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第19次 生徒会陣営応援スレ

3諏訪早苗:2019/01/10(木) 18:42:33
(2)
12月初旬、私が早くに大学への進学を決め、周囲が受験勉強でピリピリする中、比較的ゆったりとした生活を送っていた。すると彼は、今度の旅行は一緒に行きたいと言った。
私はすぐさま快諾し、また次の旅行は、車両の変わった特急あずさに乗り、松本に行くことを決めた。
彼は切符の買い方がよく分からないみたいだったので、彼の分のお金を預かり、自分の分と一緒に切符を買った。

しかし、冬休みに入り、生徒会と番長グループの関係が悪化。遂に私にも生徒会から声がかかった。そしてその日から、彼はベンチに現れなくなった。
彼が番長グループに所属したということは、その数日後に判明した。

どうして彼は番長グループに行ったの!?
どうして彼と陣営が別れてしまったの!?
陣営が別れてしまったら、そう簡単に会える訳ではない。私はショックで生徒会の作戦会議にまともに参加できなかった。
松本への切符も彼に渡せないままに…。


失意の中、校内を歩いていると、たまたま彼を見かけた。思わず声を掛けようと思ったが、その隣には番長グループの女子がいて、一緒に楽しそうに彼と話していた。

私は更なるショックを受け、逃げるようにその場を去った。
もしかしたら単に番長グループの事務的な連絡を話していただけかもしれない。
しかし、彼が浮気したのではないかという疑念は大きかった。

せめて、もう一度話をして、彼との関係を確かめたい…。しかし、このような状況、どうやって彼に会えば…。
彼と乗るつもりだった2枚のあずさの切符を眺めつつ、ある考えが浮かんできた。

「ハルマゲドンに参戦すれば、彼と会えるのでは…!」

当初、私は直接の戦闘メンバーから外れており、戦闘当日は敷地外に出るように指示されていた。しかし、この2枚の切符があれば、自分ともう一人、新宿駅に瞬間移動することができる。この能力があれば、戦闘メンバーとしても活躍できるのではないか。
もっとも、戦闘向けの魔人ではない私が戦闘に出ることは、非常に危険である。命が奪われるかもしれない。
それでも私は、ハルマゲドンに賭けたかった。

私は、その翌日、戦闘メンバーへ志願した。


ハルマゲドンの戦闘直前、いつも彼と会っていたベンチに1枚の手紙を置いた。
怪しまれないため、かの有名なあずさ2号の歌詞を印刷しただけの手紙だ。
しかし、「8時ちょうどのあずさ2号で」のところは、松本旅行で乗るはずだった列車に修正されている。

これが彼に伝わる可能性は著しく低いだろう。
それでも彼が戦闘メンバーに入る可能性を少しでも上げることができるなら…!

もし彼とよりを戻す事ができたなら、私は彼と一緒に新宿駅に行き、特急あずさに乗って松本まで行こうと思う。
それができなければ、能力は彼以外の強力な魔人を戦場から離すために使おうと思う。そして、彼の事は忘れようと思う。


奇しくも、ハルマゲドンの戦闘の日は、松本旅行の予定日であった。


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