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トリップのテストはここでやれ

2526名無しさん、君に決めた!:2005/09/27(火) 21:27:40
ある国に、様々な動物が暮らしている森がありました。
森に住む動物達が大好きだった国の人々は、動物達を自分のものにしようとは考えもしませんでした。
その代わり自分達が森を訪れる事にして、ある者は湖のほとり、ある者は丘の上と好きな場所で遊び、
森で癒されると自分の家に戻っていくのでした。
その森に、モナという動物の子供が1匹暮らしていました。
その子はある日出会った娘と仲良くなり、娘の家に遊びに行くようになりました。
娘は喜び、その子に「ノマ」と名付け、踊りを教えたりして楽しく過ごしました。
森の広場で異国の歌に合わせて踊ると人々が集まり、娘とノマは森の人気者になりました。
その踊りの噂を、街の悪い商人が聞きつけました。
商人は娘の元に行くとこう言いました。「ノマを街で躍らせれば、有名にもなれるしお金も儲かるよ」
娘は世間知らずでしたので、喜んでノマを檻に入れ、森から離れた街に連れて行きました。
街に行く途中で商人は確かめるように言いました。「ノマはお前のネコなんだな?」「はい、これは私のネコです」
町に付くとノマは、踊りを踊る時以外はずっと檻に入れられるようになりました。
森にいた時には森で自由に遊べましたが、ここでは好きなところに行く事も出来ません。
それでもノマは、自分が踊れば大好きなあの娘が喜ぶと思い、一生懸命に踊りました。
けれど、喜ぶのは悪い商人ばかりでした。
「どんどん踊って金を稼げ!」 商人に怒鳴られ、ノマはくたくたになりながら踊り続けました。
ノマを見に来た客が口々に言います。「これはモナじゃないのか!?」「森で踊っているのを見たぞ!」
「いいえ、これはノマです、ノマという街ネコなんですよ」商人は悪びれもせずに言うのでした。
夜、ノマが檻の中で寝ていると、隣の部屋で商人達の声が聞こえてきました。
「ノマはもうダメだな」「なに、死ぬまで躍らせてから捨てりゃいい」
そういえば最近、大好きな娘が会いに来てくれなくなりました。
ノマは小さいので、どうして娘が自分をここに連れてきたのか、どうして助けてくれないのかが分かりません。
ノマは悲しくなり、少しだけ泣きました。
しかし、小さなノマを助けてくれる人は誰もいませんでした。


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