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改訂版投下用スレッド
8
:
散らばって散らばって
:2003/03/31(月) 00:42
「おーよしよし……ほな、逃げ
「うぐっぐっぐっぐっ…」(*笑い声です)
…よ…か?」
「…浩之さん…あ、あれ…」
「…ああ。まだいたんだな、鬼」
しがみつくサクヤを後ろにかばい、浩之は階下の影を見つめる。
現れたのはうぐぅ……もとい、月宮あゆ。窃盗犯にして奇跡を起こす少女である。
実際、奇跡が起こっているといえなくもなかった。
獲物を追い詰めながら、狩人たちはそのまま放って置いたのだから。
しかも獲物は七人。たいやき七匹と等価である。
…カツン…
…カツン…
得体の知れない瘴気を纏った狩人が、階段を一歩一歩、踏みしめながら上がってくる。
あゆにとってこれはただの階段ではない。
はるかなるたいやきへの、天国に続く階段だ。
「ふ、ふみゅ〜〜〜んっ、ど、ど、ど、どうするのよ〜〜〜!! 」
「…………ずっと私の思い出が…佐祐理や…祐一と…共にありますように」
「ね、ねこっちゃ、なんとかしっ!」
「…ねこっちゃ、言わないで下さい…」
「ヒロっ! あんた、かよわい乙女たちのために犠牲になりなさい!」
「ひ、浩之さ〜ん…!」
「むちゃゆーなっ!!!」
灯台の出口への道は一つ。入り口も一つ。
そこには襷をかけたあゆ。つまり、鬼。
一人しかないが、触られたらジ・エンドである。
「……じゅるり……七匹……たいやき、七匹追加だよ…うぐっぐっぐっぐっ…」(*笑い声ですよ?)
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