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第19次 生徒会陣営応援スレ

28諏訪早苗@Range:2019/01/21(月) 22:26:56
キャンペーンは終了していますが、自キャラの諏訪早苗のエピローグを書きました。

(1)
卒業式を終えた後のある日、諏訪早苗は新宿駅のホームに立っていた。
「間もなく10番線に、特急かいじ1号甲府行きと、特急富士回遊1号河口湖行きが参ります…」
そうアナウンスが入ると、列車がホームに入ってきた。
菫色のラインの入った車両…あのときと同じだ。
ハルマゲドンの日、人喰狼を新宿送りにした後に泣きながら乗った特急あずさと同じ車両だ。


結局、彼はハルマゲドンに現れなかった。
あの手紙は彼に伝わらなかったのだろうか?それとも、彼は怖じ気づいたのだろうか?さまざまな事が頭に浮かんできたが、もう覚悟は決めていた。
番長グループの男子メンバーを新宿に送ろうと。…別に女子でも新宿に送ることが可能ではあったが、男子に限定したのは、ハルマゲドンに現れなかった彼への当て付けだと思う。

ハルマゲドンは早苗の想像を大きく超える修羅場だった。敵味方問わず死んでいく状況、現れる怨魂、ここはまるで地獄だと思った。早苗はすぐさま能力を一人で使い、その場から逃げようとさえ思っていた。

しかし、攻め込んできた人喰狼の不意を突き、新宿駅に移動させることに成功した!
いきなり人混みに放り込まれ、人喰狼が動揺している隙に、早苗は人喰狼から離れ、持っていた切符を使い改札に入った。
特急あずさの発車するホームにたどり着いた時、私はやったんだ!と思うと同時に緊張の糸が切れ、早苗はその場に立ち尽くしていた。そして、
「なんで…彼は…現れなかったの…」
急に涙が溢れ出し、しゃがんで大泣きした。その様子は、近くの駅員が駆けつけ、「大丈夫ですか?」と声をかける程であった。
早苗は駅員に対し、「大丈夫です」と返し、そこに止まっていた特急あずさに乗った。
この気持ちも中央本線を下り、景色を眺めていくにつれ薄れていくだろうと信じ…。

しかし、気持ちはそれでも晴れず、私は車内でも泣いていた。検札に来た車掌に連れられ多目的室に案内され、ようやく落ち着いたのは松本に着いた頃だった。
これ以上悲しんでも仕方がない。彼の事は忘れよう…。松本の街は雪が降り、早苗にはまるで自分の心が街を冷やしているかのように思えてきた。

松本に着いたのは夕方だった。その日はそのまま一泊し、翌日に観光に出掛けるも、早苗の目には街の景色が何処か無味乾燥に見えていた。
さまざまな事で疲れていた早苗は、松本を予定より早い時間の列車で出る事にした。


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