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改訂版投下用スレッド
276
:
DreamPower 2
:2004/05/18(火) 21:55
キィン!
「づぁぁっ!?」
初太刀。最初の交錯。それだけで戦いの趨勢はほぼ決した。
ゲンジマルの一撃を受け止めた岩切が後ろにブッ飛び、木の幹に背を打ち付ける。
「がっ……ぐっ!!」
胸が呼吸を許してくれないが、立ち止まるわけにはいかない。すぐさま剣の柄を握り直すと、構えをとる。
「フン、ハッ!」
しかしゲンジマルはまったく速度を緩めることなく、一気に間合いを詰めるとそのまま岩切に二撃目を打ち込んできた。
「ち、ぃッ!」
完全に受けに回り、真横に構えた刃で切り下ろしを流すと、体面も糞もないほど無様な姿の横っ飛びで距離をとる。
(早い、早すぎ……いッ!!)
ハクオロが聞いたら別の意味で涙しそうな台詞を心の中で吐き捨てる、が、完全に戦闘モードに入った生ける伝説はそれすら許してくれず、追撃の手を緩めることはなかった。
岩切は全力で後方へ下がりながら、ゲンジマルの連続攻撃を受け止めていくことしか、できない。
「……さすがゲンジマル殿」
未だ岩切から受けた一撃のダメージが抜けきらないトウカ。木陰に座り込んだまま2人の戦いを眺め、そう呟いた。
「……あのおじーちゃん、すごいの? 岩切のおねーちゃん、勝てそう?」
その胸に抱かれたまいかが、感嘆めいた声を漏らす。
「……あのお方は我らエヴェンクルガ族最強の戦士であり、希代の英雄、生ける伝説、ゲンジマル殿。
確かにあの者も多少は剣の心得があるようだが……やはりゲンジマル殿相手では、勝ち目はないだろう。
あそこまで明確な実力の差は、某との場合と違い、奇策の一つや二つで覆せるものでは……ない」
「……おねーちゃん……」
心配げな幼女の眼差し。だが、それは何の効果も及ぼさない。
「おお……おあああっ!!!!」
一方的に押されること10秒少々。突然岩切は腹の底から大きく吼えると大きく後ろに跳躍。空中で一回転する間に、自らの手首に刃を滑らせた。
「ムッ!?」
その異様な行動にさすがに一瞬様子を窺うことを選んだゲンジマル。一方岩切は地に降り立つとすぐさま剣を構え直してゲンジマルへと躍りかかり、今回初めて攻勢に回った。
キィン!
しかし難なくその一撃は弾かれた。すかさずゲンジマルの切り返しが疾る。
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