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スーパーRPG大戦外伝
387
:
ゲロロ軍曹
:2005/04/25(月) 23:38:25 HOST:p3128-ipad12okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その頃・・・
=女性ドーム=
アメルにこってりとしぼられた二人。しかし・・
慈雨「うおりぁぁぁぁぁ!!!」
デス「こんのぉぉぉぉぉ!!!」
未だにバトルの熱はは冷え切らなかった。
アメル「うう・・。二人とも、全然わかってないよう・・。」
実は先ほどアメルに『周りの人に被害が及ばないように戦って!』と注意されたばかりなのだが・・。
杏子「はああ・・。どうすりゃいいんだか。」
と、女性陣が落胆していたそのとき・・・
?「チョイ待ち!!!」
一同「!??」
突然、女の子の声がした。その声の主は・・・・
388
:
ゲロロ軍曹
:2005/04/27(水) 16:31:33 HOST:p1037-ipad03okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
慈雨「あ、あ、ああああ?!!」
デス「な、なぜ貴様が!??」
二人はとにかく驚いた。それもそのはず。声の主は、二人が苦手とする人物だからである・・。
ウィンリィ「あ、あれって・・、女の子、かな・・?」
リザ「外見的には、ね・・。」
そう、声の主は、ロリータ的な服を着た、一見かわいい女の子であるのだが・・。
真「あっちゃあー・・。何かとんでもないことになったね・・。」
さくら「えっ!?あの子のこと、知ってるんですか?!!」
ミー「・・、性格に言えば、『あの子』って年齢じゃないわよ。あの人は、仙人なんだから・・。」
かんな「せ、仙人?!!」
そう、彼女はゆうにン千才という年齢の仙人であり、その昔、地上を混乱に陥れた三姉妹の三女である・・。その名も・・
喜媚「喜媚ちゃん登場!!ロリッロリ☆★」
389
:
飛燕
:2005/04/30(土) 10:09:22 HOST:family.e-catv.ne.jp
〜ブラウンVSエイトヴィー戦〜
エイトヴィー「君じゃあ役不足・・いや、『役者』不足と言った方が良いかな?」
皮肉という嫌味を利かしたスパイスを添えた言葉にブラウンは、にやけながらも頭を掻きながら「こりゃ一本とられた」と呟いた。
ブラウン「あ〜らら・・こいつぁ、手厳しいっすねん?ま、そ〜〜んなつれない事なんて言わずに・・・・戦ってもらえません?何せ、実に2年と11ヶ月半ぶりの戦いっすからねん?」
エイトヴィー「・・流石は芸人さん。面白い事を言うね?」
ブラウン「それはそれは・・お褒めにあずかり、光栄の極みっすよ〜vでひゃひゃひゃひゃ・・山田君に頼んで座布団を持ってこさせやしょうかね?」
ブラウンの冗談をシカトしながら、エイトヴィーが言葉を続けるのでブラウンはバランスを崩した。正確に言うと、ずっこけた・・といった方が正しいやもしれない。
エイトヴィー「でも・・・・ブランクの長い身体で、尚且つそれがどれほど鈍ってるかどうかを僕で試そうなんて・・・・・よほど死にたいらしいね!」
エイトヴィー「殺されても・・文句は言わないでおくれよ?」
ブラウン「お〜、恐。んでもぉ、俺様ってば何時の間にか勝利を呼込むっていう幸運の星の元に生まれてきた人間っすから・・」
エイトヴィー「ッ!?・・」
寸止めとはいえ、ブラウンはエイトヴィーに悟られる前に根を喉元へと運んだ。中距離戦用の槍や根で0距離の間合にいくなど本来は自殺行為なのだが・・今回のケースはそんな事など問題ではなかった。敢えて、不得意とする間合に自ら入ってきており、尚且つ自分が視覚に捉えたと認識した時には既に目の前でにやにやしながら喉元を押さえられるという前置きがあるならば、これは十二分に相手の戦意を削ぐ威嚇行為に相当しているといっても良かった。
ブラウン「舐めてもらっちゃぁ〜〜・・困るんっすよね?」
だが、ブラウンはそこで攻めようとはしなかった。根を片手にエイトヴィーに向かって敬礼しながらお調子半分で「でひゃひゃ」笑いをするブラウンに無表情でエイトヴィーは反撃に出た。
エイトヴィー「我が奏でるは刃の音色<サウンド・ブレイド>・・・」
猫騙しの要領でブラウンの眼前で合いの手を打って、真横一文字の真空の刃を放った。が、直にマトリックスよろしく、と言わんばかりに身体を逆くの字に曲げてそれを回避した。
ブラウン「わっとっとっ!・・中々強いっす・・ね゙!?」
素早く体制を戻すため、後転を2,3繰り返しブラウンが跳び上がった刹那、第2派のサウンドブレイドがブラウンの後ろで爆ぜた。どうやら、エイトヴィーの攻撃の方がブラウンが起き上がるより、少し早かったようだ。
エイトヴィー「戦闘中に喋ってる余裕なんて・・普通は無いのさ!!」
ブラウン「成る程・・一理有るっすね。んでも・・・・」
ポンっと手を打ちながら、納得していたブラウンは欠伸混じりにこう答えた。
ブラウン「芸人だけじゃないっすけど、TVやラジオという大舞台・・それも全国放送に出てる人間は人を笑わせ、喜ばせ、楽しませる事を念頭に置いて行動してるんっす。だから・・・・何時も、鬱陶しいと思われてもお客様の笑いをとるために、俺様は喋って喋って喋りまくるっすよ〜〜!!」
びしっと決めて言うと何倍も格好良く見えるのに、欠伸混じりに言うものだから格好悪いどころ説得力の欠片すらも消え失せている始末である。そこが、ブラウンらしいといえばそうなるのだが・・どうにも、それがエイトヴィーの癪に障ったらしい。
エイトヴィー「うざいね・・・・・うざいから死にな?・・そうだ・・・・芸人さんなんだから、せめて笑われながら死ぬといいよ。うん、そうしよう♪」
無邪気に笑いながら何気に恐ろしい言葉をはくエイトヴィーにブラウンは飄々とした態度で返した。
ブラウン「おっほvそいつぁ、気が利くっすねぇ〜・・最後まで人に笑われて見送られる・・・・これこそ、芸人の本懐っしょ!と、言いたいとこなんっすけどぉ〜・・俺様、まだまだくたばるつもりはさらっさら、これっぽっちも無いんっすよ?でひゃひゃひゃひゃ・・」
390
:
飛燕
:2005/04/30(土) 10:10:10 HOST:family.e-catv.ne.jp
苦笑しながら根を斜めに構えると、踵を上げて、爪先立ちの状態でエイトヴィーを見やった。相手が動けば、こちらも直ぐに動けれる体制に入ったのだ。
エイトヴィー「そう言わないで・・・・我奏でるは闇、風、欲、愛、そして刃を持つ音色・・」
ブラウン(奴さん、勝負に出るつもりっすねん・・・・)
エイトヴィー「・・闇の愛の神より演奏されしは漆黒の演奏・・・・踊り狂うといいよ、僕が指揮する美しいオーケストラでね?・・オーケストラブレイド!!」
ブラウン「!!」
エイトヴィーが唱え終わると同時に、ブラウンは根をリングに突き刺してそのまま廻し、てこの原理で人の頭4つ分はあろうかというリングの破片を勢い良く刳り抜いて、文字通りそれをエイトヴィー目掛けて突き飛ばした。が、真空の断裂の前では硬石とて紙切れ同然に等しかった。何事も無かったかのように、エイトヴィーは余裕のある笑みで指を鳴らし続けた。
ブラウン「げげっ!・・こいつぁ、ちびっと不味いかも・・・・」
顔面蒼白になってそう呟いて間も無く、ブラウンは際限無く降って来る無数の真空の刃に襲われた。1秒にも満たず、その場から膨大な砂塵・・否、粉微塵となったリングの破片がブラウンの居た場所を覆った。
エイトヴィー「・・死んだみたい、だね・・・・雑魚の分際で勝負しようなんて言うから・・」
ブラウン「それって、誰の事っすか?」
間髪入れずに、エイトヴィーの背後から聞こえる筈の無い声がした。思わぬ事態に、エイトヴィーは後ろを振り向かずに前へ跳び上がった。そして、十分に間合(大体、7m弱)を離してから振り向くと・・やはり、殺した筈のブラウンが居た。
ブラウン「・・あ〜〜!もしかして俺様の事っしょ!?酷いっすねぇ・・勝手に殺すなんて?俺様、深く深ぁ〜〜〜く、傷ついちゃうっすよ!」
冗談半分で顔を伏せて「よよよ・・」と嘘泣きしているブラウンを良く見て、更にエイトヴィーは驚いた。あれだけのカマイタチを放っても、傷はおろか、服の裾すら切れた痕が全く無いのである。
エイトヴィー「・・馬鹿な・・・・あれだけの斬撃・・避けきる事なんて・・」
ブラウン「いやだなぁ〜、そう驚かなくても良いじゃないっすかv・・」
次の瞬間、エイトヴィーは膝を着いて動かなくなった。一瞬で7mも離れた間合を詰めてみせたブラウンがエイトヴィーの鳩尾目掛けて突きを見舞ったからである。
ブラウン「ほい、これで脱落者1名追加っと♪」
バランスを崩して、抵抗無く倒れていくエイトヴィーを抱き止めるとそのままひょいっと肩に担ぎながら雷帝と化した銀次の元へと急いで走っていった。
391
:
暗闇
:2005/04/30(土) 16:17:59 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=子供用ミニゲーム会場=
ナゾナゾ博士「それでは、ルールを説明する。今から9問クイズを出すから正解した数が多い方が勝ち!いいかね?」
ライル&キャンチョメ「わかった!」
ナゾナゾ博士「そうか…では、第1問!立っている時は見えなくて座っていると見えるものは?」
ライル&キャンチョメ「はあ?」
ナゾナゾ博士「解るかな?」
ライル「解った!」
ライルが回答者用のスイッチを押して答えた。
ライル「足の裏!」
ナゾナゾ博士「正解!ライル君1ポイント!」
392
:
飛燕
:2005/04/30(土) 18:50:49 HOST:family.e-catv.ne.jp
〜南条&蛮VS銀次(雷帝)〜
雷帝「・・・・消えろ!!」
先程の幻影との戦いでもそうだが目の前のお坊ちゃま相手に、やはり動きを止める事が一番効率が良い戦法である事を学んだ銀次は南条の足元に雷を降らした。
南条「むっ!・・考えたな・・・」
蛮「感心してる場合か、このボケ!」
南条「ボケという方がボケだという事が分からんのか、このウニ猿めが・・」
蛮「だ、誰がウニ猿だ、誰が!!」
南条「・・今、俺の目前で怒りまくって、今、俺の襟首を締め上げている無礼者の事だが?」
爆ぜたリングの一角で爆音と共に、即席の貶し合う(一方的に)陰険漫才が繰り広げられた。が、直ぐに第2派が来たため、半強制的にそれは中止となった。尤も、見ている人間も居なければ、それを行なっていた人間2人もそれを止める事に異議は申したててはいなかった。
南条「兎も角・・・・援護をしてやるから、とっととシメ上げて来い。このウニ猿めが・・<光子砲>!」
先程、メタルスが放ったそれよりも太い光りの柱が一直線に銀次を穿ち、吹き飛ばした。
蛮「てんめぇ〜・・・・銀次の次はてめぇをシメるからなッ!」
ファックポーズをとると、そのまま蛮は雷帝と化した銀次の元へ走った。一刻も早く、この嫌味ったらしから離れたかったからである。が、十分に離れきる前に南条の声が蛮の耳に届いた。
南条「それだけの元気があるなら、5秒以内に止めて来いウスノロめ。今直ぐに、だ!」
続いて南条は<一文字斬り>で地割れを引き起こし、どてっぱらに風穴の開いてまだ倒れている雷帝の足を止めた。
393
:
ゲロロ軍曹
:2005/05/02(月) 15:45:15 HOST:host082.kinu.mediabomb.stnet.ne.jp
一方・・・
=子供用ミニゲーム会場=
ナゾナゾ博士「では、第2問!『立てばシャクヤク、座れば牡丹、歩く姿は・・・・』。さあ、最後の言葉は何かな?」
キャンチョメ「ちょ、ちょっと待ってよ!」
ライル「そんなの、全然知らないって!!」
ナゾナゾ「うーむ・・。確かに、ちょっと難しいかな?・・では、次の二つのうち、どちらかをあげてくれ。1番『百合の花』、2番『向日葵の花』。」
キャンチョメ&ライル「「うーん・・・。」」
真剣な表情で考える二人・・・。
キャンチョメ「・・・、あ!わかった!!」
今度はキャンチョメがボタンを押す。
ナゾナゾ博士「では、答えは何かな?」
キャンチョメ「1番の、『百合の花』!!」
ナゾナゾ博士「正解!!キャンチョメ君も、1ポイント!!!」
ティオ「すごーい・・。なんで分かったの??」
キャンチョメ「へへっ、フォルゴレから聞いたことがあるんだ。日本じゃ昔、女の人を褒めるのに使ったんだって。」
ティオ「へえ・・・。私も、誰かに言われてみたいなー・・。」
ガッシュ「ウヌウ・・。無理だと思うのだ・・。」
ティオ「(ギロッ)何か言った!?」
ガッシュ「な、何でもないのだ!!き、気のせいなのだ・・・。」
ものすごい目でティオににらまれたガッシュを見て、思わずくすっと笑うリィエンとウォンレイ。
リィエン「あーあ。ガッシュも、女の子の扱いが下手あるね・・。」
ウォンレイ「まったく・・。」
394
:
飛燕
:2005/05/03(火) 17:23:21 HOST:family.e-catv.ne.jp
〜蛮&南条VS銀次戦〜
蛮「目ぇ覚ませ、銀次ぃ!」
南条の攻撃によってまだ立っていない今が好機だと思い、真正面から銀次に向かって突っ走った。起きた瞬間、邪眼を喰らわせようという実に単純且つ確実性のある作戦を決行したのである。
雷帝「・・・・・・・・・・」
だが、後僅かというところで蛮は足を止めざるをえなかった。突如、自分の身体の中が熱くなるのを感じ、本能的にヤバイと悟り跳び退ったのである。
蛮「あぐっ!?・・・・・チィッ!」
跳び退った直後、蛮は自分の身体に何が起こったのかを確信した。全身から熱い湯気・・否、蒸気のようなものが出ているのである。
蛮「高周波・・・・野郎、射程を伸ばしやがったか・・」
忌々しげに沸騰する自分を見て、蛮は焦った。少なくとも、今の銀次の周囲を覆っている邪魔者の接近を許さない壁との間合がだいたい10m半・・・・邪眼をかけれる距離でもない事は無いが・・果たして銀次が蛮と目を合わせてくるかが問題であった。そこへ、仏頂面で蛮の元へ歩み寄った南条が声をかけた。
南条「何をしている、ウニ猿。もう既に、5秒は経過したのだが?・・」
蛮「・・見ての通りどうやってあのボケの鉄壁の防御を崩すかを考えているトコだよ、この『1』マニア!」
『1』と書かれたスカイブルーのマフラー・・『To The No,1』と背中に刺繍されたライダースーツ・・どう見てもそうとしか言えない姿に蛮は思わず、そう悪態をついたのだ。が、妙なところで蛮の悪態は的を得ていたりした。この言葉を聞いて、今まで蛮に何を言われても動じなかった南条が狼狽したのである。
南条「いっ・・1が好きで何が悪い!!俺は山岡との約束を果たすために・・日本を担う漢となるために1番になるんだ!だから、少しでも1に近づきたくてだな・・」
蛮「え゙っ?・・・・いや、そんな事ぁ聞いてねぇんだけど・・もしも〜〜し、聞いてますか?」
完全に自分の世界にトリップしきった南条に引きながらも蛮は戻って来いと言うものの・・・・完全に話しを聞いていなかった。そこへ、場に似合わぬ素っ頓狂な声とでひゃひゃ笑いを木霊させる人物がやって来た。
ブラウン「あ〜〜ららぁ・・・・こいつぁ、かぁんなり派手に暴れてくれちゃってるっすねぇ・・・・でひゃひゃひゃひゃひゃひゃv」
蛮「奇人芸人!?」
南条「・・というわけで俺が1を好きなのはだな・・・・うん?なんだ、今頃来たのか上杉?」
ブラウン「あっ!な〜んじょったら、んな事を言うんっすか!?折角、急いで駆け付けたっちゅうのに〜!」
器用にエイトヴィーを担いだまま南条にブーイングするブラウンは、唇を尖らせて抗議の声を漏らした。
南条「フン!何時も美味しいトコ取りなタイミングで来るんだ・・・・文句を言われても仕方あるまいて?」
ブラウン「嗚呼、そんな事を言いなさるか南条ぉ!?・・・・はぁ〜・・なんて可哀想で不幸な俺様。血も涙の欠片も無い人間が俺様の級友だったなんて・・よよよよ・・・・・じ、ジョークっすよ!ジョーク!やだなぁ、なんじょ〜?そんな恐ろし〜〜い顔して・・ごめんっすよ、お詫びするっすから機嫌治して、ね?」
南条「・・お詫びしたいのであらば、アレを2秒以内に止めてこい!・・貴様なら、出来ぬ事ではないだろう?」
南条の光子砲によって受けた腹部の風穴も、今ではすっかり完治しきった雷帝を顎で差しながら催促をした。
ブラウン「あうぅ〜〜〜・・2秒はちっとばかし無茶な(汗)・・・・せめて、2.6秒は欲しいっすね」
蛮「・・・・なんだ、その0.6秒は?」
雷帝と化した銀次相手に2秒で片をつけろと言った南条の発言にも驚いたが、その前に目の前の人物が言う2.6秒という微妙な時間が気になった。
ブラウン「あ、それは銀次さんの動きを見極めるタイムっすよ。幾ら俺様でも、相手の情報を最低限でも手に入れないと相手をするのは無理っすからね?」
蛮「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ブラウン「と、まぁ・・それはさておき・・・・・とっとと停電の原因を抑えこむとしやすかね。流石に長い事TVに映らないのは・・・・若手の芸人にゃ、ちと厳しい事態っすからねv」
395
:
飛燕
:2005/05/04(水) 19:52:23 HOST:family.e-catv.ne.jp
金縁がかったサングラスを外しながらブラウンは、エイトヴィーを蛮に預けながら銀次の前に歩み寄った。
蛮「!、気をつけろ!迂闊に近寄ると・・」
言い終える前に、ブラウンは素早く退いた。血液が沸騰し、全身に激痛が走ったからである。
ブラウン(な〜〜る・・・・近づく者は容赦無く、体内から潰すってワケっすね・・んなら!)
ブラウン「<ガル>風刃!」
注意を削ぐため、そして相手の動きを『確実』に止める方法・・・・両手足の腱を断つという方法でブラウンは銀次の動きを一瞬だけ止めた。切断しても真空の刃という切れ味抜群な刃物を用いてのもの・・・綺麗な切り口なため、治すのにそう時間がかからないのである。雷帝と化し、自己再製能力が異常なまでに高まっている銀次なら尚更である。
ブラウン(・・後は・・・・この邪魔な『何か』を消しちまえば!!)
雷帝と言うからには電磁波関係の物が自分の身体に影響を及ぼしたのだと、瞬間的に推測したブラウンは素早く行動に出た。
先ず、根を勢い良くリングの上に突き刺し、その穴目掛けて連続でフレイダインを放って、岩盤を突き抜けて・・・大陸プレートに衝撃を与えたのである。
そうする事によって起こるであろう現象・・・・・それは・・・
約1秒後に、大きな揺れがリングに居る人間全てを襲った。
蛮「な、なんだ!?こりゃ・・」
南条「むっ・・今度は地震のようだな。横揺れ、縦揺れ・・ちゃんと2つ共来たからな・・だいたい、震度5弱か?」
陽介「でぇっ!?・・じ、地震か!?」
尚也「・・足場が不安定となった今が・・チャンス!!」
メタルス「!・・来るぞ、陽介っ!!」
そう・・強引ながらも、ブラウンは地震を引き起こしたのである。そして、地震が起こると必然的に起こるものがあった・・・それは・・・・強大な電磁波である。話しと場所を元に戻そう・・・高周波とて、一種の電磁波である。一個人が放つ高周波と、自然現象が巻き起こす膨大な量の電磁波・・・・どちらが勝つかと問われれば・・・・言うまでも無いであろう。
雷帝「ん?・・・・・」
目には見えないが、銀次の周囲を覆っていた高周波は、ブラウンが引き起こした地震によって生じた電磁波によって相殺された。
ブラウン「なんじょ〜〜!こっから、タイムを計ってくれっす〜〜!目標タイムを変更するっす・・タイムは・・・・ジャスト2秒!」
その辺で拾ったナイフの刃先を自分が持っている根に括り付けながら・・・即席の『槍』を作り出した、ブラウンは高らかに宣言した。
396
:
暗闇
:2005/05/05(木) 13:19:50 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=子供用ミニゲーム会場=
ナゾナゾ博士「では、第3問…3つの野菜を混ぜて作るジュースは?」
キャンチョメ&ライル「はぁ?」
ナゾナゾ博士「これは以外と単純な答えだよ。なのでヒントは単純な答え…これだけしか教えられないよ」
ライル「単純?」
キャンチョメ「混ぜる野菜とか関係ないって事?」
ナゾナゾ博士「そう関係はないよ。さあ答えは?」
ライル「わかった!」
ライルがボタンを押して元気よく…
ライル「三ツヤサイダー!!」
ナゾナゾ博士「正解!ライル君1ポイント!」
ウォンレイ「なるほど…サイダーという飲み物を応用したか…」
ナゾナゾ博士「その通り。三ツ『ヤ“サイダー”』だからね」
397
:
ゲロロ軍曹
:2005/05/06(金) 08:51:19 HOST:p0012-ipad01okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
ナゾナゾ博士「では、第4問はアニメから。今から言う言葉で思いつくアニメを答えてもらう。」
キャンチョメ「言葉?」
ライル「何だろ・・?」
ナゾナゾ博士「それでは・・・・、『なんやてっ!!!』・・。」
ナゾナゾ博士以外全員「・・・・・・・。」
突然、ナゾナゾ博士が関西弁をしゃべったので、一同はどうコメントすればよいのか、分からなかった・・・。
リィエン「あ、あの、博士・・。もしかして、今のが・・?」
ナゾナゾ博士「ウム。問題だよ。」
さも当たり前のように言うナゾナゾ博士。
ティオ「た、ただの関西弁じゃないの!!」
ティオがそういうと、ナゾナゾ博士は不敵な顔で『チッチッチ』というしぐさをした。
ナゾナゾ博士「いやいや、これはこのアニメの『名物』ともいうべき台詞なのだよ・・・。ちなみに、これが第一ヒントだよ。」
キャンチョメ「め、名物・・・?」
ライル「うーん・・・・。」
二人とも、かなり悩んでいる模様である・・・。
ナゾナゾ博士「では、第二ヒント。これは『パン屋』のアニメだよ。」
ウォンレイ「ぱ、パン屋・・・?」
ライル「・・・・・・、あああ!分かった!!!」
そういうと、即座にボタンを押すライル。
ライル「『焼きたてジャぱん』!!!」
ナゾナゾ博士「正解!!ライル君またまた1ポイント!!!」
リィエン「な、何あるか?『焼きたてジャぱん』って・・?」
ガッシュ「うぬう、知らぬのか、リィエン?」
ウォンレイ「家には、テレビがなくてな・・・。」
何やら、悲しい表情のウォンレイ・・・。
398
:
紅
:2005/05/06(金) 22:29:42 HOST:usr211019181033.tcn.ne.jp
丁度その頃……
=男性ドーム=
三蔵「……大丈夫か?」
悟浄「んな訳ねぇだろ……全身がバラバラになりそうだぜ。」
銀次やブラウン達の性で、ドーム内の大半がリタイアしてしまった今。
未だに、三蔵達四人は生き残っていた。
幸いにも八戒の防護壁がある御蔭で、何とか巻き添えを喰わずにはすんでいた。
八戒「しかし弱りましたねぇ……この様子じゃ、僕達の優勝は無理みたいじゃないですか?」
三蔵「ああ……悟空、八戒。
予め言っとくがな……間違っても妖力制御装置を外すな。
特に悟空、てめぇは一度暴れだしたら止めるのが面倒だ……あの状態のてめぇは、赤屍でも止められねぇだろうからな。」
悟空「んな事、言われなくたって分かってるよ。」
三蔵「ならいい……いいか、今はまたとないチャンスだ。
片付けるなら今のうちだ……構えろ。」
完全に周囲の注意が、自分達から逸れている。
皆、雷帝と化した銀次のみを警戒していたからだ。
それを契機と見て……ここで四人が一気に仕掛けにかかった。
悟空「腹減ってきたし、さっさと終わらせて飯にしようぜ……伸びろ、如意棒!!」
ゆうにドームの直径はあるであろう長さまで伸びた如意棒が、大きく横振りされる。
それはそのまま会場内に居た大勢の人間を薙ぎ払っていき、次々と吹っ飛ばしていった。
太公望「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」
光「な、何だこりゃぁぁぁ!?」
戦闘中である者、そうでない者。
誰彼構わずの、問答無用の無差別攻撃だった。
悟空以外の三人は、その様を感心しながら眺めていた。
悟浄「こりゃいいぜ……悟空、もっと派手にやってやれ。」
八戒「うちもらしが居ても、僕達のほうで何とかやりますから遠慮なくぶっとばしちゃってください。」
三蔵「これで終われば、楽でいいんだがな……そう柔な雑魚ばかりでもねぇか。」
恐らく、赤屍辺りは余裕で生き残っているだろう。
そんな者達が何時現れてもいいよう、三蔵は周囲に気を配っていた。
たとえ何者であっても……魔戒天浄の一撃が決まれば、自分達に勝機があるのだから。
399
:
ゲロロ軍曹
:2005/05/07(土) 10:42:39 HOST:p5098-ipad11okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
そう思ったその時・・・・
?「へっ!甘いぜ!!」
三蔵一行「!??」
突然どこからか声がしたと思ったら、自分達の足元が突如変化し始め、まるで粘着テープのような材質となり、動けなくなった。
悟空「な、何だコリャ!?」
悟浄「ま、まさか、こいつは・・・!」
?「よう、さっきの『鬼ごっこ』じゃ世話になったなあ・・・・。」
またもや声がしたので、後ろをふりかえると、そこにはエルリック兄弟がいた。
八戒「え、エドワード君・・・。いつの間に・・?」
エド「へっ!悪いけど、奇襲やら闇討ちやらなんて、俺達は慣れっこなんでな・・。あんな馬鹿でかい棒なんて、おまえらのチームしか考えられないしな。」
三蔵「ちっ・・。生意気なチビだな・・・。」
エド「(ブチッ)だぁーれが口先ばっかが達者で小生意気な豆ガキだー!!!」
三蔵「そこまでは言ってねえだろうが!!てめえ、死にてえのか?!!」
どちらも相手の態度にご立腹状態であった・・。
アル「に、兄さん・・・(泣)。もう、何か見てらんないよ・・。」
八戒「はあ・・。君も大変ですね、アルフォンス君・・。」
400
:
紅
:2005/05/07(土) 21:15:10 HOST:usr211019181033.tcn.ne.jp
三蔵「いいからさっさと床を直せ!!」
エド「ふざけんな、絶対直さねぇからな!!」
三蔵「てめぇ……足元が固定されてたってな、攻撃は出来るんだぞ?」
晶霊銃をエドに向けて乱射する。
しかしすぐにエドは錬金術で壁を作り出してそれを防ぐ。
そしてそのまま、三蔵の背後に回った。
足元を固定されているので、三蔵達は振り向けない。
三蔵と八戒、悟空の三人は反撃が不可能。
ならばこの状況で動けるのは、ただ一人。
悟浄「いい加減にしやがれ、この野郎!!」
杓杖のチェーンを伸ばし、背後に居るエドへと攻撃を仕掛けた。
普通の妖怪程度ならば簡単に仕留められるのだが、相手はエド。
後ろに振り向かずでは、中々攻撃が命中しない。
エド「もらった!!」
そのままエドは機械鎧を変化させ、四人へと仕掛けた。
これで勝った。
エドは勝利を確信していたのだが……それは甘すぎた。
まだ彼等には、最後の切り札が残っていたのだから。
三蔵「魔戒……天浄!!」
エド「げっ!?」
魔天経文がエドに襲い掛かり、全身に絡みついた。
完全に身動きが取れなくなり、これで形勢が逆転する。
ついでに、側にいたアルも捕らわれてしまう。
三蔵「勝負あったな。」
エド「くそ……!!」
アル「何で僕まで……」
401
:
ゲロロ軍曹
:2005/05/08(日) 00:20:29 HOST:p1079-ipad28okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
と、その時であった!
?「ガブッ!!」
三蔵「!?」
三蔵は突如、猛烈に頭が痛くなった。それで、おそるおそる頭を見てみると・・。
八戒「う、ウマゴン君!?」
そう、三蔵の頭に、ウマゴンが噛み付いていたのだ。そして・・・・
ウマゴン「カカカッカカカッカカ!!!!」
物凄い勢いで三蔵の頭をかみついた。
三蔵「ぎ、ぎゃああああああ?!!!」
そして、そのおかげで、魔戒天浄が解除された。
402
:
飛燕
:2005/05/09(月) 21:34:02 HOST:family.e-catv.ne.jp
〜銀次(雷帝)VSブラウン〜
雷帝「・・・・やれるものならば、やってみろ・・」
そう言い放つと、銀次は雷撃をブラウン目掛けて放った。南条とは違い、電撃を無効化する防御能力を持っていない<正義>のマルスを装備しているブラウンには電撃は確かに通用するハズであった・・・だが
ブラウン「・・遅いっすよ」
銀次の放った雷が、ブラウンの目と鼻の先にまで伸びた瞬間・・・ブラウンの姿が銀次の視界から消えたのである。否、早すぎて視界に捉える事が出来ないと言った方が正しいだろう。
銀次が声のする方・・背後へと振り返った次の瞬間、銀次は意識を失いかける事となった。
両の肩から指先までだらりと垂れ下がっていたのは、ブラウンが柄で瞬発的且つ高速で叩きのめし、骨を丁寧に粉々にしてみせたからである。更に、銀次の足が膝から下が無く、崩れ落ちたののはブラウンが先程の行為と同速度で刃毀れが目立つナイフで連続で『同じ箇所』を切りつけて切り落としたのである。更にブラウンは、雷帝と化した銀次の再生力を警戒していたために、切り落とした足をズタズタに切り裂いたのである。
雷帝「ッ!・・ガッ!?・」
そして、今までに味わった事の無い激痛に銀次は思わず、断末魔の叫び声を上げようとしたのだが・・そのような隙も暇もブラウンは与えなかった。喉を槍で掻っ捌いたのである・・・そして、胸部を柄で思いっきり打ちつけたのである。奇しくもそれは、心臓の真上を捉えた一撃であった。いや、ここまでの一連の攻撃をコンマ台で収めきっているのだから、確実にそれはブラウンの実力と言えるに相違無いであろう。
ブラウン「・・・・・・ジャスト・・2秒」
2秒以内で瀕死・・いや、死体同然の状態となった銀次を見下しながらそう呟いた。付け加えておくと、まだ地震は続いたままである・・・銀次に接近するためとはいえ、敢えて足場を悪くするという悪条件の中で、それを実行したブラウンには・・・・何処かまだ『余裕と本気を出していない』表情がうかがえた。心臓を一時的に止められ、意識を失ったままの銀次を他所に、ブラウンは大きく手を振りながらいってこいと命令した人物に向かって声を張り上げた。
ブラウン「な〜んじょ〜?・・宣言通り、2秒以内にし止めてみやしたよ〜〜?・強いっしょ、俺様?」
でひゃひゃ笑いしながらゆっくり歩み寄っていたブラウンは突如、その場から跳び退いた。蛮がスネークバイトを放ってきたからである。
ブラウン「おっとっとっと!?・・いきなり、何をするんっすか、美堂さん?」
蛮「・・てめぇこそ、止めるにしたって・・これは、やり過ぎなんじゃねぇのか?・・あぁん!」
喉元と両肩、膝からこれでもかと言わんばかりの夥しい量の血液を流しつづけている銀次を指しながら、ブラウンに向かって殺気を迸しらせた。
ブラウン「・・・・だから、仇討ちするために、俺様を襲って来た・・・・そうゆうワケっすか?」
蛮「そうとは言ってねぇ・・だが、な・・・・こんな風に理屈こねてお前と呑気に話していられる程・・・・冷静でも無ぇんだよ!」
刹那、ブラウンの柄が爆ぜた。蛮の蛇咬がブラウンの心臓を抉り出そうとしたのだが、胸部に蛮の腕が当たる寸前に槍で弾いたのである。それで、ブラウンの持つ槍の柄の部分が爆ぜたというワケである。
蛮「チィッ!・・」
更に蛮は、すれ違い様に10通り近い連続攻撃を試みたものの・・蛮が放った攻撃、全てを叩き落されていたりした。
ブラウン「ふぃ〜〜・・不意打ちとは中々、味な真似してくれちゃうっすねん?・・・・美堂さん?」
蛮「地獄見せてやるぜ・・・・てめぇはな!!」
ブラウン「はっは〜!面白い事を言う人っすねん?・・・・果てさて・・案外、地獄を見るのは・・貴方かも知れませんっすよ、美堂さん。銀次さんを倒した以上、俺様は早いトコ本業の実況に戻りたいんで・・・・もしかしたら、息の根を止めてしまうかもしれないぐらい、加減出来ないかもしれませんが・・ご愛嬌で許してくれっすよ」
流石に、惨殺死体となんら変わりない状態となりつつある銀次をそのまま放っておく事も出来ないので、アイコンタクトで銀次の手当てを南条に任せると、2つに折れた槍を構えながら、邪眼使いの前に躍り出た。
403
:
飛燕
:2005/06/19(日) 12:52:29 HOST:family.e-catv.ne.jp
蛮「ぬかせ!」
宣戦布告とも取れる言葉を言い放つと、ブラウンとの距離を一気に縮めた。半分にへし折ってやったとはいえ、所詮は長柄を活かした攻撃がほとんどの槍である。0距離戦でこそ、分が有ると踏んだのである。案の定、ブラウンはそれを嫌がった。
ブラウン「ちょ、いきなり急接近されても困るっすよ!?俺様、男同士で急接近v・・な〜んて趣味は無いっすか・・」
だが、直ぐにその口上も止む事となった。突如、蛮の右腕がブラウンの足元へ伸びていき、リングを砕いていき、その破片を物理エネルギー的理論からブラウンの方へと吹き飛ばしたからである。相手を倒すなら視界を遮り、無防備なところを討つ・・・常勝の鉄則とも呼べる行動を蛮はすぐさま実行したのだ。銀次がやられて頭に血が昇ったかにみえたが、単純に突っ込んでいって勝てる相手ではないと判断出来るまで冷静さは取り戻しているようである。
ブラウン「あだだだだっ!?・・」
散弾の如く迫って来る飛礫に、さしものブラウンも避け様が無かった。距離が離れていたならば、まだなんとかなっていたものの・・・蛮との距離はさほど無い。この状況下において、避けたり腕で遮ったりするのは隙を作ってしまい蛮へ攻撃を繋げてしまう事態へと陥るのが目に見えている。ならば、敢えて目を離さずにノーガードでいく方法しか無いと見た、ブラウンは飛礫によって出来た傷を無視しながら蛮に挑みかかった。幸いにも、サングラスをかけていたためか、目に飛礫が入ってピンチという事態になっていなかったのがブラウンがノーガード戦法へ踏ん切りをつけた最大の要因でもあったろう。
蛮「!?・・野郎ぉ、無茶しやがって・・・・」
ガードはせずとも、避けて退くであろうとタカを括っていた蛮は悪態をつきながらも、攻撃の手を弛める事は無かった。そのまま、ブラウンの喉元目掛けて己が右腕を容赦無く振ったのである。
ブラウン「残念!」
だが、それは遂にブラウンの喉元へ届く事は無かった。柄だけとなった方の根を振り上げて、蛮の手首へと打ち下したからである。無論、蛮もそこから連撃が続く事を恐れて、直ぐに跳び下がった。
蛮「へっ・・連撃<コンボ>が決められなくて、残念なのはそっちみたいだな?」
手首を弾かれて、ようやく頭が冷めたらしく、今では嫌味を言える程、蛮は落着きを取り戻していた。だが、冷静に喧嘩を吹っかけて来る相手よりも、怒り任せの単純な喧嘩を吹っかけてきてくれる相手の方がやり易いブラウンはそれに対し、挑発的な返答で切り返してきた。
ブラウン「いやいや、そうでも無いっすよん?これから、じわじわと痛めつけてやって・・・・余裕綽々の大手を振って帰らせてもらうつもりっすからねんv」
404
:
飛燕
:2005/06/20(月) 22:15:52 HOST:family.e-catv.ne.jp
蛮「言うのは良いけどよ・・・・間違えるなよ、大手を振るのは俺だがな!」
通常の人物の持つ間合いよりも遙かに遠くから踏み込み足のバネのみでブラウンとの距離を縮めた蛮は、勢いを殺してしまう前に蹴りを放った。
ブラウン「甘い!」
だが、それは根を突き出された右足首に軽く当て、そのまま滑らして勢いと威力を潰される結果となってしまった。勢いが完全に失せた蛮が悟ったと同時に、ブラウンは力任せに根を押してやり、蛮を突き飛ばした。軽く4〜5mは、空中を浮遊する事となった蛮は咄嗟にバランスを立て直す事により、着地した際のダメージを和らげる事に成功していたりと・・・今までの戦いに比べ、明らかに格の違う戦いである事が伺えた。そして、ブラウンはその隙を逃すほど、間抜けでは無かった。
ブラウン「ここらで決着っしょ、普通?」
踏み込んだ瞬間、彼の周囲の空気が変化した。物言えぬ殺意と背筋が凍りつきかけてしまうような虚脱感・・・いや、このまま戦っても埒が空かないと判断したブラウンが遂に本気を出し、全力を持って目前の<自分に突っ掛ってくる障害>を完膚無きまで潰すという気迫が、空気を変えているのである。普段、へらへらと笑っている人間が実は周囲の人間・・・もしくは、敵とみなした相手に対して底知れぬ恐怖を与える、というのはセオリーだが・・・ブラウンの場合、次元が違う。かなり、離れている位置に居る筈の陽介や光、悟空に赤屍その他の猛者達の背筋に嫌な気を這わされた一部の人間の動きが止まる程だったのである。
陽介「ぐっ!?・・・な、なんでぇ・・こりゃ・・・・」
尚也「・・上杉か・・・」
光「・・・・市丸ギンみたいなキャラが・・まさか本当に居やがったってのか?・・」
赤屍「・・・・・・・・・・・・・・・」
三蔵「おい、馬鹿猿・・ぼけっとしてないで・・この子馬を剥がすのを・・」
悟空「・・・・・・・・・・・・・・・」
南条「・・フン・・勝負、あったな・・・」
蛮「・・その呪わしき命運、尽き果てるまで高き銀河より蛇遣い座を宿す者なり・・・」
だが、蛮とて・・・目前の人間の皮を被った化物相手だろうが、最初から・・・喧嘩を吹っかけた時点で、ここで討ち取るつもりであった。今更、退ける状況ではないという事である。
ブラウン「・・切り札・・・っすね?良いでしょう・・最後の最後で、切り札の見せ合いっこといきましょうや!・・愚者<FOOL>・・フウマノコタロウ・・」
蛮「・・・されば、我は求め・・・訴えたり・・・・・」
ブラウン「・・・物理攻撃力強化<タルカジャ>・・・瞬発力強化<スクカジャ>・・・」
被っていた帽子を無造作に引き千切り、真っ二つに折られた槍を襤褸切れと化した帽子で縛り、なんとか使えるようにしたブラウンは静かに、自身の肉体を一時的に強化した。
蛮「喰らえ・・・その毒蛇の牙を・・・」
だが、蛮はそれでも微動だにせず、我関せずといった表情でつらつらと必殺の詠唱を唱えていった。それに続いて、ブラウンも腰を深く下ろし、さきほど蛮がやってみせた跳び蹴りの体勢に入った。無論、蹴りを入れるワケではない。勢いをつけて、一気に縊り殺す・・・そう目で物語っていた。
ブラウン「・・・ガルゥ・・」
そして、ブラウンの詠唱と連動するかのように矛先に小さな旋風が段々と走って行った・・・否、収束しつつあった。そして1泊置いた、次の瞬間―
蛮&ブラウン「「・・以て(ダイン)ッ!!・・」」
矛先に収縮させた旋風竜巻を纏わせた状態でブラウンは、微動だにしない蛮の間合・・・4〜5mをロクに勢いもつけずに跳躍してみせた。そして、蛮はかっと目を見開き、空中に居るブラウンを迎え撃った。
勝敗は・・・・ほんの一瞬・・・
実にあっけなく、早く決着が着いた・・・・
この戦いの結果は、奇人芸人と貶した蛮の・・・・・・・・・
・・蛮の・・・・地に伏せてしまうという結果で、幕を閉じた。
405
:
暗闇
:2005/06/22(水) 21:14:06 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=メティウス社=
ガナム「名勝負の連発だな…」
中継されているバトルロイヤルの戦いを素直に称賛するガナムだが、
直祐「だが…猛者があまりに多すぎて、勝負がゴチャゴチャしている節も見られる。
これでは、何時まで経っても終わらんぞ」
確かに、直祐の言う通り…このままでは運動会の開催時間帯以内に終わるかどうかが問題だ。このままでは運動会が途中で中断してしまうこともありうる。
ガナム「制限時間なども無制限のようだしな…確かにこのままでは問題が…」
そこに、
啓夜?「じゃあ、終わらせるか?」
直祐&ガナム「?」
直祐とガナムが振り返ると、そこには先程までと雰囲気が変わった啓夜が…
啓夜?「確かに…名勝負の連発だけど。俺から見ればまだまだ雑魚…いやそれ以下の以下だな」
直祐「啓夜…いや、この雰囲気は…」
啓夜?「お前らそこで留守番してなよ。俺がパパッと片してくるからよ♪」
啓夜はそれだけ言うと、プロレスラーが使うようなマスクを被り、さらに紫のマントを羽織る。
ガナム「なんだ?その格好は…」
啓夜?→X「今の俺は謎の闘士Xだ。まあ、変装はこんなもんだろ」
変装した自称謎の闘士Xは、窓を開けると…なんと何十階というビルから飛び降りた。
そして、
X「瞬間移動呪文<ルーラ>」
それだけ言うと、Xの姿は光と共に消え去った。
直祐「…まずい自体になったのかもしれないな…」
ガナム「ああ…啓夜の中で眠っているはずのアイツが起きてしまうとは…」
406
:
暗闇
:2005/06/26(日) 11:56:33 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=男性ドーム=
男性選手達の激闘が続く中…一筋の光がドーム内の中央に振ってきた。
尚也VS陽介といった、真剣勝負の最中の者たちはそれどころでないので、振り向きもしないが…ブラウンや南条など、一応勝現在の勝負に一段落付いている者たちは全員視線がそれに向いた。
X「乱入者…謎の闘士X見参っと♪」
Xは気分爽快のような声を発した後、周りを見渡す。
そして、懐からマイクを取り出すと…
X『真剣勝負している奴らは、それどころじゃないと思うから聞き流しても結構だが…現在の所開いている奴らにはなるべく聞いて欲しんだがね…
実は、今から数秒から十数秒の間に俺はこのバトルロイヤルを終わらせる。お前等全員をKOしてな」
一同(話を聞いている者達だけ)「なっ!?」
X『実は、猛者がこの通り多すぎて…これじゃ何時になったら勝負が付くか…わからんだろ?
ともかく、何時まで経ってもこれじゃ運動会の開催時間帯にゃ終わらねえよ。ってなことで一部の観客等がもう早く終わってくれって声が飛び交いだしてるんだ。
俺も、このまま時間をかけすぎるのは流石にいかんなと思ってよ。終わらせに来てやったのさ』
Xの言葉に憤りを感じる選手がいる中、Xは喋り続ける。
X『そういうことで、今から俺が終わらせてやるからさ。全員でかかってこいよ。名勝負は見せて貰ってきたが、俺にとってはまだまだムシケラ以下の以下だな。だから、すぐに終わらせてやるよ』
407
:
暗闇
:2005/06/26(日) 12:23:18 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
三蔵「いい度胸だな…」
Xの言葉を聞いた者たちが次々と殺気に近い視線を向けてきた。
南条「慢心は身を滅ぼすということを思い知らせた方が良いらしい」
ブラウン「確かに、今の言葉はちっとアレですね。舐められすぎってのも良い気分はないすっね〜♪」
悟浄「でも、オレらにも面子とかあるからよ。一人一人でお前にかかっていってやるよ。いきなり全員でやっちゃ…後で色々言われかねないからな」
それらの言葉にXは声を上げて笑った。
南条「何がおかしい?」
X「慢心してるのはどっちだよ?これだから、今時の人間って奴はよ!ギャハハハハ!!腹痛てぇ〜〜!!
俺を誰だか知らないから無理もねえがよ♪ギャハハハハ!」
一同「(ピクリ)」
大半の者達が今ので額に青筋を浮かべた。
南条「貴様…」
三蔵「野郎…」
X「おっと笑うのはこのくらいにして終わらせるか…カウントダウンスタート!3…2…」
一部の者達がXに向かって行くそんな中だった。このバトルロイヤルは本当に一瞬で終わることになる。
X「1…0!!」
Xが0と口に出した瞬間、全選手が宙を舞った。
しかも、そのまま吹っ飛ばされ、場外に全てたたき落とされた。
真剣勝負をしていた者達も、吹っ飛ばされ完全にKOされたいた。
立っているのはXただ一人だけであった。
X「はい、終わり♪」
観客達もあまりの出来事にしばらく無言だった。そして、やがて…この様子を見ていた林水が宣言した。
林水『男性陣の優勝者…謎の乱入者…Xに決定する』
その瞬間に観客達の歓声が巻き起こった。そして、Xはドームから出ると、黒服たちに賞金を手渡される。
黒服「おめでとうございます。賞金20万円は貴方の手に…」
X「ども、適当に小遣いにでもさせて貰うぜ♪」
Xはそう言うと、ルーラを唱えてその場から姿を消したのだった。
408
:
飛燕
:2005/06/26(日) 14:34:10 HOST:family.e-catv.ne.jp
尚也「くっ・・・・いきなり、何なんだ・・」
ゆうに20mはある高さから・・・しかも頭から落ちていながらも、よろめきながらなんとか立ち上がると尚也はそのまま蹲った。立ちあがった瞬間、かなりの激痛が走ったからである。
尚也「ぐふっ!?・・・・・・ふぅ・・・・ふぅ・・・・くっ・・アバラと胸骨がへし折られてるみたいだな・・」
本来硬い感触があるはずの箇所から嫌な感触しか無いので尚也は直感的にそいう悟った。
尚也「・・・・ここに居るメンバーの中で少なくとも、1,2のクラスに入る防御力を持った俺でもこの有様って事は・・」
瞬間、尚也の顔がさっと青くなった。言葉の次が出てこないのである・・・速度と破壊力は常人離れしていても打たれ強さは一般人と似たような陽介や、本当の一般人に毛が生えたような身体能力しか持たない清麿達はどうなっているのかを考えてしまったからである。
尚也「マズイ!おい、皆!大丈夫か!?・・」
倒れこんで動かない者や悲痛な呻き声を上げる者達の方へと動こうとしたのだが・・・いかんせん、思うように動きが取れなかった。
尚也「・・・・足までやられてるのか?・・」
先程から痛みが無く、もしやとは思っていたのだが・・・・慌てて尚也は自分の右足首に視線を落とした。見ると、足首は尚也の予想通りあらぬ方向へとひん曲がっていた。
尚也「・・・・・どうりで動かないわけだ・・くそっ!」
忌々しげに尚也は吐き捨てると、不意に何かの気配を察知しちらりと流し目で後ろの人物へと視線を移した。視線の先に居たのは、左肩がごっそりと消え失せた赤屍蔵人の姿であった。
尚也「・・・・・・・・よもや、貴方ほどの実力者でもそこまでの手傷を負うとは思ってもいなかったですよ。赤屍さん・・」
赤屍「クス・・そうですね。反撃に転じようとしても、せいぜい彼のマントや覆面を切り裂くぐらいしか出来ませんでしたね・・」
尚也「それでも、反撃・・・相手の動きが分かっただけでも凄いと思うけどね・・」
赤屍「おや?・・・・それは貴方にも言える事でしょう、尚也君?私ですら身体の一部を削り取られたのに・・貴方は目立った外傷も見られないですし・・」
尚也「骨折はしてるんですけどね・・・・この通り、歩こうにも右足首をやられてて全然動けないんですよね」
自嘲するかのように尚也は肩を竦めると、改めて周囲を見回した。
尚也「さて・・・・これは、どうしたものか・・」
409
:
ゲロロ軍曹
:2005/06/26(日) 15:34:37 HOST:p5107-ipad12okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
エド「ちっくしょう・・、オートメイルが・・。」
アル「に、兄、さん・・、大丈夫・・?」
傷ついたオートメイルを抑えながら苦しんでる兄に、弱弱しい声で呼びかけるアル・・。
エド「あいつ、一体何もんなんだ・・?あのスピード、全然見えなかった・・。」
アル「・・、わかんない・・。」
そして、別の場所でも・・
ウマゴン「メ、メルゥ・・・・。」
清麿「う、ウマ、ゴン・・。だ、大丈夫、か・・?」
わき腹を押さえながら、うつ伏せで倒れてるウマゴンに近づく清麿・・。
ウマゴン「メルメル・・。」
清麿「ごめんな・・、せっかく助っ人に来てくれたのに、こんな目に合わせて・・。」
清麿は、めずらしくウマゴンに謝った・・。それだけ、先ほどの出来事にウマゴンを巻き込んだことがつらいのであろう・・。
410
:
暗闇
:2005/06/29(水) 17:01:25 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=子供用ミニゲーム会場=
ナゾナゾ博士「それでは、第5問だ。今度の問題は速攻で答えなくてはいけないよ。いいね」
ライル&キャンチョメ「はーい」
ナゾナゾ「では、行くぞ。今君たちはマラソン大会を走っています。
そして…3位の人を追い抜きました!さて、いま何位!?」
ライル&キャンチョメ「3位(2位)!!」
ナゾナゾ博士「ライル君正解。キャンチョメ君不正解」
キャンチョメ「えーー!?」
ナゾナゾ博士「落ち着いて考えてみてくれたまえ…君たちは3位の人を追い抜くまでは4位だったということだろう…ということは?」
ライル「3位だよね♪」
ナゾナゾ博士「その通り」
キャンチョメ「そういうことか…それで早く答えなきゃダメって…」
ナゾナゾ博士「さて、ここから問題も難しくなっていくよ。覚悟はよろしいかな?」
411
:
ゲロロ軍曹
:2005/06/29(水) 18:57:33 HOST:p2185-ipad28okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
ナゾナゾ博士「では、第6問。『一組』と『全部の家』、強いのはどっち?」
ライル&キャンチョメ「「・・はあ?」」
これには、さすがの二人も訳が分からなかった・・。
ナゾナゾ博士「ふむ・・。さすがにこれでは分からないようだね・・。ではヒント。『文字を変える』」
ティオ「文字を・・、変える?」
リィエン「う〜ん・・、あっ!分かったアル!!」
ウォンレイ「本当か?」
リィエン「うん。でも、ライルとキャンチョメには、難しいかもしれないアル・・。」
そういって、頭を抱えて悩んでる二人を見るリィエン・・。
ナゾナゾ博士「うーむ・・、さすがに君達には難しすぎたかな・・?・・、仕方ない。特別サービスヒントだ。『トランプ』。これで分かるはずだ。」
キャンチョメ「トランプ・・・、あっ、そっか!!分かった!!」
ナゾナゾ博士「では、キャンチョメ君!!」
キャンチョメ「答えは、『全部の家』!!」
ナゾナゾ博士「ほう・・。その根拠は?」
キャンチョメ「それは・・、ポーカーさ!!」
ガッシュ「・・、ポーカー?それは何なのだ??」
リィエン「トランプを使った遊びアルよ。」
キャンチョメ「そう。さっき博士が言った『一組』っていうのは『ワンペア』、『全部の家』は『フルハウス』っていうのを指してたんだ!」
ティオ「そっか!『文字を変える』ってのは、『英語にしろ』って意味だったのね!!」
両手を合わせて、なるほどといった顔で納得するティオ。
キャンチョメ「そっ!そして、フルハウスはワンペアよりも強い立場だから、強いのはフルハウス、つまり『全部の家』さ!!」
ナゾナゾ博士「正解!!見事だよ、キャンチョメ君!!」
412
:
飛燕
:2005/07/16(土) 19:09:47 HOST:family.e-catv.ne.jp
=男性陣ドーム・闘技場下=
尚也「さて、どうするかな?・・・」
ブラウン「お〜い・・・・・尚、りん?大丈・夫っすか?・・・」
痛々しいほど額がぱっくりと縦に割れて、そこから血飛沫を飛ばしながらも匍匐前進しながらのそのそとブラウンは尚也の元に寄って来た。
尚也「・・お前の方が大丈夫かよ?俺は頑丈だから、別に問題無・・くもないかな?こっちも結構、堪えてるわ・・」
そこで改めて、ざっと尚也は周囲を見渡した。
左胸の辺りが服ごと千切り飛び、止まる事の無い出血をしている赤黒い肉の隙間から垣間見える骨と肺らしき物が嫌でも目につく・・倒れたままピクリとも動かない陽介。
鼓膜もやられたらしくどす黒い血が流れ出て、左肩の付け根からバッサリと胸部にかけて惨たらしい傷跡が走っていながらも、なんとか生きている悟空。
大腿骨付近から左踵にかけて、銃弾のような傷跡が一直線に走っている・・おそらくは、指弾の一種であろう。傷口から、かすかに見える鮮血で赤い光沢を帯びた白い破片・・・指弾によって砕かれたであろう骨が浮き出ていながらも、かろうじて呻き声が出るだけの元気が残っているリッド。
他にも、痛々しい程の傷・・・出血をしている人間が居るのだが、それ以上の確認をするのを止めた。それよりも、先ずはこれだけの重傷者を如何に迅速に治療させるかにあった。
尚也「・・・ヤバイな」
赤屍「そうですねぇ・・・・私が治療して差し上げても宜しいのですが・・これだけの数の人間を一度に治すのは無理ですねぇ・・」
ブラウン「どうするっすか、尚りん?・・」
尚也「・・良い案はあるんだが・・・・ブラウン、お前・・今、幾ら持ってる?」
尚也の唐突な質問・・・ましてや、大きな病院の位置を聞くような質問でも無く、薬屋が無いのかでもなく、どれだけお金を持ってるか?という場違いな質問に思わずブラウンは鸚鵡返しした。
ブラウン「・・・幾ら持ってる?」
413
:
飛燕
:2005/07/25(月) 21:10:31 HOST:family.e-catv.ne.jp
=男性陣ドーム・傍観席=
ウマゴンに声をかけた途端、少量の唾液と共に大量の血を吐き出した清麿を見てしまった恵は思わず、その場から立ちあがった。
恵「清麿君ッ!・・・・」
動きたい。今直ぐ、清麿をなんとか助けたい・・・恵の心の中は、その単語のみで一杯となっていた。その安否を気遣う心が、恵の華奢な身体から溢れ出さんばかりに・・・
林水「・・心配なのだろう?」
ぽつりと林水は呟いた。
恵「えっ?・・」
歯痒さのため無意識の内に握り拳を作り、その握力の強さか、爪が皮膚に食い込んだためか、その柔らかい手からは手汗と共に汗で滲んだ赤い液が滴り落ちている事にも気付かなかった恵は、林水の言葉に我に返った。
林水「ここは任せておきたまえ。どの道、この状況下では審判どころの騒ぎではない・・・違うかね?」
仕事という計り知れない重りがついた足枷に歯痒い思いをしている彼女が見るに耐えられなくなったのだろう。林水は嫌に含みのある笑みを浮かべながら、恵に出払うよう目配せした。
恵「・・・・有難う御座います!」
林水の気配りにただただ、感謝する恵であった。そして、彼女は直ぐに清麿達の居るリング下の岩壁へと向かった。
恵「はぁっ・・・はぁっ・・・清麿君・・」
全力で走ったためか、息切れしながらもなんとか清麿の元へと辿り着いた恵はそのまま座りこみ、持ってきた救急セットから止血剤やら何やらを取り出した。余談だが無論、ここに辿り着く途中で様々な怪我人を見てきたのだが、恵の目にはそのようなもの映りはしなかったのは、後の話しである。
恵「待っててね、清麿君!直ぐに治療を・・」
まだ、吐血が続き、息も絶え絶え。おまけに、体温がぐっと冷たくなっている清麿の姿を見ながらも、怖じ気づく事なく治療しているのだから、流石にそこらの女性とは場数の踏んだ数が違うと言えようか。と、そこで、恵の耳になにやら聞き慣れぬ女性の声が入って来た。
鈴芽「高嶺君〜〜!!」
言うまでも無いと思うが・・・それは、高嶺清麿の幼馴染の水野鈴芽であった。
414
:
飛燕
:2005/07/25(月) 21:44:36 HOST:family.e-catv.ne.jp
恵「貴方は?・・」
目をぱちくりさせながら、今、怪我を治そうとしている相手の名前を呼んだ女の子を見つめた。
鈴芽「って・・大海恵さん!?わわわわ、私、水野鈴芽といって・・めめめ、恵さんファンなのです・・・」
そして、鈴芽の方も、よもやこんなところで『生』の・・・しかも超間近で見られる程の近さで、憧れのアイドル『大海恵』とばったり遭遇しようとは夢にも思っていなかったために、目を白黒させながら恵と清麿を挟むような位置で固まってしまった。
恵「ひょっとして・・清麿君の知り合いかしら?」
恵の問いかけに勢い良く首を縦に振って目を輝かせていた鈴芽だったが、ふとそこで首を傾げた。何故に、彼女は一般人である『高嶺清麿』の事を知っているのであろうか?しかも、下の名前で呼んでいる・・・嫌な予感に苛まれながらも、鈴芽は疑問を口にした。
鈴芽「あ、ああああの・・ひょっとして、恵さんは・・・高嶺君と・・」
恵「え?・・・・・・えぇ、友達・・だけど、貴方は?」
直ぐに口を開こうとしたのだが、恵は何故か少し言い止まってから含みのある返答をした。恵の本能が彼女を敵だとみなしているのだ・・・尤も、宿敵とか仇敵とかではなくて、恋敵としてでだが・・・無論、その答えに鈴芽は驚愕した。
鈴芽「えっ!?そ、そおそそそれじゃあ!?・・・高嶺君が知りあった恵さんをとはどういう経緯で・・?!」
既に日本語にすら、なっていないのだが恵は突っ込まなかった。今は、それどころじゃないのだが分かっているからだ。
恵「悪いけど、詳しい話しは後!・・今は、清麿君を治すのが・・」
その言葉に鈴芽の瞳に光りが戻った。恵と憧れの異性との関係も気にはなるのだが、当初の目的は瀕死状態の彼を救う事である。
鈴芽「高嶺君、待っててね!『私が』今、助けてあげるから!・・」
この言葉に真っ先に反応したのが、恵であった。無論、鈴芽の性分からして、『私が』の部分を強調して言うような彼女ではないのだが・・・恋は盲目といったところか、恵には強調しているようにしか聞こえなかった。
恵「・・・・貴方、鈴芽さん・・って言ったかしら?」
鈴芽「えっ?(こ、こんな状況下だけど・・・恵さんに下の名前で呼んでもらっちゃった・・ラッキ〜〜〜v)」
抑え気味だが、敵意を向けられている事に全く気付かない鈴芽は正直浮かれ気味だった。だが、次の言葉で彼女の中で大海恵は、憧れであると同時に1人の男性を巡っての恋敵となるのであった。
恵「・・清麿君は『私が』治すから、貴方は何もしなくても良いわよ?」
鈴芽「え?」
正に開いた口が塞がらないとは、この事であった。
415
:
飛燕
:2005/07/25(月) 22:30:25 HOST:family.e-catv.ne.jp
恵「悪いけど、清麿君は『私が』きちんと治療するから手出ししなくていいわ」
この言葉にかちんと来たのが鈴芽である。いつもの彼女ならば、そこで弱弱しく折れながらも、なんとか食い下がろうとはしないという弱気な方法でいくのだが、何故か今日は違った。堂々と恵の前に出て、言い切った。
鈴芽「いいえ、『幼馴染の私が』治しますので、アイドルの恵さんはどうぞ、お仕事に戻って下さい・・」
幼馴染という言葉に恵は思わずたじろいだ。知り合いとは聞いていたが、まさか幼馴染という事だとは思いもしなかったのである。
恵「あ、あ〜ら・・・それでも、名前で呼び合う仲の私の方が治療するのに適任だと思うのだけど?」
全く関係の無い事なのだが、この言葉は鈴芽にとっては致命傷なものだった。
鈴芽「で、でも!私が治療した方が・・」
恵「いいえ!私が治療した方が・・」
両者、一歩も譲らぬ泥沼試合状況と化してからまだ30秒も経過していないのだが、そこで先程、恵に行って来いと送り出した林水の声がマイクを通して場内に響き渡った。
林水<大海君・・そして、水野君・・・・言い争っているところ、水を差すようで悪いのだが・・・意中の男性ならば、既に藤堂選手の紹介する治療の専門家とやらの所へ運ばれているのだが?>
林水の言葉で我に返った時には既遅し。清麿の姿はおろか、周囲に転がっていた瀕死体の人間すらも何処かに消えていた。
=同会場・廊下=
ここに飛ばされた時から、ペルソナの共鳴現象のお陰か『その気配』を感知する事が出来た尚也や南条達、ペルソナ使い達は気配の感じる方向へと一同を案内していた。
光「いつつ・・・・ところで、尚也?清麿まで運び出して良かったのか?一応、『彼女ら』が駆けつけていたのを、知らんわけでも無ぇだろ?」
トロンベを担ぎながらも、尚也程度の中傷で済んだ光は、清麿の怪我をどちらが治すかという事で口論していた恵達の事を思い出しながら尚也に尋ねた。
尚也「そういえば・・・・話してたっけ?・・まぁ、でも、いかに彼女達でも直ぐに一度に大勢の人間は治せないんだから、文句を言われる筋合いは無いと思うけどね?」
肩を竦めながら尚也は至極最もな意見を述べた。無論、彼女達の気持ちを知っている者である尚也としては看病させてあげたい気持ちも無い事もないのだが・・・ほのぼの脳天気に治していては、彼自身の命が危ういというものだ。実際のところ、清麿はウマゴンに体調は如何かと尋ねた瞬間、吐血して倒れてしまったのだ。
尚也「肺胞がぐちゃぐちゃに潰されたか、はたまた気管をやられたかは分からんが・・・・血が詰まって、呼吸困難になるのは眼に見えているんだ。幾ら、治したといっても、傷口を塞ぐだけであって既に排出された老廃物(この場合、気管内に滞留している血液)が除去される訳でもないだろ?仮に治せたとしても、だ・・・・気管に溜まった血液を排出させる手術とかなんやらもしないとならないだろうからね・・・・だったら、1回で済んだ方がいいだろ?」
ブラウン「はぁ〜〜・・そいつを言われちゃ〜、お終いなんっすけど・・本気であそこに行くつもりっすか、尚りん?ぼったくりされるのが目に見えて・・」
そこまで説得されても、なお食い下がろうとしないブラウンの言葉を半ば無理矢理、尚也は一言で切り伏せた。
尚也「それでも、腕は確かだろ?・・」
そこで、右肩が陥没していながらも光に肩を貸してもらいながら歩いているトロンベが口を挟んだ。
トロンベ「話しの途中で失礼・・・・尚也さんは、随分その人の肩を持ちますけど・・・・信用に足る人物なので?」
これだけの犠牲者や被害者も出たのだ。幾ら腕利きの者でも、そう簡単には治せまいとトロンベも思っていた。だが、尚也は否定もしなければ肯定もしないという中途半端な意見で返してきた。
尚也「そうだなぁ〜・・・・信用に足る人物とまではいかないけど・・金さえ払えば、とりあえず問題は無い・・と思いたいんだけどなぁ・・」
士度「・ぐっ・・・・なんだよ、その曖昧な言い方は?・・」
脇腹の痛みをぐっとおさえながら士度は、尚也をぎろりと睨んだ。至極最もな文句である。
尚也「いや・・・・代金が足りるかどうかが心配で・・・・ぁ、あった」
別段、詫びた様子もなく、けろっとした表情で尚也は士度の文句の答えを述べた。そして、士度が声を上げるよりも先に尚也は、ぼそっと呟いた。その視線の先には、淡い水色の光りを放つ部屋の入り口があった。ベルベットルームのように、古めかしい凝った造りのドアなどは無く、ただ開け放たれた空間とでも言うべきであろうか。
尚也「着いたぜ・・ここが、お薦めの治療スポット・・・『トリッシュの泉』だ」
416
:
飛燕
:2005/08/18(木) 20:51:08 HOST:family.e-catv.ne.jp
最初は深淵なる闇が視界を遮り、目に映る何もかもがクレヨンで塗りつぶされたかのように真っ黒に染まった。
そして、足元が蛍の灯火のようにおぼろげに光りだし、ぼやけて光る石造りの床を形成しだした。
次に、部屋の真ん中に位置すると思われる床から少しづつ、3秒後には滾々と涌き出る水が『泉』というものを造りだし―
最後に、その『泉』の中から、ナース服に身を包んだ中性的な顔立ちの人が現れた。胸の僅かな膨らみを見る限り、おそらくは女性であろう。そこまで確認したところで、エイトヴィーの意識は途切れた。
トリッシュ「いらっしゃ〜いvおりょ?これまた大所帯なお客様達だねぇ〜〜・・・・・たっぷり、金を落としてもらおうかな?」
先程の神々しい顔から一転、子悪魔のような笑いを浮かべながら部屋の中に入る重傷者達の顔を品定めでもするかのような目つきで眺めていった。
尚也「・・・金持ちからふんだくるつもりなら、治してからにしてくれないか。トリッシュ?」
馴れ馴れしい口調で話す辺り、やはり知り合いなのであろう。尚也はじろりと睨み、そして睨まれた方は何事もなかったように声をかけてきた人物に返答した。
トリッシュ「悪いけど、ウチは先払い主義なんだよね?金も持ってない人間相手なんか門前払いだっての!」
先程の笑顔のままで言っている辺り、恐い何かを感じるが・・・この際、それを問題にしている場合ではない。
尚也「いいから、さっさとお願い出来ないかな?金なら、幾らでも出してやるよ?」
まるで啖呵を切るような、そしてまるで脅し文句でも言うような言い方でトリッシュを見下した。
トリッシュ「・・その言葉に嘘偽りは無いよね?」
見下されながらも、トリッシュのその眼にはそれに対して恐れを見せるどころか奥底知れぬ恐怖を叩きつけるような目つきで尋ねた。
尚也「・・・ああ・・・・・」
ピリピリとした緊張感がその場を征した。だが、何秒もしない内に苦痛による呻き声が、狭い部屋の中に阿鼻叫喚するように響き渡った。
トリッシュ「・・・・・・・・・・・いいでしょう。治療代を請求する人物が死んでしまったら、元も子もないからね・・治すよ」
尚也「商談成立、だな・・・・それじゃあ、早速頼むよ?」
トリッシュ「OKOK〜♪んじゃま、ちゃっちゃと治すよぉ・・・チチンプイプイ痛いの痛いの飛んでけ〜v」
なんとも緊張感ぶち壊しまくりな治療呪文だが、奇跡は一瞬で起こった。なんと、全員の怪我や戦闘によって無くなった身体の部位等が瞬きする間も無く消えたのである。
赤屍「ほぉ・・・・なんとも面白い・・」
悟空「す、凄っげぇ〜!」
ブラウン「でひゃひゃひゃひゃ〜〜!やっぱし、良い仕事するねぇ〜♪流石は守銭奴キャラv」
トリッシュ「大きなお世話だっての。んで・・・・早速、料金の方なんだけどぉ〜〜・・・そうだね。特急料金と、多人数による『割増料金』に・・後、床についた血液や土等の汚れを掃除するために必要な経費も含めれば・・・・こんなもんかな?」
何処から取り出したのか、何時の間にか手に収まっていた電卓を片手に色々と『ぼったくる』ため、様々な分野の料金を入れていった結果を、啖呵を切った尚也とトロンベを床に寝かしつけた光は画面に映る桁を食い入るように見た。その値段とは・・・
417
:
暗闇
:2005/09/01(木) 22:10:00 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
その頃…子供ミニゲーム会場では…
ナゾナゾ博士「8問目終了…現在4対4だ。次が最終問題だ。準備はいいか!!」
ライル&キャンチョメ「おお!!」
ナゾナゾ博士「宜しい…それでは最終問題。
これは早押しクイズだから問題を読んでいる間に答えてもよしだ!」
その時、ライルの目の前のスイッチに蚊が止まる。
ナゾナゾ博士「ひ…」
ライル「蚊だ!!」
ライルが言葉を発して蚊ごとスイッチを叩いた。
一同「……」
シーンと周りが静まりかえる中、数秒程してナゾナゾ博士が口を開いた。
ナゾナゾ博士「人や動物から血を吸う虫はなんでしょう?正解は蚊…ライル君正解!よってライル君の勝利!」
歓声が沸く中ライルはしばらく何が何だか分からず首を傾げていた。
418
:
暗闇
:2005/09/11(日) 22:53:42 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
=メティウス社=
直祐「ちっ…」
ガナム「バケモノめが…」
直祐とガナムは男性選手の猛者達を全て一瞬で撃破したXの強さに思わず呟く。
直祐「流石は冥帝と言ったところか…あのドクタージャッカルやあの護り屋藤堂尚也ですら奴の前にはあの様か」
ガナム「それだけ、今の俺達とは次元が違うと言うことか」
リオス「ねえ、兄上」
ガナム「なんだ?」
リオス「女の戦いの方も終わったみたいだよ」
リオスが別のモニターから映される女性ドームの方では、地に伏した女性選手達と扇子を仰ぎながら高笑いする姐己の姿があった。
419
:
ゲロロ軍曹
:2005/09/12(月) 16:16:57 HOST:host066.kinu.mediabomb.stnet.ne.jp
慈雨「ううっ・・。つ・・、強すぎ・・(泣)。」
デス「お・・、おのれぇ・・!」
先ほどまで激しいバトルをしていた二人でさえも、さしもの姐己三姉妹の前には、無力に等しかった・・。
かなめ「な・・、何なのよあの人たちは・・。圧倒的すぎ・・(大汗)。」
ミー「・・、まあ、世界は広い、世の中にはまだまだ強いやつがいる、・・ってのの、いい例えかも、ね・・。(大汗)」
幸い、実況の二人は攻撃を食らわず、ぴんぴんしていた。そして・・・
姐己「ヒューホホホ♪やったわーん、これで、賞金とデザートは、わらわたちの物ねぇん♪」
喜媚「やったり、やったり☆」
貴人「ね・・、姉さま・・、喜媚・・(大汗)。」
はしゃぎまくりでテンションの高い姉と妹を見て、ちょっと苦笑いの王貴人であった・・。
420
:
鳳来
:2005/09/12(月) 18:39:33 HOST:menet70.rcn.ne.jp
=観客席=
一方、観客席からは賭けに負けた哀れな者たちの怒号や悲鳴が起こっていた。
フォルテ「おい、おい、そんなのありかよ!!!」
ハボック「負けた〜!!!ちくしょう!!!アクシデント多すぎなんだよ!!!」
フィリオ「確かに・・・・これ、賭けに勝った人いないんじゃねえか?」
林水「確かに。」
がその時、林水が取り出したものは・・・・・・
林水「私以外は。」
そこには、女性参加者の賭け券が大量に・・・・しかも、そこには、姐起と書かれていたりする。
観客一同「「「な、なんですとぉ〜!!!!!」」」
ハボック「ちょっと待てぇ〜!!!!なんで、主催者が賭けてんだよ!!!!」
フィリオ「しかも、勝ってるし・・・・・」
林水「まあ、運が良かったというところですよ。優秀な予想屋がいたことが勝因ですね。」
エンネア「ま、そういうことだねv」
ムウ「そういうことですよ。」
そこには、お菓子をほうばるエンネアとなにやら懐に札束を忍ばせたムウの姿が・・・・・
観客一同(((ま、まさか、こいつら・・・・グルなのか!!!!)))
ちなみに、エンネアには、未来予測能力があるわけで・・・・それを利用すれば、・・・・
421
:
ゲロロ軍曹
:2005/09/15(木) 22:47:28 HOST:i218-224-181-173.s06.a033.ap.plala.or.jp
=子供用ミニゲーム会場=
ティオ「ライル!あんたすごいわねぇ・・。」
キャンチョメ「でも・・、ナゾナゾ博士の問題が分かったんだよ??」
ライル「か・・、勘だよ、勘!それがうまく当たっちゃってさ!は、ははは・・。」
いまさら偶然だとはいえないライルであった・・。
ナゾナゾ博士「さーて、次の対戦といこう!!対戦方法は・・・(ごそごそ)、叩いてかぶってジャンケンポンだ!!」
キッド「対戦相手は、っと・・、(ごそごそ・・)、ガッシュ対真理!!」
ガッシュ「おお、やっと私の出番なのだ!!」
ティオ「・・っていうか、ガッシュの相手って、真理なの!?」
?「そのようです・・。」
キャンチョメ「あ、真理!!」
いつの間にか、ガッシュたちのすぐ近くまで来ていた真理。
ライル「でもさ、どうしてこのミニゲームに?」
真理「・・、シェリーさんの提案です。『たまにはあなたも、楽しい思い出を作りなさい。』とのことです。」
ティオ「ふーん・・。」
ナゾナゾ博士「ガッシュ君、真理君!ステージに上がりたまえ!!」
ガッシュ「おお、そうであった。・・、真理殿。」
真理「はい?」
ガッシュは真理を呼びとめると、右手を真理に差し出した。
ガッシュ「勝負は正々堂々とやろうぞ!どっちが勝っても、うらみっこなしなのだ!!」
真理「(にこっ)はい、よろしくお願いします。」
微笑みながら、ガッシュの握手に応じる真理。そして数秒後、この二人のすさまじい闘いが幕をあけることになった・・。
422
:
暗闇
:2005/10/14(金) 22:04:36 HOST:YahooBB220020057170.bbtec.net
ナゾナゾ博士「それでは、行くぞ!叩いて♪かぶって♪ジャンケン…」
ガッシュ&真理「ポン!」
両手を振り下ろすと共に、結果は…
ガッシュがチョキ、真理がパア
真理がヘルメットを被ろうとしたその時だった。
ガッシュ「ウヌゥア!」
真理「!!」
大きな音と共に真理頭が思いっきり叩かれ、ステージの床に勢いよく顔が叩きつけられ、頭にはタンコブが…
ガッシュ(しまったのだ!力を入れすぎてしまったのだ…)
言うまでもなく、真理からは目には見えない何か禍々しいオーラのようなものが放たれ出していた。
423
:
ゲロロ軍曹
:2005/10/16(日) 17:47:06 HOST:p1229-ipad02okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
そんな真理の様子を見たガッシュは、『これはまずいのだ!!』と思い、素早く謝った。
ガッシュ「ご、ごめんなさいなのだ、真理殿!ち、力を入れすぎてしまって・・。け、決してわざとではないのだ!!」
しかし、真理は禍々しいオーラを出しながら、微笑んだ。
真理「あら、いいんですよ。ガッシュさん。先ほどガッシュさんがおっしゃってたじゃないですか、『正々堂々、くいのないように闘おう』、と・・。ですから、ぜーんぜん気にしてませんよ?」
しかし、どーみても、いってる言葉とは裏腹に、滅茶苦茶気にして怒ってるのが分かった・・。
真理「さ、続きといきましょうか・・?」
ガッシュ「う・・、ウヌウ・・(涙)。(うう・・、清麿ぉ〜。助けてくれなのだぁ〜・・。)」
ティオ「あ〜あ・・、ガッシュの奴、哀れというか、何と言うか・・(汗)。」
キャンチョメたち「「う・・、うん・・。(大汗)」」
424
:
飛燕
:2005/10/16(日) 21:06:10 HOST:family.e-catv.ne.jp
=トリッシュの泉=
光「・・・・・・・・なんだ。3.5万円か・・・・いやぁ〜〜〜、0の桁があんまりにも多いから一瞬、驚いたぜw」
「なんだ2万か」の単語を、何度も何度も自分に言い聞かすように笑いながら光は支払いを一同に任せて退出しようとした。だが、部屋の主は退出させようとはしなかった。
トリッシュ「君は、おめめも治した方が良いのかな?桁が全然、足りないでしょうが!」
光の背中をむんずと掴むと、華奢な身体で光の身体を持ち上げながら、光の顔面に電卓画面を押しつけた。
南条「・・・・藤堂、一体、どれだけの額が振り込まれていたというのだ?」
光の方はとてもじゃないが聞けそうな状態ではないので、必然的に残ったもう一方・・・脂汗を垂れ流している、かつての級友に一体、どれだけの金額を所望されたのかを訊ねた。
尚也「・・・・に・・・・ぉ・・・く・・ん」
南条「?・・男ならば、もっとはっきりと物を言え!全く、聞こえんぞ!!」
南条に激を飛ばされ、渋々と・・・おらぶように、口を開いた。
尚也「・・・・俺が見たところ、俺の視力が極端に弱くないのなら、3億とんで500万円だった!」
――――――はい?―――――――
――――――今、なんと?――――――――――――
トリッシュ「だから、3億とんで500万円だっつてんだろ?見てみ?」
ずいと電卓を突出すと、一同は貪るような勢いで小さな電卓の画面を見た。そして、そこには確かにあった。
―――305000000¥――――
ブラウン「ちょ、トリッシュさん!?ぼったくるの次元を超越して、あんたは一体、何処に行き付くおつもりっすか!?」
陽介「ざっけんな、バーロォッ!馬鹿だろ!?ぜってぇ、馬鹿だろ!?お前、何をどうして、そうなったら、そんなに高くつきやがんでぇッ!」
リッド「だいたい、この500万って中途半端な金は一体、何に使うつもりだよ!」
トリッシュ「決まってんじゃないか?多人数割増料金で40万。床の掃除経費で460万円にさ!」
光「なんで、割増料金よりも床掃除の金が高いんだよ!?」
陽介「べらぼぉに取りすぎだろうが!?しかも、床掃除で460万円って、この質素な部屋の床にどんだけ金をつぎ込むんだよ!!」
トリッシュ「どんだけ金をつぎ込もうが、利用したからには、金を払わない限り、てめぇら豚には文句も無駄話も言う資格なんざ無ぇんだよ」
ブラウン「利用客が少ないからって、日頃の鬱憤を俺らにぶちまけないで下さいよ!」
トリッシュ「いいから、払えって言ってんだろ?無いのなら、内臓でも売って来て、金をつくってこい」
この一言を言われて、光が一言。
光「・・・・なぁ、陽介?腎臓ってさ。2つもあるのって、なんか、邪魔じゃない?」
陽介「売らんぞ!?何を恐ろしい事を、さらりと言ってのけてんだよ!てめぇはッ!」
425
:
飛燕
:2005/10/16(日) 23:00:32 HOST:family.e-catv.ne.jp
南条「ふむ・・・・・・・小切手やカードでは駄目か?」
トリッシュ「拒否。現ナマ以外は受付ないからさ・・・・とっとと、用意してこいよ」
士度「なんか、口調が変わってないか?・・・・・」
ブラウン「あ〜、アレっすよ?ほら、金を払わない奴には、手の平返したような態度を取る悪徳商人の典型をパワーアップさせた・・・」
士度「・・・・・成る程な」
亮二「納得いくようないかないような・・・・・」
賛否両論といったところか、ブラウンの例えに頷くものもおれば、首を傾げる者も居た。だが、そんな事で言い争っている場合ではない。
光「とりあえず・・・・全員、集まれ・・ちょっと、話し合うから時間をくれよ?」
トリッシュ「構わないよ?でも・・・逃げるような発言が出たら、即刻、コレだからね?」
自分の首の前で、左手を突出し親指を下に向けて、真横に移動させながら釘をさしておいた。
光「なっ・・・・に、逃げたりなんかしないって・・」
ちらっと脳裏に全力撤退するという案がかすめていたりするのを隠蔽するために、慌てて乾ききった笑みを浮かべると、一同を手招きして、集めた。
京介「でも、どうする?流石に、500万はともかくさ・・・・3億なんて次元が違い過ぎるって・・」
ブラウン「・・・・割り勘じゃ・・・・駄目っすよね?」
フェイト「大体、300人前後だとしても・・・・3億だけでも、1人頭が100万?」
尚也「・・・・流石に割り勘は無理だな」
三蔵「500万なら割り勘も出来ん事は無いがな・・・・」
八戒「その前に・・・路銀が残っていましたっけ?」
光「・・・・誰か、金持ちの知り合いなんて居ないのか?」
居たら、この金目当ての大会に出るワケが無い。仮に居たとして、マドカ等の極僅かな少数の人間に限られる。そして、その人達を知っている人間は、借りるという事に対して罪悪感にさい悩まれる事となるだろう。そもそも、3億もぽんと出してくれるような金持ちが居たら、見てみたいものだ。だが―――
尚也「・・・・!、そうだ!・・」
そのぽんと出してくれるような人物は意外にも―――
光「お!居たのか、尚也!?」
亮二「マジでかよ!?そんな人が知り合いに居るなら、借りパクしちまおうぜ?」
ブラウン「・・・・詐欺っすよ、ソレは?」
近くに居た―――
尚也「南条。立て替えといてくれないか?」
南条「・・・・3億と500万も返せれる自信があるのか?」
その言葉に、一瞬、一同はたじろいだものの、直ぐに返事をした。
フェイト「す、少しずつなら・・・・」
尚也「分割払いなら・・・・」
ブラウン「尚且つ、割り勘なら・・・・」
必ず返すと口々に出たのを、確認すると南条はおもむろに携帯を取り出した。
尚也「南条・・・・」
南条「流石に億単位の金は持ち運びしておらんからな・・・・一寸待っていろ」
ぶっきらぼうに言ってはいるが、南条の発する言葉一語一語から、なんだか後光がさしているように聞こえた。
10分後・・・・・・
光「・・・・・・・・何、これ?」
部屋の前に山積みされたトランクを前に発した言葉は、それしか無かった。
尚也「億単位なら・・・・2,3個のトランクで充分だよなぁ?」
だが、目の前に積まれたトランクの数は100や200等をとうに越えて、1000単位に到達しそうな数である。
426
:
飛燕
:2005/10/16(日) 23:14:55 HOST:family.e-catv.ne.jp
トリッシュ「チップにしては随分と弾んでいるねぇ〜♪」
先程とはまるで、別人のような顔と何処から出しているのと疑問に思うような裏声でトリッシュはトランクを運び始めた。だが、それを聞き咎めた南条は直ぐに否定した。
南条「チップだと?・・・・何を寝ぼけているんだ?きっかり、3億飛んで500万円が入っているだけだぞ?」
花月「・・・・・え?」
ブラウン「に、しては・・・・トランクの数が合わないような気がするんっすけど?」
一同が首を傾げる中、ふと、光が何かに思い当たったように顔を上げた。
光「・・・・南条・・・・お前、ひょっとして小銭で、用意したんじゃないだろうな?」
そして、この不安げにおそるおそる、光の口から紡ぎ出された予想は、的中する事となった。
南条「当り前ではないか!」
そして、この光の予想と、南条の肯定する言葉で、中に入っている硬貨が何円玉なのか、尚也とブラウンは悟った。
ブラウン「・・・・やっぱ、南じょ〜っすからねぇ・・アレ?」
尚也「・・・・アレだろ?やっぱり・・・・」
クリフ「あんだよ、アレって?意味深だな・・・・」
尚也「直ぐに分かるよ・・」
そして、間も無く、全てのトランクが運び出された頃には、部屋の中に居る人間とトランクとの対比が。丁度5:5になった頃でもあった。
トリッシュ「それじゃあ・・・・オープンw」
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・
・・・
光「いや・・・・確かに、硬貨だけどよ・・」
陽介「これが全部、このトランクの山に詰まっているとしたら・・・・」
京介「・・・・相当な嫌がらせだよな?」
リッド「100円玉とか、500円玉ってのなら分かるけどよぉ・・・」
太公望「わしは、10円玉も有りかと思っとったんじゃが・・・・これは、流石に嫌じゃのぉ・・」
試しに一つだけ、開けてみた5人が見たものとは・・・・トランクのスペースというスペースにみっちり詰まっていた<1円玉>であった。
427
:
白銀の光
:2005/10/19(水) 00:15:55 HOST:p0212-ipad01miyazaki.miyazaki.ocn.ne.jp
トロンベ「いくらなんでも一円玉はないでしょ」
今度はそこへアタッシュケースを数個持ってきたトロンベが現れた
トロンベ「その一円玉3億とんで500万円に4億円追加します!これなら文句ないでしょう」
流石に驚いた、まさかトロンベがそんな大金を持ってくるとは誰も思わなかったのである
トロンベ「大丈夫ですよ、ちゃんとしたお札ですから」
確認してみるとちゃんとしたお金だった
陽介「こんな大金一体・・・・」
トロンベ「あいにく私はお金には困っていないのでね
これくらい安い物です、それに困っている人をほっとくことはできませんから」
光「お前って金持ちだったのか?」
リッド「確かにこいつだったら豪邸に住んでいてもおかしくないかも」
トロンベ「私が住んでいるのはどこにでもあるアパートですよ」
一同『ハァ!?』
彼の答えに全員マヌケな声を出した
トロンベ「私はそういった生活は苦手なだけです
牧師スタイルを応用した週に一回の教会の牧師のアルバイトでなんとか食べていけます
それに・・・・」
京介「それに?」
トロンベ「自分のお金を使うのがちょっともったいなくて」
太公望「それはひょっとしてケチという事か?」
トロンベ「・・・・ちょっと当たっていますから否定はしませんけど・・・・・」
428
:
飛燕
:2005/10/24(月) 21:35:34 HOST:family.e-catv.ne.jp
亮二「確かに一円玉で支払うよりかはマシかもしれないけどさぁ・・・・」
だったら最初から名乗り出てろよ、と突っ込みを入れるべきなのだろうが・・・これだけの大金をぽんと出してくれるというのだから、文句の言い様も無いであろう。トロンベの莫大なサービスチップを嬉しそうに受け取りながらトリッシュは、おもむろに小銭と札束を一箇所に集めだした。
ロイ「・・・・何をするつもりですか?」
訝しげな表情で訊ねたロイに対して、一言。
トリッシュ「見ての通り、金風呂に入るのv」
そういうと、山済みされたお金の山へとトリッシュは何の躊躇も無くダイビングしていった。
トリッシュ「きゃっほぉ〜〜〜〜〜〜〜いっ♪」
その色んな意味で現実からかけ離れすぎた現実を見た一同はコメントのしようが無かった。
京介「お金って凄いな・・・・人をここまで変えるんだから・・」
尚也「あいつは元からそうだと思うけど・・・・まっ、本人が喜んでいるんだから、多分良いんじゃない?」
一円玉と札束の巨山に埋もれながらも、狂気に満ちた笑いを浮かべるトリッシュを指差しながら尚也は、肩を竦めた。
南条「至極最もな意見だな。双方の用件も済んだ事だ・・・そろそろここから出立するぞ?」
ブラウン「でひゃひゃひゃ♪少年あなどり難し、っていうっすからねv」
光「それを言うなら、少年老い易しだろ?・・・・」
ブラウン「突っ込みに覇気が無いっすよ〜?でっひゃひゃひゃひゃひゃひゃw・・・・」
とても先程まで死闘を演じていた・・・否、次元が二回り程も違う戦いをしていた人物の言う言葉ではないのだが、それに対して恐れ多くも思う一同を押しのけ、平然と突っ込みを入れれるのは、級友だけであった。
尚也「饒舌ぶりなのは分かったから・・・・行こうか?」
正に右から左へと聞き流すとはこの事だろうか。軽く一蹴すると、一同に解散しようと切り出した。無論、ここでの用を済ませたのだし、泉があるのと可愛い顔して守銭奴な妖精が居る以外は殺風景な場所で時間を潰すのも願い下げというものだから、反対する者など誰も居なかった。
アルベル「フン・・・邪魔したな。守銭奴クソ虫?」
リッド「にしても、偉いボッタだよなぁ・・・」
南条「何時もの事だ。3年前から少しも善良なる商人として進歩していないな」
ブラウン「んなの、分かりきった事っしょ〜?ちなみに、数人単位なら10万とかボッタして来たから気をつけろ♪」
陽介「・・・長居○和のパクリして良いのかよ?仮にも、司会番組の1つや2つを受け持っている芸人が?」
ブラウン「ちょこっとくらい、ネタを拝借したって・・・・構わんっしょ〜w」
亮二「にしても、ちょっとくらい貰ったてもバチは当らなかったんじゃないかなぁ〜?」
光「そうだそうだ・・・食費くらいならともかく、服代くらいは貰ったって・・」
尚也「とりあえず、懐からはみ出てる札束を今直ぐに返して来い。二人共・・・・あの守銭奴が金が足りない事に気づいて怒り出さん内にな?」
何故か、胸の部分だけ異様に膨らんでいる光と亮二を窘めながら、一同は守銭奴の泉・・・もとい、『トリッシュの泉』を後にした。
429
:
ゲロロ軍曹
:2005/10/24(月) 22:49:40 HOST:p2062-ipad03okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その後、何とか元いた会場へと戻ってきた男性陣一同。
光「あーあ、賞金はどっかの訳分からん変態マスクに取られちまうし、あやうくアホみたいな奴にぼったくられかけるし・・。今日は厄日かよ・・?」
尚也「そう文句を言うなって・・。」
と、そんな時、林水会長が一同の下にやってきた・・。
林水「諸君、お疲れ様だった・・、と言いたいところだが、悪いが、君達全員には罰ゲームを受けてもらうよ。」
一同「・・・、はい??」
いきなり罰ゲームなどといわれて、頭がついていけない一同・・。
蛮「ちょ・・、ちょっと待てよ、会長さんよぉ!!」
京介「なんで帰ったそうそう、罰ゲームなんだよ!?」
太公望「納得のいく返事をせい!!」
・・とまあ、男性陣の大半がブーイングをあげたので、仕方なく説明する会長閣下・・。
林水「・・、すでにご存知とは思いますが、このミニゲームには各選手が賭けられていました。しかし、突如出現した乱入者により参加者全員が全滅・・。こうなったら、かけた人々が全員大損ということになります。」
南条「・・、まあ、そうであろうな。」
林水「それで、観衆の人々のほとんどが抗議に来ましてね・・、まあ、今から行う罰ゲームは、その人たちの気を静めるものであるということです・・。」
陽介「なるほど・・、っておい!?つまりなにか?俺達は生贄なのか!??」
林水「生贄とは心外な・・。自分に賭けてくれた人々に対してのせめてもの償い、と思ってください・・。」
ブラウン「ありゃりゃあ〜・・、いうこときついっすね〜、会長さんも・・。」
とまあ、自分は関係ないとタカをくくっていたブラウン。しかし、次の会長閣下の言葉を聞いて、愕然とする・・。
林水「何をいってるのです、ブラウンさん。あなたもムウさんも、当然罰ゲームを行うんですよ。少しでも会場の人々の怒りを静めるために・・。(キラリン!と光る閣下の眼鏡・・)」
ブラウン「・・、んな、な・・・、なんすとぉ!???(涙)」
ムウ「・・、やれやれ・・、仕方ないですねぇ・・。」
430
:
ゲロロ軍曹
:2005/10/24(月) 23:03:01 HOST:p2062-ipad03okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
リッド「・・、ところでさ、その罰ゲームって、一体・・?」
誰もが疑問に思ってることを訪ねる・・。
林水「うむ・・、今お見せしよう。」
そう言って、指を「パッチン!」と鳴らした後、どこからともなく黒服の人たちが、大量に「とある衣装」を持ってきた・・。それは・・
清麿「あ・・、あの・・、これって、まさか・・、フォルゴレの・・?(大汗)」
林水「うむ。フォルゴレ氏の普段着兼仕事着のコスチュームだ。なに、安心したまえ。どのようなサイズも揃っているため、全員が着れるようになっている。」
・・、そんな中、大半の男性メンバーが思った「・・、これを着て何をしろ?」と・・。すると、それに答えるかのように、「あの男」が出現した・・。いうまでもなく、フォルゴレである・・。
フォルゴレ「はーっはっはっはぁ!!やー、男性用ミニゲームメンバーの諸君!!今から、私が君達が行う罰ゲームの内容を発表するよ〜!!」
三蔵「・・、ちっ、なんかむかつく野郎だ・・。」
花月「・・、なんか、猛烈に嫌な予感がするんですが・・。」
士度「・・、俺もだ・・。」
たれ銀「うう・・、あんまり恥ずかしいのは嫌です〜・・。(涙目)」
しかしながら、銀次の願いは叶わなかった・・。フォルゴレが彼らに告げた罰ゲームの内容を聞いた時、ほとんどの男性陣は固まったのである・・。
フォルゴレ「全員がその衣装を着て、今から私が歌う『チチをもげ!!』のバックダンサーになってもらうのさ〜!!あ、それと、私同様、歌詞を歌いながらだよ〜!!!」
・・、こんなことを言われて、「固まるな!」という方が無理というものである・・・。(汗)
431
:
白銀の光
:2005/10/31(月) 21:55:04 HOST:p0212-ipad01miyazaki.miyazaki.ocn.ne.jp
その頃トロンベはトリッシュに料金を払った後男性陣と別れて
食堂で食事をとっていた
トロンベ「料金は払い終わったしミニゲームも終了、これで少しは静かになりますね」
するとそこへ姐己三姉妹とサイファアとガロニアがやってきた。
サイファア「よぉ、トロンベここにいたか」
トロンベ「あれ皆さんどうしたんですか」
ガロニア「姐己さんたちが優勝したので、私たちが食事に誘ったんですよ」
トロンベ「そうなんですか・・・・・ところでさっきから気になっていたんですけどあれは一体なんですか?」
トロンベが見ていたテレビには会場の様子が映し出されていた
姐己「あらん、知らないの〜罰ゲームよバ・ツ・ゲ・ー・ム♪」
トロンベ「罰ゲーム?」
王貴人「なんでも乱入者せいで観客全員の賭け金が大損してしまって、それで観客の怒りを静めるためにと聞いているが・・・・(汗)」
トロンベ(あぁ・・・あの覆面戦士のことですか)
今回のミニゲームの撮影を担当していたトロンベは巻き添えをくらって大怪我をしてしまったが
その後は『トリッシュの泉』治療されて現在にいたるのだ。
トロンベ「(まぁ、助かったからいいですけどね)それで、どんな罰ゲームなんですか?」
ガロニア「なんでもフォルゴレさんの『チチもげ』のバックダンサーをやって
フォルゴレさんと一緒に歌うんだって」
トロンベ「ハァ?・・・・・」
結構過激な罰ゲームを想像していたのか一気に脱力した
彼は以前テレビで『チチもげ』の歌とダンスを見てたがやっていて恥ずかしくないかと思ったくらいだ
サイファア「後からわかったんだけど、この罰ゲームの映像は全国に生中継だってよ」
ガロニア「ほとんど腹いせよね・・・・・(汗)」
二人のセリフを聞いたときトロンベは『アチャー』と心のそこからそう思った
トロンベ(皆さん御免なさい、こんな時に役立たずの私を許し・・・・・ってくれるわけないですよね)
心を痛めながら自分の注文したトンカツ定食を黙々と食べるトロンベであった
432
:
ゲロロ軍曹
:2005/10/31(月) 23:52:26 HOST:p3243-ipad33okayamaima.okayama.ocn.ne.jp
その後、何人かの男性メンバーが罰ゲームの内容に逆切れして『・・ふっざけんな〜!!!(怒)』といいながらフォルゴレたちを襲おうとしたが、錬金術を仕える凄腕吐血ぎみ主婦や、蒼いロンゲの仙人などにより、ぼっこぼこの返り討ちとなる・・。
当然、その後、この罰ゲームの内容に抗議するものはいなかった・・(汗)。
フォルゴレ「(パンパン!!)さー、急いで急いで!!時間は待っちゃくれないよ〜♪」
なんだか滅茶苦茶うれしそうなフォルゴレであった・・。
光「・・、ううう・・、何で俺が、あんな恥さらしのごとき踊りを・・?(涙目)」
尚也「言うな・・、俺だってつらいんだぞ・・・。」
南条「くっ・・!なぜこの俺がこんな悪趣味としかいえんような衣装を・・!(怒りで肩が震えてる・・)」
ブラウン「・・、なんでこの俺様が、こんな目に合わなきゃならないんっすか〜・・・?(ウルウル・・)」
蛮「はん!銀次をあんな風にしたバチじゃねえのか!?」
たれ銀「・・でも蛮ちゃん・・。俺達まで踊るんじゃ・・、いばることできないんじゃ・・(涙目)?」
蛮「(ばきっ!)・・よけいなこというな!!このバカ!!!」
清麿(お・・、俺の人生の中で・・・、一生のトラウマになりかねねぇ〜・・(涙目)。)
・・などと言ったり思ったりしながら、男性陣は黙々と衣装に着替えていた・・。その時のスタッフの話では「皆さん、まるでこれから死刑を実行される囚人みたいな感じのオーラを出しまくってました・・(大汗)。」・・だそうな。
433
:
鳳来
:2005/12/15(木) 19:52:08 HOST:menet70.rcn.ne.jp
=子供用ミニゲーム会場=
ナゾナゾ博士「そ、それでは、二回目にいってみよ〜!!!(なんか、嫌な予感が・・・・」
真理「・・・・・・(やる気と書いて殺気」
ガッシュ「う・・・・(泣く寸前」
真理の怒りのオーラが漂う中、二戦目が始まる!!
ナゾナゾ博士「行くぞ!!!叩いて、被って、じゃんけん・・・・・」
真理&ガッシュ「ポン!!」
両者の出した手は、ガッシュがパーで、真理がチョキ。
何されるか分かったもんじゃないから、慌ててヘルメットを被るが・・・・
真理「ハンマー・コネクトーーーー!!!!!」
対する真理はどこから持ってきたのか某勇者王御用達のでかいハンマー(真理が持てるサイズなのでかなり小さいが)が握られていた。
明らかに、ヘルメット如きじゃ防げない代物です。
ガッシュ「ぬぉお!!!真理殿、違うのだ!!!それでは、ないのだ!!」
真理「問答無用!!!大人しく、光になれぇーーーー!!!!」
ガッシュ「嫌なのなのだーーーー!!!!」
光にされるなんてもちろんごめんーーーー慌てて、自分の席から離脱!!!
直後ーーーーけたたましい音と共に、ガッシュの座っていた席が破壊される。否文字通り、光の粒子となって消滅する。
真理「ちっ・・・・上手く避けましたね。次はこうはいきませんよ。」
ガッシュ「ぬお〜き、清麿・・・・・(泣き」
怯えるガッシュを尻目に、なんだか悪役ちっくな発言をする真理・・・・妙に様になっている。
=観客席=
シェリー「まさか、こんな展開になるとは・・・・(汗」
信長「ほう・・・・あの娘、中々見所があるではないか。是非十二神将メンバーに・・・・」
エンネア「あはっははv駄目に決まってるじゃん。」
ちなみに、この時、職場でテレビ中継をこっそり見ていた義理の兄は・・・・・
右京「真理・・・・遠慮なくやっちまえーーーー!!!!あのぉくそ餓鬼に一発ぶち込んじまえーーー!!!」
とっても、妹LOVEな兄は、妹馬鹿な発言をしつつ、同僚を驚かせていたそうな・・・・・
434
:
鳳来
:2005/12/18(日) 21:02:34 HOST:menet70.rcn.ne.jp
ナゾナゾ博士「さあ、このまま3回戦、突入〜!!」
ガッシュ「ぬお!!!待つのだ!!待って欲しいのだ!!」
このまま行けば、もう一度、ゴルディオン・ハンマーは否めないーーー
だが、無常にも、三戦目の幕が開けた。
ナゾナゾ博士「はい。叩いて、被って、じゃんけん・・・・」
ガッシュ(ぬおおおおお!!!こうなったら、勝つしかないのだ!!)
真理(次は外さない!!!)
ガッシュ・真理「「ポン!!!!」
ガッシュはチョキで、真理がグー
もちろん、真理の勝ちである。
負けが分かるや否や、慌ててヘルメットを被るガッシュ・・・・・
方や、真理は先ほど出したゴルディオン・ハンマーを装備してーーー振り下ろす。
真理「光にーーーーーー」
ガッシュ「嫌なのだーーーーー!!!!」
またもや、横っ飛びに逃げようとするガッシューーーーだが、全ては予測済みだった。
真理「なれーーーーーー!!!!!!」
そう・・・・・真理は振り下ろしたハンマーを強引に軌道修正、横に逃げるガッシュを追うようにハンマーを薙いだ。
ガッシュ「うぬ!!!ず、ずるいのーーーーーー」
ガッシュが最後の言葉を言う前に、ゴルディオン・ハンマーが直撃ーーーーガッシュの小さな体は軽々とぶっ飛んで行く。
真理「・・・・・・・Vですv」
ちなみに・・・・ぶっ飛ばされたガッシュは・・・・
=コンサート会場=
その頃、男子メンバーの罰ゲーム兼フォルゴレのコンサート会場では・・・
フォルゴレ「さ〜皆、準備はいいかな?本番だぞ〜♪」
誰も返事はしない・・・・何が悲しゅうて、こいつのバックダンサーなんかしなきゃならんのだ。
一同の気持ちはただそれだけだった・・・・
フォルゴレ「ん?どうやら、緊張しているようだね。仕方ないな〜ここは、この僕が場を盛り上げてきてあげようかな。」
一同の想いなんかまるで気付かないフォルゴレは、ファンの皆に、挨拶をするため、飛び出して行く。
が、それが彼の運命を決定した。
ガッシュ「ぬォォォぉぉおおおおおおおおおおおーーーーーー!!!!!」
フォルゴレ「へ?ごふぅーーーー!!!!!」
折りしも、飛んできたのは、真理のゴルディオン・ハンマーでぶっ飛ばされたガッシュは、舞台から跳びだしたフォルゴレを直撃。
ガッシュの硬い硬い石頭ーーーーハンマーで打ち出された加速は、鉄の男フォルゴレを一撃のもとに再起不能にする十分な威力を持っていた。
1回、二回、3回、4回、5回・・・・・・フォルゴレは転がり、ぴくりとも動かなくなった。
435
:
鳳来
:2005/12/25(日) 20:30:22 HOST:menet70.rcn.ne.jp
ガッシュ「うぬ〜痛いのだ・・・・(泣き」
たれ銀「ど、どうなってんの?」
蛮「俺が知るかよ。あっちで、何かあったのか?」
ムウ「まあ、事情はともかく、さっさと彼を会場に送りましょう。」
太公望「御主がか?」
ムウ「文句が有りますか?(偽笑み」
珍しくムウが人助けをするのをいぶかしむ太公望だが、有無を言わせぬ笑顔で答えるムウに押し黙るしかない。
ムウ「では・・・・・スター・ライト・エクスティンクション!!!」
ガッシュ「ぬお!!!!」
星が輝くような光の道標が、ガッシュとムウを別の場所へといざなう。
清麿「ん?ちょっと待て。何で、あんたまで、行くんだ?」
ブラウン「ま、まさか・・・あんただけ、逃げるつもりじゃ!!!!」
ムウ「ちゃんと戻ってきますよ。運が良ければね。私でも何処へ行くか分からないのですから。帰りは。」
そう言い残して、其の場から離脱するムウとガッシュ・・・・
一同「「「「に、逃げやがったーーーーー!!!!」」」」
ちなみに、ガッシュを送った後のムウの行方は何処か知るものはいなかった。
436
:
暗闇
:2006/01/04(水) 02:28:18 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
=子供用ミニゲーム会場=
ガッシュが飛んでいった方向をただただ呆然と見やる一同。
真理「ナゾナゾ博士」
ナゾナゾ博士「! はい!何かね?」
真理「対戦相手はもはや試合続行不可能です。勝利宣言はまだですか?」
ナゾナゾ博士「ああ、そうだった…勝者…」
その時、ピカッと眩い光に一同は視界が0になる。やがて、光が収まり現れたのが…
ムウ「はい、つきましたよ」
ガッシュ「う〜ぬ〜」
にこやかな笑顔のムウと意識がはっきりしないのか頭をクラクラさせているガッシュの姿があった。
真理「なっ…」
ムウ「それでは、部外者の私はこれにて」
ムウはガッシュを残してそのままスタコラサッサとその場から離れていく。
ガッシュ「う〜ぬ〜」
そしてガッシュはふらふらしたまま…真理の前に立った。
こんな状態で初めて続けてよいのであろうか…ナゾナゾ博士が思案していた時…
真理「続けて下さい」
ナゾナゾ博士「なんだって?」
真理「相手が立っている以上はゲームは続行可能だと思いますし…それに」
ナゾナゾ博士「それに」
真理「決着が完全に付いていない状態で勝利宣言されても私は嬉しくない…というのがありますから」
437
:
暗闇
:2006/02/28(火) 01:24:07 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
ナゾナゾ博士「それでは、4開戦!叩いて♪かぶって♪ジャンケン…」
ガッシュ&真理「ポン!(うぬ)」
結果はガッシュはグーで、真理がチョキ。
真理は舌打ちして、ヘルメットを被ろうとしたその時…
ガッシュ「ウヌラァア!!」
突如、ガッシュの目がクワッと見開かれ、ハンマーを真理目がけて振り下ろした。
真理「!?」
ハンマーはタンコブのある彼女の頭にめり込み、大きな音を立てて、地面に叩きつけられた。
一同「……」
真理はそのまま起き上がってこない。
やがて、我に返ったナゾナゾ博士が宣言した。
ナゾナゾ博士「勝者、ガッシュ君!」
ナゾナゾ博士の勝利宣言が終わると共に、ティオたちがガッシュに駆け寄り、
ライル「おい、ガッシュ…今のやり…?」
ライルが様子を確かめると…なんとガッシュはそのまま気を失っていた。
真理の方も、一向に起き上がってこない…ダメージが大きいと判断した係員が保健室へと運んで行った。
???「さ〜て、ガキには悪いことをしてしまったが…これ以上運動会の長続きするのは避けたいんでな」
遠くから離れた位置でその様子を見ている覆面の者…啓夜の体を借りた何者かが呟いた。
???「そ…ろそろ時間か…やは…り俺は“生”とは相容れない…か。
でもこ…こ…で…あい…つに体…を返…すわけ…に…はいかな…い…しね…」
息苦しさを感じたそれは、潮時と判断すると、あの呪文を唱える。
???「瞬間移動呪文<ルーラ>」
その体は光に包まれ、空へと消えた。
438
:
暗闇
:2006/03/01(水) 02:10:03 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
数十分後…会場の喫茶店で4人の若者の姿があった。
???A「すみません、ミルクティーくださいませんか? 砂糖は12、いや13個で」
今注文した若者を含むその4人の顔を、店員はしばし唖然として「畏まりました」と答え、去っていくが、去りゆくまでに何度も後ろを振り向いていた。その視線の先にいる一人は牛乳瓶の底みたいな丸い眼鏡はともかく、地味な僧衣に擦りきれた外套を着ている。もう一人も同じ服装をしており、短めの髪の下の顔は端正であったが、仮面のような無表情の若者。さらに、同様の格好をした面長の顔に知的な表情を浮かべた中年の紳士、最後の一人は2m近い巨躯に、南方系特有の浅黒い顔を縁取る無精髭、他の3人と同じ服こそ纏ってはいるが、襟元はだらしく着崩され、伸び放題の蓬髪は獅子の鬣を髣髴とさせ、櫛を通した形跡もない。豪放磊落を絵に描いたような男だった。
個性的なそれぞれ面持ちだったが、共通していたのはその服…これは紛れもなく僧衣だ。それを纏っているということはこの4人は神父なのは間違いない。だが、それがなぜこんな所に?
???B「ナイトロード神父、今回の経費は作戦で全て紛失されている。これ以上の経費の使用は不可能、よってこの店の飲食料金の負担は各人が負担することになっているのを忘れるな」
???C「まったく、遙々日本くんだりまで来たってのに…誰かさんの御陰で経費は全てパア!御陰で食事も余計な出費しなきゃならねえしよ…購入予定のファナへの土産を半分以上も減らさにゃならなくなっちまったじゃねえか」
二人の男から、責めの視線が突き刺さる…それに対してミルクティーを注文した神父…アベル・ナイトロードは泣き顔で弁明した。
アベル「ホントに申し訳ありません、トレス君、レオン(トリニティ・ブラッド以後T)さん…まさかこんなことになるなんて私も思わなかったんです…」
ワーズワース「まあ、起こってしまった以上もう仕方あるまい…負傷者がいなかったのが唯一の救いだ」
アベルの方をポンと叩いて、中年紳士の神父―――ウィリアム・ウォルター・ワーズワース博士は言った。
レオン「確か、お前が雑魚共を黙らせてのは所まではよかったんだよな…」
アベル「ええ、ですがそれによって弾切れなった所を追いつめられた組長の吸血鬼さんが「俺と一緒に死ねやぁ〜〜!!」高性能爆薬を体に巻き付け、刀を振りかざして特攻してきて…
どうにか、気絶させたのですが…爆弾はもう爆発寸前…どうにか人がいない土手に処分しましたが…」
レオン(T)「そこまではよかったらしいな…しかし、その代償を払うかのようにお前は経費をなくしてやがった…」
ワーズワース「話を聞いた所によると君が爆弾を捨てるまでに沢山の人々とぶつかってしまったそうだね…その時にぶつかった拍子で落としてしまったかスリにスられてしまった…のどちらかだろう」
アベル「うう…そのせいで今回の任務を終えると同時に与えられるはずだった休暇は全て各人の出費に……給料日前の私にそんなお金などあろう生き血を絞ったって出るわきゃありません……
おお、主よ…なぜ私の数少ない休暇に限っていつもこのような試練をお与えになるのですか?
……ただでさえ、毎日が飢饉という大きな試練と闘うわざるをえない日々だというのに…ささやかな休暇でさえ私には許されないと言うのですか…?」
レオン(T)「へっぽこ!自分だけを哀れむなよな!俺も懐の寒い中を土産代や食事代やらを差し引かにゃならんってのに…!」
レオン(T)が愚痴ったそこに…
良治「はぁ〜運動会も脱落、ミニゲームも脱落……今日は厄日かよ…」
デス「それはお前の力量がたらんからだ!未熟者!」
良治「あの軽そうな女たちに秒単位でKOされたお前にだけは未熟者と言われたくないな」
デス「何だと!」
デスが鉄拳を振りかざしたところに、
アベル「ああ、ちょっとそこの、二人とも落ち着きましょう。嗚呼、主は語られました。“互いに…”おや?」
良治「ん?あんたは?」
デス「アベル・ナイトロード。何故ここに?」
アベル「おお、良治くん!デスさん!お久しぶりです、グッドタイミングで再会できました…実は経費を…」
その時、アナウンスが流れた。
『ただ今より、昼食タイムを終了いたします。第3競技を開始する前に、敗者復活のくじ引きをやりますので…敗退チームもグラウンドに集合して下さい』
439
:
暗闇
:2006/03/06(月) 18:09:34 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
数分後……
グラウンドに集まった第3競技の玉入れの出場資格のあるチームを除いた各チームがそれぞれ一列に並んでいた。
そう、此処にいるのは惜しくも、第2競技までに敗退してしまったチームたちなのだ。
林水「これから敗者復活のくじ引きを行う!惜しくも機会を逃したチームは不平不満があるであろうが、口出しは一切してはいけない…よろしいかな?」
それぞれのチームが頷くのを見ると、林水はが隣にある箱に手を入れる。
そして、引いた番号は…
林水「13番……敗者復活はチーム虎殺し!!」
440
:
鳳来
:2006/03/06(月) 22:15:06 HOST:menet70.rcn.ne.jp
それを聞き届ける良治とデスーーーー他のメンバーは屋台に精を出しているのでこの場にはいない。
デス「ふむ、どうやら、我等に運が向いてきたようじゃな。」
良治「だな・・・・・まあ、かなり作為的なきもするが。」
まあ、これでまた、参加資格を得られたので、そこはかとなく喜ぶ二人・・・・
そんな二人の背後に・・・・
アベル「良治さ〜ん〜(泣」
良治「ぬぉう!!!アベルっち、いきなり何だよ!!!」
デス「情けない声を出しおって。我等に何かようか?」
アベル「はい・・・実は、私達も競技に参加できないかと・・・・」
んで、これまでの経緯を語り終えたアベルに対しての二人の反応。
良治&デス「「断固、断る。」」
アベル「ええ〜!!!な、何でですか?!こんなに困っている私達を、どうして突き放すのですか!!」
デス「・・・・御主、今まで金に絡んだ賭けをして買ったことは?」
アベル「う・・・・」
良治「あんたの金運の無さは、ランクEX(計測不能)だな。とてもじゃねえが・・・・」
アベル「あうう・・・・」
言葉のゲイ・ボルグに、心を傷つけられるアベル・・・・・なんだか、泣きそうである。
アベル「で、でも、教授やレオンさん、トレス君になんと言えば良いのか。」
良治「あ、アベル以外も来てるんだったな。なら、アベル以外の二人で。」
デス「うむ。それならば、問題ないのう。」
アベル「ちょ、ちょっと待ってください!!何で、私だけのけ者なんですか〜!!(泣」
思わず幅涙流しつつ、二人に詰め寄るアベルーーーー結局、アベルの懇願に押し切られ、アベル&トレスが虎殺しチームに代役として入った。
441
:
暗闇
:2006/03/07(火) 22:51:00 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
そして…第3競技会場…
チーム虎殺しが到着すると共に仕掛けられたマイクから声がした。
「それでは、これより第3競技玉入れのルールを説明致します」
その時、マイクの声を聞いた何チームかが、ハッとなった。
何処かで聞き覚えのある声だ。確か…
光「こりゃ、あの電撃問題の時の…」
ミスター「予選でのクイズの皆さんは私を存じておると思います。ですが、あの時は名前が無かったので敢えて名乗れなかったので…
やっと名前が決まったのでお名乗り致します。私はある方に制作された試作型超AI……ミスターと申します。以後お見知りおきを」
良治「わかったから、早くルールを説明しろよ」
ミスター「はい、ただいま…もう分かっていると思いますがこれはただの玉入れではございません。まずはこの玉をご覧下さい」
ミスターの言葉と共に、8種類もの玉が目の前のモニターに表示される。
ミスター「玉にはそれぞれ、赤、青、黄、緑、白、黒、金、銀とあります。
玉によって点数があり、金が200点、銀が100点、白が50点、黒が40点、緑が30点、黄が20点、青が10点、赤が5点となっております。
籠に入れた玉の点数を合計して、点数の高い順番から4チームが次の障害物競走へと参加する資格を得ます。
さらにそれぞれの玉は点数が高いほど数は少なく、さらに特殊な仕掛けがあり、その仕掛けも点数が高いほど投げることが困難な物になっております。
ですが、それぞれ玉の仕掛はとってみるまで伏せておきます。
次にこれらの籠をご覧下さい」
モニターの画像が切り替わり4種類の籠が表示される。
ミスター「これらの籠にもそれぞれ特殊な仕掛けが施されており、色も灰色、紫、黄緑、銅色とあります。
これらの中からそれぞれのチームは一つ選んで、始めてもらいます。一度選んだら途中で変更することはできません。
籠の仕掛けは後半の15分で第2段階に移行し、パワーアップを遂げるようになっています。
この仕掛けの内容も競技開始時まで伏せておきます。
それと、玉入れで空を飛んで上空から玉を投げ入れる行為と念力など操作系統の能力で玉や籠を操って投げ入れる行為は禁止します。
ちゃんと下から投げて籠に入れて下さい。それ以外であればどのような方法を使っても構いません。
では、制限時間は30分。幸運を…」
ミスターが説明を終えると共にゴングが鳴り、玉入れの競技が開始された
442
:
暗闇
:2006/03/08(水) 23:03:23 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
まずは、チームミスリル…
京介「俺達の籠は灰色か…宗介、この玉入れのことに関しては仕掛けを知らないんだよな?」
宗介「ああ、これを準備したのは、会長閣下の知人でな…俺も玉入れの競技に関しては関与していない。気を付けろ」
陽介「まあ、とにかく玉を投げてみるかしないと分からないってわけか…それじゃ…」
陽介が赤玉に触れた時、
陽介「うわっちゃっ!!!」
陽介が悲鳴を上げて赤玉から手を放す。
真「どうしたのよ!?」
陽介「これは熱いぜ!火傷した!!」
それを訊いた京介はメタルスになると、赤玉に触れる。
京介「これは加熱した金属球だぞ!生身の人間が触れられる代物じゃない!」
ミスター「その通りです。赤い玉は内部に小型加熱装置を搭載してあるので素手で直接触れれば火傷を負うほどの熱を発しています」
かなめ「なんですって!?」
ミスター「他の玉はこれより難易度の高い仕掛けをしてありますご注意を」
そして、同じ灰色の籠を選んだ天上チームは…
光「なんだよこりゃ!?」
光が叫ぶ先には、那托に投げさせた赤玉を10個ちかく入れさせたのはよかったがいくつか入れた時点で灰色の籠の高さが上昇したのだ。
ミスター「この灰色の籠は玉を10個入れるたびに5cm〜10cm高くなる仕掛けになっております。つまり、投げれば投げるほど、さらに力一杯投げなければならなくなりますご了承を」
443
:
暗闇
:2006/03/08(水) 23:33:29 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
そして、チーム虎殺し…
デス「がああああああ!!」
アベル「デスさん、大丈夫ですか!?」
黄色の玉に触れたデスが、悲鳴を上げて倒れたのを見てアベルが駆け寄る。
良治「なんだよのこの黄色いのは!?」
ミスター「それは小型発電機を内蔵した金属球です。常時20万ボルトの電気を発電しており、耐電処理を施されていないで触るとそうなります。そして、青い玉は…」
亮二「ちっくしょっ!!」
亮二が懸命に青い玉を拾おうとするが、その度に滑ってとても掴めず悪戦苦闘していた。
ミスター「それは特殊な薬液を付着させてあります。しかも球体…そして投げるまでとなるとドジョウを掴むより難しいでしょう」
次ぎに…チーム最遊記。
悟空「どりゃああああ!!」
電撃に耐えてどうにか黄色の玉を紫の籠に投げた悟空…しかし、玉は籠に入ったと思われた瞬間、何かに当たったかのように跳ね返り地面に落ちた。
三蔵「今のは何だ!!」
ミスター「紫の籠の口には適度なスピードで簡易ローターを回転させています。ローターの隙間に入らなければ、御覧のように玉は入りません。ご注意を」
444
:
暗闇
:2006/03/09(木) 19:02:55 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
一方、チームライトニングファイア
ライル「なんだよ、これ!?」
ライルが緑の玉をを投げようとした瞬間、玉が手に引っ付いてしまい、引き剥がそうとしてもまたその手に引っ付いてしまうため悪戦苦闘していた。
ミスター「緑の玉は微弱な静電気を発しており、しかも特殊接着剤を使用して制作されているので、まともに投げるのは難しくなっております。
そして、ライトニングファイアの選んだ黄緑の籠は…」
清麿「なんだこりゃ!?」
鐙矢が持っていた特殊繊維の手袋を借り、黄色の玉を投げたのは良かったが、
突如、籠の形が三角型に変形し、玉は弾かれた。
ミスター「この籠は一定時間事にランダムで形を変えます。形は多種多様、変形タイミングも不明…以上」
タレ銀「タレ銀シュート!!」
タレた銀次が電気で引き寄せた数多くの黄色い玉をダンクシュートの要領で投げた。
金属球であるため磁石化されているため、一箇所にあつまったまま虹色の籠へと向かう。
しかし、次の瞬間…
バチィ!!
なんと何か見えない壁に当たって、黄色い玉たち跳ね返ってきた。
地面に叩きつけられた黄色い玉たちは衝撃により飛び散って…
蛮&卑弥呼「うぎゃああああああ!!」
タレ銀「ああ、ごめんなさい!!それにしても一体何故!?」
ミスター「この虹色の籠は一定のタイミングでバリアを2秒間発生するようになっております。ご注意を」
ビクトリーム「おのれぇい!!、我が華麗なる必殺投球を…」
ビクトリームが黒い玉を思いっきり掴んだ次の瞬間…
ズドオォォォォン!!
ビクトリーム「ブルァァァァ!!」
ミスター「黒い玉は爆弾になっております。強く握ったり、衝撃が加わると即座に爆発。すなわち、籠に入れるのを失敗した場合は問答無用で爆発しますのでご注意下さい」
ビクトリーム「コンチクショウ……華麗なるビクトリーム様をよくもこんな…」
こめかみをひくつかせながら、今度は白い玉を握る…すると、
ビクトリーム「ギャアアアアアア!!」
ビクトリームは一瞬で、感電し…黒こげになった。
ミスター「白い玉は黒、緑、黄色、青、赤それぞれの玉がの仕掛けがランダムでパワーアップされています。以上」
445
:
鳳来
:2006/03/12(日) 17:58:33 HOST:menet70.rcn.ne.jp
=チーム虎殺しの場合=
とりあえず、耐電用ゴム手袋をつけた虎殺しチーム。
ちなみに籠の色は紫である。
杏子「まともにやってちゃ、埒が明かないわね・・・・」
アベル「でも、さっきの説明を聞く限りでは、ずる出来るような要素はないような気がしますよ?」
シオン「ええ、そうですね。普通に考えればね。」
杏子「まともにやる必要はないのよ・・・・・・要は・・・・」
妖しげな笑みを浮かべて、紫の籠の地面に手を置きーーーーーその作戦を実行した。
杏子「籠の高さを低くするのみ!!!!!!!」
ドォン!!!!
次の瞬間、地面が一気に砕け散り、籠の根元を一気に掘り下げていく。
そして、籠の背は先ほどと比べて、大人二人分の高さまで、大幅に低くなった。
トレス「・・・・・なるほど、ルールには反していないな。」
良治「つぅか・・・・力技にも程があるようなきがする」
杏子「気にしちゃ駄目よvさ、さっさと球を投げるv」
446
:
暗闇
:2006/09/01(金) 18:50:29 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
その後、ゲームが進むにつれそれぞれのチームも籠や玉の特性を理解し、各々に対策をとっていた。
=チーム最遊記=
悟空「伸びろ!如意棒!」
悟空が手提げ袋を引っかけた如意棒を籠に目がけて伸ばし、籠の真上に達した瞬間にサッと引き抜くと手提げ袋は籠にまっすぐ落ちる。
しかし、ローターに阻まれ袋はバラバラに破られるが中に詰まっていたたくさんの玉がこぼれ落ち、いくつか弾かれながらも確実に入っていく。
=チーム天上=
太公望「ほれ、打振風!」
太公望が振るった打振鞭から発生した風が玉を空高く吹き飛ばし、順調に籠に入れていく。
太公望「玉や籠を直接操るのが反則ならば、間接的ならば問題はあるまい。玉も触れなければどうということはないしの」
=チームミスリル=
メタルス「ほれほれ」
一方メタルスも反重力を発生させ、玉を浮き上がらせ、籠の上に来た所を反重力を解いて落とすという方法で玉を順調に入れていく。
=チームライトニングファイア=
ライル「まさかこんな大胆な作戦……」
ライルは現在とんでもない状況下に耐えていた。
実は、ライルには緑の玉を体いっぱいに引っ付け、そのまま籠の中に投げ入れたのだ。
しかも、ライル自身にジケルドをかけ磁石となったライルの体には黄色の玉は吸い寄せられる。
しかし、黄色の玉はライルに張り付いている緑の玉によって阻まれるので電流がライルを襲うことはなかった。
鐙矢「ごめんよ、ライル……後で好きな玩具買ってあげるからさ」
447
:
ゲロロ軍曹(別パソ)
:2006/09/05(火) 09:27:27 HOST:host-U105.po-konan.co.jp
司会席に座る林水閣下は、各チームの様子を見ながら「ほぉっ・・」という声を出した・・。
林水「さすがはここまで勝ち残った強者たちだな。予想ではもう少し苦戦するものとふんでいたのだが・・。」
各チームが確実に玉を入れてく光景を見ながらつぶやく林水閣下・・。
ミスター「・・林水会長。そろそろ競技開始から10分経過しますので、参加者の皆様に『注意』をうながそうかと思うのですが・・。」
と、突然試作型超AIのミスターが話しかけてきた。
林水「ふむ、もうそれほど経っていたか・・。まあ、私は別に構わんよ。君の好きなようにしてくれたまえ。」
ミスター「かしこまりました。」
そして林水の許可を得たミスターは、参加チーム全員に向かって『注意』をうながした・・。
ミスター「皆様、ただ今競技開始から10分経過しました。あと5分ほどで仕掛けは『第二段階』へと移行しますので、ご注意ください。」
その言葉を聴いて、参加者チームは思わず「げっ!?」という表情になった・・。
清麿(そ、そうだった!あとちょっとすれば、こんなとんでもない仕掛けが、更にパワーアップするんだった・・!!)
三蔵(ちぃ、冗談じゃねえぞ・・。これ以上うっとうしい仕掛けになったら、それこそ余計玉を入れにくくなる・・。)
太公望(うーむ、やはりここはシンプルにいくべきかのう。つまり・・、)
良治(仕掛けが次の段階とやらになるまでに、できるだけ玉を多く籠に入れまくるっきゃねえ!!)
各チームの考えはまるっきり同じだった。そしてそれを表すかのように、どのチームもより多くの玉を籠に入れようと必死になっていた・・。
林水「・・さて、勝利の女神は一体どのチームを見放すことにするのかな・・?」
眼鏡をかけなおしながら冷静につぶやく、林水閣下であった・・。
448
:
暗闇
:2006/09/15(金) 17:27:54 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
その後、各チームは焦りながらもなんとか玉を籠に入れていく中……遂にその時が来た。
マスター「15分経過……時間です」
マスターの言葉と共に、遂に悪夢の仕掛けが作動を開始した。
=チーム天上=
太公望「さて、ここいらで他と差を付けて締めくくっておかねばの……打振風!」
太公望は今までのものより強い風を巻き起こし多くの玉を籠にめがけて巻き上げた次の瞬間。
太公望「んなっ!?」
なんと、籠が突如カクンと横に折れ曲がり、巻き上げられた玉を避けたのだ。
回避を終えた籠はすぐに元の位置と形に戻る。
マスター「灰色の籠はこれから一定の確立で投げられてくる玉を回避します。ご注意下さい」
=チーム最遊記=
悟空「もういっちょ!伸びろ如意棒!!」
如意棒の先端に下げられた袋がその中に玉をいっぱい抱えて紫の籠に向かって伸びていくしかし……
悟浄「な、なんだありゃ?」
なんと、突然籠の中からローターが姿を現した。おそらくあれが今まで自分たちの投げる玉を阻んでいた物であろう。
そして、その籠から大きく突き出たローターはその翼を大きく伸ばし、次の瞬間なんと空を飛び始めたのだ。
八戒「……おやまぁ…」
悟浄「籠が……」
悟空「空飛んだぁ!?」
マスター「紫の籠はこれから空中を浮遊しつつ会場内を常にゆっくりと移動を始めます。籠を撃ち落としたりするのは反則行為と見なすのでご注意下さい」
449
:
暗闇
:2006/09/16(土) 05:01:14 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
そして、チームライトニングファイアでも……
ライル「何?何?何?」
さっきからいきなり暗くなったり明るくなったりと様子がおかしい……いったい籠の外では何が起こっているのか?
ライルの体勢はうつぶせの状態の為に外の様子をよく知ることが出来ないためその心は不安に駆られていた。
実は、その外では……
ガッシュ「ウヌァアア!」
ガッシュが投げた玉が籠めがけて飛んでいく。力加減もバッチリなようでこれは入るだろうと誰もが思っている中だった、しかし……
ゴン!
清麿「何!?」
何かに当たったような音がしたかと思うと籠に入ってるはずの玉が弾かれるように落ちてきたのだ。
清麿「ミスター!こりゃどういうことだ!?」
ミスター「あなた方の選んだ黄緑の籠は一定の確立で数秒間だけ蓋がされることになります。ご注意下さい」
その頃、チームゲットバッカーズも……
蛮「人をおちょくるのもいい加減にしやがれよ……こんちくしょーが!!」
緑の玉の接着性を利用して玉を幾つもくっつけ、連結させた玉を投げつける蛮。
しかし、それも時間と共に突然一つの光の筋によってなんと撃墜されたのだ。
玉は跡形もなく木っ端微塵にされる。
ビクトリーム「グヌヌヌ……いったいこれはどういうことだ。さっきから投げる玉が次々に……」
ミスター「この虹色の籠の次なる仕掛けは一定の確立で飛んでくる玉を搭載されたレーザー光線で迎撃します。ご注意下さい」
450
:
鳳来
:2006/09/20(水) 09:00:50 HOST:menet70.rcn.ne.jp
=虎殺し=
一方、チーム虎殺しの籠も同じく飛行し、玉が入るのを阻んでいた。
シオン「さて・・・問題は、どのような方法で、飛んでいる籠に玉を入れるかですね。」
デス「地道に球を投げ続ける?」
シオン「駄目ですね。他のチームに先を越されます。」
トレス「籠を銃で撃ち落す。」
シオン「ルール上それも駄目です。その案も却下ですね。」
良治「ジャンプして、籠に接近して、玉を入れる。」
シオン「恐らく無理でしょう。玉の数が多いほど滞空時間が短くなります。玉を地道に入れるのと同じくらいでしょう。」
杏子「要するに、あの空飛ぶ籠に、できるだけ多くの玉を詰めるには、撃ち落さず、そして、玉を操作せずにいれるという無理難題を解決しなければならないわね。」
無茶な難題に思わず頭をひねる一同・・・・とここで、良治があることを思いついた。
良治「待てよ・・・撃ち落さない事が駄目なんだから・・・あの手があったか。」
とここで、良治は天狼を構えると、紅の眼を発動させる。
良治(覚)「撃ち落してはいけない・・・・このルールには大きな穴がある。」
デス「穴じゃと?」
良治「ああ・・・・つまりこういうことだ。無明神風流奥義・・・・玄武!!!」
と次の瞬間、良治は空飛ぶ籠を無数の神風の渦で絡ませて、空中でその動きを封じこめた。
良治(覚醒)「撃ち落してはいけないが・・・・・空中で捕縛してはいけないとは書かれていない。」
アベル「あ、そういえば、そうですね〜確かに、籠は撃ち落しては、いませんよね。」
デス「そういう事じゃな、さあ、玉を入れ続けるぞ!!!」
ここで他のチームとの差を広げるため、チーム虎殺しは一気に引き離しにかかった。
(んで、暗闇さん、後よろしく)
451
:
暗闇
:2006/09/20(水) 20:38:45 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
チーム虎殺しが一気に点数を稼ぎ始めた様子を見て、他のチームも気合いを入れ直して競技に挑む。
パワーアップする仕掛けに苦戦しつつも、地道に玉を入れ続けていく。
そんな中ある2つのチームが悲劇に襲われることになった。
=チームゲットバッカーズ=
蛮「やべえな、他と比べてこっちは苦戦気味だぜ」
先程から籠の攻撃により玉が撃ち落とされ続け、なかなか点数を稼げない蛮たちは焦りの色を顔に浮かべていた。
卑弥呼「このままじゃ私たちは確実に落とされるわよ。何か対策を立てないと……」
形而「そうだね……でも籠の攻撃を封じるような真似はダメだと言っていたしね」
チームが玉を投げながら対策を立てる中……
ビクトリーム「ぐぬぬぬ……この華麗なるVを頂くビクトリーム様がこんな所でいつまでも足止めをくっているワケにはいかんぞ……む?」
ビクトリームの足許に何か光る玉が……それは高得点の銀の玉だ。
ビクトリーム「おお、これは美しい輝きを誇っている……得点も高いに違いない」
ビクトリームは銀の玉を手に取り、そして…
ビクトリーム「我が勝利の糧と慣れい!ブルァアアア!!」
投げた。
銀の玉は光を反射させながら籠めがけて高く飛ぶ……しかし、そこで籠から放たれたレーザーが銀の玉に命中した
次の瞬間、眩い閃光によりチームゲットバッカーズの姿が見えなくなった。
観客や他のチームが何事かとざわめく中……光が晴れていく。
すると、そこには倒れ伏しているチームゲットバッカーズ面々が
ミスター「銀の玉には軍が使用している通常の閃光・音響手榴弾の数百倍の威力を持つ特殊弾となっています。命にはかろうじて別状無いですが超人クラスの者でさえまともに食らえば御覧のように気絶を免れません。ご注意を……」
452
:
暗闇
:2006/09/23(土) 04:28:47 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
=チーム最遊記=
三蔵「ちっ……高得点になればなるほど洒落にならない仕掛けがされてやがる」
悟浄「まったくこの玉入れや先の鬼ごっこやレースとか……こんなおっかねえ運動会は聞いたことねえぜ」
2人が愚痴りつつも、懸命に上空を逃げる紫の籠に玉を投げ入れる。
八戒「いけませんね。こうも空中を飛び回られてはほとんど玉を入れることは出来ません……この調子では引き離されますよ」
紅孩児「しかし、籠を壊さずに動きを封じるような器用な芸当は俺達は持たないぞ。リスクは少し高くなるが得点の高い玉を投げ続けるほうがいいかもしれん」
悟空「そうなると……ん?」
コツンと足許に何か当たった悟空は下を向くとそこには……
=チームライトニングファイア=
清麿「まずいな……流石に籠に蓋をされながらじゃ玉はまともに入らないぞ」
鐙矢「でも、籠の蓋を壊すのは反則だって釘を刺されてるし……やっぱり得点の低い球ばかりじゃなく得点の高い玉も投げるしかないかな……リスクが高いけど」
清麿「それしかないか……」
ガッシュ「清麿」
清麿「どうした?ガッシュ」
ガッシュ「あれを……」
ガッシュの人差し指示すその先にあったのは……
悟空&清麿「金の玉?」
453
:
暗闇
:2006/09/25(月) 02:30:34 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
金色の玉……それはこの玉入れの玉の中で最高得点の玉である。入れることに成功すれば逆転も可能だ。
しかし、この玉にどんな仕掛けが施されているのか全くわからない。
他のチームに比べ苦戦しているチーム最遊記とチームライトニングファイアは頭を抱えた。
=チーム最遊記=
悟浄「どうすんだ?おそらくこの玉の仕掛けは今までと比べもんにゃなんねえぞ」
八戒「しかし、このままでは……気絶してしまっているゲットバッカーズの皆さんはともかく他のチームからはおそらく少し差が開いてますからね」
紅孩児「リスクが高すぎる策はなるべく避けるべきだが……」
=チームライトニングファイア=
鐙矢「金色の玉か……」
清麿「得点は最高……入れればかなり有利だが、仕掛けは分からない」
鐙矢「下手な賭けに出て自滅しかねないから僕としては避けるべきだと思うけど……」
清麿「そうだな……でも、あの籠にいちいち蓋で点数妨害されてる俺達は他と比べて不利……賭に出るべきか」
両チームの話し合あっているなか既に事は進行していた。
悟空「これを入れれば、一発逆転なんだろ。だったら、やってやろうじゃん!」
ガッシュ「私も最後まで頑張りたいのだ。こんな所で負けたくないのだ」
両チームが振り返った先にはなんと金色の玉を既に手にした各々のチームメイトの姿が……
悟浄「おい、お前なんともねえ……」
悟空「いっくぜぇぇ!!」
清麿「おい、ガッシュまだ心のじゅ……」
ガッシュ「ウヌラアアアア!!」
2人の投げた玉が籠に目がけて投げられた。
454
:
暗闇
:2006/09/26(火) 02:21:02 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
それぞれの金色の玉は太陽の光を反射させ輝きながら、籠に目がけて飛ぶ。
そして、ガッシュの投げた玉は残念なことに突如噴いた強風により、方向がずれてしまった。
一方、悟空の投げた玉はそのまま順調に籠を目がけて飛ぶ。
誰もが決まったかと思った次の瞬間。
ガッシュの投げた玉が突然方向転換。まるで何かに当たって跳ね返ったかのように……
一方、悟空の投げた玉は紫の籠が途中で方向転換し、別の方角へと行ってしまい。玉は外れてそのまま地に落ちる。
そして、ガッシュの投げた金色の玉は見事、黄緑の箱に入った。
=チームライトニングファイア=
清麿「おお!」
ガッシュ「やったのだ〜〜!」
ティオ「入った……」
キャンチョメ「すごいじゃないかガッシュ!」
鐙矢「これで高得点獲得だ!でも、なんで玉が急に方向転換を?」
=チーム最遊記=
悟空「ちっくしょ!間違いなく入ったと思ったのに!!」
三蔵「この馬鹿猿が……自分が何をしたのかわかってんのか!?」
悟浄「全くだ!普段から馬鹿なとこもあると思ってたがここまで酷いもんだったとはな」
悟空「なんだよ、いったいどうしたんだ。俺も触って確かめたけどよ、なんとも無かったぞ」
紅孩児「何?」
八戒「どういうことなんでしょ?金色の玉にはいったい何が……」
ミスター「ご説明致します」
三蔵「なんだよ?」
ミスター「金色の玉は他の玉と違い籠に入れるのに失敗した場合に仕掛けが起動するように設定してありまして……その仕掛けは」
ミスターの言葉が合図を示すかのように玉が一斉に光だした。
悟浄「な、何が起こんだ?」
ミスター「実は全ての玉には起爆装置が仕込まれてありまして……銀の玉以外には密かに特殊火薬がかなり凝縮されおり、投げられた金色の玉の入らなかった場合、現在あなた方の足許にある玉は」
カッ!
チームゲットバッカーズの比ではない閃光にその場一帯が飲み込まれ、何も見えなくなってしまう。
それと共に、観客席にも鼓膜に響くほどの大爆音のような音が届き、皆がたまらず耳を塞ぐ。
やがて、光も音も消え……視界と聴覚も正常に戻ってくる。
そこには、言葉に出来ないほどの無惨な姿で全滅しているチーム最遊記の面々がいた。
ミスター「林水会長、一応ルールに従い彼らの補充しておきますが……」
林水「いや、もうそろそろこの競技も終わる、彼らは保健室に運んでおいてくれよう手配しておいてくれたまえ」
455
:
暗闇
:2006/09/26(火) 18:18:09 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
それから、十数分が経ち競技もいよいよ遂に玉入終了の秒読みが開始される。
ミスター「10…9…8…」
カウントに焦っているのか、出来うる限り玉を入れようと死にものぐるいで投げ続ける各チーム……
そして……
ミスター「3…2…1……終了です」
ミスターの合図と共に笛の音が鳴り響き、玉の嵐はそこで止む。
ミスター「では……今から結果発表を致します。まず4位……チーム天上、575点!」
太公望「あの籠の仕掛けがいきなり逃げたりするようにならねばもっと入れられたんじゃが……」
光「まったくだぜ、まあ蛮たちや悟空たちと比べたらマシな結果だけどよ」
担架で運ばれていくチームゲットバッカーズと最遊記の面々を痛々しそうに見つめる光。
ミスター「続いて第3位……チームミスリル、680点!」
陽介「今回は京介の力がなかったら最下位になるとこだったな」
宗介「同意だ。重力で玉を軽くして一気に持って跳躍して投げ入れる。単純な方法だが、あの虹色の籠のレーザーは玉を持っている限りは発射されない仕組みだったからな」
京介「ほんとはもっとたくさん入ったんだが、レーザーはともかく時々張られるバリアに1度跳ね飛ばされちまったせいで思わぬタイムロスしたからな」
ミスター「続いて、第2位……チーム虎殺し、710点!」
良治「こっちは籠はなんとかしたが、玉の仕掛けで手こずったからな」
杏子「そうね……あの引っ付く玉には参ったわ」
シオン「玉の仕掛けに対する手だてが他と比べて私たちは掛けてましたからね……仕方ないでしょう」
アベル「そうです、今は無事通過したことに主に感謝しましょう」
ミスター「そして、第1位……チームライトニングファイア、900点!」
鐙矢「大丈夫かい、ライル」
ライル「まあ、なんとか……」
ようやく籠から出して貰ったライルは少しふらつきながらもホッとしている。
上からのしかかる玉は結構重たかったらしく息苦しかったらしい。
清麿「どうにか1位で通過できたか……そういえば、こっから先は個人戦だったよな」
鐙矢「そういえば……となると、こっからは僕達もバラバラか……」
清麿「それに、俺達はここで降りたほうがいい……俺達は個人じゃ一般人とさして変わらないからおそらく次の競技の通過は無理だ」
鐙矢「残念だけど、仕方ないや……」
その後、清麿と鐙矢、すずめの3人は次の競技はリタイヤすることをミスターに伝え観客席に向かうのだった。
456
:
暗闇
:2006/09/26(火) 18:51:14 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
それから、数十分……
第4競技、障害物競走に向けて準備を進める4チーム。
しかし、この第4競技からは個人戦となる為今までのチームメイトも敵同士になる。
それ故に、複雑な感情を抱いているものも居ればようしゃなく叩き潰そうと虎視眈々と策を練る者もいる。
ミスター「それでは、皆さん……ここからはチームメイトだった仲間も敵となり、それぞれ一人で優勝を目指して貰うことになります。
障害物競走はその名の通り、障害物を潜り抜けゴールを目指して下さい……ただし、障害物ごとに決められたルールに従い通過して頂きます。
通過できる順位は8位までですそれではスタートします、位置について下さい」
ミスターに促され、参加者たちは皆スタートラインに付く。
ミスター「それでは……レディ……GO!!」
457
:
暗闇
:2006/09/27(水) 23:42:19 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
一斉にスタートした各選手達。
一応この障害物競走では走行妨害行為を禁止されている為、今のところは全員が大人しく走っていた。
コースはこのモチノキ町を半周。ただし、幾つもの障害物によってその行く手を阻むという。
今までの競技からいって障害物はろくでもないものであることは誰もが予想している為、最初は無理な競争はせずペースを落として走っていた。
やがて、最初の障害物らしきものが見えてきた。
が、そこに立っている男に皆が目を剥いた。
良治「……おい、何でてめえがこんなとこにいんだ?」
ルシフェル「……仕事だ」
なんと、其処にはこの間自分たちの行く手に立ちはだかってきた十二神将の一人……ルシフェルの姿があった。
458
:
鳳来
:2006/10/01(日) 21:29:22 HOST:menet70.rcn.ne.jp
ルシフェル「早速だが、第一チェック・ポイントでは・・・・・」
一同「「「・・・・・・」」」
ルシフェルの重々しい口調に緊張が走る一同ーーーよもや、ルシフェルとのバトルか?
一同が各々武器を構えると同時に、ルシフェルが障害物内容を伝える。
ルシフェル「女は男装、男は女装し、これ以降その姿のままで、レースを続行してもらう。」
・・・・・・・・はい?
陽介「おい、今なんて言ったんだ・・・・?」
ルシフェル「・・・だから、女は男装、男は女装してもらうと言ったんだ。」
一同「「「「えぇーーーーーー!!!!」」」」
予想外の展開に混乱の極みに達する一同・・・・・全国ネットで、自分達のコスプレが放送されるのだから無理も無い。
しかも、男どもは、女装ときたーーーー当然、拒否するものも出てくる。
アベル「あのぉ・・・・できれば、女装は無しの方向で・・・」
ルシフェル「その場合、リタイヤもしくは、担当者との戦闘に勝つしかないぞ。」
京介「ろくでもない選択肢だな、おい。」
ルシフェル「ちなみに、お前らがそうこうしている内に、他の連中はすでに先に進んでいるぞ。」
見れば、かなめ(某ドイツ軍服)や杏子(タキシード)など女性陣やガッシュやティオのような子供陣、そして、忍者だからか女装になれたシオン(クノイチ)はすでに先に進んでいる。
ルシフェル「さあ、どうする?リタイヤするか、俺と戦うか、すなおに女装するか・・・・」
良治「・・・・・ふっ、決まってるだろ。」
はたして、男性陣一同の出した答えは・・・・・・・
良治(着物美人)「待てぇーーー!!!デスーーー!!!」
アベル(巫女服)「うぅ・・・・カテリーナさんやエステラさんに見られないのが幸いです・・・(泣」
・・・・彼らは、屈辱に耐え、苦難の道を進むのだった。
駆け出す姿は、滑稽で。
その化粧は、道化をかもし出す。
すでに、恥は捨てている。
けっして美しくない。
だが・・・
その姿を、周囲の奇異の目を耐え、走り続ける彼らの姿を・・・・誰が嘲ることができようか。
459
:
ゲロロ軍曹(別パソ)
:2006/10/04(水) 09:34:56 HOST:150.55.133.214[pc3f037.std.ous.ac.jp]
ちなみに・・・
宗介(むう・・、やはりこの服装では走りにくい・・。このままではまずいかもしれんな・・。)
宗介は相変わらずのむっつり顔で、黙々と先頭集団に追いつこうと走っていた。だが、そんな彼の服装はというと・・・、
宗介(・・しかし、何なのだこの『ゴスロリ』という服装は??こんなものを本当に着る奴がいるのだろうか・・?・・今度千鳥に聞いてみるとしよう。)
そう、あろうことか、黒色でフリフリスカート付の、『ゴスロリファッション』だったのだ・・(汗)。
=観客席=
クルツ「だぁ〜っはっはっはっは!!ま、まじいてぇ、腹がよじれるぜありゃあ!!(笑)」
マオ「い、いい加減にしな、クルツ。い、いつまでもへらへら馬鹿笑いしてんじゃ・・(プルプル)」
デュオ「いや、あれを見て『我慢しろ』つー方が酷じゃねーのか?・・つーか、あんたもいい加減笑うの我慢するのやめたらどーだ?(苦笑)」
マオ「い、いや、けどさあ・・(汗)。」
その時、中継で映し出されるゴスロリファッションな宗介を見ていて、マオはふと思ったことがある・・。それは、自分たちの上官であり、下士官である宗介に恋心を抱いてる『テレサ・テスタロッサ』こと、テッサについてだ・・。
マオ(・・テッサがあんな格好の宗介を見たら・・、間違いなく即倒かしらねぇ・・・。(大汗))
・・その予想は、ズヴァリと当たってしまってたりする・・(汗)。
=メリダ島・テッサの部屋=
テッサ「さ・・、相良、さん・・・、はうぅ・・・・(ばたん!!)」
仕事をすばやく片付けて、休憩がてらにTVでこの運動会を見ていたテッサ。だがそんな時に不運にもこの宗介のあられもない(?)姿を目撃。あまりの衝撃的映像に気絶してしまった・・(汗)。
460
:
鳳来
:2006/10/06(金) 00:04:27 HOST:menet70.rcn.ne.jp
そして、超趣味に走った障害物競走という名の罰ゲームを一同は超えていく。
青汁をジョッキ一杯飲んだ・・・・恥ずかしいポーズをやらされた・・・
だが、それでも、彼らは歩みを止めない・・・傷つき倒れた友の為に!!!
しかし、更なる試練が待ちうけようとは、このとき誰が知ろうか・・・
=第五チェックポイント=
ムウ「おやおや、ずいぶんやつれてますね〜v大丈夫ですか?」
人の不幸は蜜の味なのか満面の笑みで出迎えるムウ。
それに比例して、一同のやる気も上昇していく。
良治「さぁ・・・さっさと次のお題を言えよ・・・」
光「今の俺たちに守るものなんて無いからな・・・・」
ちなみに、この時点で、女性陣と子供陣は一歩リードしている。
ムウ「ふふふ・・・良い顔ですね。では、お題を発表しましょう!!!」
満面の笑みで御代の書いてあるパネルを見せるムウ・・パネルには・・・
<巫女みこナースをステージの上で振り付け付きで熱唱したら進んでOK >
巫女みこナース:一時期、洗脳ソングとして流行ったエロゲーの主題歌である。男が歌うには勇気がいる。
男性陣一同「「「「・・・・・・ちょっとまてやーーーーーー!!!!」」」」
全員が勢い良くつっこんだ(汗。
無理も無い・・・・女装したまま、この曲の歌詞をステージの上で歌うのは、正直きつい。
間違いなく、変態と恥さらしの二文字を背負わなければならない・・・
ムウ「おやおや、歌詞が分からないのですか?一応、歌詞カードを用意しましたよvさあ、歌いますか?」
1.歌う
2.リタイヤ
3.闘って進む
あなたなら、どれを選ぶ?(ぉ
461
:
鳳来
:2006/10/09(月) 23:28:22 HOST:menet70.rcn.ne.jp
<言いだしっぺの私は①>
良治<着物美人>(どうする・・・どうする・・俺。ここで選択を誤ったら取り返しがつかねぇ。)
亮二<ナース服>(つうか、この姿でこの歌詞はきついだろーーー!!!)
アベル<巫女服>(戦えば、前との距離が開きます・・・が、これは、ちょっと・・・(汗)
トレス<チャイナ服>(・・・・・・・)
この罰ゲーム同然の試練に一同は頭を抱えた。
もし、歌えば、恥曝しと変態の称号は免れない・・・だが、これ以上差をつけられるわけにも逝かない。
苦悩する一同に、一人の漢が歩みだした。
トレス「肯定。この課題をクリアーすればいいのだな?」
アベル「と、トレスさん!!な、何を言い出すのですか!?」
トレス「現状を考えた場合、この課題をクリアーする方が、はるかに合理的だ。」
良治「だが、一生恥曝しの称号は免れないぜ!!それでも・・・・」
トレス「否定。俺は機械だ。恥など関係ない。」
ムウ「どうやら、トレスさんは歌うようですが、他の方はどうしますか?」
顔を見合わせる良治、亮二、アベルの三人だったが、意を決して結論を得た。
亮二「おれも、歌わせてもらうぜ。ま、リタイヤなんて御免だしな。」
良治「どうせ、会場にいる連中だけだし。ま、別に良いぜ。」
アベル「それに、トレスさんだけ、恥ずかしいことはさせませんよ。」
ムウ「・・・決まりましたね。では、ステージに上がってください。」
担当者のムウの案内で、ステージに上がる4人・・・・それは死地に赴く侍を思わせた。
だが、彼らは知らなかった・・・この障害物競走が世界ネットで流されているということに(滝汗。
462
:
鳳来
:2006/10/09(月) 23:50:14 HOST:menet70.rcn.ne.jp
=観戦会場=
先にゴールにたどり着くのは誰かと待ち受ける観客たち・・・・
と突如、特設モニターに映像が映り、一同の目に飛び込んできたのは・・・
良治「皆さーん、元気ですかー!!」
亮二「それでは早速、いってみよ〜!!」
トレス「ハイ!」
アベル「1・2・3・ナース!!!」
似合わない女装をしあまつさえ、超がつくほど裏声で、アノ電波ソングを歌うチーム虎殺しの男勢だった。
=とある教会=
亮二「食欲不振〜♪」
良治「睡眠不足〜♪」
トレス「動悸に眩暈に神経衰弱〜♪」
アベル「ドキドキ 止まらない〜♪」
良治「頭痛〜♪」
アベル「生理痛〜♪」
トレス「情緒不安定〜♪」
亮二「悲しくないのに涙が出ちゃう〜♪」
アベル「ズキズキ 恋わずらい〜♪多分…(中略」
ケイト「ア、アベルさん・・・・・(汗」
カテリーナ「・・・・・・(呆然」
とある教会では、極東の地で任務を遂行しているはずの部下が女装して、妙な歌を歌っていることに・・
思わず、飲みかけの紅茶を噴出し、鼻血を垂れ流す令嬢が一人・・・
同じく別の部署では・・・・
B・ペテロ「あんのぉ教会の恥曝しがぁーーーー!!!!」
ライバル関係にある派遣執行員のこの行動に怒りをあらわにする神父が一人。
良治「愛してください〜♪」
亮二「十年 百年 一億光年!!」
トレス「好きだよ。……大好き!」
アベル「巫女みこナース!」
463
:
鳳来
:2006/10/10(火) 23:14:29 HOST:menet70.rcn.ne.jp
=ステージ=
世界中に自分達の一部始終が流されてるとも知らずに、さらに盛り上がる4人組・・・
人間開き直ると、後先考えずに行動するものである。
良治「まだまだいくよぉ〜〜〜!!」
良治は天狼を左手に持ち、右手にマイクを持ち、ウィンクをしつつ乱舞する。
亮二「巫女みこナース! 巫女みこナース!」
アベル「生麦 生米 巫女みこナース!!」
もう勢いに任せて、アベルと亮二も歌いながら、踊り狂う。
トレス「巫女みこナース! 巫女みこナース!」
良治「蛙ピョコピョコ 巫女みこナース!!」
アベル「巫女みこナース! 巫女みこナース!」
亮二「セクシャルバイオレット 巫女みこナース!!」
セクシャルな雰囲気を醸し出したいのかスカートから除く生足をちらりと見せる亮二。
良治「巫女みこナース! 巫女みこナース!」
トレス「ソウルトレイン 巫女みこナース!!」
恥も外聞もない機械だから、たんたんと歌うトレス。
良治「巫女みこナース! 巫女みこナース!」
アベル「姉三六角 巫女みこナース!!」
クルースニクを発動させ、大鎌とマイクを組み合わせ、歌い踊るアベル。
アベル「巫女みこナース! 巫女みこナース!」
亮二「立直一発 巫女みこナース!!」
トレス「巫女みこナース! 巫女みこナース!」
アベル「巫女みこナース! 巫女みこナース!」
亮二「巫女みこナース! 巫女みこナース!」
良治「巫女みこナース! 巫女みこナース!」
良治「最後にもいっちょー、ハイ!」
アベル・トレス・良治・良治「「「「巫女みこナース!」」」」
最後は、彼らの一番かっこいいと思う決めーポーズを決めた。
アベル・亮二・良治の顔は何かを成し遂げた漢の顔だったことを記名しておく。
464
:
飛燕
:2006/10/13(金) 23:04:50 HOST:proxy.e-catv.ne.jp[10.0.80.203]
良治らが冷たい眼差しで見られている間、他の面々は・・・。
光「・・っざっけんなぁ!そんなのするくれぇなら失か・・」
却下。嫌だ。そんなのしたくない。のブーイングをしているのは、チャイナドレスの上に腰まで無い短めのコートを羽織った日系中国人の女性・・・いや、女装した日本人だった。
ちなみに、ドレス着用の際には脛毛を剃れとのお達しがあったので渋々剃ったので、少なくとも中性的といえる。
そして、自ら失格と言い切る寸でのところで、遮る声が上がった。
ロイ「したら、賞金がもらえないですが?・・」
横から声をかけたのは、修道服姿の居候代表のロイだった。
光「うぐぅ・・」
言われ、困っている大家族家主の横をすっと何かが通り抜けた。
見ると、メイド服姿の男がムウに話しかけていた。
尚也「すんません・・振り付けがわかんないんですけど・・」
ヘストンワールドからやってきてもおかしくない、ラブレス家のメイド婦長姿が可笑しいぐらいに良く似合う尚也は、恐縮そうにムウに尋ねていた。
ムウ「ああ、そうでしたね。分からない方々も居たんでしたよね・・・では、此方で練習を・・」
宗助達の別の意味で困り果てた一同の姿を見て、ムウは頷いた。
それくらいのサービスぐらいはやってあげるべきだからだ。
光「待てやぁっ!お前ら、プライドをそんなあっさりと捨てていいの!?」
返す言葉は即答。
尚也「下らんプライドが腹の足しになってくれるか?食費や炊事費、洗濯費が貰えるのか?無いだろ。んなもん、狗にでも喰わせてろ。勝たなきゃ、明日の食い扶ちも稼げるかどうかも怪しいんだから」
俺もそうだけど最近、収入が入っても足りないぐらいなんだから、とも付け加えた。
言われ、反論できない自分が居る事に気付かされた光はぐぅの音も出なかった。
毎度毎度、家計簿の真っ赤なページを見るたびに鬱になってしまう現実が脳裏を掠めた。
光「・・・・・・・・・」
尚也「うだうだ考えてる暇なんて無いだろ?稼ぎが悪いんだから・・」
伊達眼鏡の奥の瞳が硝子のように冷ややかな彩(いろ)に輝いた。
ギロリと光を睨む反面、自虐を含んだ色であった。
光「う゛っ・・」
衣装の一部なのかはともかく、トランク・・・否。
機関銃がセットされた暗器を引っ提げ、尚也は光に向き直った。
尚也「阿呆面下げていても生活費が入るわけでもなし・・あ、阿呆面じゃなくって馬鹿面か・・」
光「・・っ!・・言うじゃねぇか・・おい・・」
煽り文句にこれまた単調に反応した光をさらりと無視し、ムウに謝罪しながら尚也はせかした。
尚也「・・すみません、遅くなりまして。直ぐにでも・・」
ムウ「分かりました・・では此方へ・・」
光「なっ。シカトかよ!?」
宗助らと共に舞台裏に移動する尚也らの後を慌てて、光は付いていった。
=ステージ=
尚也「皆さぁん、元気ですかぁw」
ロイ「そ、それでは早速、いってみよぉ!」
光「ハイ!」
宗助「・・うむ。1・2・3・ナースっ!!」
≪以下省略≫
光「巫女みこナース! 巫女みこナース!」
ロイ「立直一発 巫女みこナース!!」
やけにハイテンションの一同。
やはり、既にやり遂げてみせた漢達の姿を見たせいか、ノリもよく既に妙な統率がとれていたりする。
光&尚也「「巫女みこナース! 巫女みこナース!」」
光が両手を組み、尚也の前に突き出すと、尚也はそれを足場にして宙返り。
回転しながら佇まいを直しつつ、静かに着地。
光と手を叩き合わせると、バック転の連続。
宗助&ロイ「「巫女みこナース! 巫女みこナース!」」
合いの手か否か、趣向を凝らしたのか、ムウがステージ横から幾枚かのクレーを放り投げた。
すかさず、2人は行動に出た。
銃舞と斬舞という名の華がステージに咲いた。
秀麗なる鋭き剣閃と、豪快なる銃哮がバックミュージックに咲き誇った。
光「っしゃ!皆の衆・・最後にもういっちょぉ〜、ハイっ!」
一同「「「「巫女みこナース!」」」」
一同は、自らが一番かっこいいと思う決めポーズを決めた。
そして、彼もまたそれを行なった。
尚也「では、皆様・・・ごきげんよう・・」
両手で”スカートの裾”を持ち上げ、彼は一礼をした。
465
:
飛燕
:2006/10/13(金) 23:09:35 HOST:proxy.e-catv.ne.jp[10.0.80.203]
その場のノリでやったのであろう。
流麗な動きのそれは、とても美しく、様になり、黄色い歓声と一部の男性陣の歓声が上がるほどだった。
そこまでは良かった。
が、上品な”一礼”そのものが不味かった。
―――・・カランっ―――
尚也「ん?・・」
何かプラスチックと金属を一緒にした部品のようなものが落ちる音がした。
それも、ある程度の質量を保持している重量音が一つ。
直後―――。
―――カラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラン・・―――
スカートの中から大量の何かが落ちてきた。
466
:
飛燕
:2006/10/13(金) 23:10:05 HOST:proxy.e-catv.ne.jp[10.0.80.203]
光「げっ!?」
「・・・ほわっ、とぉ?・・」
「な、何だろう・・酷く激しくリアルに生々しく手榴弾に見えるのは気のせいかな・・」
「いや、気のせいじゃないな」
「ノンノン。きっと集団幻覚を見ているに決まって・・」
「ふむ。これは、マークⅡ手榴弾だな。第2次世界大戦中に様々なタイプの手榴弾を採用していが、主に使用されたのはマークⅡ手榴弾であったな。卵型のマークⅡは鋳鉄製で、外側には刻みが付けられていて、爆発した際に多くの破片が飛散するようになっている。指定火薬はTNT。マークⅡの場合、信管が作動するまでの時間はおおよそ、4〜4.8秒。殺傷半径は5〜10ヤードだが、飛散する破片には最大で50ヤード離れた場所にいる人を殺傷する能力があるな。投擲距離は35〜40ヤードといったところで、爆発するまで投擲者は頭を低くしていなければ直撃に晒される事がしばしばあったらしい。他にはヨーロッパでアメリカ兵に支給された手榴弾としては、発煙手榴弾と燐手榴弾の2つが一般的でだな・・」
「おお、流石は宗助。詳しいなぁw」
「うん。気のせいかな。んな事、言ってる場合じゃないと思うのは・・」
「にしても・・・・あんなフリルスカートの中に床一面に転がる量の手榴弾が出てくるとは凄いなぁ・・」
各々、他人事のように好き勝手にコメントしてるがあくまで現実逃避しているだけだったりする。
尚也「・・あれ?」
信管が抜け落ちた大量の手榴弾が目に入った瞬間、ステージに居た一同の表情はおおよそが凍りついた。
ムウ「ああ、これはうっかりしてました・・確か藤堂氏が選んだ衣装は、ロベ○タ女史の衣装でしたから、細々な設定もきちんと原作通りに・・」
朗らかに笑いながら、ムウは謝罪をしたが今更、爆弾が”不発”にでもなるわけでもない。
それに対して、頭抱えてパニくった巻き込まれた人間一号さんは大絶叫した。
一同「「「「するなぁああああああああ!!」」」」
―――ドンっ!!―――
大量の爆薬と、大量の鉄片を一緒に、見事に木っ端微塵にステージが吹き飛んだのと、一同の絶叫が重なったのは言うまでもなかった。
尚也「・・・・いやぁ・・・でも、さ。あれだよな。たかが手榴弾くらいで良かった良かった・・」
無傷、しかも衣服が焼けたでもなしの全くの新調されたままの服を着ているかのように綺麗でありながら、爆煙を纏って空を飛ぶという芸当をやってのけているメイドは、腕組みし、あぐらをかきながら頷いた。
光「・・たかが?いやいや、ふっつぅの人間は死ぬからよ・・・てか、俺も何で・・生きてるのかねぇ・・」
乾いた笑いを浮かべながらツッコミを入れると、また素直に宙を舞う事にした。
「やっぱ・・・衣装を着てるせいか、成りきってるんのかねぇ・・」
「衣装の元ネタのターミネーター女?・・いや、あれは地だろ?」
なんて、ぼそぼそ会話が現在進行形で爆風と共に飛び交ったりもしているが、かなり簡略。
ちなみに、先に踊り終えた良治らの鼻先に爆風と共に落下し、巻き込み、巻き込まれた一同は目を回して倒れたそうな。
467
:
鳳来
:2006/10/26(木) 20:11:53 HOST:menet70.rcn.ne.jp
んで・・・・
ムウ「はい、この恥さらしな皆さん、とっと通過してもいいですよ〜v」
良治(このぉ野郎・・・・・やらせておいてこの態度かよ・・・)
光(でも、ある意味事実だから、言い返せない。)
アベル(これも、賞金のための主が与えた苦難です・・・耐えましょう。)
なんとか、立ち直った一同はすぐさま、次のチェックポイントを目指して、走り出すそうとしたとき・・・。
ムウ「でも、これから大変ですね〜v」
光「ああ・・・少なくとも、しばらく、町内は出歩けないな・・・」
忌々しげにムウを見て、言い返す光に、ムウが一言。
ムウ「何を言ってるのですか?あれ、全世界に流しましたよ?」
一同「「「・・・・・・・え?!」」」
まさかの一言に思わず、すっとんきょんな声を上げる一同・・・・今、何かとんでもない言葉がでたような・・・
光「あ・・ん、だ・・と・・・」
尚也「ああ、参ったなぁ・・・これじゃあまるで俺が爆弾魔みたいじゃないかぁ・・困ったな。明日からスーパーとかで買物してたら、近所の皆様から批判の声が・・(ぇ」
良治「ちがうだろ?!そういうことじゃないだろ!!!」
尚也「・・ああ、そうかぁ・・そうなると、怒られるどころじゃすまないよなぁ・・」
光「いや、だからぁ!世間の目!世間の目を気にしろっつぅのぉおおお!」
ムウ「尚也さん・・・・・中々面白い点に気付きましたねv」
光「おぃいいいい!ツッコムとこ違うから!世界放送だから!」
とここで、設置されたモニターの映像が変わり、宗介とアベルに通信が掛かってきた。
マデューカス『軍曹!!』
カテリーナ『アベル・・・・任務をほったらかして、元気そうね。」
どうやら、別々の場所から衛星中継しているようだ。
宗介「ちゅ、中佐殿!!何か、御用でしょうか・・・(敬礼」
アベル「か、カテリーナさん!!ど、どうしたんですか、いきなり?(滝汗」
あせる二人を尻目にモニターに映る二人の顔は微笑を浮かべていた・・・ただし、それは、殺す笑みという微笑みだった。
マデューカス『・・・・先ほどの映像見せてもらったよ。私を含めて基地の全員が見ていたよ。』
宗介「・・・・・・(滝汗」
カテリーナ『今、こっちは、あなたのことで、大賑わいよ、アベル(微笑み』
アベル「あ、あの、それは・・・・・」
お互い苦手とする上司に、無表情に滝汗を浮かべる宗介と必死に言い訳を考えるアベル・・・・その姿は無様なことこの上ない。
マデューカス『大佐も非常にショックを受けておられた。否、精神崩壊の一歩手前だったと言うべきか。・・・今回の件はこちらに戻ってきてから、じっくりと話し合おう。』
宗介「・・・・・了解(滝汗+青ざめ」
カテリーナ『しばらく、日本で滞在していなさい。そうね・・・4,5年すれば、うわさも消えるでしょう。出張費はそっちで稼いでもらうわ。』
アベル「そ、それって、俗に言う島流しじゃ・・・っていうか、今、私お金の持ち合わせが・・・・!!」
とここで、無常にも弁明の間も無く、向こう側から一方的に通信モニターが切られた。
宗介「・・・・・・まずいな。(汗すら出ない」
アベル「ああ、主よ。髪の与えたもうた試練とはいえ、これはないですよーーーーー!!!(泣き」
468
:
鳳来
:2006/10/26(木) 20:28:33 HOST:menet70.rcn.ne.jp
流す汗も出し尽くして黙り込む宗介と天を仰ぎ嘆くアベル・・・その姿はその場にいるものに哀れみの眼を向けさせた。
ムウ「まあ、それは、ともかく、さっさと次に進んでください。」
一方・・・・
=第6チェックポイント=
信長「ふはははは!!!どうした!!!早く、言わねば、通れぬぞ!!!」
ガッシュ「うぬぅ・・・・」
デス「ちぃ・・・なんという奴じゃ。」
杏子「参ったわね・・・・」
仁王立ちする信長と立ち往生する先行組み・・・・ちなみに、御題はーーーー
信長「さあ、貴様らが隠している秘密を大声で、皆に発表しろ!!!ためらい無く!!」
デス「言えるか、たわけーーーー!!!!」
ガッシュ「う。うぬぅ・・・・」
杏子「言っても良いけど、18禁内容だから・・・・(汗」
さすがにこの御題は女性陣や子供陣には、少々厳しい・・・・おかげで、前に進めない。
とここで、後からやってきた男性陣がやってきた・・・・何やら、どす黒いオーラが漂っている。
信長「ふっ・・・来たか。さあ、ここでは、貴様らの恥ずかしい秘密を大声で・・・・」
男性陣一同「「「・・・・・・るかよ。」」」
信長「む?何か言ったか?聞こえんぞ。」
男性陣一同「「「んなこと知ったことかーーーーー!!!!!(血の涙+完全武装」」」
信長「ぬぉ!!ちょ、待てぇーーーー!!!!
大惨劇
次の瞬間、カメラが横倒しになり、骨ごと肉を切る音、何かが爆発する音や信長の叫び声と時たま、飛び跳ねる赤い液体が見えている。
その隙に、女性陣らと子供組、尚也やトレスのような一部の男性陣が通過していくが、惨劇は収まらない。
469
:
暗闇
:2006/10/29(日) 16:48:52 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
惨劇の第6チェックポイントをひっそりと潜り抜けた女性陣と子供陣、一部の男性陣は遂に最後のチェックポイントに到達していた。
=最終チェックポイント=
ミスター「皆さん、最終チェックポイントにようこそ」
尚也「? 最終チェックポイントの担当って……お前か?」
ミスター「ええ、そうですが、何か?」
かなめ「あんた、身体がないでしょ? もし障害物を拒否する人にはどうするつもり?」
ミスター「それは後程、該当者が出た場合に説明します。まずは皆さんに最後の障害について説明致します。
この最終障害は性別によって受けて2通りあるので、まずは男性の方々には……」
男性陣が息を飲んで、次の言葉を待つ……そして発せられた言葉に絶句した。
ミスター「これからのこの超強力下剤を飲んで頂き、しかも注射器で特殊興奮剤を直接身体に投与、しかもゴール100m手前になるまでの間は決して外れることのない足枷で二人三脚をしていただきます」
男性陣「なっ!?」
そして、女性陣に対しても今までとは桁違いの最悪の障害物の内容が告げられる。
ミスター「女性陣は、髪の毛を残さずバリカンで剃る、即ちハゲ頭になってもらい、しかも特殊調合した強力毛生え薬で髭も生やさせ、額には“肉”の文字を書いて頂きます。そしてゴールまで三輪車で通過して貰います」
女性陣「な……なんですって!?」
どれも最悪極まりない障害である。一同は全員そんなことをするくらいならあの電子頭脳を破壊する決意を固めようとした時だった。
ミスター「言っておきますが、闘うのは私ではありません。障害を拒否する場合に闘って頂くのは……こちらの方々です」
ミスターの言葉が終わると同時に、現れたのは……
エド「失格者たちは集まって下さいって呼ばれたから来てみたけどよ」
アル「こういうことだったのか、まあ暇ではあったけどさ」
真理「しかし、参加料は10万円を差し上げるとの契約です」
シェリー「どのみち、私達もこのまま大した出番なく終わるのもアレだった所だし」
ブラゴ「丁度良い、退屈していた所だ」
なんと、現れたのはこれまでの競技で既に失格したメンバー達、どういうこだとざわめきが渦巻く中……
ミスター「障害物を無視する場合は、ルーレットでランダムに決定する失格チームの一つをたった一人で丸ごと倒して頂きます。他の方と強力するのは反則行為とみなします」
参加者一同の表情は絶望の色で染まるのであった。
470
:
飛燕
:2006/11/19(日) 22:43:00 HOST:proxy.e-catv.ne.jp[10.0.82.59]
尚也「・・・・Mr!悪いけど・・・・面倒事はパパっと済ませるのが俺の信条なんで・・」
ミスター「ほぅ・・・では、貴方は一人で丸ごと潰す、と?」
目を細め、尚也を品定めするように見やりながらミスターは改めて同意を求めた。
が、尚也は分かってないな、と言いたげに首を横に振った。
尚也「・・もう一度言いますが・・・・俺は面倒事はパパっと済ませる、って言いましたよね?ルーレットなんてのも面倒だし・・・・そこに居る全チームまとめて相手にするっていうのは?」
これには、失格したチームは勿論ながら、生存していたチームも聞き直してしまった。
彼はたった一人でこの大軍勢を相手にすると言ったか?
その何やら自信たっぷりな様子に、ミスターは顎に手をやりながら考え込もうとしたが、失格したチームが先に答えた。
「面白いじゃねぇか!」
「やれるもんならやってみろぉ!」
ミスター「・・まだ、私は何とも言ってないんですが・・・・仕方ありませんね。構いませんよ」
尚也「ご賢明な判断、感謝致します・・・じゃあ、早速どうぞ?」
その自信満々な様子に何か違和感を感じた者達が居た。
慈雨「・・まさか?」
光「・・いや、でも?」
ブラウン「・・え゛、そ、そんな?」
南条「・・よもや・・」
尚也と付き合いの長い4人は、声が裏返っていた。
ある符号が頭を過ぎったのだ。
いや、だが、しかし、まさかそんな事を・・・とは、思うが、相手はかなり天然が入ったボケをかましてくれる大物だ。
今、正に彼が何をなそうとしているのか、嫌だけど分かりたくないけども、耳を塞ぎかけながら尋ねてみたが、彼の耳には全然届いていなかった。
吸ってぇ、吐いてぇ。
吸ってぇ、吐いてぇ。
吸ってぇぇ、吐いてぇぇ。
計、3回の深呼吸を行なった尚也は、軽く咳払いをしつつ、喉の調子を確かめた。
様子からして、どうもばっちり良好だ。
尚也「それじゃあ・・・・行きます」
「や、止めろぉおおおおお!!」
誰の言葉かは分からなかったが、確かに尚也を制止する絶叫が飛んだ。
が、既に”それの体制”に入っていた尚也の耳には、これっぽっちも届きやしなかった。
―――運命 こみあげてく 熱く激しいこの思い〜♪―――
それは突然の事だった。
会場に、会場全体に、会場外に、大山に、大地に、海に、空に―――。
とてつもない衝撃波が走ったのは―――!!
471
:
飛燕
:2006/11/19(日) 22:49:41 HOST:proxy.e-catv.ne.jp[10.0.82.59]
ぎぃやぁあああああ!
イヤァアアアアッ!
NooOOO〜!
ひぃぃいいいい!
ヤメテェエエエエ!
ぐぎゃあああああ!
キャァアアアア!
あwせdrftgyふじこ!?
おぶぅぁああああ!
そこら中から大絶叫が上がった。
色々な言語が飛び交っていたが、どれもこれも黄色い声や、ましてや歓声などではなく、惨く酷い悲鳴一色に染め上がっていた。
会場中に混乱が奔り、あちこちでパニックを起こしていた。
人々が逃げ惑う中、耳を押さえながら転がり、やがて動かなくなっていく者が居た。
苦悶の表情で頭を押さえながら、涙を流し、鼻水を撒き散らしながら倒れ、力尽きていく者も居た。
いっそ、これはきっと楽しい、嬉しい、と割り切って苦境を乗り越えようと我慢したが・・・やっぱり精神的に乗り越えよう作戦は効果が無く、大泣きし、いよいよ綺麗で穏かに流れる川が目蓋の裏から見える者も居た。
なんとか苦痛を堪えつつ、この場から逃亡を図ろうとしたが、耐え切れずに耳から血煙を上げながら、倒れ伏すと、しばらくは痙攣している者も居たが結局は1秒も、もたずにピクリとも動かなくなった。
これだけのパニックと大惨事が起きている中、発狂したように笑いながら崩れ落ちる人間が一人も居ないのは、けして笑える状況下ではないからであろう。
南条「くぅ・・お、おのれ・・・と、藤堂め・・・・よりにもよって・・この状況で歌う、か・・ぐはぁっ!?」
膝をつき、ゼィゼィと息を荒げながらも、耳を塞ぐ手を緩めようとはしなかった。
むしろ、より一層と強くなっていた。
それでも、予めに耳を塞いでいたので、至近距離に居ながらもかろうじて意識を保てれていた。
だが、至近距離故に、脱落して行った者も居た。
例えば、このデスヴォイスを聞いた瞬間、吐血して昏倒した者や・・・。
エイトヴィー「あ・・・」
やだ・・・何か、僕の中で何かが切れた―――
そのせいかな?・・・なんだか、ちか・・らが いら いのは?―――
武士としての誇りか、死ぬ時は敵に背を向けぬように立って踏ん張っていたが、そのまま意識がブラックアウトした者や・・・。
良治「・・・・・・・・・・・・・・」
亮二「お、おい・・・りょ、良治。オマエも何、ぼ・・ぼけっと突っ立って・・はっ!」
良治「・・・・・・・・・・・・・・」
亮二「おい!・・えっ!?お、お前・・・もう、意識が・・」
472
:
飛燕
:2006/11/19(日) 22:51:24 HOST:proxy.e-catv.ne.jp[10.0.82.59]
転んでもタダでは起きぬ。を教訓に、この最凶なる音波破壊兵器を我が物にしてやろうと目論む者や・・・。
ムウ「こ、これさえ・・・あれ、ば・・・」
カセットテープの録音スイッチを押すと、その行動に満足して気をぬいてしまったのか・・・。
白目を剥いたまま、彼は倒れてしまった。
テープが音に耐え切れず、亀裂が走っているとも露知らずに―――。
ショックでコロリと逝く者がけっこう居たりと―――。
アリス「ふぅ・・・・」
リーヌ「あ、やば・・・・」
くらっと貧血を起こしたようによろけた瞬間、そのまま倒れてしまった。
三半規管が急激に極端に圧迫されてしまった結果である。
アル「ぐぅ・・だ、大丈夫ですか!?」
温もりの無い身体のあちこちで金属の軋む音が聞こえる。
それでも、まだ動くのがしんどいレベルなのは、鎧の身だからだろう。
八戒「ま・・・ずぃ・・・」
恵「も、ぅ・・・・だ、め」
鐙矢「お空・・・きれい・・」
真理「あ・・・はな、ばたけだ・・」
アル「ちょ、一寸!お空はともかく・・・ぅぅ・・・は、花畑は見えちゃ駄目だって!?」
ガロニア「そうだよ・・・見えるなら川・・」
アル「川っ!?」
ティオ「こっちは・・小川ねぇ・・」
要「あら・・此方は滝ですわ、ね・・」
アベル「え、私は沼っぽい・・」
アル「駄目だってばぁ!・・あ、何か僕も・・意識がもうろうと・・」
鼓膜から来るダメージが多いので、人間以外の人外な者達に被害は無いのかと思いきや―――。
那琢「ガg・がガggッギギギ・・06w4l@:へwkpt623q9がえpたwせdrftgyふじこ・」
ロボ「エネルギー計測不能!ケイソクフノウケイソクフノウケケケケケイソク・・」
直後、2体の頭から小規模の爆発が生じた。
多分、回路か何かが吹き飛んだのであろう。
真「うわぁっちぃ!だ、だいじょ・・ぶかい!?」
真横で頭から爆発を起こし、小さな黒煙をあげている機械に尋ねてみたが、返答は無かった。
太公望「ぐぬnyぅ・・・な、なんと・・・お、おそそろしい・・ははは、破壊力・・ぐぅ」
―――ブシシシシシュっ!―――
直後、太公望や慈雨達の両耳から鮮血が吹き上がった。
そして、そのまま糸の切れた人形のように倒れ伏し、動かなくなった。
473
:
飛燕
:2006/11/19(日) 23:19:07 HOST:proxy.e-catv.ne.jp[10.0.82.59]
三蔵「くそ・・お前ら、手を貸せ!こうなったら、失格も生き残ったもへったくれも無ぇ!押さ
えつける!!魔天経文を使う!」
自分に、周りの生き残っている人間に激と号令を飛ばした。
それに誰も文句を言わなかったのは、それだけ状況が切羽詰まったからと見られる。
悟空「如意・・」
陽介「リニアァァァ・・」
蛮「スネークヴァイ・・」
光「爆『火』呪・・乱れ撃・・」
直後、より一層と強くなった空気の振動が直接攻撃をしかけようと接近した一同を文字通り、吹
き飛ばした。
吹き飛ばされた一同は、自分の身に何が起きたのかも理解も抵抗も出来ぬまま意識を闇に堕とし
ていった。
三蔵「嘘、だろ・・・・」
まだ強くなるのか!?愕然と三蔵は現実を受け止めた。
既に真言を唱える気力は強烈過ぎる頭痛によって相殺されており、意識を保っていられるのがい
っぱいいっぱいだった。
デス「ぐっ・・や、奴は・・ば、化物か・・」
何時の間にか耳栓を仕込んでいたデスは視界が一瞬だけぼやけたのを認知した。
それが彼の歌による効果だという事も理解出来ていたし、眩暈が貧血にいよいよ変貌しつつある
のも否応なしに理解するしかなかった。
トロンベ「フ・・ここは私が・・」
この災厄に対してなんとも悠長な言葉遣いでトロンベが、すっと前に出た。
が、良く見ると、彼の足元に奇妙な水溜りが形成されていた。
否―――。
もぉっと良く見ると・・・額から、手から、足から、大量の汗が吹き出ており、それが下に流れ
落ちているのである。
だがしかし、その量たるや尋常ではない。
デス「・・格好悪・・」
ふらふらした足取りと足元のちっちゃな池の水量を勘定してみると、どうも脱水症状の末期に近
そうである。
やせ我慢大会に出れば、さぞや良い結果を出すに違いない。
が、異変は唐突に起こるものだった。
しかも、それが良い方向に転じるものなどではなかった。
いきなり、尚也の周囲の大地が大きな音を立てて凹んだのである。しかも威力増しで。
トロンベ「そ、そんなば、馬鹿な!」
驚き、足をもつれさせて転倒したトロンベは、なんとか起き上がろうとするが、転んだ先が尚也
の方へと近づいたのが運の尽きだった。
何故か唐突に威力が4割増し以上になった衝撃波がうつ伏せになった彼の全身に襲い掛かり、耳
と頭にその牙が突き刺さったのである。
何も出来ないまま、今まさに自分は力尽きようとしているのだ。
トロンベ「こ、コレほどまでに・・・ち、力があるなどどどと・・うヴぁあああああああ!!?
?」
とうとう、発狂してしまい絶叫しながら、悶え、ついに事切れたように力尽きた。
といっても、とりあえず今の所、死人は出ていないようなので、おそらくこれもまた失神とか気
絶とかいう単語の世界に突入しただけなので、心配は要らないだろう。
と、いうよりも他人の心配をしている場合でも無かったりする。
474
:
飛燕
:2006/11/19(日) 23:21:46 HOST:proxy.e-catv.ne.jp[10.0.82.59]
それらを考えるよりも先に、尚也の歌の衝撃が何故に増したのかの原因を早急に見つけなければ、嫌な昇天の仕方をしてしまうからだ。
先程の蛮達を吹き飛ばしたり、トロンベを呆気なくぶっ飛ばした原因を・・・。
そして、その原因は案外と呆気ないものだったりする。
デス「・な・・・な・・・・何をしとるかあぁああああああ!!??」
尚也の後方で・・・いささか陽炎が出来たようにぼやけているように見えるが、とにかく。
何か2人の男女が、負けじとおらぶように歌ってる。
尚也には劣るものの、それなりの音痴な夫婦が・・・。
浦谷夫婦「「WHOO〜〜〜!WHOO〜〜!・・G・ON・G!G・O・N・G!!鳴らっせぇい♪♪♪」」
亮二「あいつらかぁああああ!原因はぁあああ!」
こめかみに青筋浮かせて、亮二は吼えた。
吼えたお陰で、音同士が相殺しあい、幾分か威力は和らいだが、所詮は津波の前で棒切れを立て
るようなささやかな足掻き。
直ぐに音の大津波が押し寄せてきた。
亮二「ぎいぃやぁああああっ!?」
ブラウン「く、こうなったら・・・土豪を積み上げてやる、っす!・・み、水の壁ぇ〜!」
意識が朦朧とする中、なんとかペルソナを召喚し、自分達の前に広大なる水のカーテンを呼び出
した。
ブラウン「い、急いで・・お、オレ様のそばに来るっす〜〜!!」
壁の出現により、幾分か和らがせることに成功したので一同は今の内とばかりに、生命を賭して
全力でブラウンの元へと駆けた。
生き残っている人間も殆どおらず、這い寄ってこれたのは僅かな人数のみだった。
そして、カーテンを操作。
自分達を包み込むように、筒状のものに形状変化させると、そのまま天井にも丸い蓋を展開。
水の小型ドームを形成することに成功した。
直後、ドーム内の空間に及ぶ歌の破壊力のほとんどが緩和されきった。
どっとくる疲労感をぐっと堪えつつ、一同は改めて史上稀に見る天変地異の理に背筋を凍らせて
傍観した。
亮二「じ、地獄とは正にこの事だわな・・」
デス「これが地獄だと?ならば、本物の地獄の世界とやらは、さぞや生温い世じゃろうな!」
エンネア「さ、騒がなぃで・・アイチチチっ!・・・うぐぅ・・ま、まだ頭に響くからさぉ・・
」
息も絶え絶えに、頭をおさえながらブーイングした。
清麿「で・・・な、なんとか、生き残れたのは・・これだ、けか?」
右脇にガッシュを、左肩に信長担ぎ、引っ張り込みながら、なんとか壁の中に飛び込み、そのま
ま一緒に倒れこみながら、中に居る人間に尋ねてみた。
ブラウン「さ、さぁ?・・・と、とりあえず・・・トリップしきて歌ってる張本人と・・ノリに
乗って便乗してるイカレた夫婦を除きゃあ・・・今、オレ様達が分かってる範囲だと・・・この
中の人間だけっすね・・」
清麿「そ・そう・・か・・・・」
苦しそうにそれだけ返事をすると、膝から下が無くなったようにガクン、と一気に力が抜けたよ
うに清麿は荒れた地に突っ伏してしまった。
475
:
飛燕
:2006/12/19(火) 22:37:35 HOST:proxy.e-catv.ne.jp[10.0.80.228]
=某世界・とある山中=
バババババババババババババババッ!!
”森”そのものが今や揺れ動いていた。いや、動かされているというべきだろうか。
既に、常軌を逸した歌声はこのような穏かで平穏な山中にも響き渡っていた。
そして、そこにはとある人物が必死の抵抗を見せていた。
誤算だ!―――
頭痛もする!―――
吐き気もする!―――
めまいもするし、頭が割れそうなくらいに酷く痛む!―――
そして、なんと酷い歌謡力か!―――
そして何でまたわざわざ「全世界放送」なる、逃げ場のないような事をしてくれたのか!
これは音痴なんて言葉で片付けてよい次元ではない。
とあるアニメには時空を超える程のエネルギーを持った歌力を持つ歌手が存在するそうだが、それは現実に確かに存在していた!
ただ、一つだけ違うとすれば・・・それが次元を崩壊させてもおかしくないと比喩されても過剰表現どころか、そんなのまだ生易しい表現と烙印を押されても不思議ではない破壊と滅亡と恐怖と絶望の大嵐を巻き起こすエネルギーを持った事・・・ただそれだけである。
カイン「くっ!?ば、馬鹿な・・こ、こんな・・・破壊力が・そ、存在・すr・るる、わけ・・・・ぎぃやぁあああああああああああああああああああっ!?」
人知れない森の中で、憐れな長命種の断絶魔の叫び声が木霊した。
ちなみに彼の後方50歩程はなれた場所にディートリッヒの姿もあったとか無かったとか・・・。
=法王庁(ヴァチカン)=
あちこちで建物が倒壊する音が反響している。
ヒビも亀の甲羅のように無数の亀裂が走り始めている。
庭園の草木もまるで苦しんでいるように、へしゃげきってしまっている。
続々と100人、また100人と規模の違う倒れ方で意識を失っていく人間が増している。
硝子は既に砕け散っているが、かといって破片が散ってるかと思いきやそれらが見当たらない・・・という事は、粉々に砕け散って塵と化している事実に他ならない。
アンデルセン「・・・・思い起こせば、よくここまで長らえてこれたな・・」
既に室内において「意識を保てている存在」は、彼だけであった。
苦痛の呻きをあげる時間すらもなく昏倒してしまった部下、何が起こったのかが良く分からないまま呆けた表情で意識を失った同僚達。
言うまでも無くこの大量昇天音響により、やられてしまった人間である。
アンデルセン「出来れば・・・・せめて、最後は・・彼奴めを打ち倒してから・・逝きたか・・・た・・・な」
そして彼もまた、この歌による犠牲者達の綴を同じく踏み出そうとしていた。
そうなる前に、彼は宿敵を・・・アーカードを打ち倒してから、逝きたかった。
こんな時に何を言い出すのやら。思わず自嘲してしまった。
だが、それもまた良いのかもしれない。最後の最後まで戦いに生きてきた人間として、同じ逝くのなら糧として生きてきた戦いに身を投じての逝き方を羨望していても不思議ではない。
アンデルセン「さらばだ・・・・宿敵よ・・」
既に立ち上がる力すらもなく段々と目の前も真っ暗に、そして何も聞こえなくなり、遂には何も感じる事も無くなった。
静かに再生者は、瞑りについた。
476
:
飛燕
:2006/12/19(火) 22:40:51 HOST:proxy.e-catv.ne.jp[10.0.80.228]
=ミレニアム 某軍備主要施設=
ここもまた歌の被害に有っていた。
ウェアウルフ、ヴァンパイア、既に倒れた者は数知れず。
先刻、いよいよ大尉が無言で倒れている姿も目撃したが、今は一刻も早く、彼を・・・我等を導く存在である彼を安全な場所へ連れて行かねば!
若干、歌の影響で自己崩壊を始めている木造のドアを完全倒壊させんばかりの勢いであけた彼は部屋を見渡した。
数々の銃器と戦争に関する書記の数々が置かれた棚。
それらの持ち主と部下が映った写真立て。
完全に死滅して”砂嵐”が発生しているモニタ。
そして、それらの設置された奥に、ボロボロの椅子に鎮座している人間がいるのを見つけた。
少佐「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
彼は静かに、そこに存在していた。
博士「しょ、しょう・さぁ!い、今直ぐ・・・防護壁施設<シェルター>に!」
だが、少佐と呼ばれた人間は全く動じない。
少佐「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
突如として、歌が一際レベルアップした。思わず、わめき声になって名前を呼び続けた。
博士「少佐ぁ!・・・・はっ!」
そこで、はっと気付いてしまった。
博士「しょ、少佐・・・・」
既に少佐は―――。
博士「もう、意識が・・」
そこには、狂ったように笑ったまま、耳からガロン単位で血を流して昏睡状態に陥ったモノがそこにあった。ピクリとも動かないので、まるでマネキンのようにも思えるが若干、というか・・・かなり酷く目が潤んだままこの世を旅立ってるトコを見ると、人形の類じゃない事ははっきりと分かる。
と、そこで博士の意識も”ぷっつり”と、途切れた―――。
477
:
飛燕
:2006/12/19(火) 22:42:16 HOST:proxy.e-catv.ne.jp[10.0.80.228]
=メティウス社・本社ビル=
ここもまた”倒壊”のニ文字に襲われていた。
尚也の”歌”が聞こえた瞬間に即座にシャットアウトしようと試みたのだが、悲しきかな。
音響スイッチを切る動作よりも音の速度の方が速いのは仕方の無い事。
なので、椅子から吹き飛ばされ天井に叩きつけられ、更に床とキスをする羽目になったりの3回を繰り返した挙句に部屋の隅まで跳ね飛ぶ事になったのも仕方の無い事だ。
未体験の破壊力と衝撃力に平静を保つ事など不可能であり、不本意ながら地べたを這いずる状況になっていた。
彼の中では既に3時間は経過しているが、実際の時間はまだたったの13秒に過ぎない。
目は既に霞がかって、何もかもが白く虚ろにしか映らない。
瞳に牛乳を点したように白く、だまだまのフィルターがかかったように、だ。
同席していた弟も同じように2,3バウンドしてからぐったりとなり、そのままピクリとも動かない。
その事実に、今一度、彼は自らを叱咤した。
直哉「くっ・・こ、こうなれば・・奮ッ!」
気迫と激を飛ばし、自身の身体に鞭を打った。
こんなところで死んでたまるものか!まだ、目的すらも達成してはいないではないか!
うっすらとチャクラ(印)が額に浮かび、漆黒のオーラが彼の身体から流れ出た。
呻きながらも、彼は最後の力を振り絞って立ち上がり咆哮をあげた。
―――うぉおおおおおおおおおおっ!!!!―――
血反吐を吐き、音程が上下する度に身体の節々から火花が散るような錯覚に見舞われたが、ここで倒れてしまうわけにはいかなかった―――!
直哉「因果律で・・・な、亡き・・も、者に・・」
因果律―――。
それは、原因と結果の法則のことであり、未来が過去に影響を及ぼすことができないということである。
そして、それを操作する能力を彼は持っていた。
簡潔に述べると、森羅万象を、物事を文字通り”思いのまま”という事である。
つまり、彼の強く思う事、言った事は『絶対に実行される』筈―――。
だったのだが!―――。
バチィっ!
突如として、手に何かで叩かれたような痺れる感覚が奔った。
直哉「・・・ん、だ・・と?・・」
完全なる誤算だった。
と、いうか、有り得なかった。
因果律の操作を以ってして、防ぐ術は同じ因果律の操作のみの筈―――。
WHOOOOOOOO!WHOOOOOO!WHOO,WHOOOOO!!!!
それが、今、それはただのちっぽけな人間どもの単なる『歌』如きで、掻き消されたのである。
今の痛みは、無効化された故に自らに返って来たいわゆる「呪詛返し」なるものだ。
しかし、そうなるとしてだ。単純に考えると―――。
(お 俺の力を・・・因果律を・・上回る、だ・・と ぉ!?)
という結論になる。
信じられないのも無理は無かった。
おおよそ確実にこの力で自分の思いのままにここまで事を運んできた彼にとってこれほどまでに屈辱的な事は無かった。
いや、これは屈辱うんぬんという次元の問題ではないかもしれない。
直哉「実(げ)に・・・恐ろしきは・・・人の成し得る・・・・業の深さ、か・・」
自省の句を聞く者の居ない部屋でぽつりと呟いた彼は、せめて最後はと目を覚まさない弟を庇うように崩れ落ちた。
直後、床と壁が天井が一気に壊れた。
478
:
鳳来
:2007/03/17(土) 21:42:53 HOST:menet70.rcn.ne.jp
曲終了後・・・・・世界は音楽の脅威により滅び掛けていた。
だが、僅かな選手が生き残り、レースは続けられていた!!!
蛮「くっ・・・・耳鳴りが・・・・」
タレ銀「うきゅう・・・・」
ようやく、意識を取り戻すGBチームの二人だったが・・・・
デス「ほう、生き延びておったか。しぶといのう。」
蛮「けっ・・・うるせぇよ。」
タレ銀「ところで、デスちゃん。何で、こんなところに立ってるの?」
デス「お主等が、置き上がれるか・・・確かめるためじゃ。」
タレ銀「ふ〜ん・・・じゃあ、他の皆は何で起きてないの?」
デス「我が起き上がった瞬間、とどめをさしたからじゃ。」
タレ銀「じゃ、じゃあ、何で、俺達に攻撃を加えるの?」
デス「ルーレットで、おぬしらのチームが指名されたからジャ。」
タレ銀「・・・・・・ちなみに、俺達が起き上がったら、どうするの?」
その質問に、デスはとても良い笑顔で答えた。
デス「さっさとくたばれ、貧乏奪還屋vエクスプロージョン!!!!」
蛮・銀次「「いやあああああああああ!!!!」」
爆音と共に、空中に吹っ飛ぶ蛮と銀次・・・・それをデスは哀しげな瞳で見つめる。
デス「許せ・・・・・さ、気を取り直していくか。」
でも、。数秒で二人を無視して、先行する尚也と杏子を追いかける。
現時点で、レース生き残りは、尚也、杏子、デス、ガッシュ、慈雨・・・・残り五名!
ゴールまで残り50m!!!
479
:
鳳来
:2007/03/25(日) 21:28:40 HOST:menet70.rcn.ne.jp
訂正:慈雨→真で、よろしく・・・・・
尚也・杏子・ガッシュ・デス・真「「「「「ぬ大尾尾大おおーーーーー!!!」」」」」
必死の形相で接戦を繰り広げる五名ーーー必死のあまり顔のデッサンが崩れ掛けている。
もはや観客もいない・・・否、林水会長とかなめを残し、レースは続けられていた。
デス「ちぃっ!!!このままでは、埒が遺憾・・・・なんとかせねば・・・あ、杏子!!」
杏子「何なの、デスちゃん?今、忙しいから、下らないようだとぶっ飛ばすわよv」
デス「・・・・莞爾が来ておるぞ。(嘘」
杏子「えv(乙女的笑顔で急停止」
尚也「な!?」
デスの言葉に反応して、立ち止まる杏子・・・・次の瞬間、後続から来た尚也と衝突し、盛大に転ぶ。
デス「許せ。賞金はあとで山分けにしてやる。」
真「ごめん、尚也・・・あんたの屍を超えて上げるわv(鬼」
ガッシュ「ぬおおおおお!!!こ、怖いのだ、二人ともーーーー!!!」
杏子&尚也、リタイヤ
480
:
鳳来
:2007/04/28(土) 21:30:17 HOST:menet70.rcn.ne.jp
=会場=
かなめ『さぁ、あまたの試練と幾多の屍を乗り越え、ついに決着の時が来たぁーーー!!!』
林水『随分と時間が立っている気もするがね・・・・2,3年程度ほど。』
まあ、それを言っちゃいけませんv(汗
さて、ここからは、モニター映像でレースの様子を見てみよう。
現在、生き残っているのは、デス、真、ガッシュの三人。
この三人の内の誰かに優勝と言う甘美な美酒が送られるのだ・・・
ここまでくれば、小細工は無用ーーーー己が身体能力を武器にゴールを目指す。
すでに、ゴールとの距離は5M−−−−−ここで、最後の力を振り絞り、3人が一斉にダッシュを掛ける。
ガッシュはロケットが飛ぶごとく、頭からゴールに突っ込んで行く。
デスと真も負けじと胸を張り上げ、ゴールに飛び込んでいくーーーーそして、ゴール・テープが切られた。
一見すれば、3人同時にゴールに到着し、このまま行けば、延長戦なのだが・・・
かなめ『おおっと!!!これは予想外の展開だぁ!!さあ、勝敗の結果は、カメラ判定にもちこされたぁ!!』
モニターに映し出されたのは、ゴールに飛び込む、ガッシュ達ーーー一見すれば、同着ゴールだが、ブラゴ他幾人かは勝負の結果が見えていた。
ブラゴ「いや、よく見てみろ・・・・結果は明らかだ。」
かなめ『へ?あ、ああ〜!!!こ、これは!!!』
ゴールに飛びこんだ3人・・・・だが、ゴールテープに先に触れたのは、ガッシュの頭だった。
そう、真とデスはその貧乳ゆえに、胸一つ分足りなかったのだ。
かなめ『なんと言うことでしょう・・・・貧乳!!それが勝敗を分けたのです!!』
フィリオ「なるほど・・・貧乳ってのはこういう時に不利なんだな。」
蛮「まあ、あれだな。貧乳ってのは、何やってもうまくいかないってことだな。」
笑師「そやけど、良い勝負やったで、貧乳s!!」
一同「「「「貧乳、貧乳、貧乳〜!!!」」」」
会場のいたるところから聞こえる貧乳コール・・・・少々悪乗りしているようだが・・・
ブチっ(斬れたらいけない何かの糸が斬れる音
彼女達の中にいる魔神を復活させることになろうとだれが思おうか・・・・
481
:
鳳来
:2007/05/02(水) 20:28:00 HOST:menet70.rcn.ne.jp
貧乳コールに沸き返る観客席に振り返るデスと真ーーーーその表情を見た一部の者は戦慄した。
笑顔だった・・・憤怒とは真逆の綺麗な笑顔だった、不自然なほどに。
士度(なんだ、この悪感はっ!!!)
宗介(逃げろ!!今すぐ、ここからはなれないと!!!)
故に、戦闘能力や動物的本能に長けた者はこの笑顔の意味に気付いていた。
本来、笑顔とは動物が牙をむく姿が原型でありーーーもっとも攻撃的な表情なのだ。
そう・・・・デスと真はすでに牙をむいた獣なのだ。
フォルゴレ「はっははは〜!!残念だったネ、二人ともvまあ、そんな胸が無い事をきにすることなんてないさ〜v」
その中で、もっとも空気が読めないフォルゴレはうかつにも、真とデスに近づき、止めの禁句を言った。
フォルゴレ「さあ、早速、表彰式を・・・・・」
次の瞬間、フォルゴレのわき腹に真の強烈なリバーブローが叩きこまれた。
突然の不意打ちに崩れ落ちるフォルゴレーーーーそれを逃さず、カモシカが跳ねるようなアッパー:ガゼルパンチが追撃の一打となる。
・・・棒立ちのフォルゴレに止めをささんと、真は上半身を数字の8の字を横にした軌道(∞)で振り続ける。
そして、体が戻ってくる反動を利用して左右の連打を叩き込む、叩きこむ、叩きこむ、叩きこむ、ひたすら叩きこむ!!
血が飛び散り、骨が砕け、肉に刺さる音が生々しく聞こえてくる。
凄惨な惨劇を生み出す真の背後では、某日本フェザー級チャンピオンの幻覚が見えている。
フォルゴレ「ごはぁ・・・・!!!」
強烈な左右の打撃を受け、地面に崩れ落ちるフォルゴレ・・・・その間を逃さず、デスが笑顔で呪文を唱える。
デス「・・・・・・メテオ・ストーム」
空から何かが煌き、無数の隕石がフォルゴレに直撃するーーーもはや、連続HIT999HITになっている。
フォルゴレ「ぁ・・・・・」
そして、やっと地面に倒れる事が出来たフォルゴレ・・・・・真とデスはそれを見終えると観客席に眼を向ける
この時、一同は気付いた・・・この瞬間、デスと真は間合いに入るもの全てを無差別攻撃する魔神となったことに・・・
そして、真とデスはまだ、暴れたり無いと、観客席に狙いを定めたということに。
482
:
飛燕
:2007/05/08(火) 22:47:05 HOST:family.e-catv.ne.jp
場内は戦慄に包まれた。
尚也の大量抹殺兵器級音痴な歌を聴かされた際のそれよりもある意味で、パニックに陥っていた。
蛮「ちょ、待てっ!お、落ち着・・」
真「聞こえねぇええええぬぅぁあああああ!!!」
バッキャアアァァン
床を踏み抜く音がした。
否。此は床板を踏み壊す音だけでは非ず。
此は我が頭蓋骨が砕けた音も混ざりておる。
石を踏み抜く程の脚力と、馬力を持ってしての豪打は最早、人の拳に非ず。
魔神の拳、也・・・。
騒々しさを砕き去り煩わしい程に五月蝿い子蝿供を問答無用で圧砕し、言葉の暴力に屈せぬその剛力は無償で沈黙と殺戮をもたらす拳、也。
物言わぬ肉塊と化した我が身を哀れむ暇をも与えぬ一撃必殺の拳で候。
そんな何処からともなく聞こえてきそうな2流のお粗末なナレーションがさり気なく響いていてもおかしくなき、鬼がそこに立っていた。
そして、”鬼”は血濡れた拳を以って、更に全てを叩き潰した。
人も、壁も、柱も、空(くう)、大地すらをも、無差別にだ。
ただ、たった2つの細腕で怒りが続く限りの破壊と破滅を尽くした。
ひたすらに謝罪をする者や―――。
ブラウン「マジですんまっせんっす〜!ちょ、ごめんなさいごめんなさいごめんなさ・・」
真「・・・うがぁあああ!!」
ぐちゃ ―――。
自分を止めようとする愚か者も―――。
スペリオル「すみませんが、その辺で怒りをお鎮・・」
真「ひっこんでろ、空気読み人知らず!!」
ごきゃ ―――。
魔人と謳われし者ですらも―――。
赤屍「・・・クス・・・怒りで、戦闘力を増す・・実に単純ですが、実に面白い・・」
真「・・・・・・・・・・」
一瞬、空中で火花が散ったように見えたが刹那 ―――。
右手の甲に一閃の血雫を垂らしながらも拳を突き出した鬼と、赤い剣が刀身半ばで真っ二つにへし折られ地に倒れ伏したる魔人の相反する姿がそこにあった。
483
:
暗闇
:2009/06/22(月) 01:16:11 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
ミスター「これはまずいですね」
司会席の脇に置かれた予備のパソコンから声が聞こえてくる。そう、ミスターだ。
かなめ「あら、ミスター、あんた無事だったの?」
ミスター「私の本体はプログラムですから、いかに尚也さんの歌がひどくても、あくまで音の力である以上は私の本体に直接届くことはありません。それに世の中にコンピューターがある限りバックアップ機能でいくらでも復活もききますし」
かなめ「ああ、そうなの……」
ミスター「ともかく、お二人とも、早く彼女たちを止めなくては」
かなめ「それは最もだけど、あの暴走状態の二人をどうやって止めるつもり、力づくじゃ止められたとしてもみんなボロボロになるわよ」
林水「千鳥君の言うとおりだ。しかし、このまま彼女たちの怒りが収まるのを待つわけにもいかん。既に無関係な者たちまで巻き込まれ始めている」
デスと真は怒りのあまり今や完全に我を忘れ、2人を貧乳呼ばわりしなかった者たちにまで怒りの矛先が向き始めており、早く止めなくてはもうギャグや冗談の類ではすまなくなってしまう。
ミスター「……仕方ありません。これはあまり使いたくないのですが……」
かなめ「何か良い手があるわけ?」
ミスター「ええ……少なくともこの暴動を止めることは確実にできますよ。しかし、一つ問題が……」
林水「何かね?」
ミスター「ある意味先ほどの超音波騒動やこの暴動よりも厄介な点がありまして……本来なら限度を超えた違反行為を行う参加者に対するものなのですが、いささか強力すぎまして」
かなめ「ちょっともったいぶってないで、早くしなさい!!でないと、お客さんたちにまで被害が……」
現在のところ各チームの選手たちが無関係な一般客にまで被害が及ばぬように二人の行く手をさえぎっていたが、直接拳を振るう真はまだともかく、広範囲に魔法を乱発するデスから客たちを守りきるのは至難であった。
ミスター「……このまま怪我人を増やされ続けるよりはマシですね。仕方ありません、お二人とも、校舎の中へ非難を、お客さんたちにも通達してください。そこなら安全です」
かなめ「安全って……あんたまさか!!」
ミスター「いえ、怪我をさせることはありません。“大人しくなっていただく”だけです。とりあえず、私を信じてください」
林水「……わかった。いくぞ、千鳥君」
かなめ「ちょっと、林水先輩!」
林水「今ここに居ても我々にできることは無いだろう。ここは彼に任せるしかない」
かなめ「そりゃそうですけど、“大人しくなっていただく”って意味……」
林水「……あまり言いたくは無いが、会長命令だ」
かなめ「……わかりました。ミスター、そこまで言い切った以上絶対に何とかなさいよ」
ミスター「わかりました」
そこで話を終え、林水たちは校舎に向かう。
ミスター「例の物の用意を!」
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:
暗闇
:2009/06/22(月) 02:45:21 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
良治「おい、デス!いい加減にしろ!いくら何でも!!」
陽介「真、やりすぎだ!そいつらは無関係だ!」
とうとう、無関係な者たちにまで2人の怒りに巻き込まれたことで、事態はもう笑い事ではなくなっていた。
真「はなせぇぇぇぇい!!」
デス「邪魔するなぁぁぁぁ!!」
しかし、怒りでパワーを増している二人の力は絶大で、ちょっとやそっとの力では吹き飛ばされてしまう。かといって、本気で止めようこちらも全力を出せば、この周辺に更にとてつもない被害を出すことになってしまう。そのため、一般人が紛れ込んでいる、今の状況下では、皆本気を出せず、なかなか二人を止めることができないでいた。
そこに―――
―――*************!!―――
一同「!?」
何やら、不快感のようなものその場にいた者達にわき上がってくる。その不快感は真とデスも怒りのまま振るっていた攻撃の手を止めたほどだ。
真「な、なんだ、これ―――っ!?」
デス「っ!!足が……」
二人は突然、地面に倒れたかと思うと、次第に激しい頭痛に襲われてくる。それは周りも同様だった。
亮二「な、なんだこりゃ!?がっ―――!」
光「頭がっ―――」
いったい何が起こったのかと、皆は頭を働かせ状況を把握せようとするも、遅ってくる不快感と頭痛の前に思考すらままならない。やがて、一人、二人と意識を失っていった。
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:
暗闇
:2009/06/22(月) 02:47:23 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
ミスター「無関係な方々、すみません。これは使いたくなかったのですが―――」
ミスターが開戦を通して移った大型コンピューターには何やら大きなスピーカーのような装置が繋がっており、それが真とデスたちに向けられている。あれほどの暴動を止めたこの装置はいったい何なのか?
ミスター「メティウス社製の暴徒鎮圧用の音響兵器『セイレーン』。此処までの威力とは………」
音響兵器―――音波を投射することにより対象物を破壊、あるいは対人において戦闘能力を奪うことを目的とする兵器で、現在アメリカの長距離音響装置LRAD(Long Range Acoustic Device)やイスラエルのスクリームなど非殺傷兵器としても幅広い活躍から注目を集めている兵器だ。
これに類する装置のアイデアは古く、音響装置を用いて破壊力や殺傷力・もしくは心理的ダメージを目的とした兵器などは、60年代頃からソ連で低周波を利用した兵器が研究されていたという。
第二次大戦中でも、騒音を何らかの軍事的活動に利用した例はあり、ナチス・ドイツのユンカースJu87が固定脚の構造から図らずしもサイレンに似た音を発し、急降下爆撃時に爆撃目標周辺に恐怖心を引き起こしたのは有名で、後に威圧効果が認められて、空力式のサイレンが取り付けられたものもある。このほかV1飛行爆弾はジェットエンジンの構造から独特の飛行音を発生させたが、これが攻撃の標的とされたロンドン市民にストレスを与えることに成功している。
音波は通常、発生源から放射状に広がる波の性質を持つが、音響兵器となる物では兵器後方の味方にまで被害を出すわけにも行かないため、指向性を持たせるのが一般的で、これにより対象に何等かの影響を与え得る物とされている。
このセイレーンはメティウス社が某国政府の要請を受けて開発した非殺傷兵器で、ソ連で極秘に開発された低周波兵器を極秘裏に独自のルートで接収して、改良を加えた者である。
人間の可聴領域を超えた特殊超音波は、対象に不快感や平衡感覚の喪失、頭痛をもたらし、攻撃意欲や抵抗力を奪い、やがて気絶させてしまうものだ。人間の耳には聞こえない超音波を使用しているため、対象はこれを認識できず、しかも不快感や頭痛などで思考能力を大幅に低下しているため、対象者は何が起こっているのか認識することはできない。
実際に某国で暴動やデモを鎮圧に使用され、高い効果を上げ、警察にも配備が検討されているという。
しかし、今此処にあるのは払い下げられた旧型で、長時間使用し続けると、対象者の健康に重大な障害を及ぼすことになる。
しかも、五感が常人とは比較にならないくらい知覚能力の高い超人集団である参加者一同は普段の鍛えられ、強化されている知覚能力がこの場合は仇となり常人の何倍もの影響を受けてしまう。そのため、早く止めないと、失聴するものも出てきてしまうだろう。
先ほどの尚也の歌が剛の音の災害だとするならこれは柔の音の災害という程の威力を持つセイレーンの効力は凄まじく既に、位置が悪かったせいで巻き込まれてしまった者達は全員が意識を失っていたが、本来のターゲットである怒りでパワーアップしている真とデスは大衆から貧乳呼ばわりされた怒りが凄まじく動きは封じられていても、なかなか気絶しなかった。
しかし、5分後、遂に………
デス「あぐっ………」
真「ううっ………」
二人が完全にその意識を手放した。
それと同時にミスターすぐさま装置を解除すると、放送で全校に呼びかける。
ミスター「さあ、手の空いている方々は急いで、彼らを手当てしてください。数時間は耳がまともに機能しませんし、しばらくは強烈な不快感、吐き気や頭痛などに襲われますが、外傷はありませんし、命にも別状はありませんのでそこはご安心ください。この状況下から表彰式を行うことは不可能なので中止します。しかし、賞品は翌日ちゃんとお届け致しますのでご了承下さい」
大円団に終わるはずだった人騒がせな運動会は最後の“余計な一言”のせいで、あっけない幕切れを見せることになってしまった。
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:
暗闇
:2009/06/30(火) 03:28:36 HOST:softbank220020057170.bbtec.net
翌日……
=モチノキ高校=
運動会の後始末をするべく、林水と教員たちの指示で、学校で生徒会のメンバーや町内の役員、スポンサー等が集まり、それぞれが手分けして活動していた。しかし、終盤の立て続けの大惨事によって、一部のものが欠席状態になっていたが。
かなめ「まったくもう……散々な運動会だったわね」
宗介「確かに、あの幕切れは残念だったが……当初の目的通り、民間人には貴重な経験を体験させることはできた。これを機に、もっと危機意識を高めて――」
かなめ「これ以上、ピリピリしたくないわよ!余計なことはしない!」
いつものように目にもとまらぬ速さで出したハリセンで戦争ボケの男を殴りつける。
宗介「いつも気になっているのだが、いったいどこからそれを?」
かなめ「細かいことは気にしない。まあ、そんなことより、賞金と豪華賞品はみんなにちゃんと送り届けたわけ?」
宗介「ああ、そろそろ届いているはずだ。賞金はもちろんのこと上位入賞者に届く賞品の方も2万ドルはくだらん代物だ。予選突破した参加者たちにもそれなりのものを送っておいた。現在の世界情勢などを踏まえて役に立つ代物だ」
宗介は自信満々で自らが送った賞品のことを誇らしげに語る。
かなめ「ふーん。そういえば、まだ聞いてなかったけど、賞品って一体何なの?」
宗介「ああ、それは―――」
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