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改訂版投下用スレッド

36誤解、再び:2003/04/03(木) 15:23
 篠塚弥生はちょっとしたジレンマに陥っていた。
 ――――森川、由綺。
 いうまでもなく、緒方英二プロデュ―スのアイドルである。
 そして、自分はその担当マネージャー。
 それだけといえばそれだけの、しかしその言葉だけでは到底尽くせない関係。
 弥生にとって、由綺はただのアイドルではない。だが、それを他人が知る必要はない。
「弥生さん、こんなところにいたんですね」
 彼女にしか出来ない微笑を浮かべて近づいてくる由綺。(と誰か知らない少女)
 向かいでは、好機とばかりに目を輝かせている響子。
 たしかに今、目の前に由綺がいる。
 もとより彼女を探していたのだから、それはいい。
 しかし、彼女はこれからある人物を探さなければならなかった。
 マネージャーという立場上、由綺を無視するわけにはいかない。
 お互いに鬼であるだからここは共に行動するのがマネージャーとして本来正しい選択だろう。
 だが、ある人物を発見してからのことを考えると、由綺の同行は弥生の本意ではなかった。
 アイドルは舞台で輝いているものだ。舞台から下りて、泥にまみれる必要は無い。
 ――――どうする。
 この本意と不本意が入り混じった状況が弥生にある選択をさせた。


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