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【2020】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 総評審議所

1名無しさん:2021/02/13(土) 10:55:01 HOST:124-141-30-60.rev.home.ne.jp
2020年度のクソゲーオブザイヤーinエロゲー板 総評審議所

その年に発売のエロゲーで一番のクソゲーを決めましょう
ルール
男性向け18禁PCゲームでその年の1/1〜12/31に発売されたゲームが対象
投票で決定するスレではありません。
※作品自体ではなく信者を叩くのは該当スレで行ってください
※作品の良し悪しについて語るのは程ほどに。本格的なのは各ソフト本スレへ

まとめwiki
http://w.atwiki.jp/kotye/

Q&A

Q.○○はクソゲー
A.どうクソなのか詳細なレビューよろ

Q.○○が今年の大賞で決まりだな
A.そのソフトを中心とした一年の総評よろ

Q.レビュー・選評・総評書いたのに無視された
A.そのソフト、または内容に魅力がないんじゃネ?

Q.○○に一票
A.投票では決まらん。まずレビューからだ

Q.クソゲークリエイター・クソゲーメーカー・部門別の賞も決めよう
A.決めん。ここはゲームについて決めるスレ

Q.○○はクソゲーじゃねえ
A.選評書かれたからクソゲーということではない。総評書け

Q.○○が大賞なんて認めない
A.総評書いて見返せ。できないなら黙れ

Q.信者と社員必死w
A.そうですか、おかえりください

Q.クソゲーオブザイヤーっぽくない
A.エロゲの性質上コンシューマとは評価基準や論点、住人の年齢層が異なるようだ

Q.選評と総評の違いって?
A.選評は作品単体のレビューのまとめ。総評は全選評のまとめ

Q.その年の選評の締め切りと総評の締め切りは?
A.選評は1/31まで、総評の受付期間は2月の初めから2週間程度

注意点

■本スレへの突撃禁止
どれほどのクソゲーだろうと、買ってプレイもしていないくせに本スレに行って
煽ったり馬鹿にしたりする行為は人としてあるまじき行為です。

■クソゲーについて
自分がクソゲーだと思ったらクソゲーです。しかし他の人もそう思うかは別です。
自分はクソゲーだと思わないけど、他の人は、と言うこともあります。
書き手側はできるだけ共感できるような選評を書きましょう。読み手側も共感できなくても生暖かい目でスルーしましょう。

■シリーズ・続編・移植ゲーム 話題作・大作 大手メーカー作品について
基本的には選考要素に含まれません。
ですがファンディスクのような、本編が前提となる作品も大量に存在するため、場合によります。

■パッチについて
パッチによってまともになった作品に対してどう評価するかは未決定です。
バグ関係のクソゲーは年末に発売された作品ほど有利になるため、発売直後で判断すべきと言う声もありますが、
パッチを当てることによってより酷くなるクソゲーもあるのでケースバイケースかも知れません。

■年またぎの作品について
年度をまたいでパッケージ版やDL版が出た作品については基本的に先に出た作品の日程が優先されます。

ただし、後から出た作品について最初に出たものと差異がある場合は別年度のものと
認められる可能性がありますのでこの点は議論の余地があります。

■選評および総評投下時のトリップ付与
総評執筆者は、円滑に総評審議を進行するために必ずトリップをつけるようにしてください。
選評執筆者についても、その後の取り下げの可能性などの理由から付与を推奨します。

有効な酉であれば取り下げを受理し、wikiには取り下げたことを明記して当該選評・総評は残すこととなります。

■総評および大賞・次点の決定について
大賞・次点は一年間に出たゲームの中で、相対的に総評によって選ばれます。
また大賞はスレ住民による議論の結果によって決まるため、
複数の作品を大賞とする総評および大賞なしの総評は原則として認めません。
総評執筆者は必ず「大賞1作品、次点数作品(任意)」の形式で総評案を書いてください。

但し大賞決定の審議が長期間難航した際に事態の打開を図るための折衷案として
複数の作品が大賞となる修正総評案が議論の過程で作成されることはあります。

31一般1:2021/03/03(水) 19:12:54 ID:???0
先日は勝手に総評期限を決めるような物言いをして大変申し訳ありませんでした
謝罪の意をこめて総評を提出させていただきます

32一般1:2021/03/03(水) 19:14:05 ID:???0
クソゲーをプレイして、一体何が得られるだろうか。
2019年のKOTYeは、闇の堕天使『崩壊天使アストレイア』の勝利によって幕を閉じた。
どこまでも広がるバグ、ストレスフルなゲーム性、トドメに根幹たるカードバトル要素を省略しプレイヤーの苦労を水泡に帰する醜怪さ。
終わりなき地獄をユーザーにこれでもかと見せつけ、その年のトレンドを全て内包したその姿もまた、王者と呼ぶに相応しい貫禄であっただろう。
だが、いかに人を苦しめればKOTYeの戴冠を得られるかというと、それは違う。
何故なら、住民は、歴戦のHentai Hunter達は、負けない、くじけない、何度でも蘇るゾンビ集団だからだ。
今なお圧倒的な過去の王者に脳髄を犯され感覚が麻痺しようとも、彼らは自らの手でクソゲーを掴み取り、選評を書き上げ、悲しみを笑いへと変える「希望」を探求するのである。
果たして、彼らが行く道の先に見えるものは、闇か、はたまた光か……。未曽有のパンデミックで世界中が大混乱に陥る中、今年も「クソゲーとは何か」を考察する一年が始まる。

今年のKOTYeは、静かな立ち上がりをみせた。
1月に登場した『神様のしっぽ 〜干支神さまたちの恩返し〜』は、総勢12名のヒロインを起用したがために、立ち絵差分皆無や個別ルートへの道が各キャラ全員のフラグブレイク、
公平性を欠く個別ルートの作り込みで不興を買う結果となるが、作品自体は褒めるところもあり大きな混乱にはならなかった。

しかし修羅の国において、所詮平穏は戦争の下準備に過ぎない。
ここから怒涛の闇のカーニバルが開幕する。

2月に登場したのは、前年『ギルドマスター』を次点入りさせたアストロノーツ・シリウスの『絶対女帝都市〜叛逆の男・カムイ〜』が黒いバイクに跨って登場した。
今回は奇跡的に致命的なバグはない。が、本作で褒められる点はそこだけである。
何より問題なのが、『ギルドマスター』で散々言われていたSLG&ADVパートの薄さが、治ってない。
まずSLGパートだが、制圧した地域に隣接した拠点をクリックすることでそこを制圧できる。
白なら何もなし、赤なら戦闘、「!」ならヒロインとのイベントが行われるといった具合だ。
しかしそのクリックは適当にやってもほぼ大丈夫で、ゲームオーバーの基準になっているPHASEも基本高めに設定されているため気にする必要はなく、面白みも何もない。
一応赤の拠点を制圧する際には戦闘力という数値で勝敗が決まるのだが、
こちらも事前に捕えたヒロインとの基地イベントを見たりしていれば「はいはい、戦闘ね()」といった具合でほぼ負けることはない。
終盤になると一本道+全マスが「!」という思いついた者を切り捨て御免にしたくなるような構成で非常に煩わしく、
いちいちマップに戻ってクリックする作業すらうざったく感じてしまう。選評者からも「不要」とバッサリ切り捨てられる有様だ。
次にADVパート。本編はボイスのない男主体であり、捕らえたヒロインも基本フェードアウトするため男にしか感情移入できないという困った仕様である。
他にも基本一戦目は勝負流れになることが多いのに、「せっかく捕まえたり優勢だったのに考え事をしてたら逃げられた」「逆レイプされた」というシュールな展開もあり、
おまえは本当に女性支配の国から男を解放したいんかいと突っ込みを起こしたくなる。
ヒロイン間の格差も酷く、回想でHシーンが7つある者が大半なのに2、3つしかないヒロインがいたり、7つ中3つは主人公が幻覚で見た他ヒロインとのシーンといったものもある。
一応Hシーンの尺はそれなりに長めなのだが、スキップが遅い、ジャンプできない、見ないと本編進められないと地味にイライラを募らせるストレス因子と化している。
何より一番問題なのが、ラストは怒涛の急展開の連続の中、俺たちの戦いはこれからだ! で終わることだろう。勿論メーカーサイドの続編の予定は今のところない。
この全編通してイライラさせる薄さと作り込み、ジャンプの打ち切りエンドで終わりという「終わり駄目なら全て悪し」を体現した展開は、流石次点排出者の実力通りといったところか。

33一般1:2021/03/03(水) 19:15:20 ID:???0
JADEの『LOVE・デスティネーション』はジャンルからして「死に戻れた2周目でモテモテライフを夢見たら、そこは全員バッドエンドのハーレムルートだったADV」という、
おバカ路線を行くADVなのか? と思うかもしれないがそれは間違いである。
いや、正しくはあるのだが、それではこのゲームの魅力を半分も伝えていない。
正しくは「何の愛着もわかない電波ヒロインのうち誰かを選択し支離滅裂なシナリオや素晴らしい日本語と戦いながら何とか正気を保つのが目的のADV」だ。
まずシステム面で問題なのが、やたら目につくふりがなと強調点だらけの文章だ。明らかにふりがな前提の文章になっているのだが、必要のない強調点と相成って非常に鬱陶しい。
その上バックログではふりがなが表示されない為、ひとたびクリックミスしてログを開くと奇怪な日本語と対面し、何が起きているのかさっぱり理解不能になる。
他にも、必要のない記号や()、漢字をカタカナで使う、♂♀を使いまくるなど痛々しく、「間違った誤訳日本語学習ドリル」とすら呼ばれてしまう。
そして肝心の内容は、超展開の暴風雪だ。冒頭からして、全ての権力を握ってやりたい放題している総理大臣に全国民が振り回される中、
結婚式の帰りにトラックに轢かれた際に、ムシャクシャしていた天の声に主人公の漢字の読み間違いで体を木っ端微塵にされる運命を手違いで与えられてしまい、
その不祥事を隠すため主人公の運命が変わる瞬間の過去に精神ごと送って数合わせする、といったもの。
これだけでもう頭が痛くなること必死なのだが、共通ルートはともかく、個別ルートは更なる地獄である。
従姉妹とレズルートは、入手していたHな動画で二人を脅して調教。それがバレて学園から去るつもりだったが、スーパー両親が総理の不祥事の証拠を搔き集めてすべて解決。
学園長の姉妹ルートは、トラウマを抱えた妹に一服盛られて犯されたり刺されたりしつつ、親なら娘を守れと義父の学園長を糾弾した矢先、スーパー両親が総理相手にテロを起こし解決。
隣の娘と親友ルートは、拉致監禁から始まり実は親友がふたなりであることが発覚。その後も絞られたり拉致られたりしながら最後は親が問題を解決しアブノーマルな生活を送って終わり。
幽体離脱少女ルートは、少女が友人の体を乗っ取ったりしながら主人公と楽しく生活していたが、いきなり総理に脅され命を狙われる、と思ったら天の声の手違いでまた殺されてしまう、
と思ったらまた生き返り、結局スーパー両親が活躍して総理は逮捕、と思ったら天の声にまた間違って殺されたが、奇跡が起きてなんやかんやあってハッピーエンド。以上。
ご覧の通り、主人公は基本的に事流れ主義(誤植に非ず)で殆ど自分から動かず、基本両親やヒロインの親が物事を全て解決して終わりというワンパターン展開である。
なお、主人公は己にブーメランを何度も刺しながら、敵対した大人を自身の立場を棚に上げ精神攻撃するお茶目さんであることも追記しておく。
プレイしたスレ住民曰く、「(全キャラが)一字一句喋るな考えるなと思った作品はチーズ以来」と言うほどのアレっぷりに、本作を知った住民たちも思わず「むう」と唸るのであった。

34一般1:2021/03/03(水) 19:15:48 ID:???0
3月に登場したのは、ベテラン工兵・戯画の『ジンキ・リザレクション』である。
『ジンキ』といえばかつて戯画の看板とも言える原作モノの1つだったが、前作が発売されたのは2010年。それから時が流れ今は令和2年。
もはや「何それ?」「そんなものあったっけ?」と冷たくあしらわれてしまいかねない新作である。
ジャンルとしては王道のコマンド選択式ADVだが、システムが非常によろしくない。
本作の「デートシステム」は見目麗しきヒロイン3名の中から攻略対象を選び、親交を深めていくわけだが、
それぞれのキャラクターには好感度と操縦練度というステータスが初期値で振り分けられている。
だが、これを把握できるのは最初のみでその後は一切表示されず、各ステータスがシナリオの分岐フラグになっているのに、ヒントは何もなし。
放り出された町中で1日約4回の行動を起こし、先へ進むにはそれぞれのタイミングで特定の服装、特定のシナリオを読むなどが必要になり、これがおよそ一か月続くのである。
そういった結果が何を生み出すのか? 答えは「大量のバッドエンドを回収しつつ兎に角死亡フラグを回避しながら先へ進むしかない」という、極めて面白みのないものになっている。
内部ステータスが視認できないまま、シビアな条件下で特定のイベントを見なければいけないので攻略は困難。下手すれば詰みが確定したりするのはご愛敬である。
なお、特定のポイントを何度もループして全く同じシナリオを見たり、ストーリーでは入院しているはずの人物に街中で会ったりとフラグ管理も微妙だ。
シナリオもお世辞にも良いとは言えず、原作を知っていること前提な割には、知らない?なら勝手に個人で保管しろ的な投げやりな部分も多く、読み手はただ置いてきぼりなまま進んでいく。
満を持してリザレクションした結果がこれでは、原作者とそのファンはさぞ報われないことだろう。

3月にはもう一本、堅実な作品作りとバグ祭りに定評のあるninetailの『創神のアルスマグナ』もエントリー。
本作は発売当初、バグ祭りが起きたがパッチによって無事安定版になったので許せるものとする。グラフィックは美しく、戦闘システムも悪くない。
ストーリーは普通につまらなく、ADVパートが長すぎてRPGパートに行くまでにうんざりしてしまい、没入感を別の形で補充しなければやってられないレベルである。
主人公も学生故か精神的な成長がないうじうじ系であり、しょっちゅう自問自答モードに入っては仲間を危険に晒したり、重要なシーンで時間を無駄にする。
ただこの辺りはまだスキップ機能を使えば問題ないので、RPGを楽しみたい人にはまだ許せる範囲であろう。
問題はアイテム集めにあった。本作は「クレスト」というアクセのようなものをキャラに装着することでキャラを強化できるのだが、これが全部で286種類。
ゴミみたいな性能な物もあれば、ひとつで戦況を覆せる強クレストも存在する。しかしクレストの大半は3Dマップのクレストマスまたは戦闘後ドロップであり、
・パーティ強化の為に優秀なクレストを入手する必要がある。
・実際に入手するまで優秀かゴミかはわからない。
・クリアしたマップに再挑戦はできない。敵出現マスも1戦闘で消える。
・今相手にしている敵が今後も出現するかはわからない(特定マス固定の敵もいる)。
その結果がどういう問題を引き起こすのか、答えは大体予想がつくだろう。
すなわちセーブ&ロード、セーブ&ロード、セーブ&ロードの数をかぞえろぉ! というひたすら面倒くさいクレスト収集ゲーに終始してしまっている。
こうなればもはやゲーム性は皆無。ただのセーブ&ロード作業アプリというか、周回を強要するソシャゲの様になってしまったのは残念この上ない。
一応クリア後のフリークエストで優秀なクレストはほぼ手に入るのだが、何故それを本編でやらないのか、と誰もが思っただろう。

35一般1:2021/03/03(水) 19:16:28 ID:???0
春の終わり頃にはあかべぇそふとすりぃの『墓多DYINGZOMBIES 〜Second Chance for BEAUTIFUL LIVE〜』もオンステージ。
マフィアがゾンビを利用するのが当たり前な墓多を舞台にしたゾンビのアイドルものというどこかで見たような設定のニッチアイドルものである。
ヒロイン勢も、血液がワイン、ライブ中に銃弾をぶっ放す狂人、体がシリコンでオナホで補強すれば傷も治ると一応属性っぽい属性を付けようという努力だけは認めるが、
全体的に張り子の虎である。そもそもシナリオを見れば、身体を銃弾の肉盾にしたり客から手榴弾をかばったりする行動からアイドルとして認められるという、
どこがアイドルものかいなと思える突っ込みどころ満載で、個別シナリオもダイジェストを多々使っており、一夜でマフィアの総本山が壊滅したりと極めて杜撰。
バカゲーとして見ればそれなりに価値があるものの、肝心のアイドル達はスレ住民から「似てないコスプレAVの様」だと失笑された。
そんな中、作中の『癒し』を担当したのがドルオタニートのマイケル君だ。このマイケル君、その名の通りただのドルオタなのだが、
特定ルートではマフィア遊撃部隊に参加しマフィアの戦力を大幅に削る大活躍を見せたり、ヒロインを救うべくスナイプを行う際、自分の頭を台座にしてくれと申し出るのだが、
その際にズラが取れツルピカハゲが露出して笑いを取ってくれたりと完全にヒロイン勢から個性を奪っている。
彼の活躍なくして本作のクソゲー度合いは若干緩和されたと言っても過言ではないだろう。

ensembleの『Secret Agent〜騎士学園の忍びなるもの〜』は「騎士」と付いてる時点で破綻が確定していた問題作だ。
舞台となる冬華学園には学園運営を行う「騎士団」があり、騎士団は年間500万もの学費を徴収しているのに、
運営は慢性的な赤字、人材不足、一部の者の特権乱用、不要な部署だらけとぐっだぐだ。
学生のデモ活動は各ルートで盛んであり、学生側も騎士側も力で制圧する流れにもっていこうとしては、主人公の周りの人物に抑えられるとこれまたぐっだぐだ。
共通ルートでも穏便に済ませようとする騎士側に対して、敵サイドにそそのかされた学生側はクーデターを起こそうとしたり爆弾テロを起こそうとしたりと全編ぐだり倒している。
そして主人公は忍者なのに全然忍んでない。夕方に忍び込んでは一般人に見つかり、夜に忍び込んでは教師に見つかり、
ヒロインの父親を守るためにクナイを投げた後平然と表に出たりする。
他にも女とまともに喋れなかったり、AIのお世話になりっぱなしだったり、ひったくりを追いかけては見失うなど無能ぶりをこれでもかと見せつけてくれる。
ヒロインも大概で、将来設計が決められていて自由がないと言いながら何の葛藤も抱かず主人公と交際したり、主人公と淫らな行為をしたと噂を立てられているのに決闘場でHしたり、
許嫁がいるのに平気で付き合ったかと思えば海外留学に行ってしまったり、なぜかトゥルーでは全員と付き合っている流れになっているらしいと、まるでよく分からない。
やはりKOTYeにおいて、「騎士」、それも「忍び」の合わせ技となれば、地雷に行きつく結果は当然の帰結ではないだろうか。

36一般1:2021/03/03(水) 19:16:57 ID:???0
『メガスキ! 〜彼女と僕の眼鏡事情〜 伊波乙葉編』は眼鏡っ娘をフィーチャーした980円と安価なメガスキ!シリーズ3作品目なのだが、中身は値段相応ですらなかった。
まず、本作はヒロイン伊波乙葉に問題点があり過ぎる。彼女は、主人公に過去に眼鏡を拾ってもらっただけで惚れて学校を調べて入学し、
主人公の過去の行動をすべて調べて手持ちのタブレットに記録をしていて付き合い始めていきなりお外でおっぱじめる。
他にも自分のアピールにパワポで淡々と説明しだしたり、メールを3桁送ってきたり、情事の回数をカウントして記録するなど完全にただのヤンデレビッチストーカーになっている。
加えて主人公の性格もかなり気持ち悪い。乙葉の胸が頬に当たっただけでエアバッグのようだとかタピオカチャレンジだとかを考えつつオナネタにしたことを一人で勝手に正座して謝ったり、
後輩をデッサンにしてポーズが安定しないからとポーズも何も無しに椅子に縛り付けるなどとても正常な頭とは言い難い。
これで、CG6つ・Hシーン4つと非常に少なく、上述の頭のおかしさも含め抜きゲーとして完全に失格である。
王道の眼鏡っ娘の作りにしておけばいいものを、属性を無駄に盛って台無しにした結果がこれではごらんの有様もいいところだろう。

7月にはプラリネの『彼女がアイツで、俺はだれ!?』が購入者に供養をされるためやってきた。
本作は所轄転生ヒロインものであり、織田信長や明智光秀の末裔の花魁などが生まれ変わって主人公にアプローチをかけてくるのだが、主人公は最後まで前世の記憶を思い出さない。
そこまではまあ、オナホを「変な女子と将来性のない交際をするより、時間とお金の節約ができて効率的だよな!」と絶賛するあほたれなので許せるのだが、
本当の問題はシナリオにおける豆知識の羅列にあった。それもとにかく生活、政治、健康、機器類など、とにかく色んな所からググったようなネタを無造作に引っ張ってきており、
テキスト内に片っ端から挿入しているのだ。その全てはエロゲにおいてよくある食レポなみに「いらない」ものばかり。というか、「いらない」ものしかない。
なお、Hシーンも問題があり、主人公は設定では鍛えていて健康的となっているのだが、実際は腹はぷよっていて太ももも無駄に太く、それに加えて14シーン中5つしか本番がなかったり、
初穴が尻だったり、特徴もないシーン後のただの会話を数に入れていたり、何故か赤ちゃんプレイが多かったりと質自体もとても褒められた内容ではない。
大量に湧き出る豆知識の羅列をヒロイン達に称賛されたがっている辺りはライターの承認要求だと思うのだが、それがどれだけ気持ち悪いか、ライターは分かっているのだろうか……。

季節が夏から秋に差し掛かるころ、どこかで見たような異臭漂うゲームが現れた。その名は、SAGA PLANETSの『かけぬけ★青春スパーキング!』。
本作はかつて「笑い所のないチャージマン研」とまで言われた「カルマルカ・サークル」と製作スタッフが共通ということで、発売前からきな臭い空気を漂わせていた。
いざ蓋を開けてみると、中身スカスカ無味乾燥、キャラはブレブレ個性皆無のテンプレしか出来ない「青春部」の活動が延々と続き、プレイヤーの進める意欲をガリガリ削っていく代物だった。
主人公は「ツレェ」が口癖のバイトマンなのだが、特定ルートでは自らバイト量を大幅に減らしたり、叔母との確執から使わないと決めていた小切手をさも当たり前のように使う。
さらに幼馴染に至っては、バイトで苦しい主人公を終始振り回す迷惑女としか描かれていない。
当然他ヒロインも統一出来ておらず、性格や反応もルート次第で別人のように変わり、一部のシナリオでは全く正反対の意見を出したり、メタ発言を使って世界観をぶち壊す始末。
この描写不足、ありきたり過ぎる展開、矛盾するキャラの三拍子に購入者はあきれ顔。
スレ住民からは「何回全スキップしようとしたかわからん」「最初のヒロイン5分でやる気が根こそぎ奪われた」と罵られ、
選評者には、「カルマルカはキャラシナリオとしては個人的にはありなのだが、この作品だけは擁護しようもない」とまで言われてしまった。つまりカルマルカ>青スパということだ。
メーカーにはまた頑張ってハッピー&スマイルなゲームを作ってほしいものである。

37一般1:2021/03/03(水) 19:17:38 ID:???0
おうちじかんのHoney*Honey*Honey!は今流行りのソーシャルディスタンスをシナリオに盛り込んだ迷作だ。
男女接近法なる法律が作られ、男女間は2m離れて生活するのが当たり前になった社会で起きるドタバタバカゲーを目指したのだろうが、全体的に描写しきれていない。
社会では結婚していても別居を強要させたりするのに、反対派が学校中を爆破しようが(本当に爆破される)追及もあまりされず、主人公とヒロインがくっついていようがお咎めはない。
学校には恋愛監査部が存在し、男女の付き合いの認可審査を任されているのだが、幽霊部員がなんと300人。どう見ても機能不全である。
社会間では必ず2m離れて会話することの半義務付けと言いつつも学校と同じように曖昧な描写が多く全体的にあやふやで中にはビッチまでいる始末。
スワン系列作品程ではないが、何とか話の辻褄ぐらいは合わせてほしいものである。というか、この設定で共学なのは無理があるだろう。
個別ルートは付き合った→Hシーン連打!→色々あって問題解決→ENDと非常に雑。テンプレとエロしかない上にシナリオが空気では救いようもない。
なお、本作の売り文句は「いつでもどこでも一緒にいたい! 好意全開で迫りくるヒロインたちとの恋の駆け引き!
好きな気持ちが抑えられないヒロインたちと繰り広げる正統派学園恋愛アドベンチャー」なのだが、本作を遊べばそんなものは何処にもないことが一発で丸分かりである。
なお、これはレアケースかもしれないが、本作のHシーンにはBGMが存在しない。音楽なしの中声優があんあん喘いでいるのを聞くのはある種のギャグかもしれない。

秋本番、木枯らし舞い散る季節になると、一度は埋められたクソゲーが墓からリビングデッドする怪現象がKOTYeを支配した。

まずは、好きな男に告白する勇気がないからパパ活する、という意味が分からない冒頭から始まり、公式HPで「ムッツリスケベ」と書かれているヒロインが初日からキスや手コキを始める、
ロープライスでありながら575MBという低容量、清々しいまでのタイトル詐欺と予期せぬNTRを放り込んだ『スケベな処女のつくりかた』が登場。

更に『Hではじめた絶品バーガー 〜え?ご注文はおっぱいですか〜』も店に並ぶ。
潰れる寸前のハンバーガーショップなのに、主人公が住み込みで雇われるという無理がある設定、
顔が怖くてコミュ障拗らせた主人公が営業スマイルする度に客が逃げるという心折展開もさることながら、
モブスタッフの方がヒロイン勢より圧倒的に演技力が上手いというのもポイントが高い。
CG等にも問題があり、風が吹くだけで普段履いている黒タイツが消滅したり、太ももに挿入しているように見えるHシーンなどとても良質とはいえない。
これで容量500MB以下であり、UIに至ってはバックログすら実装されていない骨董品である。
店名がバーガークイーンなだけに、「バーガーキ〇グ」への熱い風評被害を感じさせる一本だった。

38一般1:2021/03/03(水) 19:18:24 ID:???0
選評ラッシュはまだ続く。

次に現れたのは『天冥のコンキスタ』。RPGエロゲで知られるエウシュリーからまさかの参戦である。
エウシュリーといえば、「エウ作品にシナリオなんていらねえわ」「じゃあなくすわ」「本当になくしてどないすんねん!」という掛け合いでお馴染みだが、
今回は盛大にやらかしてしまった。一応あらすじとしては、天使と魔族が長きに渡って戦いを繰り広げていた大陸に、魔力を用いて他者を支配することができる睡魔の力を持つ人間の主人公が、
新興勢力として魔族の王となるべく天使軍を殲滅すべく戦いに身を投じる、というもの。あらすじだけを見れば面白そうではなるのだが、中身は見事なまでに薄っぺらであった。
序盤はひたすら雑魚を殺さずに捕まえて戦力強化の流れが延々と続き、ストーリーへの没入感は皆無に等しい。
更にその単調なパートを終わらせ、ボスクラスの敵と対峙し無事勝っても捕獲しない限りご褒美エロはないので強敵を倒したという印象がまるでない。
しかもストーリーの最後は俺たちの戦いはこれからだ! で締められる。
主人公の体や過去などは一切判明しないまま投げ捨てられて終わるのである。
基本ヒロイン達も全員任意加入でシナリオにはほぼ絡まないため即席モブと扱いは変わらず、主人公も策士を気取っているが基本ゴリ押しが大好きなためご都合主義が吹き荒れている。
そんな主人公を持ち上げるべく味方は周囲の情報を的確に持ってくるほど出来るキャラなのだが、当の本人は相手を煽って余計な危険にその身をさらす阿呆だから始末に負えない。
RPGパートでは、基本前述の雑魚を殺さずに兎に角捕獲していくことが前提になっている。やってる事はまさに山賊である。
育成やその他諸々全てに使われる「儀式ポイント」はキャラを生贄にしたりミッションクリアポイントで溜めていくのだが、これも融通が利かない。
儀式ポイントを消費してユニットを召喚しても、初期の状態で性能が固定されているため精々図鑑埋め程度の存在価値にしかならず、召喚する価値は皆無なのである。
一応やり込むことで「研究値」をMAXにし、Lv5を大量に研究に費やしてLv20を召喚することも可能である。しかも本作にはクラスチェンジがあり、
チェンジ後も登録上別ユニットなのでチェンジ前を召喚可能まで生贄に出し、また大量に呼び出して全員チェンジ、それらを生贄にして更にチェンジ後を召喚可能にする。
といった戦力強化手段も存在するが、手間が掛かり過ぎる上にそこまでやっても強力なネームドユニットに比べれば性能は結局お察しである。
また本作にはフリーダンジョンがなく、ストーリー上で捕獲しまくるしかないという問題がある。
しかし、いくら育成を行っても装備やアイテム、スキルの使用といったキャラの用途が狭く、満足に使いこなせるわけではない。
しかも予約特典のアペンドディスクがないと育成面の捕獲ができるキャラがあまりいないため序盤にやたら手間が掛かり、本作は予約版前提の難易度になっている。
さらに捕獲用キャラがいるといっても捕獲する為にはキャラをリスクのある前面に出さなければならないため、うっかり落とされる危険と隣り合わせなのだ。
一方で敵の戦闘のAIもクソである。SLGゲームといえば、いかに戦術を練り、敵の攻撃に策で対抗していくかが醍醐味なのだが、
本作の敵は基本防御力が低いユニットを狙って突撃してくるのが義務付けられており、強引な特攻を仕掛けては次の自ターンでは早々に散っていく。
これだけならいいが、後半になると遠距離射撃してくるユニットが防御力の低いユニットを狙ってくるのでこちらも間合いを詰めて突撃していくしかない。つまり有効な戦術が限られるのだ。
さらに天使系ユニットには自分が倒された場合、最後っ屁のような周囲にダメージを与える攻撃をしてくるのだが、後半になるにつれ最後っ屁の威力は増していくため、
最後っ屁に備え、倒すタイミングを変えていくなどといった対処法が必要になる。(大事な事なので3回言いました)これらにより本作の戦闘は非常に鬱陶しく感じてしまう。
最後にエロだが、これがとにかく薄い。基本捕まえた女性キャラクター全てにHシーンがあるとはいえ、個別エロは2回を越えない。
つまり2回Hしたら申し訳程度の会話イベントを終えてそれではい終了だ。しかも各キャラにはしっかりした個別シナリオすらないので愛着も湧かないのである。
なお、本作は元々ミドルプライスで発売予定だったのに、急遽値上げして発売したという詐欺まがいの事もやらかしていることも追記しておく。
選評者からは「みじん切りされたぬか漬けのごとく何がやりたいのかすら分からない作品だった」とまで言われたシナリオとエロを生贄にした本作。
どんなに実績があろうとも、結果が全てのゲーム業界では、クソゲーになる時はなってしまうというのは、逃れられない業(カルマ)のようなものではないだろうか。

39一般1:2021/03/03(水) 19:19:26 ID:???0
『まおかつ! 〜魔王と勇者のアイドル生活〜』もこの時期にやってきた。3月の発売日からマスターアップ後に二度の発売延期を行ったエリートアイドルである。
本作は異世界に勇者として召喚された主人公が、魔王をトップアイドルに育ててこの異世界に新しいエンターテイメントを広めるという、
バイタリティ溢れる野望を軸に行われる壮大なシナリオ……になる筈であった。
まず発売元であるWonderFoolにとって2年半振りの新作であるのだが、全てにおいて前作よりパワーダウンしている。BGM、楽曲、CG枚数いずれも前作以下。
本作は豪華版で税抜12,800円のオーバープライスなのに、である。
そして本作の売りは徹底的にキングクリムゾンされた文章だ。冒頭からして、
・その言葉を継げると(誤字)同時に、俺は勇者としての力を発揮した。
・「ふふっ……負けた負けたー」
・静寂を取り戻した湖畔にリゼの声が響く。その表情はやけに爽やかで、一切の曇りはない。
こんな調子である。しかもヒロイン達が何故魔王と呼ばれているのか、人間と魔王との戦いが何故起きたのか、それらは有耶無耶のまま明かされることはない。
さらに事態は続く。魔王アイドル育成計画である筈なのに、さあやるぞ、という時にまたしても時が一年後に飛びライブが始まる。
その上ヒロイン達は「色々あったわよねー」と語り始める。いやだからその一年を見せろよ、と誰もが思うだろう。
そして肝心のライブも数クリックで終了と何かがおかしい。共通ルートが終わった後は怒涛のHシーンが始まるのだが、後半は真の魔王が復活し、勇者である主人公が討伐に旅立つも、
僅か1クリック後には「俺にとって最初で最後の戦いから、8か月の月日が流れた」と表示されてほどなくEDである。ディアボロさんも大忙しだ。
冗長な文章も大概だが、書くべきところを書かないのも問題であることが、よく分かる作品であった。

40一般1:2021/03/03(水) 19:19:55 ID:???0
そして続いては……2020年色んな意味で、いや、歴代でも稀に見ない問題作、Loseの『まいてつ Last Run!!』が魔列車と化し到着してしまった。
本作は『まいてつ』に前作の内容とHシーンを収録した言わば完全版だ。『まいてつ』自体、
人は選ぶものの質の高いストーリーやHシーン、鉄道の擬人化を舞台にした世界観等で人気を博し、
英語版と中国語版がsteamで販売、PS4・Switch版は全年齢版として発売され、PS4の発売に際してはJRの30以上の駅への広告出稿やTVCM放映もされている。
元々多数が売れた作品である上に、その後も複数のDL販売サイトで「Hシーン大容量パッチ」やストーリーを読みたい人向けの「普及版」等も数多く出ている程だ。
ただその結果、全年齢版の普及に伴い体面もあるのだろうか、本作は非常にエロが薄くなってしまった。
元々前作はエロが薄味で、ストーリー内にエロを極力入れず、回想シーンで解放という流れがあったのだが、
『まいてつLR』では前作の部分も含め本編からえっちぃシーンが完全に排除されている。
さすがにこれはメーカーもまずいと思ったのか、早い段階で対応する旨が告知されたが、その後の動向は現時点では未完成である。
Hシーン自体は前作39回に対し19回追加、ソフマップのガイドブック付属の専用3Pを含めれば20回である。
確かに3Pを入れたりと頑張っているのだが、シーンそのものはそれほど長くはなく、あからさまな卑語修正や新規ヒロインにエロがないといった問題点も挙げられる。
そしてなによりも問題なのが最近『まいてつ』に触れた人の多くはDL版を1,000円程度で購入している事だ。故に、どうしても物足りなく感じてしまうのだ。
ただこれだけをみれば精々フルプライスのエロが薄いガッカリゲーで済んだのだが、事態は急展開を遂げる。
11月、大手レビュー投稿サイトから、メーカー関係のデータが全削除されるという予想だにしない事が起きたのだ。
これは新規評価の停止などではなく、『まいてつLR』だけでもなく、メーカーが発売してきた作品及びクリエイター情報も含めてメーカーからの要請で全削除という非常に強いものだった。
その後も謝罪文を公式HP以外に出す、経緯の原因をユーザー側の対立のせいにする、
批判的なツイートをエゴサして全てブロックする、騒動の詳細がヤフーニュースに掲載されると話題に事欠かなかった。
要約すると、賛否両論の否を許さない、徹底的な言論統制というあちらの国のような事態を引き起こしたのである。
この残虐超人ばりの場外乱闘はいち早く5ちゃんねるや他のサイトにも波及。その後も叩けば叩くほど埃が出る状態で、投下される燃料の多さに鎮火が出来ない程だった。
結局、この騒動は「ユーザーの期待したエロ」と「まいてつLRに実装されたエロ」の落差である。近年、このメーカーは宣伝を重視し、エロに関してそれほど力をいれなくなってしまった。
作品としての質が良くても「エロゲ―」である以上、エロは大前提である。それを最悪の形で裏切り、同時に炎上の鎮火に大失敗し、信用すらLoseしてしまったのである。
今となっては笑い話にすらならないが、いつかこのメーカーがアーベルのように心を入れ替えていいゲームを真摯に作ってくれることを祈る……。

41一般1:2021/03/03(水) 19:20:55 ID:???0
『まいてつLR』によってスレは瞬く間にヒートアップ。
「クソメーカーオブザイヤーなら間違いなく大賞」「ドラだって集まれば役満」「場外乱闘とゲームは別にして評価すべき」といった声が飛び交う惨事に。

そんな騒動の中を横切ろうとしてあえなく御用となったゲームがあった。前年次点を輩出した、ももいろPocketの『オレは姫武将を孕ませたい!』だ。
今作は伝家の宝刀である「ずっぷ」要素を自粛して挑んだものの、相変わらずの隙のない低品質である。
まず、本作は戦国時代から戦国要素を大胆に省くことで大幅なシナリオの簡略化に成功している。
攻略対象以外の有名武将はたまに名前が出るだけで、ただのモブと大差なく、登場人物は揃って淫乱。しかし馬鹿っぽい展開やハーレム要素はない。
各ヒロインルートは1種類で、信長と光秀はどのルートでも死亡する。光秀ルートなら主人公も死ぬ。蘭丸ルートでも信長は死ぬし、謙信ルートなら選択肢次第で主人公は死ぬ。
信玄ルートなら、病死しかけてる信玄を救うために現代に帰るが今度は過去の世界に戻れないことに気付くも信玄の生まれ変わりと思わしき女性と再会してハッピーエンド。
完全に戦国をなめている。ストーリーも淡々と特に起伏もなくしょうもない会話が始まっては終わるだけ。
また、主人公は未来(歴史)を変えようとすると消滅するという邪魔な設定があるのだが、一部のルートではなかった事になったり、
信長が天下統一を成し遂げたといった未来が変わるようなことがあっても結局消滅しなかったりとただの無駄設定になっている。
また、公式には「孕ませで天下統一を目指す」と堂々と描かれているのだが、ヒロインが孕むのは天下統一の後であり、信長、蘭丸ルートでは子供が出来た後に本能寺の変が起きるので、
むしろ天下が乱れる原因になっている。なお、謙信、信玄ルートでは子供は孕むが天下統一すらしないので、まーた辻褄の合わない設定を入れたのかよ、と思ってしまう。
HCGは表情差分しかなく、前戯では全裸なのに本番では服を着ていたりするし、アニメーションを入れたHシーンもあるがあまりに凄惨な出来で目が滑るレベル。
『カスタムcute』にあった5〜7秒、最大22秒の画面暗転やロード時間は依然として健在。それでいて本作はフルプライスでありながら貫禄の1.01Gである。何と前作より容量が減っている。
褒めるべきところは、絶対売り逃げブランドだと思われていたのに性懲りもなくまた新作を出してみせたことぐらいだろうか。

その後も竿役が少年の筈なのに別作品からの青年の絵を流用、誰も楽しめないおばあさん目線の内容で購入者に煮え湯を飲ませた、
アパタイトの『まごかつ 〜可愛い孫のためなら中出しOK〜』も登場し、秋の収穫祭は大成功の内に幕を閉じたのである。

42一般1:2021/03/03(水) 19:22:02 ID:???0
冬に差し掛かる頃、『天冥のコンキスタ』は「魔族制圧編」と表した拡張パックを発売することを発表。やはり未完成は既定路線だったことが判明し、一部のユーザーから不逞を買った。

そして冬、年末の魔物が脈動する時期、厳戒態勢が敷かれたスレに現れたのは一年以上の延期を重ねた禁断のカード、『鍵を隠したカゴのトリ -Bird in cage hiding the key-』。
しかし中身は、殺人事件で一度は逮捕された容疑者のヒロインが幽閉された洋館で起こるのは、ただのイチャラブという、ミステリーでも何でもない内容で、
それどころか他ヒロインも起承転結をあさっての方向にブン投げて、気が付いたら好きになっていたので後は適当に付き合って終わりという何とも肩透かしの作品だった。

今年の魔物は既に冬眠したのか? それとも未だ蠢き孵化の時を待っているのか? 皆が複雑な心境のまま時を待ち、果たして魔物は現れるのかと不安な日々を過ごす毎日……、

やはり「そいつ」は遅れてやってきた。

予備期間の1月、11月27日に発売された宇宙空間より現れし年末の魔物、その名は、ルネの『巨乳女子官洗脳催眠「お前のような男の命令に従う訳がないだろう」』
ルネといえば数々の凌辱シリーズを発売している言わば種馬(スタリオン)的存在であるが、今作の特徴は、
宇宙に人々が移民を果たしてから数百年が経過し、宇宙間の戦争が行われるほど文明が発達した世界観で、やる事がただの催眠凌辱というスケールのみみっちさだ。
しかし問題点はこれだけに留まらない。本来催眠モノの醍醐味は堕とす「前提」と堕とした「その後」にあるのだが、
本作はそのどちらの描写も中途半端で、せっかく催眠という大層なものを使ったのに相手がひれ伏し従順な雌奴隷に仕立てたという感じがまるで伝わってこないのである。
フルプライスだけにHシーンは実に69にも及ぶが、その殆どは目新しさがなくほぼ同じように喘いでいるだけというゲップが出そうな内容になっている。
そして問題なのが、そこまで豊富に入れたエロシーンが、まるでエロくないことだ。
肝心のテキストも、基本実況Hと言われるタイプで、
――「あぉぉぉんっ! そんなにっ、あひぉっ、ズンズンされたらぁっ、すぐっ、またすぐイッちゃうのっ、はへぁぁぁっ!」
――「おっ……おぉぉぉぉぉぉぉんっ……ほおっ、イッ、いひぃっ、イグッ……、おぉぉぉぉ、イグゥぅぅっ!」
などというように頭の悪そうな内容がフルボイスで延々と続く。
しかしだ、こんなものまともに演じる方が無理とは言ってはいけない。こういうキメているような演技も、その筋の一流のプロであれば造作もないのである。
だが本作はボイス関連もミスキャストで、キャラと声がまるで噛み合っておらず、揃いも揃って低レベルである。更に言えば、音響周りもお世辞にも良質とは言い難い。
そんな下手な喘ぎ声ではプレイする人も抜くどころではなく、ただ萎えるばかりである……。
サウンド関連はフリー素材を含めどれも同人レベルかそれ以下。一部には何故入れたのかすら分からない程酷いものまである。
かつて、そのグラフィックの奇怪さだけでKOTYe大賞に輝いた『ママⅡ』のように、エロがエロくないというのは作品にとって致命傷であり、高い評価を受けることは決してない。
こうしてテキストとボイスが酷すぎてヌけないというベテランが手違いで出した職人芸に、住民たちも「世の中そんなに甘くないよな……」と達観するのであった。

43一般1:2021/03/03(水) 19:22:40 ID:???0
予備期間の後半には12月25日のジングルヘルに発売されたTriangleの『プリンセスクライシス』が襲来する。
本作はかつて2018年におとボク3をエントリーさせた「assault、嵩夜あや」コンビがシナリオに参加するということで、
発売前から不安視されていたが、発売後の人々の感想は「やっぱり……」だった。
世界観は人間や妖精、獣人などが平和に暮らす大陸を舞台にしており、遥か昔に封印された魔王と甘言によって唆された主人公が暗躍するという設定なのだが、全体的に描写しきれていない。
というより、あらすじで使われた世界観の大半がシナリオからきれいさっぱり使われておらず、
精々使われるのは魔王が封印された洞窟と周りにある施設のみ。せっかくの設定が台無しである。
主人公は魔王の力で一時的に45歳から若返ってバレないようにと仮面をつけた状態でヒロイン達を凌辱していくのだが、若返っていない状態で凌辱しても、誰も主人公とは気付かない。
魔王を裏切る流れも不自然である。魔王から姫を篭絡するアイテムを追加で貰うシーンがあるのだが、当然女性にしか使えないアイテムである。それだけならまだいいのだが、
最後の最後で魔王が実は女性だったことが明かされる。そして主人公はそれまで魔王が女性である事を知るシーンはないのに、
いつのまにか、主人公は魔王を篭絡することが目的になっているのである。もはや説明不足にも程がある。
計37回にもわたる連打でどうとでもなってしまうスキップ可能なじゃんけんバトル、EDのスタッフロールにもクレジットされているのに流れない主題歌など、
抜きゲーとしてみれば及第点を挙げられるのだが、全体的に「手抜き」を埋納した本作は「手」抜きゲーの烙印を押され、声援空しくKotyeエントリーを果たしたのだった。

そして予備期間終了の1月31日の土壇場、「ほうっ…一か月前まで2020年だったのか。ならばほとんど2020年みたいなものだな」とどこかで聞いたことのあるフレーズでやってきたのは、
これまで『懺悔島』『ブラック企業』をエントリーさせてきたTRYSETBreakの『黒ビッチギャルがキモオタに堕ちるまで〜監禁〇辱配信日記〜』が登場し、本年度の〆を飾る。
内容は豚顔のキモオタが黒ギャルのあずさを監禁し、凌辱していく様を生配信していくというものだが、
主人公は食レポで充分な稼ぎと貯えを持つ配信者であり金目当てに凌辱を行うわけではない。
またヒロインのあずさも、グッドエンドでは「体の相性がいい」と主人公の熱意に押されて純愛になるなどいまいち内容が噛み合っていない。
しかもあずさの居場所が発覚したのは捜索届と事件の報道の情報からであって配信は全く関係ない。
「凌辱」「配信」のコンセプトとは何だったのか、と思えてしまう。
Hシーンはあずさはともかく主人公は徹底的に汚く描かれているので問題ないのだが、度を越えすぎて作画崩壊を起こしていたり、
やたらアクロバティックな体位で行うシーンもちらちら見受けられ、中でも1クリックで射精しながらフェードインしているシーンは笑いすら感じる。
まいどお馴染みの有料DX版は、僅か本作の原画・ラフ画の画像データのみという簡素さで、ボイスドラマまで付けてくれる他作品に比べればシンプルこの上なさ過ぎる。
CGの不一致、怪しい日本語など、問題点は幅広く見られ、広く浅く、満遍なくクソという、実力通りの結果を見せつけた姿に、住民も「お疲れ様」と労いの声をかけ、2020年全作品は出揃った。

44一般1:2021/03/03(水) 19:23:16 ID:???0
2020年は十年に一度級のクソゲーや極端なバグゲーは出なかったものの、一口目だけで不味さが瞬時に分かるゲームばかりであった。
改めて選評者には感謝の意と敬意を表したい。
それでは、次点と大賞を発表しよう。

次点は、
『LOVE・デスティネーション』
『ジンキ・リザレクション』
『巨乳女子官洗脳催眠「お前のような男の命令に従う訳がないだろう」』

大賞は、
『天冥のコンキスタ』


本年度は久々に全月制覇を達成するほど豊作の年であり、今年も個性溢れるクソゲー達が終結した。
2020年のKOTYeエントリー作品の大半を占めたのは、事前情報と内容の乖離だろう。
例えばシナリオ。人はシナリオを書く際、こういうのは面白いんじゃないか、これは面白い筈だ、と考えながら筆を取る。
しかし情報を調べ上げ、良質な文をインプットし、ネタを練り上げ、頭の中で再構築しなければ良い文章は書けない。
だが本年度は、理想と現実がかけ離れた、酷いオナニズムで書き上げられた駄文が多くを占めた。
このように見た目で騙し中身を偽る作品には「駄作」の烙印を押されることは必然と言えよう。
いかに本能でクソゲーを回避しようとして地雷を踏み続けるスレ住民の日常的な光景であってもだ。
ゲームはケーキとは違う。切って皆で分けられ幸せを共有できるものではない。切ったら不幸しか残らないからこそ、客観的な視点が必要とされるのだ。
第2に見受けられたのは、「笑い」に繋げることが困難な「負」のクソゲーが多数を占めたことだ。
例えば、「わたし、妊娠しちゃったみたい……」と言ってきた女がいたとしよう。
この場合現実には、「自分のせいだ。責任は取るよ!」と言う男もいれば、「堕ろせよ」と平気で言う男もまた存在する。
どちらも解決手段は正しいが、後者はとても人として褒められたものではないだろう。
今年は後者のような、おいおい勘弁してくれよ……と思えるようなクソゲーが多く、住民の精神を悉く苦しめた。
笑いが取れるゲームは珍重され、人々の心に深く入り込み、いつまでもよい思い出となって残るのはKOTYeの歴史が証明している。
逆を言えば、笑いが取れないゲームは、苦痛ばかりが先行し、喉元過ぎても熱いままのゲームとして楔となっていつまでも人々の脳髄に残り続けてしまう。
笑いは人の心を豊かにする。だからこそ笑えないゲームは「負」の称号を纏い、人の心から喜びを奪ってしまうのだ。
第3は冒頭にもあった、ゲームをプレイして何が得られるかという疑問だ。
エロゲといえどゲームである以上は娯楽である。娯楽である以上は快適に楽しめなければ、楽しみながら遊べなければ意味がない。
しかし本年度はその娯楽の座を逸脱したユーザーを苦しめることを前提にしたような内容のゲームが多かった。

ならば真のクソゲーとは、誰がどう遊んでも楽しめないゲームである筈だ。
次点はそういったトレンドも元に、突出した「楽しめないゲームであることが誰にでも分かる作品」を厳選した。

『LOVE・デスティネーション』は、誰得の超展開のみで構成されたオナニズム溢れる内容を散々な日本語テキストで重ねた負の構築例として、
『ジンキ・リザレクション』は、王道ADVに余計なシステムを混入した結果大惨事になった駄の典型例として、
『巨乳女子官洗脳催眠』は、催眠凌辱という作りから織りなす駄目ボイスと抜けないHシーンという失敗の構成例として、

それぞれその身を深淵へ繋がる絶望のダイブへと投げていった。

そしてそれ以上にプレイヤーを絶望させたのが『天冥のコンキスタ』である。
おそらく、これが歴代作品の良い所取りどころか全てにおいてダウングレードした作品でなければ決してこんな負の娯楽にはならなかっただろう。

45一般1:2021/03/03(水) 19:24:11 ID:???0
疑問に思う人もいるだろう。『天冥のコンキスタ』は拡張パックの発売が決まっている。クソゲーとして扱うのはおかしい、と。
だがKOTYeは「その年一番のクソゲー」を決める祭典である以上、2021年販売の拡張パックの出来は該当しない。その上で、改めて本作の出来はどうか?
エロゲーにおいて根幹たるエロとシナリオは「薄い・単調・未完」と三拍子揃っており、バグといったドラに頼らずともその資質は全く傷つかない。
そして何よりも問題なのが、本作が「シミュレーションRPG」、つまりゲームクリアを目指すゲームであったことだ。
これがADVであれば、嫌なところはスキップしたっていい。なんならCGが100%になるセーブデータを拾ってきてそれを当てればいい。しかし本作はそれすらも出来ない。
プレイヤーは否が応でも本作のゲームクリアまでの道のりを自力で歩まなければいけないのである。
さらに捕獲を前提にしたゲーム構成なのに初回予約特典なしでは捕獲できるキャラが少なく難易度が飛躍的に上がるのも問題だ。
本来、初回特典というのは当人が満足を有するもので必ずしも必要ではない。
それに対し本作の初回特典は多くのプレイヤーにとってクリアのための必須アイテムになってしまっている。
事実、「これがなければ投げていた」という声も聞かれるくらいだ。本作の難易度はそれだけ苛烈で面倒くさいのである。
そして全ステージをやっと踏破しても、作品は未完で終わる。これでは、今までの苦労は何だったのか……という徒労感だけが残ってしまう。
挙句、その続きを特別安くもない拡張パックで繋げようとする。
内容を未完で終わらせる虚しさ、初回特典が必要になりかねないゲームバランスの嫌らしさ、そして拡張パックで更に課金を促そうとする集金の醜悪さ。
それらは単なるガッカリゲーを、超一線級のクソゲーに堕とす笑えない負の相乗効果を兼ね備えていた。
本年度のトレンドである内容の乖離、笑えない負のバランス、娯楽を逸脱したゲーム内容、
これらを身に宿したその身こそ有象無象の中に唯一無二の魂を持つ者と讃えるに相応しい。
その異形と化した闇の王の姿を評価し、2020年の大賞に選定するものとする。


また、今年最もスレを騒がせた『まいてつ Last Run!!』の存在も忘れてはならない。
実力は決して劣るものではないのだが、その実力が発揮されたのはやはり盤外戦であり、感覚的にクソゲーというより「クソ会社が出したゲーム」という事もあり惜しくも選外となった。
それらは最後に物を言うのはゲームの中身そのものであるというKOTYeの審査基準の宿命であり、事態がここまで悪化しなければ問題にはならなかっただろう。

46一般1:2021/03/03(水) 19:24:58 ID:???0
かくして、KOTYe13回目の戴冠はひとまず成し遂げられた。
しかし、「クソゲーとは何か?」についてはまだまだ意見を交わす部分が多い。
それも当然。どんなゲームでも望まれてクソゲーに堕ちるわけではない。
人を楽しませ、時には笑わせ、時には興奮させ、そんな記憶に残るゲームとしてこの世に生を受けたいと願うのだから。
それでもクソゲーは世に生まれてしまう。確かに面白いゲームを販売する義務などどこにもありはしないし、クソゲーであっても販売を禁止する権利は誰にもないだろう。

だがKOTYeはいい意味で平等だ。KOTYeはクソゲー審査機関ではない。そしてスレ住民はクソゲー断罪者ではない。
クソゲーが生まれた事による悲しさを笑いに繋げんとする、どこにでもいる痛快にイカれたファンキーな集団である。
しかし我々とて、普段からクソゲーばかりプレイしているわけではない。名作が出るならそれをプレイするに越したことはないのだ。

ここで、冒頭の問いに戻ろう。
クソゲーをプレイして、一体何が得られるだろうか。
今、確かな事が一つだけある。
それは、我々はクソゲーを娯楽として楽しむ事が出来るということだ。
例え一人では苦行でも、皆と寄り添い合えばその憤りは笑いへ変わる。
例え一人では悲しむことでも、皆と触れ合えばその心は喜びに変わる。
愛なき糾弾に価値はない。何処までも寄り添い合い、怒りを笑いに、悲しみを喜びへと昇華させる術を知るからこそ、我々は、今も大地を歩き、今日も明日への風を待てるのだ。

だからこそ、言おう。
クソゲーを、遊ぼう。
闇に輝く蜘蛛の糸は我々のすぐ側にあるのだから……。

そして、共に描こう。選評を。
闇に堕ちていく一つの物語に手を差し伸べる為に……。


一方で、寂しいことがあった。
2020年3月、シミュレーションRPGで知られるソフトハウスキャラが惜しまれながらも解散を発表した。
だが、たとえ近年の作品がKOTYeエントリー常連だったとしても、弊社が作りあげた数々の名作は少しも色褪せることはない。
これからもDL版で人々を楽しませるメーカーとして、長くエロゲ業界の歴史に残るであろう。
そしてクソゲーもまた、願わくば憎まれ口を叩かれながらも愛される、そんなゲームであり続けてほしい。

結びに、巣作りドラゴンの「ブラッド・ライン」氏の言葉を拝借する事で激動の2020年を締めくくると共に、日々を生き抜く覚悟を示したいと思う。

「クソゲーは俺の嫁だ。お前に毒されても、愛してやる」

47一般1:2021/03/03(水) 19:28:44 ID:???0
以上です。
コンキスタ大賞は不思議かもしれませんがプレイした感想と拡張パックの後売りに託しました。
普通のADVであれば嫌なところはCtrl押し続ければいいのに本作はそれすらできないという点が個人的に高評価でした。
ここに書き込めないという人は本スレに「死ね」という感想でも送り付けてください。
長文失礼しました。

48総評1 ◆RRWGPox/b6:2021/03/03(水) 20:25:11 HOST:48.157.52.36.megaegg.ne.jp
>>47
総評乙です
素晴らしい総評だと思います
スキップ不可は確かにキツイです

49名無しさん:2021/03/05(金) 00:24:15 HOST:KD124211135039.ppp-bb.dion.ne.jp
とりあえず書き込めるかだけテスト

50総評3号 ◆A7gKJ8KKyo:2021/03/05(金) 15:16:05 HOST:KD124211135039.ppp-bb.dion.ne.jp
書いてみたので投げます

51総評3号 ◆A7gKJ8KKyo:2021/03/05(金) 15:17:15 HOST:KD124211135039.ppp-bb.dion.ne.jp
2020年という年は、全世界に広がった疫病によって、あらゆる企業のあらゆる事業、活動が停止せざるを得なくなった空白の一年であった。

 当然ながら、我らがエロゲー業界もまたその軛からは逃れることはできない。

 大作であれ、駄作であれ、エロゲーは多くの人が携わる企業の活動の果てに生まれた商品であるのだから。

 2020年度のKOTYeスレは、クソという病に冒されたエロゲーたちの絶え間ない緊急搬送に揺さぶられ、サイレンの音の止まないスレとなっていた。



 近年まれにみるほどの多作品エントリーという結果になった当年度の作品は、1年12か月それぞれの月のエロゲーに一つ以上のクソの陽性反応を見るという、負の快挙とも言うべきことを成し遂げた。



 年も初頭の一月には、十二支の動物たちにちなむキャラクター12名、追加一名の計13名をヒロインとして出した『神様のしっぽ』がヒロインが多すぎるゆえの作りこみの甘さ、ヒロイン間格差、差分のなさなどのクソ要素を引っさげて現れ、新年を賀した。

 次鋒を担った『スケベな処女のつくりかた』は、調教ものを匂わせながらも実態はヒロイン即堕ち、予告なしNTRと、地雷炸裂を以て新春を祝う爆竹とするような有様であった。



 続く2月には、未完成臭漂うSLG、『絶対女帝都市〜叛逆の男・カムイ〜』が参陣。

 ついで、漢字全てにルビを振り、そうでない文章にも違う読みを付けてルビを振り、あまつさえ傍点も多用するという独創的すぎる文章力で綴られた怪作『LOVE・デスティネーション』が強制入院した。



 3月には、シリーズ主人公の主人公の記憶を消し再出発、「蘇生」をうたったものの腐臭漂うゾンビとなって復活した『ジンキ・リザレクション』が襲来。

 続いて、強化要素のために異常な回数のセーブ&ロードを強いられるRPG、『創神のアルスマグナ』も錬成された。



 4月には、新たなゾンビが『ジンキ』の腐臭に惹かれ、来訪する。

 「ゾンビアイドルADV」を謳うその名も『墓多DYINGZOMBIES』は、隠す気もないほど某アニメ作品に便乗した一作であったが、キャラクターの設定を活かしきれないお粗末さを突かれ、墓地へと隔離された。



 5月には、かつて畏れられた騎士+学園の組み合わせに忍者要素まで盛りつけた『Secret Agent〜騎士学園の忍びなるもの〜』が、整合性がめちゃくちゃでありながら短くて説明不足という、複数ライターの弊害をまざまざと見せつけるスタイルで潜入工作を仕掛けたが、即座に看破され御用となる。

 また、「薄いシナリオ」「薄いエロ」「ストレスフルな戦闘」「露骨な未完成」と、教科書通りのクソっぷりを見せつけたエロRPG『天冥のコンキスタ』も捕獲された。

52総評3号 ◆A7gKJ8KKyo:2021/03/05(金) 15:18:49 HOST:KD124211135039.ppp-bb.dion.ne.jp
 6月には、主人公とヒロインが両者とも気持ち悪く、倫理観が欠けている『メガスキ! 〜彼女と僕の眼鏡事情〜 伊波乙葉編』や、

 「魔王アイドル育成物語」を謳いながら徹底した全編ダイジェスト&スキップ仕様により「魔王」「アイドル」「育成」の要素を抹殺し、「物語」性すらも失った『まおかつ! 〜魔王と勇者のアイドル生活〜』、

 歴史ものでありながら歴史要素が薄すぎる上に間違いだらけの『オレは姫武将を孕ませたい!』などが続けてエントリー。



 7月に入ると、シナリオを埋め尽くす豊富かつ雑多すぎる豆知識にデコレートされた『彼女がアイツで、俺はだれ!?』が「信長の転生者」を名乗りながら乱入。

 「姫武将」に引き続き、フリー素材かのごとく女体化されクソゲーにも分け隔てなくご出演頂く信長公には涙を禁じ得ない。

 ついで、特徴的なSEとともに「主人公の顔が怖い」というネタを何度も天丼するせいでそこしか記憶に残らないと評された『Hではじめた絶品バーガー 〜え?ご注文はおっぱいですか〜』も自粛せずに開店し、エントリーした。



 8月には『かけぬけ★青春スパーキング!』がテンプレすぎるシナリオ、キャラクターの矛盾した言動などから目を付けられ、駆け抜けられずにお縄となった。



 9月には、コロナ禍発生以降、今や周知の常識となった「ソーシャルディスタンス」をネタにした『 Honey*Honey*Honey!』が2mの間隔をあけてスレに接近。

 薄すぎるシナリオ、空気になった設定、HシーンにBGMがない仕様などの異臭を2m越しに捕捉され、強制隔離と相成った。

 続く『鍵を隠したカゴのトリ -Bird in cage hiding the key-』は、ミステリー、恋愛、友情と様々な要素をどっちつかずに組み合わせた結果、迷走に終わったと評された。



 10月、甲高い警笛とともに現れた『まいてつ Last Run!!』は、高い評価を受けた前作『まいてつ』に新規シナリオとヒロインを大幅に追加した、続編であり完全版だ。追加された本編のシナリオのクオリティに概ね問題はないとされたものの、「『まいてつ』本編が全年齢版の移植」「追加ヒロインにはHシーン無し」「既存ヒロインの追加シーン数が少ない」など、露骨なまでのエロ脱却、一般志向を見せ、質と量の高いロリHシーンを価格破壊級の割引でたたき売って集めたユーザーからの怒りを買い、レビューサイトが炎上。削除依頼を出すなどの対応が火に油を注ぎ、長きにわたる盤外戦を演じた。

53総評3号 ◆A7gKJ8KKyo:2021/03/05(金) 15:19:32 HOST:KD124211135039.ppp-bb.dion.ne.jp
 11月に現れた老練な兵士、『まごかつ〜可愛い孫のためなら中出しOK…〜』は、「遺影がイエーイ」で知られたアパタイト・祖母シリーズの一作であり、老いた顔と豊満な体がミスマッチを引き起こしている作画はしっかりと引き継がれ、倫理観の狂ったBBAを主人公に据え、グラフィック使いまわしのせいで少年に見えない少年を「マゴ」にして囲い込むという狂った世界を展開し、即刻施設送りとなった。



 12月には「エンドロールに主題歌と歌手がクレジットされるのに本編にはOPなどがなく、その曲は一切流れない」という主題歌の定義を揺るがす仕様を引っさげた『プリンセスクライシス』が滑り込む。

 本編の内容はつまらないバトルと説明不足なシナリオの合わせ技で、無難にクソゲーとしての存在感を見せつけた。



 さて、ここまで2020年度、12の月を背負って出揃った猛者たちを紹介した。

 この中より、次点一作、大賞一作を選出し、発表する。



 2020年度クソゲーオブザイヤーinエロゲー板、



 次点は 『天冥のコンキスタ』



 大賞は 『LOVE・デスティネーション』



 とする。

 今年度スレに集ったクソゲーたちは、クソさの個性という点では突出した点に欠けていた。 



 『コンキスタ』は、シナリオ、エロ、戦闘とまんべんなくクソ要素を持つといういわばクソゲーの優等生、教科書的な存在だった。

 しかしそれゆえに突き抜けた力を持たず、テキストという明確な強みを持つ『ラブデス』の前では、ややかすみがちになってしまった。



 その中でも、『ラブデス』だけが独り、独特な異臭を放っていた。

 まずは「この☆」と書いて「このほし」と読ませ、地球のことを指したり、本文中の「男」「女」がことごとく「♂(おとこ)」「♀(おんな)」になっているといった具合の奇怪な言語センス。

 本文中の漢字にはもれなくルビが振られ、ちょくちょく文章や単語に違うニュアンスのルビを振り、同じルビでも直訳と意訳に分かれているという心理的トラップ。

 さらには何もないひらがなにまで傍点を置く徹底ぶりには舌を巻かざるを得ない。

 本スレッドには、過去、テキストに問題ありとされたエロゲーも多数エントリーしている。ナレーションまでもキャラクター化したことでテンポが悪化した『LAMUNATION!』や、擬音語擬態語が個性的すぎるとされた各種作品たちがそうだ。

 だが、『ラブデス』はそれらとは一線を画す異質なオーラを身にまとう。

 通常、テキストに問題があるとされる作品のダメな箇所は、「誤字が多い」「会話が成り立っていない」「擬音語が変」など、ダメな箇所は分散され、どこかに散らばっている。例えるならば、砂漠の中の地雷だ。

 『ラブデス』の場合、問題とされるのは「文体そのもの」であり、この作品をプレイしている限り、その違和感からは逃れることができない。例えるならば、マップに毒の沼しかないRPGのようなものだ。



 加えて、この読みづらいテキストで綴られる物語の内容は、要約するならば「過去に戻った底辺のおっさんが周囲にヘイトを吐き散らしながらお偉方に説教たれて他力本願で問題解決」であり、物語の面白さもないに等しい。

 エロゲーに限らず、ADV形式で進行するシナリオは多くが「俺」「私」などの視点で進行する一人称の文章である。

 一人称視点の文章を読むとき、我々は主人公の脳内に同居し、出来事や会話を共有して楽しんでいるはずだ。

 しかし、文中幾度となく「上級国民サマ」と他人を脳内で罵倒しては粋がる主人公の悪意に満ちた脳内に、誰が同居したいというのか。

 文章の中にちりばめられた悪意は、さながら毒の沼に埋められた地雷である。

 地雷に怯えながら毒の沼に浸かって進む体験を、「苦痛」以外の言葉で表現するのは難しいだろう。



 大前提として、ゲームとは、楽しさを求めてプレイする娯楽である。

 辛く感じる局面は多々あれど、例えばレベルアップ、シナリオのカタルシス、強武器の入手、数字の加算など、その辛さを乗り越えた先に何かがあるからこそ我々はゲームをプレイし続けるのだ。

 だが苦痛の先に何もないならば。我々は、何を目指せばよいのだろうか。

 クソゲーにクソゲーという名を付けて笑いものにし始めたのは、目指す場所を作るためだったのではないか。

 我々はクソゲーをクソゲーとして語り、笑い合うためにこそクソゲーをプレイするようになった。

 それがどんなに笑えないものでも、悲惨なものでも。笑い飛ばすことで、苦痛の中に道筋を作るために。



 図らずもクソゲーの根源に立ち返った2020年。

 総評の稿は、名画『ジョーズ』よりセリフを借用し、締めとしたい。



   Smile you,   Son of a bitch!!

「 く た ば れ 、 化 け 物 ! 」

54総評3号 ◆A7gKJ8KKyo:2021/03/05(金) 15:22:34 HOST:KD124211135039.ppp-bb.dion.ne.jp

  ーお わ りー


だいたい半日ででっち上げた代物なのでツッコミどころはいっぱいあるかとは思いますが許して
無駄に行間空いちゃったのは多分コピペミスです……

55総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/13(土) 22:31:52 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
総評を一応書き終えたので投下宣言&書き込み&鳥テスト

56総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/13(土) 22:32:49 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
クソゲーオブザイヤーinエロゲー板(KOTYe)。一年で一番クソだったエロゲーを決める祭典である。
昨年の大賞となった『崩壊天使アストレイア』は、ひとつひとつは軽視されがちな小さなクソ要素をコツコツ積み上げ、
その相乗効果によって深淵を生み出し、いつクリアできるとも知れない強大なクソゲーとなった。
果たして今年はどのようなクソゲーが我々の前に姿を現すのか。
クソゲーの探求は、レールの無い荒野を経験と勘を頼りに進むようなものである。平たく言えば遭難寸前だ。
そんな中でもクソゲーハンター達は、僅かでも手掛かりとなる情報の交換に余念がない。
KOTYeも気づけばもう13年目、干支で言えば一回り。ハンター達には胸に抱いている祈りがある。
「クソゲーが出ない年になりますように」
だがハンター達は知っている。クソゲーが出なかった年は無いと。ゆえに皆、ハンターを辞められないのだ。
13年目の死神が微笑むのはどのクソゲーか。2020年のKOTYeが今、まだ見ぬクソゲーに向けて走り出した。

暦は3月、KOTYeの干支一回りを祝うかのような選評が早速到着した。
今年のトップバッターを飾ったのは、デビューから2作連続エントリーとなったDESSERT Softの『神様のしっぽ 〜干支神さまたちの恩返し〜』。
干支モノとあって攻略ヒロインが13名もいるが、その弊害により立ち絵差分は皆無で、モブは当たり前のように立ち絵なし。
一枚絵の差分も削られており、大量の料理が並んだ食卓で1人ぽつんと座る姿はとてもシュール。
個別ルートのシナリオもヒロイン間で2倍以上の格差が生まれており、作りこみ不足を感じさせる。
さらに個別ルート分岐前にヒロインの設定を掘り下げてしまう事で、トゥルールート以外は蛇足とまで言われてしまった。

昨年も次点作『ギルドマスター』を排出したメーカー、アストロノーツ・シリウスも『絶対女帝都市〜叛逆の男・カムイ〜』を送り出す。
最大の問題点は不要とまで断じられた拠点制圧パート。隣接した地域を適当にクリックするだけでクリアできる。
立ち回りを気にする必要があるのは1ステージだけ。さらに後半になると一本道となり、シナリオの合間にマップをクリックする作業と化す。
また、Hシーンそれ自体のボリュームは長めにあるが、拠点制圧のためには避けて通れず、スキップも遅いため逆にストレスの原因に。
シーン数も各7回で横並びの中、2回か3回しかないヒロインや、7回中3回が主人公の幻覚による他ヒロインとのシーンなんてことも。
こうなると逆に「なぜ各ヒロイン7回で横並びにしたのか」が分からない。
未完成感の強い本作品のラストは、俺たちの戦いはこれからだ!END。幸か不幸か、続編の情報は今のところ来ていない。

57総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/13(土) 22:33:27 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
春を待たずに新旧メーカーが急発進する中、発売直後から怪しげな電波をビンビン発してハンター達のアンテナを刺激していた、
謎の新ブランドジェイドの『LOVE・デスティネーション』の選評もKOTYe宛に届く。
転生した2周目の人生でハーレムルートを目指す、いかにもなラブコメ風の雰囲気を装っているが、
漏れ聞こえる内容は無予告でのふたなりヒロイン、電波シナリオ、ルビ完備といったもの。
然してその中身は、身構えていたクソゲーハンター達の想像を遥かに上回っていた。

ゲームを開始してまず目につくのは、全ての漢字に振られたフリガナと、どうでもいい部分を強調する傍点である。
それらが一言で済む話をくどい文章にした上、フリガナと傍点を隙間なく詰め込むことで、読み進めるだけで疲労感をプレイヤーに与えている。
漢字とは別の意味のフリガナも多く、無駄に記号を多用する本作を評して曰く「間違った日本語学習ドリル」。
バックログ機能ならそのフリガナも消えるが、そうすると文字列が意味を成さなくなり怪文書と化す。

そういった苦痛を乗り越えて読み解かれたストーリーやキャラクターにも、本作は大きな問題を抱えている。
未来では独裁者にまで上り詰める黒幕に主人公の学園生活が妨害され、
主人公のスーパー両親やヒロインの親に解決してもらう話。4つあるルート全てがこの調子である。
主人公は理想論を口にするだけで行動しない、全身にブーメランが突き刺さるタイプのクズ。
未来の事件知識で火事になるホテルからの避難を呼びかける真っ当さも持ち合わせてはいるが、
その舌鋒は何故か被害者であるヒロインの父親に向けられ、「自分で限界を決めるな」「男なら女を護れ」などと延々と罵倒する。
ヒロインもふたなり娘、淫紋持ち、ガチ百合、露出調教済み姉妹など、予告なしに来られても困る属性のオンパレード。
プレイ内容も脅迫調教、昏睡拉致逆レイプ、ふたなり射精手伝い、首輪付きで半裸散歩などなど、だいぶハードなものが並ぶ。
こんなプレイを求めるのだから当然どこかイカレている。選評者曰く「みんな喋らないでと思った作品はチーズ(2014大賞)以来」。

つまり『LOVE・デスティネーション』という作品は、事前に印象付けられていたタイムスリップラブコメと大きく乖離した、
「ディストピアから過去に戻った主人公が、叶えようとしない夢や理想をつらつらと語りつつ、
地雷属性持ちだったりする電波ヒロインとHentaiプレイしているうちに、最後は親たちが何とかしてくれる」話である。
自力で問題解決したりしないのでカタルシスも得られず、ヒロイン達に感情移入もし辛い。
さらに読むだけでフリガナと傍点がストレスを与えてくる、紛うことなきクソゲーであった。

58総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/13(土) 22:34:24 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
ゴールデンウィーク明けには、戯画の『ジンキ・リザレクション』がジンキシリーズ10年ぶりのKOTYeへの帰還を果たした。
前作ではロボバトル漫画原作でありながら、アクションシーンを立ち絵と一枚絵だけで誤魔化していたが、残念ながら本作でも進歩は見られない。
シナリオも敵が仲間内で自滅する展開がほとんど。少なくともストーリーを期待して買うようなものではない。
ではエロの方はどうかと言うと凌辱シーンの評価は高い。だが、シーンを回収する道のりが大きく足を引っ張っている。
このゲームは好感度と操縦練度の両ステータスを1日4回の行動で上下させながら、1か月を過ごすという進め方をする。
さてゲームの大きな問題点として、ステータスの確認ができるのは最初のキャラクター選択時のみということ。
そしてイベントの発生条件が日時、ステータス、特定シナリオ読破、さらにランダムで決まる服装と細かすぎる事が挙げられる。
これらが合わさることにより、目隠しをしながらリセマラを強いられる凌辱シーン回収作業となってしまうのだ。
墓から掘り起こしてはみたものの、シナリオもシステムもボロボロだった本作品。眠ったままでよかったのにと思わずにはいられない。

ジンキの腐臭が呼び声となったのか、サガの方から怒られそうなモンスターも姿を現した。
あかべぇそふとすりぃの『墓多DYINGZOMBIES 〜Second Chance for BEAUTIFUL LIVE〜』である。
この作品の問題点は「アイドル感とゾンビ感の乏しさ」。
ストーリーは主人公達とマフィアのドンパチが主題で、ヒロイン達が認められる理由は歌や演技ではなく、ドンパチから客を守る肉壁としての行動。
さらにゾンビ肌をペイントで誤魔化していると言いながら普通に温泉に入る上に、ゾンビ肌でのHシーンはゼロ。
血液ワインの酔っ払いアイドルも全身シリコンボディのオナホアイドルも、処女喪失シーンでは普通に血が出る。
誰が呼んだか「全然似てない流行り物コスプレAV」。スタッフが性癖を理解していないエロゲーは死産になる。エロゲーを作るなら肝に銘じてもらいたい。

余談だが、あかべぇそふとすりぃがエフォルダムソフトから引き継いだ作品に「騎士シリーズ」がある。
2014次点の『銃騎士 Cutie☆Bullet』から3作連続でエントリーを果たした名門だ(KOTYe的な意味で)。
ゆえに歴戦のクソゲーハンター達は「騎士」という単語に反応してしまう。他にも「忍者」とかは要チェックだ!

さて、次に送られてきた選評はensembleの『Secret Agent〜騎士学園の忍びなるもの〜』。
本作のあらすじは「忍者の卵である主人公がある事件を解決するため、騎士制度のある近未来的な学園にサポートAIと共に潜入し、
騎士制度を巡るゴタゴタに巻き込まれながら、科学技術忍法で危機を切り抜けていく」といった話である。
――見ての通り、設定が消化不良を起こしている。
特に騎士制度まわりは「AR装備による決闘」「年一回のトーナメントが大学入試」「でも何故か武芸と縁遠いヒロインの姉が入ってる」
「騎士は年500万の学費で支えられる特権階級だが常に赤字」「特権を乱用する騎士の横暴」「抵抗する一般生徒のデモが日常化」
といった感じに設定は山盛りであるが、これらの整合性を取り作中で解決するにはボリュームが致命的に少なすぎた。

59総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/13(土) 22:35:17 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
6月の終わりにはGLASSESの『メガスキ! 〜彼女と僕の眼鏡事情〜 伊波乙葉編』の選評が、発売2日後のハイスピードで到着した。
眼鏡っ娘をウリにしたロープライス物だが、選評者から「眼鏡属性目当てで買うには論外」との烙印を押されている。
ストーリーに眼鏡が関わるのは「ヒロインが落とした眼鏡を主人公が拾った」程度。
そこからヒロインは主人公のことを調べ上げ、後輩として入学し同じ美術部に入って、付き合うことになったらいきなり野外プレイ。
――完全にヤンデレ淫乱ストーカーである。これを眼鏡っ娘と形容するのは、マナマナを眼鏡っ娘と形容するようなものだ。
主人公も独り言が多くておっぱい星人で気持ち悪い言動が目立つ。なんならポージングと称してヒロインを椅子に縛りつける。
抜きゲーはタイトルやジャンルを正しく表記しないとKOTYeに持ち込まれる。不幸な出会いを減らすためにも、メーカーには慎重さが求められるのだ。
まあ、部活は5人未満で廃部だが3人抜けて主人公1人、なんて書いてしまうゲームにそれを求めるのは酷だろう。

続いてninetailの『創神のアルスマグナ』がエントリー。
錬金術学園RPGを謳った本作だが、その実態はドロップアイテム収集ゲー。
さらに敵とは一期一会かもしれない仕様から、新たな敵が出るたびにもっさり動作のリセマラを数十回ほど行うことになる。
コンプリートを目指すほど深みに嵌っていくが、特筆すべき点がないストーリーはプレイの助けにはならなかったようだ。

プラリネの『彼女がアイツで、俺はだれ!?』も発売3日後の高速エントリー。
本作は転生系ラブコメに分類されるはずなのだが、その実態はネットで見た系豆知識トーク。
「銃の歴史」「バイク通学」「店選び」「PC」「学習法」「栄養バランス」「カメラ映り」「地方自治」などの豆知識を、
主人公、ヒロイン、モブの垣根なしに披露することで、キャラの個性を消し去っている。
主人公の合理主義設定や転生設定もライターの実力不足に潰され、本番シーンもヒロイン2人合わせて5回しかなくボリューム不足。
ライターが生兵法で歴史モノに挑んだらだいたいクソゲーと化す。これ豆知識ね。

夏の終わりにはSAGA PLANETSの『かけぬけ★青春スパーキング!』の選評が届く。
制作メンバーは過去に『カルマルカ*サークル』でエントリーを果たしており、不安材料が当たってしまった形となった。
使い古されている「夏の青春学園モノ」という題材をテンプレそのままで調理した結果、共通ルートから緩急のないシナリオ化。
メインヒロイン4人の個別ルートも質が低く、中身はテンプレの繰り返しでスカスカ、キャラクターの性格もブレブレ。
トゥルールートだけは褒められる出来だが、そこに至るまでがダメだった。

60総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/13(土) 22:36:04 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
さて、2020年は新型コロナウィルスによって数多の産業が被害を受けた年であった。
それはエロゲー業界でも例外ではなく、例えばLoseの『まいてつ Last Run!!』は3か月の延期を強いられた。
だがしかし、コロナ禍がまた違った形でKOTYeに影を落とすことになるとは誰が予想できただろうか。

ステイホームが奨励される中、新ブランドおうちじかんの『Honey*Honey*Honey!』が捕まった。
男女が2m離れて生活する法律の下、廊下を色分けするソーシャルディスタンスな学園を描いたバカゲー……にしたかった画集である。
夫婦を別居させるほど厳しい法律ながら、反対派のテロリストは野放しで、立法後30年経っても何故かビッチがいる。
設定無視が常態化しているのに都合のいい時だけ設定を思い出すようでは、バカゲーといえども世界にノれないのだ。
さらに2m離れた会話を表現する「ディスタンスパッチ」を当てると、パッチを当てる前のセーブデータでヒロインが宙に浮く。
時流に乗ろうとアイデア一発で勝負を挑み、残念ながら途中で力尽きた作品であった。
Hシーンは比較的良質だが、ボイスはあってもBGMとSEが存在しない。こちらも途中で力尽きている。

SUKARADOGの『スケベな処女のつくりかた』の選評が投下されたのは、発売から8か月以上経った10月のこと。
この作品は「ヒロインが最初からスケベ」で、「予告なしのレイプNTR」があったために、選評者への地雷と化した。

11月に入り選評受け付け期間も3か月を残すばかり。前年の総評動画も投稿され、スレ内にはまったりとした空気が漂っていた。
だが束の間の平穏もここまで。今年はこれから大嵐の中を突き進むことになる。

まずはevoLLの『Hではじめた絶品バーガー 〜え?ご注文はおっぱいですか〜』がテイクアウト。
コミュ障で大柄で怖い顔の主人公が接客のアルバイトを潰れかけのハンバーガー屋で住み込みで始めるという、超展開から始まる本作。
主人公が「お、おお」としか喋らない日常会話と、怖い笑顔で客が逃げるシーン(悲鳴SE付き)ばかりでシナリオは虚無。
また本作の化石UIではメッセージ欄の調整ができず、立ち絵よりも大きなメッセージの顔アイコンも視認性をより悪化させる原因に。

それでも抜きゲーならHシーンさえ良ければ挽回できるのだが、本作は声優とCGにも問題を抱えている。
まずヒロイン声優の演技力が低く、明るいキャラなのにボソボソとした喋り方で演技が合っていない上、声量が小さくセリフが聞き取りにくい。
聞き逃したセリフは辛うじてボイスリピートは出来るが、化石UIにバックログなんて便利機能は無いため聞きに戻ることはできない。
CGも低質であり、店内風景へのエロゲーパッケージ流用は当たり前。一枚絵でヒロインのストッキングが消え去るなどチェックも甘々。
さらにCG差分を最小限にした結果、挿入済みなのに外に出たままのシーンや、太ももに挿入れてるように見えるシーンも。
最終的に残ったのは、効果音とクソゲーハンターの甲高い悲鳴だけであった。

61総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/13(土) 22:36:52 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
そして次にやって来た選評で、修羅の国には安全地帯など存在しないことを改めて思い知ることになる。
Loseの『まいてつ Last Run!!』。数多くのファンを抱え、安パイだったはずの大作FDがまさかのエントリーを果たした。
しかし冷静になって第一報をよく見てみると、直接的に問題とされそうなのはエロの薄さだけであり、
新規キャラのHシーンは無いものの、それは公式サイトに明記され、各種支援サイトでも告知済み。
追加アニメHシーンは19個。『まいてつ』無印からは半減したが非抜きゲーとしては十分とも言えそうな分量である。
KOTYeにおいてはエントリー≠クソゲー。歴戦のハンター達も安心し、続けて届いた選評の検証に戻っていた。

――だが奴は暴走した。

ErogameScape -エロゲー批評空間-というエロゲーレビュー投稿サイトがある。そこに『まいてつ Last Run!!』のレビューも投稿されて"いた"。
だがLoseは荒れるレビュー欄を問題視。強い要請によってLose作品の全ゲームレビューを削除させる。
エロゲーレビュー史に残る蛮行の結果Loseは大炎上。『まいてつ Last Run!!』の悪評も大きく拡散される。
Yahoo!ニュースにも取り上げられるなど、消すと増えるストライサンド効果の好例になってしまった。
目的は違うとはいえ同じくエロゲーレビューを主とするKOTYeも無関係ではいられない。
スレにはLoseを批判する書き込みが殺到し、レビュー削除後に立った新スレは平時の4倍の速度で1000まで到達。
Loseの一挙手一投足が石炭となって釜に投げ込まれる大炎上、この大暴走は2020年中ずっと続くことになる。

この事態を受けクソゲーハンター達も臨時増発。しかし上がってきた追加選評はいずれも、
「エロの薄さ以外は高品質で、ゲーム単体はガッカリゲー止まり。ただ前代未聞のやらかしで大炎上している」だった。

エロゲー史上空前のレビュー削除事件。それは同時に歴戦のクソゲーハンター達に一つの問いを突き付ける。
「メーカーによるレビュー削除は、KOTYeにおけるクソ要素となりえるか?」
2020年の大賞レースを左右する命題だが、クソゲー達は考える暇を与えてはくれない。Loseの炎上と前後して4本もの選評が届いたのだから。

62総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/13(土) 22:37:43 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
まずはエウシュリーの『天冥のコンキスタ』が、発売からおよそ半年の時を経て捕獲された。
本作のSRPGパートは「捕獲作業ゲー」。詰んだ時に強くてニューゲームと途中マップの任意スキップがある代わりに、
何度でも入れるフリーマップは無く、ノーコンティニューを目指すならば出てきた敵は全て殺さずに捕獲することになる。
その目的は主に万能通貨「儀式ポイント」を得ること。捕獲した敵を生贄にして入手し、育成やその他あらゆる事に使われる。
装備やアイテムはマップで拾ったものを渡すだけ。装備枠1つ、アイテム枠2つ、任意スキル枠3つとユニット育成の幅は狭い。
一方でパーティ編成の自由度は高く、メインキャラクターを生贄にして儀式ポイントを得ることも可能である。

さて、ここで嫌な予感がした貴方は冴えている。
話の整合性を保つためか、ヒロインを捕獲しても本筋には絡まず、Hシーンのあるモブユニットのような扱いに。
くしくも昨年の次点作『ギルドマスター』と同じ失敗を『天冥のコンキスタ』は繰り返してしまったのだ。
その結果、会話する仲間は一人だけの単調なシナリオを、雑魚ユニットとの戦闘も絡めて徹底的に水増し。
メインキャラクターのはずの天使達はたまに僅かな会話が発生する程度で、捕獲しなければエロすら見られない。
最後には主人公の過去や敵の裏にある事情、ラスボスの違和感の説明まで全部ぶん投げて「俺たちの戦いはこれからだ!」。
この通りシナリオは極限まで薄く引き伸ばされ、さらに打ち切りエンドになってしまっている。

それでもHシーンさえあれば……と思うだろうが、本作ではメインキャラの個別Hは2回だけ。
捕獲して仲間にして1回、Lvを上げてもう1回、これで終了である。感情移入も何もあったもんじゃない。
モブユニット娘にも捕獲時Hが1回あり、天使達にはハーレムHが用意されているものの、それでは補いきれないほどエロも薄かった。

こうして『天冥のコンキスタ』はシナリオという報酬の少ない空虚な捕獲作業ゲーという、醜悪な本質をクソゲーハンター達に暴かれた。
一人の選評者を生贄として。

63総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/13(土) 22:38:32 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
次いでWonder Foolの『まおかつ! -魔王と勇者のアイドル生活-』もオンステージ。
本作は魔王アイドル育成物語と銘打っているが、魔王との戦いは1クリックで終わり、アイドルの見せ場たるライブも数クリックで終了。
育成物語に至っては、魔王ヒロイン3人をプロデュースすると決まったら、1年後に話が飛ぶ。
ストーリーのメイン要素となる部分が徹底的に省略され、魔王や勇者やアイドルといった設定もことごとく死んでいる。
そして個別ルートに入ったら怒涛のHシーン連打。ノルマ5回を達成したら気持ち程度のシリアス展開からEDに突入する。
ストーリー性を期待して購入したユーザーへの裏切りとなった本作。
CGのクオリティ自体は高いので、ヒロイン達をAV女優だと考え、抜きゲーだと割り切るのが救いの道である。

昨年も次点作『カスタムcute』を排出したメーカー、ももいろPocketも『オレは姫武将を孕ませたい!』で参陣。
主人公がタイムスリップする織田家を中心とした歴史モノだが、残念ながらライターに歴史モノを書くだけの知識が備わっていなかった。
登場人物は主人公とヒロインである信長、光秀、蘭丸、信玄、謙信の5人、あとはモブだけ。秀吉や家康はEDで名前が出るだけの扱いである。
さらに鉄砲の名手たる光秀が腕前を披露する場はなく、本能寺の変における蘭丸の奮戦も全カット。
さらに信玄ルートでEDまで行っても謙信が出てこない。徹底的に登場人物や見せ場を減らして、戦国武将達の個性を潰している。

キャラ立ちに失敗した本作だが、当然ながらシナリオにも問題――いや、厄介な設定を抱えてしまっていた。
「主人公が未来を変えようとしたら消滅する」。いわゆるタイムパラドックスだが、これがシナリオ全体に暗い影を落とす。
具体的には本能寺の変のことを告げられない。これによリ織田家3人のルートは避けられない破局へ突き進む陰鬱なものと化した。
しかし、そもそも織田家の家督争いから本能寺の変まで26〜7年分の歴史を駆け足で進めており、
その時点で歴史が大幅に変わってないか? とツッコミを受けるのであった。
また信玄ルートでは、病に倒れた信玄を救うために主人公が2人の子から異能の力を借りて現代に戻るが、
「タイムマシンを作ってでも戻ってくる」はずの主人公は薬すら探さずに数日経過、信玄の生まれ変わりと再会してエンド。
戦国時代に家族を放置している。製作者の中ではこれでハッピーエンドらしい。

Hシーンにおいても前戯と本番で分けているせいか、服装や挿入のチェックが甘くテキストとの矛盾が度々発生。
「ずっぷ」のスワンアイ系列の末裔の血は、「射精に至った!」「彼女の中で放つ!」など射精時の地の文にその面影を残している。
歴史を知らぬライター達の無謀な挑戦は、実を結ぶことなくクソゲーに至った!

64総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/13(土) 22:39:26 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
地獄の釜の中に届いた4つ目の選評は、「遺影でイェイ!」を生み出したキメラ熟女に定評のあるアパタイトの祖母シリーズ。
その亜種たる『まごかつ〜可愛い孫のためなら中出しOK…〜』が発売2日後にKOTYeに持ち込まれ、そのおぞましい姿を晒すことになる。

ゲームをプレイして最初に目につくのはCGの低質さ。
一枚絵には構図の乱れが目立ち、精液はペールオレンジ、少年のはずの「マゴ」達も過去作から青年の絵を使いまわしている。
主人公たるマゴ活熟女も、鉄球と評された張りのある乳房が崩れた体形の中で異彩を放っており、
ほうれい線の無い顔と共に、還暦近くであるはずの年齢を行方不明にしている。

シナリオも負けず劣らずトチ狂っている。マゴ活狂いの熟女の視点で進むストーリーは、
「ゲームを買ってあげる」と誘った少年が熟女に欲情できたのでH、欲深くなった熟女はさらに「マゴ」を増やし、最初の2人の反発を受ける。
ここで2人と相談すれば「マゴ」を増やし続けるハッピーエンド、2人と別れれば通報されて逮捕されるバッドエンド。
選評者の「逮捕こそトゥルーエンド」との言葉に、KOTYe民一同深く頷くのであった。

終末の汽笛が鳴り響きスレが大きく荒れ狂う中、選評に導かれて黙示録の四騎士が降り立った。
だがまだまだ災厄は終わらない。これから年末の魔物や年明けに発掘されるクソゲーが待っているのだから。

12月の半ばにはCabbitの『鍵を隠したカゴのトリ-BIRD IN CAGE HIDING THE KEY-』の選評が届いた。
1年以上の延期を経た本作はミステリーADVを名乗っているが、その実態は推理のできないミステリーADVである。
根本的問題として、グランドルートのヒロインが隠している秘密を聞き出さねば推理が進められず、その秘密を他ルートで話すことはない。
この時点で他のヒロイン3人のルートからミステリー要素が欠落することが確定した。
またヒロインが隠していた真実もしょうもないものであり、謎解きを期待したユーザー達は肩透かしを食らわされた。
この作品は、影のあるヒロイン達と洋館でハーレム同棲生活を楽しむゲームと割り切るべきだろう。

65総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/13(土) 22:40:19 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
年が明けて2021年、三が日を終えたクソゲーハンター達に初仕事が舞い込んだ。
ルネの『巨乳女士官洗脳催眠「お前のような男の命令に従う訳がないだろう」』が敵性物体と識別されたのだ。

本作の最大の問題点は「ヒロインが催眠状態で喘ぐだけ」という一点に集約されている。
フルプライスの抜きゲーらしく、Hシーンはヒロイン3人とモブキャラ合わせて69個も用意されているが、
その中身はほぼ全てが催眠状態で喘いでいるシーンのため、オカズの種類が非常に少ない。
そしてこの「催眠状態で喘ぐだけ」問題は、声優の演技にも影を落としている。
元々は演技が低レベルだと評価されていたのだが、詳しく調べてみるとテキストの方がベテラン声優でもまともに演じられない代物だと判明。
ボイスの大半が喘ぎ声であり、単調なそれに感情の乗った演技を求めるのは無理難題であった。

他にも既視感があり堕とし甲斐のないキャラクター、低レベルなCGやシナリオ、効果音に至ってはフリー素材と、良い所が見つからなかった本作。
選評者がただ一つ褒めたのは、これをフルプライスで販売したルネのクソ度胸だけだった。

エロゲー業界からKOTYeへのクリスマスプレゼント、Triangleの『プリンセスクライシス』も開封された。
本作は魔王が封印されたダンジョンの管理人たる主人公が、4つの種族の姫達の魔王再封印パーティを凌辱するゲームである。
だが物語がダンジョンと周辺施設だけで進むため、種族や国の話はほぼ出てこないため世界観に広がりがない。
主人公は元は人間側のオッサンであるが、若返った姿と仮面で顔見知りのプリンセス達と戦い凌辱する。でも誰も主人公の正体に気付かない。
なんならオッサン姿でHまでする。それでも気付かない。結局最後までプリンセス達には衝撃の正体を明かさずに終わる。
主人公が魔王を裏切るまでも不自然で、魔王が女性だと知る場面が無かったのに、いつの間にか魔王の篭絡が目的となっていた。
このようにストーリーには不出来な部分が多くみられるが、Hシーンの出来は安定しており抜きゲーとしては使える。
だが品質の低いシナリオやゲーム本編に入っていない主題歌はプレイヤーをモヤモヤさせるのだ。

「1か月前まで2020年だったのか。ならばほとんど2020年みたいなものだな。」そんな声と共にKOTYe2020最後のエントリーを飾ったのは、
昨年は一番乗りを果たしたTRYSET Breakの『黒ビッチギャルがキモオタに堕ちるまで 〜監禁凌辱配信日記〜』である。
本作にH配信シーンを期待した方は残念だろうが、撮影されている場面のCGは全20枚中6枚。そのうち2枚がトイレ盗撮だ。
再生数を求めて内容が過激化するようなこともなく、誘拐がバレるバッドエンドでも配信は手掛かりになっていない。配信とは何だったのか。
シナリオではところどころ怪しい日本語も散見され、黒ギャルに「嗚呼」と言わせる口調も違和感バリバリ。
「せいひんじょーほー」とか書いてる製品ページ担当の努力を見習ってほしいものである。

66総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/13(土) 22:41:13 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
以上がKOTYe2020にエントリーされた全エロゲー、総勢22本である。
今年は12の月全てでエントリー作が発売される、2013年以来2回目の全月制覇となった。
これより大賞受賞作、および次点作の発表に移りたい。

次点は、
『Hではじめた絶品バーガー 〜え?ご注文はおっぱいですか〜』
『天冥のコンキスタ』
『オレは姫武将を孕ませたい!』
『まごかつ〜可愛い孫のためなら中出しOK…〜』
『巨乳女士官洗脳催眠「お前のような男の命令に従う訳がないだろう」』

そして大賞は、
『LOVE・デスティネーション』
とする。

さて、大賞や次点作の選定理由に移る前に、我々は改めてLoseのレビュー削除事件に向き合わねばならない。
「メーカーによるレビュー削除は、KOTYeにおけるクソ要素となりえるか?」

まず、レビュー削除それ自体はゲームの評価を下げるものではない。
何故ならば同様にレビューが削除されたLoseの他作品、『ゴスデリ』や『ものべの』などの評価が下がっていないからだ。
またKOTYeでは伝統的にメーカーの姿勢も問われるが、それは発売前の告知や発売後のバグ対応が主である。
つまりジャンル詐欺やバグ放置での売り逃げへの警戒であり、今回のレビュー削除は売り逃げの亜種に問われるが、
不満点を解消するための追加パッチが出ており、Loseのサポート体制は売り逃げとは程遠い。
したがって今回のレビュー削除の影響は限定的とし、ガッカリゲーに留まる『まいてつ Last Run!!』を次点以上とはしない。

大作の不出来にレビュー削除による炎上が重なって『まいてつ Last Run!!』は1000人からマイナス10点を付けられる作品にはなっただろう。
しかし1000人のマイナス10点よりも1人のマイナス1000点を重視するのがKOTYeの在りようだ。

67総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/13(土) 22:41:58 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
今年のKOTYeでは各ゲームの長所と欠点を精査し、より「褒められない」「使えない」「やりたくない」物を上位に選んだ。
化石UIと声の演技力の低さとで文章を追うことを困難にしてしまった『Hではじめた絶品バーガー』。
わずかなユニット編成の自由度のためだけに、シナリオやエロを犠牲にした『天冥のコンキスタ』。
ターゲット層たる戦国時代好きこそ、やればやるほど怒りが沸いてくる『オレは姫武将を孕ませたい!』。
低質なCGとシナリオのおかげで、守備範囲外の人間にもヤバイと理解できてしまう『まごかつ』。
注文通りに作ったはずなのに、ゲームを構成する素材全てが低質でクソまずい『巨乳女士官洗脳催眠』。
どれも褒めるところが見当たらず、オカズにも使い難い立派なクソゲーである。

だが大賞作『LOVE・デスティネーション』は、これらの次点作と比べてもなお飛び抜けていた。
ADVの根幹たるストーリーは、主人公が成長しないまま親たちに全てを解決してもらう胸糞モノ。
なおかつその素材たるテキストにすら大問題を抱えており、ただ読むだけで苦痛を与え、バックログも機能不全。
ヒロイン達は特殊体質や特殊性癖の持ち主ばかりであり、次点作には無かった地雷がロシアンルーレットをするかの如く敷き詰められている。
始めから次点作など眼中に無かった。クソゲーとしての地力が違いすぎるのだから。
曲がりなりにも比較対象となり得たのは炎上ゲーたる『まいてつ Last Run!!』だけであり、
その理由もクソゲーとしてのベクトルの差ですらなく、長さと温度を比べるようなミスマッチさであった。
よって、『LOVE・デスティネーション』を2020年で一番のクソゲーであると認め、これを賞する。

今年は5年ぶりのエントリー数20本超えを果たし、歴史にない盤外戦術が見られるなど熱狂の年となった。
5年前の総評が危惧していた「語る」事すら出来ない未来。それはすでに携帯ゲームや乙女ゲームに訪れている。
だが我々はまだまだ元気だ。立ち上がれる限りクソゲーをプレイした感情を選評として書き残そう。
それは何故か。悲しみの共有か、怒りの発露か、苦しみの呻き声か、それらをまとめて笑うためか。
あるいは「こんなクソゲーを二度と生み出さないで」という願いなのかもしれない。

最後になるが、『LOVE・デスティネーション』を制作したジェイドのスタッフ達、
および全ての地雷ゲーのクリエイター達に次の言葉を贈ることで、KOTYe2020の締め括りとしたい。

エロス デスティネーション
「愛の目的地を示したのなら、ちゃんと到着してください」

68総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/13(土) 22:43:26 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
以上です。
以下、想定問答集。

Q.まいてつ及びLoseの扱いは?
A.ゲーム本編が水準に達していないため選外としますが、それはそれとしてネタとして一番おいしいのでイジり倒します。

Q.次点作5本って多いね?
A.例年なら2〜4本なのでそれより増えてますが、個人的評価で3位同着が4本あったので全部載せてみました。
 2位がまごかつ、3位はそれ以外の次点4本です。削りたいと思われたら参考にしたいので意見ください。

Q.まごかつの評価が高い。
A.アレを次点以上にしないのは特殊性癖ゲーの審査放棄に等しいと思ってます。

Q.なぜあのゲームが次点じゃないの?
A.褒める部分のあるゲームは基本的に選外にしています。例えばジンキは凌辱シーンの評価自体は高いので、など。

69名無しさん:2021/03/13(土) 22:56:31 HOST:pon076-052.kcn.ne.jp
総評4乙です。
loveデスのルビ問題は例示があった方がわかりやすいかも?
あと「クソゲーハンターは騎士という単語に反応してしまう」は余談として挿入しているからには「さて、次に送られてきた選評は��」の表現は弱い気がします。
「そんなクソゲーハンターのツボを突くensembleの『Secret Agent〜騎士学園の忍びなるもの〜』がエントリーした」とかでどうでしょう。

大賞・次点の見解としては(まごかつ次点入りまで含めて)概ね一致していて、私はベースとして推したいと思いましたが、同時に表現が他と比べ若干薄いような気がしました。

70名無しさん:2021/03/14(日) 00:18:01 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
皆さん総評乙ー
読み応えあるなあ

71一般1:2021/03/14(日) 02:36:04 ID:???0
どうも総評2番目に出したアホです。
なんか今年大賞に選ばれるのが『LOVEデス』ばかりなので自分でも思うところがあり、
『LOVEデス』を大賞にした大賞理由を投下させていただきます。
まあ本スレ内部でもLOVEデスとコンキスタ入れ替えろみたいな話もありましたしね。
個人的には今でもコンキスタ大賞だと思ってるんですがまだ総評が出揃っていない今なら添削も可能ですよね?



次点は、
『ジンキ・リザレクション』
『巨乳女子官洗脳催眠「お前のような男の命令に従う訳がないだろう」』
『天冥のコンキスタ』

大賞は、
『LOVE・デスティネーション』

(中略)

ならば真のクソゲーとは、誰がどう遊んでも楽しめないゲームである筈だ。
次点はそういったトレンドも元に、突出した「楽しめないゲームであることが誰にでも分かる作品」を厳選した。

『ジンキ・リザレクション』は、王道ADVに余計なシステムを混入した結果大惨事になった老舗の誘爆実験の結果として、
『巨乳女子官洗脳催眠』は、催眠凌辱という作りから織りなす駄目ボイスと抜けないHシーンという盛大なやらかし例として、

それぞれその身を深淵へ繋がる絶望のダイブへと投げていった。

72一般1:2021/03/14(日) 02:37:12 ID:???0
そして残る二つは『LOVE・デスティネーション』と『天冥のコンキスタ』。
どちらも苦痛が長く時間としては引けを取らないし、作品を底辺足りえる材料は充分に揃っている。

ジャンルは違えど双方とも遜色劣らぬ力を持つ二つの明暗を分けたのは「クソゲーを評価するとはどういう事か」というものだった。

kotyeに必要なものは選評だ。筆者が血と吐瀉物をまき散らしながら苦心の果てにたどり着いた境地の断片を記したものである。
住民はそれを時には主観的に、時には客観的に、己の技量と知識を持ち出しながら意見を組み交わし作品を批評する。
そして何が悪いのか、何故悪いのか、どうすれば良かったのか、どうすれば良い作品になっていたかを徹底的に議論していく。
その過程で、ゲームはクソゲーという最終判断をなされて大地に血塗られた墓標を築くのだ。
その審査手段は幾つかあるが、クソゲーがマイナスの産物である以上、比較的多く用いられるのは減点法であろう。

『コンキスタ』は確かにシナリオの薄さやRPG部分の作り込みの甘さと言った問題点は顕著で、そこを責められても文句は言えない。
しかしそこには「作りはなるべくシンプルに、取っつき易く目的が分かりやすいRPGを」といった製作陣の判断だけは見受けられる。
またグラフィックの美麗さや声優陣の演技など、減点法で評価するにしてもまだ加点要素は残されているだろう。
それに対して『LOVEデス』からは制作陣の意気込みややりたい事が揃いも揃って何一つ評価に値していない。
間違った誤訳日本語学習ドリルと評された奇怪な日本語が織りなすテキストの集合体は、ここが日本で書かれているのが本当に日本語なのかすら錯覚させる破壊力を持っている。
物語の核となるヒロイン達は「総理に脅されて凌辱されていた」「実はふたなりだった」などと電波と胸糞が交わった喧嘩上等の女性たちであり、愛でるにはあまりにも高すぎる敷居だ。
主人公はタイムスリップしてきた事を差っ引いても、大人にリスペクトの欠片もなく、己の無能を棚に上げるばかりで責任を取らない万年野党のようなキャラ付け。
しかもシナリオの最後は自身が散々に罵倒してきた「大人」達の華麗な活躍で終わりであり、そこにはカタルシスも感動もミジンコの糞並みに存在していない。
これらの要点を搔き集め、最終的に下される評価とは何だろうか。そう、最もシンプルで、最も作品に対する最底辺の位置づけ……。

「一つも褒めるところがない」である。

この評価点数をあえて稼がないという制作陣の男気溢れるダメな「大人」の判断が、明暗を分けた。
本年度の有象無象の中にある唯一無二の魂を持った誰にも愛されず誰からも必要とされない意欲作『LOVE・デスティネーション』に大賞の称号を贈り、心から拍手を送りたい。

73総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/17(水) 18:51:34 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
僭越ながら、総評の締め切りに関する議論を提議させていただきます。

まずは総評執筆者の現状を把握したいので、
いま総評を書かれている方は「総評の投稿予定時期」を書いてください。

1週間もあれば総評を書く方なら反応できるかな?
それを見てから本格的に締め切りの話を始めましょうか。

74総評5:2021/03/17(水) 20:53:54 ID:???0
現在総評案を執筆中なので、書き込みテストも兼ねて投稿予定時期について報告します

3月中に一通り書き上げること目標にしており、現在の進捗は6〜7割
よほどのイレギュラーでもない限り、目標通りにかろうじて書き上がるとは思います
ただ、ほかに執筆中の方が4月以降まで時間を要するようなら、投稿時期はそちらに合わさせてもらい、なるべく推敲してから投稿したいという希望はあります

75総評1 ◆RRWGPox/b6:2021/03/17(水) 21:31:33 HOST:48.157.52.36.megaegg.ne.jp
一週間では見落とされる方もおられるのではないかと思います
総評執筆予定の方の申告を3月末日まで募り、その時点で申告された方の投稿予定時期の末日あたりを締切としてはどうでしょうか?
イレギュラーで期日に間に合わないケースがあれば申告して頂きここで検討
これなら無駄に待つ時間は省けるのではと思います

76総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/19(金) 00:04:29 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
そうですね、締め切りに関しては私も総評執筆予定の方の希望に沿う形が望ましいと考えています。
お盆までにとか言われたらさすがに反対しますが、3月末日とかなら問題視することはないです。
そもそも締め切り議論だけで3月いっぱい掛かることを想定してました。

77総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/03/25(木) 20:36:34 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
そこそこ時間も経ったことですし、締め切りを「仮置き」しておこうかと思うのですが、
執筆宣言は3月末日まで受け付けするとして、総評の締め切りは「現在は4月4日まで」としたいと考えています。
(総評5氏が3月中に投稿して、その後に執筆宣言が出るのは望ましくないと思ってるので。)
いかがでしょうか?

78総評1 ◆RRWGPox/b6:2021/03/26(金) 13:33:57 HOST:FL1-60-238-70-165.hrs.mesh.ad.jp
>>77
お疲れ様です。ご提案に賛成させて頂きます。
私は3月末までにここで異議が挙がらなかった場合は、4月4日締切確定で良いと思います。

79名無しさん:2021/03/26(金) 19:19:17 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
同じく賛成ですね。
何かしら区切りをつけないと延々終わりませんし

80総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/04/01(木) 13:15:58 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
特に異論も執筆宣言も出なかったので、締め切りは4月4日で確定ということで。
あとは総評5氏を待つだけですね。

81総評5:2021/04/04(日) 21:48:28 ID:???0
遅くなりましたが、総評案を投下します

82総評5:2021/04/04(日) 21:52:08 ID:???0
時の流れの下では、様々なものが変わりゆく。
環境も、価値観も、そしてクソゲーも。
afterチーズwithママの時代における、ニューアブノーマルとは何か。
新たな問いを掲げ、新たな段階に入った2019年のクソゲーオブザイヤーinエロゲー板(KOTYe)は、多様なクソ要素が相互に作用するコンボを決めた『崩壊天使アストレイア』が制した。
しかしそれは幕引きではなく、あくまで一区切りでしかない。
アウトサイダーなりの矜持を胸に灯し、ハンターたちは今も道なき深淵に挑んでいる。
ただし心せよ、怪物と闘う者たちよ。
その過程で自らが怪物と化さぬように。
深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いているのだ。

2020年春。
干支2巡目となる13年目のKOTYeは、奇しくも干支をテーマとする『神様のしっぽ 〜干支神さまたちの恩返し〜』によって始まった。
十二支+巫女で13人もの攻略ヒロインを擁立する意欲は認めるが、多すぎて作り切れないのでは意味がない。
ひときわ目立つのは、立ち絵と一枚絵の差分不足と、それをごまかすためだけのシナリオ展開や設定である。
面と向かって会話中のヒロインすら表示されないことがあったり、巫女服で学園に通ったり、立ち絵のある服に着替えさせるためだけの強引な展開があったりと、何かにつけて寂寥感が漂う。
また、全員分の顔見せと親睦を13連直列繋ぎで綴ぐ構成は冗長で、個別の短さとヒロイン間の格差を際立たせるのに一役買っている。
なまじ美点も備えているだけに、最優先で整えるべき箇所の見誤りが際立つ、歯抜けの美形のような残念さであった。

春先に縁起の良い作品で開幕を飾れたおかげか、探索行は続く成果を着々と上げ始める。

次に届いたのは、怪しげな都市の発見報告と滞在記。
アストロノーツ・シリウスの『絶対女帝都市〜叛逆の男・カムイ〜』に関する手記であった。
荒廃した近未来を舞台に、圧政を敷いて男を迫害している高慢ヒロインたちを屈服させていくというコンセプトであるが、それを成立させるためのお膳立てがあまりにも即席すぎる。
特殊能力を持つヒロインたちは、個の力で支配体制を維持できるほどの圧倒的武勇を誇るのだが、それに抗する手段として主人公が選ぶのは一騎打ち。
北斗の拳のやられ役のような風貌の手下たちが囮になるだけで敵本陣中枢へと肉薄、あっさりエリアボスとのタイマンに持ち込み、これといって特殊能力への対策もないまま力押しで勝ってしまう。
主人公に超人設定はなく、せいぜい雰囲気が「左腕にサイコガンをもつ不死身の英雄」っぽいだけでは、説得力も何もあったものではない。
ヒロインとの接点も、街頭ビジョンで一方的に煽られるのがメインで、イラつきはするが関係性は薄弱なまま。
敵が弱小で、積み重なっていく因縁も少ないため、打ち破ったときのカタルシスもまた小さいのである。
また、前年度次点作品『ギルドマスター』で暗転フリーズの恐怖を振りまいた影響からか、ゲーム性は全削除に近い大幅カット。
簡素なマップを端から潰していき、敵と遭遇すれば戦力の単純比較で勝敗を判定するだけの単純作業にすぎず、探索と戦闘の様子を文章では書きたくないという本音が透けて見える。
あとは同じ展開をヒロインの人数分だけ繰り返し、最後に主人公の旧知と思しき新キャラが突如現れ、俺たちの戦いはこれからだ気味のオチを迎える。
途切れた手記を前にして、住人たちは都市の未来を憂うばかりであった。

83総評5:2021/04/04(日) 21:53:15 ID:???0
廃都市を旅立ったハンターの前に、体中にブーメランを生やした痛々しいオ○ニストが現れる。
その正体は、新規ブランドJADEの意欲作、『LOVE・デスティネーション』であった。
開始してすぐ判明する問題点は、多種多様なルビの乱用である。
「人生(ルート)」「本能(ゴースト)」「現実(そ)の」「草食系(そんなん)」等々、伝わりやすさより格好つけを優先する自己満ルビの数々が目に余る。
ルビは普通に読める平易な漢字にも余すところなく振られており、特異なルビへの着目を妨げている。
また、「自動台車(トラック)」「図★(ずぼし)」「R(テッキン)とC(コンクリート)」のように、本文のほうが理解困難なものも混在しているせいで、ルビは無視すると決めてかかることも難しい。
加えて、すべての指示語にはもれなく傍点が付けられ、引用符も多用されており、満遍なく強調しすぎて強調になっていない。
以上のように、本作の文章は脳に余計な処理を強いる無駄な装飾に汚染され尽くしており、内容以前に文字を目で追う行為そのものに徒労感が伴うのである。
筆致も回りくどく抽象的で、簡単なことを難しく書いて悦に入っているだけの悪文と評して差し支えない。
ストーリーはというと、おまいう主人公本位なご都合主義が支配する胸糞展開一辺倒である。
本作のイタさを込めて要約すると、底辺を自認するオッサン主人公が超常存在の手違いで学生時代へと死に戻り、ヒロインと適当に過ごしていると現れる中ボスを説教風に罵倒している間に、超最強な主人公パパの暗躍によって、独善上級国民フェミ女特殊工作員にして未来の売国独裁総理大臣という名ばかり設定の黒幕が失脚してハッピーエンドになる話、となる。
なかでも特筆すべきは、罵倒とオチであろう。
黒幕の横暴の被害者でもある大人たちに対し、主人公は相手の事情や心情に一切寄り添わず、自分のことは棚に上げた上で上から一方的にこき下ろす。
例えるなら「罹災して苦しい生活を送る家族の大黒柱を、怠慢な甘ったれと罵倒する余所者のすねかじり中年」という何様の化身なのだが、作中では「やむなく巨悪に従っている戦士を一喝して反抗を促す勇者」のごとき扱いである。
オチにしても、主人公の活躍といえる場面はほとんどなく、未来の記憶に基づいて一言二言注意を促すだけで、あとは大人たちが全部やってくれる。
黒幕の打倒すら例外ではなく、どのルートでも両親か叔父夫婦が裏で根回ししてきれいさっぱり解決し、主人公は説教を終えた頃合いで結果報告を聞かされるだけである。
特に痛々しいのは、黒幕に反抗しようと決めたところで、主人公の両親による同時多発爆破テロが発生し、母親から「テロを仕掛けられたので反撃して関係者ごと全滅させた」と電話がかかってくるオチ。
内容はもちろん、母親のてへぺろ口調とコント風のBGMが相まって、神経をヤスリで逆撫でしてくる。
このように、主人公の両親と叔父夫婦は、大統領からテロ組織にまで顔が利くコネ、ついうっかり某国の政府軍を滅ぼしてしまう武力、総理含む主要な大臣を雁首揃えて辞任に追い込む諜報力を兼ね備えた超人集団として、寒いオチを一手に引き受けている。
そして全部やってもらった主人公は、なぜか「俺は……勝ったんだ……」と感慨に耽り、事の顛末を自嘲気味に「父子の武勇伝」と評して、やったった感を溢れさせる始末。
もはや脱帽というほかはない。
一方、ヒロインたちには期待ごと予想を裏切る隠し設定が多く、さながら地雷の見本市である。
実は淫紋入りドM、男の娘と思わせて実はふたなり、実は膜だけ残して薬漬け陵辱調教済みの新品性奴隷あたりは特に悪質といえよう。
こうしたやりたい放題を「お気楽コメディ」と定義する公式サイトは、結果的に嘘まみれになっており、製作者とプレイヤーとの感性の隔たりを感じさせる。
「型を身につけてない者が型破りを目論むと形無しになる」を地で行く浅薄さであった。

84総評5:2021/04/04(日) 21:53:35 ID:???0
地雷の連鎖爆発から生還したのもつかの間、その衝撃は10年間眠っていた人形機械を呼び覚ましてしまう。
戯画謹製の古代兵器、『ジンキ・リザレクション』による侵攻の始まりであった。
本作はロボットバトルものを装っているが、プレイ時間の大半は既視感に満ちた日常の反復でしかない。
ゲーム内期間30日×1日4回のコマンド選択に対し、イベントが少なすぎるのが原因である。
普段は操縦者であるヒロインとの交流や訓練を重ね戦闘に備えるのだが、基地内での親睦および訓練はSD絵が表示されるのみで内容はなく、汎用外出イベントは最初の戦闘を迎える前に枯渇し、以降は既読スキップが唸りを上げるほどの使い回しが始まる。
そして本筋は、ループする日常の合間にかろうじて存在する程度の薄さである。
中盤までは人物紹介や状況説明のためのイベントばかりがだらだら続き、ようやく現れた敵部隊はキャラを掴む間もなく次々と退場。
締めもヒロイン無双だったり敵が内紛で勝手に壊滅したりで、全体的に投げやりである。
戦闘にしても、各機1枚ずつしか無い立ち絵と搭乗者の顔グラだけの紙芝居で、躍動感が感じられない。
ワンクールのアニメでいえば、本筋がせいぜい2〜3話分しかなく、残りを新規要素のないエンドレスエイトで埋めて早めの打ち切りエンドくらいの惨状である。
その上、不親切なフラグシステムが反復作業の苦行度を格段に高めている。
中盤から終盤にかけて複数回発生する戦闘に勝てばシナリオ進行、負ければバッドエンドに強制分岐するにもかかわらず、勝敗の判定に使われるヒロインのステータス及び勝利条件を任意に確認することができない。
また、バッドエンドには固有の陵辱シーンが付随するため、回収するには1ルートにつき平均4回ある判定すべてを1度は失敗する必要がある。
つまり、目当ての戦闘まで勝ち進んでから負けるように、見えないステータスを、見えない勝利条件に合わせて、毎回手探りで調整するしかないのである。
加えて、一部のHシーンには「ランダムイベントで入手した特定の衣装を着用した上で特定の場所でランダム発生」という難解な条件がある。
これをヒロインの人数分、3周に渡って繰り返さなければならない。
必然的にシーン回収はスキップとリトライを駆使した作業と化し、評価基準は「効率的か否か」へとシフト。
E-moteを筆頭に見栄えがする演出も、テンポを阻害する障碍に転じて牙を剥くのである。
表面だけは美しく塗装されていても、中身は10年前どころか前世紀の遺物級であり、現代に呼び戻されたこと自体が不幸であった。

次なる事件は、あかべぇそふとすりぃから発射された『墓多DYINGZOMBIES 〜Second Chance for BEAUTIFUL LIVE〜』の着弾。
それは、KOTYeとは異なる「修羅の国」からの不敵な挑戦状であった。
第一印象は『ゾ○ビランドサガ』の基幹コンセプトを丸パクリしたゾンビアイドルもの。
ただし舞台設定は、治安が悪く修羅の国の異名をとる架空都市『墓多』である。
さらに、公式サイトに注意を向けると、「ゾンビ化の際になぜか血液がワインに」など、ゾンビ由来の腐臭とは異なる悪臭が嗅ぎ取れる。
それらはパロ元と差別化するための香り付け程度かと思いきや、実態はアイドルよりもゾンビよりも、下ネタやマフィアとの抗争に重きを置いたギャグゲーであった。
歌やダンスの練習や披露といったまともなアイドル活動は、少ない上に端折られ気味。
それを補うように、実弾発砲をロックと主張したり、銃撃や爆破から一般人をかばって好感度を稼いだりする荒業で、アイドルとしてステップアップしてしまう。
ゾンビ設定にしても、ゾンビ姦で特殊性癖持ちにアピールするでもなく、水に濡れるとボディペイントが落ちると言いながら普通に入浴するなど、あまり活かされないどころか忘れられることさえある。
反面、ギャグには力を入れており、首から下がシリコン製のヒロインがオナホを材料にして失った右腕を復元するも、オナホに芽生えていた自我に肉体を乗っ取られる展開に至っては、尋常なセンスでは到底作れまい。
ギャグゲーとしてなら面白くないわけではないが、ゾンビアイドルものとしては大いに疑問符が付くクオリティであった。
とにかくふざけすぎているため、ネタ元の街や作品の関係者からお叱りを受けないように願うばかりである。

85総評5:2021/04/04(日) 21:53:55 ID:???0
ゾンビ臭が初夏の風に拭われたころ、ensembleが野に放った忍ぶ気のない忍び、『Secret Agent〜騎士学園の忍びなるもの〜』の姿が捕捉された。
KOTYeでは二大鬼門ともいえる騎士と忍びを融合させたタイトルには、発表と同時にハンターに察知されたほどの卑怯なインパクトが備わっている。
しかし、本作がエントリーに至った理由は皮肉にも、タイトル及びコンセプトの有名無実化であった。
御大層な舞台設定は活用されず、人物設定は掘り下げられないどころか忘れられがちで、心理描写も不足している。
女性と接するのが苦手なはずの主人公はヒロインたちと普通に会話。
主人公が各ヒロインにうっすら良いとこ見せるイベントをひとつずつ済ませば、もう全員から好かれおり、仲良くなる過程は無いも同然。
結婚相手も含め将来設計が全て決められているはずの財閥令嬢は、実にスムーズに主人公と結ばれる。
退場した悪役は、改心する理由が曖昧なまま主人公のピンチに駆けつけ、主人公もそれをあっさり信用し受け入れる。
等々、どれもこれも唐突な展開にしか見えない。
そもそも、近未来である作中において、忍者と騎士の設定はごっご遊びレベル。
忍者といっても現代風の諜報員で、クナイや手裏剣は忍者っぽさを出すための小道具以上の意味を持たない。
主人公の任務からして、要約すれば「謎の文○砲使いの正体を探れ」であり、失敗したところで善人への直接の害はなく、緊迫感に欠ける。
上司でもある主人公の実母も「青春を謳歌しながら任務を遂行しなさい」とのたまい、任務は片手間でいいと言わんばかりである。
また、騎士の実態は強権を与えられた生徒会役員と各委員会長の集まりでしかないし、学園ならではといえるイベントにも乏しい。
そして、主人公は素性の隠匿より目前のトラブル解決を常に優先するため、忍んでいるとも言い難い。
以上をもって、Secret Agent、騎士、学園、忍びなるものの各要素は概ね否定され、タイトルの全面形骸化は見事に成されたのであった。

夏には、探索先のハンターたちから3通の暑中見舞いが届いた。
ヒロインのヤンデレビッチストーカー出力が高すぎて、主役のはずのメガネ属性が死にかけている『メガスキ! 〜彼女と僕の眼鏡事情〜 伊波乙葉編』、
メイン要素であるドロップアイテム収集がセーブ&ロードを繰り返すだけの作業に行き着く『創神のアルスマグナ』、
事あるごとに脈絡のない豆知識を開陳するため本筋に没入できない『彼女がアイツで、俺はだれ!?』、
と続いた選評からは、旅路の順調さが伺い知れる。
その淀みなさは住人たちに滔々と流れる大河を想起させ、酷暑にひとときの涼をも届けたのであった。

しかし、まだ暑苦しい夏は終わらない。
製作がSAGA PLANETSでライターが5人時点で、かの『カルマルカ*サークル』の二の舞と予期されていた『かけぬけ★青春スパーキング!』が、前評判通りに参戦したのである。
前例にもれず複数ライターの諸弊害を抱える本作には、作品全体を貫き支える芯がない。
主人公の設定および主題である「青春」の取り扱いが、いずれも覚束ないと言い換えてもいいだろう。
まず主人公は、義妹と二人暮らしの苦学生で、敵視している親族からの援助を断固拒絶中という境遇である。
しかし、個別に入るとあっさり援助金に手を付けて遊び呆け、敵役も実は悪人ではなく主人公が誤解していただけと判明してしまう。
プレイヤーが見たいのは壁を乗り越える過程であって、壁が無視されたり勝手に消えたりする様子ではない。
また、青春というメインテーマも漠然としており、それこそ甘くも辛くも苦くも、どうとでも描けるものである。
それを複数ライターに投げた結果、ルートによって毛色がバラバラに。
メタネタパロネタてんこ盛りのドタバタやらイチャラブやら感動系やら、とにかく節操がなく、それでいて大半がド平凡オブ平凡ズな使い古しエピソードの羅列にすぎない。
数撃ちゃ当たる方式では外れ弾が増えるのは自明であり、フルプライスで1〜2ルートしか好みに合わないともなれば、不満の声が上がるのも当然といえよう。
かくして本作は、複数ライターの危険性を改めて世に示したのであった。

86総評5:2021/04/04(日) 21:54:24 ID:???0
ようやく炎暑を乗り切ったのも束の間。
ソーシャルディスタンス軽視という新たな火種、『Honey*Honey*Honey!』が、謎のブランドおうちじかんによって生み出された。
最大の特色として提示されているのが、男女は2m離れて生活するのが当たり前で、男女交際にも許可が必要と定めた、通称「男女接近法」の存在である。
発売時の世相をパロディした珍奇性の高い設定で、インパクトは十分。
しかし、男女の濃厚接触を制限するというエロゲーには厳しい縛りを自らに課し、物語をどう展開するつもりなのか。
製作者の出した答えは、「無理筋設定なので無視する」であった。
登場人物たちは普段から2mを意識して生活しているようには見えず、むしろ常時違反しながら「見咎められたらまずい」とたまに思い出す程度。
この設定でなくても容易に成立するストーリーであり、実際ほとんど使われておらず、メインコンセプトとして掲げること自体が不誠実といえよう。
全体の構成も、共通でキャラと世界観の紹介が済めば分岐してエロ三昧という、抜きゲーの最小テンプレをなぞるのみ。
個別にしても、
「取り締まる立場なのに自分だけ交際するのはずるいと言われた→今後は交際許可をどんどん出します→大団円」、
「教え子と男女の関係なのがバレた→幼児の頃書いた婚姻届があるから淫行じゃない!→万事解決万々歳」
といった茶番以下の内容である。
もはや、雑に作った無個性抜きゲーに、キャッチーな設定をあと付けして耳目を集めようとした、と考えたほうがしっくりくる。
結局、男女接近法が輝いていたといえるのは、歩行ルートが赤青に塗り分けられた背景画像に対し、「境界線上なら密着もできる」、「廊下の教室入り口側が赤一色なので男子が入れない」「そもそもこの設定の下では共学はありえない」などとツッコまれていたときくらいのものであった。

2m詐欺を切り抜け、社会的距離を保ちながら探索を続けるハンターたちであったが、今度はSUKARA DOGの『スケベな処女のつくりかた』による完成詐欺に見舞われた。
タイトルからして、エロく染める過程を楽しませる作風かと思いきや、ヒロインは最初からスケベとして仕上がっている。
料理番組で言えば、冒頭で何を作るか宣言した直後に、
「それでは出来上がったものがこちらになります」
と完成品が出てきてあとは食べているだけ、くらい作っていない。
導入が「恋愛に慣れるためにパパ活する」の時点で才気は煥発しているが、以降も性的なことに抵抗があるような素振りは上辺のみ。
主人公との初対面時にキス&手コキ、さらに毎週会うたびに率先してフェラやら素股やらと急ピッチでスキンシップレベルを上げていく。
主人公によるレ○プで処女喪失しても距離を置くどころかますます依存していき、最終的には行為中に本命彼に電話して乗り換え宣言をかます豪胆さを見せつけてくるのである。
また、物語の途中でヒロインが本命彼と付き合い始めてNTR要素が入ってくるのも引っかかる。
こうして本作は、まだ処女なだけで斜め上に完成済みのビッチをヒロインに据え、とかく未完成品が問題になりがちな業界を鋭く風刺してみせたのであった。

87総評5:2021/04/04(日) 21:54:46 ID:???0
秋の暮には、クライマックスに向けて狩猟ペースが向上し、発見後に判断保留ないしは調査続行となっていた作品の選評が次々と届き始める。
祭りの始まりであった。

皮切りは、evoLLの『Hではじめた絶品バーガー 〜え?ご注文はおっぱいですか〜』との戦いであった。
特筆すべきはCGの少なさで、「各種CG数をいかに減らすか」から逆算して物語が作られているとしか思えない。
ハンバーガーショップの店先で声をかけられた主人公がそのまま住み込みでアルバイトを始める場面から幕を開け、最後まで敷地の外が描かれることはない。
こうすることで、背景は時間帯差分を含めて10枚程度にまで削減。
さらに、立ち絵はヒロイン3人に仕事着とコスプレが1枚ずつで、表情差分はあれどポーズは常に一定である。
一枚絵は3人×15枚の45枚で、一応ミドルプライス相応とはいえる。
しかし、差分が平均4枚と少なく、当然のように地の文との齟齬が起こり、一枚絵限定の衣装も無いためバリエーションに乏しい。
シナリオもあってないようなもので、共通は各ヒロイン1回ずつのラッキースケベだけで半分を占め、個別に入り次第すぐに性交渉乱舞で終了する。
尺稼ぎとして主人公による怖い顔ネタが採用されているが、具体的な描写も顔グラも無しに連発したところで、モブが逃げる際の悲鳴と逃走音を混ぜたようなピャー音の不快感が耳に残るばかりである。
また、ヒロインの顔アイコンは無駄に大きく、セリフのたびに現れては消えてを繰り返すため、特にHシーンでは鬱陶しい。
そしてUIは、メッセージウィンドウの透明度調整すら不可能な充実度である。
見せ場といえば、風でスカートがめくれた瞬間だけ黒ストッキングが消失する超常現象くらいか。
何もゲームの中でまで外出自粛しなくてもと思わせる、閉塞感に満ちた狭すぎる世界の話であった。

次いで、Loseの『まいてつ Last Run!!』がレールを外れて戦場へとなだれ込んだ。
主な不満点は、売り方とエロの削減である。
販売形式には、いわゆる完全版商法を採用。
無印『まいてつ』と追加エピソードを抱き合わせてのオーバープライス販売のみで、追加部分だけのバラ売りは無し。
無印版が幾度となくワンコインで投げ売りされていたことも、いっそう割高感を強めている。
その無印版の本筋部分からは、海外展開に向けて裸立ち絵を含むアダルト表現を撤廃。
メーカーはこれをブラッシュアップと称しているが、エロを求める者からすれば劣化でしかなく、不完全版商法とも揶揄された。
追加部分のエロは単純にシーン数が少なく、無印39回に対して追加19回と半減している。
さらに非道いのは、パッケージで最前列に大きく描かれている新ヒロインのHシーンが1回も無いという不文律破りである。
これらは公式サイトをよく読めばある程度までは把握できるが、シーン数を合算でしか表記しないなど、長所は最大限誇張、短所は最小限かつ目立ちにくくという、リボ払いの勧誘文句さながらの不親切な説明と言わざるを得ない。
とはいえ、過去作の高評価が落差をより際立たせていることもあり、評価としては“汚い売り方のガッカリゲー”あたりに落ち着いた。
しかし本作はこの後、不名誉な脚光を浴びることになる。
事件発生は本作の発売日よりおよそ1ヶ月後。
メーカーの要請によって、大手データベースサイトから、Lose名義の全作品に関するデータおよびレビューが根こそぎ削除されたのである。
期待するがゆえの苦言と切なる願いが渦巻くさなかに、メーカーの実績とユーザーの批評の積み重ねを、ただ黙って、ごみ箱を空にでもするかのように削除する。
それが何を意味し、どんな事態を引き起こすか、なぜ理解できないのであろうか。
当然ながら、消せば増える法則が発動、騒動の概要はYah○oニュースにまで取り上げられ、業界史でも一二を争う規模の大炎上となった。
慌てて本作のレビュー以外のデータ復旧を認めたものの、万引きがバレた後で代金を払おうとするのと同じように、失った信用は戻らない。
裸立ちパッチの追加やHシーン追加告知などのフォローも、去った者には届かず、残った者には冷ややかな視線を浴びせられる始末。
鉄道事故を埋めて隠す「埋鉄」作戦の発動は、更なる怒りと失望をもたらすだけの逆効果に終わった。
惨憺たるラストランの終点は、未だ見えない。

88総評5:2021/04/04(日) 21:55:13 ID:???0
悲鳴のように哀しく響く汽笛が徐々に遠ざかっていく中、行き着く間もなく野盗との交戦が開始された。
エウシュリーが『天冥のコンキスタ』を用いて不意打ちを仕掛けてきたのである。
「シンプルなステージクリア型のSRPG!」という触れ込みは正しいものの、そのシンプルさは度を越している。
魔族と天使が争う世界で魔王の死が招いた混乱を好機とみなし、体が人間になってしまった睡魔族の主人公が覇権を狙って決起する、というストーリーであるが、やることといえば目先の敵対勢力への襲撃、もしくは防戦しかない。
しかも主人公は脳筋で、戦闘は常に力押し。
余計な挑発をしてはピンチを招き、わかりきった状況分析をドヤ顔で開陳してはイキり倒す有様である。
また、ヒロインたちはメインの一人を除いて任意加入のため、メインストーリーには登場しない。
個別シナリオもないに等しく、どいつもこいつも「くっころ風ほのぼのレ○プを経て魅了一発で完堕ち」のワンパターンで、おまけのモブエロ要員並の扱いである。
残るメインヒロインにしても、SRPGパートの合間にひたすら主人公を賛美し説明的セリフを繰り返すばかり。
挙句、わずかに存在する伏線らしきものはすべて放置して俺たたエンドである。
中心人物の心情や動機をシンプル化の名目で削り落としてしまっては、もはや物語とは呼べまい。
一方、SRPGパートは良くも悪くも古典的。
何をするにも敵の捕獲ありきのシステムが特徴らしい特徴といえるが、その捕獲にはストレスがともなう。
捕獲を行えるユニットの絶対数が少ない上、敵は最も耐久の低い相手にひたすら突撃してくるため、死をも恐れぬ特攻兵を限られた手段で捕獲するハンデ戦を強いられるからである。
予約特典ディスクがあれば、捕獲可能ユニットと稼ぎ用ステージの追加によって改善されはするが、特典前提のバランス調整はやはり問題であろう。
単純なSRPGは、突き詰めればただの作業にすぎない。
それを娯楽へと昇華するのは、ストーリーやキャラクターといった装飾、そしてパズル的な面白さであるが、本作はいずれも不十分である。
仰々しい設定に反し、お山の大将を目指す野盗のチンケな略奪をトレースする、剥き身の脳筋将棋止まりの出来栄えであった。

宴もたけなわとなったところで、Wonder Foolの『まおかつ! -魔王と勇者のアイドル生活-』がステージに上がった。
魔王でアイドルをコンセプトに、勇者として異世界に召喚されたプロデューサーが、元魔王のヒロインたちをアイドルとして育成していく物語である。
概要に嘘はないが、様々な意味で著しく描写が不足している。
まず、魔王および異世界の要素は主要登場人物に恩恵だけをもたらしており、アイドルもののお約束ともいえる苦労や挫折とは縁がない。
元魔王であることは隠し通すため恐怖や憎悪の対象にはならず、それでいてスペックは桁外れ。
アイドルという概念が存在しない世界は未開拓市場で、後に結成されるライバルユニットも良きライバルという立ち位置で、文字通り敵が存在しない。
現代の設備や道具も、「開発した」の一言で簡単に手に入れる。
かといって無双する爽快感を描いているわけでもなく、盛り上がる要素が見当たらない。
そして細部は、大胆な編集技術によって細切れである。
プロローグでの魔王との対決シーンからして、
「よろしい。では始めようではないか勇者よ!」
からの1クリックで暗転中に勝敗が決し、
「ふふっ、見事だ勇者よ……」
となる豪快な断絶が生じている。
そこは本筋に深く関わらない場面として目を瞑ったとしても、レッスンを軽く流し終えたところで半年飛んだら既に人気者になっており、過程を「色々あった」で片付けるのは看過できまい。
選評者から「その色々を見せろ」とツッコミが入ったのは当然といえるが、おそらく順風満帆すぎて描くことがないのであろう。
ほかにも、初回の練習で音痴を克服してから自主練を1回挟んだだけで歌姫級の歌唱力になっていたり、記念すべき初ライブで二言三言のMC以外を全て省いたりと、描き込むべき場面があからさまにカットされている。
個別は例によってHシーンの羅列で、隙間にかろうじてシナリオの欠片が存在する程度。
その内容も、倒れた主人公をひたすら看病し続けるだけ、突拍子もなく復活した真の魔王討伐に旅立って1クリックで8ヶ月後のエピローグに飛ぶ等、アイドル要素が薄い。
歌でいえば、イントロから即アウトロにつないで終わったり、間奏だけが長々続いたりするだけで歌わなかったりするような、拍子抜けの詰め合わせアルバムとでも評すべき仕上がりであった。

89総評5:2021/04/04(日) 21:55:32 ID:???0
続いて、まさかの二の矢が戦場を射抜いた。
デビュー作で次点に食い込み、スワン系列の捨てブランドと見做されていたももいろPocketの第2作、『オレは姫武将を孕ませたい!』である。
現代からタイムスリップしてきた主人公の視点で描く戦国武将女体化ものであるが、歴史や武将へのこだわりや習熟が感じられないどころか、物語の内容が薄いを通り越して無に近い。
おもな原因は、歴史上の大戦や大事件を軽く流し、何事もない幕間を延々と説明し続けるバランスの悪さである。
信長・蘭丸・光秀のルートでは、本能寺の変を回避するとタイムパラドックスにより主人公が消滅するジレンマがテーマとなるが、尺の9割は「主人公がどうすればいいか悩む→Hシーン→悩む→Hシーン……」の繰り返し。
オチはヒロインごとに若干変わるが、結局どうにもならずに主人公が信長を見捨て、本能寺の変を数行の説明で片付けて終わる点は共通している。
信玄と謙信のルートは、川中島の戦いを決着させないことが目的となるが、要は余計なことをして歴史を変えなければいいだけなので、何の面白みもない。
信玄ルートは戦場に出ても活躍しすぎないように俺tueeeけど自重する話、謙信ルートは越後と甲斐を往復して二重スパイごっこをしているうちに健脚になる話である。
退屈が骨身にしみる中、唯一衝撃的といえるのが信玄エンド。
病床の信玄を救うため、自分たちの子供に発現した能力で主人公は現代に帰還するのだが、
「必ず戻ってきます。貴方の為なら、タイムマシンだって発明してみせますよ」
と豪語しておきながら、帰るやいなや「戻る方法がなくなってしまった……」と絶望。
その後、信玄の生まれ変わりと思しき女性と出会って感動にむせび泣き、過去に残した妻子は放置して自分だけハッピーエンドである。
CG関連も、相変わらず粗雑そのもの。
背景は使い回しが多く、城内・城門付近・城下町は、どこの領地でも景色が変わらない。
また、孕ませがテーマでありながらボテ腹立ち絵はなく、バストアップになるまで拡大してごまかしており、ときにはそれすら忘れて引きの立ち絵を表示するミスも発生する。
そして、EDで一枚絵があるのはヒロイン5人中2人だけである。
Hシーンも、絵柄は不安定で、テキストは見ればわかることを念入りに説明する食レポのように冗長かつ味気ない。
褒めるとすればただ一点、「射精に至った!」「果てる!精液が放たれる……!」「射精する……彼女の中に放つ!」のような、射精時に必ず生じる一瞬のダイナミズムだけであった。

フェスティバルの締めくくりは、新種のキメラ『まごかつ 〜可愛い孫のためなら中出しOK…』との遭遇戦となった。
CG・設定・ストーリーの狂いが絡み合うイカれた作風は、アパタイト老女シリーズの新境地と呼ぶにふさわしい。
まず、「定年を迎えた老ヒロイン視点で男の子を次々と逆買春していく」というコンセプトの時点で相当に人を選ぶ。
これが、極めて限られた性癖の持ち主のためだけにと開き直った結果ならば、それはそれで見上げた心意気といえよう。
しかし、ヒロインの容姿はせいぜい中年止まり、竿役もバキバキの青年にしか見えず、コンセプトと乖離している。
貫き通す気がないならば、尖った看板を掲げるべきではない。
また、デッサンと塗りが低劣なため、ヒロインがミュータントと化している。
原型を留めない加工写真のようなつるつる小顔。
首から下の質感がブリキのおもちゃ。
それでいて、脇腹に乳袋があるスーツにもジャストフィットしてみせる変幻自在の体型変化。
挙句、絶頂時には股から触手を放出するのである。
加齢による体型の崩れを新解釈で表現した前衛芸術だとしても、常人の理解が及ぶところではあるまい。
ストーリも、雑で短い中に確かな狂気を孕んでいる。
少年たちを玩具で釣って逆ハーレムを作っていく話で、ターゲットは揃いも揃ってばあちゃんに欲情する守備範囲モンスター揃い。
最終的にはばあちゃんを性的に独占したいと主張するまでに進化し、ここで説き伏せればハーレムエンド、失敗すれば親に通報されて逮捕エンドとなる。
この展開は、選評者をして「逮捕こそトゥルー」と言わしめ、狂気の世界における最後の良識として、住人たちの心にせめてもの救いをもたらしたのであった。

90総評5:2021/04/04(日) 21:56:06 ID:???0
冬を前にめぼしい標的をあらかた狩り終え、ハンターたちは余裕を残して締めくくりへと向かう。

捜査や推理ではなく、お粗末な真相を後生大事に隠しているヒロインと仲良くなって口を割らせるだけの話をミステリーと豪語した『鍵を隠したカゴのトリ』、
似たようなプレイを繰り返してからヤリ捨てるだけで変化に乏しく、テキスト・塗り・声の調子に至るまで、全体的な質の低下が指摘された『巨乳女士官洗脳催眠 「お前のような男の命令に従う訳がないだろう」』、
ペラペラ設定の脳筋姫たちが無策で突撃しては嬲られるだけの内容で、主人公が敵味方の二役を演じているというおいしい振りをスルーして正体バレしないまま終わる『プリンセスクライシス』
の3作を、年を跨いで次々と制覇。

そして締め切り間際に滑り込んできたのは、『黒ビッチギャルがキモオタに堕ちるまで 〜監禁〇辱配信日記〜』であった。
昨年に「ほとんど処女みたいなもの」で一斉を風靡したTRYSET Breakによる3年連続エントリーの達成である。
本作は、直球のタイトルに反し、そこに含まれる各要素の確度が低い。
ライターのクセなのか、感嘆だけでなく喘ぎであっても「ああ」が徹底して「嗚呼」と漢字表記されており、ヒロインのギャルっぽさを損ねている。
これでは公式サイトで項目名をあえてひらがな表記にする工夫も台無しであり、神は細部に宿ることを再確認させてくれる。
また、監禁○辱と称しているが、どちらかといえば神待ち援交からのほのぼのレ○プ気味であり、鬼畜要素は薄い。
配信にしても、再生数を伸ばさなければならない強い動機や強いられたノルマがないため、プレイの一環程度の軽い扱いである。
反面、主人公のキモさの描写には力が入っている。
クリーチャーじみた醜悪な体型をベースに、陰茎以外を透明化するチンファンネル系の表現とみせて、射精の瞬間に豪快なフレームインを決める斬新な手法は一定の評価を得た。
全体的に格調低くまとまっているといってよく、マイスターとしての貫禄すら漂い始めたTRYSET Breakの動向は今後も注視されることであろう。

91総評5:2021/04/04(日) 21:56:37 ID:???0
以上をもって全エントリー作品22本が出揃ったところで、本年の大賞および次点を発表する。

次点は、
『ジンキ・リザレクション』
『天冥のコンキスタ』
『オレは姫武将を孕ませたい!』
『まごかつ 〜可愛い孫のためなら中出しOK…』

そして大賞は、
『LOVE・デスティネーション』
とする。

2020年は終始安定して選評が届き、最終的に各エントリー作の発売月が12の月すべてをカバーするに至った。
2013年以来7年振りとなる全月制覇、グランドスラムの達成である。
にもかかわらず、豊作感と同時に飢えも覚えるのは、不満点の多くが何らかの「不足」に由来するためであろう。
特にシナリオの空疎化は深刻で、おもに設定の消化不良がコンセプトの未実現へと繋がっている。
すなわち事前告知と内容の乖離であり、この傾向は前年より引き続き変わっていない。
エロゲーにおいて事前告知が評価の要点となる理由は、性的嗜好という前提が存在し、良し悪しと同等以上に合う合わないも重視される娯楽ゆえである。
「良い」と「合う」の両方を満たすエロゲーこそが、真に「面白い」と言い換えてもいい。
そして事前告知とは「こういうのが好きなあなたのために作りました」という約束であり、それを「面白そう」と思ったエロゲーマーは、その紳士協定に対価を支払うのである。
よってエロゲーを売ろうする際は、「面白い」より先に「面白そう」を実現せねばならない。
そのため、優先度は大抵の場合、事前に見える部分である絵柄や設定が第一、次にエロを整え、最後にシナリオの順になる。
そして途中で力尽きたとき、絵は良く設定も面白そうに見えても不満だらけの作品が排出されるのである。
本年のエントリー作品の大半がこのパターンに該当するなか、次点以上の作品はさらに踏み込み、掲げたコンセプトを自ら卑しめる段階へと踏み込んでいる。。
主役のロボットとエロを単純作業の底なし沼へと沈めた『ジンキ』、
シンプル化の大義を掲げてゲーム性とシナリオを骨まで削った『天冥のコンキスタ』、
戦国ものの人気にタダ乗りする安直な企てすら失敗した『姫武将』、
奇を衒うためだけに特殊性癖を雑に利用した『まごかつ』
いずれも凡俗から一歩抜きん出た、深淵に名だたる難物といえよう。
しかし同時に、エネルギー不足の域を出ることは叶わなかった。
対して『LOVE・デスティネーション』は、あり余る熱意に基づく全力の空回りの産物である。
土台を支えるキラキラルビがもたらす疲弊、軸となる何様主人公への嫌悪、そして脇を固める地雷ヒロインズへの失望。
盛りだくさんな要素が渦を巻き、幾重にも重なり合って引き起こされるクソの厚みは、他を圧倒する威容を成している。
とりわけ、ルビの悪用で本文を汚し、シナリオゲーの根底たる「読む」行為に無駄な負担を強いるやり口は、過去のKOTYeにおいて類を見ないものであった。
熱意をもって道を拓き未知へと至ったその功績には、素直に敬意を表したい。
未知への好奇心こそ、歴戦の魔王を擁する黄金期の思い出に浸ることに満足せず、現役として戦い続けるハンターたちを突き動かす原動力なのだから。
よって『LOVE・デスティネーション』をKOTYe2020の大賞に選出し、本年随一の実力を気概を備えた革新者として賛称する。

92総評5:2021/04/04(日) 21:56:56 ID:???0
さて、結果は発表し終えたが、ひとつ片付けねばならないやり残しがある。
それは、『まいてつ Last Run!!』の選評において提起された、
「盤外要素でも作品本体の評価に影響を与えうるのではないか?」
という問いかけである。
返答を兼ねて、この機会にKOTYeのコンセプトと理念を再確認しておきたい。
まず、KOTYeはゲームの出来の悪さを競う場である。
よってメーカーの言動が俎上に載るのは、ゲーム内容の欠点に紐付いた原因として、そうでなければ完全な余談として、このいずれかに限られる。
しかし、レビュー削除を引き金とする炎上騒動によって悪化したのは、メーカーの印象であって、ゲームの完成度ではない。
そして、ユーザーの怒りや憎しみは「メーカーから愚弄されたという確信」から生じており、ゲーム内容への不満は、その確信に至るまでに積み重なった様々な要因のひとつという位置づけに留まっている。
つまり、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」のことわざ通り、作者を嫌いになったので作品も嫌いになった、というのがこの問題の本質といえよう。
これは、心理学においてバランス理論とも呼ばれ、認知の不均衡を解消しようとする自然な心の動きではある。
とはいえ、作品の内容に関係なく成立する感情論に偏りすぎており、KOTYeの評価基準としては不適当と言わざるを得ない。
「ゲームの出来の悪さを競う」という基幹コンセプトに反するからである。
ファンの怒りはもっともであるし、Loseの言動が業界史上まれに見る大失態であることに疑いの余地はない。
それでも、感情に囚われ、独りよがりと自己満足に陥り、自ら掲げたコンセプトを軽んじるようなことはあってはならない。
それはクソゲー誕生の構図そのものであり、まさしく、怪物と闘う過程で自らも怪物と化した姿ではないか。
ハンターとは、復讐や快楽のために虐殺を行う者ではなく、怪物と合体して勃ったまま死ぬ弩級変態でもない。
罪も業も覚悟も背負い、敬意と感謝を抱いて怪物と闘う者のことである。
作品と真摯に向き合い、本質を探って解体し、咀嚼し、腑に落として血肉に変える。
解釈をもって介錯とし、止揚に至りて供養と成す。
そのための標として、「クソゲーを掴んでしまった怒りや憎しみを笑いに昇華する」というKOTYeの理念は存在するのである。
ユーモアとは、理不尽や不条理を寛大な心で眺め楽しもうとする精神の発露である。
嫌う対象を笑いものにしてやろうと画策するのではなく、哀しき怪物の顛末を、まとわりつく負の感情ごと、どうにか笑い話に着地させるために足掻くのだ。
たとえ今が、後に黄昏期と呼ばれる痩せた時代なのだとしても。

では最後に、自ら排出した本年の大賞作をコメディと称したJADE御大に対抗し、我々なりの喜劇論を提示してKOTYe2020の結びとする。

「ユーモアをもってマイナスをプラスに変える。それこそKOTYeが目指す“愛ある旅路の果て(LOVE・デスティネーション)”なのだ」

93総評5:2021/04/04(日) 22:01:33 ID:???0
以上です
結局期限ギリギリまでお待たせしてしまいましたが、おかげさまでどうにか書き上がげることができました

94名無しさん:2021/04/04(日) 22:04:12 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
おつおつ

> ハンターとは、復讐や快楽のために虐殺を行う者ではなく、怪物と合体して勃ったまま死ぬ弩級変態でもない。
> 罪も業も覚悟も背負い、敬意と感謝を抱いて怪物と闘う者のことである。
ここすき

95総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/04/05(月) 01:36:41 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
総評5氏、お疲れ様です。これで全ての総評が出そろいましたね。
それではベース案の選定に移りましょうか。

96総評1 ◆RRWGPox/b6:2021/04/05(月) 21:58:35 HOST:48.157.52.36.megaegg.ne.jp
総評5さん、乙です。

>>95
ベース選定の方法と期日は如何致しましょうか?
私は昨年の方法と同様に、皆様に推薦する総評案とその推薦理由を投稿して頂き、その内容を合議して決定がいいかなと思います。
今年は候補が多いので、期日は17日辺りでどうでしょうか。

97総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/04/06(火) 00:32:50 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
>>96
ベース案の決定に関しては、多数決で決めるわけでもないので期日を切る意味はないかと。
他は概ね同意見です。住民の意見から議論を深めて合意を得る、例年のやり方で進めましょう。

総評出してる立場の人は意見表明とかし辛いでしょう。例えば私がそうです。
なので総評は出してないけどこれ読んでる方は積極的に意見ください。

98名無しさん:2021/04/06(火) 20:14:52 HOST:pool-206-7.aitai.ne.jp
乙です
気付いたので>>90の誤字指摘を
一斉を風靡

一世を風靡

99名無しさん:2021/04/10(土) 21:19:51 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
めっちゃ悩んだけど総評5が一番好きかなあ……

「スキップで逃げることすらできないコンキスタこそ最糞」という総評2も好きだけど

100名無しさん:2021/04/10(土) 21:22:32 HOST:pon076-052.kcn.ne.jp
文章表現としては2も捨てがたいけど、やっぱり4かなあ

101名無しさん:2021/04/10(土) 22:02:29 HOST:221x249x145x197.ap221.ftth.ucom.ne.jp
総評5が良いと思う
気になったところとしては、
・LOVE・デスティネーションの「R(テッキン)とC(コンクリート)」は、(実際に表示された画面としてはウザそうだけれど)そこまで変じゃないように思えるので、もっとインパクトのあるふりがながあれば欲しい
・まいてつの前作、ものべのHEでもパッケージに描かれている二人のうち一人が本番なしの新キャラだった
三桁年齢のロボではなく、小学校にも入っていない一桁年齢であることがストーリーで確定してしまう実の娘で、風呂に入れて洗って漏らすようなシーンがちゃんとあったという差はある

102名無しさん:2021/04/11(日) 13:33:21 HOST:KD106174021112.ppp-bb.dion.ne.jp
総評5を推したい
理由は各作品のクソ要素がどうクソなのかという解説が一番しっくりきたので

103一般1:2021/04/18(日) 20:03:04 ID:???0
書き込みが一週間ほどないので提案を
ここの審議所を見ている人は非常に少ないです
ましてや書き込みができる人となると更に少ないです
この状況で期限なし・多数決でも決まらないとなると、決める手段が限りなく限定されてしまうと思います
そして議論もいつまで経っても進まず停滞してしまう危険性を孕みます
この辺りを総評者同士で擦り合わせ、進行を可能にする時がきていると思うのですがいかがでしょうか

私は最も高評価が集中した総評5をベース案とし、各総評者や書き込める人が添削の意見を出すのがいいかと考えます

104総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/04/19(月) 01:20:36 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
そうですね、私もベース案を総評5とすることに異存ありません。
私の総評が負けるならこれかなと読んだ時から思ってました。
エントリー作を全部やったのかと思うほど、取り上げた作品一つ一つの描写が濃いです。
私はエントリー作には触れずに選評や公式や各種レビューを当たって総評を書き上げましたが、
情報の濃淡の違いがそのまま説得力の違いになった気がします。
あと次点作の方向性が一番近い……っていうのは、完全にオマケですね。

私の総評に一票を入れて下さった方、ありがとうございます。何かの励みになる気がします。

105名無しさん:2021/04/19(月) 23:42:21 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
>>103
賛成

ある程度ベース案に関する意見が集まるまで待とうとは思っていたけれど
1週間書き込みがないようなら、これ以上来るかは微妙なところだしね

106総評5:2021/04/20(火) 00:28:47 ID:???0
各作品の解説を具体的に掘り下げる点にはこだわったので、それが伝わり評価されたのは素直に嬉しいです
一方で、具体例を詰め込んだ分だけ長くごちゃついた感じを拭いきれなかったのが心残りではあります

なので、合成案の執筆を任せてもらえるのであれば、
・ほかの総評案の構成・着眼点・キレのあるフレーズ等々を参考に、具体性を損なわない範囲で解説のスリム化を実現する
・大賞関連については、大賞作品は一致、理由も方向性は概ね一致してるので、主旨は変えずに推敲する
という基本方針でやるつもりです

ただ、文章練るのに時間がかかる方なので、見切り発車気味ではありますが、ひとまず合成案の草案執筆に取り掛かりつつ、異論反論含むご意見を待ちたいと思います

107総評1 ◆RRWGPox/b6:2021/04/20(火) 22:35:53 HOST:48.157.52.36.megaegg.ne.jp
遅れながらですが、総評5をベースとする皆様のご意見に賛同させて頂きます

総評2の文章の捻りの面白さや総評4の選評作全体の読みやすさやバランスの良さも好きでした
総評5の執筆者の方のご負担が大きいかと存じますが、上記2案の良さも取り入れて頂けると嬉しいです

108一般1:2021/04/23(金) 00:04:30 ID:???0
合成案の執筆について少し意見を
スレ住民であるor選評を詳しく事前に読んでいる人でないと分かりにくい箇所が何件か見受けられました。
総評は素人が読んでも分かりやすいものであればいい筈ですし、この辺りの推敲をお願いしたいです。
あと解説のスリム化を目指すなら、要点を絞ってここを読んでくれれば大体は理解できると部分を軸に書いた方がいいと思います。

109総評5:2021/04/25(日) 21:27:14 ID:???0
>>101
「RとC」で鉄筋コンクリートは最初意味がわからなかったので採用しました
自分としてはわりとインパクトはあるかなと思っているので、ここは他の方にも意見を聞いてみたいです

参考までに、印象に残ったルビの控えがあるので貼っておきます

どんな状況(とき)でも
敷居(ハードル) 難易度(ハードル) 頂点(トップ) 自動台車(トラック)
R(テッキン)とC(コンクリート)
頃合い(タイミング)いつもの事(ルーティンワーク)
主戦力(キャリア)全選択(フルオプション)特徴的(ユニーク)生き方(キャラ)生き方(スタイル)教育方針(スタイル)立ち位置(ポジション)生命線(ライフライン)
資質(スペック)本能(ゴースト)真(ほんとう)事態(イベント)状況(シチュエーション)
高額(たか)く
車道(ここ)草食系(そんなん)
あの女性(コ) 事件(そ)の "王子"(そ)の 現実(そ)の

ルビと本文どちらを読んでも比較的わかりやすそうなものは優先してカットしました

それから、パケ絵キャラエロなし(公式サイトにその旨記載あり)はLoseファンには許容されてるんでしょうか
あまり問題視されてないようなら、該当箇所の記載内容を簡略化するなり削るなりしたいと思います

110総評5:2021/04/25(日) 21:28:30 ID:???0
>>108
解説の詳細度は、仮想読者を「総評だけを毎年読んでいる人」に設定して調整しているつもりです
なので、スレや選評の内容を前提知識として要求するのは本位ではなく、ぜひ直したいので、具体的にどの作品のどこがわかりにくいか挙げてもらっていいでしょうか

111総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/04/26(月) 00:44:08 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
>>109
「RとC」前後の文脈が分からないから、「RC造って何?」「テッキンとコンクリート」みたいに脳内補完されちゃうのかも。
(reinforced concreteの頭文字なので、鉄筋では意味が通らないことは置いといて)
別のルビを盛り込むなら、私は「生き方(キャラ)生き方(スタイル)教育方針(スタイル)」の流れが好きです。

Loseファンの反応を知りたいなら、えろすけがごらんの有様なのでpinkちゃんの作品別スレかなと。
22スレ目がまいてつLRの発売前後で、数スレほどオリヴィで検索かけて眺めてみましたが、
そこそこ不満も出てたっぽいのでそのまま残して大丈夫だと思います。

112一般1:2021/04/26(月) 21:02:03 ID:???0
気になったのは以下の部分です。
※Loveデスの「本作のイタさを込めて要約すると、〜」要約し過ぎて逆に分かりにくくなっている
※まごかつの「また、デッサンと塗りが低劣なため、〜」この辺は画像がないと分かりにくいところなので想像で分かる感じにしてほしい

あと誤字? Secret Agentの「忍者と騎士の設定はごっご遊びレベル」→ごっこでは?

113名無しさん:2021/04/26(月) 21:04:09 HOST:pool-206-7.aitai.ne.jp
ごっこ遊びはおままごとなどの総称で普通に使われる語だから別に構わんと思うけど

114名無しさん:2021/04/26(月) 21:17:25 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
だよね。ごっこ遊びっていう

115名無しさん:2021/04/26(月) 21:17:44 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
ああ、ごっ”ご”になってるっていいたかっただけか
無視して

116名無しさん:2021/04/26(月) 22:39:25 HOST:pool-206-7.aitai.ne.jp
そういう意味か申し訳ない

117総評5:2021/05/04(火) 11:17:08 ID:???0
総評の原案が一通り書けたので投下します
https://writening.net/page?ez86Ny

ほかの総評案からそのまま切り貼りというよりは、自分の言葉に寄せて書いた部分が多く、あまり合成案という感じにはなってないかもしれませんが、大いに参考にはさせてもらいました

とりあえずの原型ということで、誤字脱字や表記ゆれ、文末や表現の重複等々の細部まではまだ詰めておらず、これからになります

どの作品の、どの要素を、どのくらいの分量で記述するかのバランスに注力しました
特に、欠くべからざる要素が欠けていないか、意味が通じにくいところはないか、あたりで意見をもらえるとありがたいです
各種指摘もすべて確認して対応したつもりですが、まだ不十分なようなら遠慮なく再ツッコミお願いします

118総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/05/04(火) 20:03:19 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
>>117
総評の原案執筆お疲れ様です。
私が見る限りでは、各作品の要素に書き漏れは無かったように見受けられました。

表現で引っかかった部分は3つほどあります。
「俺たたエンド」という略し方は珍しいもので、読者がつまづくポイントになりそうです。
分かりやすく「俺たちの戦いは〜」なら、選評を読んでない読者にも伝わりやすいかと。
「かてて加えて」は最初は誤字かと思いました。私の不勉強かもしれませんが、難しい表現と認識しています。
普通に「加えて」で意味が通りそうなので、より平易にした方が可読性が上がりそうです。
「障碍」は「障碍者」の文脈で使われる単語で、本総評の「障害物」を想定した用例なら「障害」で大丈夫ではないでしょうか。

これから細部を詰めるにあたっては、読点が多いのではと少し気にかかります。
文章全体のテンポは好みや感性の問題なのですが、私は区切りが多すぎるのではないかと感じられました。

以上、気楽な外野からの一意見でした。
参考になれば幸いです。的外れだなと思われたら無視してください。

119総評1 ◆RRWGPox/b6:2021/05/09(日) 00:26:30 HOST:48.157.52.36.megaegg.ne.jp
>>117
総評原案の作成、ありがとうございます。

私はまいてつLRの補填、全部入りプロジェクトの概要を加えたらどうかなと思いました。
名前も香ばしいですし、無料でもファンサイトに登録しないと受けられないものである事を説明する事で「去った者には届かず、残った者からは冷ややかな目を向けられている。」の部分が分かりやすくなると思います。

あと、まとめの部分の「ルビの悪用で文章を汚し」の部分も少し違和感を感じました。
メーカーに悪意は無く「型を身につけてない者」「全力の空振り」との評価だと感じましたので、悪用では無く乱用、誤用といった表現の方がいいのかなと思いました。

その他の部分は特にありません。私見ですが、とても分かりやすい総評だと思いました。
自分より素晴らしい文章を書ける方に意見は板汚しで恐縮ですが、参考になるようでしたらご検討下さい。

120総評5:2021/05/17(月) 23:26:03 ID:???0
修正案作成が一段落したのでひとまず投下します
https://writening.net/page?vPbQmX

読み返してみて、不明瞭・不親切・不正確と感じたところを中心に、文脈を変えるなり補足するなりして調整しました
指摘にも概ね対応しておりますが、下記の2点は保留とさせてもらってます

・俺たた、かてて加えて
ややわかりにくいという指摘はまさしくその通りで、これはあえてやってる部分もあります
徹頭徹尾ひたすらわかりやすいと、するする読めすぎて印象が残りにくくなりかねないので、ほんの少しだけ引っかかりというか立ち止まるポイントを作るという意図です
もうひとつ、音数のリズムがより良いという理由もあります
ただわかりにくいだけでその意図は失敗しているということであれば修正しますので、もう一度意見を聞かせてもらいたくて保留にしました

・まいてつ全部入りプロジェクト
名前は入れましたが、具体的な内容は今のところ入れることができていません
概要を具体化するとかなり文字数が掛かりそうな割には、どう改善されたかをはっきりさせるメリットが薄そうに思ったのと、名前だけでも少ない文字数でなんとなくイメージだけは伝わるかなという判断です

今後は保留部分の再考も含めてさらに読み返しと微調整を行い、次でほぼ決定稿として提出、誤字脱字等の最終チェックを経て完成という流れを予定してます

121総評1 ◆RRWGPox/b6:2021/05/18(火) 21:23:19 HOST:48.157.52.36.megaegg.ne.jp
>>120

再度の総評修正、お疲れ様」です。
至らぬ意見を拾って頂き、ありがとうございました。全部入りプロジェクトの件は名前だけでも香ばしいですのでこれでも良いと思います。

色んな部分に細やかな修正を頂いていますが、一点気になった部分があります。

>対して『LOVE・デスティネーション』は、あり余る熱意に基づくフルパワー暴走の産物である。

ここの「フルパワー暴走」が意味の重複に感じました。暴走事故みたいな表現とかどうでしょうか。

あと、文脈的に話題が変わるので

>結果発表は終えたが、ここでひとつのやり残しと向き合わねばならない。

の前に「さて、」を加えるといいかもと思いました。

自分の意見は以上です。

122総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/05/21(金) 02:45:57 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
>>120
総評修正お疲れ様です。総評原案が整理され、読みやすくなっていると感じられました。

文章表現については「総評は大量のエロゲーを文章だけで解説するのだから、なるべく平易である方が望ましい」
とする立場です。ただの見解の不一致なのですが、それでも敢えて踏み込ませていただくと……
「俺たた」の初出がカムイの結びで、直後のLOVEデスのテキスト説明に「かてて加えて」があり、
全体的に難しい表現の多い文章が続く中で「簡単なことを難しく書いて〜悪文〜」とバッサリいきます。
この総評自体がバッサリ斬られかねない、リスクの高い文章表現です。
総評のテンポを変えるためにどこかを難しくする意図は否定しませんが、ここではないと強く感じます。

「全部入りプロジェクト」については、作品紹介で掘り下げる価値はなさそうです。
演出改善や追加Hシーン入りの無料パッチでは、クソゲーの加点要素にはなり得ないでしょう。
一方で、選外とする説明部分でパッチの内容評価に繋がっていて、総評がより引き締まった印象を受けました。

123総評5:2021/05/30(日) 23:21:15 ID:???0
再修正版ができたので公開します
https://writening.net/page?UDnxfm

ご指摘にはどれもごもっともと納得した上で対応しました
ほかは誤字脱字や表記ゆれのチェック、微妙なニュアンスの調整がほとんどのため、期間を要してしまった割には大きな変化はありません

5/17版との差分の比較抽出結果も、設定上3日しか保存できませんが一応貼っておきます
https://difff.jp/yxv5k.html

自分としては、あとは修正部分への再指摘があるかどうかの確認と、ミスの再チェックくらいに留めようと思ってます
見直し中に気になる点が出れば多少は直すかもしれませんが

124名無しさん:2021/05/31(月) 00:26:29 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
お疲れさまです。
一読した感じだと読みやすくていい感じだと思います。

125総評4 ◆qZUASUzsaY:2021/06/02(水) 23:32:04 HOST:M106073034065.v4.enabler.ne.jp
お疲れ様です、もうほぼ完成と言えそうですね。
ただ一つ気になった点は、最後のLoseに関する評価の段落の、
「〜不平不満の抜本的な解消に"は"繋がらなかったのは、〜」の一文で、
"は"を抜いた前の版の方が良かった印象で、"は"を入れるのなら例えば
「〜解消には繋がらなかった。それは〜」のように読点で区切る方がいいかな、と思ったぐらいです。
あとは何もありません。

重箱の隅をつつくような指摘ですが、総評5氏が納得する形になれば幸いです。
いよいよ完成間近ですね、楽しみです。

126総評1 ◆RRWGPox/b6:2021/06/03(木) 20:44:03 HOST:48.157.52.36.megaegg.ne.jp
>>123

再度の総評案修正、お疲れ様です。
猶一層洗練されて非常に読みやすくなっています。多大な労力にただただ感謝です。

修正案につき、問題というレベルのものではありませんが、自分にはカムイの下りでぶった切りエンドから続く
「漫画なら次から掲載誌が変わりそうな急展開だが、」
の部分が急展開という感じがあまりせず、ここが無くても「本作に今の所続編の予定はなく」に意味が通じるように思えました。

他の修正部分については何もありません。

127総評5:2021/06/14(月) 23:00:44 ID:???0
お待たせしました
納得いくまで修正を施した最終版になります
https://writening.net/page?YVh7f4

細かい調整や補足、語順変更に加え、書かなくてもわかる部分や逆に焦点がブレそうなところを若干削りました

思ったより修正箇所が多くなってしまったこともあり、念の為一週間ほど指摘待ち期間を頂いて、何もなければ6/20日曜日が終わった時点で確定とさせてください
指摘があれば確認次第喜んで対応しますし、誤字脱字等の明らかなミスを見つければ直しますが、それ以外の自発的な修正はここまでにしようと思います

128名無しさん:2021/06/14(月) 23:02:19 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
お疲れさまです
そうですね、意見待ちは20日までで十分だと思います

129総評1 ◆RRWGPox/b6:2021/06/15(火) 19:43:50 HOST:48.157.52.36.megaegg.ne.jp
>>127
お疲れ様です
他に指摘が上がっていませんでしたので完成としても良いのではと思いますが、期日を含め最終決定は総評5さんにお任せ致します

130名無しさん:2021/06/15(火) 23:53:15 HOST:KD121105225207.ppp-bb.dion.ne.jp
読ませていただきました。
概ね問題ありません。最終稿としても十分な出来だと思います。
というか、これ以上5氏に負担はかけたくないので重箱の隅をつつきたくないというのが本音ですね


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