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改訂版投下用スレッド
45
:
伝説のオウガバトル
:2003/04/07(月) 23:12
ダリエリと麗子は迷宮の奥の部屋に入った。
「やっぱりココを選んだのね、勝負の方法は?」
「──無論、どちらかが死ぬまで……と言いたいところだが、そうもいくまい。
貴様が俺に触れたら貴様の勝ち、貴様が俺を追えなくなったら俺の勝ちだ」
「あら、随分とあなたに不利な勝負なのね………
エルクゥの力を信じるあまりの余裕かしら?」
「そうではない、人在らざるモノよ。
お主の力が我を遥かに凌駕していることなど、一目で理解したわ。
お主のようなモノと戦うと思うだけで肌が粟立つ…」
「ふふっ、私を褒めても何も出てこないわよ」
「人外には人外の闘い方が在るのだ。このようにな!!」
まず始めに動いたのはダリエリだった。
彼は迷宮に何故か落ちていた『DANGER』の赤いテープで厳重に包まれた御土産箱を拾い上げると、思い切り麗子にブン投げた。
プロ野球の剛速球以上のスピードで飛んでくる一抱えの大きさの箱を、麗子は片手で衝撃を完全に止めてキャッチする。
「あなたからのプレゼント、一体何が入っているのかしら」
麗子はそう言って土産箱を開けると、『鶴来屋特製おみやげ ちーちゃん鬼饅頭 試作品』の包み紙の中からサッカーボールほどの大きさの巨大な饅頭?がドンと出現した。
「出来たてホヤホヤみたいね、早速頂くとするわ」
麗子は顔の前に饅頭を持ち上げると、歯をウイイィンと高速振動バイブさせた。
巨大な饅頭は風船が萎むように小さくなって麗子の腹の中に収まっていった。
「ご馳走様。この鬼饅頭、鼻にツンとくる香りとドクッとした舌触りが絶妙なハーモニーを奏でているわ。…千鶴さん、腕を上げたわね」
食後の感想を述べた麗子に、ダリエリは必殺のケミカルウエポンさえ通じないことに戦慄した。
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