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改訂版投下用スレッド
76
:
「友情」 「犠牲」 ――そして「誇り」(改訂版)
:2003/05/29(木) 20:50
「……よし、じゃあ、あの子をこっそりと追跡」
吉井を見送った後、祐一が静かに提案したが――
「却下」
「それはちょっと…」
「ぽんぽこたぬきさん」
一斉に拒否されてしまった。
「何でだよ…!? 巧くすれば更に2ポイント追加だぞ!?」
「あのねぇ…、あの子達を落とすのは結構ホネだって解ったでしょ? 深い事情は聞けなかったけど、さっきみたく死に物
狂いで逃げに掛かって来るし、一人は逃げに徹する必要も無くなったから、全力で邪魔しに来るわよ?
――言ってたじゃない、サポートに回るって」
「もう靴でドツかれるのはヤですよぅ…」
「…一人捕まえられただけでも、充分だと思う」
「解った解った。手強い相手だって言いたいんだろ?」
「…それに――」
「「「 それに? 」」」
言い掛けた舞に、皆の目が集中する。
「………もう、やきそば、パサパサかも…」
「「「 あ゛ 」」」
――吉井は言葉通り、親友二人の追跡を開始していた。
「取り敢えずは着替えをしたいわね…。疲れてるけど、休むのは二人と合流してからでもいいか」
二人の行く先は、何となく予測出来る。着替えを行って多少遅れても、それ程時間を要さずに追い着けるだろう。
…鬼役となっても、逃げ手をサポートする事は出来るのだ。その事をもっと早く考え付いていれば、雅史との悲しい別れ
をせずに済んだかも知れない…
「――ま、言わぬが花ってやつかしらね」
鬼役の雅史と行動を共にしていたら、その和やかさで自爆してしまいそうだ。特に松本辺りが。
――そんな事を考えてクスクスと独り笑いなどをしつつ歩いていると、木々の間に隠れる様にして、小さな小屋が
建てられてあるのを見つけた。
「………誰も…………いないわね」
それに加え、何も無い。タオルが幾枚かと、傘が数本。そして――
「………服?」
紙の箱に納められた、綺麗に畳まれた衣服。
「これ…………“ガ○パレ”の服?」
思わず唖然とする吉井。衣服――と言うより、コスプレの衣装である。
…だが、作りはしっかりしているし、使われている生地もちゃんとした物だ。――背に腹は変えられぬ。
吉井は、小屋の周りに人影が無いのを確かめ、ちょっと顔を赤くしつつ、泥だらけの服を脱いだ。更に、雨が滲みて
びっしょりになった下着類も脱いで全裸に。タオルで体に着いた雨滴を拭き取り、ザックから真新しいブラとショーツを
取り出して身に着け、脱いだ衣服と下着類は畳んでザックにしまった。
数分後――
その服をしっかり着込み、髪もいつものタコさんウィンナーヘアーではなく、ポニーテイルにした吉井。
そして、手鏡で自らの姿を確認し、表情を引き締め――
「…我らは誇り。誇りこそ我ら。…どの法を守るも我が決め、誰の許しも乞わぬ。私の主は私のみ。
…文句があるなら、戦おう。………………………………――――ブっ!」
照れ臭さの余り、吹き出して爆笑する、“ガ○パレ”コスプレイヤーが一人、そこにいた。
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