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改訂版投下用スレッド

259自分の力で:2004/05/05(水) 23:41
「全く……あんなとんでもない爺さんの血ぃ引いて、よくこんなのほほんとした子が生まれるもんやわ」
「あ……! そうよ、サクヤ! 結局あんたのお爺ちゃんにつかまっちゃんだから!!」
「あ……お爺ちゃんが捕まえちゃったんですか……あはは……ごめんなさい……」
 申し訳なさそうな顔をするサクヤだが、
「あ、でも。お爺ちゃん、すごかったでしょう?」
 どことなくちょっと誇らしげそうで、
「全くやな。まあ、アンタが自慢するだけのことはあるわ」
 と、由宇もまた苦笑した。 


「御代はお客任せの料亭ですの? 随分面白いことをなさってましてね?」
「ん、まーね。言い出したのはサクヤだけど」
 カルラと名乗る虎耳の女性に、皐月はそう答えると、
あなた達も食べていく? と食事を誘い、カルラもまた、お願いしますわ、と答えた。
「でも、会う人みんな鬼ばっかりね。もう、逃げ手も少ないのかな? カルラさんは誰か逃げ手にあった?」
「昨夜鬼になってしまってから、とんと会いませんわね。
もっとも今日、私達が動き始めたのは昼近くなってからですけど。あの、不甲斐ない殿方達のせいで」
 クイっと、カルラが親指で指し示すその先には、二日酔いで椅子に倒れこむクロウとデリホウライの姿が。
「姉上……それはあんまりなおっしゃりようです……」
「てめぇのせいだろうが、てめぇの」
 テーブルの上に突っ伏したまま、二人はうめく。
「なにが私のせいですの? 全くだらしのないこと。あの程度の酒量でその様とは」
 どうやらあの夜襲の後、カルラに酒につき合わされたようだ。かなり容赦なく。


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