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改訂版投下用スレッド

305До свидания:2004/05/29(土) 17:00
「じゃあな」
 木の幹に背を預けるヴィクセンを置き、俺はまた道を引き返した。
 ……ある程度距離が離れたところで、ヴィクセンに、言う。
「戦いは……お前の、勝ちだ」
「?」 
「最後の一撃……あれはただの偶然――いや、ここが木陰だったからかわせただけのことだ。
 もう一度あれを見舞われたら、俺もかわせる保証は……ない」
 仙命樹の活性化による感覚神経の鋭敏化……それがなければ、おそらく、アレには……反応することすら難しかっただろう。
 俺が勝てたのは、俺の力によってではない。邪道な手段によって……だ。
 だが、ヴィクセンは再度笑みを浮かべると、
「事実は一つ。あなたは、かわした。それだけよ」
 と言った。
「……そうだな」
 それ以上交わすべき言葉はない。
 俺は無言のまま、その場を後にした。


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