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【2019】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 総評審議所

1名無しさん:2020/02/16(日) 11:39:21 HOST:bai9536ffe9.bai.ne.jp
2019年度のクソゲーオブザイヤーinエロゲー板 総評審議所

その年に発売のエロゲーで一番のクソゲーを決めましょう
ルール
男性向け18禁PCゲームでその年の1/1〜12/31に発売されたゲームが対象
投票で決定するスレではありません。
※作品自体ではなく信者を叩くのは該当スレで行ってください
※作品の良し悪しについて語るのは程ほどに。本格的なのは各ソフト本スレへ

まとめwiki
http://w.atwiki.jp/kotye/

Q&A

Q.○○はクソゲー
A.どうクソなのか詳細なレビューよろ

Q.○○が今年の大賞で決まりだな
A.そのソフトを中心とした一年の総評よろ

Q.レビュー・選評・総評書いたのに無視された
A.そのソフト、または内容に魅力がないんじゃネ?

Q.○○に一票
A.投票では決まらん。まずレビューからだ

Q.クソゲークリエイター・クソゲーメーカー・部門別の賞も決めよう
A.決めん。ここはゲームについて決めるスレ

Q.○○はクソゲーじゃねえ
A.選評書かれたからクソゲーということではない。総評書け

Q.○○が大賞なんて認めない
A.総評書いて見返せ。できないなら黙れ

Q.信者と社員必死w
A.そうですか、おかえりください

Q.クソゲーオブザイヤーっぽくない
A.エロゲの性質上コンシューマとは評価基準や論点、住人の年齢層が異なるようだ

Q.選評と総評の違いって?
A.選評は作品単体のレビューのまとめ。総評は全選評のまとめ

Q.その年の選評の締め切りと総評の締め切りは?
A.選評は1/31まで、総評の受付期間は2月の初めから2週間程度
※例年の場合。2019年度の総評受付期間については今後協議?

注意点

■本スレへの突撃禁止
どれほどのクソゲーだろうと、買ってプレイもしていないくせに本スレに行って
煽ったり馬鹿にしたりする行為は人としてあるまじき行為です。

■クソゲーについて
自分がクソゲーだと思ったらクソゲーです。しかし他の人もそう思うかは別です。
自分はクソゲーだと思わないけど、他の人は、と言うこともあります。
書き手側はできるだけ共感できるような選評を書きましょう。読み手側も共感できなくても生暖かい目でスルーしましょう。

■シリーズ・続編・移植ゲーム 話題作・大作 大手メーカー作品について
基本的には選考要素に含まれません。
ですがファンディスクのような、本編が前提となる作品も大量に存在するため、場合によります。

■パッチについて
パッチによってまともになった作品に対してどう評価するかは未決定です。
バグ関係のクソゲーは年末に発売された作品ほど有利になるため、発売直後で判断すべきと言う声もありますが、
パッチを当てることによってより酷くなるクソゲーもあるのでケースバイケースかも知れません。

■年またぎの作品について
年度をまたいでパッケージ版やDL版が出た作品については基本的に先に出た作品の日程が優先されます。

ただし、後から出た作品について最初に出たものと差異がある場合は別年度のものと
認められる可能性がありますのでこの点は議論の余地があります。

■選評および総評投下時のトリップ付与
総評執筆者は、円滑に総評審議を進行するために必ずトリップをつけるようにしてください。
選評執筆者についても、その後の取り下げの可能性などの理由から付与を推奨します。

有効な酉であれば取り下げを受理し、wikiには取り下げたことを明記して当該選評・総評は残すこととなります。

■総評および大賞・次点の決定について
大賞・次点は一年間に出たゲームの中で、相対的に総評によって選ばれます。
また大賞はスレ住民による議論の結果によって決まるため、
複数の作品を大賞とする総評および大賞なしの総評は原則として認めません。
総評執筆者は必ず「大賞1作品、次点数作品(任意)」の形式で総評案を書いてください。

但し大賞決定の審議が長期間難航した際に事態の打開を図るための折衷案として
複数の作品が大賞となる修正総評案が議論の過程で作成されることはあります。

2名無しさん:2020/02/16(日) 22:50:13 HOST:p595161-ipngn200601niho.hiroshima.ocn.ne.jp
スレ立て乙です

3名無しさん:2020/02/20(木) 21:12:30 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
立ておつおつ

ここでいいのよね?

4名無しさん:2020/02/20(木) 21:29:26 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
乙です
今総評を執筆しています
3月末くらいには完成すると思うのでそれまで締め切らないでいただけると幸いです

5名無しさん:2020/02/20(木) 23:44:08 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
こちらはそれで構わないですよー。

6総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/04(水) 18:49:08 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
書き込めるかテスト

7総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/04(水) 18:53:39 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
すいません
場合によってはハンドルネームを貰ったほうがいいかもと思ったので
総評完成にはまだもう少しかかります

8名無しさん:2020/03/04(水) 20:08:33 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
了解です

9総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/08(日) 11:14:11 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
総評投下します

10総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/08(日) 11:15:32 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
「チーズ」、「ママⅡ」等に起因する“クソゲーインフレ”に打ち据えられ、朽ち果てた大地。
だがそこにも確かに芽吹き、花開く種子があった。
そこに希望を見つつ、「孕らポコ」を大賞に据え、クソゲー共に祝福と慰霊の念を送る事で昨年のKOTYEは幕を閉じた。
さて、今年はどんな大輪の糞が咲き誇るのか、皆一様に期待を顔に滲ませ、答えの無い旅は続いていく。

もはや恒例となってしまった春先の不作期を終え、平和な日常に宣戦布告がなされたのは5月の中頃。
先手を打って来たのは、昨年「懺悔島」で業界入りを果たしたTRYSETbreakより、ロープライス作「ブラック企業」である。
少なからず「懺悔島」の反省からか、誤字や文章の破綻などは減少し、物語としての体裁は整えてきている。一方でグラフィックでは一層クソさに縒りを掛け、塗りは時代を10年は遡及しているレベル。
シナリオの面でも、
何回中出しされたの?→1万回位です→じゃあほとんど処女みたいなものだな!
という気の抜けたやり取りは好評を博し、ほとんど○○みたいなものだな!はその汎用性を買われ、便利コピペとしてスレ内に浸透していく事になった。
さらに同メーカーではお馴染みの、DX版と称した有料追加コンテンツ。
今回は女性主人公の独白など地の文がボイス付きで読み上げられるというものだが、読み上げる必要の無い状況説明が地の文の大半を占めており、
テキストと文章の内容が全く一致しないなどの読み間違えも多い。
そのためゲーム本編がまるごと約7時間前後にわたって不毛な音読を聞かされる苦行と化してしまっている。
一本目から、働き方改革?クソくらえ!とばかりに世間の風潮から逆行する作品の出現にスレ住人共々、幸先の良さを感じるスタートとなった。

11総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/08(日) 11:16:37 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
6月には、大本命を予想された「大戦御村正~魔人覚醒~ 」が発売。
発売直後は案の定バグ祭りを起こすも、幾度かのパッチ配布により致命的な物は殆ど姿を消し、選評不着という結果に止まった。

大物からの肩透かしを食らい、落胆の雰囲気が漂う中、7月には“タイトル詐欺”に起因する3本のクソゲーによって包囲陣が組まれる事になる。

先導はlasspixyより、「カケオチ」だ。
駆け落ちといえば一般的に、全てを投げ打ち人生を賭けた大恋愛を想像するだろう。
しかし本作における駆け落ちとは、“お嬢様のお茶目な家出”程度のものでしかない。
駆け落ち先は都心からバスで3時間の邸宅、ヒロインの両親は長期休暇で外出中等、畳み掛けるご都合設定が作品の旨みを自ら殺していく。
当然そこに駆け落ちの風情やカタルシスは感じられず、残るものは空虚のみ。
他にも、公式サイトで三峰と紹介されていた主人公が、何故か文中で滝沢と呼ばれていたりと他作からの文章流用も疑わしい。
やさしい世界を描こうとした結果、厳しい現実を突きつけられてしまう、理想と現実の違いが産んだなんとも皮肉な一作である。

2本目に飛び出したのは、teamNTRアトリエさくら発「淫らに堕ちる、最愛彼女」である。
公式HPやタイトル名から判る通り、ブランドの例に漏れずNTRを売りにした作品だが、
その実態は
・ ヒロインの主人公に対する好意は皆無
・ ヒロインとのイチャラブシーンは全て夢、もしくは妄想
・ 間男役にあたる友人はただ告白をして主人公の抜け駆けをしただけ
等この内容ではNTRモノと呼べるのか怪しい。
また後者については、主人公の好意に勘付いていた間男が、あらかじめ何度も本音を聞き出そうと仕掛けたにもかかわらず、主人公がしらを切り続けていた結果であるため只の自業自得である。
最終的に主人公は精神を病み、仕舞いにはヒロインと間男の2人を避け、遠くへと去ったという趣のモノローグを残して退場。
当然と言えば当然だが、シナリオは一本道で主人公が救われるENDなど存在しない。
しかし、作品単体としての出来は良く、特定の層には需要も出うる内容だったため、タイトル詐欺に走ってしまった事が悔やまれる。

12総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/08(日) 11:17:13 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
続いてまたしてもteamNTRアトリエさくらより、「寝取られ妻、絵里奈」がエントリー。
間男にあたる“ヒロインの婚約者”が気に入らない事を理由に主人公とヒロインとの2人で駆け落ちしている、と粗筋の時点でNTRに遭っているのは間男の方では無いのか?という疑問を抱かざるを得ない本作。
本作のクソさを徹底付けるのはエロゲにそぐわない文学性である。
先ず、ヒロインには“好きだと言われたら誰にでも股を開いてしまう精神異常者”と云う誰得設定があり、双方に嬉々として股を開くばかりか、異常な言動を示す事が時折あるため、この設定一つでエロ、シナリオ、ヒロイン、その全てが壊滅的になってしまっている。
方向性の散漫さも顕著に現れていて、主人公も生活費の為なら間男に金を借りることも厭わず、いけないと判っていながら毎度ご丁寧にヒロインを差し出すへタレ。
一方で間男は、主人公を正論で諭す常識人であり、ヒロインとの幼少期の回想を入れてくる辺り、制作者が何を狙っているのか全く理解できない。
本作も、後にロシア文学風に改変されたりと住人からの人気を呼び、「最愛彼女」とセットで文学NTR二部作として認知されるに至った。
しかし、百歩譲って文学作品なら許される内容だとしても、あさっての方向に展開した上に、ジャンルどころかエロゲの最低限のニーズすら果たせていないとあれば、ライターのオナニーと評価されてしまうのも止むを得ない事だろう。

13総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/08(日) 11:18:01 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
この瘴気に夏の魔物も遂に目を覚ます。
その名も、ももいろpoketsより「カスタムcute」である。
このももいろpokets、何を隠そうSWANグループの眷族であり、本作は選評者をして、そのSWAN系列の中でさえ過去最悪レベルの出来と言わしめる程の問題作である。
まず起動すれば分かる、画質が非常に悪い。
それも一時的なバグやPC環境の問題ではなく、ゲーム内では常時、何をするに至っても“画質の悪さ”が問題として付き纏う。
幸い体験版のファイルを本編に上書きする事で何とか解決できるものの、公式からはパッチ配布等の何の対応も無く、ゲーム起動と同時にお粗末なチェック体制と露骨な売り逃げ姿勢が浮き彫りになってしまうという仕様は流石、王者の貫禄を感じさせる。
本作の粗筋は射精障害を患ってしまった主人公がヒロイン達に助けを求め、ヒロイン達とエロ勝負に発展するというもの。勝負に勝てばヒロインが主人公の好みに染まり、負ければ逆に主人公がヒロインの好みに染まってしまう、とコンセプト自体は良さげに見えるものの、肝心の内容は話が滅茶苦茶すぎて一つにまとまらないという有様である。
主人公を毛嫌いしていた筈のヒロイン達は、催眠をかけたでも無しにあっさりとエロ勝負に応じ、勝っても負けてもHを要求してくる。
さらに、発端である射精障害は個別ルートに入る頃には跡形も無く忘れ去られ、Hシーンではギンギンに勃起し当然のように射精するため何の不便さも感じさせない。
システムの面では「孕らポコ」と同じくノーヒント総当たり方式を採用し、これもまた同じく、バックログジャンプ未搭載という不親切設計の所為で理不尽な死に覚えゲーと化してしまっている。
Hシーンについても、“ずっぷ”の親戚、“ぬっぷ”が頻繁にテキストに顔を出し、それ以外についてもその発展形である、ぬぷんっ!ぐぷんっ!ぐぷんっ!、にゅるるっ!にゅぷぷっ、ずにゅるるっ!等、奇天烈な擬音で逐一シーン中に茶化しを入れてくる。
他にも、抜きゲーにしても余りに気持ち悪い主人公や、スキップをするだけで挙動不審になる怪しいプログラム、フリー画像並のチープなセレクト画面等、クソ要素は多岐にわたる。
奈落の底のハードルすら潜り抜け、毎度予想の斜め下を行くSWANクオリティには皆、賞玩する他無かった。

14総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/08(日) 11:18:26 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
8月からはBasesonの「真恋姫†無双‐革命‐劉備の大望」がエントリー。
魏編にあたる「真恋姫†無双‐革命‐蒼天の覇王」ではリメイク詐欺で顰蹙を買ったが、蜀編の本作ではリメイクによる元作からの一部劣化が問題の火種となっている。
・主人公が空気・ヒロインである劉備の言動がお花畑など、リブート元作から指摘されていた要素は更に悪化。
また、自陣に加わっていない筈の武将が馴れ馴れしく陣営内でお茶を啜っているなど、あってはいけないシナリオ間の不整合も多所に渡って見られる。
2作に渡りファンの期待を裏切った罪は重く、シリーズの今後の展開に不安が募るばかりである。

その後、1ヶ月余りの不作期を挟み、気付けば増税も間近の9月末。
主人公の「こんなお尻、俺はいまだかつて味わったことがなーい!」等の言動が話題になった「モウソウスピーカー〜Hな妄想が聴こえてくるよ〜」がエントリー。
だが、9月末発売からのエントリー作は「モウソウスピーカー」のみとなり、今年は大きな炎上騒動や、粒立った出来のクソゲーも無く、増税の悪夢とはならなかったようだ。
皆が安堵にも、寂寥にも似た溜め息を漏らす中、10月の末には、ストーリー重視の萌え抜きゲーを匂わせておいて、実際は鬱シリアスゲーである「ネコ神様と、ななつぼし」がエントリー。
そして、この「ネコ神様」を皮切りに、今まで見逃されていた魔物や、10月発売の新参など多くのクソゲーによる大規模な総攻撃が行われる事になった。

15総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/08(日) 11:18:51 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
続いての刺客はNanawindより、「白恋*サクラグラム」。
「春音*サクラグラム」のファンディスクとして発売された本作だが、その内容はファンへの誠実さの欠片も無い酷い代物であった。
先ず、容量やプレイ時間水増しのためか、元作品の共通ルートがそのまま収録されており、その事もあって収録CG全114枚中、本編からの使いまわしが多くを占める。
新規分の中でもトレスが疑わしいものや、背景や色合いを替えて誤魔化しているものもあり、純粋な新規分はアペンド見適応の状態では約1.5jksという体たらくだ。
また、アペンドを充てないと見られないCGを公式サイトに掲載したり、これからというところで終わる明らかに未完成なストーリーが収録されていたりと、アペンドを前提にした未完成商法も顰蹙を買った。
新規追加ヒロインにいたっては、Hシーン無し、どの選択肢を選んでもBADENDと後の補完を前提にした不遇な扱いを受けているが、現時点で碌な対応もなく、未完成のまま放置されている。
さらにシナリオにルートロックを設けたり、基礎シナリオをフルコンプしないと回想モードが開放されない等、要らないシステムを実装し、プレイの自由度を奪ってくる。
他にも新規シナリオのプレイ時間がフルプライスに見合っていない、前作品に登場したキャラに声がついていない等ファンをガッカリさせることに余念がない。
終いに、パッケージではヒロインが全員水着を着用しているが、作中に水着シチュのHシーンが無い、と“いくら内容が絶望的でも水着Hさえ見られれば許せる”と信じて疑わなかったファンの最後の望みすら裏切っていく様には、不快感を超えてもはや潔さすら感じさせる。
どんな事情があったにせよもう一度メーカーには、消費者第一という商業の根本から見つめ直して貰いたいところだ。

16総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/08(日) 11:19:10 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
2日後には兼ねてより話題になっていたアストロノーツ・シリウスの「ギルドマスター」がエントリー。
まず本作、購入直後の状態では、・右クリックするとフリーズ・敵とエンカウントするとフリーズ・特定クエストを行うと行動不能になる・稀にセーブデータ破損等、頻繁にフリーズやバグに遭遇し、まともなプレイを望める状況ではない。
現時点ではver1.01からver1.08まで、幾度にも渡るパッチ配布によって致命的なものは殆ど姿を消しているが、32bitのパッケージ版に限り、62bitのver1.02のパッチを誤ってでも適用してしまうと、その後一切の更新が出来なくなるという罠が設けられている為、安心はできない。
例えバグが修正されたとしても虚無感溢れるゲームパートが待ち受けている。
先ず、戦闘では、バフデバフの加算が単純に大きすぎる為、「レベルを上げてバフデバフで殴る」の一言で片付いてしまい、テンポの遅い戦闘も相俟ってそれを繰り返す作業と化してしまっている。
逆に言えば、バフ能力を持たないキャラをパーティーに入れる意義がなく、編成もすぐに固定化してしまう。
武器・防具も実際ホイホイと乗り換える尻軽プレイでなんとかなるため、強化の概念は殆ど無意味である。
さらに、イベント発生に必須なネームドキャラを間違ってでも解雇してしまうと2度と帰ってくる事は無い為、イベントが埋まらなくなってしまうという現象が発生し兼ねない。
シナリオも、共通部分では、ギルドからの解雇や出入り等の不整合を削減するためか、折角のネームドキャラがあまり登場せず、その部分を埋めるためか、無声キャラ同士の会話や、主人公の独白が占める部分が多い。
また、ダンジョンRPGのお約束である陵辱については、各キャラに一回ずつしか用意されておらず、同ブランドの過去作と比べてどこか物足りなさは払拭し切れない。
もともと、バグ修正やバランス調整のために同メーカーがパッチを配布すること自体は珍しい事ではないのだが、バグ修正に人手が割かれてバランス調整まで手が回らなかったのか、ファンからも無かった事にされる、文字通り黒歴史といった出来になってしまった。

17総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/08(日) 11:20:04 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
10月発売から、公式サイトと内容の食い違いが見られる戯画の「アイキス」を挟み、同日発売、monoceros+の「甘やかせカノジョのいる日常〜一途な金髪美少女は好きですか?〜」がエントリー。
DL版の単体では1000円台のロープライス、パッケージ版では抱き枕とセットで1万年代という体制で販売されている本作。
残念ながら抱き枕と本編の抱き合わせの揶揄で、“玩具菓子についているラムネ”と例えられてしまうほどに中身が無い。
プレイ時間はボイスをスキップせずに30分程、CGは全10枚。
この薄さで真っ当な内容を望める筈も無く、公式で謳われていた甘え要素やラブラブな日常等は無いに等しく、初対面でオナニーを見せる→素敵、抱いて!→アンアンギシギシ→いつの間にか孕んでた→ボテ腹H中に暗転からのEND、と雑な展開が繰り広げられるだけである。
ゲーム単体としても、10枚のCGの出来がいい事しか褒める所が無いとばかりか、抱き枕目的の購入者からしても、思い入れの無いサイドストーリーを付けられても、抱き枕の使用に差し障りが出るだけで、どちらにせよ微妙と言わざるを得ない。

少し間を置いてまたしても10月から「仲良し姉妹(かぞく)ならキスも中出しもとーぜんだよねっ!」が来訪。
公式サイトに掲載されているヒロインの設定が本編では無碍にされているという徹底した設定無視姿勢で注目を集め、複数絵師による原画、主人公の思考回路等、様々な点がブレブレである事も違和感をもたらした。

気付けば既に年の瀬近づく12月。
1人の勇者が冬の始まりと共に訪れる。
catwalkより7年越しの新作「勇者と踊れ!〜ぼっちの俺が異世界で最強パーティーを組みました〜」だ。
ダンジョンRPGを謳いながらもその実態は、ただ只管クロスロードパズルを解かされるだけ。
このシステム自体は好き嫌いが分かれる為、評価に困るものだが、このパズルシステムとバトル等のゲーム性とのミスマッチが本作最大の問題である。
パズルの試行錯誤と、マスに固定されたイベントが並行して行われる為、やり直す都度雑魚にエンカウントしたり、同じアイテムを探さなければいけないので、非常にテンポが悪い。
雑魚も、連続攻撃&集中攻撃の併せ技でリンチを決め込んでくる他、味方の育成幅の無さに反して多彩なスキルを用いて来る。
そのため移動中の回復ができない事も相俟って、味方の残りHPや、ランダムで落ちる罠の解除カードなどを巡ってリセマラ攻略が必要とされる事も少なくない。
他にも、自陣のターンがまるごと吹っ飛ぶ、一度しか使えない筈の技がバトル中何度も使えるなど、フラグ管理に関するルーズさも度々見受けられ、丸、三角、四角など明らかに手抜きと思わしき敵デザが混ざっているなど、所々納期との戦いの跡が垣間見える。
全体的にSEの古臭さも目に付き、随所で汎用されている「シャキーン」というSEがレンチン音に聞こえると話題になり、ネタに飢えた住人の格好の玩具となった。
一方で個別やCGの出来は及第点、周回時にはパズルスキップ可能とそれなりにプレイヤーへの配慮も見受けられるため、クソゲー入門にはもってこいの作品と言えるかもしれない。

18総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/08(日) 11:20:51 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
その後、約一ヶ月間選評不着。
特に波乱の無い年末を終え、予備期間の一月はエントリーを逃した魑魅魍魎が犇めき合う戦場となった。

1月2日には、既に「カケオチ」をエントリーさせているlass pixyより、「Little sick girls」のシリーズ2作が同時エントリー。
作共通して、本シリーズはADS(アフロディーテ症候群)を題材にしており、その設定を活かした衆目監視のHシーンが売りの一つなのだが、Hシーンに入ると野次馬が途端に黙り込む等残念な要素が本来の魅力を奪ってしまった。

続いて、一昨年に「タンテイセブン」をエントリーさせた、Digital cuteより「崩壊天使アストレイア」が1月の発売から1年越しのエントリー。
体験版のバグ地獄でスレを魅了し、蓋を開けてみれば概ねのバグは修正されていたものの、体験版ではバグという蓑に隠れていたシステム部分の荒さが浮き彫りになってしまうという事態に。
しかし、幾度のパッチ配布が行われ現在では多くのシステムが改善。
騒動は鎮火したと思われたのだが、パッチを充てても根本的な解決にはなっていないという事で選評が投下された。
パッケージで大胆に触手陵辱が描かれている割に陵辱シチュが5割に満たない等の雰囲気詐欺は小手調べ。
バトル部分ではパッチでシステム改良、オートモードの実施、と八方手が尽くされたが、改善の度に新たな粗が見つかる始末。味方の燃費の悪さに比べ、敵の効率がやたらと良いという壊れバランスは相変わらず。
遂にはバトルスキップ機能追加で戦(闘省)略ゲーと化してしまう。
更にプレイヤーを悩ませていた神経衰弱でイベントカードを当てなければイベントが見られないという仕様はパッチ配布でイベント選択自由システムが実施され何の意味も成さなくなる。
勿論、プレイヤーにストレスを与えないという点においては素直に評価すべき最善の判断といえるが、自らが作り、自信げに語ったシステムを自らの手で投げ捨てていく製作側の気分を察するに流石に悲哀を禁じえない。

昨年に続き、締め切り一時間前に滑り込みを果たしたのはDESSRT Softより、「彼女は友達ですか? 恋人ですか? それともトメフレですか?」だ。個性的なキャラクターや、キャラクター同士の軽快な掛け合いが本作の大きな魅力の一つなのだが、シナリオが終盤に差し掛かると、個性的だった筈のヒロインは一様にBOT奴隷と化す。主人公はそんなヒロイン達との肉体関係に後ろめたさを感じていて、ハーレムゲーの筈がクリア後に何故か罪悪感が胸に残るのはいただけない。

19総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/08(日) 11:21:21 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
今年のエントリー作18本の紹介を終えたところ大賞発表に移ろう。
次点は「寝取られ妻、絵里奈」、
「ギルドマスター」、
「勇者と踊れ!〜ぼっちの俺が異世界で最強パーティーを組みました〜」、
「白恋*サクラグラム」
そして大賞は「カスタムcute」だ。

古典文学じみた誰得設定が為に需要を投げ捨てた「絵里奈」。
パッチ適用前と適用後とで一粒で二粒美味しい「ギルマス」。
製作側の悪意を何故か全く感じさせず清々しい「勇者と踊れ」。
それぞれ、設定、バグ、システム、一つの過ちに踊らされ続けたプレイヤーやメーカーの悲惨な末路を物語として克明に描き出している事から、他のクソゲーには無い芸術性を評価し、次点とした。
そして残る2作には前述の3作とは一線を画す部分がある。
それぞれ前述の3作は揺ぎ無い問題点を抱えながらも、大小問わず、製作側の創作意欲、熱意が部分的に感じられたように思える。
それに対し、「カスタムcute」は前年大賞の「孕らポコ」において問題視されていた総当たりシステムを何の反省もなく導入。養殖疑惑が囁かれる程の酷い出来である。
「サクラグラム」についても、アペンド前提のあからさまな未完成商法は勿論、ルートロックやCG、回想モードの制限によって快適なゲームプレイが妨げられるとあっては救いようがない。
しかし、「サクラグラム」の方の商法等は褒められた物ではないが、未だにパッチの配布が続いていることから、まだ弁護の余地は僅かに残されていると言えよう。
一方、「カスタムcute」は低画質問題に対する修正パッチ配布や、対処方法に関するアナウンス対応がなどの一切無く、弁解の余地すら無い完全な売り逃げの確信犯である。
よって、SWAN系列のメーカーには今後、此処にノミネートするようなことが無いように、本当の意味での反省を願って、「カスタムcute」を大賞に据える事とする。

今回は成り行きで手抜きゲーの「カスタムcute」を大賞に据える顛末となったが、我々は何も不誠実な手抜きによるクソゲーを望んでいる訳ではない。
誰もが心から笑えるような悪意の無い、愛すべきクソゲーを欲している。
いわば、バントを狙った空振りでも、故意による空振りでもなく只、我々は、ホームランを狙った空振りが見たいのだ。
だからメーカーには失敗を恐れず、挑戦を続けて欲しい。
その先にあるものが例え失敗だとしても我々は全身全霊をもって供養する。そして、そのクソゲーの存在を我々は決して忘れない。
勿論のこと、手抜きによるクソゲーも歓迎するが、あまりに反省が見られないようなら、こちらとしても、苦笑いで迎える他ないのだ。
最後に、今年クソゲーをエントリーさせた全てのメーカーの、次なる反省、挑戦を願って、とある学者の名言を借りてエールを送る事で今年度のKOTYEを締め括りたい。
「人は常に過去から学んできた」

20総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/08(日) 11:28:43 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
総評は以上です。
特筆性の無い所については省くということに留意して書きました
誤字、誤情報などありましたら指摘を頼みます

21名無しさん:2020/03/08(日) 11:31:22 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
総評乙!

> 今回は成り行きで手抜きゲーの「カスタムcute」を大賞に据える顛末となったが、我々は何も不誠実な手抜きによるクソゲーを望んでいる訳ではない。
> 誰もが心から笑えるような悪意の無い、愛すべきクソゲーを欲している。
> いわば、バントを狙った空振りでも、故意による空振りでもなく只、我々は、ホームランを狙った空振りが見たいのだ。

ここ好き

22総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/08(日) 12:28:27 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
>>21ありがとうございます
白恋サクラグラムの紹介部分で
>>「春音*サクラグラム」のファンディスクとして発売された本作だが、その内容はファンへの誠実さの欠片も無い酷い代物であった。
となってますが正しくは春音アリスグラムですね。
今見つけましたけどほかにも誤字ってると思うのですみません

23総評2:2020/03/08(日) 23:34:28 ID:???0
総評乙です

同じく総評案を書いたので、続いて投下します

24総評2:2020/03/08(日) 23:38:17 ID:???0
2018年、11年目を迎えたクソゲーオブザイヤーinエロゲー板(KOTYe)nには、どこか鬱々とした倦怠感が漂い続けていた。
といっても、話題に事欠いていたわけではない。
新たな十年紀が始まる記念すべき年、『孕ら・ポコ!』によるKOTYe史上初の同系メーカー2度目の戴冠、ほかにも大小様々な出来事があった。
だが、終始戦場の空気を支配していたのは、「陰ることなき伝説」だったのである。
それは、はじまりのブラックホール爆弾が開き、有機連動するクソのレギオンが掘り下げ、CGとして顕現した呪いが締めくくった、最初の十年紀。
もちろん過去は過去、今年は今年と理屈ではわかっている。
それでも、「奴らと比べれば……」という拭いきれない感情は、目の前のゲームがクソゲーだという確信、すなわちクソゲーを選評する力の源を揺るがし、崩し去ってしまう。
かくして、いつのまにか門番の概念は塗り替わっていた。
一年区切りの縛りを超えて心理的門番となるのは、気ままに現在を通りすがる過去の魔王たち。
新たな局面を迎えた修羅の国に、まとわりつく茨のような業はますます蔓延る。
それでも歩みを止めないハンターたちは、いったい何処へ向かうのであろうか。

2019年の幕開け早々から、闇に蠢く者どもに関する報告が相次いだ。
1月に『崩壊天使アストレイア』、続く2月に『ギルドマスター』が、バグの多重結界に守られクリア不能なまま出没し、3月末には『白恋サクラ*グラム』が新たなシュレディンガー戦法を発動。
しかしすべて未完成体であり、まだ変異の余地を残していたため、ひとまずマルタイとするに留められた。

しばしの時が流れ、迎えた新時代。
令和初のエントリーを果たしたのは、4月に本格施行されたばかりの働き方改革関連法をあざ笑う黒い影、『ブラック企業〜性処理事業部〜』であった。
昨年『懺悔島』を次点に食い込ませたTRYSET Breakが生み出した、オフィス陵辱ものの低価格抜きゲーである。
『懺悔島』でシナリオの整合性をとれなかった反省からか、本作は分岐が最後にひとつだけのほぼ一本道、フルスキップ2分ほどでコンプという極薄化を断行。
一応コンセプトに沿った展開は実現した。
しかし、肝心のHCGは劣化。
手指などの細部が雑、無理のある構図や体格、テキストとの齟齬など、大部分が何かしらの問題を抱えている。
DX版の「心理描写ボイス大量収録」も、Hシーンの声はわずか1〜2割で、それ以外はただヒロインが状況説明文を朗読しているにすぎない。
最終的にヒロインは性奴隷に堕とされ、「4ヶ月で経験人数100人弱、射精回数1万回以上」の殺人的ペースで酷使されるのだが、それに対して竿役オヤジが放った台詞、
「4ヶ月前まで処女だったのか。ならばほとんど処女みたいなものだな。」
は、ポジティブすぎる名言としてヒットワードの地位を確立。
唯一の明るい要素として、スレにささやかな光を灯した。

こうして、選評数わずかに1本で上半期が終わる。
暗黒大陸の外にまで飛び火したエヅラハザードからの復興は、まだ道半ば。
眼球を通して脳髄を侵され、
「つよい
 まま 」
としか言わなくなった生ける屍たちが、周辺を這いずり回っている。
そんな惨状の中でも、ハンターたちは水面下で調査活動を続けていた。
独りで抱え込むには危険な悲報は、皆で分かち合って笑い流す。
その信念が実を結び始めるのは、ここからである。

25総評2:2020/03/08(日) 23:39:20 ID:???0
7月下旬、ロースプライス作品3本が立て続けに網にかかった。
1本目はLass Pixyの『カケオチ』
タイトル通り、幼馴染のお嬢様とのカケオチをコンセプトに据えた作品でありながら、全編を通して駆け落ち感が無い。
見合いの強要がきっかけだと端的に説明されているだけで、いかに家を抜け出したかは端折られており、当人たちにも逃避行の緊張感が感じられない。
さらに、隠れ家にしては立派すぎる和風邸宅、「最低限」とのたまう以上に充実した家具も相まって、避暑地へ旅行に来たカップルにしか見えない。
あとは呑気な小話とエロ三昧の日々を30分の尺で描き切り、どっちらけのエピローグへ。
しれっと迎えに来たメイドに「望まない見合いでも受けたほうがお嬢様のため」と言われると、ヒロインはあっさり折れて主人公に別れを告げる。
と思いきや、その場でサプライズプロポーズされると即座に承諾。
180度ターン2連発をいともたやすく行う女心の旋回性能を見せつけた直後、主人公が「俺たちは、全てを『賭け』て、恋に『落ち』たのだから。」とタイトルを回収して終わる。
どこにも「駆け落ち」とは書いてないと言わんばかりで、逃げとも演出とも取れるやり口ではあるが、いずれにせよ配慮に欠けた落ちと言わざるを得ない。
本作には大切なものがいくつもカケオチていたと、住人たちはタイトルの奥深さを苦く噛みしめるのであった。

続いて、アトリエさくらTeam.NTRの『淫らに堕ちる、最愛彼女』が、怪しい変化球を試みてボーク判定となった。
事前情報を見て、本作を「主人公の最愛の恋人が親友に寝取られる話」と疑わずに手にしたプレイヤーは、混乱の渦へと巻き込まれるに違いない。
主人公とヒロインは家族感覚の幼馴染で、恋人同士ではないからである。
そして、親友はそれを何度も主人公に確認したあとで、正々堂々とヒロインを口説き落とす。
そこで初めて主人公はヒロインへの恋心を自覚し、苦悩のあまりヤバイやつになっていく。
親友を逆恨みし、ヒロインには脳内妄想で結ばれた話をして
「そんな夢の話しされても……」
と素の正論で一蹴され、そのまま2人と疎遠になって終了である。
これはNTRなのか?
そんな疑問から論争を経て、NTRではなく派生ジャンルのBSS(僕が先に好きだったのに)に該当すると結論付けられて決着。
物語として破綻していなくとも、期待と実態のズレだけで不快感は生じる例として名を残した。

NTR界隈への理解を深めた住人たちであったが、アトリエさくらTeam.NTRからの思わぬ追撃、『寝取られ妻・絵理奈 〜愛する妻は他の男の上で腰を振る〜』によって、さらなる惑乱へと誘われる。
タイトルには妻とあるが、主人公は独身。
曰く、「事実婚の妻」らしい。
さらに、婚約者がいるヒロインと駆け落ちしており、寝取っているのは主人公の方である。
ヒロインはヒロインで、竿役の婚約者にノリノリで体を差し出し、なんの葛藤も抱かない。
それもそのはずで、実はヒロインは、ビッチとも違う本物の精神異常者。
常識や貞操観念が完全に抜け落ちており、好きと言われれば誰にでも心と股を開いてしまうのである。
エロゲーのヒロインに狂人を据えて、誰が喜ぶのか。
そんな根源的かつ重篤な問題の前では、タイトル詐欺など些事であろう。
見かねた有志があらすじをロシア文学風に書き下ろし、文学作品としてなら成立し得ると立証してのけたのが本作への手向けとなった。

26総評2:2020/03/08(日) 23:40:16 ID:???0
8月に入ってすぐのこと。
温まってきた戦場の大気を震わせ、いつか聞いたようなオノマトペが響き渡った。
ずにゅるるっ、ずぷぷっ!
ぬっぷ! ぬっぷ! ぐぷんっ! ぐぷんっ! ぐぷんっ!
ぬぷんっ! ぬぷんっ! ぬぷんっ! グプンッ! グプンッ!
世紀末覇者の風格を纏って参戦したのは、ずっぷ宗家の血脈に連なるもの。
その名も『カスタムcute 〜俺と彼女の育成バトル!〜』であった。
新規ブランド「ももいろPocket」の処女作を称しているが、聞いての通り、覇王たるスワン系列の落し子である。
起動してすぐ、タイトル画面の時点で気になるのが謎の低解像度。
以降も全編を通してジャギっており、コンフィグの文字に至っては潰れている。
体験版から特定データを上書きすると、なぜか鮮明になるのはご愛嬌。
設定の単純ミスと思われるが、現時点に至るまでパッチによる修正は行われていない。
また、ゲームシステムは古式ゆかしき総当り式。
ヒロインとの5番勝負の結果でシナリオが分岐し、勝つためには各勝負に対応したアイテムが必要なのだが、何を使えば勝てるのか、どこにあるのかはノーヒントである。
しかも、マップ画面の片隅に描かれたシステムウィンドウは触っても反応せず、移動先選択時のセーブすら行えない。
そしてシナリオは矛盾まみれ。
特に酷いのが幼馴染ヒロインで、行動原理が支離滅裂である。
主人公をキモがっているのに、射精障害でチ○コが完全に逝く前にヤらせてくれと泣きつかれると協力的になり、ほかのヒロインたちまで巻き込んでセッ○スを賭けた勝負をお膳立て。
オタク嫌いにもかかわらず「オタクにモテる」と説得されればコスプレを受け入れ、主人公を負かすと、自分の理想を押し付けた上でほかの男の下に走る。
そのほか、もはや標準搭載の化石UI、意味もなく明滅する立ち絵や背景、何をするにも生じる5〜10秒の暗転読み込み、突然現れる「text_num」の文字列、oggで生のまま入っているボイスデータ、テキストのいたる所に混じる中国語フォント等々、挙動から制作者の素性に至るまで、多角的な胡散臭さをも備えている。
そして前述のジャギりとずっぷ擬音に汚染されたHシーンには、ここまでのマイナス要素を帳消しにする力はもちろん備わっていないのであった。
相手を理想通りに変える話を描く前に、自らが理想に向かって変わろうとする意思が必要ではないだろうか。

戦場の鼓動に共鳴するかのように、BaseSonの『真・恋姫†夢想-革命- 劉旗の大望』も馳せ参じた。
2017年に第一弾の魏編が「リブートを騙る1/3リメイク」としてエントリーした「革命」シリーズ、そのトリを飾る蜀編である。
もともと旧作で最も評価の低いルートであったが、欠陥は改善されていないどころかむしろ悪化している。
主人公は空気オブ空気、ヒロイン劉備は空気の読めない脳内お花畑、そんな2人を全力でアゲ奉る家臣民衆一同。
さらに、旧作からの再利用部分と新規追加部分のすり合わせができておらず、新旧設定の混在や時系列の狂いなど、大量の不整合まで発生。
「ドキッ☆矛盾だらけのカルト宗教」なダメシナリオに仕上がった。
ただしキャラクターは豊富であり、ハーレム萌えゲーとしてのみ対峙すれば活路も開けることは付記しておきたい。

27総評2:2020/03/08(日) 23:41:36 ID:???0
季節は巡って秋。
日本開催のラグビーワールドカップが大いに盛り上がっていた裏では、別の総力戦が繰り広げられていた。
雌伏を終えたハンターたちが「ONE TEAM」の精神で攻勢に転じ、10月には一挙6本もの選評が届いたのである。

開幕戦では、新規ブランドSATOR所属の『モウソウスピーカー 〜Hな妄想が聴こえてくるよ〜』と相対した。
本作は、ヒロインのエロ妄想が主人公に筒抜けとなり、知り知られてしまう戸惑いや恥ずかしさを描いた作品……ではない。
というのも、妄想が聴こえるのは主人公ではなく、プレイヤーのみ。
作品内では誰にも漏れておらず、ストーリー展開には何の影響も及ぼさない。
そのくせ、やたらと日常会話に挟み込まれたり、主人公とプレイヤーの観点を分離させ感情移入を妨げたりと、しっかり邪魔にはなっている。
妄想の内容も、おざなりに淫語を並べただけの雑さで、ヒロインたちはエロいというより単に下品。
輪をかけてひどいのが主人公で、Hシーンに入った途端にオラオラ系変態オヤジへと豹変するだけでなく、
『マ○コの匂いだけでメシを食えるぞっ!!』、
『ジューシーマ○コの匂いで大興奮だぞ!!』、
『れろっ、れろぉっ!うおお、なんて美味いお尻なんだ!こんなお尻、俺はいまだかつて味わったことがなーい!!』
等のキモすぎる肉穴ソムリエっぷりが住人たちをドン引きさせた。
この質でフルプライス、容量は1GB未満でコンプまで数時間である。
妄想を可聴化してみても、ユーザーの心の声、求めるものの具現化には至らなかった。

次いで、「ネコとの心中超絶神回避ADV」を標榜しておいて、実態は「寄生生物殺人計画ADV」であった『ネコ神さまと、ななつぼし -妹の姉-』も調伏。

勢いに乗ったハンターたちは、ついに泳がせていたマルタイのうち2体に立ち向かう。
先に激突したのは、納期との戦いに敗れ魔物へと堕ちた、年度末よりのシ者。
NanaWindの『白恋サクラ*グラム』である。
合計3回、半年に及ぶ延期を経て年度末に排出されるエリートコース。
本作は、その恐るべき経歴に違わぬ実力を備えていた。
フルプライスのファンディスクでありながら、ボリュームはミドル以下。
しかも本編に該当する『春音アリス*グラム』から、Hシーン用を含むCGを流用している。
また、パッケージや予告動画で水着をことさら強調しておいて水着Hも無し。
新規ヒロインのストーリー「永遠の白」編に至っては、公開済みのCGが一部未収録でHシーンも絶無。
それどころか起承転結の土で終わる。
挙句、発売日の翌日には、発売記念と称して「無料追加アペンド」の順次配布を告知。
そこには、前述した水着Hや新ヒロインの未収録CG及び追加シナリオが含まれていた。
つまりは、最初から入っているべき内容の後付けである。
しかも配布は一〜二ヶ月に一度のスローペースで少しずつ。
発売から七ヶ月を経た選評到着時点でも、「永遠の白」の追加はわずか二回。
いずれもバッドエンドになってループを繰り返しただけで進展は少なく、「永遠の白紙」と皮肉られた。
こうなると、ほかの要素まで疑わしく思えてくる。
本編『春音』が途中まで収録されているのは、容量の補填とCG枠水増しのため。
ファンディスクにもかかわらずルートロック式な上、コンプするまで回想モードが開放されないのは、全容の露呈をできるだけ遅らせ、発売直後に売り抜ける時間を稼ぐため。
アペンドが期間限定なのは、未完成部分の継ぎ足しではないと装うため。
そう判断されても仕方がない。
パッケージイラストがピーク、プレイヤーに不便を強いてでも未完成を誤魔化そうとする豊富な手法、発売後の長期に渡る継ぎ足し。
本体のみならず事前事後の動きまで含め、幾多の要素が噛み合い、完成度の高い未完成商法として結実している。
まさにネオシュレディンガーを号するにふさわしい手法であった。

28総評2:2020/03/08(日) 23:42:22 ID:???0
その後を追う形で、アストロノーツ・シリウスが排出した『ギルドマスター』が戦場を昏き帳で覆う。
自社製エンジンの初採用、土壇場で発売を3ヶ月延期、告知に反し発売日を過ぎても出ない体験版、パッケージ内には修正パッチDLを促す注意書き。
懸念材料は前々から積み重なっていたが、蓋を開けてみれば、ありえない完成度が判明した。
初期形態は、フリーズ・エラー落ち・進行不能が事あるごとに襲来するバグゲーである。
特に、場面切り替わり時に暗転したまま停止するバグは、シンプルかつ強力で頻度も高く、最大の驚異となった。
有料デバッガーたちは、操作系や画面表示の異常といった軽いバグから致死性バグの兆候を読み、起こりやすい場所も把握した上で、こまめなセーブを駆使して進行を試みる。
対してメーカーは、度重なるパッチのたびにバグの発生ポイントをずらしてこれを翻弄。
公式サイトのパッチ更新履歴は伸びに伸び続け、普通に動作するまでには数ヶ月を要している。
そうしてようやく死の霧が晴れたあと、現れたのはハリボテであった。
「冒険者ギルド運営×ダンジョン探索RPG」を掲げているが、どちらの要素も極めて浅く、それでいてシステムは不親切である。
まずギルド運営は、冒険者の雇用や各種アイテムの購入など、RPGの基本的なシステムをそう称しているだけで、切り盛りする感覚とは程遠い。
RPGとしては、手間のかかる作業が続くだけで中身のない駄ゲー無である。
戦闘は、バフデバフを入れて殴るだけで万事OK。
ダンジョンには店売り品しか落ちておらず、収集の楽しみも無い。
仲間にしたモブは、弱いだけならまだしも、ギルドを跋扈しイベント進行を妨げる。
そしてネームドは、一度解雇するとヒロインであっても二度と登場しない。
UIは全体的に配慮が足りておらず、異常に小さいセーブ&ロード用のアイコンは画面の極東に配置され、各種データは必要なときに参照しにくいなど、かゆいところが多すぎて手が足りない。
シナリオは、悪い意味で変則的である。
ヒロイン9人のうち8人が任意加入のネームド扱いなせいで、掛け合いがほぼ無し、ハーレムなどの複数人Hも無し。
そしてなんとメインストーリーにも徹頭徹尾絡まない。
残る1人はギルドの受付嬢なので留守番となり、探索中のイベントは主人公の独り言かモブとの会話だけで進行する。
その主人公は、ダンボー顔のミニぬりかべに憑依して探索に加わるため、熱い場面もシュールギャグにしかならない。
かくして、つまらないRPG部分がシナリオの足まで引っ張り悲惨な末路をたどった本作は、深い闇でシリウスの輝きを大きく損ねたのであった。

大物出現の間隙を突いた戯画の『アイキス』は、旧作から引き継いだ舞台設定をまったく活かしていない上、別ルートにもダブルでしゃしゃる双子ヒロインズが雰囲気クラッシャーとして躍動しており、置きにいって微妙というやるせない戦績に終わる。

食玩のラムネこと『甘やかせカノジョのいる生活 〜一途な銀髪美少女は好きですか?〜』もここで参戦。
税抜1300円のロープライス作品であるが、ストーリーの安さはお値段以上。
いきなり家に転がり込んできた姪と、取ってつけたような設定回収もどきを秒で済ませたら、あとはオナ見られからのエロクトリカルパレードだけで突き進む。
最後は突然ボテ腹になり、要約すると
「親族に怒られそうだけど正直に言うしかないね。でも今はそんなことよりセッ○スだ!」
からのブラックアウトで幕。
後日談どころかスタッフロールすら無い。
容量にして367MB、時間にして30分足らずの茶番である。
抱き枕カバー付き限定版を税抜12000円で売るための手段に過ぎないとはいえ、添え物としても落第点と言うほかない。

29総評2:2020/03/08(日) 23:43:24 ID:???0
11月上旬には、主人公の言動がブレブレなのを公式設定にして正当化を図るも、ヒロインたちの設定はろくに反映できていない『仲良し姉妹(かぞく)ならキスも中出しもとーぜんだよねっ!』がエントリーし、秋の大狩猟祭は多大な成果を上げてお開きとなった。

冬に差し掛かるころには、「休眠メーカーが活動を再開してシリーズ関連作を出す」という危険視号を無視した者の爆死報告が届いた。
元凶は、catwalkの『勇者と踊れ!〜ぼっちの俺が異世界召喚されて美少女たちと学園最強パーティを組みました〜』である。
「俺最強異世界召喚RPG」を謳う本作であるが、そもそもRPGと呼べるかどうかも疑わしい。
経験値・お金・装備といったRPGに欠くべからざる要素が存在せず、成長は章クリア時の一律レベルアップと簡素すぎるステータス割り振りのみ。
戦闘は報酬ゼロの純然たる障害で、被ダメ時のアーマーブレイクから通常攻撃に至るまで、あらゆる行動にもっさりしたカットインが入るためテンポは最悪。
特にボスはやたら硬く、攻撃する部位の指定を逐一要求されるため非常に煩わしい。
「レンチン」や「お金チャリーン」と揶揄された安っぽい効果音も、地味にイライラを増幅する。
ダンジョンはパズル風で、ゴールまでルートが繋がるよう、マップの枠内を順次通路パネルで埋めていく形式になっている。
しかし、探索要素との相性がすこぶる悪い。
ルートを作りながら進む性質上、道を間違えると引き返しではなく巻き戻しになり、途中の戦闘もそのたびにやり直し。
マップをすべて埋めずにクリアすると成長ボーナスが減るため、完全踏破は半強制である。
それは、たとえモンスターや罠の位置を把握していても、順番にすべて踏むしかないことを意味する。
総じて、自ら決める要素が少なすぎて、決められた道を歩かされている感が強い。
2周目からはまるごとスキップ可能になるのが、せめてもの救いか。
一方、ストーリーも良質とは言い難い。
異世界召喚ものでありながら、地球育ちならではの知識や経験を活かす場面は皆無。
主人公は基本受け身で主体性がなく、命令に従ってダンジョンを探索し、降りかかる火の粉を払っていると、結果的に世界を救っている。
ルートが変わっても展開は見事に同じで、2周目以降はヒロインがすげ変わっただけの差分物語回収作業でしかない。
CGはまともなので、さしずめ無駄な作業付き画集といったところか。
ともあれ、タイトルの意図が「主人公とともに製作者の手のひらの上で踊れ!」ではないと信じたいものである。

年は明けて1月。
いまや恒例行事となった取りこぼし一斉掃討によってあぶり出されたのは、クセの強すぎる面々であった。

新年早々、『Little Sick Girls』シリーズの第一弾と第二弾が連続で着弾。
『カケオチ』で駆け落ちを描かなかったlass pixyが、さらなる告知詐欺で畳み掛けた。
「一人の異性を唐突に愛しすぎてしまう病気」が共通設定であるが、公然見せつけセッ○スを正当化する免罪符として使われることが多く、アブノーマル属性のない者には悪質な不意打ちとして作用している。
第一弾『幼馴染の恋人』のヒロインは幼馴染ではなく、第二弾『鏡の中のアイドル』ではライブ中のヒロインをファンの前でリズムに乗って喘がせる等はっちゃけすぎであり、なぜそこまで逸脱したがるのか理解に苦しむ。
それでも、授業中に犯されつつ教科書を音読させられたヒロインの台詞、
「ヘレニズムは……あ、ああ、ローマ文化の発展の中に、ぐぅ、中に……ああ、このまま中に……っ!!」
はスレに笑いの爪痕を残した。

期限ギリギリには、DESSRT Softの処女作『彼女は友達ですか?恋人ですか?それともトメフレですか?』が滑り込みを果たす。
ハーレム一本道のイチャラブコメディとの肩書は、間違ってはいないものの厚いオブラートに包まれた表現である。
陰キャでキモヲタだが、本気出せばスポーツでも喧嘩でも無双できる主人公。
個々に惨事的面倒臭さを抱えたヒロインたち。
パロネタやメタネタを満載し、会話に文字通り草を生やしまくるアクの強い筆致で、ハーレムに至る過程が長々と綴られる。
その間ずっと、エロはお預けである。
しかしハーレム完成後は、回想枠ノルマを最速で達成しようといわんばかりのHシーンラッシュが開幕。
ヒロイン全員が性奴隷と化し、豊かだった個性をきれいさっぱり喪失してしまう。
行為中に別のヒロインが順番待ちし、中出し次第即交代となる真のエロわんこそばすら発動させ、全員を孕ませた挙句に後悔を臭わせて閉幕するのである。
ハーレム前までは良い意味で満点とする意見もあったが、だからこそ難点との落差が大きくなり破壊力が増す、巧妙な落とし方であった。

30総評2:2020/03/08(日) 23:44:12 ID:???0
最後のマルタイも無論忘れてはいない。
Digital Cuteが放り出したリアルタイムカードバトル+マップ探索型ADV、『崩壊天使アストレイア』が、発生からおよそ1年を経てようやく降臨。
パッチによる変形を繰り返し、攻略の的を絞らせない防御戦術を見せつけた。
初期状態では、強制停止や会話無限ループが続発してクリアすることが出来ない。
重篤なバグは一週間足らずでおおむね駆除されるも、バグの壁を打ち崩した有料デバッガーたちを待っていたのは、調整不足と戦う有料βテストであった。
あまりに難解なフラグ回収、同じカードが重ならずに列をなすデッキ構築UI、単調なのに時間がかかるカードバトル……。
噴出する多数のストレス源を前に、テスターたちは一致協力。
調整不足を逆手に取り、初手で必勝コンボが確定する天和デッキを次々生み出すなどして抗戦を試みる。
メーカーはこれにレスポンスして賽の河原システムを発動。
すべての個別セーブデータを破壊、天和デッキは撲滅、ついでに回想モードも一時使用不能にし、引き換えにメインフラグのヒント追加などを得て、ようやく本作は安定版へと到達した。
だが、それは良ゲーへの昇華を意味しなかった。
内包するクソの根本原理は多少の調整では揺るがず、バグに頼らないストロングスタイルへと進化したのである。
ベースは、マップ上のアイコンを選び、イベントや戦闘を起こしてストーリーを進めていく標準的なシステム。
しかし、そこにイライラの素がふんだんに加えられている。
まずは、リアルタイムカードバトルそのもの。
リアルタイム制を採用している点を除けば、よくあるTCGの類型なのだが、とにかく浅い。
ほとんどの敵は弱い上に個性もなく、初期デッキからコストが重いカードを減らし、最低レア度の軽量カードと入れ替えるだけでも圧倒できてしまう。
難所といえば、特定カードで倒した場合のみフラグが立つ戦闘とラスボス程度。
それも、前者は縛りが厳しい運ゲー、後者は相手の初期行動力がこちらの倍以上ある超ハンデ戦であり、手応えよりも理不尽さが先に立つ。
また、単純かつウザいのが「イベントドロー」で、端的に言えば「イベントの発生判定」である。
アイコン選択時から幕間まで、強制を除くすべての会話イベントの前に毎回毎回毎回シャッフルゲームが入り、外すとそのイベントは先送りもしくは時間切れ消滅となる。
最重要フラグイベントも例外ではなく、取りこぼしを避けるには分刻みで動体視力テストに挑み続けねばならない。
高速化や当たりの減少が重なると1/6や1/8のくじ引きとなり、セーブ&ロードの繰り返しをも強いられる誰得システムである。
最後はフラグ収集。
フラグは引き継ぎ可能なカードとして手に入り、章単位で可能な周回を駆使して集める必要があるのだが、これが某石版集めのごとき煩わしさ。
イベントは、同じ場所で発生が続くと選択不能になったり、後回しにすると突然消えたり、特殊な条件を満たさないと出現しなかったりで見落としやすい。
メインフラグの場所にはヒントが追加されたものの、各ヒロインのフラグコンプはいまだ難解。
「クリア目標をあえて満たさないように粘り続け、ボスを早く倒せというシステム警告もスルー」や「昼の幕間のイベントドローだけを連続で外し続ける」などの込み入った発生条件には悪意すら感じる。
初期の進行不能バグが蒔いた不信感の種がここで芽吹き、フラグが見つからないのもバグではないかと疑われたのも無理はない。
そして、ゴールが見えず彷徨い歩くその一歩一歩に、ことごとく前述の戦闘とイベントドローが絡んでくるのである。
プレイヤーたちは徒労の無限地獄に囚われ、次々と息絶えていった。
事ここに至り、メーカーは戦闘スキップ+イベントドローフルオープン機能を実装。
最大のウリとして作ったはずのカード要素、その大半を障害物とみなし、放逐するという哀しい決断を下したのである。
それでも、フラグ隠蔽体質が解消されたわけではなく、残った力を結集しても挽回は難しい。
メインストーリーとCGの質は一定の評価を得たものの、ボリューム不足である。
CG総数は値段相応をはるかに下回る45枚。
パッケージイラストで全面に押し出している触手陵辱は3割程度、ヒロインによってはゼロと非常に少ない。
ほかのHシーンは野外露出などのアブノーマルがほとんどで、狙うところがズレている。
そして、4人のヒロインのうち個別ルートがあるのは2人だけで、あとの2人は幕間Hとエピローグのみ。
BGMに至ってはフリー素材である。
こうして、力の入れどころと売り方を盛大に間違えて作品自体が崩壊。
絡みつく触手のような苦行でプレイヤーを陵辱したのであった。

31総評2:2020/03/08(日) 23:45:27 ID:???0
以上で全エントリー作品の紹介を終え、2019年の次点及び大賞を発表しよう。

次点は、
『白恋サクラ*グラム』
『カスタムcute 〜俺と彼女の育成バトル!〜』

そして大賞は、
『崩壊天使アストレイア』
とする。

本年の傾向は、大別すると告知詐欺・未完成・拙劣・ゲーム性障害の4種である。
次点以上は、これらを複数兼ね備えた作品から選出した。
『白恋サクラ*グラム』は、公開済みCGやパッケージイラストの要素すら収録されていない告知詐欺にして未完成品であり、さらにそれを誤魔化す新たな手管まで見せてくれた。
『カスタムcute 〜俺と彼女の育成バトル!〜』は、万遍ない拙さと、古臭く障害でしかないゲーム要素を備えている。
いずれもKOTYeの歴史に名を刻むにふさわしい英傑と言えよう。
そして大賞たる『崩壊天使アストレイア』に至っては、4種すべてをコンプリートしている。
事前情報に反して陵辱は少なく、バグまみれでクリアできない状態で出荷し、カードゲームとしては単調で、フラグ回収は無駄に難解の四重苦である。
しかも、これらは相乗効果も高い。
単発なら小さな徒労を大量に並べた上で、フラグ探しの周回に巻き込んでループさせ、さらにバグがもたらす不信感も絡めて、終わらないストレスの連打と成す。
皮肉なことに、その挙動は練り上げられたコンボデッキの理想的な展開と重なるのである。
それは単純な質の低さや量の少なさとは一線を画する低みといえよう。
ゲー無性を追求していった先にあるのは衰退、そして消滅であり、我々はそれを望まない。
結果としてクソゲーとなってしまうこともあるとしても、手を抜かず全力で良作を生み出そうとする姿勢こそ我々が期待し歓迎するものである。
『崩壊天使アストレイア』は、本年のトレンドを網羅した象徴性と、それらのシナジーが織りなすハラスメントコンボの芸術性をともに備え、在り様がKOTYeの目指す方向性にも沿っていた。
その異形なる偉業を讃え、2019年の大賞に叙する。

本年のエントリー総数は18と増加傾向を示し、その原動力のひとつは告知詐欺の横行であった。
ポルノコンテンツとしてのエロゲーにおいて、予定調和は大前提、それを崩す意外性は害悪である。
「ちょっとジャンルが違うだけ」では済まされない。
物語に重きを置いたエロゲーで上手くやるなら、意表を突くのも歓迎しよう。
期待値に多少届かない程度なら目も瞑ろう。
しかし、求めていたものと種類からして違うのは御免こうむりたい。
エロゲーマーたちは、多種多様なジャンルから強いこだわりをもって作品を選ぶ。
そうした人種を相手に商売をするなら、事前情報の提示には正確を期し、誤解を招かないよう注意を払うのは最低限のマナーである。
然るべき相手に刺されば名作たり得るものでも、届け先を間違えれば凶器となってしまう。
そんな悲劇はあってはならない。
こうした事例も、エントリー制を採るKOTYeでは審査対象となる。
しかし、選評が受け入れられたからといって必ずしも絶対のクソゲーとは限らないことは、ここで改めて強調しておきたい。
我々はクソゲー認定員ではなく、エロゲーにまつわる負の感情を共有して薄め、前向きに笑い飛ばさんとする集団である。
そしてKOTYeは、クソゲーであっても、クソゲーであればこそ、輝ける場所である。
この世に生まれたことが罪と言われるクソゲーがあるならば、最後まで戦い抜いて命を全うする罪をともに背負い、存在した証として選評を残す。
クソゲーを愛するとはそういうことだ。
愛とは求めるでも与えるでもなく、ともに地獄へ落ちることも厭わぬ覚悟を指すのだから。

最後に、クソゲー道にも人生にも通ずる格言を一部拝借し、KOTYe2019の結びとする。

「配られたカードで勝負するしかないのなら、勝てる舞台を選んで立て」

32総評2:2020/03/08(日) 23:46:12 ID:???0
以上になります
自分なりのフィルターを通して見た一年の流れとしてまとめてみました

33名無しさん:2020/03/09(月) 06:11:44 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
総評乙!
こっちもいいなあ

34総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/09(月) 09:58:15 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
乙です!
スッキリと纏まっていて、読みやすかったです

とりあえずもう少し待って、
大賞や次点やエトセトラの議論はその後ですかね

35名無しさん:2020/03/09(月) 22:39:47 HOST:KD027091207226.ppp-bb.dion.ne.jp
お二方とも総評お疲れ様です
総評2氏はホストが見えてないので念のため酉付けた方が良いかもしれませんね

36総評2:2020/03/10(火) 23:23:41 ID:???0
>>34
ですね
もし今ほかに書いてくれてる人がいたら、ひとまず宣言だけでもしてもらえればということで、
少なくとも週明けくらいまでは待って、反応がなければ始めますか

>>35
管理人さんからハンドルパスワードをもらって名前が赤字になっているので、
それをトリップの代わりの本人確認手段とさせてください

37名無しさん:2020/03/12(木) 00:33:29 HOST:KD027091207226.ppp-bb.dion.ne.jp
管理人さん経由で確認が取れているなら大丈夫ですね
無知を晒したようでお恥ずかしい限り…

38名無しさん:2020/03/23(月) 23:06:17 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
反応ありませんし、もう他に総評はないものとして
そろそろ始めて大丈夫な感じですかね

39総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/03/28(土) 21:36:22 HOST:janis220254173043.janis.or.jp
そうですね
例年通りにいくとどこから決めればいいんでしょうか

40名無しさん:2020/03/28(土) 21:49:24 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
例年通りなら
住人の意見を募って総評のベース案選出
他の総評から「ここは入れるべき!」というような良い部分を考え
細かい修正をしつつ最終調整

みたいな感じですかねー

41総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/04/01(水) 21:19:45 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
このまま放置してても議論が進みそうにないので
そろそろ始めましょう
>>40氏の通り、まずはベース案選出から進めていきたいと思うのですがいかがでしょうか?
総評1氏や住人の方の意見をお待ちします

42総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/04/01(水) 21:21:47 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
総評2氏の間違いでした
申し訳ない

43総評2:2020/04/02(木) 00:00:35 ID:???0
3月中はバタバタしてて反応できず申し訳ない
一段落したのでこれからは参加できます

ベース案の選出から始めることに異存はありません
ただ、その場合総評主2人は意見待ちになってしまうので、必要であれば、
意見を出し合う取っ掛かりとして、自身の大賞理由の整理や補足を投下してみるのも良いかなと思ってます

総評案が2つで大賞が不一致という現状だと、
ベース案の選出と大賞選定及びその理由付けは特に密接に絡んでくるでしょうし

44総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/04/02(木) 23:02:08 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
方針については2氏に賛成という事で
それじゃ手取り早く始めてしまいましょうか

僕が『カスタムcute』を推す理由としては
総評にも書きましたが補足として
アストレイアやギルマス、白恋等は制作が早々に未完成である事を認めていて(白恋の場合アペンドと謳ってぼかしているので当てはまらないかもしれませんが)、ゲームの状態を制作がよしとしていない節があると思います
カスタムcuteの場合は低画質に対する対応方法はありますが、それが公式のものでない限り、メーカーは画質が悪いという状態を不具合ではなく、ゲーム本体の仕様と認めてしまっているように思います

長くなってしまい申し訳ないですが
つまりはメーカー対応によってバグを盤外要素と捉えるか、本体のクソ要素として捉えるかという違いですね
この理屈が通じるならば、カスタムcuteは候補作の中でもひとつ頭の抜け出た存在になると思います

45総評2:2020/04/04(土) 11:38:58 ID:???0

こちらも大賞周辺の補足やまとめを述べておきます
大賞を選ぶにあたっては、有力候補複数の実力がある程度拮抗した団子状態という前提で、どんな物差しで判定するのかを理論と感情の両面からアプローチしました

理論的な面では、有力候補の多くに共通する要素である「作業的なゲーム性から受けるストレスの量」で比較してます
ギルドマスター・勇者と踊れ・カスタムcuteあたりも有力ですが、少なくともクリアへの道筋とゴールは見えていて、面倒であっても確実に進行しているという実感は得られます
対してアストレイアは、フラグをアイテム(カード)で管理し章ごとのやり直しが前提という特異かつ難解なシステムのせいで、どこで何をすれば良いのか見当をつけることすら困難なまま彷徨い続ける事態が多発します
この終わりの見えなさが、ストレスという基準においてほかとは一線を画すると判断しました

次いで感情的な面では、1さんの言葉を借りるなら「ホームランを狙った空振りが見たい」ので、ならばそれを最も体現した作品は何か?を基準にするべきと考えました
この点は総評案でだいぶ力説したので繰り返しませんが、クソ要素がコンボデッキのように連動する芸術性を備えたアストレイアがやはり一歩抜けていると感じます

しかし、アストレイアはパッチによって何度か性質が変わっているのも特徴で、どの段階をどこまで加味するかで最終的な評価は大きく変わってきます
一方のカスタムcuteが最初から最終形なのとは対照的です
アストレイアvsカスタムcuteで議論していくなら、この辺が軸になってくるのかなと今のところは考えてます

ともかく、賛成反対に限らす様々な意見がもらえるとありがたいので、よろしくお願いします

46名無しさん:2020/04/04(土) 16:27:40 HOST:KD027091207226.ppp-bb.dion.ne.jp
お疲れ様です。
ベース案選定ですが、総評2氏案に1票入れさせていただきます。

・総括で2019年の傾向を整理しつつ、その中で最もクソなものを選んだ過程が分かりやすい
・アストレイアが大賞であるという意見には同意であり、個人的に思う部分も個別説明で述べてあった
・全体的にテンポ良く読めて、細部が光る筆致が素敵

上記の理由から選ばせていただきました。
個々の詳細については長くなりますので次レスにて。

47名無しさん:2020/04/04(土) 16:29:18 HOST:KD027091207226.ppp-bb.dion.ne.jp
【2019年の傾向の整理】
年内でクソゲーを比較する以上、これについて触れてほしいと個人的には思っています。
(過去の特大級のクソゲーを引きずるKOTYeでは、年による差別化が重要と考えています。)
総評1氏はこの点が弱く、一般的なクソゲーの要素だけで展開されるのが残念です。
逆に総評2氏は総括の最初にこれを持ってきてから主張の展開がされており、
2019年のクソゲーを語る締め括りとしてはこちらの方が受け入れやすく感じます。

【最もクソなものを選んだ過程がわかりやすい】
上記と被りがちですが、総評1氏の総括は冒頭の導入が弱く、何を軸にクソを語っているのかがぼやけているように感じました。
特に、成り行きでカスタムcuteを選んだという表現は納得し難く、総評で「本来求める大賞の器じゃないが仕方なく大賞にしてやる」と言っているようなものです。
その年の総評なら大賞選定理由を自信持って書いてほしいですし、こちらの案をベースにする場合でもここだけは直してほしいです。
一方で、総評2氏の総括は、2019年傾向の整理がそれまでの各作品の紹介の纏めになりながら総括の序論のように機能しています。
その後に比較検討、大賞選定、KOTYe全体に言及した〆と順序良く展開されているのが分かりやすいです。
論文で用いられる砂時計型の展開をコンパクトに纏めた印象を受けます。

【アストレイアが大賞であるという意見に同意】
アストレイアはまずバグや調整不足のクソバランスで先手を打ち、パッチを当ててもストレスフルなゲームの根幹が露呈する多段構成。
この時点で、初期版だとろくに遊べないクソゲーだがパッチを当てると無味乾燥化する凡百のクソゲーと格の違いを見せています。
改修される毎にベールが剥けてゲームの本質のクソさが露呈していくのはさながらラスボスが形態変化をするようであり、
同時に初期版から付き合ったプレイヤーに救いが無く絶望を突きつける様は、2019年の中で類を見ないと思います。

【テンポ良く読めて、細部が光る筆致が素敵】
全体的に文章が短めに区切られ、程よく体言止めも入り読みやすいと思います。
カケオチの部分や「異形なる偉業」など音を合わせた言い回しも好みでした。


総評2氏推しの理由のため1氏に厳しい表現になっていますが、個々に光る部分は多いです。
どちらがベースになっても、双方の良い部分を残していただければと思います。

48名無しさん:2020/04/04(土) 18:17:56 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
うーん……迷いに迷ったが
個人的には総評2氏の方の
大賞理由がしっくり来たかなあ。

カスタムcuteの対応は悪質だけど、やはり「バグの修正を放棄した」っていうのは盤外要素に思えてしまうので
クソさで芸術点稼ぎに行ったアストレイアのほうがネタスレとしての本質に近い気がする

49名無しさん:2020/04/04(土) 23:54:27 HOST:KD106174021112.ppp-bb.dion.ne.jp
最終的なパッチ段階での評価、だと思ってるので「修正を放棄した」行為については盤外要素だと思います
悪質ではないと言ってるわけではなく、あくまでKOTYの大賞を決める決め手にはならないかなと
あくまでゲーム自体の最終的な酷さ、苦痛さ、ネタ度を考えると、今年の大賞はアストレイアがふさわしいと思うので
ベース案は総評2に1票投じさせていただきます

どちらの総評も読み応えがあって本当に面白い!素晴らしい総評が出来上がる期待で胸がいっぱいです

50総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/04/12(日) 06:27:29 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
もう一週間位経ちましたし
僕個人的には皆さんの意見にも納得しているので
総評2氏の案をベースとして、そこに僕の総評や新しい意見を盛り込む形でそろそろ進めていった方がいいのでしょうか
それとも、もう少し待った方が良いのでしょうか

51名無しさん:2020/04/12(日) 11:03:45 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
自分はそろそろ進めていっていいと思ってますね

52総評2:2020/04/12(日) 23:07:17 ID:???0
さらに待ってみても大きな動きはなさそうですし、進めましょうか
総評主の一人として、またベース案の執筆者として、微力を尽くします

初期案は、全体を通して遠慮せずかなり好きなように書かせてもらいました
なので、ここは違うんじゃないかといった否定的な意見は当然あると覚悟してます

叩き台に選ばれたからには、そのへんはむしろどんどん指摘してください、
そこから改稿や差し替え、追記に繋げるのが改善の近道だと思うので、協力お願いします

53総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/04/19(日) 09:16:13 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
細かい指摘になりますが
> 2018年、11年目を迎えたクソゲーオブザイヤーinエロゲー板(KOTYe)nには、どこか鬱々とした倦怠感が漂い続けていた。
冒頭の所です。(KOTYe)の後のnは誤字ではないでしょうか
> それどころか起承転結の土で終わる。
起承転結の土についても誤字?ではないでしょうか
これについて実際にこういった言い回しがあるならば、的外れな指摘かもしれませんが…

つまらない指摘になってしまいすみません
まあ読み返してみたんですが、誤字脱字の類はこれ以上はありませんでしたね
内容に関しては特に指摘はありません

54総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/04/19(日) 09:31:20 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
連投させて頂きます
内容に関しては指摘はないと前述しましたが、次点について少し個人的な意見があります
告知詐欺、未完成、拙劣、ゲーム性障害と四つのポイントが挙げられているので、
例えば
告知詐欺→絵里奈
未完成→サクラグラム
拙劣→カスタムcute
ゲーム性障害→勇者と踊れ
のように一つ一つ当てはめて、4作を次点にしてもいいかなと思っています

理由としては
ここ2〜3年の間で次点を大賞受賞理由へのとっかかりとする風潮がありますが、昔のように素直にクソゲーの実力を評価してもいいかなと思っているので…
今年は本数も多いですし、2氏の総評の構成上、そうしても不自然ではないと思います
まあ私がそうして欲しいという個人的な意見なので、総評2氏や住人の方に任せます

55総評2:2020/04/19(日) 18:11:20 ID:???0
指摘ありがとうございます

冒頭の「n」については完全にミスです、申し訳ない

「起承転結の土」は「起承転結の起」にすら満たないことを表現するため、意図的にやりました
「起」という字の部首「走」の上半分(土)くらいでしかない、という意味です
わかりにくすぎるようなら、素直に「起承転結の起」にすることも考えます

次点は、執筆時点では「低質・手抜き・未完成」と「作り込んだ上でクソ」との
対比を明確にしたくてあえて削ったんですが、今は正直削り過ぎたと思ってます
言われてみれば確かに、一年の傾向を整理しつつ代表的な強者を次点として挙げていく流れのほうが良くなりそうなので、その方向で書き直してみます

56総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/04/19(日) 20:31:43 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
誤字はないと言い切りましたけど
私も目を皿にしてもう一度読み返そうと思います

57名無しさん:2020/04/19(日) 20:52:58 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
もう一回それぞれの総評を読み返した感じだと

カスタムcuteの個別紹介の部分に関しては、総評1氏の

システム関連
>システムの面では「孕らポコ」と同じくノーヒント総当たり方式を採用し、これもまた同じく、バックログジャンプ未搭載という不親切設計の所為で理不尽な死に覚えゲーと化してしまっている。


シナリオ関連
>本作の粗筋は射精障害を患ってしまった主人公がヒロイン達に助けを求め、ヒロイン達とエロ勝負に発展するというもの。勝負に勝てばヒロインが主人公の好みに染まり、負ければ逆に主人公がヒロインの好みに染まってしまう、とコンセプト自体は良さげに見えるものの、肝心の内容は話が滅茶苦茶すぎて一つにまとまらないという有様である。
>主人公を毛嫌いしていた筈のヒロイン達は、催眠をかけたでも無しにあっさりとエロ勝負に応じ、勝っても負けてもHを要求してくる。
>さらに、発端である射精障害は個別ルートに入る頃には跡形も無く忘れ去られ、Hシーンではギンギンに勃起し当然のように射精するため何の不便さも感じさせない。


この辺を採用すると、スッキリしていてよりわかりやすくなるのではないかと思います。

58名無しさん:2020/04/22(水) 14:47:20 HOST:KD027091207226.ppp-bb.dion.ne.jp
次点案について総評1氏の指摘方針でも良いと思うのですが

>例えば
>告知詐欺→絵里奈
>未完成→サクラグラム
>拙劣→カスタムcute
>ゲーム性障害→勇者と踊れ
>のように一つ一つ当てはめて、4作を次点にしてもいいかなと思っています

この例だと他3つを並べるには絵里奈が弱く4項目に無理やり合わせた印象を受けます。
絵里奈は告知詐欺というより担当の無理解が生んだ歪みがそのまま育ってしまったようなもの。
他の苦痛・不快を軸にしたクソゲーとは少し違い、クソゲーというより怪文書のような趣を感じます。
「素直にクソゲーの実力を評価」なら告知詐欺・未完成の2項目はサクラグラムに担当させても良いのではないでしょうか。

59総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/04/22(水) 20:50:06 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
私は、絵里奈は抜きゲーを匂わせておいて、シナリオゲーに寄っているという点で
最愛彼女のようにただ気をてらっているだけならいいのですが、抜きゲーの核たるエロまで侵食してしまっているのは、立派なタイトル詐欺であり、ニッチな層をターゲットにするにあたって許される事ではないと思います。
宣伝の配慮の無さ等、告知詐欺というだけで言えば歴代でもトップクラス、誰に需要があるのか分からないという点でもクソゲーとしての実力ないし希少性は次点に並べても不自然ではないと思っています

持続的な苦痛というよりも衝動的にディスクを叩き割りたくなるようなクソ?ではないでしょうか

60総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/04/22(水) 20:56:55 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
NTR詐欺というよりも、抜きゲー詐欺といった感じでしょうか…

61総評2:2020/04/24(金) 22:49:21 ID:???0

現在、各個別紹介を見直して調整を入れつつ、総括の流れを練り直してます

絵理奈の紹介部分は、次点入りさせるかどうかに関わらず大幅改稿が必要と感じたため、先に書いてみました
さらに改稿を要するかもしれませんが、ひとまず修正案として投下しておきます

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

NTR界隈への理解をひとつ深めた住人たちであったが、ここでさらなる惑乱へと誘われる。
仕掛けてきたのは、またしてもアトリエさくらTeam.NTR。
『寝取られ妻・絵理奈 〜愛する妻は他の男の上で腰を振る〜』による、思わぬ追撃であった
本作を一言で表現するなら、狂気の沙汰。
寝取りと寝取られがコペルニクス的転回を繰り返すアクロバティックな展開と、ヒロインの誰得な本性が組み合わさり、結局何がしたいのかがわからなくなっている。
まず主人公は、命を賭してチーズを買いに行きかねないほどの人格破綻者である。
タイトルには妻とあるのに独身で、ヒロインとは事実婚みたいなものだと一方的に思っているだけ。
婚約者がいるヒロインと駆け落ちしているだけでなく、その理由は竿役にあたる婚約者の男がいけ好かないからとなると、主人公こそが間男、それも歪んだ寝取り体質である。
借金の代償に自らヒロインを竿役に差し出し、直後に反省しても翌月には同じことを繰り返すヘタレになったかと思えば、エンディングでは、ヒロインを売春婦に堕としたり、ハメ撮り映像を竿役に送りつけたりとやりたい放題。
一方で竿役は比較的筋の通った常識人ではあるが、主人公の迷走を受けて寝取りと寝取られの二役を兼任させられている。
ヒロインはヒロインで、竿役にノリノリで体を許し、なんの葛藤も抱かない。
それもそのはず、実はヒロインは、常識や貞操観念が完全に抜け落ちている精神異常者。
単なるビッチとも違い、好きと言われれば誰にでも自動的に心と股を開いてしまう、本物の狂人だったのである。
こんな登場人物では、NTRは勿論、手軽な抜きゲーとしても成立させるのは難しく、そもそも設定の段階で破綻は約束されていたといえよう。
あるいは今までにないNTRを目指した結果なのかもしれない。
しかし、未開の地へ踏み込みすぎて王道から完全に外れ、告知詐欺の枠には収まりきらない怪物に成り果ててしまっている。
見かねた有志があらすじをロシア文学風に書き下ろし、文学作品としてなら成立し得ると立証せしめたのが、本作への手向けとなった。

62総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/04/27(月) 08:05:17 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
乙です
寝取りと寝取られが逆転するのを
> 寝取りと寝取られがコペルニクス的転回を繰り返すアクロバティックな展開
と表現するのは面白いですね

個人的な意見ですが
もし絵里奈が次点入りするならばより詳しいこっちの方がいいですし、折角修正案を考えて頂いておいてこんな事を言うのは難ですが、もし次点入りしないのならば、スッキリ纏まっている元案の方がいいかとも思います

何言ってるんだって感じだと思いますが、1つの意見として受け止めて頂けると幸いです

63総評2:2020/05/05(火) 01:51:22 ID:???0
お待たせしました
どうにか修正案が形になりました
大なり小なり再修正はあると思うので、ひとまずアップローダーに上げてます

https://d.kuku.lu/de045ab3cf

意見や1さんの総評案を参考に個別部分も含めて全体をリライトしてますが、
特に大きな変更点は次点追加と総括の流れの変更です

次点にはギルドマスターと勇者と踊れを入れました
正確には土壇場で外したのを戻したので、個別紹介の文量はあまり変わってません

総括は、大賞とその理由はほぼ触らずに前後の流れを変えてます
「大賞>次点>その他」の実力差を表現するために、傾向として提示した4つの要素をどれだけ深く、そして多く備えているかという切り口をより強調して詳細に記述してみました

自分なりに推敲を重ねましたがやはり限度もあるので、気になる点などあればぜひ意見をお願いします

64名無しさん:2020/05/05(火) 20:05:53 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
修正乙です

『寝取られ妻・絵理奈』の部分ですが
>まず主人公は、タイトルには妻とあるのに独身で、ヒロインとは事実婚みたいなものだと一方的に思っているだけ。
>しかも婚約者がいるヒロインと駆け落ちしているため、寝取っているのはむしろ主人公である。
>かと思えば、ヘタレて自らヒロインを竿役に差し出したかと思えば、直後に反省したかと思えば、翌月には同じことを繰り返したかと思えば、ハメ撮り映像を竿役に送りつける。
>ともすれば命を賭してチーズを買いに行きかねない主人公の迷走を受け、竿役も寝取られ役との演じ分けを強いられる羽目に。


【かと思えば、】の連続のあたりに違和感があります。前後の文脈的にもなんか妙ですし。
修正の際にコピペミス等をしてしまっていませんか?

65総評2:2020/05/05(火) 21:01:53 ID:???0
主人公の迷走感というかブレブレ感を表現してみたつもりでしたが、
文章を迷走させてそれを実現しようとするのは悪手でしたね

誤解を招かないような文章に書き直しておきます

66総評1:2020/05/16(土) 22:19:46 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
修正乙です
だいぶ顔を出せなくなってしまい申し訳ない
やはり起承転結の「土」という表現は初見だと少し理解しにくいかなという感じはあります
まあ起承転結の起にすら満たないというのは間違いないと思いますが…
まだサッと目を通しただけなのでもう一度しっかり読み返してからしっかり感想や指摘など投下します

67総評2:2020/05/17(日) 01:38:45 ID:???0
指摘があった箇所も含め、全体に細かい修正をかけたので再度上げておきます
英数字を半角に統一したほか、文章の区切り・文末・表現の調整が主体で、大筋の流れは変わってません

修正2
https://d.kuku.lu/7a6a2a5eac

修正1との差分
https://d.kuku.lu/3cc622b4f1

自分で気づける範囲内では概ね手を入れ尽くしたので、
以降は新たな指摘に対する修正主体で進めていけたらと思います

68名無しさん:2020/05/20(水) 00:40:42 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
修正乙です
ざっと読んだ感じだと今のところ自分は修正箇所は浮かばない……かな?

69名無しさん:2020/05/31(日) 22:03:59 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
結構長い間止まってますし、そろそろ修正箇所や指摘は〆でいいですかね?

70総評2:2020/06/02(火) 22:15:49 ID:???0
1さんが感想なり指摘なり投下すると言ってくれているので、何らかの反応は待ちたいです
それを受けて加筆修正し、もしくは特に問題なければそのままで、最終稿を全文投下
そのあと数日〜1週間程度おいた締切日を設定し、誤字脱字などの最終チェック後、期日をもって〆
という流れでいければと思ってます

あと、改めて読み返してみて引っかかったところを若干修正しました
説明不足の補足や多少くどい修飾語の削除などを中心に、全体の1〜2%ほどです
あまり変わってないですが、一応最新版及び前回との比較をあげておきます

修正3
https://d.kuku.lu/013cf9ef59

2との比較
https://d.kuku.lu/df92961ded

71総評1:2020/06/04(木) 20:41:38 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
乙です!
素晴らしい総括ですね
通して読んだところ、修正箇所や指摘は見つかりませんでした
これで完成という形になるんでしょうか

72総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/06/04(木) 20:59:06 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
あ、酉付けてなかったけどなりすましでは無いので一応

73総評2:2020/06/06(土) 00:24:13 ID:???0
では、明らかに修正を要するような点はひとまずなさそうなので最終稿を全文投下します

その後、一応6/7(日)までの最終チェック期間を確保して、その間にも特に指摘等なければ日付をまたいだ時点(6/8 0:00)で締め切り、総評確定とさせてください

74総評2:2020/06/06(土) 00:25:27 ID:???0
2018年、11年目を迎えたクソゲーオブザイヤーinエロゲー板(KOTYe)には、どこか倦怠感が漂っていた。
といっても、話題に事欠いていたわけではない。
記念すべき新たな十年紀の始まり、『孕ら・ポコ!』によるKOTYe史上初の同系メーカー2度目の戴冠、ほかにも様々な出来事があった。
だが、戦場の空気を支配していたのは、「陰ることなき伝説」だったのである。
それは、始まりのブラックホール爆弾が開き、有機連動するクソのレギオンが掘り下げ、CGとして顕現した呪いが締めくくった、最初の十年紀。
もちろん過去は過去、今は今と理屈ではわかっている。
けれども、「奴らと比べれば……」という拭いきれない感情は、目の前のゲームがクソである確信、すなわちクソゲーを選評する力の源を揺るがし、崩し去ってしまう。
かくして、門番の概念はいつしか塗り替えられていた。
1年区切りの縛りを超え、心理的な門番となるのは、気ままに現在を通りすがる過去の魔王たち。
新たな局面を迎えた修羅の国に、まとわりつく茨のような業がますます蔓延っていく。
されど歩みを止めないハンターたちは、いったいどこへ向かうのであろうか。

2019年は、きな臭さが色濃く漂う立ち上がりとなった。
闇に蠢く者どもに関する報告が、3ヶ月続けて届いたのである。
1月に『崩壊天使アストレイア』、2月には『ギルドマスター』が、それぞれバグの多重結界に守られた状態で出現し、3月末には『白恋サクラ*グラム』が新たなシュレディンガー戦法を発動した。
しかし、いずれも変異の余地を残す未完成体であったため、選評の提出は保留され、ひとまず追跡対象とするに留められた。

しばしの時が流れ、迎えた新時代。
2019年初にして令和初のエントリーを果たしたのは、4月に本格施行されたばかりの働き方改革関連法をあざ笑う黒い影、『ブラック企業〜性処理事業部〜』であった。
昨年『懺悔島』を次点に食い込ませたTRYSET Breakが生み出した、オフィス陵辱ものの低価格抜きゲーである。
『懺悔島』でシナリオの整合性をとれなかった反省からか、本作では分岐が最後にひとつだけのほぼ一本道、フルスキップ2分ほどでコンプできる極薄化が断行され、一応コンセプトに沿った展開は実現されている。
しかし、肝心のHCGは旧時代の塗りへと逆行。
細部・構図・デッサンにも多くの狂いを抱えた姿は、塗りを怠り恥を上塗る醜態といえよう。
有料追加コンテンツである心理描写ボイスも、Hシーンの声はわずか1〜2割で、残りは無味乾燥な状況説明文の読み上げにすぎない。
話の結末もぞんざいで、性奴隷にされたヒロインが「4ヶ月で経験人数100人弱、射精回数1万回以上」の、花粉症患者よりティッシュを要するペースで酷使されて締めとなる。
その際に竿役オヤジが放ったポジティブすぎる名言、
「4ヶ月前まで処女だったのか。ならばほとんど処女みたいなものだな。」
は、改変のしやすさと汎用性の高さもあって流行語として定着。
本作唯一の光として、極夜を朧月の如く照らしたのであった。

こうして、上半期は選評数わずか1本に終わる。
暗黒大陸の外にまで飛び火したエヅラハザードからの復興は、まだ道半ばを思わせた。
周辺には、眼球を通して脳髄を侵された者たちが、
「つよい
 まま 」
と呻くだけの生ける屍となって這いずり回っている。
しかし、そんな惨状においても、ハンターたちは水面下で調査活動を続けていた。
独りで抱え込むには危険な悲報は、皆で分かち合って笑い飛ばす。
その信念が、ここから実を結び始める。

75総評2:2020/06/06(土) 00:26:05 ID:???0
7月下旬、告知詐欺をしでかしたロープライス作品3本が相次いで網にかかった。
先導を努めたLass Pixyの『カケオチ』には、駆け落ち感が欠け落ちている。
なんの障害もないなんちゃって逃避行は、悲壮どころか楽しげな雰囲気で、立派すぎる隠れ家も相まって、せいぜいお嬢様のお茶目なプチ家出でしかない。
呑気な小話と超圧縮エロダイジェストで30分の尺を埋めたら、あとはお寒いエピローグを残すのみ。
しれっと迎えに来た従者から忠告されたヒロインは、あっさり折れて主人公に別れを告げる。
が、その場でサプライズプロポーズされると即承諾。
180度ターン2連発をいともたやすく行う女心の旋回性能が披露された直後に、主人公が、
「俺たちは、全てを『賭け』て、恋に『落ち』たのだから。」
と渾身のドヤ台詞でタイトルを回収して閉幕となる。
どこにも「駆け落ち」とは書いてないと言わんばかりの配慮に欠けるオチを迎え、住人たちはタイトルの奥深さを苦く噛みしめるのであった。

続いて、アトリエさくらTeam.NTRの『淫らに堕ちる、最愛彼女』が、奇をてらった変化球を試みてボーク判定となった。
というのも、主人公とヒロインは家族感覚の幼馴染で、恋人同士ではないからである。
竿役の親友も、それを何度も主人公に確認してから正々堂々とヒロインを口説き落としているし、主人公がヒロインへの恋心を自覚するのはそのあと。
苦悩のあまり精神を病んだ主人公は、親友を逆恨みし、ヒロインには脳内で結ばれた話をして、
「そんな夢の話しされても……」
と素の正論で一蹴され、失意のまま2人と疎遠になって終了である。
これはNTRなのかという疑問が論議され、NTRではなく派生ジャンルのBSS(僕が先に好きだったのに)の亜種に該当すると結論付けられて決着。
物語として破綻していなくとも、期待に対して実態が横にズレていれば欲求不満は生じる例として名を残した。

NTR界隈への理解をひとつ深めた住人たちであったが、ここでさらなる惑乱へと誘われる。
仕掛けてきたのは、またしてもアトリエさくらTeam.NTR。
『寝取られ妻・絵理奈 〜愛する妻は他の男の上で腰を振る〜』による、思わぬ追撃であった。
本作を一言で表現するなら、狂気の沙汰。
寝取りと寝取られがコペルニクス的転回を繰り返すアクロバティックな展開と、ヒロインの誰得な本性が組み合わさり、結局なにがしたいのかわからなくなっている。
まず主人公は、タイトルには妻とあるのに独身で、ヒロインとは事実婚みたいなものだと勝手に思っているだけ。
しかも婚約者がいるヒロインと駆け落ちしているため、主人公は寝取った側である。
かと思えば金に困って自らヒロインを婚約者に差し出し、かと思えば直後に反省して二度としないと誓い、かと思えば翌月には同じことを繰り返し、かと思えばハメ撮り映像を婚約者に送りつける。
ともすれば命を賭してチーズを買いに行きかねない主人公の迷走を受け、婚約者も竿役と寝取られ役との演じ分けを強いられる羽目に。
ヒロインはヒロインで、婚約者にノリノリで体を許し、なんの葛藤も抱かない。
それもそのはず、実はヒロインは精神異常者で、常識や貞操観念がすっかり抜け落ちている。
単なるビッチとも違い、好きと言われれば誰にでも自動的に心と股を開いてしまう、本物の狂人だったのである。
未開の地を目指しすぎて王道を完全に踏み外し、NTRはもちろん手軽な抜きゲーとしても成立し難い設定になっているため、初めから破綻は約束されていたともいえよう。
見かねた有志があらすじをロシア文学風に書き下ろし、文学作品としてなら成立し得ると立証せしめたのが、本作への手向けとなった。

76総評2:2020/06/06(土) 00:26:34 ID:???0
8月に入ってすぐのこと。
どこか見覚えのあるオノマトペがメッセージウィンドウを埋め尽くした。
ぬっぷ! ぬっぷ! ぐぷんっ! ぐぷんっ!
ぬぷんっ! ぬぷんっ! ぬぷんっ! グプンッ! グプンッ!
世紀末覇者の風格を纏って参戦したのは、ずっぷ宗家の血脈に連なるもの。
その名も『カスタムcute 〜俺と彼女の育成バトル!〜』であった。
新規ブランドももいろPocketの処女作を称しているが、見ての通り、覇王たるスワン系列の落とし子である。
コンセプトは「理想の押し付け合いエロバトル」で、主人公が勝てばヒロインを自分の好みに染め、負ければ逆にヒロインの好みに染められてしまう。
それ自体は悪くないが、しかし実現できておらず、例によってクオリティが全面的に低い。
シナリオは矛盾まみれで、とりわけヒロインの行動原理は支離滅裂である。
主人公を毛嫌いしているのに、射精障害でチ○コが完全に逝く前にヤらせてくれと泣きつかれるとバトルをお膳立てし、勝っても負けても行為に及ぶ。
ほかにも、オタク嫌いにもかかわらず「オタクにモテる」と説得されればコスプレを受け入れたり、主人公を負かして理想化した上でほかの男の下に走ったりと枚挙に暇がない。
そして話の発端であった射精障害にはサイレントご都合主義が発動し、いつの間にかなかったことにされている。
バカ抜きゲーに練り込まれたシナリオなど求めないし、いつも通りといえばそれまでだが、いいかげん辻褄くらいは合わせて然るべきではなかろうか。
ゲームシステムは、古式ゆかしきノーヒント制マップ移動方式を採用。
どこでなにを準備して臨めばバトルに勝てるのかわからないため、ヒロイン4人×5番勝負の合計20戦において、その都度総当たりを余儀なくされる。
しかも、マップ画面の片隅に描かれたシステムウィンドウは触っても反応しないダミーであり、移動先選択の際にセーブ&ロードすら行えない。
また、画質の粗さはタイトル画面の時点で目につくほどで、以降も全編を通してジャギり倒している。
体験版の設定データを上書きすると鮮明になるため、単純ミスと思われるが、とうとう修正パッチは出ずじまいであった。
そのほか、もはや標準搭載のアナクロUI、意味もなく明滅する立ち絵や背景、事あるごとに生じる5〜10秒の暗転読み込み、突然現れる「text_num」の文字列、oggで生のまま入っているボイスデータ、散見される中国語フォントなどなど、挙動から制作者の素性に至るまで、多角的な胡散臭さをも備えている。
そしてHシーンは前述の低解像度とずっぷ擬音に汚染されており、ここまでのマイナスを帳消しにするまでの力は備わっていない。
いつものスワン系以下の隙なき劣悪を備えた堂々たる昇天は、相手に理想を押し付けるのではなく、自ら理想へと向かう姿勢の大切さを反面教師的に示してみせた。

戦場の鼓動に共鳴するかのように、BaseSonの『真・恋姫†夢想-革命- 劉旗の大望』も馳せ参じた。
第1弾の魏編がリメイク詐欺で顰蹙を買った革命シリーズ、そのトリを汚す蜀編である。
もともと旧作で最も評価の低いルートであったが、欠陥は改善されていないどころかむしろ悪化。
主人公は空気ならぬ窒素、ヒロイン劉備は現実が見えない脳内お花畑、そんな2人を家臣民衆一同は全力でアゲ奉る。
また、旧作からの再利用部分と新規追加部分のすり合わせができておらず、新旧設定が混在し時系列が狂う不整合が大量に発生。
「怒気ッ☆矛盾だらけのカルト宗教」なダメシナリオに仕上がった。
ただし、キャラ萌えハーレムゲーと完全に割り切れば活路も開けることは付記しておく。

77総評2:2020/06/06(土) 00:27:25 ID:???0
季節は巡って秋。
修羅の国では増税の衝撃波が涼風程度の拍子抜けに終わり、今が好機と見たハンターたちは温存していた力を解放。
日本開催のラグビーワールドカップと時を同じくして、「ONE TEAM」の精神で反転攻勢に打って出た。
その結果、10月には新旧合わせて一挙6本もの選評が届く。

開幕戦では、新規ブランドSATOR所属の『モウソウスピーカー 〜Hな妄想が聴こえてくるよ〜』と相対した。
本作は、ヒロインのエロ妄想が主人公に筒抜けとなって生じる戸惑いや恥ずかしさを描いていない。
妄想が聴こえるのはプレイヤーだけで主人公には聴こえず、ストーリー展開には何の影響も及ぼさないのである。
そのくせ、やたらと日常会話に挟み込まれたり、主人公とプレイヤーの観点を分離させ感情移入を妨げたりと、しっかり邪魔にはなっている。
内容もおざなりに淫語を並べただけで、ヒロインたちはエロいというより下品。
輪をかけてひどいのが主人公で、Hシーンに入ると変態覚醒し、
『マ○コの匂いだけでメシを食えるぞっ!!』、
『れろっ、れろぉっ!うおお、なんて美味いお尻なんだ!こんなお尻、俺はいまだかつて味わったことがなーい!!』
といった勢いだけの肉穴食レポで芳醇なキモさを解き放つ。
この質でフルプライス、容量は1GB未満でコンプまで数時間である。
妄想を可聴化してみても、プレイヤーが望むものを現実化するには至らなかった。

次いで、「ネコとの心中超絶神回避ADV」を標榜しておいて、実態は「寄生生物殺人計画ADV」であった『ネコ神さまと、ななつぼし -妹の姉-』も調伏。

肩慣らしを終えたハンターたちは、いよいよ泳がせていた調査対象のうち2体と対峙した。
先に激突したのは、納期との戦いに敗れ魔物へと堕ちた年度末よりのシ者。
NanaWindの『白恋サクラ*グラム』である。
合計3回、半年に及ぶ延期を経て年度末に排出されたエリートコース。
本作は、その恐るべき経歴に違わぬ実力を備えている。
フルプライスのファンディスクでありながら、ボリュームはミドル以下。
しかも、本編に該当する『春音アリス*グラム』からHCGを流用する禁忌に手を染めている。
また、パッケージや予告動画で水着をことさら強調しておいて水着Hなし。
新ヒロインの個別シナリオ「永遠の白」は起承転結の起どころか土で終わり、事前公開済みのCGすら一部未収録でHシーンも絶無である。
挙句、発売日の翌日には、発売記念と称して「無料追加アペンド」の順次配布を告知。
そこには、前述した水着Hや新ヒロインの未収録CG及び追加シナリオが含まれていた。
どう考えても、最初から入っているべきコンテンツの後付けである。
しかも配布は1〜2ヶ月に1回のスローペースで少しずつ。
発売から7ヶ月を経た選評到着時点でも、「永遠の白」の追加はわずか2回。
いずれもバッドエンドになってループしただけで進展は少なく、「永遠の白紙」と皮肉られた。
こうなると、ほかのところまで疑わしく思えてくる。
本編『春音』が途中まで収録されているのは、容量の補填とCG枠水増しのため。
ファンディスクにもかかわらずルートロック式な上、ほぼコンプしなければ回想モードが開放されないのは、全容の露呈をできるだけ遅らせ、発売直後に売り抜ける時間を稼ぐため。
アペンドが期間限定なのは、未完成部分の後付けではないと装うため。
そう判断されても仕方がない。
パケ絵がピーク、バグを装わずに未完成を誤魔化そうとする豊富な手法、そのためにプレイヤーに不便を強いる胆力、発売後の長期に渡る継ぎ足し。
本体のみならず事前事後の動きまで含め、幾多の要素が噛み合い、完成度の高い未完成商法として結実している。
まさにネオシュレディンガーを号するにふさわしい、白恋ならぬ黒故意な手口であった。

78総評2:2020/06/06(土) 00:27:56 ID:???0
後を追う形で、アストロノーツ・シリウスの『ギルドマスター』が戦場を昏き帳で覆う。
自社エンジンの初採用、土壇場で3ヶ月の発売延期、告知に反して発売日を過ぎても出ない体験版、パッケージ内には修正パッチDLを促す注意書き。
懸念のボルテージが高まり続ける中、いざ蓋を開けてみると、判明したのはありえない完成度であった。
初期形態は、フリーズや進行不能を満載したバグゲーである。
確定ではないものの、右クリック・エンカウント・画面切り替え時の暗転など、頻繁に繰り返される挙動がトリガーとなっているため、常に独りロシアンルーレット状態。
有料デバッガーたちは、操作系や画面表示の異常といった軽いバグから致命バグの兆候を読み、起こりやすい場所も把握した上で、こまめなセーブを駆使して進行を試みた。
対してメーカーは、度重なるパッチのたびにバグの発生ポイントをずらしてこれを翻弄。
公式サイトのパッチ更新履歴は伸びに伸び続け、正常に動作するまでに数ヶ月を要している。
そうして死の帳が上がったあとに現れたのは、虚無で満たされたハリボテであった。
「冒険者ギルド運営×ダンジョン探索RPG」を掲げているが、どちらも極めて浅く、その上システムは不親切である。
まずギルド運営は、冒険者の雇用や各種アイテムの購入など、RPGの基本的なシステムをそう称しているだけで、自らギルドを切り盛りする感覚とは程遠い。
RPGとしては、手間のかかる作業が続くだけで自由度の低い長編ゲー無である。
戦闘は、対象指定がクリックのみでオートもなくテンポが悪い。
バランス調整も大雑把で、バフとデバフを入れて殴ればすべてが片付き、逆にどちらも持たないキャラには存在意義がない。
また、キャラを解雇するとヒロインであっても二度と登場しない罠があり、個別イベントを見るためには、少ない雇用枠をネームドキャラで埋めざるを得ない。
装備は、店売り品を順次乗り換えていくのが見え透いた最適解で、ダンジョンでは劣化品しか手に入らない。
以上のように、キャラおよび装備の使い分けやアイテム収集の楽しみがないのである。
UIは押しなべて配慮が足りておらず、異常に小さいセーブ&ロード用のアイコンは画面の極東に配置され、各種データは必要なときに参照しにくいなど、かゆいところが多すぎて手が足りない。
そしてシナリオは、悪い意味で変則的である。
ヒロイン9人のうち実に8人が任意加入キャラで、個別のサイドストーリーにしか登場せず、加入状況によるメインストーリーの派生は完全に切り捨てられている。
その結果、ヒロイン同士の掛け合いがほぼなし、ハーレムなどの複数人Hもなし、挙句の果てにメインストーリーにも絡まない。
残る1人はギルドの受付嬢なので留守番となり、探索中のイベントは主人公の独り言か端役との会話を軸に進行する。
その主人公も、ダンボー顔のミニぬりかべに憑依して探索を行うため、熱い場面もシュールギャグにしかならない。
頼みの綱のエロに関しても、ダンジョンRPGのお約束ともいえる陵辱が各ヒロイン1回ずつと過去作と比べ減少しており、物足りなさは払拭し切れない。
空疎なRPG要素がシナリオに重い制限を課し、ないない尽くしとなった本作は、深い闇でシリウスの光を損ねたのであった。

大物狩りの間隙を突いて現れた戯画の『アイキス』は、別ルートにもダブルでしゃしゃる双子ヒロインズが雰囲気クラッシャーとして躍動。
また、旧作との世界観共有を売りにしながら腐らせており、置きにいって微妙というやるせない戦績に終わる。

食玩のラムネこと『甘やかせカノジョのいる生活 〜一途な銀髪美少女は好きですか?〜』もここで参戦した。
ソフトDL版単体は1300円で販売されているが、ストーリーとエロの安さはお値段以下。
タイトルの回収すらまともに行えないほど日常描写が希薄で、風情のないチンケなエロアソートは突発ボテ腹からのブラックアウトで終わり、後日談どころかスタッフロールすら存在しない。
CG全10枚、容量367MB、時間にして30分足らずの茶番である。
これでヒロインに愛着が湧くはずもなく、抱き枕カバーセット版を12000円で売るための手段としては下策といえよう。
絵と声さえ良ければ、ほかはどれだけ杜撰でも構わないと判断したのなら、さすがに甘ったれた算段と評するしかない。

79総評2:2020/06/06(土) 00:28:32 ID:???0
11月上旬には、主人公の言動がブレブレなのを公式設定にして正当化を図った『仲良し姉妹(かぞく)ならキスも中出しもとーぜんだよねっ!』がエントリーし、秋の大狩猟祭は赫々たる戦果を上げてお開きとなった。

冬に差し掛かるころ、「休眠メーカーが活動を再開してシリーズ関連作を出す」という危険視号を無視した者の爆死報告が届いた。
元凶は、catwalkの『勇者と踊れ!〜ぼっちの俺が異世界召喚されて美少女たちと学園最強パーティを組みました〜』である。
「俺最強異世界召喚RPG」を謳う本作だが、そもそもRPGと呼べるか疑わしい。
お金も経験値も装備も存在せず、成長は章クリア時の一律レベルアップと簡素すぎるステータス割り振りしかない。
戦闘は報酬のない純然たる障害で、被ダメ時のアーマーブレイクから通常攻撃に至るまで、あらゆる行動にもっさりしたカットインが入るため鈍重そのもの。
しかもボスはやたら硬く、攻撃する部位の指定を逐一要求されるため非常に煩わしい。
「レンチン」や「お金チャリーン」と揶揄されたチープな効果音や、一部の敵キャラが○△□でしかない手抜きグラも地味にイライラを増幅する。
ダンジョンはパズル風で、ゴールまでルートが繋がるようにマップの枠内を順次通路パネルで埋めていく形式である。
しかし、探索との相性がすこぶる悪い。
ルートを作りながら進む性質上、道を間違えるとリターンではなくリセットになり、途中の戦闘もそのたびにやり直しとなる。
さらに、マップをすべて埋めずにクリアすると成長ボーナスが減るため、完全踏破は半強制。
敵や罠の存在を確認したマスであろうと、ひとつ残らず踏んでいくしかないのである。
2周目からはまるごとスキップ可能になるのが、せめてもの救いか。
一方、ストーリーも良質とは言い難い。
異世界召喚ものでありながら、地球育ちならではの知識や経験を活かす場面は皆無。
主人公は基本受け身で、命令に従ってダンジョンを探索し、降りかかる火の粉を払っていると、結果的に世界を救っている。
ルートが変わっても展開は見事に同じで、2周目以降はヒロインがすげ変わっただけのストーリー差分回収作業でしかない。
総じて、ゲーム性もシナリオも自ら決めることが少なすぎて、やらされ感に満ちている。
タイトルの意図が「プレイヤーよ、勇者とともに我々製作者の手のひらの上で踊れ!」なのだとすれば、見事に実現できていると認めざるを得ない。

年は明けて1月。
心の残便感を解消すべく、いまや恒例行事となった残敵掃討作戦が実行され、クセの強すぎる面々があぶり出された。

新年早々、『Little Sick Girls』シリーズの第1弾と第2弾が連続で登壇。
『カケオチ』で駆け落ちを描かなかったlass pixyが、さらなる告知詐欺で畳み掛けてきた。
「1人の異性を唐突に愛しすぎてしまう病気」が共通設定だが、公然見せつけセッ○スを正当化する免罪符としても多用されており、属性のない者には不意打ちとなる。
一方でHシーンの野次馬がほぼ無反応なため属性持ちには物足りず、どっちつかずで両方に刺さらない。
また、第1弾『幼馴染の恋人』はヒロインが幼馴染ではなく、タイトルの付け間違いをも疑われ、第2弾『鏡の中のアイドル』では、ライブ中のヒロインをファンの前でリズムに乗って喘がせるなどはっちゃけすぎであり、なぜそこまで逸脱したがるのかも理解できない。
それでも、授業中に犯されつつ教科書を音読させられたヒロインの台詞、
「ヘレニズムは……あ、ああ、ローマ文化の発展の中に、ぐぅ、中に……ああ、このまま中に……っ!!」
は戦場に笑いの爪痕を残した。

締め切り直前には、DESSRT Softの処女作『彼女は友達ですか?恋人ですか?それともトメフレですか?』が滑り込みを果たす。
会話文に文字通り草を生やすアクの強い筆致は人を選ぶものの、一本道で描かれるハーレムの形成過程は魅力的と評して差し支えない。
問題は幕の下ろし方であり、終わり悪けりゃすべて悪しを体現している。
ハーレム完成後は、回想枠ノルマを最速で達成するかの如きHシーンラッシュが開幕。
タイトルの問いかけに対する答えは「いいえ、性奴隷BOTです」であり、ヒロインたちは豊かだった個性をきれいさっぱり喪失する。
ついにはヒロイン全員が孕み、主人公の後悔を臭わせて、救いのないまま物語は終了してしまう。
事前に感情移入させて苦い結末の破壊力を増す、巧妙な落とし方であった。

80総評2:2020/06/06(土) 00:29:04 ID:???0
残るは、本年最初の話題作にして最後の追跡対象。
Digital Cuteがひり出したリアルタイムカードバトル+マップ探索型ADV、『崩壊天使アストレイア』が、発生からおよそ1年を経てようやく戦場に降臨した。
最大の特徴は、パッチによる変形を繰り返して攻略の的を絞らせない防御戦術である。
初期状態では、強制停止や会話無限ループが頻発してクリアできない。
有料デバッガーたちの活躍もあってバグの壁は1週間足らずで打ち崩されるも、次は調整不足と戦う有料βテストが待っていた。
あまりに難解なフラグ、同じカードが重ならずに大行列をなすデッキ構築UI、単調なのに時間がかかるカードバトル……。
噴出する多数のストレス源を前に、有料テスターたちは一致協力。
劣悪なバランスを逆手に取り、初手で必勝コンボが確定する天和デッキを次々生み出すなどして抗戦を試みる。
メーカーはこれにレスポンスして賽の河原システムを発動。
すべての個別セーブデータを追放、天和デッキは撲滅、ついでに回想モードも一時使用不能にし、引き換えに本筋フラグのヒント追加などを得て、ようやく本作は安定版へと到達する。
だが、それは良ゲーへの昇華を意味しなかった。
内包するクソの根本原理は多少の調整では揺るがず、バグにも頼らないストロングスタイルへと進化したのである。
基本システムはごく標準的で、マップ上のアイコンを選び、イベントや戦闘を起こしてストーリーを進めていくのだが、そこにストレスの素が惜しみなく加えられている。
ひとつめはリアルタイムカードバトルそのもの。
リアルタイム制以外はよくあるTCGの類型だが、とにかく浅い。
敵が弱小無個性すぎて、初期デッキを少々軽量化するだけで無双状態になる。
例外は、特定カードで倒すとフラグが立つ戦闘とラスボス程度しか存在しない。
それも前者は縛りが厳しい運ゲー、後者は相手の初期行動力=戦力展開速度がこちらの倍以上ある超ハンデ戦であり、手応えよりも理不尽さが先に立つ。
ふたつめは「イベントドロー」で、端的に言えば「イベント発生の成否判定」である。
アイコン選択時から幕間まで、強制を除くあらゆる会話イベントの前に毎回毎回毎回シャッフルゲームが入り、外すとそのイベントは発生せず先送り、もしくは時間切れ消滅になってしまう。
重要フラグイベントも例外ではなく、見逃しを避けるには分刻みで動体視力テストに挑み続けねばならない。
さらに高速化や当たりの減少が重なると、実質1/6や1/8の抽選となり、当たるまでセーブ&ロードの繰り返しを強いられる不毛なシステムである。
最後はフラグ収集。
フラグは引き継ぎ可能なカードとして手に入り、章単位で可能な周回を駆使して集めるのだが、ド○クエ7の石版集めの如き煩わしさである。
イベントアイコンは、同じ場所での連続発生に制限があったり、後回しにすると突然消えたり、特殊な条件を満たさないと出現しなかったりで取りこぼしやすい。
特に各ヒロインのフラグイベント発生条件は複雑で、「簡単な敵殲滅ミッションを成功と失敗の間で維持し続け、ボスを早く倒せと急かすシステム警告も無視してさらに時間を経過させる」や「昼の幕間のイベントドローだけを連続で外し続ける」に至っては悪意すら感じる。
初期に進行不能バグが多発していただけに、フラグが見つからないのもバグではないかと疑われたのも無理はない。
しょせん飛び道具と軽くいなしたバグには、不信感という遅効性の毒が塗られていたのである。
毒に蝕まれながらフラグを求め彷徨う一歩一歩に、戦闘とイベントドローがことごとくついて回る。
プレイヤーたちは徒労の無限地獄に囚われ、次々と息絶えていった。
事ここに至り、メーカーは戦闘スキップ+イベントドローフルオープン機能を実装。
最大のセールスポイントとして注力したはずのカード要素、その大半を障害とみなして放逐する哀しい決断を下したのである。
それでもフラグ隠蔽体質は解消されておらず、残った部分にも難点が多い。
事前情報で前面に押し出していた触手陵辱はHシーン全体のわずか3割、ヒロインによってはゼロと非常に少ない。
残りの大半は野外露出などのアブノーマル系で、狙うところがズレている。
メインストーリーとCGの質は一定の評価を得たものの、ボリューム不足。
ヒロイン4人のうち個別ルートがあるのは2人だけで、残る2人は幕間Hとエピローグしかない。
CG総数は値段相応をはるかに下回る45枚。
BGMに至ってはフリー素材である。
力の配分を盛大に間違えて作品自体が崩壊し、絡みつく触手の如き苦行と化してプレイヤーを陵辱したのであった。

81総評2:2020/06/06(土) 00:30:14 ID:???0
以上で全エントリー作品18本の紹介を終え、次点及び大賞の発表に移る。

次点は、
『ギルドマスター』
『白恋サクラ*グラム』
『カスタムcute 〜俺と彼女の育成バトル!〜』
『勇者と踊れ!〜ぼっちの俺が異世界召喚されて美少女たちと学園最強パーティを組みました〜』

そして大賞は、
『崩壊天使アストレイア』
とする。

2019年の傾向は、告知詐欺・粗末・未完成・ゲーム性障害の4種類に大別される。
エントリー数を前年比で約3割伸ばす原動力となった最大勢力は、告知詐欺すなわち事前情報と中身の不一致であった。
例えば、タピオカティーを称するドリンクを飲んだらカレー味だったとしよう。
この場合、問題の本質はタピりたい欲求の不満であり、カレーとして美味いかどうかはではない。
同じく、特に抜き目的でエロゲーを求めるとき、予定調和は大前提。
娯楽としての欲はストライクゾーンが極めて狭く、そこを外す意外性は害悪でしかないのである。
第二勢力は、様々な意味で質が低い粗末さ。
エロにせよシナリオにせよ、作品の核そのものが稚拙、または腐った添え物が足を引っ張っているタイプで、代表的なクソ要素のひとつである。
エロさえ良ければすべて良しで通すにしても、最低限のお膳立ては欠かせない。
腹を満たせれば生肉まるかじりでも構わないのは獣であって、調理や盛り付けなくして紳士の心は満たせまい。
ただ、こうした主流の難点は、ある程度は身につけていて当然の嗜みともいえる。
ならば、凡百のクソとは一線を画す低みに至るための鍵とは何か。
答えの一端を身を持って示したものにしか、大賞という深淵へのラストダイブは成し得ない。
今回、有象無象のガヤから脱却する手段となったのは、クソ要素の掘り下げと掛け合わせによる確かな地力と個性の創出であった。
『ギルドマスター』は、多種多様な欠落の積み重ねにバグをトッピングし、空疎でありながらボリューム感を獲得して。
『白恋サクラ*グラム』は、事前に開示した要素が収録されていない告知詐欺にして未完成品であるだけでなく、それを誤魔化す新たな手法を搭載して。
『カスタムcute』は、隙のないお粗末さと、古臭く障害でしかないゲーム性を兼ね備えて。
『勇者と踊れ!』は、異世界召喚RPGを銘打った上で醍醐味をかなぐり捨て、代わりに相性最悪のパズル要素を加えて。
それぞれ深淵の怪異へと成り果てた。
しかし、それらをさらに凌駕してのけたのが、本年のトレンドをあまねく身に宿した『崩壊天使アストレイア』であった。
事前情報に反して陵辱メインではなく、バグまみれでクリアできない状態で出荷し、カードゲームは単調かつ冗長で、フラグ回収は無駄に難解。
しかも相乗効果が高い、死の四重奏である。
単発なら小さな徒労を大量に並べた上で、フラグ探しの周回に巻き込んでループさせ、バグがもたらす不信感も絡め、絶え間なきストレス尽くしと成す。
それを耐え抜いたところで、得られる報酬はコレジャナイ感に満ちている。
人間の精神を効率良く削るその挙動は、皮肉にも練り上げられたコンボデッキの理想的な勝ちパターンと重なるのである。
悲劇ではあるが、しかし手を抜かず良作を生み出そうとした結果にも違いない。
そして、その姿勢をこそ我々は期待し歓迎する。
粗製乱造から生じる無価値性を追求した先にあるのは衰微、そして消滅なのだから。
『崩壊天使アストレイア』は、トレンドを網羅した象徴性、それらのシナジーが織りなすハラスメントコンボの芸術性をともに備え、在り様はKOTYeの目指す方向性にも沿っていた。
その異形なる偉業を讃え、2019年の大賞に叙する。

82総評2:2020/06/06(土) 00:30:36 ID:???0
かくして、KOTYe開闢以来12番目の王者は選定された。
しかし「一番のクソゲー」の定義には、今なお曖昧な部分が残されたままである。
それも当然で、良し悪しも幸不幸も、自分の心が定めるもの。
万人に共通する価値観など存在しないと承知の上で、客観を意識しつつ述べた主観のうち、より多くの共感を集めたものが残ったに過ぎない。
選評が届いたからといって、対象がクソゲーとの太鼓判を押されるわけでもないのである。
我々はクソゲー認定員ではないし、KOTYeはクソゲー審査機関ではない。
エロゲーにまつわる負の感情を共有して薄め、前向きに笑い飛ばしてカタルシスを得んとする同志の集いである。
この世に生まれたことがクソゲーの罪と誰かが言うなら、最後まで遊び抜き、ありのままの生を全うする贖罪をともに背負おう。
誘蛾灯に誘われた一寸の虫が、致死量の熱を感じてから爆散するまでに見る走馬灯を。
己が存在のすべてに本領を発揮させ、命を叫び尽くす瞬間の煌めきを。
断末魔に五分の魂の慟哭が書き殴らせた辞世の句を。
終わりゆく世界の存在証明を。
真理の切れ端を。
すなわち選評を、書き残すことで。
クソゲーを愛するとは、そういうことだ。
愛とは求めるでも与えるでもなく、ともに地獄へ落ちることさえ厭わぬ覚悟を指すのだから。

結びに、世界一有名な犬キャラクターの名言からカードゲームにちなんだものを拝借し、日々の戦いを支えてくれる安いプライドを託して筆を擱く。

「配られたカードで勝負するしかないのさ……それがどんなクソゲーであっても」

83名無しさん:2020/06/06(土) 14:06:24 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
総評お疲れさまです

84総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/06/07(日) 19:12:43 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
乙です!
何度か読み返しましたが修正点は見つかりませんでした
個人的な意見で申し訳ないですが少し最後の
>誘蛾灯に誘われた一寸の虫が、致死量の熱を感じてから爆散するまでに見る走馬灯を。
〜真理の切れ端を。
辺りが少しくどいような感じもしますね
少し項目を減らしてみたら変わると思います

85総評2:2020/06/07(日) 22:48:53 ID:???0
そこは自分でもうっすらと引っかかってはいたものの、どう直すかが思いつかずそのままにしてしまってました
ややくどいから削るべき、と指摘されてみるとその通りですね

修正したので、再度の指摘がなければ>>82は↓に差し替えでお願いします

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

かくして、KOTYe開闢以来12番目の王者は選定された。
しかし「一番のクソゲー」の定義には、今なお曖昧な部分が残されたままである。
それも当然で、良し悪しも幸不幸も、自分の心が定めるもの。
万人に共通する価値観など存在しないと承知の上で、客観を意識しつつ述べた主観のうち、より多くの共感を集めたものが残ったに過ぎない。
選評が届いたからといって、対象がクソゲーとの太鼓判を押されるわけでもないのである。
我々はクソゲー認定員ではないし、KOTYeはクソゲー審査機関ではない。
エロゲーにまつわる負の感情を共有して薄め、前向きに笑い飛ばしてカタルシスを得んとする同志の集いである。
この世に生まれたことがクソゲーの罪と誰かが言うなら、最後まで遊び抜き、ありのままの生を全うする贖罪をともに背負おう。
そして、書き残そう。
己が存在のすべてを振り絞り、命を叫び尽くす瞬間に見る走馬灯を。
爆炎に焼かれながら掴み取った真理の切れ端を。
終わりゆく世界の存在証明を。
すなわち、選評を。
クソゲーを愛するとは、そういうことだ。
愛とは求めるでも与えるでもなく、ともに地獄へ落ちることさえ厭わぬ覚悟を指すのだから。

結びに、世界一有名な犬キャラクターの名言からカードゲームにちなんだものを拝借し、日々の戦いを支えてくれる安いプライドを託して筆を擱く。

「配られたカードで勝負するしかないのさ……それがどんなクソゲーであっても」

86総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/06/09(火) 08:21:55 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
乙です!
これ以上の指摘が出なければこれで今年の総評は完成ですかね
指摘出しするにしても期限を設けた方がいいと思いますが
どうでしょう

87名無しさん:2020/06/09(火) 22:57:56 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
乙です


>>86
そうですね
一週間か二週間か、とにかくある程度期限を決めて
その日までに指摘、あるいはチョット待ってコールでもなければ完成ということでよいのではないでしょうか

88総評2:2020/06/09(火) 23:42:33 ID:???0
では次の日曜日、6/14が終わるまで待ちましょうか
15日0:00になった時点で指摘の受付は終了
それまでに指摘がないか、あっても修正対応が済んでいれば同時刻をもって総評完成とし、済んでなければ修正の完了をもって総評完成ということで

全文投下からはあまり期間をおいてませんが
5月中旬の修正2の時点でほぼ最終稿に近い形になっていたことも考慮すると
指摘を待つ期間としては充分かなと思います

もちろん急いで決める必要はないので、指摘は歓迎ですし、
14日〆だと早すぎるという意見があれば、6/21(日)ないしはそれ以降〆でも構いません

89名無しさん:2020/06/13(土) 18:28:27 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
一応本スレからの転載

454 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2020/06/12(金) 20:37:33 ID:6MTbswEc
審議所にかけないのでこちらで指摘


http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58649/1581820761/77
>しかも、本編に該当する『春音アリス*グラム』からHCGを流用する禁忌に手を染めている。

https://pbs.twimg.com/media/D245KNVU4AAAuYS.jpg
の通り、HCG以外も流用してるのでイベントCGに修正したほうがいいのではないかと

90名無しさん:2020/06/13(土) 18:43:35 HOST:KD106174021112.ppp-bb.dion.ne.jp
2019年スレから転載
454 名前:名無しさん[sage] 投稿日:2020/06/12(金) 20:37:33 ID:6MTbswEc
審議所にかけないのでこちらで指摘


http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58649/1581820761/77
>しかも、本編に該当する『春音アリス*グラム』からHCGを流用する禁忌に手を染めている。

https://pbs.twimg.com/media/D245KNVU4AAAuYS.jpg
の通り、HCG以外も流用してるのでイベントCGに修正したほうがいいのではないかと

91名無しさん:2020/06/13(土) 18:43:57 HOST:KD106174021112.ppp-bb.dion.ne.jp
うわ、すまんリロードできてなかった

92総評2:2020/06/13(土) 23:15:44 ID:???0
指摘および転載ありがとうございます
該当箇所では「流用の中でも、特にHCGの流用は最悪の所業である」という意図を伝えたかったのですが、確かにHCG以外は流用していないように読めますね

そこで、それ以外も流用していることと本来の意図が伝わるよう、追記と並べ替えを行いました
先に「あるべきものがない」ことを例示してから、姑息な埋め合わせ手段の一環としてCG流用に触れる流れに変更してます

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

肩慣らしを終えたハンターたちは、いよいよ泳がせていた調査対象のうち2体と対峙した。
先に激突したのは、納期との戦いに敗れ魔物へと堕ちた年度末よりのシ者。
NanaWindの『白恋サクラ*グラム』である。
合計3回、半年に及ぶ延期を経て年度末に排出されたエリートコース。
本作は、その恐るべき経歴に違わぬ実力を備えている。
フルプライスのファンディスクでありながら、中身はスカスカ。
パッケージや予告動画で水着をことさら強調しておいて、水着Hは一切なし。
新ヒロインの個別シナリオ「永遠の白」は、起承転結の起どころか土で終わり、事前公開済みのCGすら一部未収録でHシーンも絶無である。
代わりに、本編に該当する『春音アリス*グラム』から共通ルートを丸ごとコピペ収録し、容量とCG枠を大幅に水増し。
さらに、新規部分でも複数のイベントCGを差分流用している。
CG流用はHシーンにまで及んでおり、もはや禁忌を侵す行為と断じても過言ではない。
挙句、発売日の翌日には、発売記念と称して「無料追加アペンド」の順次配布を告知。
そこには、前述した水着Hや新ヒロインの未収録CG及び追加シナリオが含まれていた。
どう考えても、最初から入っているべきコンテンツの後付けである。
しかも配布は1〜2ヶ月に1回のスローペースで少しずつ。
発売から7ヶ月を経た選評到着時点でも、「永遠の白」の追加はわずか2回。
いずれもバッドエンドになってループしただけで進展は少なく、「永遠の白紙」と皮肉られた。
こうなると、ほかのところまで疑わしく思えてくる。
ファンディスクにもかかわらずルートロック式な上、ほぼコンプしなければ回想モードが開放されないのは、全容の露呈と不評の拡散をできるだけ遅らせ、発売直後に売り抜ける時間を稼ぐため。
アペンドが期間限定なのは、未完成部分の後付けではないと装うため。
そう判断されても仕方あるまい。
パケ絵がピーク、バグを装わずに未完成を誤魔化そうとする豊富な手法、そのためにプレイヤーに不便を強いる胆力、発売後の長期に渡る継ぎ足し。
本体のみならず事前事後の動きまで含め、幾多の要素が噛み合い、完成度の高い未完成商法として結実している。
まさにネオシュレディンガーを号するにふさわしい、白恋ならぬ黒故意な手口であった。

93総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/06/15(月) 21:10:05 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
乙です!
これにて今年は大団円という事でいいんでしょうか
それとももう少し意見待ちすべきでしょうか

94総評2:2020/06/15(月) 23:49:23 ID:???0
あとは>>92の修正にミスや異論があれば再修正するくらいですかね

完成を急ぐ必要はないとはいっても、やはりどこかできっぱり線を引かないと終わりませんし、これまでに指摘待ち期間は十分確保できていたと思います
なので、土壇場で修正した>>92に対する指摘のみ例外的に明日6/16までは受け付けることにして、特になければ17日0:00をもって総評完成としましょう

95名無しさん:2020/06/15(月) 23:50:24 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
そうですね。自分も異論ありません。

96総評2:2020/06/17(水) 21:17:23 ID:???0
期限を迎えましたので、これにて2019年の総評は確定とします

充分な執筆期間をもらえたこと、また鋭い指摘をはじめ直接間接問わず様々な協力のおかげで、独力では到底たどり着けないところまで練り上げることができました
完成まで長らくお付き合いいただいた審議参加者の皆さん、ならびにKOTYe2019に関わったすべての方々に感謝を

お疲れさまでした

97名無しさん:2020/06/17(水) 21:19:10 HOST:pkty009-117.kcn.ne.jp
本当にお疲れさまでした。

こちらこそ熱意ある総評を執筆いただき、感謝の言葉もありません。

98名無しさん:2020/06/18(木) 06:43:13 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
お疲れ様でした
大きなゴタゴタも無く終われて良かったです
素晴らしい総評ありがとうございました!

99総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/06/18(木) 06:44:05 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
すいません酉と名前を忘れてました

100総評1 ◆XksB4AwhxU:2020/06/21(日) 17:28:14 HOST:janis220254162062.janis.or.jp
wikiにも載ったみたいですね
改めて乙でした!


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