したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

ダンゲロスSS上海 応援スレ

88シンフォニア伊吹:2026/01/04(日) 23:26:44
 薄闇が帷を下ろす高級ホテルの貴賓室。
 魔都上海の中で要人たちが暮らすエリアの、さらに秘密の領域。
 三人の男たちが、密かに会合していた。

 一人目の男。
 三人の中で最も体格が良い——顔面に皺が刻まれつつも、生命力が満ち溢れている。巨躯ながらタキシードを着こなし、テーブル席に座って食事をしている。
 残る二人が見守る様子に目もくれず、特大ステーキを一口に頬張る。

「うん、美味ぇじゃねぇか」

 男が口に含むのは、重さ10kgの牛肉。厚さ20cmのレア。男の健康的な白い歯は、まるでサラダか何かみたいに咀嚼していく。

「最高級のアイリッシュ・グラスフェッド・ビーフです。お口に合ったようで」
「マンハッタンの一流店に比べりゃまずまずだが、この店、気に入ったぜ」

 そう言って、男はコルクの抜かれたワインを、ボトルから一気に直接飲み干す。

「〜〜〜っぷハァッ!美味いッ!酒も一級品ときた!」
「光栄です。ミスター……」
「ふぅん、ミスターねぇ……」
 タキシードの大男は食事から目を離し、自分に頭を下げる、長身の男を見る。
 
 二人目の男。
 軍服に身を包んだ長髪だ。
 直立して頭を下げている。端的に言えば慇懃無礼。
 一人目と負けず劣らずのノッポ。長い顎、尖った耳、そして嫌な光を放つ、血走った眼。それらの人ならざる怪異的な特徴を含めても、どこか気品漂う、涼やかな印象がある。
 軍服男が、ニコリと笑う。
 口元からは、二本の牙が垣間見えた。

「何か?こちらに不手際でも?」
「いや……一番年下の俺が、こうも恭しく扱われると、気持ちが落ち着かなくてよ!」

 タキシードの大男はそう言いながら、ポケットから葉巻を取り出し、ダンヒルのライターで火をつける。
 ふてぶてしい姿に、壁際のソファで繕いでいた最後の一人が、皮肉そうな笑みを浮かべた。

「知名度ならお主がこの中で一番じゃ。自信を持ってええぞ、倭人よ」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板