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改訂版投下用スレッド

297ダンスナンバー:2004/05/26(水) 16:28
「ふーん、それは大変だったね……」
「でもロマンチックじゃないですか。好きな人のために自ら身を引くなんて。悲しいけど素敵ですよね」
「ぴこぉ〜……」
「いや、そんな大したものじゃ……」
 みどりの料理を待つ間、暇をもてあます3人+1匹。洗濯場からは乾燥機が回転する音が聞こえてくる。
 雑談代わりに適当な世間話をしているだけのはずだったのが、話の内容はいつの間にかハウエンクアの身の上話に移っていた。
「まぁ……ウチの國もね。聖上は国政ほったらかしで他國の皇との逢瀬を繰り返すわ、大老はその聖上を甘やかしっぱなしだわ、
 同僚はその大老へのコンプレックスの塊で政治のせの字もわかってないわ。……僕も仕事仲間に恵まれてるよ」
 身の上話からさらに人生相談へ。というか愚痴へ。
「苦労してるんだね」
「本当だよね……。おかげで本来僕の役目じゃない外交折衝まで任されてるんだから……人前で話するの苦手だっていうのに……他にマトモな人材ないもんだから……」
「でもすごいじゃないですか。私より若いのにそんな大任をまかされてるなんて。私だってまだまだこみパスタッフの中では見習い同然ですし」
「え? あ、そ、そうですか?」
「そうですよ。きっとハウエンクアさんの皇様もハウエンクアさんを信頼しているからこそ他の皇様とのラブロマンスに熱中できるんですよ」
 などと、本当にそう思ってるのかハウを励ますためなのか。調子のいいことを言ってしまう南さん。
 ただ……
「え? あ、あは、アハハハ……や、やっぱりそうなんですかね?」
「はい! きっとそうですよ! ハウエンクアさんて、やっぱりすごい方だったんですね!」
「あ、アハハハハ……」
 いまいち単純なクンネカムンの右大将には効果があったようだ。
 と、そこで鈴香の一言。
「なにせ、南さんへの第一声が『マーマ』だったんでしょ?」
「ハ……」
 ピシッ、とハウの動きが固まる。


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