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【思いを】日記スレ【綴れ】

527随筆「ルシアン」第十一段一部:2005/06/07(火) 21:23:41 ID:U2FkL9N2
あいだ、それから

要塞戦開始まで残り30分と迫っていた。
ほんのりと暗く、いかにもそれらしい造りのシャドウ&アッシュ内クラブアジトの中央広間に腰を据えた。
次第に集まりつつあるメンバーたちをぼんやりと見つめながら、徐々に気持ちが逸ってくるのを感じていた。
作戦を細かく図示しているメンバーも、
その作戦に意見を挟んでいるメンバーも、
自分と一緒に周りでそのやりとりに聞き入っているメンバーもみな同じ気持ちだったのだろうか。
重要な意味を含んだ戦いだけに、
気持ちをひとつにするということがなんとも貴いもののようだと思えた。

クライデン平原の奥地にその物々しい威圧感を漂わせた"入り口"があった。
それは全容のほんの一部なのだが、それを見るだけで受ける圧力は計り知れない。
しばらくそこに立っていると若干気おされそうにもなるが、
これから起こる乱戦を前にしての観客たちの喧騒は、この上ないほど闘争心を昂らせた。
勇往邁進。
たったの数人ではあるが、しかしたくましい足どりで今夜の主役たちは集結した。

開戦の鐘とともに一斉にメンバーたちが駆け出していく。
突然に清く響いた鐘は、我々に瑞祥を告げているようにも思えた。
勢い強くゲートをくぐりぬけると、入り組んだ土色のパノラマが目に焼きついてくる。
そして動けるのを確認するとすぐに近くの門に張り付き、
後ろから追い付いてきた敵には目もくれず無我夢中で門に気迫の連を浴びせかけた。
麻痺こそもらえど、DFE140というアイデンティティはそれなりに誇れるもののようだ。
魔法や分身を身に受けながら数回入り口と門との往復を繰り返した後、
ついに一番目の門が破られたというアナウンスが流れた。
なかなかいいペースである。
それにこの緑色の字が並ぶと、体中を巡る血がにわかに騒ぎ出す快感が湧き上がるのもいいものだ。




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