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ダンゲロスSS上海 応援スレ
81
:
『紫方柱教』教団員
:2026/01/02(金) 23:17:11
屋台街、表通り。
毒蛇に襲われ、解決屋らに助けられた人々が集まって救急の到着を待っていた。
蛇の波は退いたとはいえ、蛇の奔流やパニックになった群衆によって破壊された
屋台の瓦礫も積み重なり、未だ人々は混乱の中にいた。
――そこに近づく、修道服姿の一団があった。
「……あー、ここも愛に溢れていますねぇ」
先頭に立つのは、赤銅色の髪の女だった。
深い隈が刻まれた目で、辺りを見回しながら気怠そうにつぶやく。
「とはいえ、少ぉし溢れすぎてますねぇ……みなさん、出番ですよぅ」
じゃら、と右手に巻き付けた刃付きの鎖――ソーチェーンを鳴らし、他の者に命じる。
合図を受けた面々が、各自魔人能力を行使し始める――
ある者が手をかざすと、瓦礫が逆再生されたように浮き、元の屋台の姿を取り戻す。
ある者が怪我人に触れた手を中空に振ると、傷が彼方へと吹き飛んでいく。
ある者が毒に苦しむ者の手を握ると、毒が徐々に和らいでいく。
そして、ソーチェーンの女―― コッパー・マイントピアが鎖を振りかざすと。
痛みや毒、建物の破損――ありとあらゆるダメージが、美しくも怪しく輝く結晶となって
コッパーの元へと集まっていく。
その神秘的な光景に、手当てを受けた人々はただ息を吞むばかりだった。
「……こんなところですかねぇ」
数分後には、屋台街は騒ぎなどなかったかのように綺麗に片付き、怪我人も皆回復していた。
頭を下げ、礼を述べる人々に軽く会釈をして、コッパー率いる『紫方柱教』の面々は立ち去って行った。
――苦痛と損壊を凝らせた結晶は、彼らと共に消えていた。
===
上海某所――『紫方柱教』の面々が集まる隠れ家。
その最奥、祭壇の上には――一人の女性の亡骸が、ガラスの柩に収められていた。
周囲には、怪しい色彩を放つ結晶が積まれ――その外周には、床一面にヒビが走っている。
目を凝らしてみれば、そのヒビが少しずつ、這いずるように柩を目指している。
「……あぁ、もうすぐです…… もうすぐ、愛を解き放つときが……うふふふふ」
コッパーは、祭壇に先程回収した結晶を積み上げ――愉悦の笑みを零した。
コッパー・マイントピアの魔人能力――『嘆きの樹(ディストーテッドペイン)』によって
上海中の痛みや傷が、結晶となって集められている。
否、この隠れた聖堂に積まれたもの以外にも――
上海の裏路地、スラムの片隅、胡散臭い商人の懐……
そして『清王朝のダイヤの欠片』と偽られ、誰かの手の内に収まったものも含めれば、
上海の至る所に、彼女が生み出した結晶が散らばっている。
コッパーの合図一つで、それらの結晶は再び傷へと戻り、在るべきところへと還る。
それは、今日癒した人々が再び毒と痛みに呻くことにつながる。
だが、彼女は――『紫方柱教』の者たちはそれこそが愛だと信じている。信じ切っている。
痛みを感じることで生の実感が得られる、それこそが愛なのだ、と。
上海の街が、傷と痛みに覆われる瞬間は―― そう、遠くはない。
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