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改訂版投下用スレッド

261自分の力で:2004/05/05(水) 23:43
(ダメダメ! 頑張るって、きめたんだぞ!!)
 誘惑に耐え、みちるは慎重に後退を始める。が―――

 キュウウウゥゥゥン

 そんな主人の思惑に逆らって、みちるのお腹が随分大きく、せつなく鳴った。

 庭にいるサクヤ達が、その音に反応して顔を上げ、
「にょ……にょわっ!!」
 自らの腹の音に硬直するみちると視線があう。

「こ……こ……」

 なんで、空腹を我慢できなかったのか。
 なんで、こんなところでおなかを鳴らしてしまったのか。
 折角、美凪とハクオロにわがままを聞いてもらって、Dからレーダーを貰ったのに……

「こんちくしょーーー!!」
 みちるはそう雄たけびをあげると、精一杯走り始めた。


「あ、姉上!! 獲物です……!!」
 突如現れた逃げ手に、いち早く反応したのはデリホウライであった。
 痛む頭を抑えて、前に飛び出そうとする。

 が、カルラがそれを腕で制し、呟いた。
「あれは……確かあるじ様と一緒にいた娘ですわね……」
「うん、おとといの夜、あったよね」
「未だ鬼なっていないとは、正直驚きましたわね。あるじ様とは別れてしまったようですが……」
「あ、姉上! 追いかけないのですか!!」
「あなたは二日酔いを楽しんでいる最中でしょう? 無理するものではなくてよ」
 デリホウライを軽くあしらうと、カルラは一瞬思案する。


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