太郎「・・、ついでといっちゃなんだけどさ、また前みたいに取材させてくれないかな?そろそろ次の本を書きたいんだ・・。仮面ライダーのその後をテーマにしてさ。」
剣崎「あっ!そういえば読んだよ、お前の本!!よかったなー、すごい大ヒットじゃないか!!」
虎太郎「まあね♪」
そう、この白井虎太郎は、4年前の事件を述べた著書、『仮面ライダーという名の仮面』という本で、2000万部の大ヒットを出した、今や知らない人はいない、大ベストセラー作家なのである・・。
そして、おもむろにワインを飲む虎太郎を見て、剣崎はあることを思い出した。
剣崎「・・、そういえば、お前牛乳はどうしたんだよ、牛乳。」
4年前の虎太郎は、毎日かかさず飲むほどの牛乳好きであった。しかし、「今現在」の白井虎太郎は、こう答えた・・。
虎太郎「・・、何いってんだよ?飲むんならやっぱワインでしょ♪まっ、ビンテージものに限るけどね・・。」
そのセリフをあっさりと述べて、再びワインを飲む虎太郎をみて、剣崎は思わずつぶやいた・・。
剣崎「お前・・、しばらく見ないうちに、やな奴になったな・・。(汗)」

73暗闇:2005/06/25(土) 21:33:38 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=シルヴァランド=
北門を抜けると、やがて道幅が狭まってきた。
両脇にしつらえられた柵には、マーテル教会の紋章が染め抜かれた布があしらわれ、ここが特別に神聖な通路であることを示していた。
ロイド「うはー、すげぇ。まだ光が出てらぁ」
ロイドは首が痛くなるほど上を向き、ポカッと口を開けた。
切り立った崖に抱かれるようにして建っている聖堂の丸い屋根から放たれ、天へ登ってゆく眩い光が、まだはっきりと見えている。
と、そのとき、聖堂の入り口から続く長い石段を、誰かがヨロヨロと下りてくるのが見えた。
ロイド「ファイドラばあさんか?いや、違うぞ。男だ」
コレット「あっ、あれは、祭司長さま!」
コレットが口元を押さえる。
ロイド「祭司長だって?お前を迎えに来たにしちゃあ、様子が変……」
ジーニアス「しっ、ロイド。なんだか騒がしくない?上のほう」
ジーニアスが鋭く言い、ロイドの腕を掴んだ。
ロイド「ああ、そういえば……って、おい、怪我してるみたいだ!」
ようやく、身に纏った聖衣の模様がはっきり見えるほどの距離まで降りてきた祭司長の顔には色がなかった。
苦しそうに胸を押さえているが、その手の下にどす黒い染みが広がっているのがわかっている。
コレット「祭司長さまっ!」
駆け寄るコレットを認めた彼は、急に力を失ったかのように残り数十段を転げ落ち、3人の前に横たわった。
祭司長「……に、神子さま……。ディ、ディザイア……」
ロイド「おいっ。大丈夫か!?」
ロイドはその場に膝をつき、聖衣に包まれた中年男の体を抱き起こしてやる。
祭司長「……ディザイアン、らしき者たちが突然……不可侵契約に反して、聖堂に攻め込んできたのです……神子さま」
コレット「はい」
コレットは身をかがめ、祭司長に顔を覗き込んだ。
祭司長「急いでください……早く……一刻も早く神託を……」
コレット「ええ、わかっています。しっかりしてください、祭司長さま」
祭司長「神子さまをお護りできずに……む、無念で……す……」
コレット「祭司長、さま?」
ロイド「……コレット」
ロイドが小さく首を振る。
ロイド「ダメだ。もう息がない」

74暗闇:2005/06/25(土) 21:48:15 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
ジーニアス「嘘でしょっ!?」
ジーニアスは、恐ろしげに聖堂を見上げる。
コレットは俯き、唇をかんでいたが、やがてスッと立ち上がる。
コレット「行くね、私」
ジーニアス「な、なに言ってるの。あそこにはディザイアンがいるんだよ!」
コレット「うん……。でも、預言の日に神託を受けるが私の役目だから。行かなくちゃ」
ジーニアス「ちょ、ちょっと、ロイド。なんとか言ってよ。コレット1人で行かせる気?」
あたふたしているジーニアスを横目で見、ロイドは祭司長の亡骸を抱き上げると、通路を端にそっと寝かせる。
ロイド「『平和な世界が生まれるように、みんなで努力しよう』」
ジーニアス「え?」
ロイド「ドワーフの誓い、第一番。親父がいつも言っている。俺も行くよ、コレット。ジーニアスはここで、祭司長についててやるか?」
ジーニアス「や、やだよ」
ジーニアスは、タタタッと走ると、石段の一段目に足を乗せた。
ジーニアス「僕も行く。姉さんが心配だし」
コレット「ありがとう、2人とも」
コレットは微笑んだ。
コレット(よかった……やっぱり1人じゃ怖いもの)
が、ロイドたちと一緒だといっても、ディザイアンがいる場所での神託を受けなければならないのは不安だった。
詳しいことはわからないが、祭司長はきっと、神託の場を守ろうとして殺されたのだろう。
自分の身が安全であると、どうして言えるだろう。
コレット(祭司長さま……)
コレットは、幼い頃から何度も聖堂の中を案内してくれた彼の亡骸にもう一度視線を走らせ、ジーニアスのあとに続いた。

75ゲロロ軍曹:2005/06/26(日) 10:18:30 HOST:p2143-ipad03okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・・
=山海高校・正門前=
エン達が宇宙人を撃退してから数日後、ようやく自宅謹慎の解けたエンは、学校に来ていた。ちなみに、自転車通である。
エン(うーん・・。やっぱ、作戦会議とかしといたほうがいいよな・・。・・、よし!あとでカイたちに呼びかけて・・)
自分の黄色い自転車を押しながら、そんなことを考えるエン・・。すると・・、
吹雪「おーい、エーン!!」
エン「ん?・・、おっ、吹雪か!!」
後ろから自分の名前を呼ぶ声がしたので振り返ると、幼馴染の藤堂吹雪がいた。
吹雪「自宅謹慎、とけたのか?」
エン「まあな。」
吹雪「これにこりたら、喧嘩を買うのもほどほどにしろよ?お前って、ただでさえ喧嘩っ早いのに・・。」
エン「へ〜へ〜・・。」
吹雪(だ、だめだ・・。こいつ、全然こりてない・・。)
幼馴染の相変わらずの態度に、少々呆れる吹雪であった・・。

76飛燕:2005/06/26(日) 15:21:42 HOST:family.e-catv.ne.jp
=業魔殿・研究ルーム=

あれから大分時間も経ち、もう朝を迎えていた・・・・
天美「うん・・・んっ・・・・」
心地よいまどろみの中に誘われかけていた天美は、隣でカタカタと耳障りな機械音によって目を覚ました。このまま眠りこけたいという願望を抑えながらも、天美はだるそうに身体を起こした。そして、先ず、天美の視界に入って来たものは・・・
天美「・・叢魔・・・・く・・ん?・・」
半分以上開いていない寝ぼけ眼を擦りながらも、天美の視界に飛びこんで来たのは紛れも無く叢魔であった。更に良く見てみると、きっちりと締められたカーテン越しから明るい日差しが入っている事と、腕時計の日時を照らし合わせてようやく朝を迎えていた事に気がついた。どうも御飯を食べた後、皆で息抜きとしてトランプ等で遊んでそのまま眠りについてしまったらしい。その証拠に、床に耐電性の毛布をかけられてそのまま眠っている太陽達の姿もあったのである。
叢魔「・・・・ん?ようやく、起きたみたいですね・・お早う御座います、Ms.天美?」
天美「あ、うん・・おはよう、叢魔く・・って、ごめん!うっかり、眠っちゃって・・」
謝り終える前に、天美の方も向かずに叢魔が言葉だけでそれを制した。手が離せない状況・・・なのは、判るがなんとなく気分を悪くするような態度であった。尤も、天上家の女性は何故か、他人の悪意を感じる事に鈍感なため、さらりと流したりしているが・・・
叢魔「気にしなくて良い・・どうせ、俺も先ほど、起きたばかりだからな・・・・毛布の件ならば、俺達が寝入ってからしばらくしてメアリが持ってきてくれたそうだからお礼は後でメアリに言ってくれ・・」
天美「う、うん・・・・」
淡々と実に事務的に冷めた口調で叢魔はちらりと天美を一瞥すると、プイと顔を背けて直ぐに画面に向き直った。この行動に勿論、天美は疑問符を頭に浮かべた。そして、叢魔の所へとトコトコ歩いて行った。
天美「ねぇねぇ、叢魔君?何で、急にそっぽなんて向くの?・・やっぱり手伝わなかったから怒ってるの?」
叢魔「・・・・そう思うのでしたらば、ご自分の格好を見て御覧なさい・・」
言われるまま天美が視線を下に落としてみると、寝汗をかいたせいなのかシャツ越しにラ・ペルラのレースが目立つ黒いブラがうっすらと見えた。慌てて、天美は毛布に包まると叢魔に謝罪した。
天美「ご、ごめんね・・・叢魔君・・・・」
叢魔「・・・・中学生が着る服にしては、いささか派手だと思いますが・・・・それよりも、顔を洗ってきては如何です?めやにが出ておりますよ?」
顔を真っ赤にしながら天美は叢魔の言葉に黙って従った。そそくさと退散していった天美を他所に、叢魔はまた作業を開始した・・・・

77ゲロロ軍曹:2005/06/26(日) 16:20:25 HOST:p5107-ipad12okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
=山海高校・森林地帯=
エン「ったく!どいつもこいつも・・。」
エンは今、ひっじょぉ〜に不機嫌であった・・。実は、先ほどカイ、シン、ヨクの三人に、「ダグオン」のことについて話し合おうとしたのだが・・。
・・カイの場合・・
カイ『学生の本分は勉強だ。正義の味方に、就職するつもりはない!」
そういって、エンから離れるように歩いていく・・。
・・シンの場合・・
柔道部の朝練をそっちのけで、女子テニス部のコーチ(?)をしていた・・。
シン『とにかく俺、女の子と青春を謳歌することに忙しいんだ。宇宙人と戦う青春は、お前に任せる。』
・・ヨクの場合・・
研究室で、この前倒した宇宙人の細胞を研究中・・。一応、『宇宙人と闘えば、もっと珍しい細胞の奴がいるかもしれない』といってダグオンのことを持ち出そうとしたエンだが・・
ヨク『ちょっと待ってください。確かに、宇宙人の細胞には興味がありますけど、争いごとは、僕は嫌いなんです。」
エン『でもよ、俺たちゃブレイブ星人に・・!』
ヨク『新しい宇宙人の細胞が手に入ったら、持ってきてください・・。』
そういって、顕微鏡とにらめっこしだした始末・・。
エン「あ〜も〜、何だよ何だよ!どいつもこいつも!!こうなったら、頼みの綱はリュウしかいねえ・・。」
という訳で、以前リュウとあったことがあるこの森林地帯に来ている訳だが、一向にリュウの姿は見えずじまい・・。
エン「おーい、リュウ!!いるのはわかってんだ!!でてこい!!」
大声で叫ぶエン・・。すると、後ろから声がした・・。
マリア「エーン!!」
エン「?マリアじゃねえか、どうしたんだ?」
マリア「いいから、ちょっと来て!」
そういって、エンの手を無理やりつかんで引っ張っていくマリア・・。
エン「お、おい待て!!俺は今リュウの奴を・・!!」
マリア「いいから来て!!」
エンの言い分を聞かずに、マリアはエンを連れてその場を立ち去った・・。
そして、高い木から、その光景を眺めるリュウがいた・・。

78アーク:2005/06/26(日) 21:32:17 HOST:YahooBB220022215218.bbtec.net
=山海高校校門=
ルシュファー「………………やっぱ今回の依頼止めておこうか?」
ライラ「何いきなり逃げようとしているのよ。最初は張り切っていたくせに」
ルシュファーとライラはある依頼で山海高校にやってきた
ルシュファー「まさか今回の依頼がここの教師になれって言うなんて知らなかったんだ」
ライラ「身から出た錆ね。ちゃんと依頼内容を見ないで承諾した貴方が悪いのよ」
今回の服装は以前着ていた戦闘服ではなく教師に相応しい服装だった
ライラ「それでここにいるのかしら?以前出てきた人達は」
ルシュファー「ああ、ここで間違いなし。ちゃんと調べたらここだった」
ライラ「青春真っ盛りの子供達があの戦いをねぇ。時代は変わったって事かしら」
ルシュファー「確かに時代は変わりつつある。俺やライラを育ててくれたマスターが言うからな」
ライラ「こんな所で暗い話はよしましょう。さっさと校長室に行って家に帰りましょう」
ルシュファー「学校に行った事がないのに教師になるなんて」
ルシュファーはため息を出しつつライラはルシュファーを励ましながら
山海高校の校長室に向かった

79暗闇:2005/06/26(日) 22:15:24 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=シルヴァランド・聖堂前=
ファイドラ「祭司長どの!ご無事ですか!?」
ファイドラは痛む腰をさすりながら、聖堂の入り口まで出てきた。
恐る恐るあたりを窺ってみたが、どうやらディザイアンの姿はないようだ。
彼女は自分の家であの光を見たあと、すぐにここにやって来たのだった。神託が下る際には祭壇の清めを手伝うことが、もうずいぶん前からの祭司長との取り決めになっていたからだ。
ディザイアンたちが突然侵入してきたのは、ちょうどその最中だった。5、6人はいただろうか。
ディザイアンA「神子はどこだ!?」
野太い声で叫ぶディザイアンの1人に、
ファイドラ「ここにはおらんわ!」
と答えたとたん、ファイドラは突き飛ばされ、壁に腰をしたたか打ちつけた。
ファイドラ(あの後……祭司長どのは襲われ……どうなさったのじゃろう)
ファイドラは、ディザイアンが手にしていた武器で胸をやられた祭司長の姿までが消えてしまっていることに、いいようのない不安を覚える。
他の祭司たちはちりぢりに逃げてしまったようだ。
ファイドラ(そうじゃ。早く神子にこのことを知らせねば…)
ファイドラが痛む腰を伸ばし、杖をグッと握りしめた時だった。
正面の石段から、誰かが駆け上がってくる軽い足音が聞こえてきた。
ファイドラ(あれは、ロイド!)
特徴のある鳶色の髪が見え、次ぎに神子のプラチナブロンドが現れた−−−、その時だった。
てっきり引き上げたとばかり思っていたディザイアンたちが、聖堂の左右からバラバラと走り出てきた。
ファイドラ「コレット!逃げるのじゃ!」
ファイドラが叫ぶと、ディザイアンの一人−−−黒髪で、がっちりした体格だ−−−が、ゆっくりと振り向き、鋭い眼光でロイドたち3人を捉えた。
ディザイアンB「ボータ様!あれが神子のようです!」
それが組織の制服なのだろう、揃いの金属製のヘルメットをかぶり、機能的なつなぎに革ベルトを締めた男達の1人が、コレットを指さす。
ボータと呼ばれた男は、無言で頷いた。この男だけは制服を着ておらず、筋肉の盛りあがった片腕をむき出しにしている。
ボータ「よし……神子よ、その命、貰い受けるぞ!」
ボータの野太い声が響いた瞬間、ロイドはコレットの前に躍り出た。
ロイド「バカな。そんなことやらせるかよっ!」

80暗闇:2005/06/26(日) 22:39:00 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
ロイドは、エクスフィアを装着した左手で腰の剣を抜き、続いてもう一方の鞘から、2本目の剣を抜く。
ジーニアス「ボ、ボクだって!」
それを見たジーニアスは、ポケットの中からけんだまを取り出し、構えた。
ロイド「だてに日頃から鍛錬してるわけじゃねえぜ。ディザイアンなんかに好きにされてたまるかってんだ!」
ロイドがボータたちを睨み付けたとたん、
???「ふわっはっはっ!」
ひときわ大きな笑い声が聖堂の中から響いてきた。
ジーニアス「うわっ」
ジーニアスが後ずさったのも無理はなかった。
現れた男は鋼鉄の鎧を身につけ、左手に槌<ハンマー>、右手には巨大な鎖付きの鉄球をぶら下げている。さらに背中には剣をしょっており、体つきだけでも、ボータの数倍はありそうだった。
???「ディザイアン、か。まあいい。ふははっ」
ジーニアス「なっ、なにがおかしいんだよっ」
ジーニアスが気色ばむと、
ヴィーダル「小僧!ではその憎いディザイアンに殺されるがいい。このヴィーダルが相手だ!」
男は、鉄球をブンブン振り回しながらロイドたちに迫ってきた。
ロイド「くそっ。コレットは下がってろよ」
いいざま、ロイドはコレットの背後へ回り込もうとしていた下っ端に刃を浴びせた。
ディザイアンA「ぐはあっ」
ジーニアス「こっちは任せて、ロイド!」
ジーニアスはけんだまを高く掲げると、
ジーニアス「ファイアボール!」
まだボータの元に残っていた下っ端3人に、まとめて火炎弾を発射する。
ボータだけが辛くも火の粉を避け、聖堂の壁際に身を寄せた。
コレット「きゃあっ」
ロイドに斬りつけられた男がなおもしつこく走り寄る。コレットはとっさに手に持ったチャクラムを投げつけた。
コレット「レイトラスト−−−っ!」
丸い輪は男の脇腹をサックリと斬り、弧を描いてコレットの手に戻る。
ロイド「うおおおおぉぉぉ−−−っ!」
ロイドが再び双刀を構えると、下っ端たちは聖堂の裏手に向かって走り去った。

81ゲロロ軍曹:2005/06/27(月) 00:02:57 HOST:p3199-ipad27okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・
=山海高校・超常現象研究会部室=
マリアが部長(というか、マリアしか部員がいない)超常現象研究会の部室である小屋に連れてこられたエンは、なぜかイスに座らされた。そして、何故かマリアは、エンの目の前に五円玉を通した紐をぶら下げた・・。
エン「・・、なんのつもりだ?」
マリア「逆行催眠・・。これから、アナタの『失われた記憶』を呼び覚ますの・・。」
エン「・・、俺の、なんだって?」
いきなりちんぷんかんぷんなことを言い出したマリアに、呆れるエン。しかし、マリアは真剣な表情で話を続ける。
マリア「この間の事件・・。あなたたちが乗っていたパトカーは、私たちの目の前で確かに隕石につぶされたはず・・。でも、あなた達はなぜか、怪我一つなく無事だった・・。」
エン「!そ、それは・・。」
いきなり核心をつかれて、思わず口ごもるエン・・。しかし、次のマリアの推測には思わずずっこけそうになった・・。
マリア「おそらくあなた達は、UFOに連れ去られて、その間の記憶を消されてるんだわ。だから、この逆行催眠で、あなたを正常な状態に・・。」
エン「俺はいたって正常だ!!第一、お前催眠術なんかできんのかよ?」
マリア「(ムッ)失礼ね!!犬による動物実験は成功してるわよ!!」
エン「犬・・?・・だっはっはっはっは!馬鹿野郎!!俺は犬じゃねえ!!」
思わずけんか腰になるエンとマリア。その時、マリアの所有するパソコンが起動しだした・・。
エン「?なんだそれ?」
マリア「全世界のUFOの目撃証言とか、その証拠写真よ。もっとも、大半がガセネタか、見間違いなんだけど・・、あら?」
と、ある目撃証言のところで、マリアがふと手を止めた・・。
エン「どうした?」
マリア「この目撃された場所・・、数日前、変死体が発見されたビルじゃない・・。」
エン「変死体!?」
マリア「うん・・。ある日、夜のビルを見回っていたガードマンが、変死体になって発見されたって・・。全身が「酸」のようなもので溶かされていて、全身も残ってなかったそうよ・・。犯人も、まだつかまってないみたい・・。」
エン(変死体・・、UFO・・・、まさか、サルガッソの奴か!?)
そう考えたエンは、すぐさま部室を飛び出した。
マリア「ちょ・・、ちょっと、エン!?」
エン「わりぃな!!ちょっと用事ができた!!」
そういって、エンは変死体の事件のあったビルへと向かうことを決意し、駆け出していった・・。

82ゲロロ軍曹:2005/06/27(月) 00:07:23 HOST:p3199-ipad27okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
えー・・、マリアが言ってる事件のあったビルは、一応無人のオフィスビルです・・。

83アーク:2005/06/27(月) 10:52:52 HOST:YahooBB220022215218.bbtec.net
=山海高校校長室=
校長室の中で校長は書類を手にしやって来た二人と照らし合わせていた
校長「君達が入院した先生の代わりに来た人達ですね?」
ライラ「初めまして。ライラ・キムと言います隣にいるのはルシュファード・オスカーシュタイン
    と言いまして私の幼馴染みです」
ルシュファー「どうも」
校長「しかしいいタイミングで来て頂いて助かります。先日起きた大惨事で
   何人かの先生が怪我をしてしまったのですよ」
ライラ「そうなんですか。教師が少ないと何かと大変でしょうね」
校長「そうなんですよ。貴方方も大変でしょうがお願いします。所で何の教科を担任しますか?
   この報告書ではライラさんが体育と数学をルシュファードさんが歴史と国語と書かれているのですが」
ライラ「その教科で構いません。私達も出来るだけ手助けいたしますので」
ライラとルシュファーはそう言い終わると校長室を後にした

=廊下=
ルシュファー「人で不足かぁ。こりゃ大変だな」
ライラ「あら、そうかしら?私は楽しみだわ。先生をやる人ってどんな気持ちを持つかしら」
ルシュファー「俺に聞くなよ。そんな事はマスターに聞けよ」
ライラ「でも、マスター・マグナスは自分の世界にいるんでしょ?」
ルシュファー「はいはいそうでしたね。すいませんでした。ん?何だあいつは?」
ライラ「え?」
ルシュファーが向いてる方向にライラも振り向く一人の男子生徒が飛び出して行くのが見えた
ライラ「誰かしら今の子?」
ルシュファー「さぁな、しかしあの顔はただ事じゃねぇな。追いかけるか?」
ライラ「貴方がそう言うのなら少し気になるわね。追いかけましょう」
ライラの言葉に頷いたルシュファーは一瞬にして姿を消した
その後を追いかけるようにライラは素早く姿を消した

84ゲロロ軍曹:2005/06/27(月) 15:28:49 HOST:p6084-ipad03okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
ライラとルシュファードが追いかけていたのは、もちろんエンである。そして、そんなことも知らずに、エンは急いで駆け出していった・・。
そして、校舎の壁を登りきると・・
?「エスケープかね?」
エン「?・・、おっちゃん!」
そこにいたのは、今朝エンがシンの道場が分からずに困っていたのを助けてくれた、農作業っぽい服をきたおじいさんであった。
エンは、すかさず壁を降りて、おじいさんがいる校舎の外にでた。
おじいさん「懐かしいのう・・。昔はワシも、この校舎の壁をよじ登ったもんじゃい・・。」
エン「へ〜っ・・。」
おじいさん「・・、それはそうと、授業はどうしたのかね?勉強は大事じゃろ?」
おじいさんの質問に、エンは余裕の表情で答えた。
エン「おっちゃん・・、時には授業よりも、大事なことがあんだよ。・・、んじゃな!」
そういって、その場を離れようとするエンだが、すぐにおじいさんが止めた。
おじいさん「あっ、待ちたまえ!」
エン「ん?」
エンが振り向くと、おじいさんはにっこりとした表情でこう答えた・・。
おじいさん「そっちの方向は教頭先生がおる。こっちの逆の方向からいきなさい・・。」
エン「・・、サンキュー、おっちゃん!!」
短めにお礼をいって、その場を後にしたエン・・。
そして、それを優しく見送るおじいさん・・。すると、ルシュファードたちがやってきた・・。
ルシュファード「こ・・、校長先生?」
ライラ「な・・、何でここに?しかも、その格好は??」
そう、実はこのおじいさんこそ、山海高校の校長先生である、「朝日山校長」であった・・。

85暗闇:2005/06/28(火) 20:34:45 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=シルヴァランド=
ロイド「なーんだ。楽勝じゃん」
逃げていった下っ端たちを見てロイドが言った。
ジーニアス「そうでもないみたいだよ?」
ジーニアスが緊張した声で伝える。
ヴィーダルが鉄球を振り回す音が繰り返し聞こえてくる。まるで、巨大な羽虫が飛んででもいるような、鈍くて嫌な音だった。
ヴィーダル「小僧共。我らが崇高なる目的を邪魔だてするな!」
ジーニアス「な、なんだよ、目的って……うわぁ……っ!」
ジーニアスが火炎弾を放ったが、先程と違いまったく効かない。
ヴィーダル「ふんっ」
ヴィーダルは太い腕で炎を振り払うと、ちょうどそこへ振り下ろされたロイドの剣を槌<ハンマー>で受け止めた。
ロイド「くっ!」
コレット「ロイドっ」
コレットがチャクラムを投げようとした、その時。ヴィーダルが吼えた。
ヴィーダル「ぐぅあああーーーっ!!」
唸りを上げる鉄球が3人の鼻先へ飛んでくる。
コレット「あぶない……っ!」
ロイドたちは、すんでのところで地面に倒れ込み、鉄球から逃れた。
ジーニアス「こ、こいつ、強いよっ!」
ジーニアスが肩で息をしながらロイドを見る。
ロイド(確かに……くそう、俺じゃかなわないってのか!?)
ロイドは唇を噛んだが、ハッとコレットを振り返った。
彼女はチャクラムを手にしたまま、うつぶせに倒れている。
ヴィーダル「今度は逃がさんぞ!」
ヴィーダルは大股に近づいてくると、未だに体勢を整えきれていないロイドたちに襲いかかってきた。
ロイド「コレット、逃げろっ!」
コレットを助け起こしたロイドは、地面に伸びている自分の影が急に大きくなったのを見た。ヴィーダルがすぐ後ろまで迫っていた。
ロイド(し、しまった−−−!間に合わないっ)
ブーンと鉄球が唸った瞬間、彼はギュッと目を閉じる。
ズシーン!
ロイド「え!?」
地響きにあわてて目を開けると、ヴィーダルが仰向けに倒れているのが見えた。
ロイド「な……」

86暗闇:2005/06/28(火) 21:00:30 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
ロイドは、起き上がろうともがいている大男を見下ろす、もう1人の男に気付いてハッとなる。
ロイド「なんだ、あんた……誰だよ」
30歳前後というところだろうか。長い前髪から覗く眼光が鋭い。
どうやら、この男がヴィーダルを攻撃してくれたらしいな、とロイドは思った。
が、本当に敵ではないかどうかまだわからない。
???「下がっていろ」
男は低い声でそれだけいうと、抜き身の剣の柄を握り直す。そして、そのままヴィーダルの方へ近づいた。
と、重たい鎧をつけているとは思えない素早さで、大男が立ち上がった。
槌<ハンマー>を高く上げ、男の顔めがけて振り下ろす。が、一瞬早くその下をかいくぐった男は、大きく剣を払った。
ヴィーダル「ぐおっ!?」
衝撃波がヴィーダルの巨体を包み、目にも止まらぬ速さで竜巻のように天へ消えてゆく。
???「やああぁぁぁっっ!」
間髪を入れずに一太刀、とどめにもう一太刀浴びせると、ヴィーダルは唸り声を上げながら、再び倒れた。もう、ピクリとも動かない。
ボータ「貴様ぁ……」
ボータが聖堂の壁際から、進み出てきた。唇を寄せ、唇をわななかせている。
ボータ「……まさか貴様が現れるとはな……」
どうやら2人は知り合いらしい。が、男は返事をするでもなく、無言のまま剣を鞘に収める。
ボータ「くっ!ここは一時撤退するぞ!」
ボータの命令に、まだその場に残っていた下っ端の何人かが、あわてて駆け出した。
ディザイアンたちがいなくなってしまうと、
コレット「すごい……」
コレットが頬に手を当てて、ため息まじりの声をあげた。
ジーニアス「うん。めちゃめちゃ強かったよね、このおじさん。ねっ?」
ジーニアスも、興奮を隠せない表情でロイドに同意を求める。
ロイド「あ?あ、ああ……そう、だな(俺達が3人がかりでもどうしようもなかった敵を、たった1人で仕留めるなんて……!)」
ロイドは、ふいに胸苦しさを覚えた。それが嫉妬だと気付いた時、彼は男の右手の甲に輝く光を見た。
ロイド(あれは!エクスフィア?)
???「無事か?」
男がロイドを振り返る。
ロイド「ああ(何者なんだ、こいつ……)」

87暗闇:2005/06/28(火) 21:18:36 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
その時、物陰に隠れていたファイドラが、杖を使うのももどかしいといった様子で現れた。
ファイドラ「おお!どなたかは存じませんが、神子を救っていただき、お礼の言葉もありませぬ」
なるほど、と男は軽く頷き、コレットの方へ頭をめぐらせる。
???「この少女が、今回の神子なのだな」
コレットは男の強い視線を悪びれもせずに受け止めていたが、突然とびあがった。
コレット「そうだ!神託を受けなくっちゃ」
それを聞いて、男は聖堂の中の気配をうかがい、微かに眉をひそめる。
コレット「おばあさま。私はこれから試練を受けて参ります」
ロイド「はあ?試練ってなんだよ。神託じゃなかったのか?まあ、いいや。コレット、俺がお前の護衛を引き受けるよ。ほんとは祭司長が立ち会ったりするんだったんだろ?」
祭司長の最期を思い出したのか、コレットは目を伏せた。
ファイドラ「神子は天からの審判をうけるのじゃ。しかし、ロイド、お前では心許ないのう」
ファイドラの言葉に、男がピクリと反応する。
???「お前は、ロイドというのか」
ロイド「そうだけど」
ロイドは、男の顔をグッと見返した。
男はとびきりの剣の腕のためか、装着しているエクスフィアのせいなのか、なんだか素直になれなかった。
ロイド「人に名前を訊ねる前に、まず名乗ったらどうなんだよ」
???「そうか、そうだな」
だが、男はロイドにクルリと背を向けると、ファイドラに向かって言う。
クラトス「私はクラトス。傭兵だ。相応の金さえ用意してもらえれば、神子の護衛を引き受けよう。私の腕は見ての通りだ」
ファイドラ「金、か」
ファイドラはほんの少しの間考えていたが、意を決したように告げた。
ファイドラ「背に腹は代えられん、ということだな。神子に万一のことがあっては大変じゃ……お願いするとしようか」
クラトス「契約成立だな。金は後ほど頂く」
おそらく、もう長いこと、このクラトスという男はあちこちを渡り歩き、金で雇われて暮らしてきたのだろう、とロイドは密かに思った。
淡々とした口調からは、冷たささえ感じる。

88暗闇:2005/06/28(火) 21:25:57 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
ロイド「ちょっと待てよ。俺も行く!1人より2人、ってな。2人より3に……」
クラトス「足手まといだ」
ロイド「なんだと!?」
クラトス「帰れ、と言ったんだ」
ロイド「嫌だ!」
ハラハラしながらロイドとクラトスのやり取りを見ていたコレットは、
コレット「あのぉ、傭兵さん」
と、声をかけた。
クラトス「クラトスだ」
コレット「お願いです。どうかロイドも一緒に連れて行ってください。私、ロイドがいないと不安です、傭兵さん」
クラトスだってば、とジーニアスが小声で言ったが、コレットの耳には入らないようだった。
クラトス「勝手にしろ」
クラトスは、呆れたように言い、1人でさっさと聖堂に向かった。
ロイド「ありがとな、コレット」
ロイドが囁くと、コレットは首を振り、
コレット「だってホントのことだもん」
と、笑う。
ジーニアス「あのう、ボクも行くの?」
ロイド「ったりめーだろ」
ジーニアス「ええ〜っ」
ロイドに腕を掴まれたジーニアスが抵抗していると、クラトスが背中で言う。
クラトス「子供の遠足ではないのだがな」
ムッとしたジーニアスは、
ジーニアス「なんだよ。子供で悪かったな。ちょっと感じ悪いよね〜」
と、唇を尖らせた。

89ゲロロ軍曹:2005/06/28(火) 22:50:24 HOST:p6218-ipad29okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・・
=山海高校・渡り廊下=
シン「えっ?エンが??」
マリア「うん・・、変死体のニュースを聞いて、飛び出しちゃって・・。」
マリアは、カイたち三人に、エンが急に飛び出していったことを告げていた・・。
ヨク「UFOに変死体・・、確かに、臭いますね・・。」
シン「あの馬鹿・・、一人で大丈夫かや・・。」
カイ「・・・。」
すぐさま三人は、エンが何をしに行ったのか理解した・・。
ヨク「・・、どうしますか、カイ?」
ヨクはカイにたずねてみたが、カイは黙ったままであった・・。
マリア「・・ねえ、皆!一体何を隠してるの!?」
マリアが思わず叫んだその時、学校の予鈴のチャイムが鳴った・・。
カイ「・・、授業だ。」
そういって、教室へと歩き出してしまうカイであった・・。

90ゲロロ軍曹:2005/07/01(金) 19:05:17 HOST:p3024-ipad28okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・・
=無人オフィスビル=
エンは、ファイヤーストラトス(この間のパトカー)で現場のオフィスビルに来ていた。さすがに無人とあって、人のいる気配はしなかった・・。
しかし、少し歩いたところで、足音が聞こえた。エンは、とっさに曲がり角に身を潜めた・・。
エン(・・、無人のビルじゃなかったのかよ?!)
もしかしたら、宇宙人かもしれないので、エンは謎の足音の人物が近づくのをじっと待った・・。そして、奇襲しかけようと胸倉をつかんだのだが・・。
?「う・・、うわぁ!?こ、殺さないで!??」
そこにいたのは、小学生の子供であった。しかも、エンはその子供に見覚えがあった・・。
エン「お・・、お前、ガクじゃねえか!マリアの弟の!!」
そう、この間の事件であった、あの「ガク」という少年である。しかし、本人は何やら怒ってるようすであった・・。
ガク「・・、ガクガクいうな!本名は『学(まなぶ)』だ!!」
エン「お前、なんでこんなとこにいるんだ?」
エンはさりげなく質問すると、ガクはこう答えた。
ガク「サインもらいに来たんだ!!」
エン「さ・・、サイン?」

91藍三郎:2005/07/01(金) 21:17:09 HOST:proxy1.ice.media.hiroshima-u.ac.jp[coco40.ice.media.hiroshima-u.ac.jp]
 剣崎と虎太郎はレストランを出た後、街中を歩いていた。
 その時・・・
「きゃーーーっ!!」
 突然、人の悲鳴が彼ら2名の耳に入った。
剣崎「な、何だ?あの悲鳴は・・・」
虎太郎「剣崎くん!あれを見て!」
 虎太郎が指差した方向からは、押し寄せる波のように、大勢の人がこちらに向かって走ってくる。
 誰もが血相を変えており、何かから逃げ惑っているようだ。
 ただごとではないと察知した剣崎は逃げる人をつかまえて事情を問う。
剣崎「すいません!一体何が起こったんですか?」
男「ば、化け物が・・・化け物が現われやがった!」
 男はおびえきった口調で剣崎の問いに答える。
虎太郎「化け物・・・?」
 怪訝な顔つきになる虎太郎。
男「あんたらも早く逃げた方がいい!ひぃぃぃぃ!!」
 剣崎の手をふりほどくと、男は一目散に逃げていった。
剣崎「・・・・・・虎太郎、行くぞ!」
 剣崎は真剣な顔つきになると、逃げる人々とは逆の方向に向かって走り出す。
虎太郎「あぁ、待ってよ剣崎くーん!!」
 走り出した剣崎に声をかけ、虎太郎も後を追う。

 平和な都会は、異形の怪物たちの出現によって恐慌の坩堝と化していた。
 イナゴ、ジャガー、巻き貝、トンボ・・・そしてカブトムシ。
 様々な動物の姿を模した怪物たちは、その膂力をもって逃げ惑う人々を襲っていた。
剣崎「な・・・!?」
 その場所に到着した剣崎は驚愕に顔を凍りつかせる。
 なぜなら、暴れている怪物たちは剣崎たちが良く知る存在であったからだ。
剣崎「あいつら・・・アンデッド!」
虎太郎「そんな!全部封印したんだろ!?4年前に!」
 虎太郎の言うとおり、アンデッドは4年前の戦いで全て封印したはずである。
 だが、現実に今目の前で暴れまわっている怪物たちは、
 かつて剣崎たちと激闘を繰り広げたアンデッドに間違いなかった。

92ゲロロ軍曹:2005/07/01(金) 21:30:59 HOST:p4084-ipad01okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
剣崎「あ・・、ああ。しかも、あのカブトムシのアンデッドは、『カテゴリーA(エース)』・・。4年前、俺は奴の力を使って・・、ブレイドに変身していたんだ!!」
虎太郎「え・・ええっ!?」
剣崎の言うことは本当であった。アンデッドの中のカブトムシのような奴の名は『ビートルアンデッド』。スペードのカテゴリーAであり、四年前、剣崎がブレイドへと変身する際に使用していたカードだった・・。
剣崎は、とにかくそこいらに落ちていた木の棒を拾って、ビートルアンデッドに向かった。
剣崎「でやあ!!」
しかし、アンデッドにはその程度の攻撃はきかず、剣崎はビートルアンデッドに殴られてしまう。
剣崎「ぐあっ・・!!」
虎太郎「け・・、剣崎君!!」
あわてて駆け寄る虎太郎。そうしている間にも、他のアンデッドはどんどん人を襲っていった・・。
虎太郎「い・・、いったい、何がどうなってるのさ!??」
剣崎「・・、分からない!」
二人はパニック状態に陥ってしまった。無理もない。本来ここにはいないはずのアンデッドが、また復活してしまってるのだから・・。
『ブロロロロ・・、キキィー!!』
その時、突然三台のバイクがやってきた。乗っていたのは、二十代の男二人と、これまた二十代の女一人であった・・。
しかし、剣崎たちにとって、そこは問題ではなかった。そう、問題なのは、その三人が手に持ってる「もの」である・・。
虎太郎「あ・・、あれは!?」
剣崎「べ・・、ベルト?!」
そう、剣崎たちは三人が持ってる知っていた。なぜなら、4年前に共に闘っていた、『仮面ライダーレンゲル』のベルトに瓜二つだったからである・・。

93ゲロロ軍曹:2005/07/01(金) 22:59:18 HOST:p4084-ipad01okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
同時刻・・
=スマートブレイン本社・社長室=
今や知らない人はいないとくらい有名な企業、「スマートブレイン」。その社長である『村上峡児』は、会社の資料に素早いスピードで目を通していたのだが・・。
?「しゃ・・、社長!!」
そこに、何やら部下らしき社員が慌ててやってきた・・。
村上「?どうしたんですか、そんなに慌てて・・。」
社員「す・・、すいません・・。で、ですが、とんでもない事態が・・!!」
村上「落ち着いてください・・。何があったんですか?」
どうせくだらない事だろうと思った村上だが、次の社員の言葉を聴いて、思わず驚愕した・・。
社員「あ・・、『アンデッド』が・・、市街で暴れてるのです!!」
村上「なっ・・、馬鹿な!!確かアンデッドは、全て封印されたはず・・。」
社員「と・・、とにかく、これをご覧下さい!」
そういって、社員は社長室のスクリーンを動かした。すると、そこに映し出されたのは、人々に襲い掛かる化け物たち、『アンデッド』そのものであった・・。
村上「そ・・、そんな・・。一体、何が起こって・・?」
考えようとしたその時、画面に三人の男女が映った。そして、手に持ってるベルトにカードを挿入し、腰につける。すると、自動的に腰に装着された。
村上「!?あ、あれは・・、まさか!??」
村上には見覚えがあったが、心の片隅では『そんなはずはない!』と思っていた・・。しかし、そんな気持ちを裏切るかのような出来事が、スクリーンに映し出された。
三人「「「変身!!」」」
ベルト『『『OpenUp』』』
三人がベルトのカバーを開くと、眼前にカードのような壁が出現した。そして、それを潜り抜けると、三人は姿を変えた・・。
村上「ま・・、間違いない・・。あれは・・、『仮面ライダー』・・!!」

94飛燕:2005/07/08(金) 19:10:22 HOST:family.e-catv.ne.jp
=業魔殿・研究ルーム=

天美「ごめんね、お待たせ〜・・・・・」
苦笑いしながら、天美はすっきりとした表情で部屋に入って来た。寝汗で服がぐっしょりと濡れていたので、ついでに汗もさっと落として来たのである。くまのプ○さんのアップリケが目立つ赤いシャツに袖を通し終えた天美は、叢魔に今の状況を尋ねてみた。
叢魔「気にしちゃいないさ・・・・それよりも、そろそろ皆を起こしてくれないかな?・・一応、試作だからな。もしも、という事もある・・無関係な人間だが、目の前で死なれてもらうと今朝の朝食が不味くなるからな・・」
もしも、というのは上級位の悪魔を間違えて召喚してしまった場合、先ず真っ先に襲われるのは目の前で泥のように熟睡し切っている者達である。低級ぐらいならば、自分達で一同を最悪な寝覚めで起こす事なく倒す事は出来るのだが・・・万が一の事がある。
天美「う、うん・・・わかった。皆、起きて?・・」
不安な面持ちながらも、天美は一同を起こす事にした。自分自身、戦う術は心得ているものの・・・叢魔の言う通り、いかにここに揃っているメンバーが猛者揃いでも、寝込みを襲われて怪我でもすれば酷い罪悪感に苛まれるのは火を見て明らかだった。ならば、気持ち良さそうに寝ているのを起こした際の少しの罪悪感に見まわれた方がよっぽどマシであるからだ。
太陽「うん?・・・なんでぇ、もう朝か?・・・・迎え酒が欲しい・・」
叢魔「朝っぱらから何を戯言をほざいているんだ?寝言は寝てから言え、雑魚。大体、未成年者が酒を飲んで良いワケが無いだろうが」
太陽「・・・・最悪な起こされ方だな。ジョークを真に受けるような超真面目人間の嫌味で頭が冴えちまうなんざなぁ・・」
胸くそ悪そうに、毒づきながらも太陽はさっさと行動に移った。先ず、界魔を抱き枕の代わりにしている輪廻から、うんうん唸って悪夢でも見ているかのような苦しい(どうも首に決まっているようなので本当に苦しんでいる)表情を浮かばせている少年を助けるために引き剥がすと、次は悪友の満天を起こしにかかった。それから2分もせぬ内に、全員を起こす事に成功した。
明「ふぁ〜〜〜・・・・・それでぇ〜、プログラムは出来たのぉ〜〜?」
まだ目蓋が重いつぶらな瞳をごしごしと擦りながら、明は一同に起こすよう促した張本人に欠伸混じりに尋ねた。
叢魔「ああ・・・出来たには出来たが、これからプログラムを起動させてみるが一体、何の悪魔が出るか皆目検討がつかない。データ収集も満足に出来ていないからな・・」
界魔「・・・成る程、それで俺達を叩き起こしたワケだ」
叩き起こされたメンバーの中で唯一、納得した表情で叢魔の言葉に頷いた。
満天「・・どゆ事、義兄貴?」

95飛燕:2005/07/08(金) 19:38:02 HOST:family.e-catv.ne.jp
界魔「ようするに、だ・・どれだけ強い悪魔が、どれくらいの規模で出てくるか皆目検討がつかないって事だ・・・・下手して、大量に出てこられては眠っている俺達にまで被害が及ぶかもしれんって事だ。まぁ・・流石に、そこで直ぐに機動させたりする愚考に行きつかなかっただけでも、有り難い事だな」
叢魔「察しの良い人間と話すのは気苦労をしなくて済んで助かるよ・・その通りさ、界魔」
界魔「俺が察しが良いんじゃなくて・・・皆、寝起きだから頭がはたらいていないだけだと思うけどな?」
かぶりを振りながら界魔は叢魔の誉め言葉を苦笑混じりにやんわりと否定した。まだ、自身に対して自惚れるほど歳はとっていないという事である。
叢魔「それじゃあ・・・・始めるぞ。起動デバイス確認・・・召喚システムロード完了・・」
天美「・・マグネタイト充填確認・・・・来るよ!」
プログラムの起動音と共に、一同は非常戦闘体制に入った。遅れて、データをコピーしたメモリースティックを取り出した天美と叢魔も臨戦体勢に入った。そして・・・・当たりは静寂に包まれた。
満天「・・・・・・・・・・・・・」
界魔「・・・・・・・・・・・・・」

明「・・・・・・・・・・・・・」
降魔「・・・・・・・・・・・・・」

研也「・・・・・・・・・・・・・」
八雲「・・・何も・・起きないね?・・・・」
太陽「・・・・・・・みてぇだな?・・・」
たっぷり2分半、今か今かと待ち構えていたのだが八雲がぽつりと漏らしたように、実際には何も起きなかったように見える。
叢魔「・・・・おかしい、帰還プログラムも打ち間違えてはいなかった・・・ならば、何故・・」
太陽「けっ!なんでぇ、なんでぇ〜・・シラけさせんじゃねぇっつうの!悪いが、俺ぁもう一眠りさせてもらう・・」
界魔「・・待て、太陽!」
2度寝しようと横になりつつあった太陽を界魔は制した。その声からは珍しく、ピリピリした物が感じ取れた。
太陽「んだぁ?どうしたってぇんでぇ、界・・」
界魔「・・・・この気配、身に覚えが無いか?」
唐突に界魔はそう切り出した。続いて、明と満天の顔色がさっと青くなった。どうも、界魔の言っている意味を瞬時に理解したようである。
満天「なぁ・・・義兄貴?ひょっとして・・・・ひょっとするぜ?もしかして、これって・・」
明「嫌な予〜感がするよぉ〜・・・・」
そして、ようやく太陽もリアクションをした。眉間に皺を寄せ、バッと周囲を見回し始めたのだ。
太陽「おい・・界魔、こいつぁ・・まさか・・・・」
界魔「ああ・・・・以前、俺達とお前は『これ』に出くわしている・・」
義妹や義弟を庇うように両手を横に出しながら、界魔は太陽と同様に目だけ動かして辺りを探り始めた。そこで、事情が呑みこめていない他の一同を代表するかのように、叢魔が界魔に何が起きているのかを尋ねた。
叢魔「界魔、お前・・・何か知っているのか?お前達だけ知っているという事は・・よほどの高レベルな悪魔か何かか?」
満天「そっちの方がどれだけマシだったか・・・・」
舌打ちしながら満天は蚊の鳴くような声で呟いた。
界魔「とにかく、皆。一箇所に固まるんだ!下手にバラバラに動いてしまえば、どうなるか・・分かったものじゃない!」
八雲「い、一体どうな・・」
更に詳しく追求しようと八雲が詰め寄ろうと界魔へ噛みつこうとした刹那、部屋の中央・・・丁度、PCと自分達との間を挟む位置に青白い閃光が走った。

96アーク:2005/07/08(金) 19:59:36 HOST:YahooBB220022215218.bbtec.net
=次元空間=
青白く光る空間に黒と白の光が飛び回っていた
???1「どうだった?」
???2「ダメだな。あの世界にもいなかったよ」
???1「一体どこの世界にいるのだろうかあの二人は」
???2「他の皆に見つかる前に僕達が先に見つけないと」
二つの光はそう言うとさらにスピードを上げ移動し始めた
そこへ蒼い光が現れ二つの光は動きを止めた
???1「この気配はマグナス・ガラントか?!」
マグナス「お久しぶりですね天皇、暗黒王」
???2「ダメだよマグナス。三人でいるときはちゃんと名前を言わないと」
マグナス「そうでしたね。改めてお久しぶりです無明、聖夜」
無明「三百年ぶりだな。レイヤは元気か?」
マグナス「ええおかげ様でね。とても元気ですよ」
聖夜「所で僕たちに何の用なのマグナス?」
聖夜の言葉にマグナスは顔を引き締めた
マグナス「あなた方が探しているお二人は私の世界にいます」
マグナスの言葉を聞いた二人は驚きを隠せなかった
無明「それは本当か?!マグナス」
聖夜「ロザリエルもアスタロトも君の世界にいるの?」
マグナス「はい、そうです。私の世界ならば見つかる確率も低いでしょう」
それを聞いた二人は安心の息を出した
聖夜「そうなんだ。二人は元気なんだね?マグナス」
マグナス「はい、とても元気ですよ。ですが子供の事が心配のようですね
     私は大丈夫と言っているのですがやはり心配なんでしょうね」
無明「二人が無事ならその行事我々がやって進ぜよう」
聖夜「そうだね。彼らが無事なら僕達が様子を見てくるよ」
マグナス「お願いします。師匠である私が行きたいのですが気づかれては困りますから」
聖夜「後は僕達に任せてマグナスは二人を守ってあげて」
マグナスは首を縦に頷くと一瞬にして姿を消した
その後を続くかのように無明と聖夜も姿を消した
マグナスは自分の世界に
二人は自分たちが探していた二人の子供を見守る為に人間界に向かった

97SD:2005/07/08(金) 21:38:38 HOST:usr211019181033.tcn.ne.jp
=平行世界=

この世界とは違う、別の世界。
そこで今、一人の青年が瞳を閉じて瞑想に耽っていた。
名はクラウス=ド=シングス=エターナル。
莫大な魔力を見に纏う、魔道の賢者と呼ばれる者。
しばらくして、クラウスは瞳をゆっくりと開く。
今までに幾度か感じた事のある、時空間のゆらぎ。
大気中に漂う魔力の流れから、彼はそれを察した。
クラウス「……また何処かで、何かが起こっているようですね。
しかも、今までよりも遥かにゆらぎが激しい……やれやれ。
どうやら今まで以上に、苦労をしそうですね。」
クラウスが右手を大きく横に広げると、魔力をその掌へと集中させ始めた。
そして掌を前方へと向けると、ゆっくりと円を描くように動かした。
彼が動かしたその一帯だけ、景色が歪み始める。
それは徐々に激しくなり……そしてついに、時空間が割れた。
クラウス「それじゃあ……参るとしましょうか。」
目の前の穴へと、ゆっくりと足を踏み入れる。
そのままクラウスは、その内部へとすんなりと入っていった。
そして……彼が完全に穴の内部へと消えた時。
穴は完全に閉じ、そしてその場には最初から何もなかったかのような静けさだけが残っていた。

98疾風:2005/07/11(月) 21:08:59 HOST:z203.61-115-68.ppp.wakwak.ne.jp
一方・・・・
先程、宇宙人が出ると噂のビルに入ったエンだったが・・・・
エン「サインって・・・お前まさか・・・」
ガク「宇宙人さんにサインを貰おうと思って・・・」
エン「おい、さっさとここから逃げろ!」
ガク「何でだよ!」
エン「いいから、もし危険な宇宙人だったらどうするんだ!」
ガク「いい宇宙人かもしれないじゃないか!」
反論するガクを外に避難させようとするが中々うまくいかない・・・
???「喧嘩ですか?」
8歳位の女の子がエン達の後ろから話をしてきた・・・・
その女の子は銀色の髪に紫暗の瞳・・桃色のロボットを持っており不思議な感じが出ていた・・・
ガク「君は?」
時音「時音・・・ここに宇宙人が出るって言うから着てみたの・・」
エン「それじゃあ時音、ガクと一緒に外に出てもらえないかな?」
時音「どうして?」
エン「だがら・・・その・・・」
時音「・・・・・後ろに何かいるよ・・」
エン「何だと!」
その時、背後から何かが接近してくる物音が聞こえていた・・・・

99アーク:2005/07/11(月) 21:33:20 HOST:YahooBB220022215218.bbtec.net
=商店街=
ルシュファー「畜生あのガキはどこに行きたがったんだ?」
ライラ「私が知るわけないでしょ」
二人は校長先生に訳を言うのに時間が掛かりエンを見失ってしまった
ルシュファー「一体どこに行きやがったんだ!イライラしやがる!」
ルシュファーが地団太を踏んでいるとライラの後ろから男性が話しかけた
???「学生を探しているのか?それだったらあの廃屋ビルに向かったが」
ライラ「本当ですか?小父さん」
???「小父さんは余計だが本当だ。何かとても急いでいたぞ」
ルシュファー「本当だったら恩にきるぜオッサン」
ルシュファードはそう言うと急いで廃屋ビルに向かった
その後を男性に礼を言ったライラが後を追った
???「まさかこの様な運命で出会うとは思わなかったな」
男性がため息を出しているとお菓子屋から少女が出てきた
???「何かあったのスパーダ?」
スパーダ「いや何でもないよアルストロメリア」
メリア「そう?それと名前長いからメリアでいいよ」
スパーダ「そうか?ではメリアこれから単独行動をするのでまた会えたらいいな」
メリア「うん分かった。私は泊まれそうな家でも探すわ」
男性と少女はそう言うと二手に分かれた少女は人ごみの中に
男性はルシュファードの後を追うように

100ゲロロ軍曹:2005/07/11(月) 23:46:02 HOST:p3196-ipad28okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
=山海高校・某教室=
カイたち三人は、授業を受けていたが、ヨクとシンの二人は・・
ヨク(宇宙人・・、宇宙人・・)
シン(オフィスビル・・。といえば、美人OL・・。)
・・、シンにいたっては微妙かもしれないが、とにかく、二人はエンのことが気になっていた・・。
それと対照的に、カイは真面目に黒板に書かれた文字を、ノートに写していた。すると・・
マリア『ねえ、皆!一体何を隠してるの!?』
カイ「!?」
突然、先ほどのマリアの言葉を思い出した。そしてカイはどうしたのか・・、
「バキィ!!」
あまりに力を込めすぎたのか、手に持ったシャープペンシルを握りつぶしてしまった・・。
そして、その光景に、先生も生徒も驚いていたが、突然、カイはさらにとんでもない行動にでた。
カイ「・・、広瀬海、早退します!!」
すばやく立ち上がり、教室を抜け出していく・・。
教師「あ、おい!広瀬君!?」
すると、それに続くかのように・・・
ヨク「僕も、早退します!!」
シン「俺も俺も!!」
カイに続くかのように、二人も教室を飛び出していった・・。
とりのこされた教師や生徒たちは、唖然としていた・・。
そして、三人は目的地へ向かっていった。もちろん、エンが向かった無人のオフィスビルである・・。


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