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第19次 生徒会陣営応援スレ

20白蓮毛玉:2019/01/19(土) 05:59:25
短いですがニュクスと謎の男とアウェイクン計画と怨魂と諏訪早苗の恋人に関する読みにくいSSです。








朦朧とする意識の中、僕の体は何かに惹かれるように屋上へ来ていた。月の光を浴びると、断片的な記憶が蘇る、人だった時の記憶が。

 僕は死んだ。大切な人と離れ離れになった。そして、この争いが始まる前に止めようと躍起になって……

先を思い出そうとすると、頭の中がシェイクされるような感覚に襲われ、巻き戻したビデオテープのように繰り返す。
自分を殺した相手への怒りか、それとも思い出せない事に対する怒りなのか破壊衝動に飲まれそうになった時……

 暖かい……それに月の匂いがする。甘く溶けていくようだ。

体を何かが包むように抱かれているのを感じ、魂が穏やかになっていくのを実感する。
そして、ささやくような声で……

 「迷える魂よ、その怨嗟から解放せん。縛られる魂よ、現世の楔から解き放たれん。星はそなたを受け入れ給う」

言葉が切れると同時に口元へ柔らかい物が当たる感触を覚える、遠い昔に感じた事のある触覚を。

一口、また一口と流れ込む命の元、揉む手から伝う液体が体を包む。満たされると同時に、絡まっていた記憶も紐解かれていく。
校長の計画を各陣営のリーダーに伝える、そうすれば争う理由が無くなる所か彼女とまた一緒になれる。そう確信し、計画に関する資料をカメラに写していた時、
装置が動きだしたのだ。装置からあふれる光に照らされる長谷部敏樹の姿が僕の最後の記憶。最初から探りに来る事を分かっていたんだ、
今回のハルマゲドンも奴の手引きだったに違いない。僕は泳がされていたんだ。

 諏訪さん……約束守れそうにないや。

ニュクスの抱いていた怨魂が光になって星に帰ると、拍手をするスーツの男が1人。
初老の男は手を後ろで組み直すと、散っていった光を見据え。

 ほう、流石はアウェイクン計画のオリジナルですね。怨魂相手とはいえ対象を苦しめずに浄化するとは……
我々の紛い物とは天と地の差ですよ全く。

実に素晴らしい。と歩み寄るスーツの男、行為の直後で身動き出来ず言葉すら発せないニュクスの顎を掴む。

 本当に素晴らしい。ですが同じぐらい憎たらしいですね、獣風情が大人しく我々の研究材料になっていればアウェイクン計画は完璧な物になっていた
んですがねぇ。

まぁ良いでしょう。とニュクスを掴み倒し、ニュクスの着ているスーツに目をやると優越感に浸った表情を見せる。

 どうですか、我々の発明品の着心地は?魔人を超える力を持つ存在を拘束、その力を弱体化しデータベースに送信する半固体の人工生命。
自力での脱衣は不可能、命令を送信すれば宿主にどんな拷問だって出来るはずだったのですが……動作にはまだ改良の余地があるようですね。

道具を扱うようにスーツ部分を弄る男はブツブツと改良点を上げていき、自問が終わると屋上の扉へ向かい始め、振り返ると。

 そうそう、生徒会として貴女には参加するように手配済みですのでそのつもりで。そのスーツがある限り逃げる事は出来ませんからね、
貴女の大切な器官が壊れても良いなら試行して貰っても構いませんよ。それと、太陽の方の妹さんに会ったら伝えてください。

「ご協力ありがとうございました、宿した"ソレ"は時期が来たら我々が母胎ごと回収します」と

               



               閉まる扉の音が夜空に響く
               星空に照らされた影は泣き
               見えない鎖に繋がれた月は
               交わる事のない太陽を想う
               夜の屋上は化け物の影だけ


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