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民明書房〜FF編

54(・ω・):2004/03/30(火) 01:48 ID:XUUTkD5.
「罪道」

時は春秋戦国初期、世が戦乱に乱れる中、出州(今の南京一帯)に三人の盗賊がおり、民に非道を尽くしていた。
那亜頑、張文句、津灰半汰の三人は盗賊団「出州最守」を名乗り、自ら義賊を名乗っていた。
しかし実は強き者からは鼠のごとく逃げ出し、力持たぬ者には将のごとく振舞うという愚か者どもであった。
あるとき三人は旅の老人を襲った。その老人は田中仙人という仙人であった。
田中仙人は金銭の類は全く持っておらず、それに腹を立てた三人は田中仙人を殺そうとした。
田中仙人は命乞いをし、その代わりに三人に望む力を手に入れられる宝玉「紅零紅零」を差し出した。
三人は残虐にも田中仙人を殺したうえ、宝玉を奪ってしまった。
三人は紅零紅零に様々な力を要求し、世界最強の腕力、世界最高の武器、自然を操る法力、誰も使えない特別な秘術を手に入れた。
しかしこの宝玉「紅零紅零」は望みをかなえる代償に知性を無くしていくという恐ろしいものであったのだ。
結局、世界のバランスを崩すほどの力を手に入れた時、三人は獣以下の知性しか持ち合わせていなかった。
そして三人はお互いを妬み憎み殺し合い、その果てに「廚坊」という醜い妖怪になってしまった。
人々は相手の行動すら分からず殺された愚鈍な田中仙人と、欲望に飲まれ廚坊に成り下がった愚かな三人のことを教訓として語りつぐことにした。
その教訓を語った物語が「罪道」である。人々は「罪道、暗愚にして欲深き事この上なし」と酒の肴にして語ったという。
今では長い年月の中、忘れ去られた物語であるが、これらの名は愚か者の象徴として未だにその名残をみせる。
現在においてもインターネットの掲示板では愚か者のことを「厨房」と呼ぶのもそのひとつである。
心ある人々よ、ゆめゆめ罪道を歩むこと無かれ。

      民明書房刊「本当にあった愚か者の物語」より抜粋


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