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改訂版投下用スレッド
70
:
情けは人のためならず
:2003/05/24(土) 01:20
光……?
まずは、光だ。
薄い、淡い、優しい光が目に映った。
次は……
熱だ。
熱といっても、熱いものではない。
それは、暖かさ……頭の下。いや、身体全体……?
……次は、冷たいもの。
額の上に、何か乗せられている。
これは……?
……タオル?
ということは……僕は……
「……う……っ……」
小さなうめき声を漏らしつつ、祐介の意識は覚醒した。
「……目が覚めた?」
「……あ?」
誰かから声を掛けられる。
呆けた瞳で首を曲げると、そこには……
「……大丈夫?」
……自分の顔を覗き込む、女性の姿……
「……ってのうわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
その姿を認めた瞬間、祐介はベッドの上から跳ね起き、壁に張り付いた。
「きゃっ!」
あまりの驚きぶりに、自分自身も一瞬面食らうひかり。
「あ、あの、その、驚かせちゃった? ごめんね。でも、私怪しいものではないから……」
……が、慌ててフォローを入れる。突然自分が現れたことが、相手を驚かせてしまったかと思ったのだ。
「……! ……! ……!」
祐介は首をぶるぶると振る。違う、違うと。
「……え?」
祐介の目線は一点をさしている。もう、ギンギンに。
……それにつられ、ひかりもその先を追ってみる。すると、そこには……
「……あ」
自分の、下着姿があった。
「ご、ごめんなさいね。変なもの見せちゃって」
「いえ、いいんですよ。僕の方こそすいません……」
「いいのよ。こんなおばさんのあんな格好、見せられた方がびっくりしてしまうもの」
Tシャツに着替えたひかりのお茶をすすりながら、2人は食卓を囲む。
「そういえばここ……どこなんですか? ていうか、僕、どうなってたんですか?」
当然の疑問を、祐介は口にする。
「うーん、どこから説明したものかしら……」
ひかりは人差し指を顎にあて、ちょっと困った仕草。
「ええと、まずここは森の中のログハウス……というより、小屋と言った方がいいわね。幸いにも他の方が入っていたみたいな形跡は無し。
昨日私も同じような建物を使ったんだけど、こう考えると似たようなものは結構用意されているのかしら?」
「はぁ……そうですか」
そして、ややあって、
「……ん。それじゃあ祐介君。きみはどこまで覚えてる? 自分に何があったか」
笑顔を浮かべ、祐介に問いかける。
「僕に何があったか……ですか?」
「うん」
(僕に……何があったか……)
寝起きで混乱した記憶を、祐介はゆっくりと整理し直してみる。
「ええと……確か僕は……川辺で、人生について考えてて……」
「あら、そんな歳でそんなことをするなんて立派ね」
が、祐介はひかりの合いの手も気にせず、記憶の編集を続けた。
「それで……そうだ。川上から流されて来た人を見つけたんだ」
「うんうん、それで?」
「はい……ええと……そうです。僕はその人を助けようと思ったんです」
「ふんふん。偉いわねぇ」
「そうだ……それで……飛び込んで……助けようとして……声をかけて……」
「ダメよ。溺れた人を助けるのに自分も水に入るのは。二次遭難の危険性が高いわ」
「はい……それで、もの見事にすっ転んで……そこから先、覚えてません……」
整理完了。
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