[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
改訂版投下用スレッド
266
:
線が交わる時
:2004/05/15(土) 04:55
背後から伸ばされたタッチの手を、楓はほとんど直感で横に跳び、回避した。
チ―――という、光岡の軽い舌打ちの音が風を切って聞こえてくる。
それに構わず、楓は再度跳ぶ。その一瞬後、楓のいたところをムックルが通り過ぎていった。
「ん〜〜!」
ムックルの上にのるアルルゥが残念そうな声を上げ、無理なタッチに挑み体勢を崩した光岡の方に向かって叫んだ。
「悟! もっとがんばる!!」
「心得ている! ユズハさん! この光岡の活躍、見守りください!!」
「いえ……あの、見えないのですが……」
激しい運動を繰り返すムックルに必死でつかまりながら、ボソっとユズハは呟いた。
対する楓は、光岡達の声を聞き流しながら、少しでも距離を開けようと走る。
「はぁ―――はぁ―――はぁ」
その息は荒い。普段無表情なその顔も、今は苦しげに歪んでいた。
(やっぱり、体力の差が出てるね……)
苦々しくそう思う。
光岡達は途中参加。やはり余力という点では彼らに分がある。
「ぬぉぉぉっ! ユズハさんに見とれている内に距離が開いているだと!?」
「悟、ムックル、ふぁいと! 絶対逃がしちゃダメ!」
「あの……アルちゃん……何か目的がすりかわっているのはユズハの気のせい……?」
そんな漫才をかます余裕があるのだから。
そんな漫才をかましながら、それでも楓が必死に開けた距離を詰めてくるのだから。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板