駄コテ板のデフォルト名無しの

363：名も無き駄コテの上にも雪降り積む：2008/02/05(火) 12:51:35: 佐藤亜紀著『ミノタウロス』（講談社刊）の142-150頁より抜粋してみる。面白いのでこれを読んでみたらｗ

ウルリヒは口を結んで沈黙した。一言教えてくれれば手の打ちようもあるだろうが、ドイツ語で喚いたりすれば恐ろしいことになるからだ。
（中略）
だからウルリヒは「騙されて」歩兵にされ「騙されて」ここまで連れてこられたのだ。
（中略）
任務は猛烈に馬鹿臭かった。
（中略）
文句を言う百姓は殴り、帰りがけには百姓に逆襲された。国家公認の盗賊の生活だ。
（中略）
分隊長殿（乾物屋の丁稚が、うまくやりやがって）の置いて行ったせめてもの心遣いだったが、ウルリヒはむかっ腹をたてた。

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