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改訂版投下用スレッド
69
:
名無しさんだよもん
:2003/05/24(土) 01:16
速攻で上着を脱ぎ捨てると、大きく深呼吸を三回。
「すーは、すーは、すーは……」
そしてもう一度荒ぶる水面を睨みつけ、
「……………………!」
ちょっと迷って、
「いや、ダメだダメだダメだっ!」
目を瞑り、覚悟を決め、
「……てぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーいっ!」
鼻をつまんで飛び込んだ!
(があっ! ぐっ……ごぉ、ああっ!)
飛び込んだそばから体中を濁流が洗う。
くっ、思ったよりも流れがキツイ!
けど……泳げないほどじゃない!
ええと……ええと……あの人は……?
……いたっ! よし、まだ僕の上流だ! 助けられるっ!
気を抜いたら流されてしまいそうな流れの中を、必死に祐介は進んでいく。
時期は時期といえ天気は悪い。平時より流れは荒く、そして水温も低かった。
同年代の男と比べてもいささか……というよりもかなり華奢な彼の身体には負担も大きい。
しかし……
……負けるもんかっ!
今の彼を押しとどめることなど誰にも出来なかった。
「……だい……じょうぶ………です、かーーーーーーーーっ!!!」
やや進み、女性との距離が縮まったところで再度呼びかける。
「あ……は……じょうぶ……から……!」
「ええーーーーっ!? なんですってーーーーーーーーーーっ!!!?」
「から……私は……じょうぶ……!」
距離が近づくにつれ、徐々に声が鮮明になってくる。
「だいじょうぶですよーーーーーーーっ! 今僕が助けますからねーーーーーーーーーーっ!」
一歩一歩進みながら、必死に女性への呼びかけを続ける。
……そして、とうとう、祐介の耳に声が通った。
「ですからーーーーっ! 私はーーーーーーっ! 大丈夫ですーーーーーーーっ!
それよりーーーーーーーっ! 迂闊にーーーーーーーーっ! 川に入るとーーーーーーーっ! 危ないですよーーーーーーーっ!」
「………へ?」
返答は、祐介の想像を超えたものだった。
さらに同時に、
ツルッ!
「うわっ!?」
ちょうど足下に鎮座していたコケまみれの石を踏みつけ、盛大にコケた。
ガッツーーーーーーーーーん!
さらに後頭部から突っ込んだ川底には間の悪いことに手頃な石が。
強烈な一発を頭に食らい、祐介の意識は急速に遠のいていった。
(──────ああ……僕って、バカだ……)
最後に祐介が聞いたのは、
(──────やらなくてもいいことやって、死ぬなんて……)
「あらあら……これは大変……」
……誰かの……優しい……声……と……自分を抱き上げる……暖かい……腕……。
【長瀬祐介 ひかりを助けようと飛び込むはいいが、二次遭難】
【神岸ひかり 祐介を保護】
【時間:3日目宵の口 場所:川の中 天候:雨】
【登場 神岸ひかり・【長瀬祐介】】
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